TOP PAGEへ

No.30B
その名はエピオン

【シナリオデモ開始】
ブライト「それで、今後のことだが……」
〔扉の開閉音〕
アラン「遅れてすまない」
アムロ「アラン、万丈のほうはどうだ?」
アラン「なんとか立て直したというところだな。組織力という点では期待できないが、その分マーチウィンドに集中してバックアップできるだろう」
クワトロ「ほう、それは朗報だな」
ブライト「うむ。それで、現在の情勢だが、かなり混乱している いちおう地上の大部分はロームフェラの管理下にあり難民キャンプの設立なども行ってるが、サンクキングダムをはじめ独力で復興を始める地域もではじめている」
クワトロ「ふむ。このままだと無数の都市国家が乱立することになるな……」
アムロ「ああ……徒党を組んで略奪をするような連中もな トレーズが予想した通りか……」
ブライト「そうだな。宇宙では一部コロニーでOZの駐留部隊に対するテロ活動が怒っているらしい。そのOZだが、どうやら完全に内乱状態になっているようだ」
アラン「ロームフェラ派とトレーズ派か。しかしトレーズ派はそれほど数が多いとも思えないが、長びくな。もっともその方がこちらには都合がよいわけだが……」
ブライト「トレーズ派にはスペシャルズ時代の基礎を築いた連中が多い OZの中でも選りすぐりが集まっていると見て間違いない それに、防衛に徹しているからだろう」
アムロ「そういえばブライト、スウィートウォーターから何かいってきてなかったか?」
ブライト「OZが大規模な作戦の準備をしているらしいということだがな 詳しいことはわからんよ」

≪リッシュフラグ成立≫
セレイン「やけに騒がしいが、どうかしたのか?」
甲児「おっ! 噂のヒロインがご登場だぜ」
セレイン「……甲児、私はそういう冗談がキライなんだ」
甲児「わりぃわりぃ。たださ、たぶん口にしないだけでみんな思ってるぜ」
デュオ「ああ、そりゃそうだろうな」
セレイン「お前もか、デュオ。どういうことだ?」
デュオ「アレだよ、アレ」
セレイン「アレ……?」「……ばかな!」
リッシュ「よお、我が愛しのセレインちゃん わざわざ出迎えてくれるとは涙が出るほどうれしいねぇ」
セレイン「な……何で貴様がここにいる!」
リッシュ「なんでって……お前がいったんだぜ。マーチウィンドに来いってよ」
セレイン「私がいっているのはそんなことじゃない! 貴様はあのとき死んだはずじゃなかったのか!?」
リッシュ「ひどいな、勝手に殺すなよ。とはいえ、さすがの俺も死にかけたのは事実だがな。お前が誘ってくれたから つきかけてた俺の運も、戻ってきたとみえる」
セレイン「だいたい、しかもなんでここにいる!?」
リッシュ「俺の豪運のたまものだ。お前らのドック艦の連絡艇に拾われてな 艦長代理って女に、マーチウィンドのもんだっていったら運命だ、とかなんとかいって、えらい喜んでな。俺の機体を修理したうえに、ジャブローに降りる手はずまで整えてくれたってわけだ」
セレイン「……あの女、ブライト艦長がからむと見境なしか」
リッシュ「ま、そういうわけだ。これからよろしく頼むぜ」
セレイン「…………」
クワトロ「ああセレイン、いたのか。ちょうどいい」
セレイン「なにか、クワトロ大尉?」
クワトロ「彼はしばらく保護観察ということで同行を許可した 管理は君に任せる」
セレイン「は? 大尉、私はパイロットです」
クワトロ「しかしな、自分の言葉には責任を持つべきだとは思わんか?」
セレイン「…………はい」
クワトロ「リッシュ=グリスウェルくん、そういうことだ 我々としても優秀なパイロットは欲しい。期待している」
リッシュ「そりゃ、どうも。ああ、それとひとつだけ。OZの動きなんですがね 気をつけていた方がいい。連中は示威の意味も含め多分大規模な降下作戦をやってきますよ」
クワトロ「わかった。情報の提供に感謝する 後日あらためてOZのことについて聞きたいが?」
リッシュ「別に奴らに義理立てする理由もない。かまいませんよ」
クワトロ「そうか。助かる」
リッシュ「あのクワトロ大尉ってのは、ただ者じゃねぇな だいたいこの部隊ってのは、よくよく見てみりゃすげぇのばかりだ」
セレイン「…………」
リッシュ「俺もよくこんな連中と戦ってたもんだな。なぁセレイン」
セレイン「……なれなれしいぞ、貴様! それに、少し黙っていろ」
リッシュ「こわいねぇ。ま、いいさ。何しろこれからずーっと一緒だからな」
セレイン「…………」

