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第35話
レジスタンスの抵抗


サブタイトル
「レジスタンスの抵抗」


【シナリオデモ1開始】
グラドス本部 庁舎
グラドス兵「おい、お前! ル・カイン様をどう思う?」
治安隊隊員「ああ…俺もル・カイン様の政策には少し疑問がある…」
グラドス「そうだろう!」「我らを差し置いて、あのロアン・デミトリッヒを登用するとは、許せん!」
グラドス士官「その通りだ。グレスコ提督が亡くなられてからル・カインの歯止めが消えた…」
グラドス兵「グラドス人と地球人の理想国家建設などと、くだらぬ妄想を!」
グラドス士官「奴は本星からの干渉を恐れ、残っていたステーション衛星をも全て破壊してしまったのだ!」
治安隊隊員「ステーション衛星を!? な、なんと言う事を…」
グラドス士官「こうなっては、星間連合の補給路は長大となり、戦局は大きく左右される…!」
治安隊隊員「それでは、我らの星間連合内での立場も…」
グラドス兵「本国は知らんが、こっちでは悪化の一途を辿っているそうだ」
グラドス士官「今のル・カインは若さにかかせて暴走しているにすぎない!」
グラドス兵「このままでは我々は第3惑星の虎児になってしまう!」
グラドス士官「そうだ! 我々が立ちグラドス軍の正しい姿を取り戻すのだ!」「…!」
ル・カイン「フン…!」
治安隊隊員「あ、ああ…! ル、ル・カイン様…!」
ル・カイン「我が理想の前に立ちはだかる者は、死を覚悟せよっ!」
〔銃声〕
グラドス士官「ぐああああ!」
グラドス兵「ぎゃあああ!」

グラドスタワー グレスコ広間
ジュリア「ル・カイン様…また、無意味な粛清をされたのですか?」
ル・カイン「…………」「およそ理想というものを持たぬ者の讒言によって…」「本星より新司令官を乗せた艦隊がこの地球へ向かったとの事だ」「優れた者による、より良き支配…。それに従う無垢なる従順…」「私の理想とする国家の建設は、このまま夢に終わるかもしれん。違うか? ジュリア…」
ジュリア「…………」
ル・カイン「父上! あなたが悪い!」「幼き日より、グラドス人としての誇りを持ち続けるようにいい続けてきたのは父上…!」「父上! あなたです! あなたでは…ありませんか!」
ジュリア「…………」
ル・カイン「ジュリア…祈ってくれ…」「父のために祈ってくれ」
ジュリア「ル・カイン…」
ル・カイン「祈れ…祈ってくれ! 祈るのだっ!!」「グ…祈れっ! 我が父のために祈れ!」「お前が聖女と呼ばれるなら父のために…そして…この私のために祈ってくれ…」「優れた者に加護があるように…」「己の父を手にかた哀れな男のために…」「祈ってくれぇ…! うう…ううう…」
ジュリア「…ル・カイン様、私はこれで…」
ル・カイン「どこへ行く!」
ジュリア「お別れの時が来たようです 私は去らねばなりません」
ル・カイン「待てっ! お前は私の人質だ 勝手な真似はさせん!」
ジュリア「どうぞ、お好きなように」
ル・カイン「無事にここを出られると思っているのか! 戻れ!」
ジュリア「ル・カイン様、すべてはあなたの意のままです」
ル・カイン「待て! ジュリア!!」

グラドスシティ
グラドス兵「司令官閣下! クスコの聖女が脱走との連絡が!」
ル・カイン「好きにさせるがいい…!」

シアトル 廃墟
レジスタンス「おい! 聞いたか! クスコの聖女が解放されたって言うぜ!」
民間人(男)「おお…! 殺されずに済むとは…それだけでも、奇跡だ…!」
レジスタンス「どうやら、この街に向かってるらしい!」
民間人(女)「なんとありがたい…。皆にも伝えねば…」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

民間人(男)「ぐあああああ!!」
民間人(女)「ああ…グラドス軍が!」
レジスタンス「い、いや…違う…あれは…一体…!」
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔敵ユニット出現〕
カブト将軍「フフフ…クスコの聖女が向かった先には、必ずといっていいほど地球人どもが集まってくる」「奴らは全て、レジスタンスの温床だ。まとめて始末しろ!」
ザール兵「民間人もですか?」
カブト将軍「当然だ! やれっ!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

