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No.5
オーバーマンバトル

【シナリオデモ1開始】
大空魔竜/格納庫
ミスト「ふう…やっと終わった」
アンジェリカ「ずいぶん時間がかかってたわね。整備マニュアル、無くしちゃったの?」
ミスト「そんなわけないだろ」「それにレヴリアスとセリウスじゃ根本的な物からして違うんだから…」「アンジェリカみたいに手早くチェックできないよ」
甲児「確かに、アンジェリカはずいぶん早く整備が終わってたな…。何か秘密があるのか?」
ミスト「アンジェリカのセリウスは、元々量産機なんです」「現場の人間が手を入れやすいように設計されてるんですよ。だから、整備も改造も比較的楽なんです」
リー「そりゃ、大量生産するんならいろいろ効率化を図るのはもっともだけどさ…」「で、『アンジェリカの』ってのは…?」
アンジェリカ「私のセリウスはカスタム機なんです」「改造といっても、動力炉を半永久機関に変更したくらいで、戦闘力は変わらないんですけど」
甲児「へえ…。マジンガーも、もうちょっと整備を簡単にしてくれりゃなぁ…」「実は、そろそろオーバーホールが必要な時期なんだよな…」
シズカ「そこまで大掛かりな整備が必要なのかい?」
甲児「ドクターヘルとの戦いの後、いろいろ引っ張りだこでまともな整備をやってないんですよ」「そろそろ超合金Zの耐用年数も限界にきてますし…」「出力も大分落ちて来きてるんです」
シズカ「うちやダンナーベースのメカニックだけじゃどうにもできない問題だね…」
甲児「まあ、ここで文句を言っててもしょうがない話ですけどね」「それよりミスト、お前のマシンは量産機じゃねえって事か?」
ミスト「レヴリアスは遺跡から発掘した機動兵器のデータを再現したもののはずなので…」「一応、量産体制には入ってて防衛隊には多数配備されてましたが…」「設計自体は俺達がしたものじゃないんです」「おかげで、整備手順とかがレクチャーを受けたものと全然違ってて一苦労なんですよ…」「ついでに、アンジェリカのと同じで動力源も量産型とは違ったのを積んでますし…」
リー「ちょっと待った! 遺跡から機動兵器のデータだ? それを量産? 順を追って説明してくれない?」
ミスト「俺も詳しくは知らないんですけど、アトリーム人は進んでた技術を一度封印したみたいなんです」「最近になって遺跡が発見されたんですけど…」「当時の技術と今の技術体系があまりにも似すぎてて、技術者がちょっとヘコんでました」「『俺達の研究は2000年前に終わってたのか~』って」
アンジェリカ「遺跡からは、2種類の機動兵器のデータが発見されたらしいんです」「レヴリアスは、さっき言った通り、その機動兵器のうちの1種類を再現したものです」
シズカ「もう1種類の方はどうしたんだい?」
アンジェリカ「データの解析が難航していて、復元途中の段階でした。でも、その副産物として…」「セリウスが生まれたんです」「もし、復元が上手くいっていれば…」「セリウスと同じコンセプトの機動兵器が完成していたはずです」「本当は、レヴリアスはその機体と組んで運用するのが一番効率的なんだそうです」
ミスト「俺も最初は驚きましたけど、アトリーム防衛隊は発掘したデータを丸ごと再現したメカと…」「発掘した技術を再現しそこなったメカを量産して主力にしてたって事ですね」
甲児「それを本当に配備しちまうってんだからすげえよなあ…」
ミスト「発見された技術はアトリームと同等かそれ以上で、テスト段階でも特に問題は見られませんでしたからね…」「…って、全部俺が入隊する前の話でまた聞きなんですけどね」
シズカ「さっき、あんたのもアンジェリカのも動力源を量産型から変えたって言ってたけど…」「って事は、2機ともその動力源のテストをしてたって事かい?」
ミスト「いえ、それは何とも…。その辺を聞かせてもらう暇もなく出撃でしたから…」
アンジェリカ「本当は私達も量産型に乗っていたんですけどあの戦いの時は急に…」
シズカ「急遽搭乗機が変わった理由はわからないにしても、その動力源ってのは気になるね…」
甲児「半永久機関をうたうって事は、パッと見、燃料要らずのエンジンなんだろ?」
アンジェリカ「そうなんです。そこが私も気になっていて…」
ミスト「俺達が知っている限りの情報だと永久機関としか思えないんです。本当に燃料が要らなくて…」
シズカ「…何だか謎の多いロボットだね。この際だから、サコン先生に調べてもらおうか?」
リー「そんな事言って、サコン先生に会いに行く口実を作ろうとしてるんだろ?」
シズカ「バ~カ、そんなんじゃないよ」
アンジェリカ「それにしても、半日調査して何も手がかりがないなんて…いったここはどこなのかしら…?」
甲児「見渡す限り、氷の平原が広がる不毛の世界だからな…」「死の惑星にでも飛ばされちまったかな?」
さやか「もう! 不吉な事言わないでよ。甲児君ってば!」
光司「オッケー! Gガンナー、調整完了!」
ピュリア「スティンガーのメンテナンスも終わったぜ!」
ヤンマ「4人がかりでやればあっと言う間だぜ!」
ハッチョ「こんなの楽勝、楽勝!」
ブビィ「楽勝っ!」
〔自動扉の開閉音〕
ローサ「作業は順調かしら?」
ピュリア「ローサ副長!」
ローサ「そろそろゴオ達と交代の時間よ。準備はできてる?」
ピュリア「アタシ達にまた出番が来たって事は、ゴオさん達も収穫なしって事かい?」
ローサ「残念ながらその通りよ。あなた達には西の方の調査を頼むわ」
ピュリア「了解。今度こそ、雪と氷以外の物を見つけてくるよ」
ローサ「この星に関する手がかりも欲しいけど…」「せめて食用になりそうな植物でも見つかってくれないと、困った事になるわ…」「まさかこんな事態になるとは思わなかったから、食料の備蓄が不十分なのよ」
光司「俺、コケとか雑草なんか食いたくないですよ?」
ミスト「そんな心配しなくても、きっとこの星には人間が住んでますよ」
ピュリア「ずいぶん自信ありげじゃないか 何か根拠があんのか?」
ミスト「俺は過去に2回、見知らぬ星に飛ばされてますけど…」「着いた星には両方とも、立派な文明がありましたからね。今回だって…」
ピュリア「たったの2回だろ? そんなのアテにならねえよ…」
ミスト「そ、そりゃあただの偶然かもしれないけど…」
アンジェリカ「諦めずに探してみましょうよ。とにかく、食料だけでも見つけないと…」
ミスト「そうだな。今は文明よりも食い物の方が大事だな!」
ローサ「万が一、知的生命体と遭遇したら、くれぐれも友好的に対応してね」「…余計なトラブルは避けたいから…」
ピュリア「わかってるって! それじゃ、第3班、出動するぜ!」「ミスト! アンジェリカ! 光司さん!」「準備はいいか?」
光司「オッケー! いつでもいいぜ!」
ローサ「頼んだわよ、みんな!」

