No.29Ａ
裏切りの月面都市
【シナリオデモ開始】
≪カトルが仲間にいる≫
カトル「ブライト艦長。僕はここでお別れしなければならなくなりました」
アムロ「何かあったのか？」
カトル「個人的なことなんですが、コロニーの動向で気になることが‥‥」
ブライト「自分の目で確かめたいと？」
カトル「勝手なことを言ってすみません」
ブライト「わかった。寂しくなるが無理に引き止めることもできないしな。今までありがとう」
カトル「とんでもありません。こちらこそありがとうござました。それでは失礼します」
≪デュオが仲間にいる≫
デュオ「‥‥けっこう居心地はよかったんだがなぁ。ま、仕方ないか‥‥」
モーラ「おや、あんたどこいく気だい？」
デュオ「あっちゃー、見つかっちまったか」
モーラ「挨拶もせずに出ていくつもりだね」
デュオ「いやー、俺ってこういうの苦手なもんで」
モーラ「どうしても行かなきゃならないのかい？」
デュオ「ああ」
モーラ「わかったよ。ブライト艦長にはあたしから話しとくよ」
デュオ「ありがてぇ！」
モーラ「でも用事がすんだらちゃんと帰ってくるんだよ。あんたの分はちゃんと空けとくからね。だからさよならは言わないよ」
デュオ「ああ。それじゃ、ちょっくら行ってくる」
≪トロワが仲間にいる≫
アム「ねぇ、ダバ。あのトロワって子、トレーラーに乗ってどっか行っちゃったよ」
ダバ「え？」
レッシィ「アナハイムとかいう工場に自分の機体を運んだんじゃないの？」
アム「みんなによろしく伝えてって言ってたけど‥‥」
レッシィ「ちょっと！ それって脱走じゃないの！？」
アム「だって、あの子、軍人じゃないんでしょ？ だったらいつ抜けたっていいじゃない。本人の自由よ」
ダバ「まぁ、それはそうだが‥‥一応、ブライト艦長に報告しておかないとな」
レッシィ「ほんとここって管理体制いいかげんねぇ」
リリス「ぼやかない、ぼやかない」
≪ヒイロが仲間にいる≫
ミオ「あま～い！ 何度いったらわかるの？ ツッコミはタイミングと勢いが命なのよ！ はい、もう一回！」
チョーサク「師匠、もう堪忍してくださいよ」
ジュン「僕、もうクタクタですわ～」
ショージ「これで連続５０回‥‥ええかげん疲れますわ」
ミオ「あま～い！ 芸の道は一日にしてならず！ 日々の積み重ねが大事‥‥あれ？」
ショージ「ありゃ、ヒイロはんですな」
ミオ「やっほー！ ねぇ、ヒイロもどう？ 一緒に芸の道を極めてみない？」
ヒイロ「‥‥」
ミオ「あっ、ちょっと‥‥もぅ～相変わらず無口なんだから。じゃ、続きをするわよ」
ジュン「でも師匠、あの人、格納庫に向かってますよ」
ミオ「整備でもするつもりなんじゃないの？」
チョーサク「そうやとええんですけど‥‥」
ショージ「それにしてもヒイロはん無愛想でんな」
ミオ「そう？ 優しすぎるだけよ」
ジュン「へ？」
ミオ「傷つくことの辛さを知ってるから、その痛みを知っているから、自分から無口の無愛想を演じているだけ。本当はガラスのような心の持ち主なの。‥‥な～んてね。こんなセリフ、あたしのキャラクターにあわないかな？」
ジュン「何をおっしゃります！ さすがは師匠！ お見逸れいたしました！」
ショージ「師匠、わてらどこまでもついていきます！」
ブライト「‥‥いってしまったな」
アムロ「しかし、これが一生の別れになるわけじゃない。また、ともに戦うことになるさ」
ブライト「‥‥そうだな」
