No.10Ａ
勝利者などいない戦い
ザ・ウィナー
【シナリオデモ開始】
フォン・ブラウン アナハイムＭＳ工場
フォン・ブラウン アナハイムＭＳ工場
ボス「なぁなぁ、月のアナハイムなら、いろいろと改造できるんだろ。ボロットも改造してくれよ」
アストナージ「そこ！ 資材を運びこんでくれ！」「それからエステバリスの収容スペースを空けといてくれ！」
ボス「アストナージのおっさん！ ボロットにもドカーンと強力な武器をつけてほしいんだわさ！」
アストナージ「…おいおい、無茶言うなよ。機体の方がもたないぞ」
ボス「そんな事言わずにさ。天才アストナージ様。ほら、マジンガーＺみたいにロケットパンチとか」
アストナージ「ロケットパンチ？ 反動でボロットの肩がもげるぞ」
ボス「じゃあ、ブレストファイヤーは？」
アストナージ「放熱に耐えられず、ボロット自身が溶けてしまう」
ボス「じゃあ、ダイモスみたいにダブルブリザード！ ってのは？」
アストナージ「フィンの回転速度を知ってるのか？ ボロットが分解しちまうぞ」
ボス「なら、ガンダムとかが使っているビームライフルやビームサーベルを持たせてくれよ」「…それなら大丈夫だろ？」
アストナージ「ボロットの指を見ろよ。あんな太くて短い指でライフルやサーベルを扱うのは無理だよ」
ボス「むぐうう…」
ニナ「アストナージさん、エステバリスの事なんですけど…」「って、あら、ボスくん？」
ボス「ニナさんからもなんとか言って欲しいんだわさ！」「せっかくボロットを他のスーパーロボット並みにパワーアップしようって言ってんのに…なんだか屁理屈ばっかこねて、あれもダメ、これもダメってよぉ！」
ニナ「あのねえ、ボスくん…」「スーパーロボットの武器は、アナハイムの技術の粋を結集した私のガンダムにすら特殊すぎて付けられないものが多いのよ？ 無茶は言うもんじゃないわよ」
ボス「もう、頼まないわさ！ それから、私のガンダムって言うな！」「こんちきしょー！」
アストナージ「いっちまった。やれやれ…」
ニナ「アストナージさん、ボロットの材料って？」
アストナージ「ボロットの材料？ …冷蔵庫とか洗濯機とか掃除機とからしい」
ニナ「はあ！？」
フォン・ブラウン アナハイムＭＳ工場
甲児「ここがフォン・ブラウンか。…おい、見ろよ、さやかさん。地球が見えるぜ」
さやか「きれいね、甲児くん」
甲児「ああ。絶対…守らなけりゃならねえ…。大介さんの分までな」
さやか「大介さん…無事なのかしら…」
甲児「決まってらぁ。不死身のデューク・フリードがそう簡単にくたばってたまるか！」「大介さんが戻るまで、俺たちががんばらなきゃならねえ…なのに、鉄也さんの態度ときたか！」
さやか「甲児くん…やめましょうよ。そうだ、フォン・ブラウンの街を歩かない？」「きっといい気晴らしになるわよ」
甲児「…ああ」
京四郎「ん？ なんだ、お二人さん、外に出るのか？」
一矢「そうだ、ブライト艦長が言ってたけど…月はギガノス軍の支配下にあるから気をつけろってさ」「ここは中立地帯だから、いきなり撃たれる事はないとはいえ、外出する時は連邦の身分を証明するものは、決して持っていくなって…」
甲児「ああ、わかった」
フォン・ブラウン アナハイムＭＳ工場
ニナ「急いでガンダム１号機の修理に入って！ 終わったらすぐフルバーニアンに換装するわよ！」
アストナージ「Ｇディフェンサーの準備、できてるか！？」
アムロ「やってるな、アストナージ」
