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No.17A
奪還せよ!もう一人の鋼鉄ジーグ!!

【シナリオデモ開始】
???
壱鬼馬「妃魅禍様。高千穂の峰よりジーグの頭部を持ち帰りましたぞ!」
妃魅禍「おお、壱鬼馬よ、よくぞ…。ほめてつかわすぞ!」
壱鬼馬「ははーっ! もったいないお言葉、恐れ入ります」
妃魅禍「フッフッフ…これでこの銅鐸はわらわの物…。じゃが、これだけでは不十分じゃ」「わらわの力を完璧な物にするためには二つの銅鐸が必要じゃ。何としてももう一つの銅鐸も手に入れるのじゃ!」
壱鬼馬「では、新たなジーグも捕らえて参りますか…?」
阿麿疎「バラバラにして銅鐸を奪い取ってやるぜぇ!」
壬魔使「ではさっそく、出撃の準備を!」
妃魅禍「待て。わらわに一つ考えがある。フッフッフ…」

モルドヴァ基地/司令室
ヘスター「ドクター・バートランド。太平洋で発見された、もう一つのアルヴィスの調査はどうなっています?」
ミツヒロ「現在、調査隊が向かっています。まもなく到着するかと…」
〔通信のコール音〕
〔モニターの開く音〕

人類軍士官「ドクター・バートランド。目標の島へ到着しました」
ミツヒロ「島の様子はどうだ?」
人類軍士官「ひどいもんです。建造物はほとんど破壊されて…生存者も見当たりません」「おそらくフェストゥムの襲撃を受けて全滅したものと思われます」
ミツヒロ「そうか…。では、計画通り、島の地下にあるワルキューレの岩戸へ向かい…」「アルヴィスに関するデータと、可能ならば、その島のコアを手に入れるんだ」
人類軍士官「はっ!」
〔通信の閉じる音〕
ヘスター「コアが手に入ると思いますか…?」
ミツヒロ「わかりません。今の報告からすると、可能性は低いと思いますが…」

???
人類軍士官「データの収集はまだ終わらんのか!」
人類軍「まもなく完了します!」
〔コンピュータの動作音〕
人類軍「データの保存、完了しました!」
人類軍士官「よし。次は岩戸だ。扉の解除コードはわかるか?」
人類軍「今、解析しています。もうしばらく…」
???(イドゥン)「あなたはそこにいますか?」
人類軍「な、何だ、貴様は!」
???(イドゥン)「あなたはそこにいますか?」
人類軍「フェ、フェストゥムなのか!? やめろ! 俺の心を読むな!」
〔画面、緑に発光〕
〔光音〕

???(イドゥン)「そうか、お前はこの島のコアを探しに来たのか…」
人類軍「う、うわーっ!」
人類軍士官「お、おい! 大丈夫か!」「ああっ! 体がなくなってる! …ど、同化されちまったのか!」
???(イドゥン)「あいにくだが、おのアルヴィスのコアはもうない…」
人類軍士官「き、貴様はいったい…!」
???(イドゥン)「私は…お前だ!」
人類軍士官「ひっ! た、退却だ! ここは危険だ!」

モルドヴァ基地/司令室
〔モニターの開く音〕
人類軍士官「こちら調査隊! ドクター! フェストゥムです! この島はフェストゥムだらけです!」
ミツヒロ「なにっ!?」
人類軍士官「コ、コアはフェストゥムによって既に…このままでは我々も…!」「う、うわあーーーっ!」
〔通信の閉じる音〕
ミツヒロ「…全滅したか」
ヘスター「失敗だったようですね、ドクター」
ミツヒロ「残念ながら…。せめて島のデータだけでも手に入れたかったのですが…」「しかし、失望する事はありません。まだ竜宮島が残っていますから…」
ヘスター「竜宮島の方は大丈夫なのですか?」
ミツヒロ「送り込んである部下からの報告では、まもなくファフナーを一機、ここへ連れて来られそうだと…」
ヘスター「期待していいのですか?」
ミツヒロ「ええ、ご期待に添えると思いますよ。何しろ、私に忠実な部下ですから…」

アークエンジェル/ブリッジ
マリュー「まもなくアークエンジェルはビルドベースに到着します」
美和「お待ちしていました、ラミアス艦長。こちらの準備は既に整っております」
司馬「鏡! 戻ってきたらすぐに新型パーツを使えるようにジーグを調整するぞい! いいな!」
鏡「了解」
美和「元気そうね、つばき…」
つばき「うん。いろいろあったけど、何とか元気でやってるわ」
美和「よかった…」「…あら、ごめんなさい。個人的な事を話してしまって…」
マリュー「いえ、気になさらないで下さい。久しぶりにお会いになったんでしょう?」
美和「ええ、まあ…」
剣児「ところで、ジジイ。新型パーツってのは何なんだ?」
司馬「それは着いてからのお楽しみじゃ。新型パーツを使えば、ジーグはより速く、より強くなるぞ!」
剣児「へえっ! そいつは楽しみだぜ!」
美和「では、皆さん。後ほど…」
マリュー「わかりました」

アークエンジェル/格納庫
カガリ「マードックさん、ムラサメの改修作業はどうだ?」
マードック「嬢ちゃん…じゃなくて、アスハ代表!」
カガリ「カガリでいい。嬢ちゃんは嫌だけどな。…それで、どうなんだ?」
マードック「とっくにできあがってますぜ。いつでも出撃できまさあ」
カガリ「そうか。これでキラも戦えるな。フリーダムのようにはいかないだろうが、機体がないよりはいいだろう」
マードック「いいんですかい? ダンナーベースに置いてあったムラサメを勝手に使ったりして…」「オーブの防衛部隊の機体なんでしょ?」
カガリ「ダンナーベースに防衛部隊を派遣したのは私だ。つまりこの機体は私の管轄下にある。だから問題ない!」「それに、大破してスクラップ同然の機体を再利用するんだ。誰も文句は言わないさ」
マードック「ま、オーブの代表がそう言うなら、問題ないんでしょうけど…」(相変わらず強引だよなぁ…)
ミスト「マードックさーん! レヴリアスの調整を手伝ってもらえますか?」
マードック「おう! 今行く! またな、嬢ちゃん!」
カガリ「だから嬢ちゃんはやめろって!」「…それにしても、私がちょっと留守をしている間に…」「ダンナーベースとビルドベースから防衛部隊を撤退させてしまうなんて…。ユウナの奴め…!」