カブト将軍「フハハハハ! 殺せ! 殺せ!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

ジュリア「ああ、なんと言う事を…! やめるのです!」
民間人(女)「ああ、聖女様! そんな所にお立ちになっては、危のうございます!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

民間人(女)「あああっ!」
ジュリア「ああ! どうして…撃つのなら、この私を撃ちなさい!」
カブト将軍「フハハハハ! クスコの聖女は殺すなよ。あれは、奴らを釣る餌だからな!」
ザール兵「はっ! 心得ております!」
〔マップ上に爆発〕
〔画面、振動〕

カブト将軍「フハハハハ! 焼き殺してしまえ!」
エイジ「やめろーっ!!」
〔味方ユニット出現〕
エイジ「お前達の相手は、この俺だ!」
デビッド「好き放題やりやがって! 許さねえぜ!」
シモーヌ「来なさい! あたし達が相手よ!」
ジュリア「あれは…レイズナー…。ああ、エイジ…」
ザール兵「未確認機捕捉! 地球軍の兵器と思われます!」
カブト将軍「ほう…早速、獲物が釣れたようだ」
〔味方ユニット出現〕
剣人「やい、やい、やい! 随分、ひでえ真似してくれるじゃないか!」
カブト将軍「フフフ…ダルタニアス! これほど早く貴様に出会えるとは、なんという幸運!」「奴を倒せば、ドルメン大帝は我が軍の働きをお認めになって下さる!」「全軍、かかれ!」
<戦闘開始>

<2PP・味方援軍1出現>
〈出撃準備〉

ミライ「先行した部隊はみんな、戦いに参加しているようね」
クワトロ「街全体が、かなり大規模な攻撃を受けているようだが…」
アール「ぬうう! ザール軍め! 無差別にやりおって!」「剣人様! 敵はザール軍ですぞ! 気をつけなされ!!」
剣人「今更、何言ってんだ! もうとっくに戦ってるよ!」
ブライト「すぐに後続を送る。もう少し頑張ってくれ!」
剣人「はいよ!」
隼人「アランくん、ここにレジスタンスのアジトがあるのか?」
アラン「ええ、私の手の者が動き、ここに集結させました」「ああ、君 通信装置を借りるよ?」
フラウ「あ、はい…どうぞ」
〔周波数を合わせる音〕
アラン「聞こえるか? 私はアラン・イゴールだ。応答してくれ」
〔通信のコール音〕
レジスタンス「うう…ああ、アラン隊長…来てくれたんですね」
アラン「しっかりしろ! 状況は!?」
レジスタンス「奴ら、クスコの聖女を囮に…。浮き足立った民間人が、多数、犠牲になっています」「早く、早く、クスコの聖女を救出してください…」
アラン「わかった。座標を教えてくれ!」「エイジ、聞こえるか!」
エイジ「はい、アランさん」
アラン「エイジ! クスコの聖女を救出してくれ」
リジ「クスコの聖女を?」
アラン「ああ、座標はここだ!」
〔カーソル、目標地点を指定〕
エイジ「しかし…この戦況化でどうやって見分ければ…」
アラン「お前ならわかるはずだ。クスコの聖女は、お前の姉、ジュリア・アスカだからな」
エイジ「…!! ジュリア姉さんが…!?」
アラン「やってくれるな、エイジ?」
エイジ「はい!」
ブライト「よし! 突撃!」「エイジを援護しつつ、奴らをこの街から追い出すぞ!」
ジャック「YEAH! アメーリカのピープルはミー達が守る!」
メリー「兄さん、それは違うわ! 私達のバトルはフォア・ザ・ワールドよ!」
ジャック「OH! そうでした。では改めて…全世界のピープルはミー達が守る!」
メリー「ザッツ・ライト! 行きましょう、兄さん!」
〈出撃準備〉
※※カミーユ&ジュドー出撃の場合、セリフ追加※※
ジュドー「おおっ? 今の発進、ちょっとカッコ良くなかった?」
エル「うん! 調子いいみたいね。勝てるよ、ジュドー!」
ジュドー「やっぱ、そう? んじゃ、今日もパッと手際よくいこうか!」
カミーユ「ジュドー! お前はどうして、そう緊張感がないんだ!」
ジュドー「ま、そんなに怒りなさんなって!」
エル「そうだよ。カルシウムが足りないんじゃないのぉ?」
カミーユ「2人とも! 遊びじゃないんだぞ!」
ジュドー「へい、へい…! でもカミーユさんも、ちょっとはリラックスした方がいいと思うよ?」
ベン「ふむ…カミーユとジュドー、案外、いいコンビかもしれませんね」
ブライト「ああ…あれで2人ともよくやってくれている」
リィナ「そうかなあ…。カミーユさんはともかく、お兄ちゃんは…」「やっぱり今日は夕飯抜きね」
ファ「じゃあカミーユには特別メニューで牛乳とメザシを用意しとくわね」