〔画面、西へ移動〕
ヤーパンの天井/教室
ママドゥ「かつて地球では、人類の文明が進化しすぎたために…」「大変動と大戦争が起こり、多くの人間が死滅した…」「生き残った人類は、地球の自然環境を再生させるため、人類を監視、統制するロンドンIMAを組織し…」「温暖で住み易い地域を動植物に明け渡す一方…」「人類はシベリアのような寒冷地や砂漠地帯でしか暮らせないようにする住み替え政策を行った」「その結果、我々人類は、数百年の間、ドームポリスという限られた空間の中で…」
ゲイナー「ふわあ~あ…」
サラ「ゲイナー君…またゲームでテツヤしたのね? もっと真面目に授業を受けなさいよ!」
ゲイナー「学校の勉強なんて、何の足しにもならないよ…ふわあ~あ…」
サラ「もう! ゲイナー君ってば…!」
ママドゥ「…抑圧されたドームポリスでの生活を捨て、温暖な土地に移り住もうという考えを持った…」「エクソダス主義者が現れたのは歴史的必然だったと言えるかもしれない」「エクソダスは逃避だとか、エクソダスをする者は臆病者だとか…」「そういった話がよく聞かれるが、それは全て、ロンドンIMAの流したプロパガンダに過ぎない」「エクソダスは逃げでもなければ臆病者のする事でもない!」「エクソダスとは何なのか、答えてみろ、サラ・コダマ!」
サラ「エクソダスとは、私達ピープルがロンドンIMAの支配を脱し、独自の力で生きるため…」「新天地を求めて旅をする事です」
ママドゥ「そう。その通りだ。エクソダスとは、未来を掴むための戦いなのだ!」「その事を胸に刻み、今後もエクソダスが成功するように力を尽くして欲しい!」「…では、今日の授業はこれまで!」
サラ「起立! 礼!」
〔木製の扉の開閉音〕
ゲイナー「何が未来を掴む戦いだ…。エクソダスに意味なんかあるもんか…!」
サラ「それってどういう事よ? ゲイナー君!」「私達のエクソダスはもう始まっているのよ? いまさら放り出す気なの?」
ゲイナー「放り出すも何も、僕は望んでエクソダスしたわけじゃない! ゲインさんに騙されて…」「だいたい、僕の両親はエクソダス主義者に殺されたんだ!」「喜んでエクソダスに参加できるわけないじゃないか!」
サラ「またそんな事…。そんなにエクソダスが嫌なら、ウルグスクに帰ればいいじゃない」
ゲイナー「サラさんを置いて帰る事なんてできるもんか!」「それに、今帰ったら、僕はエクソダス主義者としてシベリア鉄道に処罰されるだけだ!」
サラ「だったら、文句言わずに協力しなさいよ」
ゲイナー「だから僕は、キングゲイナーに乗ってみんなを守ってるじゃないか!」
サラ「それはまあ、そうね…」
ゲイナー「だけど、このままヤーパンにたどり着いたとして、どうするつもりなんだよ?」
サラ「農業をやるのよ。お米も、ジャガイモも、トウモロコシも…」「ロンドンIMAの人工農業以上においしい物を作って、世界中の人に食べてもらうの」「今まで私達は、4年も5年も倉庫に入ってた物を食べさせられてたのよ? ロンドンIMAとシベ鉄のおかげでね」
ゲイナー「ドームポリスで育ったピープルに大規模な農業経営なんてできるもんか」
サラ「できるわよ! キングゲイナーに畑を耕してもらうし…」「ガウリ隊は、販売ルートを獲得するために戦うわ!」
ゲイナー「キングゲイナーが畑仕事?」
サラ「当たり前じゃない! ヤーパンの天井を引っ張ってるシルエットマンモスは農業基地になって…」
〔通信の開く音〕
ベロー「サラ・コダマ! ゲイナー・サンガ! 直ちにバッハクロンへ集合!」
ゲイナー「何があったんだ?」
サラ「行きましょう!」