新ビルドベース/格納庫
剣児「すっげえ! これが新型パーツか!」
司馬「ジーグバズーカにマッハドリルじゃ! これを装備すれば、ジーグはさらに強くなる!」
光司「すっげえ! 合体パーツだ! あーあ、Gガンナーにもこういう合体パーツがあればなぁ…」
静流「あら、私のコアガンナーと合体するのが嫌で、シングル化してもらったんじゃなかったの?」「それに、そもそもGガンナーがコアガンナーの合体パーツのような物なのよ?」「これ以上増やされたら着膨れしちゃうわよ」
光司「静流さん、酷いっすよ! あれは芝草さんがやった事だってわかってるクセに!」(俺は静流さんと合体したままの方がよかったのに…)
ミスト「レヴリアスにも、本当は色んな拡張パーツがあったんですけどね…」「アトリームと一緒に全部なくなっちゃいました」
光司「何か複雑な形をしてると思ったら拡張用のハードポイントだったんだな」
アンジェリカ「消防アーマーとか、深海作業スーツとか、削岩アームとか、漁業パックとか…」「残ってたら便利だったのにね」
ミスト「あーあ…パーツが全部揃ってりゃ、戦い以外でももっと役に立てるのになあ…」
美和「しかし、どんなにパーツが揃っていてもパイロットが未熟では使いこなす事ができません。…剣児!」
剣児「え?」
美和「これから新型パーツを使いこなすための特訓をしてもらいます」
剣児「と、特訓?」
美和「柳生隊長。剣児の事を頼みます」
柳生「わかりました。さあ剣児、特訓を始めるわよ。いらっしゃい」
早乙女「私達がみっちりと鍛えてやるからな!」
身堂「途中で音を上げるんじゃないよ」
剣児「おもしれえ! やってやろうじゃねえか!」
つばき「私もビッグシューターでサポートするわ」
司馬「鏡。お前はワシと一緒に新型パーツの最終調整じゃ」
鏡「わかりました」
柳生「行くわよ、剣児!」
剣児「おうっ!」
〔自動扉の開閉音〕
甲児「先生!」
さやか「お父様!」
弓「おお、さやか! 甲児君! 待っていたぞ」
甲児「先生、マジンガーを頼みます」
弓「任せておきたまえ。準備は万端、いつでも作業を始められるぞ」
甲児「さすが先生だぜ。ありがとうございます!」
ジョシュア「でも、装甲を取り換えたとして…硬くなるだけじゃないんですか?」
甲児「超合金Zを取換えりゃ、今まで陥ってた慢性的な光子力エネルギー不足も改善されるんだよ」「そうすりゃ、今まで出力の問題で使えなかった武器も遠慮無くぶっ放せるようになる!」
ジョシュア「装甲にエネルギーが? 不思議ですね…」
ボス「なあ、俺のボロットも改造してくれよ!」
甲児「駄目だ駄目だ、ボロットに回す資材の余裕なんてねえよ!」
ジョシュア「じゃあ、僕が改造してあげましょうか? 何といっても、ボスボロットの弱さは異常ですから!」
ボス「なんだとーっ! お、俺だってなあ、俺だってなあ…!」
ムチャ「行きましょうよ、ボス…ボスのありがたみがわかる人は必ずいますから…」
〔自動扉の開閉音〕
ジョシュア「ちょっと、どこ行くんですか!?」「…もう、せっかくハイドリュートの応用法が見つかったのに…」
マードック「お前なあ…。ボロットにそんな動力つんでみろ、溶けちまうぞ」
ジョシュア「それもそうですね! もっと根本的な所から何とかしないと…」
さやか「お父様、作業には時間がかかるんでしょう? すぐにでも始めないと…」
甲児「いけね。それもそうだ。頼みます、先生!」
弓「任せておきたまえ」

アルヴィス/ファフナーブルク
容子「オーケー。休憩にしましょう。みんな、シミュレーターから出てきて」
〔ハッチの開く音〕
剣司「ふうっ! やっと休憩か…」
衛「これがゴウバインだったらもっとやる気が出るんだけどなぁ」
咲良「何馬鹿な事言ってんの。これは遊びじゃないのよ?」
衛「そんなの、言われなくてもわかってるよ…」
容子「お疲れさま。みんな、反応速度がずいぶん伸びてるわ。この調子で時間をかけて訓練をやりましょう」「…急いで戦いに出る事なんてないのよ…」
甲洋「羽佐間さん。お願いがあります!」
容子「何かしら?」
甲洋「シミュレーターなんて意味ありません! 俺達をファフナーに乗せて下さい。今すぐ実戦訓練がしたいんです!」
咲良「私も実戦訓練を希望します。少しでも早く戦えるようになってお父さんの無念を晴らしたい!」
剣司(…そうか、咲良のお父さんはフェストゥムと戦って死んだって言ってたな…)
容子「い、いくら何でもそれは無理よ」
甲洋「俺もファフナーで戦いたいんです! 一騎ひとりに任せておけません!」「翔子を守れなかったような奴に…!」
一騎(甲洋…)
咲良「私も一騎ばかりに頼ってるなんて我慢できない。自分で戦いたい!」
一騎(さ、咲良…? お前まで…)(みんな、変わっていく…。どうなっちまうんだ…俺達…)
容子「そ、そんな事、言われても…」
総士「僕は彼らの提案に賛成です。シミュレーションには限界があります」「実戦で力を発揮できなければ意味がありません。戦いで生き残るための訓練が必要です」
千鶴「医者の立場から言わせてもらえば、今すぐみんなをファフナーに乗せるわけにはいかないわ…!」
総士「事態は切迫しています。できるだけ早く、ひとりでも多くのファフナーパイロットが必要なんです」
千鶴「…………」
総士「甲洋と咲良は、操縦に必要なシナジェティック・コードをクリアしていたはずでしたね」
千鶴「そ、それは…」
総士「甲洋、咲良。君達はこれから実戦訓練に入る。いいな」
千鶴「み、皆城君!」
甲洋「わかった…!」
咲良「私もファフナーに乗れるのね…!」