<2EP・敵増援1出現>
カブト将軍「フハハ! 馬鹿め! まんまとかかりおって!」
〔敵ユニット出現〕
弾児「おい! 新手が出て来たぞ!」
剣人「へっ! 構いやしねえ! まとめて相手してやらあ!!」
カブト将軍「フン! 減らず口を…」「これまでの屈辱…今、ここで晴らしてくれるわ!」

<3PP>
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ル・カイン「なんだと!? ザール軍がジュリアを餌に、レジスタンスの掃討を始めたと!?」
ロアン「はい…。ザール軍のカブト将軍は度重なる敗北で功を焦っております」
ル・カイン「…同盟軍であっても、我が管轄下での勝手な振るまいは許さん!」
ロアン「問題は、クスコの聖女とやらをどうするかです」
ル・カイン「これ以上、ジュリアを捨て置くわけにはいかぬという事か…」「いずれにせよ、直ちに討伐部隊を送り、事態を収拾せねばならん」
ロアン「お待ちください。閣下が自らお出かけになるまでもないかと…」
ル・カイン「なんだと!?」
ロアン「クスコの聖女は少なからず、民衆の支持を得ております」「その抹殺に、ル・カイン閣下が直接手を下されるのはいかがかと…」「閣下がクスコの聖女と対等の立場にお立ちになる事はないのです」
ル・カイン「フ…その通りだ。私とした事が、熱くなりすぎたようだ」「ロアン・デミトリッヒ! お前の意見を取り入れる。直ちに別働隊を組織せよ!」
ロアン「はっ!」
〔ドアノブを回す音〕
ゴステロ「ル・カイン様ぁ!」
ル・カイン「ん? なんだ、ゴステロ!」
ゴステロ「ジュリアの始末! この役は、自分を置いて他には!」「討伐隊に自分を! このゴステロを加えて下されぃ!」
ル・カイン「お前は、すでに何度も敵との戦いに敗れている!」
ゴステロ「閣下! 今度こそ! 最後の機会を自分に与えて下されぃ!!」
ル・カイン「それほどまでにクスコの聖女が憎いか?」
ゴステロ「もったいなくて、人になんかゆずれねぇ!」「自分こそはうってつけの戦士でございます!」
ル・カイン「フッ…今の言葉、忘れるなよ? これが、最後の機会だ」
ゴステロ「お任せください!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕

<4PP・敵増援2出現>
〔敵ユニット出現〕
エリザベス「ターミネーターポリス!」
ブライト「グラドス軍か!?」
オスカ「あれは敵の前衛部隊です! 後方から、更に大部隊が接近中!」
カブト将軍「むうう…手間取っている間にグラドス軍が現れてしまったではないか!」「ええい! 我が軍も残りの部隊を全部出せ!」「なんとしても、我が軍の力で奴らを仕留めねばならんのだ!」
〔敵ユニット出現〕

<敵半数or6PP・敵増援3出現>
オスカ「グラドスの大部隊が戦闘エリアに入ります!」
ブライト「来たか! 各機、迎撃態勢!」
〔敵ユニット出現〕
ゴステロ「ひゃーっはっはーっ! 脳がはちきれそうだぜぃ!」
マンジェロ「ゴステロ、貴様…この作戦をル・カイン様に直接取り入ったそうだな?」
ボーン「てめえ! 聖女抹殺の功績を独り占めしようってのか?」
ゲティ「へっ! 俺達が先にぶっ殺しちまえば、それまでよ」
ゴステロ「バッカ野郎ーっ! お前らみたいに品のない奴にジュリアを殺す資格はねえっ!」