甲児「しっかしわかんねぇな。なんだってトレーズの奴は総帥から降ろされちまったんだ?」
忍「俺が知るかよ。ごちゃごちゃしたこと考えんのは苦手なんだ 目の前の戦いに勝てば、道は開ける」
亮「ことわざにいわく、バカの耳に念仏」
忍「亮、てめぇ俺にケンカ売ってんのか!?」
ハヤト「それが悪口であるということはわかるようだな」
エマ「おやめなさい! まったく」
銀鈴「もう、あなたたち、よくいつもいつも同じことしててあきないわね」
甲児「あっ、銀鈴さん! どこに行ってたんですか?」
銀鈴「うふふ、大作くんとデートしてたのよ」
甲児「えぇーっ!? そんなぁ」
シモーヌ「ウソに決まってるでしょ、バカね」
ルー「ほんと甲児ってしょうがないわね。さやかに、いいつけるわよ」
甲児「な、なんだよ、さやかさんは関係ないだろう」
銀鈴「まあそれはそれとして。ちょっと調べものをしてたんだけど 面白いことがわかったのよ」
リョウ「面白いもの?」
銀鈴「そう。トレーズ・クシュリナーダの居場所とかね」
亮「ほう、それは確かに面白いな」
ハヤト「なるほど、ロームフェラに逆らったトレーズは幽閉されているというわけか」
銀鈴「ええ。だからあちこちで反乱を起こしてるトレーズ派っていうのはみんな自主的にそうしてるのよ。組織だっていない分 士気はすごく高いわ」
甲児「へぇ、あんなカッコつけた野郎のどこがそんなにいいんだ?」
シモーヌ「あんたよりはずーっとマシだわよ」
ルー「でも変ね。トレーズはロームフェラの幹部でOZを作りあげてきた奴でしょ。いったいどういう理由でロームフェラのやり方に反対したのかしら」
ジュドー「そりゃ、あれだろ。なんかさ、嫌な奴でもいたんじゃないの?」
エル「バカね。そんなことぐらいでどうこうするもんでもないでしょ」
デビッド「ロアン、お前なにか知らないのか?」
ロアン「難しいな。トレーズは自分の真意をあまり見せる人間じゃなかったからね」
デュオ「じゃ、あれだ、エレガントじゃなかったんだぜ、きっと」
ルー「何がよ? あんたも適当なことばっかりいってんじゃないの!」
エイジ「だけど、気になるな。良くも悪くもトレーズの影響力は無視できない」
デュオ「ああ、確かにな。居場所はわかってるんだ。せっかくだから直接ご対面というのはどうだい?」
<<セレイン>>
セレイン「……そうだな。私もその意見には賛成だ」
<<ブラッド>>
ブラッド「面白れぇ。あの男がそんな境遇に甘んじている理由がわかるってわけだ」
<<マナミ>>
マナミ「そうね……あたしもトレーズ・クシュリナーダには興味があるわ」


