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第11話
頭上の悪魔


サブタイトル
「頭上の悪魔」


【シナリオデモ開始】
ザンジバル ブリッジ
ラル「あれから、木馬の動向はどうなっている?」
クランプ「山岳地帯に停留したまま、特に目立った動きはありません」「ただ、偵察と思われる部隊が、我がジオンの武器実験場周辺を嗅ぎ回っているようです」「…気付かれましたかね? あれの存在に」
ラル「なぜそう思う?」
クランプ「大口径メガ粒子砲の軸線上に沿って移動していますから…」
ハモン「でも、木馬が来ているのなら、ガルマ様の仇を討つチャンスです」
ラル「そう急ぐな、ハモン。我々も今は偵察が任務。今のままでは戦力が足らん」
ハモン「では、このまま見過ごしますか?」
ラル「私の任務はガルマ様の仇討ち、それも、ドズル中将から直々の命令だ」
ハモン「では…」
ラル「まあ、見ていろ…」「実験場のノリス大佐と連絡を!」
ハモン「あなた…」
ラル「ふん…、手出しをせずにそのままやり過ごす男なぞ、お前は嫌いなはずだったな?」

ジオン軍秘密実験場
サンダース「やはり、この形は砲撃跡ですね…」
シロー「ジオンはここで、何かの射撃実験をしているって事か…」「カレン、そっちはどうだ? 何か見つかったか?」
カレン「これは…ガラス? ビームの高熱でガラス化したんだ…」「ガラス化した壁面を発見。おそらく、ビームの通った跡です。低空から水平に撃ったようですね…」
シロー「これがビーム砲だとすると、かなり大口径だぞ…これは…」
サンダース「まだ、連邦がつかんでいない、新兵器の実験かもしれません…」
シロー「強力なビーム砲を持つ新兵器か…」」
キキ「ね? わたしの仲間の情報、正しかっただろ?」「3日前にこの辺りで光の柱をを見たってやつ!」
シロー「どうやら…キキの言う通りらしいな? 感謝するよ」
キキ「へへ! そうだぞ? うんと感謝しろ!」
シロー「もうここまででいいぞ。後は俺達でやる…。キキは気をつけて帰ってくれ…」
キキ「誰が帰るって言ったのよ!!」
シロー「…命の保証は出来ないぞ?」
キキ「残るも去るもわたしの勝手だ! 隙にさせてもらうよ!」
シロー(何、怒ってるんだ…?)
ミケル(…隊長、鈍いなあ…)
シロー「ミケル! ホワイトベースに連絡だ」
ミケル「は、はい!」

ホワイトベース ブリッジ
〔通信のコール音〕
シロー「我が第08小隊は、ジオンの射撃実験場を発見」「強力な新兵器を開発している可能性が高く、近くに実験部隊の基地があると思われます」「確認、調査のため、現ポイントから移動します」
オスカ「ホワイトベース、了解! 詳細データを待つ!」
〔通信を切る音〕
ブライト「どう見る? シャピロ中尉?」
シャピロ「大気圏内の陸上で、これ程の高出力ビームを装備する兵器とは…どんな物か興味は尽きませんな」「まずは敵新兵器を確認し、脅威であればただちに破壊する必要があります」
ブライト「我々の任務は一刻も早くジャブローに到達する事。無用な戦いは避けるべきでは?」
シャピロ「既にホワイトベースは、連邦軍部内で戦力として数えられています」「我々だけで遂行できる作戦は実行に移すべきと考えます
ブライト「だが、度重なる戦闘でホワイトベースは修理中だ。100%の能力ではない…」
シャピロ「今の連邦では、万全な部隊の方が少ないのですよ」「それに、この空域を突破するにも先に敵の基地を叩くのは有効です」「なにしろ、敵の位置がわかっているのですから」
ブライト「何か、作戦があるのか?」
シャピロ「まず部隊を二つに分けます。ホワイトベースの直掩部隊と、基地施設への偵察兼、奇襲部隊です」「奇襲部隊が基地に攻撃をかければ陽動になり、ホワイトベースは、現空域の離脱に専念できます」
ブライト「なるほど、我々が突破するための先制攻撃か…」
シャピロ「敵の反撃を想定した上で対応できる直掩部隊は残します」「いざとなれば、アムロを独房から出しましょう」
ブライト「ぬかりはないというわけか。了解した。その作戦で行こう」
シャピロ「では早速、詳細な作戦計画を練り、各部隊に通達します」
ブライト「任せる」
シャピロ(ふふ…これでいい…。この部隊の実権を掌握するのも時間の問題だな)(やがて、新たな好機が訪れる。後は、その時を待つのみ…。フフフ…)