<エイジが目標地点へ到達>
エイジ「姉さん!」
ジュリア「ああ…エイジ…」
エイジ「姉さん…生きていたんだね?」「今助ける! レイズナーに乗ってくれ」
ジュリア「…………」
エイジ「姉さん!」
レジスタンス「聖女様! お願いです! 今はこの場から脱出してください!」
ジュリア「…わかりました。エイジ、頼みます」
エイジ「ああ…」「こちら、エイジ! 目標の身柄を確保した。一旦、艦に戻る!」
アラン「よくやったぞ、エイジ!」
〔エイジ、ブライトor葉月長官へ隣接〕
エイジ「姉さん…戦いが終わったらゆっくり話をしよう」
ジュリア「そうね…私も決心がつきました」「エイジ…そして、みなさんに話さなければならない事があります」「だから、エイジ…必ず戻ってくるのですよ?」
エイジ「もちろんだよ、姉さん」

≪まだゴステロ健在≫
<エイジが目標地点へ到達の次EP>

ゴステロ「エイジィ…やってくれるじゃねえか。ジュリアを戦艦に入れやがったな?」「だが、逃がしても無駄だぁ! 木馬ごと沈めてやるぜぃ!」

<敵全滅・勝利条件達成>
フラウ「敵残存部隊、後退していきます」
ブライト「みんな、よくやった! すぐに帰還してくれ」「それとけが人を収容するんだ。手の空いている者は、救援活動を手伝ってくれ」
リンダ「私、行きます!」
ローズ「私も!」
マリア「私達も、手伝うのよ!」
ひろし「さあ、行こう! みんな!」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

レジスタンス地下基地 格納庫
タップ「今回、エイジの奴やけに張り切ってたなあ」
ケーン「あれ? そういや、エイジを見てないな。どこへ行ったんだ?」
アラン「いま、クスコの聖女と話をしている」
ライト「ふーん…で、何なんです? その…クスコの聖女って」
アンナ「打ちひしがれた民衆から救世主とも神の再来とも騒がれている女の人がいるのよ」
タップ「それが、聖女様なわけ?」
アンナ「南米のクスコから噂が広まったところから、私達はそう呼んでるの」
デビッド「一言でいやあ無抵抗主義者だな」
ライト「無抵抗主義!?」
アンナ「ええ…武器を持たないでグラドスの政策を暗に批判し、人々に訴えつづけているのよ」「地球人とグラドス人は差別したりされたりではなく共存しなくてはいけないと…」
エリザベス「グラドス兵の一部にも彼女の考え方に共鳴する者が出ているって話よ」
ローズ「ねえ、なんていう人なの? その女の人の本当の名前は?」
アンナ「え? 知らないわ…クスコの聖女としか…。顔も見たことないし…」
アラン「聖女の本当の名前はアルバトロ・ミル・ジュリア・アスカ…」「元グラドス軍のパイロット。そして、エイジの姉だ」
アンナ「エイジのお姉さん?」

シアトル 廃墟
ジュリア「エイジ…久しぶりね」
エイジ「姉さん…生きていたなら、どうして今まで…」「僕がゲイル先輩を倒したからかい…?」
ジュリア「いいえ…それは、もう過ぎた事」
エイジ「それなら、なぜ?」
ジュリア「グラドス軍を抜けた後、私はクスコの地に辿り着きました」「そこで、知ったのです。私には、やらねばならない使命があることを…」
エイジ「使命? それは一体…」
ジュリア「それは、世界の争いをなくす事…」「でお、あなた達は戦う事で、それを成そうとしている…」「だから、私はあなたに近づく事ができなかったのです」
エイジ「…………」
ジュリア「私は、私のやり方でこの戦争を終わらせます」「エイジ? あなたはあなたの成すべき事をなさい」
エイジ「僕の成すべき事…?」
ジュリア「いずれ、全てを話します」「私はしばらくここで待ちます。その間に、戦いに対する皆さんの気持ちを聞いてきて下さい」
エイジ「…わかった。待っていてくれ…」

