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第17話
茶色の瞳に映るもの


サブタイトル
「茶色の瞳に映るもの」


【シナリオデモ開始】
サイド6
ガルシア「隊長、このコロニーに木馬が入港するらしい…」
シュタイナー「こんな時に…。作戦を早めねばならんな」
ミーシャ「やつら、ここで例の物を木馬に運び込む気だ」
ガルシア「チッ! そうなったら、ますます手に負えなくなるぜ」
バーニィ「…………」
シュタイナー「そうなる前に、例の物を奪取する。それが、我々の任務だ」「バーニィ、港に行って、木馬の戦力を調べて来い」「アルも連れて行ってやれ。その方が、かえって怪しまれないだろう」
バーニィ「わかりました」

ホワイトベース 個室
〔機体の稼働音〕
フェアリ「秋水様、サイド6の港に着いたみたいですよ」
<<秋水(男)>>
秋水「今回は、コロニーの中を見物できそうだな」
フェアリ「そういえば、サイド7の時は、すぐに戦闘になってしまいましたからね…」
秋水「ところで、フェアリさん…。接触してきたガディソードのパイロット、昔の仲間なんじゃ?」
フェアリ「はい…私の友人です」
<<秋水(女)>>
秋水「今回はコロニーの中を見物できそうね」
フェアリ「そうでしたね。サイド7の時は、すぐに戦闘になってしまいましたから…」
秋水「あのさ、フェアリさん…?」
フェアリ「はい…?」
秋水「この間のガディソードの人…フェアリさんの知っている人なの?」
フェアリ「ええ…私の友人です」

フェアリ「ですが、あの子達は、ヘルルーガの陰謀に気がついていないようです…」
<<秋水(男)>>
秋水「じゃあ、次に会った時に説得してみようぜ?」
<<秋水(女)>>
秋水「なら、次に会った時に説得してみましょうよ!」

フェアリ「戦闘中に、そんな余裕は…。2人とも、腕の立つパイロットですから…」「名前はサリー・エーミル、それにジーク・アルトリート」「2人とも、ガディソードのエースパイロットです」
<<秋水(男)>>
秋水「ん? そのサリーって人、やっぱり女の人?」
フェアリ「そうですけど、何か?」
秋水「いや…、最近会った知り合いと同じ名前だから、少し気になっただけだよ」
<<秋水(女)>>
秋水「え? ジークって…」
フェアリ「ジークを知っているのですか?」
秋水「あ、ちがうちがう! 最近会った知り合いと、たまたま同じ名前だったから」

フェアリ「それは、初耳ですね。どこでお会いしたんですか?」
<<秋水(男)>>
秋水「うちの前の公園で会ったんだけど、わりと打ち解けちゃってさ」「あれ? そういえば、フェアリさんに良く似た人の写真を持っていたような…」「…って、そんな凄腕のパイロットがうちの前、ほっつき歩いてる訳、ないよな…」
<<秋水(女)>>
秋水「それが、うちの前の公園よ! わりと打ち解けちゃってさ。からかい甲斐があるって言うか」「あれ? そういえば、あの子、やたら最上重工の事、聞こうとしてたわね…」「あはははは! まさか、あのジークが、パイロットなんてありえない!」「くくく、何考えてんだろ、私」

フェアリ「あの、秋水様。私は機体の整備がありますから、これで失礼しますね」
<<秋水(男)>>
秋水「え? 街に出かけないのかい?」
フェアリ「ええ、今はあまり外に出る気がしないんです」
<<秋水(女)>>
秋水「ええ~? 一緒にショッピングに行こうよ~」
フェアリ「すみません、今はあまり外に出る気がしないんです」

フェアリ「では…」
〔扉の開閉音〕
<<秋水(男)>>
秋水「…この話題、まずかったかなぁ…」
<<秋水(女)>>
秋水「やっぱり、この話題、まずかったのかなぁ…」


ホワイトベース デッキ
アムロ「この回路は問題ない…。何が原因なんだ…」
ハヤト「おい、アムロ。何やってんだ?」
アムロ「ガンダムの電気系統をいじっているんだ」「最近、動きが鈍くって…」
リュウ「動きが鈍いだって? おかしいな、ちゃんと装備しているはずだぞ?」
ハヤト「気のせいだよ、アムロ。なあ、これから街に出かけるんだ。一緒に行かないか?」
アムロ「もう少ししたら、自分で行くよ」
カイ「ひゅ~、仕事熱心な事で…」
リュウ「じゃあ、俺達は行くぞ。たまには外に出ろよ、アムロ!」
アムロ「手ごわい敵が、出て来たっていうのに…みんなのんきだよな…」
クリス「あの~! アムロ少尉ですか~!?」
アムロ「え? あ、はい!」
〔空を切る音〕
アムロ「僕がアムロです。あ、あなたは?」
クリス「…!」
アムロ「あ、あの…」
クリス「あ、ごめんなさい。私はクリスチーナ・マッケンジー中尉」「これから少尉をラボにお連れするわ。はい、これが命令書」
アムロ「僕を? どうしてです?」
クリス「少尉に見せたい物があるの。ご同行願えるかしら?」
アムロ「あ、はい。ちょっと待っててください!」
〔走り去る足音〕
クリス(あの子がアムロ・レイ…)(…あんな子が、私よりうまくアレックスを扱えるって言うの…?)
〔画面、発光〕