アストナージ「ああ、アムロか…。まあ、この前にみたいに戦力不足で悩むわけにはいかんだろ」「ナデシコとジオンをまとめて相手にできるくらいにしておかんとな」
ヒカル「ええ～！？ じゃあ、あたしたち、ナデシコと戦うの！？」
リョーコ「おいおい、冗談じゃねえぜ？ あたしたちはナデシコの補充要員なんだからさ」
シロー「ネルガルと連邦が協定を結んだ今、君たちはロンド・ベル隊のパイロット扱いになる」「ナデシコを攻撃しろ、と言われたら…残念ながら、従ってもらう事になる」
アストナージ「整備はこれからだがエステバリスはよくできてる。…グラビティブラストにも十分対抗できるしな」
リョーコ「ふざけんなよ！ 味方だって事がわかってんのに！」
アムロ「それが軍というものだ、スバルくん。…命令には従わなければならない」
ヒカル「あ～あ、これだから大人ってイヤよねえ」
イズミ「…命令じゃね」
リョーコ「命令、命令って…そんなの納得いくかよ！」
ヒカル「あ、リョーコちゃん！」
アクセル「おわっと！ な、なんだぁ？ 疾風のように駆け抜けてったのは…ネルガルの娘か？ …どうしたんだ？」
ヒカル「わかんないんですぅ。…時々、命令とか、そういう言葉に過剰に反応しちゃうんだよね、リョーコちゃんってば」
バニング「…彼女の父親は連邦の空軍に所属しているようだからな」
イズミ「空軍？」
バニング「横からすまんな。少しお前たちの素性を調べさせてもらった」「…スバルの父親は、以前ティターンズの騒ぎに巻き込まれた事があるらしくてな」
アムロ「ティターンズ…なるほど、理不尽な命令か」
バニヌ「うむ…あの娘はそれを知っているのだろう」「…そうだ、ウラキを知らんか？ 大尉」
アムロ「少尉を？ 試作１号機の件でかなりまいっているようだったが…」
アクセル「あ、バニング大尉、少尉ならさっき見ましたよ」「ボスと一緒に街へ出たみたいなんですな、これが」
バニング「なんだと？ どんな格好でだ！？」
アクセル「どんなって…いつもの軍服でしたけど？」
アイナ「中立とはいえ、ここはギガノスの占領下です。彼らに見つかったら…」
シロー「ボスとスバルはいいとして…ウラキ少尉はやばいな」「大尉、何人か連れて、探して来ます！」
ヒカル「あ、あたしも！」
イズミ「あたしも…曲芸団。…サーカス…サーガス…」
バニング「頼む！」
アクセル「イズミ！ お前は帰れ！」
フォン・ブラウン 市街
ギガノス兵「おらおらぁ！ ここは連邦軍がうろついていい場所じゃねえんだよ！」
〔殴打音〕
コウ「くっ…」
ボス「ち、ちきしょう。ウラキに何しやがる！ ぐわっ」
ギガノス兵「戦いでボロ負けして、怖くなって脱走してきたんだろう？ ハハハハハ！」
コウ「ニナ…僕は…」
リョーコ「ん！？ おいっ！ てめえらっ！」
フォン・ブラウン ジャンク屋
ボス「おい、ウラキぃ、大丈夫か？」
コウ「う…うう…ボス。ここは…」
リョーコ「少尉さんよ、シャキッとしろよな」
ボス「フォン・ブラウンのジャンク屋だわさ。あいつが俺たちを助けてくれたんだ」「…ま、知らせてくれたのはネルガルの新入りだけどよ」
リョーコ「あたしは何もしちゃいねえよ。むしゃくしゃしてたんで、一発かなしてやろうとか思ってたら、あの大男がでてきたってわけさ。片腕なのに、強えのなんの」「…ケリィっていうんだとさ」
ケリィ「…目が覚めたのか？」
コウ「あ、ありがとうございます。僕は…」
ケリィ「…軍人なら、『僕』なんて言うな」
コウ「あ、はい…」
ケリィ「お前ら…脱走兵か？」