ブライト「そうか……わかった、許可しよう。気になることではあるしな ただし、行くのは人数にとどめておいてくれ いざというときに動けなくては困る」
エイジ「わかりました」
アムロ「銀鈴のいっていた場所はトレーズ派とロームフェラ派の交戦区域だ。気をつけた方がいい」
デュオ「ああ。そんじゃま、行ってくるぜ」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「その名はエピオン」


【戦闘マップ1開始】
〔敵ユニット出現〕
〔第3軍ユニット出現〕

スペシャルズ(トレーズ派)「くそっ、待ちぶせされていたか。しかも新型の投入とは恐れ入る」
スペシャルズ(ロームフェラ派)「裏切り者どもめ、かかったな。全機、散開して敵を叩け!」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃ユニット選択〉
デュオ「ちっ、派手にやってやがるぜ」
甲児「トレーズがいるってのは、あそこか。どうするんだよ」
エイジ「とりあえずロームフェラ派を叩こう。話はそのあとだ」
<<セレイン>>
セレイン「ああ、その判断は正しい。了解した」
<<ブラッド>>
ブラッド「へっ、そうこなくっちゃなあ! いっくぜぇっ!!」
<<マナミ>>
マナミ「わかったわ。行くわよ、ローレンス」
ローレンス「はい、お嬢様」

スペシャルズ「なに!? 奴ら、マーチウィンドか! くそっ、なぜここに。ええい、増援を出せ! 奴らを迎撃しろ!」
〔敵ユニット出現〕
スペシャルズ(トレーズ派)「マーチウィンドが我々を援護してくれるというのか……? よし、いけるぞ!」
<戦闘開始>

<敵10機以下or第3軍4機以下・第3軍増援1出現>

スペシャルズ(トレーズ派)「くっ……ここまで来ておきながら……やむをえん レッドワン、別働隊を率いて突入せよ!」
〔第3軍ユニット出現〕
ヒイロ「了解した。これより攻撃を開始する」
デュオ「レッドワンって……お前、まさかヒイロか!?」
ヒイロ「……デュオ・マックスウェルか。何しに来た」
デュオ「何しにってお前……ちょっとトレーズに会いにな」
ヒイロ「トレーズに? そうか」
デュオ「それよりお前こそ、こんなところで何やってんだよ!? ガンダムはどうした!?」
ヒイロ「お前には関係ない」
デュオ「おい、いくらお前でもエアリーズじゃ無茶だぜ!?」

≪アイシャフラグ成立≫
<敵9機以下・味方援軍2出現>

〔敵ユニット出現〕
アイシャ「どうやら間に合ったようですわね」
マナミ「アイシャ!? あなたどうして……?」
アイシャ「誤解しないでいただきたいわ。わたくしとて、何も私怨のみで戦ってきたわけではありません。OZがロームフェラ派とトレーズ派に分かれた以上、わたくしのとるべき道は決まっています」
マナミ「でも……叔父様と叔母様は……」
アイシャ「お父様もお母様も、わかってくださいますわ」
マナミ「アイシャ……じゃあ、あたしたちと来てくれるのね!?」
アイシャ「しかたがありませんわ。ロームフェラ派のOZの行為はいくらわたくしでも認めることはできません 彼らと戦うなら、あなたがたと一緒の方がよいでしょう」
マナミ「ありがとう、アイシャ」
アイシャ「礼などいわれるすじあいはありません。さぁ、そんなことよりもまずはあの者たちを倒します。いきますわよ」
マナミ「ええ!」
〔アイシャ、敵から味方へ〕