ホワイトベース 廊下
セイラ「…………」(敵の基地を攻撃…? だとしたら、ジオン兵と接触できるチャンスかも知れない)(兄さんの事…。聞けるかもしれない…)
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔味方ユニット出現〕
ケーン「おまたせ! ドラグナー隊、参上!!」
タップ「アマダ少尉! ブライト艦長の命により、お手伝いに参りました!」
シロー「ご苦労!」
ケーン「で、状況はどうです?」
サンダース「かなり強力なビーム兵器を搭載しているようだ」
ライト「ふうん、このデータを見るかぎり、モビルスーツやメタルアーマーじゃないですね…」
シロー「ジオンで開発されていると言われる特殊兵器…確かモビルアーマーとか言ったな?」
カレン「何にしても、実機を見てみない事には…」
キキ「…………」
ミケル「なあ、キキ? 隊長のどこがいいんだよ?」
キキ「余計な事言うな!」
ミケル「な、何だよ! 心配してやってんのに!」
キキ「そういう物言いするから、彼女に嫌われちゃうんだよ!」
ミケル「…う、うるさい!」
キキ「とと…お、怒った?」
ミケル「…………」
キキ「わ、悪かったよ。ちょっとイライラしててさ」
ミケル「いや…」
キキ「あのさ…彼女…B.B.って人への手紙ってひょっとして…」
ミケル「ああ…せめて戦争が終わるまで、B.B.が待っててくれるといいんだけどな…」
キキ「傍にいても想いが伝わらないのと、遠くにいて想いが伝わらないの、どっちがいいんだろうね…?」
ミケル「…………」
〔警報〕
キキ「ね、ミケル! これって!?」
ミケル「ああ、来た!」
カレン「た、隊長!」「ミケルから、高熱源反応と振動をキャッチしたと報告がありました!」
シロー「間違いない、例の実験機だ…」「ようし、迎撃するぞ! 護衛の敵も出てくるはずだ。それらを各個に撃破する!!」
秋水「了解!」
忍「やってやるぜ!!」
〔敵ユニット出現〕
アイナ「アプサラス、出ます!」
シロー「な、何だ!? あれは…」
ライト「な、なんてデカさだ…」
カレン「あれが、俗に言うモビルアーマー…というヤツでしょうか?」
秋水「えらく、凶悪そうだな…」
ケーン「どうする? アマダ少尉!?」
シロー「みんな、充分に注意しつつ近づけ! 深追いはするなよ!」
ノリス「連邦め…我々の先回りをするとは…」「サイクロプス隊! アプサラスはまだ実験中の機体! 奴らを決して近づけさせるな!」
シュタイナー「了解、ノリス大佐!」「おい! わかったか? お前達!」
ガルシア「了解してますって! 隊長!」
ミーシャ「ランバ・ラル隊が木馬を押さえている間に、やっちまえばいいんですね?」
シュタイナー「そういう事だ」
アンディ「そんじゃま、いきますかぁっ!」
アイナ「あの木馬が来ている…?」「奇しくも…ガルマ様の仇を取る機会に恵まれるとは…」「イセリナ様の想い…この私が…!」
<戦闘開始>

<3PP・味方援軍1&敵増援1出現>

〔味方ユニット出現〕
〔警報〕

オスカ「別働隊が敵部隊と接触! 交戦中です!」
ブライト「よし! 今のうちに突破するぞ!」
マーカー「カタパルトデッキ、オープン! ガンダムが発進します!」
シャピロ「なに!? まだ迎撃機の発進は許可していないぞ!」
ブライト「ガンダムだと? 誰が乗っているんだ!?」
オスカ「セ、セイラさんです!」
リュウ「な、何だって? まだ、セイラさんじゃ無理だ! すぐに戻さないと!」
〔味方ユニット出現〕
セイラ「ハ、ハッチが閉まらない…。きゃっ、た、倒れる…!!」
〔機体の稼働音〕
〔画面、振動〕