新ビルドベース/食堂
剣児「んーっ! うめえーっ!」
つばき「ちょっと、剣児。もっとゆっくり食べなさいよ」
剣児「柳生隊長にさんざんしごかれて腹が減ってんだ。しょうがねえだろ!」
杏奈「カツ丼、カレー、ラーメン、レバニラ炒め…しかも全部大盛り!」
ジョシュア「すごい量ですねえ。見てるだけでお腹いっぱいになりそうですよ」
剣児「へっ。これじゃ足りないくらいだぜ!」
ウェンディ「ま、まだ足りないんだ…」
ヴァン「…調味料、全部」
ウェンディ「…って、ヴァン!? あなたも食事してたの?」
カルメン99「相変わらず、調味料まみれにしないと食べられないのね…」
つばき「こっちは別の意味で、見てるだけでお腹いっぱいになるわね…」
ゴオ「それにしても、あれだけしごかれたら俺だって嫌になるぜ。剣児君はよく頑張ってるよ」
剣児「へへ~、そりゃどうも」
鏡「だが今のままでは、合体直後に数秒間のスキが生じる」
柳生「もう少し鍛えないとダメね」
早乙女「食い終わったら、特訓の続きだ!」
剣児「お前らオニか!? ちょっとくらい休ませてくれたっていいじゃねえか!」「食った物が逆流しちまうぜ!」
身堂「食べ過ぎるお前が悪いんだ」
剣児「ちぇっ…」
〔通信のコール音〕
〔モニターの開く音〕

美和「邪魔大王国から通信が入りました。皆さん、司令室に集まって下さい!」
剣児「なにいっ!」
鏡「邪魔大王国から通信だと!?」
ゴオ「行こう、みんな!」

新ビルドベース/司令室
妃魅禍「わらわは邪魔大王国の女王、妃魅禍…。愚かなる人間どもよ、よく聞くがいい!」
剣児「邪魔大王国にも通信機なんかあるのか?」
鏡「邪魔大王国にそんあ物はない。おそらくダリウス軍の通信機を使っているのだろう」
妃魅禍「これを見るがいい…」
????(磁偉倶)「…………」
美和「ああっ、あれは!」
剣児「何だありゃ? ジーグの頭にそっくりじゃねえか…」
司馬「あれはジーグの頭部だ! 50年前、ゾーンの中で行方不明になったジーグのな!」
剣児「ええっ!?」
妃魅禍「そうじゃ。わらわはこのジーグの頭をどうするか思案しておる所じゃ…。クックックッ…」
司馬「お、おのれ…!」
美和(宙さん…)
壬魔使「司馬遷次郎、よく聞け! ジーグの頭を返して欲しけりゃ俺達と勝負するんだ!」
司馬「なにっ?」
壱鬼馬「邪魔大王国が誇る精鋭と戦い、お前達が勝つ事ができれば、この頭を返してやろう」
阿麿疎「新しいジーグを連れて来るのを忘れんじゃねえぞ!」
剣児「へっ。おもしれえじゃねえか!」
妃魅禍「決戦は明朝。阿蘇のふもとじゃ」
壬魔使「ダリウス軍の装置で、結界に穴を開けてやる。そこから中へ入ってこい!」
阿麿疎「待ってるぜぇ~! ギャハハハ!」
〔通信の切れる音〕
司馬「おのれ、妃魅禍め!」
ゴオ「ジーグの頭を返して欲しければ、ゾーンの中に来い、か…」
静流「ずいぶん古典的なやり方ね…」
ジョシュア「これって、罠ですよねぇ?」
カルメン99「ええ。あなたにもわかるくらいあからさまなね…」
美和「敵の狙いは剣児のジーグの銅鐸…」
司馬「じゃろうな。妃魅禍め、二つめの銅鐸の存在に気づいておったか…」
カガリ「何なんだ、その銅鐸ってのは?」
司馬「銅鐸は、ジーグの頭部に埋め込まれたジーグの動力源じゃ。銅鐸に秘められた古代のエネルギーがジーグを動かしとる」
美和「50年前、妃魅禍たちをゾーンに封じ込めたのも銅鐸のパワーなのです」
さやか「ずいぶんすごい物なのね、銅鐸って…」
司馬「九州全体をゾーンで封印してしまうほど銅鐸に秘められたパワーは絶大じゃ…」「それを妃魅禍が悪用すればとんでもない事になる!」
光司「絶対に取り戻さなきゃダメじゃないですか!」
剣児「邪魔大王国に勝ちゃあ頭を返してくれるんだろ?」
司馬「馬鹿もん! あんな言葉は嘘に決まっとる!」「お前のジーグからもう一つの銅鐸を奪うための罠じゃ!」
剣児「へ? 俺のジーグにも銅鐸があんの?」
鏡「そうだ。雷鋼馬の動力コアに銅鐸が使われている」
剣児「へえ…。道理で燃料入れなくても走るわけだ…」
美和「妃魅禍の挑戦を受けましょう…!」
司馬「な、何じゃと!?」
美和「ジーグを…銅鐸をこのまま妃魅禍に渡すわけにはいきません」
カガリ「罠と知ってて、戦うというのか!?」
甲児「でもさ、ゾーンの中に何があるかわかってないんだろ?」
静流「かなりヤバい賭けになるわね…」
美和「危険は百も承知です。しかし、銅鐸を妃魅禍に渡す事によって…」「邪魔大王国が強大な力を手に入れれば…」「もっと大きな災いがこの地球に降りかかるでしょう」「ですから私は、罠を承知で妃魅禍の挑戦に応じ、妃魅禍の手からジーグを取り戻そうと思います」
つばき「お婆ちゃん…」
司馬「司令がそこまで覚悟を決めとるなら、決断に従うまでじゃ。剣児、お前も覚悟を決めろ!」
剣児「「へっ、俺はとっくの昔に覚悟できてるぜ!」
ゴオ「俺達も戦いますよ。珠城司令」
静流「オトコと戦いは危険な方が燃えるのよね…」
光司「オッケー! 俺、危険な男になります!」
キラ「マリューさん、これは地球の危機を救うための戦いですから…」
マリュー「ええ、そうね。邪魔大王国を放ってはおけないわ」
カガリ「キラ、間に合わせですまないがムラサメを用意しておいた。これでお前も戦えるぞ」
キラ「ごめん、カガリ。やっぱり僕はオーブの機体で戦うわけにはいかないよ」
カガリ「でも、お前…」
キラ「戦うだけが僕にできる事じゃない…そう信じてるから」
マリュー「それでは、ムラサメは他の人に運用してもらう事にしましょう」
カガリ「じゃあ、機動力が必要な局面があれば私が乗る事にしよう」「指示は頼むぞ、艦長」
カルメン999「あんたはどうするの、ヴァン?」
ヴァン「…元の世界に戻るまでは協力するさ。気乗りはしないがな…」
美和「柳生隊長。あなたには別行動を取ってもらいます。妃魅禍の元からジーグの頭部を取り戻して下さい」
司馬「銅鐸の発する波動を探すんじゃ。そこにジーグの頭がある」
柳生「了解しました。ジーグの奪還任務にあたります!」
美和「…たのみましたよ。それでは各自、あ数に備えて準備を整えて下さい」
司馬「解散じゃ!」
ミスト(…敵の罠にわざと飛び込むのか。ずいぶん無謀なやり方だけど…)(敵がゾーンの中にいる以上こっちからは攻め込めないし…。誘いに乗るしかないもんな…)
アンジェリカ「どうしたの、ミスト そんなに考え込んじゃって…?」
ミスト「いや、今回の作戦、ちょっと無理があると思って…」
アンジェリカ「そうね…。リスクが大きすぎるわよね。いつも冷静な珠城司令官らしくない判断だと思うわ」
甲児「それだけ銅鐸が危険なシロモノだって事だろ?」
カルメン99「それだけじゃないわ…」
ミスト「えっ?」
静流「そう。もっと別の理由があるわね」
ゴオ「おいおい、静流までどうしたんだよ?」
カルメン99「ジーグの頭を見つめる珠城司令の目…まるで恋人を見るような切ない目をしていたわ」
静流「あなたも気づいた?」
カルメン99「ええ…」
杏奈(そんな事、全然気づかなかったわ…。ウェンディちゃんは?)
ウェンディ(私も気づきませんでした…)
静流「どうしてかしらね?」
カルメン99「たとえば…ジーグのパイロットが恋人だったとか?」
アンジェリカ「でも、ジーグが行方不明になったのは50年前ですよ?」
ゴオ「パイロットが乗ってたとしたら、コクピットでミイラになってるだろうな」
静流「たとえミイラになっても、愛する人を思う女の心は変わらないのよ」
甲児「じゃあ、珠城司令官は恋人のミイラが欲しくて…?」
カルメン99「そんなわけないと思うけど、司令官がジーグにこだわるのは銅鐸以外にも理由があるはずよ」
静流「それが何かはわからないけどね…」
杏奈「直接聞いて来ようかな? 何だか気になってきちゃった!」
静流「や、やめなさい、杏奈ちゃん」
カルメン99「そうよ。これは私達の勝手な想像なんだから…」
アンジェリカ「ジーグの頭を取り返せばわかる事よ。プライベートな事を興味本位で聞くなんて、マナーに反するわ」
杏奈「はーい…」
ウェンディ「そもそも、こんな風に陰で他人の噂話してる事がマナー違反じゃないんですか?」
カルメン99「おっしゃる通り…。反省します…」