アムロ「そういえば。市長とのアポイントメントは取れたのか？」
ブライト「ああ、一応な。２時間後の約束だ」
コウ「ニナ！ ‥‥あ、失礼しました」
ブライト「ああ、ウラキ少尉か。ニナ君ならクワトロ大尉とアナハイムのドックへ行ったが」
コウ「大尉と？」
アムロ「大尉に見せたいものがあるって言ってたな」
コウ「そ、そうですか‥‥」
クワトロ「ほう、これは‥‥」
ニナ「形式番号ＦＡ－１００Ｓ、フルアーマー百式改。Ｚプロジェクトの一環として高機動デバイス装備の改良型に対する強化武装プランとして立案されたものです。そしてこれがそのプロトタイプ。実戦テストこそまだですが、それ以外のテスト項目はすべてクリアしているそうです」
クワトロ「よく許可がおりたものだな」
ニナ「コーウェン中将が話を通してくれていたようです。私もてっきりプランだけで終わったものと思っていたのですが、本物をみることができるなんて‥‥ああ、生きててよかった！」
クワトロ「‥‥」
ニナ「あら、やだわ、私ったら‥‥」
クワトロ「‥‥で、これは使わせてもらっていいのかな？」
ニナ「もちろんです。なんなら今すぐにでも乗れますよ」
クワトロ「それは頼もしいな」
ベス「やはりここは地球か‥‥ハタリ、通信のほうはどうだ？」
ハタリ「‥‥だめだな。まったく応答がない」
シェリル「ブラックホールギャラクシー通信が不調なの？」
ハタリ「機械は正常だ。なのに、送信してもまったく手応えがない。それどころか、汎恒星通信地帯にも受信反応がない」
シェリル「これだけ地球の近くにいて、通信が受信できないなんて‥‥」
ベス「通常電波に切り替えたらどうだ？ この距離ならタイムラグもないはずだ」
ハタリ「ああ、やってみる」
コスモ「やれやれ、ようやく地球に来たってのにさ」
カーシャ「バッフクランは降り切れたんでしょうね？」
コスモ「さあね。連中、しつこいからな」
ベス「どうだ、ハタリ？」
ハタリ「‥‥どうも変なんだ。電波が届いていないように思える」
ベス「電波が？」
ハタリ「それに、このレーダーパターン‥‥ジョリバはいるか？」
ジョリバ「どうした？」
ハタリ「これを見てくれ。これ‥‥あれじゃないか？」
ジョリバ「ん？ あ‥‥いや、しかし‥‥まさか今時‥‥」
ハタリ「だが、この乱れ具合はそうとしか思えん」
ベス「何の話だ、ハタリ？」
ハタリ「この宙域に、ミノフスキー粒子が散布されているようなんだ」
ベス「ミノフスキー粒子？」
ジョリバ「大昔に使われていた電波撹乱粒子だ。他にも核融合の制御とか色々使われていたが、今じゃほとんど使われてない」
ベス「なんでそんなものが‥‥」
ジョリバ「俺がわかるはずないだろ」
ベス「…こうなったら、直接月にでも行ってみるか。そのミノフスキー粒子って言うのも、ある程度近づけば効果は薄れるんだろ？」
ジョリバ「多分な」
ベス「なら、決まりだ。月へ向かう」
〔カーソル、月へ移動〕
ベス「‥‥どういうことだこの都市は？ やけに時代がかっているが‥‥」
ハタリ「‥‥なあ、ベス。笑わないで聞いてくれるか？」
ベス「なんだ、ハタリ？」
ハタリ「さっき全天宇宙図の修正をしただろう？ その時気がついたんだが‥‥そのずれ方が、ある法則と一致するんだ」
ベス「何が言いたいんだ、ハタリ？」
ハタリ「あまりにもバカバカしいんで、いいにくいんだが‥‥」
ベス「かまわん、教えてくれ」
ハタリ「俺達‥‥過去の地球に来ちまったんじゃないか？」