バッハクロン/格納庫
ゲイン「遅いぞ、ゲイナー、サラ!」
ゲイナー「エクソダスの行く末について有意義な討論をしていたんですよ!」
ゲイン「エクソダス嫌いのお前がか? いつ心を入れかえたんだ?」
ゲイナー「今だって嫌いですよ」(サラがいなきゃ、誰がエクソダスなんか…)
サラ「それで、いったい何があったの?」
ベロー「賢人ガッハが、ミイヤの街を見つけたんだってさ」
サラ「ミイヤの街?」
アナ「ガッハ殿。本当にあれが伝説の五賢人、ミイヤの街なのですか?」
ガッハ「おう、そのはずじゃ。しかし、こんな所にミイヤの街があるとは…」
サラ「ミイヤって、この世界で最初にエクソダスをした人でしょ?」
ガッハ「ええ。そのミイヤがエクソダスをした後にピープルに伝えようとした理想の街というのがありましてな…」
アナ「それがこの先にある石の柱の列なの?」
ガッハ「はい。ミイヤの唱えた理想郷にそっくりなのです」
ガウリ「なぜこんな所にミイヤの街があるんだ?」
サラ「とにかく調べてみましょう。本当にミイヤの街ならこの目で見てみたいし…」
ゲイナー「サラさんが行くなら僕も行きます!」
ゲイン「少年少女だけに行かせるのは危険だな。ガウリ隊長、俺達も行こう」
ガウリ「承知した」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「オーバーマンバトル」