司馬「アークエンジェル。準備はどうじゃ?」
〔モニターの開く音〕
マリュー「全機、スタンバイできています」
司馬「ゾーンの様子はどうじゃ!」
所員「現在調査中…」「…博士! ゾーンの構造に変化! 壁面に穴が空いていきます!」
司馬「アークエンジェル! 穴の位置を転送する。そこからゾーンの中へ突入じゃ!」
マリュー「了解。アークエンジェル、発進!」
美和(宙さんの事、頼みますよ。アークエンジェル…)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「奪還せよ!もう一人の鋼鉄ジーグ!!」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

妃魅禍「クックック…よくぞ逃げずに来たものじゃ…。その覚悟はほめてつかわそう」「じゃが、その決断が愚かであったと地獄の業火に焼かれながら思い知るがいい!」
壱鬼馬「さあ、ジーグよ! 我が軍団の力、思い知るがいい!」
〔敵ユニット出現〕
剣児「出やがったな! ハニワ幻神ども!」
マリュー「総員、発進準備!」
〈出撃準備〉
柳生「敵の戦艦の内部に銅鐸の反応がある。剣児、あの船体に穴を開けて! 銅鐸を奪い返してくるわ!」
剣児「簡単に言ってくれるじゃねえか…! でもまあ、やってやるぜ!」
さやか「甲児君! マジンガーはもう大丈夫なの!?」
甲児「ああ。先生達のおかげでフルパワーが出せるようになったぜ!」「マジンガーZの本当の力を今こそ見せてやる!」
剣児「ならし運転はしなくていいのかよ?」
甲児「へっ。今までがならし運転みたいなもんだったんだぜ? 今さらチマチマ戦えるかってんだ」「剣児! いつかの決着をつけようぜ! その方が銅鐸達観にも気合が入るだろ!」
剣児「フルパワーだか何だか知らねえがこっちだって新パーツがあるんだ!」「甲児だけにでけえ顔はさせねえぜ!」「おい、鏡! つばき! 銅鐸奪還のためだ! 俺達も突っ込むぜ!」
鏡「つばき! 新型パーツの準備はできてるか?」
つばき「ええ。準備万端! いつでもシュートできるわよ!」
マリュー「総員、攻撃開始!」
<戦闘開始>