<敵全滅・味方援軍1&敵増援1出現>
【戦闘マップ1終了】

【戦闘マップ2開始】

〔味方ユニット出現済み〕
〔第3軍ユニット出現済み〕

セキュリティ「システム起動……ドアハ ロックサレテイマス。姓名ヲ述ベヨ」
ヒイロ「……ヒイロ・ユイ」
デュオ「おいおい、大丈夫かよ」
甲児「いきなりレーザーでビビーッなんてのはごめんだぜ!?」
セキュリティ「声紋ヲ確認。ヒイロ・ユイ……登録アリ。ロック解除」
〔扉の開閉音〕
エイジ「どうやら登録されていたらしいな……どういうことだ」
ヒイロ「奴ならやりかねない」
〔歩く足音〕
デュオ「おい、ちょっと待てって!」
???(トレーズ)「よく来てくれた。マーチウィンドの諸君 我が愛する平和の使者たちよ。心から歓迎する」
ヒイロ「トレーズなのか」
トレーズ「問いただすまでもない。私を撃つのかヒイロ・ユイ? それもいいだろう さぁ、撃ちたまえ」
ヒイロ「俺はお前の命に興味などない」
エイジ「トレーズ。俺たちはあんたに聞きたいことがある。だからここへ来た」
トレーズ「聞きたいこと?」
甲児「そうだ。お前はロームフェラの幹部だ OZの総帥として、さんざんオレたちを苦しめた なんでいまさらロームフェラに反抗してこんなところに幽閉されるんだよ!?」
トレーズ「フッ、つまらぬことだ。君たちは平和のことだけを考えていればよい この地球圏の平和をな」
ヒイロ「俺は戦うことしか考えていない。平和など戦いが終わったあとの結果でしかない」
トレーズ「では聞こう。君たちの敵とはなんだ? 異星人の帝国か? 私か? OZか? ロームフェラ財団か? それともそのすべてか? ならばそれは“運命”と同じ意味だ」
<<セレイン>>
セレイン「そうだな。しかし、我々は戦う、戦い続けるしかない」
<<ブラッド>>
ブラッド「だからどうだってんだよ!? 必要なら俺はどこまでも戦ってやるぜ」
<<マナミ>>
マナミ「そう……そうかもしれない。だけど、あたしたちは戦うわ 戦い続けるしかない。それしか、それしか正義を示せないなら」

トレーズ「だが、その戦いに決着はつかない。そして今君たちは自らの歩む道を見失いかけている。違うかね? それは私と同じなのだ。私の戦いはすでに終わっている」
エイジ「それが、あんたが黙ってここに幽閉されている理由か」
ヒイロ「終わってなどいない。今もお前のために大勢の兵士たちが死んでいる」
デュオ「そうだ。お前の戦いは終わっちゃいない そして俺たちの戦いもまだ終わらせるわけにはいかなんだ」
トレーズ「…………私は戦いつづけることが人間の存在意義だと考えていた。だが、残念ながらそこに答えを見い出すことができなかった 私の戦いは終わっている。だが戦いという行為には回答をみつけねばならないのかもしれないな」
<<セレイン>>
セレイン「トレーズ、貴様は何を考えている?」
<<ブラッド>>
ブラッド「トレーズ! てめぇ、いったい何をたくらんでやがる!?」
<<マナミ>>
マナミ「トレーズ・クシュリナーダ……あなたは何? いったい、何を考えているの?」

〔爆発音〕
〔画面、振動〕

甲児「うっ、なんだ?」
〔通信のコール音〕
エイジ「どうしたレイ!?」
レイ「アラームメッセージ。敵対機多数接近中」
エイジ「敵の第2波か」
レイ「アラーム! 敵対機レンジ1ニ進入!」
〔敵ユニット出現〕
〔屋敷にダメージ〕
〔画面、振動〕

トレーズ「そろそろ行きたまえ。そして、死ぬな。戦って、生き続けるのだ 君は、君たちは死んではならない。おぼえておきたまえ 君たちは、私を殺すまで勝手に死ぬことを許可しない」
<<セレイン>>
セレイン「待て!」
<<ブラッド>>
ブラッド「トレーズッ!」
<<マナミ>>
マナミ「トレーズ・クシュリナーダ!?」