ベス「過去？ 過去って‥‥過去、未来の過去、か？」
ハタリ「どうもＳＦじみてて、現実感はないんだが‥‥俗にいうタイムスリップじゃないかと‥‥」
ベス「タイムスリップ？ ふ、ははははは。まさか、アニメじゃあるまいし」
カララ「‥‥いえ、ベス。笑い事ではないかもしれません。もし、これがイデの仕組んだことだとしたら？」
ベス「イデだと？ イデがどうして俺達を過去に連れてこなけりゃならん？」
カララ「それは‥‥私にもわかりません。ただ、今のハタリの言葉、どうしても気になるんです」
ハタリ「その、証拠なんだが‥‥全天宇宙図のずれを修正する時、時間軸だけをずらしてみたんだ。そうすると、ぴたりと一致した」
ベス「‥‥過去の座標とか？」
ハタリ「ああ。おおよそ、２００年前の座標とな。もちろんムーンランドなんて存在してない」
ベス「ちょっと待て。２００年前だと？ とすると‥‥まだデスドライブも開発されていない頃か‥‥」
ハタリ「確か、地球連邦が成立したかどうかって頃じゃなかったか？」
ベス「ふむ‥‥まさかとは思うが‥‥カララの言うように、本当にイデのしわざだとしたら、考えられないこともない」
カーシャ「バカバカしい！ そんな事あるわけないでしょ」
ハタリ「あ、ちょっと待ってくれ！ デスセンサーに反応！ 何かがデスアウトしてくる！」
ベス「バッフクランか！？ ショートデスドライブのあとをつけてくるなんて‥‥」
コスモ「カーシャ、行くぞ！ イデオンで出る！！」
カーシャ「了解！」
ベス「無理はするな。ハタリ、とにかく通信を送りつづけろ！ 総員、戦闘配置！」
【シナリオデモ終了】
サブタイトル
「裏切りの月面都市」
【戦闘マップ開始】
〔味方戦艦出現済み〕
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現〕
ダラム「‥‥気になるな‥‥」
ギジェ「は？」」
ダラム「あの惑星だ。植民にはもってこいだとは思わんか？」
ギジェ「すると、ここもロゴダウの異星人の植民星のひとつだと？」
ダラム「いや‥‥もしかするとギジェ、貴様の言っていたことが当たっているのかも知れん」
ギジェ「ロゴダウの異星人の母星‥‥ですか？」
ダラム「うむ、やつらの増援が出現する可能性も考慮しておかねばなるまい。気をつけるにこしたことはない」
ギジェ「わかりました。私がガンガ・ルブで指揮をとります」
ダラム「今回の作戦。後がないと思え」
ギジェ「無論です。今日こそあの巨神を手に入れてみせます！」
ダラム「‥‥うむ」
ギジェ「ダラム様？ いかがなさいました？」
ダラム「ギジェよ。私を失望させるなよ」
ギジェ「‥‥この命にかえましても」
〔敵ユニット出現〕
コスモ「なんでこいつら、正確に俺達のあとをつけてくるんだ！？」
カーシャ「まさか‥‥ソロシップにスパイがいるなんて事、ないでしょうね？」
コスモ「カララのことか？ それはないな、カーシャも知ってるだろ？ カララはただの世間知らずのお嬢さんだぜ」
カーシャ「わかるもんですか！」
ギジェ「あの巨神‥‥あの巨神にかかわってから、私の運命は一変してしまった‥‥だが、それも今日で最後だ！ 今度こそあの巨神をしとめる！」
ブライト「なんだあれは‥‥」
アムロ「！？ この感覚‥‥さっきのものと同じだ」
ブライト「あの大きな意志というやつか？」
アムロ「ああ。あの赤いロボットから感じるが‥‥敵意、ではないようだな」