ボス「え？ あ、いや、俺たちは…」
リョーコ「…同じ事だろ、三人とも理由は違えど、さ」
コウ「自分はコウ・ウラキ。…モビルスーツのパイロットです」
ボス「俺はボスだわさ」
リョーコ「あたしはスバル・リョーコ。モビルスーツとは違うけど、似たような人型のパイロットさ」
ケリィ「なぜ逃げた…？ 戦うのが怖くなったか？」
コウ「え？」
ボス「…わりぃ、俺が話しちまっただわさ」
コウ「…でも…自分のせいで…モビルスーツが」
ケリィ「やめちまえ。そんなつもりなら、早いほうがいいぞ」
コウ「…それができたら！ …あ、あれは？」
ケリィ「ん！ そっちへ行くな！」
コウ「こ、これは、ひょっとして…１年戦争の時のモビルアーマー？」「こいつ、動くんじゃないのか…！？」
ケリィ「近寄るな！ こいつはガラクタだ…俺の道楽のな」「おいっ！ 近づくなと言ったろう！」
コウ「…この基盤、熱損耗しています。交換しないと…」
ボス「こっちもイカレてるぜ？」
ケリィ「く、なんのつもりだ！ …いいか、俺には人を雇う余裕はないんだ！」
コウ「かまいません。そのかわり、少しだけここに置いてください」
リョーコ「お、おい、少尉！？」
ケリィ「なに…？ お前、艦に戻らないつもりか？」
コウ「…わかりません。脱走なんて、言われるまで気付きませんでしたから」
ボス「俺も残るわよん。…こいつ、今のままじゃ動かないだわさ」
コウ「スバルくん…戻って伝えてほしい。少し…時間が欲しいんだ」
リョーコ「あたしは戻るなんて言ってないぜ、少尉」
ボス「ん？」
リョーコ「仲間と戦え…そう言われるかも知れないってさ」「納得いかねえよ…。どうしたらいいか…あたしも少し考えたいのさ」
ケリィ「どいつもこいつも…勝手にしろ！」
コウ「すみません。ところでこいつの修理ですけど…これだけの部品があれば何とかなるんですが」
ケリィ「…よこせ！ …ふん、集めてやる」
リョーコ「道楽か…。へっ、あたしも新しい趣味を見つけるか…」
ケリィ「……」
ボス「へへへ、思い出すなぁ、ボロットを作るため、材料かき集めてた頃をよ」
フォン・ブラウン アナハイムＭＳ工場
さやか「ボス…帰ってこないわね」
甲児「まったく、どこで何してやがんだ。ボロットの改造は終わったってのに」
アストナージ「せっかくボロットの腕を補強して、ドリルプレッシャーパンチをつけてやったってのにな」
甲児「ええ！？ …すげえっ！」「アストナージさん、今度マジンガーＺにもつけてくれよ」
アストナージ「ダメダメ、ボロットは単純な構造だからできたんだ」「マジンガーＺは複雑すぎて無理だ。第一、アイアンカッターはどうするんだよ」
甲児「ちぇっ…いったいボスの奴、どこ行っちまったんだよ」
バニング「俺はウラキの方が心配だ。…試作１号機の事もある」
アムロ「繊細な所があるからな、彼は。…スバルくんは？」
アイナ「シローからは見つかったという連絡は入っていません…」
ニナ「…コウ、どこにいっちゃったの？ あなた…そんなに弱い男だったの…？」
フォン・ブラウン 市街
シロー「どうだ？」
ヒカル「ダメですぅ！ いません！」
イズミ「天に隠れたか、地に潜ったか…」
アクセル「空に隠れてたら引きずり降ろすし、潜ってたら掘り返すけど、見えないんじゃなあ」
シロー「…出港あまり時間がない。もう一度手分けして探そう」
ヒカル「は～い！」
イズミ「了解…」
アクセル「じゃ、俺はこっち、と」
？？？「…アクセル隊長」
アクセル「ん？」