〔爆発音〕
〔画面、振動〕

甲児「うわっ、やばいぜ。もうだめだ、脱出しよう!」
○○○「くっ……」
〔走る足音〕
トレーズ「ヒイロ・ユイ、君には今後の生き方を示す道しるべを用意した。使ってくれ。名を、エピオンという」
ヒイロ「……いいだろうトレーズ」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

【戦闘マップ2終了】

【戦闘マップ3開始】

〔戦闘マップ2から継続〕
トレーズ「私には選択すべき未来は存在しなかった。見せてくれたまえ 君たちの戦いを。この地球圏の……君たちの未来を」
〔味方ユニット出現〕

<敵全滅・勝利条件達成>
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

レイ「アラームメッセージ」
エイジ「どうした!?」
レイ「OZ輸送シャトル多数、大気圏突入 降下予想地点、現在位置ヲ中心ニ直径10Km以内」
エイジ「機動兵器の搭載機数は!?」
レイ「50プラスマイナス5ト推定。生存確率30.7% アラーム!」
甲児「なんだよおい! どういうことだ、エイジ!?」
エイジ「OZの降下作戦だ。みんな、撤退するんだ! この様子だと、退路を断たれる」
デュオ「ちっ、しゃーねぇか。ここはいったんひきあげようぜ……っておい、ヒイロ!」
ヒイロ「……好きにしろ。俺はやることがある」
〔機体の発進音〕
デュオ「あいつ、また行っちまいやがった」
甲児「オレたちも急ごうぜ」
デュオ「ああ、そうしよう」

ブライト「そうか、結局トレーズの真意はわからなかったか」
甲児「ああ。なんだかわけのわからないことばかりいってたぜ おまけにOZの大軍が降ってきやがってさ」
クワトロ「我々もそれは確認している。OZの地球降下作戦が開始されたのだ」
リョウ「さきほどいっていた、オペレーション・ノヴァ、ですね」
クワトロ「そうだ。連中はこれで地上の各地を完全に制圧するつもりでいる」
鉄也「そうなると、当然このジャブローと俺たちも最優先目標の1つだな」
アムロ「そう考えて間違いはないはずだ。だがそうなってくると、この基地を占拠したことが有利に働く。防衛は多少楽になる」
エイジ「そうですね。そう思います」

≪セレイン≫
※※リッシュが仲間にいる場合のセリフ※※
セレイン「ん? なんだ、見たことのない機体があるな 私の機体に似ているようだが……?」
リッシュ「どれ…………おいおい、ありゃ“TYPE33”じゃねぇのか?」
セレイン「……“TYPE33”? おい言え、なんだそれは」
リッシュ「まだ帝国がいた頃に、月のZ&R社で開発していたヴァルキュリア・シリーズの新型だ」
セレイン「新型のヴァルキュリア……」
リッシュ「ああ、お前のが3機だけ作られた試作型の“TYPE27” 俺のがその正式型の“TYPE28”“TYPE33”は“TYPE28”の再設計型をベースにした重装機だ。だが“TYPE29”以降は設計段階でOZのクーデターが起きちまったから作られてないはずなんだが」
アラン「その通り。あれは我々で製作した いわば“TYPE33改”とでもいうべきものだ」
セレイン「アラン、どういうことだ」
アラン「解放戦線もカラバも、組織としての形は無くしてしまったが それぞれの技術者集団は逆に合流することでより強化されている 万丈とロス・イゴールの尽力のおかげでな ゴッドとライジングもそこから持ってきたのだよ」
セレイン「それでは帝国の機体が存在する理由になっていない」
アラン「それは簡単だ。OZが月面を制圧したとき、OZに反対するZ&Rの技術者が設計データごと我々のもとへやってきたのだ」
※※リッシュが仲間にいない場合のセリフ※※
セレイン「ん? なんだ、見たことのない機体があるな。ジャネット 私の機体に似ているようだが、あれは何だ?」
ジャネット「え? ああ、あれ? アランさんが持ってきたみたいよ 新型のヴァルキュリアだって。スヴァンヒルドの後継機ね」
セレイン「スヴァンヒルドの……」
アラン「その通り。あれは我々で製作したヴァルキュリア“TYPE33改”ラーズグリーズだ」
セレイン「“TYPE33改”? アラン、どういうことだ」
アラン「“TYPE33改”というのは、もともと帝国がZ&R社で地球環境用に設計させていた重装機だ。君のスヴァンヒルドは試作型の“TYPE27”だからその直系といっていいOZの月面制圧後、OZに反抗するZ&Rの技術者が、設計データごと我々のもとへやってきた そのデータをもとに開発したのが、あの“TYPE33改”だ」
セレイン「しかし、よくそんな余裕があったものだな」
アラン「解放戦線もカラバも、組織としての形は無くしてしまったがそれぞれの技術者集団は逆に合流することでより強化されている 万丈とロス・イゴールの尽力のおかげでなゴッドとライジンもそこから持ってきたのだよ」