<剣児vs壱鬼馬>

剣児「デカきゃいいってもんじゃねえぞ! これでも食らえ!」
妃魅禍「おのれジーグ! お前の首をはねて、銅鐸を奪い取ってやる!」

<鏡vs壱鬼馬>
つばき「大火焔偶! この中に妃魅禍がいるのね!」
鏡「妃魅禍…。お前の銅鐸を渡すわけにはいかない!」
妃魅禍「ふん。ハエがウロチョロと目障りな…。叩き落してくれる!」

<柳生vs壱鬼馬>
柳生「銅鐸の反応はここから出ているけど…。ジーグが船体に穴を開けてくれないと近づけないわね…」

≪まだ壱鬼馬健在≫
<柳生vsハニワ幻神>

柳生「銅鐸奪還に専念したかったけど…戦わないわけにはいかないようね!」

<壱鬼馬撃破orHP30%以下・敵増援1出現>
※※撃破の場合、セリフ追加※※
〔壱鬼馬に爆発〕
※※※※※※※※※※※※※※※※

剣児「妃魅禍! ジーグの頭を返しやがれ!」
妃魅禍「おのれ、ジーグ! 生意気な!」
〔画面、緑にフラッシュ〕
〔発光音〕

剣児「ななな、何だ!?」
柳生「ジーグの額が光っている!?」
鏡「こ、これは…銅鐸が共鳴しているのか!」
妃魅禍「おおお…! この輝き…この波動…! 全身に力がみなぎってくる…。これが銅鐸の力か!」
〔画面、緑にフラッシュ〕
〔発光音〕

妃魅禍「そうか…わかったぞ! わらわの戻るべき場所が…わらわの成すべき事が…!」「そうか、わらわは宇宙の全てを支配する力さえあるという事か! あっはっは…!」
壱鬼馬「妃魅禍様! いったいどうされました!」
妃魅禍「わらわは全てを悟った。こんな所に長居は無用じゃ!」「銅鐸の力よ! わあらわは忌まわしきこの場から解き放つのじゃ!」
〔画面、緑に発光〕
〔光の放射音〕

ゴオ「い、いったい何が起こったんだ!?」
杏奈「見て! 空を覆っていた雲が消えたわ!」
鏡「これはまさか…」
つばき「ゾーンが消えたの!?」
妃魅禍「クックック…あっはっは! 忌々しい結界が消えたぞ! これでわらわは自由じゃ!」「わらわがこの世界の…宇宙の支配者となるのじゃ!」
剣児「ヘラヘラ笑ってんじゃねえ!」
〔剣児&鏡、壱鬼馬へ隣接〕
〔剣児&鏡、壱鬼馬へ攻撃〕

[イベント戦闘「剣児vs壱鬼馬」]
剣児「くそっ! ダメか! 後ちょっとのはずなのに…!」
甲児「俺も手伝うぜ、剣児!」
剣児「甲児!」
甲児「パワーアップしたマジンガーの鉄拳を受けてみやがれ!」
〔甲児、壱鬼馬へ攻撃〕
[イベント戦闘「甲児vs壱鬼馬」]
剣児「うっひょーっ! すげえ威力じゃねえか!」
甲児「ジーグのドリルで穴が開きかけた所を狙ったからな」「マジンガーだけじゃ危なかったかもな」
剣児「へっ、ガラにもねえ事言いやがって…! 悪い気はしねえけどよ」「…どうだ、邪魔大王国! ジーグとマジンガーの力、まとめてぶつけてやったぜ!」
壱鬼馬「おのれ、鋼鉄ジーグ! おのれ、マジンガーZ!」
剣児「隊長! 俺達の開けたでっけえ風穴がある! そっから突っ込んでくれ!」
柳生「お手柄よ、剣児、甲児君! ジーグの頭を取り戻してくるわ!」
剣児「頼むぜ、隊長!」
〔柳生、壱鬼馬へ隣接〕
〔衝撃音〕

妃魅禍「ぬうっ! 何者じゃ!」
柳生「誰だっていいでしょ1 ジーグを返してもらうわよ!」
壱鬼馬「待てっ! 何をする!」
柳生「お待たせ!」
剣児「さすが隊長、手際がいいぜ!」
壬魔使「おのれ、よくも! 妃魅禍様、直ちに追撃を!」
妃魅禍「フッ…。捨ておけ…」
壱鬼馬「な、何をおっしゃいます、妃魅禍様! せっかく手に入れた銅鐸を奴らに渡すとおっしゃるのですか!」
妃魅禍「もはやあの銅鐸に用はない。わらわは知ったのじゃ。宇宙すら支配できる大いなる力のありかを…!」
壬魔使「それはまことですか、妃魅禍様!」
阿麿疎「そいつはすげえぜ!」
妃魅禍「壱鬼馬! もはやこの地の用はない。行くぞ!」
壱鬼馬「ははっ! 我ら3人、どこまでも妃魅禍様について参ります!」
妃魅禍「ハニワ幻神・徒鼻羅(とびら)を放て。置きみやげじゃ!」
壬魔使「はっ!」
妃魅禍「虫けらのごとき人間どもよ。再び会う時、お前たちはわらわの前にひれ伏す事になる…」「その日を楽しみに待っているがいい! あっはっは…!」
〔敵ユニット離脱〕
剣児「逃げるのか、妃魅禍! 待ちやがれっ!」
〔敵ユニット出現〕
ミスト「くそっ! 邪魔するつもりか!」
剣児「さっさとこいつらを片づけて妃魅禍を追いかけようぜ!」

<剣児vs徒鼻羅>
剣児「こいつのスピードはハンパじゃねえぜ! でもな、ジーグにだって新型パーツが…マッハドリルがあるぜ!」

<剣児vsハニワ幻神>
剣児「ハニワ幻神ども! 新しいパーツを手に入れたジーグの威力を見せてやるぜ!」

<敵全滅・敵増援2出現>
〔敵ユニット出現〕
剣児「何か出て来やがった! 今度は虎のハニワ幻神か!」
マリュー「レーダーに反応は!?」
ミリアリア「ありませんでした!」
ヴァン「…あの虎、さっき戦ってた奴と雰囲気が大分違うぞ?」
〔虎の咆哮〕
鏡「破瑠覇(ばるば)…!?」「剣児! そいつは敵じゃない!」
剣児「えっ!?」
〔破瑠覇、剣児へ隣接〕
〔破瑠覇、剣児へ攻撃〕
〔剣児にダメージ×3〕