？？？「連絡がつきませんでしたので、直接まいりました」
アクセル「は？ …ちょっとあんた、人違いじゃないの？」
？？？「さすが、抜け目がないですな。…これを」
アクセル「なにこれ？ っていうか、人違いだって…」
？？？「レモン様からです。次の動きについてのデータディスクだとしか聞かされておりません」「…では、これにて」
アクセル「おいっ！ …行っちまった。なんだ？ 隊長…レモン…？」「サッパリだが、なんか…引っかかるな。あれは俺の知り合いなのか？」
フォン・ブラウン 宇宙港
シーマ「アナハイムも商売上手だね。ギガノスだけでなく、連邦や我々にまで武器を売りつけるとは…」
ジオン兵「しかし、そのおかげで我々がこうしてフォン・ブラウンに入れるわけです」
シーマ「連邦もさ」
フォン・ブラウン ジャンク屋
シーマ「思ったより上物だな。よくこんなものが眠っていたものだ…」「しかし、その体で？」
ケリィ「片腕でも操縦できるように改造中です。それもほとんど終わっています」
シーマ「フフフ、さすがはケリィ・レズナー大尉」「１年戦争で片腕を失ってもその意気込み。…こいつが星の屑に加われば我々も助かる」
ケリィ「私もデラーズ閣下のために働ければ…！」
ジオン兵「我々が必要なのは、このモビルアーマーだけだ」
ケリィ「なに…？」
シーマ「馬鹿野郎！ よけいな事言うんじゃないよッ！」
ジオン兵「は、はっ！ 申し訳ございません！」
シーマ「こいつの言う事は気にしないでおくれよ。金は置いていく…しっかり仕上げておくれ」
ケリィ「……」「誰だ！」
コウ「今の連中…デラーズ・フリートですね」
ボス「あんた、ジオンのパイロットかよ！」
リョーコ「…このモビルアーマーも、あたしらと戦うためのもんかよ」
ケリィ「立ち聞きとは行儀が悪いな。だが…その通りだ」「しかし俺は、お前たちにいて欲しいとも、モビルアーマーを直してくれとも頼んじゃいない」
リョーコ「頼まれなきゃやっちゃいけねえなんて事はないだろ」「旧式のモビルアーマーを修理して再び戦場に出ようなんて…ジオンに命令されてやってるのと違うのかよ！」
ケリィ「…俺の戦いは、まだ終わっちゃいない。そのために戦うんだ」
ボス「自分の戦い…？」
コウ「自分も…考えてみたんです。このままパイロットをやめたら…自分はどうなるんだろうって」
ケリィ「……」
コウ「機械いじりでもして生計を立てて…。…でも…！」
ケリィ「このまま…ジャンク屋の親父になるのも悪くない…そう思ったさ」「だが、違うんだな。こうやってジャンク屋の仕事をしててもなにかこう…ここが自分の居場所だっていう気がしねえ」
リョーコ「自分の…居場所…」
ケリィ「そうだ。月がギガノスの占領下にあるといっても、ここは中立区域…」「わずらわしい思いもせず、好きな事をしていられる」「今、宇宙は騒がしい事になっているが…ここは静かなもんだ」
コウ「でも…そう思ってはいないんでしょう？」
ケリィ「…俺の胸の奥で何かが。…やっぱり俺はパイロットなんだ」
コウ「僕もそうです…！」
ボス「こいつを直したら…俺さまもパイロットに戻るだわさ」
リョーコ「…あたしは…」
アーガマ ＭＳデッキ
ヒカル「明日には出港なのに…リョーコちゃんってば…あ！」
リョーコ「…戻ったぜ」
シロー「スバル！ どこで何をやってた！」
リョーコ「すんません、少尉」
ヒカル「あ、あら…？」
イズミ「素直…」
甲児「帰ってきたって！？ おい、リョーコちゃんよ、ボスは！？」
