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No.5A
黒いガンダム

【シナリオデモ開始】
デビッド「そういえば、結局ほかのはどうだったんだ?」
ルー「どうって……なにが?」
アポリー「M作戦についてだろう 地球に降下したのは6つだったという話だ」
ルー「でもそれらしい騒ぎが確認できたのは5か所でもう1つは不明だって話よ」
セレイン「ガンダムタイプが5機、か。もう1つも気になるところだな」
デビッド「だけどよ、たいしたことはなかったな。あっさりやられちまったみたいだし」
セレイン「あれは相手が悪かったな。その証拠に他の4か所では遭遇した部隊や襲撃された基地、すべて全滅だそうだ どれも単独行動というのが解せないが」
アンナ「いったい、どんな人たちなのかしら」
アポリー「やられないかぎりは、いずれ会うこともあるさ それよりもアンナ、エイジの方は大丈夫なのか?」
アンナ「……とりあえず、落ち着いてはいるみたいです。でも……」
アポリー「姉の婚約者だったって話だからな ま、少しくらいはしかたがないか……」
デビッド「なに、あいつだって、だてに帝国に戦いを挑んでるわけじゃない 大丈夫さ」

〔端末の作動音〕
ヒイロ「A級市民の学校か……ちょうどいい 転入手続き……クリア。各種入金……クリア 帝国軍の基地データのアクセスは……」
〔端末の作動音〕

先生「今日からみなさんと一緒に学ぶことになった ヒイロ・ユイくんです」
ヒイロ「よろしく」
リリーナ(あの子……あのときの……間違いないわ)

カルラ「……ジュリア・アスカ……まさかお前がくるとはな」
ジュリア「……………………」
カルラ「お前にブラッディカイザルに乗る資格などない! ゲイル中尉の愛機と同型のこの機体には、中尉の復讐をとげられる者が乗らねばならない。お前にその資格があるのか!? エイジと血のつながっているお前に!」
ジュリア「……………………」
カルラ「なんとかいったらどうだ。ふん、何もいえまい。もともとこのブラッディカイザルは中尉の信頼と愛を得ていた私が乗っていて当然なのだ。なのにどうしてお前のような女が!」
ジュリア「愛とはどういう意味です」
カルラ「……中尉は男、私は女、男と女の間に何があったかぐらい想像がつくだろう」
ジュリア「嘘です。あの人とあなたの間に、上官と部下以外の関係が存在するはずがありません」
カルラ「どうしてそんなことがわかる!? 中尉と私は寝食をともにしながら生活をしてきたのだ。その間のことがおまえにわかってたまるか!」
ジュリア「いいえ…………」
カルラ「くっ……なにがおかしい!」
ジュリア「わかっていないのは、あなたのほうです。あの人は私の胸で生きています 私はあの人との愛を貫くために家族と決別し、弟のエイジとの戦いをまっとうしようとしているのです。私の中のあの人はそのことをすべて理解しています。あなたのいっている嘘は彼への侮辱でしかありません」
カルラ「なんだと!? くっ……いいだろう、せいぜいやってみせるがいい。エイジと地球人どもに、やられてしまわなければいいがな」
ジュリア「…………」

〔ミデア、北西へ移動〕
ブライト「作戦の手順は説明したとおりだ 敵の新型のデータ収集が目的だが、可能ならば捕獲したい。もう1つの目的は我々が帝国に対して積極的に戦う意思と力を持っているということを知らしめることにある。大尉」
クワトロ「こちらから敵の基地に奇襲をかけるのは初めてだが 試作機のテストをやっていることから考えても、この基地にはたいした戦力はない。しかし、帝国軍の増援はくる。我々の目的が敵基地のせん滅にあるのではないことを、忘れるな」
ブライト「そういうことだ。みんな頼むぞ。では、出撃だ」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「少女が見た流星」


【戦闘マップ1開始】
ファ「カミーユ、待ってよカミーユ」
カミーユ「いうなよ、カミーユだってのが俺だって誰にでもわかってしまうだろ」
ファ「みんな知ってるわよ 本人だけが承知してないんじゃない どこいくのよ」
カミーユ「どこだっていいだろ」
【戦闘マップ1終了】