【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現〕
ベロー「へえーっ。本物の水と岩だぜ」
ガウリ「丘の向こうまでずっと続いているな…」
サラ「これがミイヤの街…」
ベロー「これって本物なんですか、ゲインさん?」
ゲイン「俺は考古学者じゃない」
サラ「ヤーパンに着いたら、ここをモデルにしたミイヤの街を作るわ!」
ゲイン「…と、夢見る少女は言ってるが、少年はどうなんだ?」
ゲイナー「建設する土地の許可、ロンドンIMAからもらえますか?」
ゲイン「ふん。さすがに少年は現実的なんだな」
ゲイナー「でも、ヤーパンがヤーパンの土地に…」
ガウリ「おい! あれを見ろ!」
〔カーソル、「ブリュンヒルデ」を指定〕
ベロー「あれって何です、たいちょ…ああっ! なんだありゃ! オーバーマンか?」
ガウリ「オーバーマンには見えん! あれはまるで、怪物か恐竜だ!」
ゲイン「これがミイヤの街だという事なら、あれは奴かもしれない!」
ゲイナー「ゲインさん! あのオーバーマンの事、知ってるんですか!?」
ゲイン「あれはブリュンヒルデだ!」
ゲイナー「ブリュンヒルデ!?」
ガウリ「聞いた事がある。伝説のさまよえるオーバーマンではないか!」
ゲイン「ああ、そうだ…」「アーリー・ミイヤが最初にエクソダスした時に、使ったと言われるオーバーマンだ!」
サラ「それじゃやっぱり、ここはミイヤの街なのね!」
ゲイン「俺はブリュンヒルデをいただく!」
ゲイナー「いただくって…どういう事です?」
ゲイン「言葉の通りだ。ブリュンヒルデを自分のオーバーマンにする」「俺のガチコについてる腕は、ブリュンヒルデの腕なんだ…」「上手くやれば、奴もこちらに従ってくれるはずだ!」
ゲイナー「無茶をするのがゲインさんのやり方ですか!?」
ゲイン「無茶でも何でも手伝ってもらうぞ! もちろん、街は壊さんように気をつける!」
ガウリ「よし、ここは請負人に従うぞ! ただでさえ戦力が足りないんだからな」
ゲイナー「りょ、了解! どうなっても知りませんよ!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ミスト「どうだ、アンジェリカ。何か見つかったか?」
アンジェリカ「いえ。まだ何も…」
ピュリア「もう1時間以上、探し続けてるぜ? 今回も手ブラで帰るのかよ…!」
〔レーダー反応〕
アンジェリカ「待って! 生命探査モジュールに反応! この先に生命体がいるわ!」
光司「本当か! どんな生命体だ? 人間か?」
アンジェリカ「そこまではわからないけど、生命体がいくつか集まっているわ!」
ミスト「きっと人間ですよ! そうに決まってます! 俺はそういう運命なんです!」
ピュリア「わかった、わかった! とにかく行ってみようぜ! 人間だったら大当たりだ!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
ゲイン「ブリュンヒルデよ…今行くからな…」
〔レーダー反応〕
ガウリ「むっ! 見て、請負人! 何者かが飛んでくるぞ!」
ゲイン「なにっ!?」
〔味方ユニット出現〕
ゲイナー「あれは…オーバーマン!?」
ゲイン「いや、あんなオーバーマン、見た事ないぞ!」
ガウリ「どちらかと言うとシルエットエンジンのようにも見えるが…」
サラ「いったい何者なんかしら…」
ミスト「み、見て下さい! ロボットがいますよ! それに、人間も!」
光司「オッケー! 大当たりだぜ!」
アンジェリカ「さっそくこの星の事を聞いてみましょうよ!」
ピュリア「おい、ミストお前があいつらに話しかけろ」「何しろお前は、異星人と接触した経験が2回もあるんだからな…!」
ミスト「こ、こう言う形での接触は初めてだから…何だか緊張するな…」
ピュリア「つべこべ言ってねえでさっさとしろ!」
ミスト「あ、あの…初めまして! 俺はミスト・レックスって言います!」「こ、この星の方ですか?」