剣児「うわあっ!」「バッキャロー! 襲って来たじゃねえか!」「それにしても、こいつ何だ…? 自分の意志を持ってやがる…。ハニワ幻神じゃねえ!」
甲児「手伝うぜ、剣児!」
鏡「甲児君! 手を出さないでくれ!」
甲児「何で止めるんだよ、鏡!?」
鏡「すまない…説明をしている余裕はない…。だが、俺の考えが正しければ…」「すみません、ラミアス艦長! 他の皆さんも、ここは剣児に任せてやって下さい!」
マリュー「わ、わかりました。皆さん、手出しは控えて!」「ただし、いつでも救助に入れるよう準備は怠らないで!」
鏡「剣児! 素手で戦え! 強さを見せてやれ!」「奴はお前の力を見定めようとしているんだ!」
剣児「何だと? 獣の分際で人様を見定めようってのか!」「…おもしれえ! どっちがボスか教えてやるぜ!」
〔破瑠覇にダメージ×3〕
〔剣児にダメージ×3〕

剣児「こいつ…まるで遊ばれてる感じだぜ…!」
〔敵ユニット離脱〕
剣児「何なんだ、あいつ!?」「…って、今はそれどころじゃねえ! 妃魅禍は! 妃魅禍はどこだ!」
つばき「もう無理ね、追いつけないわ…」
剣児「くそっ! せっかく追いつめたのによぉ!」
静流「ジーグを奪還できたからいいじゃない。妃魅禍は次に倒せばいいわ」
〔モニターの開く音〕
司馬「そうじゃ。今回の目的はジーグの奪還じゃからな」
剣児「ジジイ! 通信できるのか!」
司馬「ああ、ついさっきゾーンが消滅して無線が通じるようになった!」
アンジェリカ「やっぱりゾーンが消滅したのね!」
所員「司馬博士! 九州各地から救難信号が続々と入ってきます!」
司馬「なにっ! 生存者がいると言うのか!」
所員「はい、かなりの数の生存者が…。現在、アークエンジェルがいる付近にもいるようです!」
司馬「そうか! 九州は滅んでいなかったか!」
美和「聞こえましたか、剣児」
剣児「ああ。この辺にも生きてる人がいるってんだろ?」
杏奈「ねえ、見て! あそこ! 手を振ってる人たちがいるよ!」
カガリ「本当だ! さっきまで隠れてたんだな」
つばき「助けてあげましょう! いいでしょ、お婆ちゃん?」
美和「もちろんです。できるだけ多くの人を助けてあげなさい」
つばき「うん!」
マリュー「では、このエリアの避難民はアークエンジェルに収容して、ビルドベースに連れて帰ります」
司馬「頼んだぞ、ラミアス艦長。他のエリアにいる避難民の救出は政府に頼んでおくから心配するな」
マリュー「はい、わかりました」
ミスト「それにしても、ゾーンの中で50年も暮らしてる人達がいたなんて…」
アンジェリカ「ずっと外の世界と隔離されてたんだからずいぶん苦労したでしょうね…」
〔敵ユニット出現〕
ゴオ「なにっ!?」
カガリ「あ、あれはフェストゥムじゃないか!」
マリュー「大至急、竜宮島に連絡を!」
チャンドラ「はい!」
キラ「どうしてフェストゥムがこんな所に…!?」
???(イドゥウン)「我々にも不可侵だった領域…。ここに何があるか疑問だったのだが…得るべき物は何もなかった…」「ならばここにいる者を同化するまで…」
剣児「どうする! このままフェストゥムと戦うのか?」
カガリ「当たり前だ! 放っておいたらせっかく50年も生き延びてきた避難民たちが同化されてしまうだろ!」
マリュー「今、竜宮島から連絡が来たわ。ファフナーがこっちに向かったそうよ!」
美和「総員、ファフナーが来るまでフェストゥムから避難民を守りなさい」「アークエンジェルは避難民の収容を最優先で行なうように!」
マリュー「わかりました!」
ミスト「避難民をフェストゥムから守らなきゃ…!」
〔マリュー、前進〕

<敵増援2出現の2ターン後PP・味方援軍1出現>
〔味方ユニット出現〕
カガリ「来たぞ! ファフナーだ!」
〔モニターの開く音〕
真壁「ラミアス艦長。フェストゥムはファフナーが引き受けます」「皆さんは避難民を収容したらビルドベースへ!」
マリュー「わかりました。救援に感謝します、真壁司令」「…みんな、聞こえた? 避難民の収容が終わったらビルドベースへ戻るわよ!」
甲児「了解! 避難民は引き受けたぜ!」
静流「フェストゥムの退治はエキスパートに任せましょう」
総士「甲洋、咲良…。わずか数回の実戦訓練しかしていない君達をこの作戦に投入するのは…」「君達の能力に期待しているからだ。ふたりとも、頼んだぞ」
咲良「言われなくてもわかってるわよ! 私だって、やれるわ!」
甲洋(一騎、総士…! お前たちが翔子を見殺しにした事、絶対に許さないからな…!)
総士「感情が乱れているぞ、甲洋。今は何も考えるな。作戦に集中しろ!」
甲洋「なにっ?」
一騎「甲洋。お前は小型のフェストゥムを頼む。俺は大きい方を…」
甲洋「お前に命令される筋合いはない!」
総士「甲洋、感情的になるな。作戦中だぞ!」
甲洋「作戦か…。そう言ってお前は翔子を見捨てたのか! 総士!」
総士「!!」
一騎「甲洋。総士は決して…」
甲洋「うるさい! とにかく俺はお前たちの命令なんか聞かないからな!」