ニナ「コウは！？ 一緒じゃなかったの！？」
リョーコ「二人は最下層ブロックにいるぜ。…明日の出港までには必ず戻るとさ」
アイナ「なにをしているのか…教えてはいただけないかしら？」
リョーコ「…やり残した事があるんだとさ。深く沈んで…くすぶっているものを精算するって」
ニナ「…？」
バニング「あえて、それ以上は聞かん」「…あいつは自分なりに振っ切ろうとしているのだろう。スバル、お前は？」
リョーコ「あたしかい？ つきあってらんないよ」「…だから、さっさと自分の居場所に戻ってきたのさ」
ヒカル「リョーコちゃん…？」
リョーコ「あたしも…自分の戦いをしねえとよ」
フォン・ブラウン ジャンク屋
ケリィ「おお…」
コウ「できた…！」
ボス「動くもんだな…。結構、無茶ャなパーツ組みしたのによ」
コウ「ボロットほど無理なパーツは使ってないさ」
ボス「あ、こいつ、言いやがったな！」
ケリィ「…これで…俺の戦いが始まる。…ようやくだ、ガトー…」
コウ「…！！ ケリィさん、今なんて…！？」
ケリィ「ん？ ああ、友人の名だ。いまや有名人だ。聞いた事もあるだろう」
ボス「ガトーっていったら、俺たち…むぐぐ」
コウ「はい、ソロモンの悪夢…一度会ってみたいとは思っています」
ボス「はなせよ、ウラキ！」
コウ「…コウ・ウラキ少尉、ボス…任務に戻ります…！」
ケリィ「二人とも…今度、会う時は敵味方だぞ」「それにあのまっすぐな目をした娘にも…よろしくな」
【シナリオデモ終了】
サブタイトル
「勝利者などいない戦い」
「ザ・ウィナー」
【戦闘マップ開始】
〔味方戦艦出現〕
ブライト「プリベンターの情報によれば『星の屑』…これがデラーズ・フリートの作戦名だ」
セイラ「星の屑…？」
ブライト「彼らの現在の行動は、我々の目をそらす陽動とも取れる」「本当の狙いは何か。その鍵は、おそらく奪われたガンダム２号機にあるだろう」
コウ「…ガトー」
ブライト「引力圏離脱までは気をつけろ。ここはギガノスの勢力下だ」
セイラ「この反応…！？ ブライト！ 敵が！」
アムロ「なに…！？ まだ月面だぞ！」
〔敵ユニット出現〕
ケリィ「俺はケリィ・レズナー。連邦の艦、聞こえるか！ ガンダムと勝負がしたい…！」
ブライト「識別コード…不明？ なんだ、ギガノスの新型が仕掛けてきたのか！」
コウ「あれは、ヴァル・ヴァロ！？」
ボス「ケリィなのかよ？」
甲児「おい、ボス。ケリィって…お前が言ってた…」
ブライト「フォン・ブラウンを盾にするように見られるな！ 街から引き離せ！」
一矢「何なんだ、こんな時に…！」
ブライト「酔狂な敵だ。何が狙いだ？」
ケリィ「他の機体を相手にするつもりはない！ ガンダムを出せ！」「さもなくば、フォン・ブラウンを撃つ！」
京四郎「聞いたかい、ガンダムをご指名だとよ」
ヒカル「でもぉ、ガンダムって何機かありますよね？」
バニング「まとめて相手ができるとでも思っているのか！？」
リョーコ「ウラキ少尉！」
コウ「…わかってる！ コウ・ウラキ、ガンダムフルバーニアン…出ます！」
ニナ「コウ！ アーガマの主砲のスタビライザーを使ってビームライフルのパワーを上げてあるわ」
コウ「ありがとう、ニナ。…ケリィさん…！」
ボス「お、おい、ウラキ、俺もいくだわさ！」
リョーコ「く、あたしも出るよ！」
ヒカル「でもバッテリーが！」
イズミ「…補充しといた。なんとなく」
リョーコ「変な奴！ だけど、今回は感謝するぜ、イズミ！」「スバル・リョーコ、エステバリス０Ｇ戦フレーム、いくぜ！」