ゲイン「この星の方ですか…だと?」「ずいぶんトボけた質問をするじゃないか…! そんなのYESに決まってるだろう!」
ミスト「あ、いや、そういう意味じゃなくて…俺達がよその星から来たと言うか、何と言うか…」
ピュリア「おい、ミスト! もっとシャキっとしろ!」
ミスト「ご、ごめん! あ、あの…あなたのお名前は…?」
ゲイン「ゲイン・ビジョウだ! 人は俺の事を黒いサザンクロスとも呼ぶらしいがな…」
ミスト「ゲインさん…ですか。よろしくお願いします」
ピュリア「…ったく、使えねえ奴だな…」
光司「俺、光司鉄也って言います! ゲインさん、ここはどこなんですか?」
ゲイン「ここはミイヤの街だ。かつてアーリー・ミイヤが作ったと言われている」
光司「あ、いや。街の事を聞いたんじゃないんですけど…」「…だけど、街って言う割には、住民が誰もいませんね?」
サラ「そりゃそうよ! 街と言っても、ここは遺跡のようなもんなんだから!」
光司「遺跡…ですか…すごいなぁ…」「…って、感心してる場合じゃねえ! あのですね、俺が聞きたいのはこの星の…」
〔通信のコール音〕
ゲイン「おっと、すまん。呼び出しだ…」
〔モニターの開く音〕
アナ「キングゲイナー! 聞こえますか!」
ゲイン「アナ姫様? いったいどうしたんです?」
アナ「セント・レーガンのオーバーマンの襲撃を受けています! 助けに来て下さい!」
ガウリ「セント・レーガン…? どうして中央の奴らが…!」
ベロー「セント・レーガンって言ったら、ロンドンIMA直属の特務警察だろ?」「そんな奴らがヤーパンの天井を襲ったって言うのか!?」
サラ「シベ鉄の連中が私達のエクソダスをちっとも止められないから…」「ロンドンIMAがしびれを切らして直接介入してきたんだわ!」
ゲイナー「くそっ! シベリアエリアは締め付けが強すぎなんだ! だからピープルの反感を買うっていうのに!」「ゲインさん、戻りましょう! アナ姫様が危ない!」
ゲイン「しかし、せっかく見つけたブリュンヒルデを…」
ベロー「あんた、エクソダス請負人じゃないのかよ!」
ゲイン「それを言われちまうとぐうの音も出ないな」
サラ「急いでヤーパンの天井まで戻りましょう!」
ミスト「えっ? あの、ちょっと…何がどうなったんです?」
ゲイン「悪いが野暮用ができた。俺達と話がしたいんなら、ヤーパンの天井に…」
〔レーダー反応〕
アンジェリカ「待って! センサーに反応! 多数の熱源がここに接近してくるわ!」
〔敵ユニット出現〕
ゲイナー「シベリア鉄道の連中か!」
ヤッサバ「ガウリ隊の小僧どもにゲイン・ビジョウ!」「貴様らをヤーパンの天井に帰すわけにはいかん!」「このシベリア鉄道警備隊長、ヤッサバ・ジンが始末してくれる!」
アデット「さすがヤッサバ隊長! シビれるねえ!」
サラ「オーバーマンが4機もいるわ!」
ベロー「セント・レーガンのゴレームもだ!」
ゲイン「シベ鉄とセント・レーガンが仲良く手を組んだって事か!」
ミスト「ゲインさん! 状況がよくわからないんですがあいつらは何者なんです!?」
ゲイン「シベ鉄を知らないだと? お前ら、いったい…」「…まあいい。奴らはシベ鉄って言ってな。俺達ピープルから自由を奪おうとする悪の手先だ!」
ガウリ「ミスト君だったな…ケガしたくなかったら今すぐここから立ち去るんだ!」
ミスト「立ち去れって言われても…俺達、何の手がかりも掴めてないし…」
ゲイン「だから、後でヤーパンの天井に来いと言ってるんだ! 今は逃げろ! 死にたいのか!」
ミスト「でも…」
エンゲ「ヤッサバ隊長! 見た事のないおかしな機体がヤーパンの連中と一緒にいますぜ?」
ヤッサバ「何だと? 敵か!?」
ジャボリ「わかりません。正体不明です!」
ケジナン「オーバーマンには見えねえし…シルエットエンジンとも微妙に違うような…」
アデット「ヤーパンの連中とツルんでるなら、あいつもエクソダス主義者に決まってるさ!」「まとめてやっつけちまえばいいのさ! いっけええっ!!」
〔アデット、光司へ攻撃〕
〔光司に爆発〕
〔画面、振動〕