セイラ「シミュレーションで完全に覚えているはずなのに…」「でも、何としてもジオンの兵と接触しなければ…」
〔敵ユニット出現〕
リュウ「まずい、こんな時に、敵のモビルスーツが…!」
ブライト「我々の作戦が読まれていた?」
シャピロ「いや…ちがうな…。やつらの目的は、はじめからこの艦だったということです」
ブライト「なんという事だ…」
シャピロ「いや、大した戦力ではない。こうなったら、敵を一掃するだけです」「迎撃機はただちに発進。ガンダムを援護しろ!」「艦長、ガンダムの交代要員を…」
ブライト「わかっている。フラウ・ボウ! アムロを独房から出せ!」
フラウ「は、はい!」
〔ラル、セイラへ接近〕
セイラ「きゃあっ! 敵!?」
〔ラル、セイラへ隣接〕
ラル「ふん、なめられたものだ。ハッチの修理ができぬまましゅつげきしてくるとはな」
〔機体の稼働音〕
ラル「接触回線だ! 聞こえているだろう、アムロくん?」
セイラ「う、ううっ!」
ラル「何…女!?」
〔ハッチの開く音〕
〔銃を構える音〕

ラル「ガンダムの女! 降伏しろ!!」
セイラ「ああ…」
〔銃声〕
ラル「動くな!! ヘルメットを取り、前に出て来い!」
セイラ「…………」
〔ヘルメットを取る音〕
セイラ「…………」
ラル「おお、なんと…!」「もしや、あ、あなたは…アルテイシア様か?」
セイラ「…!?」
ラル「間違いない…。アルテイシア様に間違いないな…?」「私をお忘れか?」「あなたの父上、ジオン・ダイクンと革命に参加したジンバ・ラルの息子、ランバ・ラルです!」
セイラ「あ…」「アルテイシアと知って…なぜ銃を向けるか!」
ラル「はっ…! しかし、こんなモビルスーツにお乗りに…」
〔味方ユニット出現〕
リュウ「セイラさん、下がって!」
〔ラル、リュウへ攻撃〕
[イベント戦闘「リュウvsラル」]
リュウ「セイラさん、下がるんだ…! 後はアムロがやる」
セイラ「わ、わかったわ…」「退きなさい! ランバ・ラル!」
〔ラル、後退〕
〔味方ユニット出現〕
〔リュウ、セイラへ隣接〕

アムロ「セイラさん! 交替します!」
セイラ「アムロ、頼んだわね?」
ラル「ハモン…すまぬ、ザジバルで木馬を撃破してくれ…。私はここから援護する」
ハモン「どうなさったのです? あなた!」
ラル「ランバ・ラル…戦いの中で戦いを忘れた…」「いいな? 私の事は考えるな!」
〈出撃準備〉

<ラル撃破>

※※アムロが撃破の場合のセリフ※※
ラル「うっ…ううっ…ふふ…またこの前の坊やか…」
アムロ「…………」
ラル「見ておくがいい…。戦いに敗れるという事は…こういう事だぁぁっ!!
〔敵ユニット撃破〕
アムロ「う…!? ああ…」
※※アムロ以外が撃破の場合のセリフ※※
ラル「うう…、あの坊やと…決着をつける事は…できなかったか…」「まあいい…。見ておくがいい…」「戦いに敗れるという事は…こういう事だぁぁっ!!」
〔敵ユニット撃破〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

セイラ「ラ…ラル…」

≪既にラル撃破≫
<アムロvsハモン>

ハモン「あの坊やに…」
アムロ「ハモンさん! ランバ・ラルが死んだんだぞーっ! やめるんだーっ!」

<コズン撃破>
コズン「うおお…!」「…………」
ブライト「む…あのザク、動けないようだな…」
シャピロ「パイロットが気絶したようです。捕獲しましょう」

<アイナ撃破>
アイナ「くっ…! …直撃したの!?」
シロー「でかぶつの足が鈍った! 今なら、やれる!」
〔シロー、アイナへ隣接〕
〔機体の稼働音〕

アイナ「モビルスーツが取り付いた!?」「とにかく、戦場を離脱しないと…」「は、離れない…!?」
シロー「うおおおおお! 逃がすものかぁぁっ!!」
アイナ「離れなさい! 死にたいのですか!?」
シロー「…!」「…その声は…まさか!」
〔シロー&アイナ、マップ端へ移動〕
雅人「ちょっと! 隊長が、敵と一緒に流れていっちゃうよ!?」
沙羅「馬鹿だよ! あんな、化け物に張り付いたって止められるわけ、ないじゃないか!」
忍「まだ、見える!! 化け物め、撃ち落としてやるぜ!」
亮「やめろ、忍! この高さ、この距離じゃ、逆にシローの身が危ない!」
忍「う…く…ちっくしょう…」
〔味方ユニット離脱〕
〔敵ユニット離脱〕

キキ「シロー!! 応答しろ、シロー!!」
ミケル「ち…ちくしょう!」
サンダース「た、隊長!」
カレン「ホワイトベース! 隊長機が、行方不明だ」
ブライト「作戦は続行する! 捜索は後だ!」
キキ「うそだよ…シロー…シロー!」