基地 格納庫
〔衣擦れの音〕
連邦兵「クリス! ここいらで一旦切り上げよう」「午後から、新しいプログラムでもう一度チャレンジだ」
クリス「了解!」
〔ハッチの開く音〕
クリス「ふう…」
連邦兵「アレックスの乗り心地はどうだい?」「全周スクリーンと、マグネット・コーティングの感想は?」
クリス「速すぎて怖いくらいよ。こんなの、実戦で使えるの?」
連邦兵「パイロットの腕次第ってとこかな?」
クリス「私じゃアレックスは使いこなせないって意味?」
連邦兵「とんがるなよ。あんたの腕は認めるがちっとばかり荷がかちすぎる」「こいつを扱えるのは一種の怪物さ…」「ホワイトベースのパイロットに回すらしいがね」
クリス「…………」
〔画面、発光〕

サイド6
〔車の走行音〕
クリス「…………」
アムロ「…………」「あ、あの…」
クリス「…ん? なあに?」
アムロ「中立サイドなのに連邦軍の施設があるんですか?」
クリス「ええ、まあ…でも、連邦とサイド6との安全保障条約は正式には認められていないの」「だから、いろいろ不便なことも多いのよ」
アムロ「そうなんですか…」
クリス「…………」
アムロ「あ! 子供が!?」
クリス「え? きゃああ!!」
〔ブレーキ音〕
アル「うわっ!」
〔衝撃音〕
クリス「ああ! 大丈夫!?」
アル「いてて…」
クリス「あ、アル!?」「こら! 急に飛び出してくるなんて危ないじゃない!」
アル「ああ、クリス! カメラ、カメラは…大丈夫だ」
クリス「そんなに慌ててどこ行くの?」
アル「港で戦…ううん、父さんに会いにいくんだ!」
クリス「気をつけなさいよ!」
アル「はーい!」
〔走り去る足音〕
アムロ「あの子…?」
クリス「ああ、アルの事? 隣に住んでる子よ」「さ、行きましょう」

サイド6 港
バーニィ「ああ、木馬が港に入っている…」
アル「ねえ…あそこ、モビルスーツだよね?」
バーニィ「こら! あまり頭を出すな!」「あれは…ガンダムだな…。連邦の秘密兵器だよ…」
アル「100機以上のモビルスーツを落としたっていう?」
バーニィ「ああ、多分な…」
アル「似たようなのが、いっぱいあるよ? バーニィは勝てる?」
バーニィ「楽勝…と言いたいところだけど五分五分だろうな…」「ところで、アル…クリスがさ、俺の事なんか言ってなかったか?」「この間、クリスの家にお邪魔して…いろいろ迷惑かけただろ?」
アル「ううん…? 何も言ってなかったよ」
バーニィ「あ…そう…?」
アル「でも、なんで?」
バーニィ「い。いやぁ…あ、あの子、連邦軍だろ? 何か情報が引き出せないかって思ってさ…」
アル「ああ、そういう事? 今度、僕が聞いてみるよ」
バーニィ「ハハ…それもいいかもな…」「おっと、作戦の時間だ」「アル、お前は危険じゃない所にいろよ?」
アル「うん! 頑張ってね!?」

連邦軍基地 格納庫
アムロ「僕に、見せたい物って、これですか?」
クリス「ええ、そうと。ガンダムNT-1通称アレックス」「この機体は、マグネット・コーティングされているの」「だから、アムロ少尉が使っているRX-78-2よりも、数段反応速度が速いわ」
アムロ「マグネット・コーティング…」
クリス「これは、あなたのために造られた機体なのよ」
アムロ「…そうなんですか?」
クリス「今は私が、テストしてる最中だからしばらくは、隣のRX-78-3を使ってみて?」
アムロ「あ、こっちの機体ですね?」
クリス「ええ、調整して動かしてもらうわよ」
〔警報〕
クリス「な、なに?」
アムロ「敵です!! コロニーの中に!」
クリス「うそでしょう? ここは、中立サイドなのよ!」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔味方ユニット出現〕
〔敵ユニット出現〕
〔味方ユニット撃破〕