光司「うわあっ! あの野郎! いきなり撃ってきやがった!」
ヤッサバ「アデット! 無茶をするな!」
アデット「撃っちまったもんじゃ仕方ないさ。あいつが反撃してきたら、返り討ちにしてやればいいのさ!」
ヤッサバ「…ったく、危ねえ女だな…そこがたまらねえんだけどな!」「よし! お前達! 構わねえからまとめて叩き潰せ!」
光司「オッケー! 売られてたケンカは買ってやる!」「ゲインさん! 俺達もあいつらと戦うぜ!」
ゲイン「お前達…戦えるのか?」
ピュリア「心配はいらないぜ。アタシは大空魔竜の撃墜王だからね!」
ゲイン「常識知らずさんは揃いも揃って自信満々、か…」「それじゃ、お手並み拝見と行かせてもらうぞ!」
ミスト「本当は戦っちゃまずいんだけど…こうなっちゃったら仕方ないもんな…!」「アンジェリカ! 大空魔竜へ連絡を!」
アンジェリカ「わかったわ!」
ゲイン「さあ、さっさとこいつらを倒して、ヤーパンの天井に戻るぞ!」
<戦闘開始>

<ヤッサバorアデットorケジナンorエンゲorジャボリ撃破or3PP・味方援軍1&敵増援1出現>

〔敵ユニット出現〕
アスハム「ゲイン・ビジョウ! 聞こえるか! この女ったらしの悪党!」
ゲイン「その声…アスハム・ブーンか! そうか、貴様が出てきたか!」
アスハム「ゲイン! おとなしく投降しろ。それで全てがおさまる!」
ゲイン「なにぃ?」
アスハム「カリンと、カリンの子供の事もな!」
ゲイン「カ、カリンの子供? 何の事だ!」
アスハム「お前の娘だろうが!」
ゲイン「お、俺の…娘!?」
ゲイナー「ゲインに娘が?」
アスハム「覚えがないとは言わせないぞ! お前を生け捕りにして、カリンの元に連れて帰ってやる!」
ザッキ「大尉殿! 黒いサザンクロスは抹殺すべき男です!」「生け捕りにするとか、連れて帰るとか…私情で動かれては困ります!」
アスハム「黙れ、ザッキ! お前は私の命令に従っていればいいのだ!」
ザッキ「し、しかし…!」
アスハム「さあ、いくぞ! 覚悟しろ、この女ったらしめ!」
ゲイン「あいにく俺はエクソダスの途中だ! そう簡単に捕まってたまるかよ!」
〔画面、振動〕
ゲイン「何だ! 地震か!?」
ゲイナー「ゲインさん! 見て、あそこ!」
〔カーソル、「ブリュンヒルデ」を指定〕
〔画面、発光〕
〔発光音〕
〔敵ユニット出現〕