<敵全滅・勝利条件達成>
シャピロ「艦長、敵部隊は、全て撃退しました」
ブライト「よし! 各機、すみやかに帰還しろ!」
フラウ「…整備班から、先ほど捕獲したザクのパイロットをどうすればいいか聞いてきています」
ブライト「今はそれどころではない。とりあえず、とりあえず、営倉にぶち込んでおけ!」「すぐに、アマダ少尉の捜索活動に入るぞ!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

シロー「この化け物のパイロットがあのアイナなのか…?」「アイナーっ! アイナ・サハリンなんだろ!?」「覚えてないか? 俺だ、シロー・アマダだ!」「生きているなら返事をしてくれ!」
〔ハッチの開く音〕
アイナ「本当に…シロー・アマダ?」
シロー「覚えていてくれてよかった。また会えるなんて思わなかった!」
アイナ「…私も!」
〔機体の稼働音〕
〔画面、振動〕

シロー「うわあああ!!」
アイナ「…! 機体の安定が保てない!?」「シロー! このままでは、二人とも助かりません!」「シロー…脱出してください。せめて、あなただけでも…」
シロー「いやだ! 死ぬのも…生きるのも…二人一緒だ!」「それに…希望はある!」「こっちの機体のエンジンも使ってなんとか、不時着するんだ!」
アイナ「あなたって人は…」

シロー「噴射剤がもつか!? う、うわあああああっ!!」
アイナ「シローーーッ!!」

ヒマラヤ山脈
アイナ「シロー、大丈夫ですか?」
シロー「ああ…協力すればなんとかなるもんだな…」「それより…ほら、固形燃料と救難食料だ」
アイナ「私の方も、これで全部です」
シロー「救助が来るまで、これでなんとか生き延びないとな…」
アイナ「さっきまで私達は戦っていたのに…今は力を合わせないと生き残れない」
シロー「アイナ…俺は、ジオンが憎い!」
アイナ「…………」
シロー「でも…宇宙で出会った日から君のことが忘れられないんだ…」「たとえ君がジオンで…たとえ恋人がいたとしても…」
アイナ「恋人? ふふっ…」「恋人などいません…」「そして、あなたが連邦の人でも…私の答えは…」

ホワイトベース ブリッジ
フラウ「ブライト艦長! 連邦軍の救難信号をキャッチしました」
ブライト「アマダ少尉のものか?」
フラウ「わかりません…。あ、消えました!」
ブライト「一番近い機体を、信号が途絶えた場所へ急行させろ」

ヒマラヤ山脈
秋水「この辺りだよな‥」
フェアリ「山腹に熱源を確認、おそらく、そこです」
秋水「よし…」
フェアリ「あ! 敵機接近!!」
秋水「なんだって!?」
〔機体の飛行音〕
ノリス「アイナ様ぁーっ! ご無事ですか!!」
〔機体の飛行音〕
ノリス「む! おのれ、敵機か!!」

ヒマラヤ山脈
〔ミサイルの発射音〕
〔爆発音〕
〔機体の飛行音〕

シロー「ああ、せっかく救助に来たのに…!」「あれでは、どちらかがやられてしまう!」「やめろーっ!」
アイナ「シロー!!」「この戦いの中に身を乗り出すなんて…死ぬ気ですか!?」
〔機体の飛行音〕
ノリス「なに! アイナ様と共に連邦兵がいるだと!?」
〔通信のコール音〕
秋水「おい! あんたも見えたろ? ここは、一つ休戦といかないか?」
ノリス「貴様、連邦のパイロットか!? ジオンの無線コードに直接割り込んでいるだと!?」
秋水「細かいこと、気にすんなよ!」
ノリス「まあいいだろう…。お互い救助が目的のようだからな」
秋水「そういう事。話がわかるな、おっさん!」
ノリス「フハハ、小僧。さっきは、なかなか良いドッグファイトだったぞ」
秋水「そりゃ、どうも」
フェアリ「秋水様? 着陸しますよ?」
秋水「OK!」

ヒマラヤ山脈
シロー「ん? 仲良く着陸してくるぞ。うまくいったみたいだ!」
アイナ「本当ね…。シロー…あなたってすごいわ」
シロー「…………」
アイナ「シロー…?」
シロー「…………」「…今、この場にはジオンも連邦もない…。人はわかり合えるんだ」「でも、戦いが続くかぎり、君と僕は戦わなくてはならない…」
アイナ「…………」
ノリス「アイナ様ーっ!! ご無事ですかー!」
アイナ「ノリス!」
ノリス「よくご無事で…。さ、参りましょう」
アイナ「…はい」
シロー「アイナ…教えてくれ…」「これが戦争なら、俺達はどうしようもないのか…?」
アイナ「…………」