〔味方ユニット出現〕
コウ「ケリィさん、どうしてこんな事を！」
ボス「次に会う時は敵味方だからって、早すぎるわさ！」
リョーコ「これがあんたの答えかよ！ 居場所なのかよっ！」
ケリィ「む…ウラキが！？ 君が新型のガンダムを…？」「そっちはボス…ネルガルの人型には、あの娘…なるほど、全員がロンド・ベル隊だったとはな」「しかし、遅かれ早かれ…！」
コウ「やめてくださいケリィさん。こんな戦いなんて！」
ケリィ「甘いぞ！ 戦いに状況など選べやしないっ！」
一矢「なんだ、あの三人、敵のパイロットを知っているのか？」
さやか「もしかして、三人がお世話になっていた…」
アクセル「ケリィ…って、そんでもって今は敵かよ！」
アムロ「むっ！？」
ファ「モニターに…！？ 艦長！ 新手が！」
ブライト「なに…！？」
〔敵ユニット出現〕
シーマ「焼きがまわったねえ、ケリィ・レズナー大尉」「このシーマがお呼びでないとなると、今度はモビルアーマーぶら下げて、連邦に投降かい？」
ケリィ「シーマ中佐、俺はジオンと合流する前にガンダムと勝負したいだけだ」「…ガンダムさえ倒せば、片腕の俺をあんたも使う気になるだろう」
シーマ「ちっ…まぁいい。このガーベラのテストも兼ねて、つきってやるよ」
シロー「ジオンの後ろにいるのはギガノスのメタルアーマー！？」
ニナ「あ、あれは…！？」
アイナ「ニナさん…？ どうかなさいましたか？」
ニナ「あ、いえ…」（あのフレーム…ガンダム…４号機の…！？）
ブライト「ジオンめ、ギガノスと手を組んだか！」
ケリィ「こいっ！ 少尉！」
ブライト「各機出撃っ！ ウラキ少尉たちを援護しろっ！」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃ユニット選択〉
＜戦闘開始＞
＜コウvsシーマ＞
シーマ「こいつ…この前のガンダムかい！ ようやく宇宙で動けるようになったみたいだねえ！」
コウ「この動き…こいつ、この前の！？」
＜コウvsケリィ＞
コウ「命を…命をかけてまでの目的は、価値は何なんですっ！ ケリィさんっ！」
ケリィ「兵士は闘争本能こそが！ 戦いは、生か死かだ！」
＜ボスvsケリィ＞
ボス「ケリィ！ なんとかなんないのかよぉ！」
ケリィ「言ったはずだ！ しょせん俺はパイロットだとっ！」
甲児「ボス！ 何やってんだ！ やられるぞ！ そいつは敵だ！」
ボス「く、くううう～」
＜リョーコvsケリィ＞
ケリィ「ネルガル重工の新型という奴か！ 手みやげにさせてもらうぞ、娘ぇっ！」
リョーコ「なめんなぁぁっ！」
ヒカル「リョーコちゃん！ 無茶しないでよ！ どうしたのよぉ！」
イズミ「ヒカル、ここは黙ってな！」
リョーコ「あんたもあたしも、居場所はここしかねえ…！ だけどそれを守るためなら…あたしは…！」
ケリィ「つまらんわだかまりは、なくなったようだな…！ いい心がけだ！ こいっ！」
＜シーマ撃破orＨＰ３０％以下＞
シーマ「ちっ、新型ってのはなじむのに時間がかかるねぇ」
〔敵ユニット撃破or離脱〕
＜ケリィ撃破orＨＰ３０％以下＞
ケリィ「ガンダム、この決着は必ずつけるぞ！」
ボス「うう～」
リョーコ「…またな、おっさん」
コウ「これが…あなたの戦いなんですか…。ケリィさぁぁぁぁぁんっ！」
〔敵ユニット撃破or離脱〕
＜敵全滅・勝利条件達成＞
ブライト「よし、今のうちに本艦はこれより、月引力圏を離脱！」「攻撃索敵部隊となって、ソロモン海へ出動する」