カブト戦闘母艦 ブリッジ
カブト将軍「申し訳ありません、クロッペン様!」「ダルタニアスだけならいざ知らず、地球軍の新兵器の大量投入が本格的に始まりました」「我ら思わぬ苦戦を強いられております」
ボイダー将軍「また、ル・カインの暴挙によりステーション衛星が破壊…補給の不安も生じております…」
クロッペン「ええい! くだらん言い訳は聞かぬ!」「ネシア将軍は、ジャブロー攻略という戦果を上げておるではないか!」
ボイダー「畏れながら、申しあげます! ジャブローは奴らの欺瞞工作にて、敵の本隊は別の場所に…」
クロッペン「黙れっ!」「仮にそれが事実だとしても貴様らのは責任逃れの言い訳にしか聞こえぬわ!」
ボイダー将軍「はい…」
クロッペン「地球制圧軍の指揮はネシア将軍に委ねる。お前達は、すぐに戻ってくるのだ!」
ボイダー将軍「何故に! 何故にですか! クロッペン総司令!」「あのような葉っぱに地球制圧軍の指揮を任せるとは!」
カブト将軍「大帝への忠誠ならば、この私もネシアに負けぬはず!」
ボイダー将軍「私とて同じ事です!」
クロッペン「えーい! 黙れ! 大帝の命令に不服があるのか!」「お前達の身の振りようは、畏れ多くもドルメン大帝のご采配を仰ぐ事になったのだ!」「失態を演じておきながら、処分されないだけでも、ありがたいと思え!」「言いたい事があれば、大帝の御前で述べてみせよ!」
ボイダー将軍「は、ははーっ!」
カブト将軍「寛大なるご配慮、感謝いたしまする!」

オンドロン宇宙要塞
オンドロン「今日はザクロン様に戦況を報告する日だ…」「しかし、地球はまだ制圧できていない…」「ううう…私はどう言い訳すれば良いのか…」
〔通信のコール音〕
ザクロン「久しぶりだな、オンドロン」
オンドロン「は、は、はい! ザクロン様!!」
ザクロン「その後、地球侵攻作戦はどうなっておる」
オンドロン「はい、現在のところ、諸勢力のぶつかり合いで、人間どもは戦いつづけております」「我らは奴らの経済を押さえ、月面でのロボット生産も軌道に乗りました」「人間どもが戦争で疲れきった時、秘かに生産したロボット軍団で一気に制圧する手はずです」
ザクロン「でかしたぞ、オンドロン!」
オンドロン「は、はあ…?」
ザクロン「よいか! すぐに、生産したロボット軍団を持って本国に戻って来るのだ」
オンドロン「な、何故ですか? 人間どもをここまで追い詰めておきながら…」
ザクロン「ドルメン大帝より、星間連合軍の防衛態勢を急遽、固めよとのご命令だ」「異次元同盟に不穏な動きがあるのだ」
オンドロン「なるほど…。しかし、地球の人間どもが野放しになってしまいます」
ザクロン「これは、命令だ! すぐに戻って来い!」
オンドロン「は、はい!」「ふう…左遷されずに済んだのはいいが…」「これまで作り上げた地球経済のコネクションを失うのは痛い…」「それに、ザール帝国の要請で動くというのが気に食わんが…」「ザクロン様の命令とあっては仕方がない…」

グラドスシティ
ル・カイン「なに? ジュリアを奪われた上、こちらが、送った部隊が壊滅だと? 死鬼隊もか!?」
ロアン「はい…それどころかザール軍も再起不能な被害を受けたようです」
ル・カイン「我が軍どころか、あのザールの1軍をも壊滅させるとは…」「侮れん戦力になったものだ…」「奴らの、次の攻撃目標を洗い出せ!」「総力をあげて、奴らを殲滅しなければならん!」
ロアン「はっ!」


ホワイトベース デッキ
エリザベス「エイジ、どうかしら? ドールの使い心地は」
エイジ「地球上ではこのくらいの方がいいと思います」
エリザベス「レイズナーを随分と参考にさせてもらったわ」「でも皮肉ね…。世界の軍備に反対していた私達が、こんな兵器を作るなんて…」
デビッド「こいつは、外宇宙の連中と戦うために最低限必要な武器だ」「特に、地球人の誇りを踏みにじるグラドスの奴らは許せない」
あんな「でも…エゴと誇りはどう違うのかしら…」
シモーヌ「かつて、この地球上では米ソの対立が大国のエゴと言われていたわね…」
エリザベス「連邦とジオンもそうよね…。地球人同士でも、争いはやまなかった…」
デビッド「俺達は自分達の利益のために戦ってるんじゃないぜ?」「地球は侵略され、蹂躙されるんだ!」
アンナ「でも、どんな戦いも人の命を奪う…!」「人の命を奪い合うのに意味があるのかしら…」
シモーヌ「人間以外は、動物ってこんな無意味な事はしないわよ」
デビッド「俺達は動物じゃない! 心があるんだ! 白か黒か決める心が!」
アンナ「白か黒かではなくて、つまり…宇宙か地球かではなく…」「他に道はないのかしら…殺し合うんじゃなくて」
デビッド「くそっ! それができりゃ、とうにそうしてるぜ!」
エイジ「今は戦いをやめられない…」「でもぼくは、いつか地球とグラドスが分かり合える日を楽しみにしているんです」
エリザベス「私も信じるわ…きっとお姉さんもそうなのよね?」