ホワイトベース デッキ
〔機体の拘束音〕
ミケル「隊長~! 無事だったんですね~!」
シロー「すまない…みんなに迷惑をかけたみたいだな」
シャピロ「待て、シロー・アマダ少尉! 君はジオン兵と共にありながら、連邦の暗号通信コードを使ったな」
シロー「はい…」
シャピロ「通常の救難信号にしようとは、思わなかったのか?」
シロー「はい…」
フェアリ「暗号コードの方が、こちらがキャッチする確率が高まると判断したのですよね?」
秋水「ま、あの場合、仕方ないんじゃないの?」「もう少し救助が遅れてたら、凍え死んでたぜ?」
シャピロ「そうかもしれん…。だが、暗号コードを使った事に変わりはない」「それに、前にも同じジオンのパイロットと接触した事があるな? それも偶然なのか?」
シロー「はい…それは、偶然です」
シャピロ「いずれにせよ、少尉には、不審と思われる行動が多い」
サンダース「ちょっと、待ってください! 隊長は、そんな方ではありません! カレン曹長、そうですよね?」
カレン「…………」
ミケル「カ、カレン曹長? どうしたんです!?」「隊長、嘘だって言ってやって下さい!」
シロー「…ジオン兵と話をし、協力して生き延びた…。それは事実だ」
忍「そりゃあ、そうだろうさ! けどよ、シローがスパイなわけないだろ? なあ、教官さんよ!」
沙羅「や、やめなよ、忍…」
忍「へっ! 黙ってられっかよ! うちの教官殿がおかしな事を言い出してるんだぜ?」
亮「落ち着け、忍…」
雅人「そうだよ…」
忍「けっ…」
シャピロ「事がこれだけ大きくなると、我々だけの問題ではなくなる」「いずれ、アマダ少尉には、査問を受けてもらわねばならん」
シロー「はい、わかっています…」
シャピロ「では、行っていい。今は、体の方を万全に戻すことだけを考えろ」
シロー「はい」

ホワイトベース ブリッジ
セイラ「無断でガンダムを使ったことは、お詫びします」「どんな処罰でも、受けるつもりです」
ブライト「…セイラさんのような聡明な方が…」
ミライ「ともかく、他の人への示しもあります。3日間の独房入り、いいわね?」
セイラ「かまいません」
ブライト「リュウ、頼む…」
リュウ「ああ…」「セイラさん、行きましょうか」
セイラ「ええ…」

ホワイトベース 廊下
フラウ「あの、食事です…」
コズン「やっと、メシかよ…」「食事はな、ちゃんと3回食わしてもらいたいもんだな。俺は士官なんだからな」
ハヤト「だから、こうしてちゃんと持って来ただろう?」
リュウ「ハヤト、捕虜に食事か?」
ハヤト「ええ…」
セイラ「あっ、私がやります。フラウ・ボウ…」
フラウ「あ、はい…」

ホワイトベース 独房
〔鉄の扉を閉める音〕
コズン「ほう、美人だな…」
セイラ「赤い彗星って、何者ですか?」
コズン「赤い彗星? なんでさ?」
セイラ「気になるじゃない? 格好良くてさ…」
コズン「ああ…シャア・アズナブルってのが本名だけどな…」「地球からの流れ者だってのがもっぱらの噂さ…」「おたくらが、ガルマ・ザビをやった時、ヤツは守りきれなかったってんで…」「…失脚したって話だけどね?」
セイラ「失脚? 流れ者って本当?」
コズン「ああ…」「だから、ザビ家に恨みでもあるんじゃないかっていう、そんな噂もあるくらいさ…」
セイラ「それじゃあ、軍にいられないじゃない?」
コズン「そうでもないらしいぜ。キシリアが引っこ抜いたって話もあるしな…」
セイラ「ありがとう」
リュウ「セイラさん! だめですよ!」
セイラ「あ、ごめんなさい…」
〔走り去る足音〕

ホワイトベース 廊下
〔鉄の扉を閉める音〕
リュウ「3日間ですから、辛抱してください」
セイラ「心配しないで、リュウ」

ホワイトベース 独房
〔鉄の扉を閉める音〕
フラウ「あの…用があったら、いつでも呼んでください」
セイラ「ありがとう。フラウ・ボウ」
〔走り去る足音〕
セイラ「…………」(兄さん…間違いないわ…)(良かった…)
【シナリオエンドデモ終了】


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