ニナ「正体不明の艦が救援を求めています！ あ、待ってください！ 彼らは地球からの移民船団の生き残りだといっています！」
ブライト「移民？ そんな話は聞いたことないが‥‥」
アムロ「相手はこっちの言葉で話しているのか？」
ニナ「はい。もう一方の通信も傍受しましたがこちらは解析不可能でした」
マサキ「じゃ、決まりだな」
ブライト「フォン・ブラウンからはできるだけ離れろ。戦闘に巻き込むわけにはいかない」
アムロ「敵の侵入も阻止しないとな。彼等ルナリアンは戦闘に対して少し神経質だからな」
ブライト「よし、戦闘はフォン・ブラウンの外で。敵の侵入も阻止する」
マサキ「あの艦の援護もな」
ジュドー「忙しいことで‥‥」
〔味方戦艦出現〕
〈出撃ユニット選択〉
ブライト「こちらは連邦軍第１３独立部隊ロンド＝ベル。これより貴艦を援護する」
ベス「やっとつながったか‥‥言葉遣いが妙に時代がかっているな。するとやはり‥‥」
ハタリ「そんなことより、今は‥‥」
ベス「ああ、そうだな。こちらソロシップ船長、ジョーダン＝ベス。協力を感謝する！」
ダラム「通信か？ ロゴダウの異星人の言葉なのだな？ やはりやつらの‥‥かまわん、殲滅せよ！」
＜戦闘開始＞
＜４ＥＰ・第３軍増援１出現＞
〔第３軍ユニット出現〕
カリウス「大佐、あれは‥‥」
ガトー「ロンド＝ベルと戦っている‥‥シロッコの軍か？ いや、ちがうな‥‥」
ケリィ「ガトー、そんなことより我々は与えられた任務をまっとうすればいい。あの女狐に大きな顔をされないためにもな」
ガトー「そうだな。シーマ＝ガラハウ‥‥総帥はなぜあのような者を重用なさるのか‥‥」
カリウス「大佐、ご命令を！」
ガトー「よし！ ここでロンド＝ベルを叩く！ 全軍攻撃開始！」
ブライト「ＤＣだと！？ くっ‥‥こんなときに！」
＜ダラム撃破＞
ダラム「ここまでか‥‥」
＜ギジェ撃破orＨＰ７０％以下＞
※※ギジェ撃破の場合のセリフ※※
ギジェ「このガンガ・ルブでさえ巨神の力には及ばないというのか！？」
〔敵ユニット撃破〕
※※既にダラム撃破の場合のセリフ※※
ギジェ「くっ‥‥不覚をとったな‥‥次こそは‥‥」「‥‥救援はまだか‥‥遅いな‥‥」
※※まだダラム健在の場合のセリフ※※
ダラム「やはり奴では無理があったか‥‥全軍撤退！」
バッフクラン兵「しかし、ギジェ様が‥‥」
ダラム「かまわぬ、ほっておけ！ 失敗の続いたギジェの生死など、もうかまっておれん！」
※※ギジェＨＰ７０％以下の場合のセリフ※※
ギジェ「はっ！ な、なんだ？ エンジンの不調か？ ！？ いかん、脱出する！」
〔ギジェ、煙が噴き上がる〕
バッフクラン兵「ダラム様、ギジェ殿のガンガ・ルブが！」
ダラム「かまわぬ、ほっておけ！ 失敗の続いたギジェの生死など、もうかまっておれん！」
ギジェ「ん？ な、なんだ！？ バ、バカな！？ 見捨てられたのか！？ ダラムめ、見捨てたというのか！？ く‥‥くうっ！！」
＜ガトーＨＰ５０％以下＞
ガトー「くっ！ ここまでか‥‥仕方あるまい、撤退する！」
〔敵ユニット離脱〕
＜ガトー撃破＞
ガトー「うぬっ！ これほどとは‥‥すまん、脱出する！」
＜カリウス撃破＞
カリウス「申し訳ありません、撤退します！」
＜ケリィ撃破＞
ケリィ「ここは退くしかないか‥‥」
＜敵全滅・勝利条件達成＞
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