【戦闘マップ2開始】

カクリコン「ジェリド!」
ジェリド「カクリコン! スペシャルズらしくなってよくきてくれた」
カミーユ「……スペシャルズか……」
ファ「カミーユ!」
ジェリド「ん?」
ファ「カミーユ、待ってよ」
ジェリド「女の名前なのに……なんだ男か」
カミーユ「!!」
ファ「どうしたの、カミーユ?……カミーユ、だめよ、そっちは!」
〔走る足音〕
ジェリド「ん? カクリコン特尉の知り合いか?」
カミーユ「なめるなっ!!」
〔走る足音〕
〔殴打音〕

ジェリド「ぐっ!?」
カクリコン「なんだ貴様!? 俺たちがスペシャルズと知ってちょっかいを出してきたのか!? とり押さえろ!」
〔殴打音〕
カミーユ「くっ、カミーユが男の名前でなんで悪いんだ! 俺は男だよ!!」
カクリコン「こいつ!」
〔殴打音〕
カミーユ「ぐぅっ」
ジェリド「なんだ、こいつは」
カミーユ「く……言っていいことと、悪いことがある! 男に向かって、なんだはないだろう!」
ジェリド「そうか……そういうことか。なら男らしく扱ってやるよ。そらっ」
〔殴打音〕
カミーユ「あぅっ」
ジェリド「ハハハハハハハッ!」
カクリコン「連れていけ!」
ファ「カミーユッ!?」
【戦闘マップ2終了】

【戦闘マップ3開始】

カクリコン「レジスタンスでないものが、なんでスペシャルズにケンカをふっかけるんだ!? ええ? おかしいじゃないか!」
カミーユ「…………」
カクリコン「黙ってちゃわからんだろうが!」
〔警報〕
カクリコン「なんだ!?」
〔砲撃音〕
〔画面、振動〕

カクリコン「まさか……敵の攻撃だってのか!?」
〔扉の開閉音〕
〔歩く足音〕

カミーユ「なにが……起こっているんだ……?」
【戦闘マップ3終了】

【戦闘マップ4開始】

〔敵ユニット出現〕
カクリコン「こんなところに敵がくるのかよ」
ジェリド「レジスタンスだってのか!? 一体何の目的で!」
ライラ「ガンダムmkIIが目的だと思いたいけどね とにかく、対応するんだよ。来たよ」
〔味方ユニット出現〕
クワトロ「あれか……黒いMS……ガンダムだと!?」
アポリー「どうしますか、大尉」
クワトロ「戦闘データをとる……全機、続け」
カミーユ「戻ってこない……なんだっていうんだ。……開いている?」
〔扉の開閉音〕
〔走る足音〕

カミーユ「誰もいないのか……?」
アポリー「大尉、あそこの格納庫にもう1機いるようです」
クワトロ「出てこないということは……動けないのか? よし、捕獲するぞ」
カミーユ(あのMS……)
〔走る足音〕
エマ「!? ちょっとあなた、何をするの! あぶないから、やめなさい!」
〔コックピットを開く音〕
カミーユ「……火が入っている」
エマ「ちょっとあなた、待ちなさい!」
カミーユ「危ないですよ! 下がっていてください!」
〔起動音〕
エマ「きゃあっ!! なに、この子……MSを知っている!?」
バスク「何をしておる! はやく出させいっ!」
エマ「バスク特佐! あれに乗っているのは、パイロットじゃありません!」
バスク「なんだと!? パイロットでない者が何故mkⅡに乗っているか! やめさせろ!」
〔味方ユニット出現〕
アポリー「大尉、あれを!」
クワトロ「なに、動くのか?」
ライラ「遅いぞ、援護しろ! おい、聞こえているのか!」
カミーユ「…………」
エマ「3号機に乗っているのはパイロットじゃないわ。押さえて!」
クワトロ「ほう……あの機体には手はだすな、敵ではないようだ」
カミーユ「そうだ、僕は敵じゃない。あなたがたの、味方だ!」
ライラ「子供だと!? なぜ子供が乗っているのだ!?」
カミーユ「証拠を見せてやる!」
<戦闘開始>