ミーシャ「へへっ! いっちょ上がりだ!」
バーニィ「すごい…。ジムを一撃で…」
シュタイナー「バーニィ! 我々の任務は、連邦の研究所にある新型MSを奪取、もしくは破壊する事だ…」「木馬から増援が来る前に、事を片付けねばならん。作戦終了後は、直ちに離脱する!」
バーニィ「了解!」
ミーシャ「滅び行くものたちのために!」
ガルシア「バーニィ? この隊では俺より階級が下なのはお前だけだ…」「えばれる相手がいなくなると寂しい。…死ぬなよ?」
バーニィ「はい!」
シュタイナー「よし! サイクロプス隊、前進!」
クリス「私は反対です! コロニー内で戦うなんて!」
連邦兵「このまま黙って被害を拡大させるつもりか!?」
クリス「くっ…」
アムロ「クリスチーナ中尉! 出ましょう!」
クリス「アムロ少尉!? まだ、その機体は調整が!」
アムロ「大丈夫、行けます!」
〔味方ユニット出現〕
クリス「な、なんて子なの…?」「私も出ます!!」
〔味方ユニット出現〕
ミーシャ「出てきやがったぜ! 開発中の機体のくせにえらく反応がいいな…」
シュタイナー「これほど、完成しているとはな。捕獲はあきらめるしかないな…」
バーニィ「た、隊長!」
ガルシア「この程度でびびるな! いくぞ!!」
<戦闘開始>

<3PP・味方援軍1>
〈出撃準備〉

フェアリ「秋水様、街には行かなかったんですか?」
<<秋水(男)>>
秋水「フェアリさんが働いてるのに行けないっての!」
<<秋水(女)>>
秋水「フェアリさんが働いてるのに、遊びに行けないわよ!」

フェアリ「そんな…秋水様」
<<秋水(男)>>
秋水「だから、フェアリさん。頼むから一人で悩むのはやめてくれよな?」
<<秋水(女)>>
秋水「だから、これからは一人で悩むのはやめてよね? パートナーなんだから!」

フェアリ「すみません…」
<<秋水(男)>>
秋水「ま、おかげで速攻で出撃できたし、結果オーライだったかもな!」
<<秋水(女)>>
秋水「でも、おかげで緊急事態に対処できてる訳だし、結果オーライだったかもね!」

ブライト「コロニーの中だ。あまり増援部隊は出せない。君達だけで何とかしてくれ」
<<秋水(男)>>
秋水「了解!」
<<秋水(女)>>
秋水「やってみます!」


<アムロが戦闘>
アムロ「なるほど…前より、だいぶ早く反応してくれる」「これが、マグネット・コーティングの威力か…」
クリス「すごい…はじめてなのに、もう乗りこなしてるなんて…」「くやしいけど…私とは…核が違うって事ね」

<敵全滅・勝利条件達成>
クリス「すごいのね…アムロ少尉」
アムロ「いえ、クリスチーナ中尉が支援してくれたおかげです」
クリス「フ…ご謙遜ね」「それから、私の事はクリスでいいわ。よろしくね、アムロ少尉」
アムロ「あ、はい!」
クリス「このまま、港に行きましょう。ガンダムは、ホワイトベースに配備が決まってるから」
アムロ「了解です」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

サイド6 森の中
バーニィ「ああ…っ! くうっ…た、隊長…しっかりしてください!」
シュタイナー「バ、バーニィ…あいつは…ガ、ガンダムはどうした?」
バーニィ「あいつは…ミーシャが、破壊しました!」「僕達も…早いとこ、脱出しましょう!」
シュタイナー「バ、バーニィ…ウ、ウソが、下手だな…」「…………」
バーニィ「隊長…! たいちょおーーーっ!!」「うううう…」「くそ…必ず生きて戻って…隊長の仇を…」「くう…!」「…ウソだ。俺は、怖いんだ…。戦いが…モビルスーツが…」

サイド6 森の中
アル「ああ…み、みんなが…」「…バーニィ…死んじゃったの?」「ウソだって言ってよ…」

ホワイトベース ブリッジ
ブライト「あ、ああ…あなたが、あのガンダムを?」
クリス「はい! クリスチーナ・マッケンジー中尉です」「本日付けで、ホワイトベースへの配属が決まりました」
ブライト「ああ、聞いている。よろしく頼むぞ、中尉!」
クリス「はい!」