ベス「援護、ありがとうございます。本来なら直接お礼を言いたいのですが‥‥通信で失礼します」
ブライト「いや、気になさらないでください」
アムロ「あなた達は移民船団といっていたが‥‥」
ベス「ええ、このソロシップもイデオンもソロ星で発見したものですが、我々は地球人です。先程の異星人バッフクランに襲われ、ソロ星から逃げてきたのです」
ブライト「ソロ星？」
ベス「ええ。移民星なのですが‥‥ご存じありませんか？」
ブライト「ええ、初耳です」
シェリル「アンドロメダにある植民星よ！ 知らないわけないでしょう？」
ブライト「アンドロメダ？ アンドロメダって‥‥まさか、アンドロメダ星雲ですか？」
シェリル「他にどのアンドロメダがあるというの！？」
ハタリ「シェリルさん、落ちついて」
ベス「シェリル、君はジョリバの手伝いをしていてくれ」
シェリル「‥‥わかったわ」
ブライト「‥‥外宇宙に植民が始まったなど、聞いたこともありません。‥‥あなたがた、本当に地球人ですか？」
ベス「！ ‥‥宇宙に出て行けば、もう違う種族だとおっしゃりたいんですか？」
ブライト「いえ、そうではありませんが‥‥」
カララ「ベス、これを」
ベス「ああ、ありがとう、カララ。たしか、あなたがたはロンド＝ベル、とおっしゃいましたね？」
ブライト「ええ、そうです」
ベス「ロンド＝ベル、ロンド＝ベル‥‥これか！？ やはり‥‥そうなのか‥‥」
ブライト「なんです？」
ベス「連邦軍第１３独立部隊、ロンド＝ベル。数々の戦いで武勲をあげた歴戦の部隊。指揮官はブライト＝ノア大佐‥‥」
ブライト「ええ、まあ、そうですが‥‥それは？」
ベス「データバンクです。どうしても確認したいことがありまして」
ブライト「確認、ですか？ 一体何を？」
ベス「私は歴史にはあまりくわしくないものですから」
ブライト「歴史？ すみませんが、どうも話がよくわからないのですが」
ベス「‥‥結論から先に言わせてもらいます。私たちは未来から来たようです」
ブライト「は？ 未来？」
ベス「今、この時から、２００年ほど未来‥‥になるようですね」
ブライト「‥‥‥‥」
ハタリ「ベス、やっぱりそうなのか？」
ベス「ああ、このデータバンクに載っている資料に間違いがなければ、そういうことになる」
ブライト「‥‥まるでＳＦだ」
ベス「信じられないのは、私達も同じです。しかし、今までに判明している事実を積み重ねると、そうとしか考えられないのです」
ブライト「‥‥しかし‥‥」
ベス「しばらく時間をとりましょう。我々もまさかこんな事になっているとは想像もしていませんでしたから‥‥」
ブライト「わかりました。では、またのちほど‥‥」
カララ「‥‥本当にタイムスリップなんですか？」
ベス「わからん‥‥しかし、そうとしか考えられない」
カララ「イデの導き‥‥」
ベス「イデ‥‥か」
カララ「イデが我々に何かをさせようとしているのではないでしょうか？」
ベス「‥‥だとしたら、イデというのはよほど自分勝手な存在だな。我々の事情なんてお構いなしか‥‥」
シャピロ「レディ＝アン少佐か、久しぶりだな」
レディ「‥‥」
シャピロ「その眼差し、相変わらずだな」
レディ「トレーズ様の命令がなければここで貴様を射殺しているところだ」
シャピロ「連邦軍を裏切ったことがそれほど不満か？」
レディ「貴様はトレーズ様の愛する地球を汚す奴等のもとへ走った。そして自らは手を下さず後方で高みの見物‥‥そのやり方が気に入らんのだ」