<一騎が戦闘>
一騎「あいつ…翔子が自爆した時も現れた…」
総士「アルヘノテルス型とグレンデル型だ。見た目や大きさが違っても、人を同化する事に変わりはない」「十分に気をつけろ」
一騎「わかった!」

<甲洋が戦闘>
甲洋「あの時、俺がファフナーに乗っていれば、翔子を助けられたのに…」「一騎や総士に任せてなんかいられない。俺が戦うんだ!」

<咲良が戦闘>
咲良「私は絶対に逃げない! お父さんを殺したフェストゥムを1体でも多く倒してみせる!」

<敵全滅・勝利条件達成>
ミスト「これで全部倒したのか…?」
アンジェリカ「フェストゥム…何度戦っても気味の悪い相手ね…」
甲児「俺達の戦い方と全く違う…」「同化されるとこの世から消えちまうんだろ? 考えただけでゾッとするぜ…」
総士「3人とも、よくやってくれた。甲洋、咲良、ふたりとも初めての実戦でここまでやれれば上出来だ」
咲良「ま、まだまだ…私の実力はこんなもんじゃないわ」
甲洋(一騎よりも俺の方が戦える…! 戦えるんだ…! これで翔子の仇も取ってやれる…)(総士にも大きな顔はさせるものか…!)
総士「甲洋、確かにお前の実力はわかった。だが、次からは僕の作戦に従ってもらう」「僕も、次回からは甲洋の能力を踏まえて作戦を立てる事にする。これで異論はないな?」
一騎「総士…?」
総士「………」
甲洋「…異論があっても認めない気だろう、お前は」「だが、誰も死なない作戦を立ててくれるなら文句なんてないさ、最初からな!」
総士「…僕だって…死にに行かせるような…」
甲洋「…えっ?」
総士「……ファフナーを1機でも失うような作戦を立てているつもりはない……」
甲洋「………」
一騎「避難民の収容は終わったのか?」
総士「いや、まだだ。あのあたりに逃げ遅れた避難民がいるようだ」
〔カーソル、避難民がいる地点を指定〕
甲洋(親子連れか…。必死で走ってるな。頑張れよ、フェストゥムはもういないから落ち着いて…)
〔敵ユニット出現〕
甲洋「なにっ!」
一騎「まだいたのか!」
カガリ「まずい! 逃げ遅れた人が狙われている!」
甲洋「やめろおーーーっ!」
総士「甲洋! 何をする気だ! 勝手な行動を取るな!」
〔甲洋、スフィンクスA型種へ隣接〕
甲洋「は、早く! その人達を…!」
〔スフィンクスA型種、甲洋へ攻撃〕
〔画面、緑にフラッシュ〕
〔フェストゥムの攻撃音〕

甲洋「うわああーっ!」
一騎「甲洋っ! フェストゥムめ! 甲洋から離れろ!」
甲洋「撃つな! 避難民が巻き込まれる!」
一騎「なにっ…!」
〔スフィンクスA型種、甲洋へ攻撃〕
〔画面、緑にフラッシュ〕
〔フェストゥムの攻撃音〕

甲洋「うわああーっ!」
一騎「甲洋っ!」
マリュー「逃げ遅れた人の救助を急いで! 早く!」
一騎「りょ、了解!」
〔一騎、甲洋へ隣接〕
〔一騎、後退〕

一騎「甲洋! 助けたぞ! 早くフェストゥムから離れろ!」
甲洋「た、助けた? 誰を…?」
咲良「甲洋!?」
〔スフィンクスA型種、甲洋へ攻撃〕
〔画面、緑にフラッシュ〕
〔フェストゥムの攻撃音〕

総士「…咲良。マークフィアーはもうだめだ。せめてコクピットを回収してくれ…」
咲良「了解!」「待ってて、甲洋。今、助けてあげるからね!」
〔咲良、甲洋へ隣接〕
〔咲良、甲洋へ攻撃〕
〔甲洋に爆発〕

咲良「フィアーのコクピット、回収したわ!」
総士「一騎。フェストゥムを撃て…」
一騎「わかった!」
〔一騎、スフィンクスA型種へ攻撃〕
[イベント戦闘「一騎vsスフィンクスA型種」]
〔味方ユニット撃破〕
〔敵ユニット撃破〕

総士「…ファフナーがまた1機失われたか…」
マリュー「このエリアの避難民は全員救出したわ。またフェストゥムが出てくる前に、ビルドベースへ帰還しましょう」「ファフナー各機もいったんアークエンジェルへ!」
一騎「わ、わかりました!」
咲良「甲洋! 大丈夫!? 返事をして、甲洋っ!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

アークエンジェル/医務室
甲洋「…………」
咲良「う、嘘…でしょ?」
〔扉の開閉音〕
総士「嘘じゃない、それが現実だ」
一騎「総士!? お前、わざわざ来たのか?」
総士「甲洋の姿を見たお前達が激しく動揺しているから、支えてやれと乙姫に言われてな…」
甲洋「…………」
咲良「何で甲洋なの? 何で甲洋だけがこんな事になったのよ!」
総士「甲洋は戦闘時、中枢神経だけ同化された。だから肉体は残り、生命も断たれてはいないが…」「心は既に失われている」
ミスト「こ、これが同化…」
アンジェリカ「なんて恐ろしいの…」
カガリ「同化されて消えてしまった人は見た事があるが…こういう姿を見るのは初めてだ」
マリュー「これがフェストゥムの戦争のやり方よ。全てを奪うの…」
咲良「私が悪かったから! 私があの時、もっと早くコクピットをはずしていれば!」
一騎「咲良のせいじゃない。咲良のせいなんかじゃ…」
総士「これが甲洋の、自分で招いた結果だ。避難民なんかを助けるから…」
一騎「えっ?」
総士「おかげでファフナーを失ってしまった…」
〔平手で叩く音〕
〔画面、振動〕

