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No.14A
カークスの目

【シナリオデモ開始】
リューネ「ヤンロン、あんた、カークスよりフェイル王子って人の方が気になってるみたいだね」
ヤンロン「ほう、ただがさつなだけかと思っていたが、結構鋭いな」
リューネ「・・・あのね、女の子にそう言う事、言うもんじゃないよ」
ヤンロン「そう言うセリフは、もっとおしとやかになってから言うべきだな」
リューネ「まったく、口がへらないんだから。で、あんたフェイル王子となんかあったの?」
ヤンロン「ああ。だが、それはぼくの個人的な事情だ。君達までまきこむわけにはいかない」
リューネ「あたしもさ、ちょっと気になってるんだ、フェイル王子の事。この前はあんな風に言ったけど、実際会って見ないと、どんな人かなんてわかんないわけだし」
ヤンロン「悪い人物ではない。だが、ときおり目の光に暗いものが混じる事があるのが唯一気になる点かな」
リューネ「そんなんだったら、あんたなんていつも陰険な目してるじゃん」
〔カーソル、カークス軍の本陣へ移動〕
ファ「ここがカークス軍の本陣?」
ヤンロン「今の所はな。戦線が変化すればそれに応じて移動する。ともかくカークス将軍と会おう。すべてはそれからだ」
ランシャオ「通信がつながりました、ご主人様」
カークス「ヤンロン、さっきは私も感情的になりすぎたようだ。もう一度、はらをわって話し合いたい」
ヤンロン「ぼくも同じ意見ですよ、将軍」
カークス「おお、ではザインド市まで来てくれたまえ。待っているぞ」
ランシャオ「ザインド市なら、すぐそこです」
〔カーソル、ザインド市へ移動〕
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「カークスの目」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現〕
リューネ「誰もいないよ。ホントにここでいいの?」
ヤンロン「少し早すぎたんだろう」
ランシャオ「あ、来ました!」
〔味方ユニット出現〕
ヤンロン「おや、将軍ではないようだが・・・」
ザッシュ「ヤンロンさん、お久しぶりです」
ヤンロン「? 君は・・・?」
ザッシュ「お忘れですか? ぼくですよ、ザシュフォードです」
ヤンロン「ザッシュか!? 変わったなあ、2年ぶりか? 軍に入っていたとはな」
ザッシュ「こんな時代ですからね」
ヤンロン「ところで、君が来たという事は、父上の・・・カークス将軍の代理か?」
サッシュ「ええ、というか、ただの伝言役ですけどね。父は、フェイル王子との通信会談で、少し遅れるそうです」
ヤンロン「フェイル殿下と? 何の会談だろう?」
ザッシュ「さあ、ぼくもくわしい事は知らないんです」
リューネ「もりあがってるとこ悪いんだけどさ、このぼうや、カークス将軍の息子なの?」
ザッシュ「ぼうや!? 君だってそんな年じゃないか! ぼくは18だぞ!」
リューネ「ありゃ、じゃ年上なんだ。ごめん、ちょっと頼りなさそうだったからさ」
ザッシュ「・・・君、いくつ?」
リューネ「17になったばかりさ」
ザッシュ「ぼく、ザシュフォードって言うんだ。ザッシュって呼んでくれていいよ。君は?」
リューネ「?? なんか急にネコなで声だしたりして・・・ま、いいや。あたしは、リューネ=ゾルダーク」
ザッシュ「リューネ・・・いい名前だね」
リューネ「そうかい?」
ザッシュ「君の乗ってる、そのロボット・・・かっこいいね」
リューネ「ほめたって何も出ないよ」
ザッシュ「ホントさ。君に似てかわいいし」
リューネ「え? かわいい? やだ、ホントに?」
ファ(やっぱりリューネっておせじに弱いのね……)
〔味方ユニット出現〕
カークス「ザッシュ、何をちゃらちゃらとナンパなんぞしとる。男ならガツーンといけ、ガツーンと!」
ザッシュ「あ、父さん・・・じゃなかった、カークス将軍!」
カークス「遅れてすまなかった。実は・・・」
ヤンロン「フェイル殿下との会談ですね。さっき、ザッシュから聞きましたよ」
カークス「そうか、なら話は早い。私はフェイル殿下と同盟を結ぶ事にした。テリウス王子を王位につける事を条件にな」
ザッシュ「え!?」
ヤンロン「なんですって!? それは・・・」
カークス「ムチャだと言うのは私もわかっている。だが、私は夢をすてきれなかったのだ。私の手でラングランを、そして、ラ・ギアスを統一すると言う夢を」
ヤンロン「しかし、それは国民の感情を無視しすぎています! フェイル殿下にそれほど落ち度があったわけでもないのに、継承順を無視するなど!」
カークス「この際、国民の感情は問題ではない。問題はいかに早くラングランを再興するかだ。ならば、この方法がもっとも適当だと私は思う」
ヤンロン「・・・そして再興したラングランの力を持って、力でラ・ギアス全土を統一する・・・というワケですか」