サイド6 街中
クリス「アルー!」
アル「…………」
〔走り寄る足音〕
クリス「間に合ってよかったわ」「私ね、宇宙に出る事になったの」
アル「行っちゃうの?」
クリス「うん…。ちゃんと、会ってお別れが言いたかったの」「急な知らせで驚かせちゃった?」「バーニィにもあいさつしておきたかったんだけど…」「アルから伝えてくれる? 私がよろしく言ってたって」
アル「うん…」「バーニィもさ…きっと…」「きっと、残念がると思うな…」
クリス「アル…」
アル「…………」
クリス「さようなら、アル…」
アル「さようなら、クリス…」

サイド6 港
<<秋水(男)>>
秋水「さっきまで、資材搬入でうるさかったけど、ずいぶん静かになったな…」「そろそろ、部屋に戻るか…」「…ん? あれ、誰だ?」
<<秋水(女)>>
秋水「あ~あ…今日はショッピングに行きそびれちゃった」「さ! 気を取り直して、シャワーでも浴びよっと!」「…ん? あれ、誰だろ?」


コロニー内 通路
サリー「ホワイトベース…警戒が厳重で近づけないわね…」
ジーク「ああ…警備の連中、連邦の正規兵じゃないな…。ありゃ、ただ者じゃないぞ…」
サリー「もう、時間がないわ…。フェアリを確認できなかったけど そろそろ、戻らないと…」
<<秋水(男)>>
秋水「サリー! サリーか?」
サリー「え? 秋水くん?」
ジーク「こいつ…確か…」
秋水「やっぱり、サリーだよな? こんなとこで、何して…」
サリー「それは…」
ジーク「貴様! サリーと話していた最上重工の男だな…?」
秋水「あ、ああ…」
〔殴打音〕
〔画面、振動〕

秋水「ぐっ!」
サリー「や、やめて! 兄さん!」
ジーク「最上重工の者なら、フェアリの事を知っているかもしれない」「それに、俺達の行動を見られた以上、そのまま帰すわけにはいかないしな…」
サリー「兄さん…どうする気?」
ジーク「俺だって無駄な殺生はしたくない。ガディソードに連れて行く。取引に使えるかもしれないだろ?」
サリー「そうね…」
秋水「うう…まさか…うそだろ? お前達…ガディソードなのかよ!」
サリー「…………」
秋水「サリー…それに、あんたも…ヘルルーガに騙されてんだぞ!」
ジーク「こいつ、何を言っている…」
サリー「…………」
<<秋水(女)>>
秋水「ジーク? ジークよね?」
ジーク「なっ? 秋水だと!?」
サリー「この子、最上重工の…!」
ジーク「まさか、木馬に乗り込んでいたとはな…」
秋水「やっぱり、ジークなのね?」「こんなとこで、何してたの?」
ジーク「言っただろ? メカに興味があるって!」
秋水「うそよ! 本当の事、言いなさい!」
ジーク「だから、ほ、本当だって…」
サリー「はあ…兄さん…それじゃ、嘘だって顔に書いてあるようなものよ…」「ちょっと、痛いけど…我慢してね、秋水ちゃん?」
秋水「え?」
〔画面、振動〕
秋水「ううっ! いたた…! ちょっと、放しなさいよ!」
サリー「動かないで! 骨が折れちゃうわよ」
秋水「うう…」
ジーク「サリー、何してんだよ!?」
サリー「兄さんらしくない! この子の前じゃ動揺しすぎなのよ」
ジーク「秋水をどうする気だ?」
サリー「最上重工の子なら、フェアリの事を聞けるでしょ?」
秋水「…!」
サリー「それに、私達の行動を見られた以上、そのまま帰すわけにはいかないわ…」
ジーク「そうだな…。面倒だが、ガディソードに連れて帰るか…」
サリー「そうね…」
秋水「やめなさいよ! あなた達、ヘルルーガってのに騙されてるのよ!」
ジーク「こいつ、何を言ってやがる…」

〔走り寄る足音〕
忍「おい! どうした!?」
亮「侵入者か!?」
ジーク「チッ! 退くぞ、サリー!」
サリー「あ、待って!」
<<秋水(男)>>
秋水「サリー!! 待ってくれ! サリー!!」
<<秋水(女)>>
秋水「ジーク!! 待ちなさい!!」

〔走り寄る足音〕
亮「大丈夫か、秋水」
<<秋水(男)>>
秋水「ああ…ありがとう…。危ないところだった…」
忍「おい、しっかりしろよ」
秋水「うう…あのサリーが…」
<<秋水(女)>>
秋水「ジーク…! まさか、あの子が…」

亮「あの侵入者と知り合いか…。訳ありのようだな…」
秋水「…………」
【シナリオエンドデモ終了】


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