ゲイン「ブリュンヒルデが動き出したのか!」
アスハム「ブリュンヒルデだと!? どうしてあんな物がここに…!」
ゲイナー「いったいどうして動き出したんだ!?」
ゲイン「ここで暴れすぎたんだ…俺達はブリュンヒルデの怒りを買っちまったって事だ!」
サラ「だったらすぐにここから出ましょう。あいつと戦って、これ以上ミイヤの街を壊したくないわ!」
ゲイン「いや。こうなったらもう手遅れだ! あいつを放っておいたらとんでもない事になるぞ!」
〔味方戦艦出現〕
ミスト「大空魔竜だ!」
アンジェリカ「来てくれたのね!」
ベロー「何だ、あの馬鹿でかい竜は?」
ゲイナー「怪物か恐竜にしか見えない物だ!」
ゲイン「竜のような機体…ひょっとしてあれはエリアZiから来たのか?」
ガリス「思っていたより大規模な戦闘のようだな」
ローサ「あれほど、友好的にと言ったのに!」
光司「ち、違います、ローサ副長! 先に攻撃を仕掛けてきたのは敵の方なんですから!」
ローサ「理由はどうあれ、未知の世界でいきなり戦闘するなんて、分別のある行動じゃないわ!」「どうして自重しなかったの!」
ピュリア「そんな理屈を言ってる場合じゃないだろ、副長! 早く手を貸してくれよ!」
ローサ「キャプテン、どうしますか?」
ガリス「放っておくわけにもいくまい。総員、出撃だ!」
〈出撃準備〉
ゲイン「どうやら俺達に風が向いてきたようだな…」
ゲイナー「あの人達も味方のようですけど…どうするんです、ゲインさん?」
ゲイン「ブリュンヒルデを倒さん事には何も始まらん。まずは奴を止めるぞ!」
ミスト「キャプテン! あの怪物を止めないと大変な事になるらしいです!」
ガリス「少ない情報で判断するのは危険だが、やむを得まい。総員、攻撃を集中させろ!」

<ミストorアンジェリカorピュリアor光司が戦闘>
光司「向こうが先に襲ってきたんだ! キッチリお返しさせてもらおうぜ!」
アンジェリカ「ローサ副長…ごめんなさいっ!」
ピュリア「正当防衛なんだから謝る必要はねえだろ!」
アンジェリカ「そ、そうよね! 正当防衛、正当防衛…!」
ミスト「それに、多勢に無勢でやられてる方を助けるんだから、これは人助けだよ! 人助け、人助け…!」
光司「ゴチャゴチャ言ってる場合じゃない! 向こうはやる気らしいぜ!」
ピュリア「とにかく、売られたケンカは買ってやろうぜ! 戦闘開始!」