カミーユ「ソロモン海に？」
ファ「今は…コンペイ島よね、たしか」
ブライト「ああ。ソロモン海は、現在、宇宙におけるの連邦の拠点だ」「…ガンダム２号機が宇宙で核を使用するとすれば、そこ以外に考えられん」
ノイン「上層部も同じ考えらしい。さきほどソロモン海で合流するよう指令が届いた」
バニング「途中でネルガルのパイロットと社員を拾うようにともな」
アムロ「その社員、ただの社員じゃないな…。かなりの権限を持つ、ネルガルの交渉人だろう」
ブライト「だろうな。やっかいな客になりそうだ」
京四郎「ネルガルの連中はやっかいなのばっかりさ。なあ、アマノ」
ヒカル「ひっどぉい！ それどういう意味ですかあ？」
一矢「そのままだろ？」
イズミ「反論はしない。剣道は…竹刀…クククク」
ナナ「あ～あ…」
ヒカル「も～、イズミちゃん、やめてよね！ ねえ、リョー…」
リョーコ「……」
コウ「ケリィさん…」
ボス「戦うしかねぇんだろうなぁ…」
アムロ「…今はそっとしておいた方がいい」
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
アーガマ ブリッジ
アーガマ ブリッジ
アカツキ「へえ、こんな旧式の戦艦で頑張るねえ」
エリナ「早く来なさい！ アカツキくん！」
アカツキ「へいへい」
ブライト「…あなた方がネルガルから来たという？」
エリナ「ネルガル重工で会長秘書を務めておりますエリナ・キンジョウ・ウォンです」「…で、こちらがパイロットのアカツキ・ナガレ君」
アカツキ「アカツキ・ナガレです。まぁ、よろしく」
ブライト「地球連邦軍第１３独立部隊ロンド・ベル隊、旗艦アーガマの艦長のブライト・ノアです」
エリナ「副官は…いらっしゃいませんの？」
ブライト「部隊と言っても規模は小さいのでね。サポートにプリベンターのルクレツィア・ノイン、現場はアムロ・レイ、サウス・バニングの両大尉に任せている状態です」
アカツキ（連邦の白い悪魔…復帰していたとはね）
エリナ「このたびは当社のナデシコが迷惑をおかけしたとの事で、部隊に協力するように言われてきました」
アムロ「君たちだけか？」
アカツキ「ご心配なく。機体なら新型のエステバリスを持ってきています」「…それに、次にナデシコと接触する事があったら、僕が説得役をつとめますよ」
ブライト「ナデシコは、やはり火星に？」
エリナ「ええ、何かあったらしくて、連絡がつかなくなっていますが…」
アカツキ「もういいかな？ それじゃあ、荷物の整理があるんで、これで失礼」
甲児「なんだあ？ ずいぶんと失礼な野郎だな」
一矢「彼は…パイロットなのか？」
ナナ「どうして？ お兄ちゃん」
一矢「…いや、なんとなくパイロットっぽくないと思っただけさ」
アムロ「ブライト、アカツキくん…彼は確か…？」
ブライト「ああ。しかし、そんな事があると思うか？」
ノン「調べてみましょう、艦長。なんとなく…裏は読めますが」
アーガマ ＭＳデッキ
アカツキ「へぇ。これがソウルゲインか。なるほどね…」
アクセル「ん、あんたかい？ ネルガルから来たって人は」
アカツキ「ああ、それにしても、パイロット自ら整備とはね」「ネルガルに来ればちゃんとしたスタッフが用意できるのに…」
アクセル「自分で整備するのは俺自身が希望した事なんだな、これが」
アカツキ「そうかい。ま、せいぜい頑張ってくれたまえ。パイロットくん」