カガリ「お前! 仲間がこんな目にあったのにそんな言い方ないだろう!」「こいつは正しい事をしたんだぞ!? 人の命とファフナー、どっちが大事だと思ってるんだ!」
総士「…………」
一騎(総士、お前…)
ミスト(やっぱり、総士君の考え方は受け入れられない…)(甲洋君のような仲間想いの人間から順に蔑まれて切り捨てられていく…。それが地球人の戦い方なのか…?)(味方同士だっていうのにここまで冷たい対応がとれるか…!?)(いや、そんなわけはない…。何か理由があるに決まってる。いったい何を考えてるんだ…!?)
総士(これでいい…。ファフナーを失う事の意味もわからず、勝手な行動をとった者がどう言われるか…)(一騎や咲良、そしてアークエンジェルの人達にも知っておいてもらった方がいいんだ…)
マリュー「ともかく竜宮島へ連れて行きましょう。竜宮島に行けば、彼を治療する方法があるかもしれないわ」
柳生「その前に、ジーグの頭をビルドベースに届けさせて。珠城司令が待ちわびているはずだから」
マリュー「ええ。ビルドベース経由のルートで竜宮島へ向かいます。どちらも急いだ方がいいでしょうからね」

新ビルドベース/司令室
剣児「ええっ! ゾーンの中の時間が止まってた!?」
つばき「どういう事です?」
美和「避難民に話を聞いたのですが、九州がゾーンに包まれてから1日も経っていないと言うのです」
鏡「つまりゾーンは、物理的に九州を外界から遮断しただけでなく、時間も止めてしまったという事か…」
ゴオ「…って事は、助けた人達は、50年間、必死で生き延びてきたわけじゃないんですか?」
美和「ええ。半日ほど、不便な暮らしをしただけのようね」
光司「50年ぶりに生存者を見つけて、すごく感動したのになぁ…。何だか損した気分だぜ」
アンジェリカ「でも、助けられた人達は、いきなり50年後の世界に来ちゃったんですよ? 驚くんじゃありませんか?」
ゴオ「あ、それもそうか…」
早乙女「そうでもないさ」
身堂「始めはいろいろ面食らったが、すぐに順応しちまうもんさ」
早乙女「いまだになじめない物もいくつかあるけどな…」
剣児「何だよ、自分達も50年前から来たみたいな事言うじゃねえか」
早乙女「そうさ。私達は50年前、戦闘機のパイロットとしてゾーンの中で戦ってたのさ」
身堂「戦闘中にゾーンの雲に巻き込まれて…何とか脱出したら、50年後の世界だったわけさ」
アンジェリカ「そ、そんな話、初耳です!」
早乙女「そりゃそうさ。司令と司馬博士、それに隊長くらいしか知らない話だからな」
身堂「話した所で、どうなるもんでもないだろ?」
剣児「そりゃまあ、そうだけど…」「あーっ、だからこの前、焼け野原になった日本を見た時、50年前よりひどいとか言ってたのか!」
〔通信のコール音〕
〔モニターの開く音〕

司馬「珠城司令!」
美和「どうしました、博士?」
司馬「喜んでくれ! 宙は無事じゃぞ!」
美和「ええっ! それは本当ですか!」
司馬「ああ。さすが宙じゃ。並の人間なら、絶対に助からんわい」
美和「そうですね…」
司馬「宙が会いたがっておる。医務室に来てくれるか?」
美和「は、はい…」
司馬「待っとるぞ!」
〔通信の切れる音〕
美和「…………」
ゴオ「司令、宙というのは…?」
美和「…前のジーグのパイロットです。司馬博士の息子さん…」
カルメン99「そして、あなたの恋人……違います?」
美和「えっ!」
カルメン99「どうやら図星みたいですね。だったら早く行ってあげたらいいじゃないですか。50年間、待ち続けたんでしょう?」
美和「…………」「そうね。医務室に行ってきます…」
〔扉の開閉音〕
さやか「…つらい再会になるでしょうね」
カルメン99「ええ…」
ジョシュア「何がつらいんですか? 50年ぶりに恋人と再会するんでしょ?」
ウェンディ「そうですよ。ふたりとも幸せなんじゃ…」「ああっ、そうか! 男の人はゾーンにいたから、歳をとってないんだわ!」
カルメン99「そういう事…」
アンジェリカ「珠城司令…」

新ビルドベース/医務室
〔扉の開閉音〕
司馬「おお、来たか。司令」
宙「司令…?」
司馬「おっと、ワシは邪魔じゃな。消えるとするか…」
〔扉の開閉音〕
美和「宙さん…」
宙「…………」
美和(やはり会うべきではなかったようね…)「ごめんなさい。失礼するわ…」
宙「待って!」
美和「!!」
宙「ミッチー…」
美和「…………」
宙「戻ってきたよ、ミッチー」
美和「…宙さんっ!」

アークエンジェル/ブリッジ
マリュー「コースを竜宮島へ!」
ノイマン「了解!」
マリュー「アークエンジェル、発進!」
アンジェリカ「…ねえ、ミスト」
ミスト「ん?」
アンジェリカ「もしもまた、ふたりがゲートで別々の場所に飛ばされたとして…」
ミスト「嫌な事言うなよ。せっかくまた会えたのに…」
アンジェリカ「最後まで聞いて! …別々の場所に飛ばされたとして、50年後に偶然再会したとしたら…」「今みたいにパートナーとして、仲良くしてくれる?」
ミスト「50年後だろうと100年後だろうと、君は俺の大切なパートナーだよ」
アンジェリカ「ほんとに?」
ミスト「ああ…」
アンジェリカ「だったら私も、ずっとあなたのパートナーでいてあげる」
ミスト「いてあげるってなんだよ、偉そうに…」
アンジェリカ「あら? 文句があるの? だったらパートナー解消する?」
ミスト「い、いや。文句ないです。パートナーでいて下さい」
アンジェリカ「それでよろしい。ふふっ…」
ミスト「フッ…」
アンジェリカ(ずいぶん表情が暗いし、いつもの調子で返してこない…)(やっぱり総士君の言った事気にしてるのかな…)(確かに総士君の考えはドライすぎると思うけど…)(あの悲しそうな目は、絶対ファフナーを失った悲しみからじゃないわ)(それに気づいてあげて、ミスト…!)
【シナリオエンドデモ終了】


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