シアトル 廃墟
ジュリア「どうでしたか? みんなの意見は出ましたか?」
エイジ「戦う事の無意味さだけが、ハッキリと分かったよ…姉さん…」
ジュリア「そう…」「エイジ、私をクスコへ連れて行ってください」「おごれる者の力を阻むため…先人達の偉大な知恵の助けを借りるために…」

ホワイトベース ブリッジ
デビッド「おいエイジ! クスコに行くってどういう事だ? 説明してくれよ」
ブライト「クスコに何があると言うのだ…」
ジュリア「みなさんには私から話をしましょう…」「まずは、グラドス人と地球人の関係についてお話します」
ブライト「二つの人類に因果関係があるのですか?」
ジュリア「はい…」「大昔、種としての継続が困難になったグラドス人は…」「種の再生のため、同種の生命体を探し、広大な宇宙の調査を始めました…」「そして、この地球で探し求めていた同種の生命体を発見したのです」
ブライト「それが、我々地球人なのですか?」
ジュリア「ええ、生命力に溢れた、地球人類の祖先…」「偉大な先人達は、その新しい命の力を得て、新たなグラドス人を創り出したのです」「そして、兄弟となった二つの種族が成熟しないうちに接触しないよう、ある装置を地球に残しました」「それが、クスコの遺跡に眠る『グラドスの刻印』と呼ばれるものです」
ブライト「グラドスの刻印…それを使えば、戦いを終わらせる事ができると?」
ジュリア「すぐには、終わらないかもしれません…。ですが、きっかけになるはずです」
アラン「ブライト艦長。私にも敵がなぜ南米にこだわるのか見えてきた気がします…」
ブライト「どういうことだ?」
アラン「私の組織から、星間連合が南米全域の遺跡調査を始めたとの報告を受けています」「彼らにとって重要な何かが隠されているのは間違いない」
ジュリア「刻印について、それぞれの惑星になんらかの伝承が伝わっていても不思議はありません」「ですが、力を求める者達は、それを強大な武器か何かと勘違いしているのでしょう…」「でも、それでは…クスコの秘密を見つけ出す事は決してできないのです」
アラン「おそらく、そういう事でしょう」
クワトロ「…であれば、我々にもチャンスがあるな」
ブライト「わかりました。作戦を検討してみましょう」

ホワイトベース 個室
秋水「なあ、フェアリさん。グラドスの刻印ってさ、C.U.B.E.の事じゃないかな?」
フェアリ「随分、飛躍しますね? まだ見てもいないのですよ?」
秋水「どの勢力も、C.U.B.E.の力が何なのか、よくわかってないんだろ?」「万が一、C.U.B.E.が同じ物だとしたら危ない装置じゃないかと思ってさ…」「だって、ヘルルーガはC.U.B.E.を使って宇宙を支配しようとしてんだろ?」
フェアリ「確かに、C.U.B.E.ではないかと思える節もありました」「ですが、ジュリアさんの話を聞く限りだと、危険な装置ではないと思いますよ」「C.U.B.E.自体は自然の産物ですし、利用方法は様々です」「あるいは平和利用も、できるのかもしれません」
秋水「制御が難しいって事?」
フェアリ「そうです。一種の力場みたいな物ですから通常空間に留めておけなくて…」「先住グラドス人の優れた科学力なら、C.U.B.E.を制御できたのかもしれませんね…」
秋水「失われた力か…」「でも、それがクスコにあるってわかったら…」
フェアリ「当然、敵に奪取される危険があります」「そうならないために、私達が行くのではないですか?」
秋水「こりゃ、きつい戦いになるかもしれないな…」
【シナリオエンドデモ終了】


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