シャピロ「戦いは指揮官が自らの責任の重みをその身で証明するか‥‥それも一つの考え方だな。しかし、ここでお前と戦いの姿勢など論じても無意味だ。それにここにはあのロンド＝ベルもいる。無用な戦いは私の望むところではない」
レディ「‥‥変わったな。絶対的力を手にいれた余裕のなせるわざか‥‥ふん、与えられた力に頼るとは情けない」
シャピロ「力は力だ。私はこの力をもって自らの望みを叶える。‥‥さて、無駄話はこれまでだ。では少佐、案内を頼む」
レディ「私の任務は貴様の護衛だ。心配せずともちゃんと送り届ける」
シャピロ「フッ‥‥心配などしておらんよ」
シェリル「‥‥どういうつもりなのかしら、あの連中‥‥ソロ星を知らないなんて、常識外れにもほどがあるわ」
ジョリバ「シェリルさん、すみませんが倉庫から検電ミニコンもってきてくれませんか？ 忘れてきたみたいで‥‥ちょっと手が離せないんですよ」
シェリル「わかったわ」
シェリル「これね。それにしてもムーンランドに行ってくれって頼んだのに、こんな前時代的な都市にくるなんて、ベスもどういうつもりで‥‥」
？？？？「！？ いかん、危ない！！」
シェリル「？ あっ！？」
〔重い金属が落ちる音〕
シェル「あ‥‥危なかった‥‥いくら月面でも、こんな大きな鋼材に直撃されたらどうなっていたか‥‥あなたが助けてくれたのね、どうもありがとう」
ギジェ「‥‥いや‥‥」
シェリル「‥‥！？ あ、あなたは‥‥誰なの！？」
ギジェ「ギジェ、ギジェ＝ザラルだ。すまん！」
〔殴打音〕
シェリル「う‥‥ああ‥‥」
ギジェ「痛むか？」
シェリル「！？ ああっ‥‥ギジェ‥‥ギジェ＝ザラル‥‥？」
ギジェ「そうだ」
シェリル「スパイがなぜ‥‥あたしをソロシップの倉庫になんか！？」
ギジェ「知りたいのだ、イデのことを！」
シェリル「殺すのなら一思いにやったらどう！？」
ギジェ「そうするつもりならとっくにやっている！ 話し合いたい、大きな声を出さないで欲しい」
シェリル「よくも‥‥よくもそんな事が言える」
ギジェ「あなたのおっしゃる通りだ‥‥私はあまりにも失敗を重ねすぎた。しかし、巨神、イデオンと戦えば戦うほど‥‥私はイデオンのこと、イデのことが知りたいのだ。そのために生き恥をさらそうがかまわん！ イデのなんたるかを教えて欲しいのだ、フォルモッサ＝シェルル」
シェリル「知ってどうなるんです」
ギジェ「どうなるものでもない。しかし私はよき力のなんたるかを‥‥イデが示すのならそれをみたいのだ！」
シェリル「よき力の示し‥‥よき力の示しを‥‥」
ギジェ「そうではないか。あなたがたがよき力なのか、バッフクランなのか。いや、ひょっとすると共に悪しきものかも知れぬし、よきものかも知れん。それを‥‥私は知りたい」
シェリル「そんな‥‥そんな自分勝手な理屈が！」
ギジェ「そうだろうな‥‥」
シェリル「‥‥‥‥」
ギジェ「‥‥‥‥」
シェリル「私だって、考えが変わるかもしれないわ。それでもいいのね？」
ギジェ「‥‥かまわん。生きるも死ぬもあなたにまかせた。私は今や捕虜以下なのだからな」
シェリル「命を救ってくれた事には、礼を言うわ。‥‥ありがとう」
ギジェ「‥‥いや」「俺は‥‥破廉恥な男かも知れん‥‥」
【シナリオエンドデモ終了】
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