セレイン「なるほどな。それで合点がいった。で、あれのパイロットはどこだ?」
アラン「パイロットは君だ、セレイン」
セレイン「私はスヴァンヒルドを降りるつもりはない あれには、私の癖が記録されている。いまさら他の機体になど移れない」
アストナージ「だからこそ、あれにはお前が乗ってくれないと困るんだよ」
セレイン「アストナージ?」
アストナージ「アランが改良型だといっただろう。あれは、お前の操縦データをもとにシミュレーションして開発されたんだ お前の癖は全部知っているしお前でなければ使いこなせないんだよ」
セレイン「いつの間にそんなことを……アストナージ 私に黙って、データをコピーしたな」
アラン「ははっ、まあいいじゃないか。それより、せっかく持ってきたんだ 乗ってくれるだろうな?」
セレイン「いいだろう、使わせてもらうとしよう。しかし、スヴァンヒルドはどうなるのだ?」
※※リッシュが仲間にいる場合のセリフ※※
リッシュ「俺の機体の予備パーツだな」
セレイン「お前は黙ってろ!……といいたいところだが、それが常道か」
アラン「その辺はまかせる」
セレイン「ああ。で、あれの名前は?」
アラン「“TYPE33改”ラーズグリーズだ」
※※リッシュが仲間にいない場合のセリフ※※
アストナージ「予備パーツにまわすさ。どうせ必要になる」
セレイン「そうか……おしい気もするが、それが常道か。わかった、まかせる」


≪ブラッド≫
バルジ
カーツ「俺に用があると聞いたが?」
バスク「そうだ。マーチウィンドのいるジャブローを攻める 貴様にその気があるならまた使ってやってもよい」
カーツ「これは……わざわざ呼んでもらえるとはな 当然やらせてもらう。ただし……」
バスク「わかっておる。貴様は好きにやってもかまわん どんな因縁か知らんが、ブラッド・スカイウィンドは奴らの中核の1人だ。押さえておけるだけでも価値がある」
カーツ「そうか。ならば問題はない」「ブラッド……今度こそ、今度こそ貴様を……貴様を倒す。倒してみせる! うおぉぉぉぉぉぉぉーっ!!」