アクセル「…なんだ？ なんか悪いことしたか？」「…っと、ああ、そうだ。このデータディスク…持ってきちまったけど、何なんだ？」（俺の事を隊長だとか呼んでいた。…俺はそこの組織の人間…？）
ニナ「どうやら、ネルガルもあの機体に目をつけたみたいね」
エリナ「あら？ アナハイム・エレクトロニクス社のニナ・パープルトンさん？」「抜け駆けはご勘弁していただきたいですわね」
ニナ「そんな事しないわ。ネルガルとは違いますから」
エリナ「そうでしたわね、抜け駆けではなくて盗み見…でしたわね」
ニナ「！」
エリナ「先の合流した３機のエステ…ご覧になってないとは言わせませんわ」
ニナ「常の万全の整備をしておくのが、メカニックの役目ですから」
エリナ「あ～ら、なら我々もガンダムの整備にしっかり参加させていただかないと」
ニナ「どうぞご自由に。ほほほほほ」
エリナ「ほほほほほほ…」
アクセル（怖ええ～…出るに出れねえよ、こりゃ…）
アーガマ ブリッジ
〔通信のコール音〕
ノイン「レディ・アンからの通信です」
レディ「艦長、アクセルさんについてですが…直接は関係ないかも知れませんが、奇妙な情報が入っています」
ブライト「奇妙な？ なんです？」
レディ「ギガノス軍をはじめとする各勢力に、今までとは違うタイプのロボットが確認されているのです」
ノイン「新型ではなくて、ですか？」
レディ「明らかにタイプの違うものです。それがどれもアクセルがロンド・ベルに接触したのとほぼ同時期に確認されています」
アムロ「偶然の一致？ いや、それにしてはでき過ぎだな」
レディ「なにか、アクセルに変わった行動はありませんか？」
ブライト「今のところ、特に」
ノイン「仮にどこかのスパイだとしても…潜入の仕方が目立ちすぎています」「特にあの機体…珍しさから、アナハイムとネルガルに興味を持たれているくらいですから…」
レディ「引き続き、調査を続けます。そちらでもアクセルの行動にはお気をつけください」
ブライト「わかりました。レディ・アン。ところで地上に残ったメンバーは？」
レディ「うまくやっているようです。詳しくはデータを転送します」
ブライト「お願いします」
アーガマ ＭＳデッキ
アクセル「…あれ？ ここんとこ、焼き切れている。いつ切れたんだろう？」
アストナージ「どうした？」
アクセル「ここなんですけどね。なんだと思います？」
アストナージ「こりゃ俺にもわからん。この機体にいくつか確認されているブラックボックスのひとつだな」
アクセル「なんだろう？」
アストナージ「機体に異常は？」
アクセル「全然ないんですわ、これが」
アストナージ「スペアはないな…。ともかく気をつけた方がいい。異常が出たらすぐに言ってくれ」
アクセル「了解～」（あ！ もらったディスク…規格がソウルゲインと一緒だ！）（ん…だめか。焼き切れたコードは…これを再生するための装置の奴だったか）
茨の園 一室
茨の園 一室
ガトー「ケリィ、君なら必ず復帰すると信じていたぞ」
ケリィ「…ガトー、やはり俺はパイロットだった」
ガトー「私もだ。…ついに我々が再起すべき時が到来したのだ、ケリィ・レズナー大尉」
ケリィ「ああ…！」
【シナリオエンドデモ終了】
● No９Ａ「すれ違う宇宙」「デラーズ・フリート」 へ戻る
● No11Ａ「悪夢の閃光」「アトミック・バズーカ」 へ進む
◆ 「スーパーロボット大戦Ａ ＰＯＲＴＡＢＬＥ」 へ戻る
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