<カミーユvsジェリド>

カミーユ「お前はぁっ!」
ジェリド「この声、カミーユとかって女みたいな名前の……あんな子供に!」

<敵10機以下・敵増援1出現>
バスク「レジスタンスどもが調子に乗りおって これでは正規軍にたいして示しがつかん やつらを逃がすな!」
〔敵ユニット出現〕

<敵6機以下・敵増援2出現>
〔敵ユニット出現〕
ギウラ「苦戦しているようだな。我々が援護しよう」
バスク「く……正規軍か……。貴公らの協力に感謝する」
ギウラ「うむ。かかれ! レジスタンスをせん滅するのだ!」
クワトロ「新手か……まずいな、時間をかけすぎたか……」
ジュリア「…………」
エイジ「赤いグライムカイザル……ゲイル先輩が生きていたのか!?」
ジュリア「エイジ……」
エイジ「まさか……姉さん!? そんな、どうして姉さんがここに!?」
ジュリア「エイジ、答えなさい お前たちは本当にゲイルを殺したのですか?」
エイジ「ね、姉さん……」
ジュリア「どうしたのです? 答えなさい、エイジ」
エイジ「……ほ、本当だよ。だけど姉さん……」
ジュリア「……ゲイルは私のすべてだった 私はお前たちを許すわけにはいかない」
エイジ「待ってくれ、姉さん!」
ジュリア「死になさい、エイジ!」
ゴステロ「ゲイルの後を追わせてやろうかぁ えぇっ! たまらないなぁ人殺しというのはぁ!」

<ゴステロが味方へ攻撃>
ゴステロ「貴様ら、影も形もないようにしてやる!!」

<ゴステロ撃破>
ゴステロ「くそぉぉっ、貴様ら、貴様らッ こ、この俺をぉぉぉーっ!!!」

<エイジvsジュリア>
ジュリア「戦いなさい、エイジ!」
エイジ「くっ……姉さん!」

<ジュリア撃破>
ジュリア「あぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!」
※※エイジが撃破の場合、セリフ追加※※
エイジ「くっ、姉さん……俺は……」


<ジュリア&ゴステロ撃破or敵全滅・勝利条件達成>
クワトロ「どうやらこの辺りが限界か……目的は充分に達成した。全機撤退するぞ!」
〔味方ユニット離脱〕
【戦闘マップ4終了】

【戦闘マップ5開始】

エマ「レジスタンスにあれほど強力な部隊が編成されているなんて それに、あの子……」
【戦闘マップ5終了】

【シナリオエンドデモ開始】

カミーユ(こんなことしちゃって……俺……。ファは無事なんだろうか……)
クワトロ「どうした カミーユ・ビダンくん。こないのか?」
カミーユ「……いえ、いきます。帝国軍は嫌いですし なによりスペシャルズはもっと嫌いなんです」

エイジ「くっ……姉さん……」
アンナ「エイジ……」
デビッド「しばらくそっとしといてやれよ、アンナ」
アンナ「でも……」
デビッド「言っただろ、あいつはそんなにヤワじゃないさ」
アンナ「だけど、実のお姉さんだったのよ!? どうして……どうして……」
クワトロ「彼は祖国を捨てて地球のために戦ってくれている それは、並大抵の覚悟ではできないことだ その彼に我々がしてやれることがあるならば それは、彼の志を無駄にしないことだ」
アンナ「でも、でも戦わずにすむ方法だって……」
クワトロ「ないな。皆が君のようにやさしい心を持っているのならば可能かもしれんが 我々にはその方法は見つけられなかった 帝国のことを、もっともよく知っているはずのエイジくんの行動もそれを裏づけている」
アンナ「だけどそんなの……悲しすぎるわ……」
クワトロ「ああ……そうだな……」
〔ミデア、北東へ移動〕
〔通信のコール音〕