カークス「そうだ。それが平和を長く続ける最良の手段だ。ヤンロン、君にもそれを手伝って欲しい。このラ・ギアスを平和にするために」
リューネ「ちょっと待ちな!」
カークス「君は・・・そう、リューネとか言う地上の方だな。なんだね?」
リューネ「あんたの言ってることを要約すると『世界征服』って言葉になるよ」
カークス「それは違う。私はあくまで平和を・・・」
リューネ「言葉でごまかそうったってだめさ。いくら表現を変えたって、本質は同じ。大体あんたの目、あたしの親父にそっくりなんだよ」「あたしの親父も、おんなじ様な事言って結局失敗しちゃったよ。力に頼りすぎて、最後はもっと強い力に負けたんだ」「手に入れた力が大きければ大きいほど、それに頼りたくなるものさ。でも、ホントは力に頼るよりもっといい方法があるハズなんだ」「なまじ、力なんてあるから、それが見えなくなってるのさ。今のあんたは、手に入れた力に酔ってるだけだよ」
ヤンロン「・・・ほう、リューネ、君がこれほど鋭いとは思わなかったぞ」
リューネ「能あるタカはツメをカークス・・・なんちゃって」
ヤンロン「・・・感心したぼくがバカだった」
カークス「お嬢さんの言いたい事はわかった。だが、だからといって、わたし私はこのやり方を変えるつもりはない。私なりに悩んだ末の結論だ」「たとえ今は大逆者となろうとも、いつか私の行動が正しかったと、歴史が証明してくれるはずだ」
リューネ「成功すれば、の話だけどね。歴史に残った英雄より、歴史に残らなかった、英雄になれなかったヤツの方がよっぽど多いんだよ」
ヤンロン「将軍、以前にも言ったように、ぼくには魔装機神のパイロットとしての責任があります。将軍の行動は、見逃すことはできません」
カークス「・・・つまり、私と戦う、というワケだな」
ヤンロン「はい」
カークス「・・・わかった。本来ならばここで君達を殺さねばならん所だが、私もそこまで非情には徹しきれぬようだ。共に戦った仲間だった事だしな」「我々はこれから、シュテドニアス軍に対し、フェイル軍と共に大攻勢をかける。それがすみしだい、君達と雌雄を決しよう」
ヤンロン「シュテドニアスへの攻勢はぼくも参加します。ただ、ひとつだけお願いがあるのですが・・・」
カークス「なんだね?」
ヤンロン「事の次第がどうなろうと、リューネ達を地上に帰してあげて欲しいのです。彼らの単なる被害者ですから」
カークス「その事なら心配いらん。今、送還魔法のプログラムを開発させている所だ。あとは、魔力の充填がすめばいつでも発動できる」「地上への送還は、バランタイン州のセブ神殿で行う予定だ。陣営に関係なく、すべての地上人はそれを利用できるようにとりはからっておいた」「彼らが望めば、いつでも使ってもらってかまわんよ」
ヤンロン「そうですか、それはよかった。では、将軍、お別れです」
カークス「うむ、達者で・・・というのも妙だな。まあ、おたがいの健闘をいのるか」
〔味方ユニット離脱〕
ザッシュ「父さん・・・ぼくも父さんの考えは間違っていると思います。どうしてフェイル殿下ではダメなのです?」
カークス「ザッシュ、お前には後方勤務を命じる。もし私が負けるような事があれば、母さんとレミアを頼む」
ザッシュ「父さん!!」
カークス「公私混同だといわれようがかまわん。私も家族が大事なのだ。だが、私はもっと多くの人の命に責任を持たねばならん」「ザッシュ、お前は私の代わりに母さん達を守ってやるのだ。これは命令だ!」
ザッシュ「なぜ説明してもらえないんです!? ぼくは・・・」
カークス「一兵卒に説明する事ではない」
ザッシュ「嫌だ! 父さん! ぼくだってもう子供じゃないんだ!」
カークス「・・・それが子供だというのだ。ザシュフォード少尉、命令違反の罪で独房入りを命じる! 連れていけ!」
兵士「はっ!」
〔ブローウェル、ザッシュに隣接〕
〔味方ユニット離脱〕
〔ブローウェル、マップ端へ移動〕

ザッシュ「父さん!!」
〔味方ユニット離脱〕
カークス「ザッシュ・・・わかってくれとは言わん。だが、わしより先に死ぬ事だけは許さん・・・」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ヤンロン「結局、こんな事になってしまったが・・・リューネ、君達はもう、ぼくにつきあう事はない。どこかに身を隠して、戦乱が落ち着いたらセブ神殿へ行け」
リューネ「そうだね、それもいいかなー・・・なんて言うと思ってんの、このあたしが!!」「確かにあたし達はここじゃヨソもんだよ。でもねここまで来て引き下がるなんてできると思うかい!?」
リョウ「ぼくも意見は同じだ。少なくとも決着がつくまでは、共に戦うよ」
ヤンロン「他のみんなも同じ意見なのか? ・・・・・・そうか。すまない、感謝する」
【シナリオエンドデモ終了】


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