≪マナミ≫
マナミ「どうですか、アストナージさん?」
アストナージ「ああ、見てみたんだがね、スイームルグも、エルブルスも、設計段階にあったドッキング機構を廃して再設計してあるんだな」
ローレンス「確かに万丈様はそうおっしゃっておられましたな つまり、合体分離はできないということですかな」
アストナージ「合体分離はできないな。再設計の時点で強度計算もやり直しているだろうし、なにより時間がかかりすぎる」
マナミ「そう…せっかくスイームルグがパワーアップできると思ったのだけど残念だわ」
シャリー「あら、あきらめるのは早いわよ」
ローレンス「どういうことですかな、シャリーどの?」
シャリー「つまり、合体分離は難しいけど、合体したままの状態にならできるというわけ」
アイシャ「お待ちなさい。それはわたくしのエルブルスが、スイームルグの背面に取りついたままになると、そうおっしゃっているのですか?」
アストナージ「ああ、そういうことになるかな」
アイシャ「そ、そんなバカなことは認められません。だいたいそれでわたくしに何をしろとおっしゃるの?」
アストナージ「うーん、その場合はエルブルスの火器管制もスイームルグに一体化することになるから、エルブルスのパイロットはいらなくなるんだ」
アイシャ「な、な、な、なんですって!?」
マナミ「アイシャ、ちょっと落ち着いて」
アイシャ「冗談ではありません! そんなこと、絶対に認められませんわ! エルブルスはわたくしの機体です。わたくしが乗らないなどということがあってよいはずがありません!」
〔扉の開閉音〕
アストナージ「……ちょっとまずかったかな。で、どうする?」
マナミ「アイシャが嫌といっている以上は、しかたないわ」
シャリー「でも残念ね。合体させれば飛行能力が付加されるだけでなくて、エルブルスのジェネレーターから余剰出力をスイームルグで使えるようになるのに」

≪マナミ≫
ローレンス「アイシャお嬢様、こちらにおいででしたか」
アイシャ「あらローレンス。わたくしも説得しようというのでしたら、無駄でしてよ」
ローレンス「いえ、実はアイシャお嬢様にお頼みいたしたいことがございまして。お聞きいただけますかな?」
アイシャ「いいわ、聞いてあげます。いってごらんなさいな」
ローレンス「実はこれまで老骨にムチ打ってマナミお嬢様のサポートをしてまいりましたためか、腰痛がひどくなってまいりました。このままで近いうちにスイームルグに搭乗することができなくなってしまいそうなのです」
アイシャ「…………それで?」
ローレンス「かわりのパイロットを探しておるのですがマナミお嬢様の呼吸にあわせることのできる方となると、これがなかなか見つかりません そこでアイシャお嬢様にお知恵をお借りできないものかと そう思いまして」
アイシャ「……ローレンス」
ローレンス「はい、なんでございましょう?」
アイシャ「腰痛というのは嘘ね?」
ローレンス「は、いえ、そのようなことは……」
アイシャ「貴方は昔からそうでしたわ。嘘をつくのが本当に下手でした。それでどういうおつもり? わたくしをたてるためというのでしたら、聞けませんわよ」
ローレンス「これはまいりましたな。実は……マナミお嬢様のためなのです」
アイシャ「どういうことです?」
ローレンス「昔ならしたとは申せども、わたくしもこの歳です。このところのお嬢様のご成長は目をみはるほどで、お恥ずかしい話ですが、お嬢様の動きについていけないことがあるのです。お嬢様は何もおっしゃいませんがこのままではいつか致命的な結果をもたらすことになるやもしれません」
アイシャ「いいわ、ローレンス。その主人を思う心に免じて貴方の嘘にのってさしあげます。すぐに作業に取り掛からせてちょうだい。次からはわたくしが乗るわ」
ローレンス「はい、アイシャお嬢様」

???(レディ)「トレーズ様……」
トレーズ「彼らは戦いぬくよ。しかし時代はまだ動く まだ役者はそろっていないのだ。もっとも、私の望む役者があらわれないこともあり得ることだが……」
???(レディ)「その場合は、どうされるおつもりなのですか?」
トレーズ「どうもしないよ。それに……場合によっては今度こそ人類が滅亡するはめになるかもしれない。だが、このままでは第3幕を開けるわけにはいかない。いましばらくは待つとしよう。いいね」
???(レディ)「はい、トレーズ様の意のままに」
【シナリオエンドデモ終了】


● No29B「明鏡止水」 へ戻る

● No31B「混沌の地球圏」 へ進む


◆ 「スーパーロボット大戦64」 へ戻る




当館に記載されている作品名・製品名などは、各社の登録商標です。
当館の内容は、各社からの正式許可を受けてはおりません。