ルー「ブライト中佐、ブレックス准将からです」
ブライト「まわしてくれ」
ブレックス「報告は聞いたよ、中佐。すごいものだな……彼がカミーユくんかね?」
ブライト「はい」
ブレックス「よい若者たちが集まってきたということか」
カミーユ「いえ、そんな……」
ブレックス「セレインくんや君の協力で帝国の試作機が2機も手に入った 普通はできないことだ」
セレイン「たまたま結果がそうなっただけに過ぎません」
カミーユ「僕の場合も、そう思います。偶然が重なっただけです」
ブレックス「その偶然も、人の力があってのものだと信じたいのだよ。私は」

ブレックス「私の期待しすぎかな。彼らをニュータイプと思いたいが」
ブライト「……大尉はどう思う?」
クワトロ「ニュータイプはエスパーではありません 目に見えて違うところはありませんが、資質は感じます」
ブレックス「そう思う。大切にしてやってくれ 3年前の戦争で、地球圏は中高年者の極端に少ない社会構造になってしまった 生き残った若者たちには、次の時代をつくってもらわねばならん」
クワトロ「はい。しかしそれが、帝国の支配を受け入れた上での地球再建に向かってしまったのがスペシャルズです それは、認めたくはありません」
ブレックス「そうだな……」

ヘンケン「状況は好転しつつあると思いたいですな?」
ブレックス「そうさせるのだよ。我々でな……君は知っているかね、赤い彗星のことを」
ヘンケン「自分はジオンとのア・バオア・クー決戦のときは後方の戦艦におりましたので、直接は見ていません しかし赤い彗星の力というものは感じましたし……いまも感じますね」
ブレックス「ほう、誰にだ?」
ヘンケン「クワトロ・バジーナ大尉にです」
ブレックス「……彼はこの戦いの中で、ジオン・ダイクンの遺志を我々に伝えようとしているのかもしれん」
ヘンケン「すべては強圧的な異星人から地球を解放した後の話です」
ブレックス「そうだな。我々は地球圏を再び人類の手に取り戻さねばならん かつて地球連邦は腐敗し、宇宙の民をかえりみなかった そのために起きたのがジオン独立戦争だが、今となってはそれすらも、ムゲゾルバドス帝国と比べれば取るに足らない問題だったと認めねばならん」
ヘンケン「しかし難を逃れている連中は、帝国が去れば再び地球の実験を手にしたがるでしょう」
ブレックス「それはさせるわけにはいかんな それに、ロームフェラの動きも気になる むしろ危険なのはスペシャルズを創設し帝国に食い込む彼らかもしれんが…… 今の我々には、現状を打開することに尽力する以外はないか」

ヒイロ「………………」
〔走る足音〕
リリーナ「やはり、普通ではないわ。軍の施設へ入っていくなんて」「お待ちなさい」
ヒイロ「お前は……」
リリーナ「あなた、ヒイロといったわね こんな軍の港で何をしているの、教えて そしてあなたは何者? わたくし知りたいの、あなたのことを なぜパイロットスーツのようなものを着て、海岸に倒れていたのか 話しなさい、ヒイロ」
ヒイロ「リリーナ・ドーリアン……A級市民だったな 深入りしすぎた。お前を、殺す」
リリーナ「えっ!?」
〔銃声〕
ヒイロ「く……」
デュオ「こういう場合、どう見たってお前の方が悪者だろ ケガはないかい、お嬢さん」
〔走る足音〕
リリーナ「大丈夫、ヒイロ? もうやめて。この人に、なんのうらみがあるんです」
デュオ「は……? おいおい、ちょっと待ってくれよ 俺の方が悪者になっちまってるじゃねぇか」
〔衝撃音〕
ヒイロ「ん……?」(あれは俺のガンダム……こいつが海中から引き上げたのか?)
リリーナ「え……何……?」
デュオ「おっと、みちゃいけねぇ。お嬢さん、なんかわけありみたいだけど、すぐこっから立ち去るのが身のためだ。この時代に立派な身なりのA級市民とはいえ、お嬢さんを殺すのは忍びない」
〔走る足音〕
リリーナ「ヒイロ!?」
デュオ「まだやんのか!」
〔銃声×2〕
リリーナ(なんなの!? 一体なんなの、この人たち!?)
【シナリオエンドデモ終了】


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