<ゲイナーが戦闘>
ゲイナー「こんな所まで追いかけて来るなんて…! しつこいんだよ! シベ鉄は!」

<サラが戦闘>
サラ「ここは神聖なミイヤの街なのよ! シベ鉄は今すぐ出て行きなさい!」

<ガウリが戦闘>
ガウリ「シベ鉄め! これ以上、エクソダスの邪魔をされてたまるものか!」

<アデットorケジナンorエンゲorジャボリと戦闘>
アデット「いいかい。戦力的にはこっちの方が圧倒的に勝ってるんだ!」「今日こそ黒いサザンクロスを倒して、ヤッサバ隊長を男にするんだよ! いいね!」
ジャボリ「誠心誠意、努力します!」
ケジナン「了解しましたぁ!」(俺はいつまでもヤッサバの下にいるような男じゃねえ…)(この戦いで手柄を立てて、ヤッサバの野郎を蹴落としてやる! 俺は出世するんだ!)
アデット「ちょっと、ケジナン! 何ブツクサ言ってんだい?」
ケジナン「い、いや…何でもありません、姐さん!」
アデット「ボーっとしてないで、もっとしっかりしな!」
ケジナン「す、すんません!」(ちっ…!)
エンゲ(ケジナン殿…。頑張ってくださいよ。自分はいつでも味方ですから…)

<ゲイナーorサラorガウリorベローvsヤッサバ>
ヤッサバ「ヤーパンども! エクソダスは今日で終わりだ! ウルグスクへ追い返してやる!」

<ゲインvsヤッサバ>
ヤッサバ「黒いサザンクロス! 今日こそ貴様を叩きのめしてやる!覚悟しろ!」
ゲイン「悪いが、お前らにやられるほど、俺の腕は鈍っちゃいないぜ!」

<ゲインvsアスハム>
ゲイン「アスハム! わざわざ俺を追ってここまで来るとはな!」「セント・レーガンってのはよっぽど暇なんだな!」
アスハム「黙れ! 貴様を生け捕りにしてカリンの元に連れ帰ってやる! おとなしく投降しろ!」
ゲイン「あいにく俺は大事な仕事の途中でね! お前に捕まるわけにはいかないんだ!」

<ゲインvsブリュンヒルデ>
ゲイン「見ろ、ブリュンヒルデ! これはお前の左腕だ! こいつを返してやるから、俺の物になれ!」

<ベローvsブリュンヒルデ>
ベロー「アーリー・ミイヤが乗ってたにしちゃ、ずいぶん悪趣味なオーバーマンだな…。こんな怪物に勝てるのか…?」

<ヤッサバ撃破>
〔ヤッサバに爆発〕
ヤッサバ「ええい! ラッシュロッドでも勝てんのか! 出直しだ! 撤退する!」
〔敵ユニット離脱〕

<アデット撃破>
〔アデットに爆発〕
アデット「よくもあたしに恥をかかせてくれたね! いずれこのお礼はさせてもらうよ! 覚えておきな!」
〔敵ユニット離脱〕

<ケジナン撃破>
〔ケジナンに爆発〕
ケジナン「くそ~っ! ここで手柄を立てて、ヤッサバの奴を蹴落としてやろうと思ったのに…!」「どうして俺はツキがないんだ…。仕方ない、撤退するぞ!」
〔敵ユニット離脱〕

<エンゲ撃破>
〔エンゲに爆発〕
エンゲ「これ以上、戦うのは無理か…。ま、これだけやれば、ノルマは果たしただろう…」「撤退させてもらうとするか…」
〔敵ユニット離脱〕

<ジャボリ撃破>
〔ジャボリに爆発〕
ジャボリ「直撃を食らいすぎたわ…。まだまだ訓練が足りないという事かしら…」「帰ったら訓練のやり直しね…。ジャボリ、撤退します!」
〔敵ユニット離脱〕

<アスハム撃破>
〔アスハムに爆発〕
アスハム「ええい! パワーゴレームでも勝てんとは…! やむを得ん、撤退だ!」「だが、ヤーパンの天井は足止めした。すぐに捕らえに来るからな! 待っていろ、ゲイン・ビジョウ!」
〔敵ユニット離脱〕

<ザッキ撃破>
〔ザッキに爆発〕
ザッキ「ええい。満足な戦果も上げないままに撤退を余儀なくされるとは…! 申し訳ありません、大尉殿!」
〔敵ユニット離脱〕

<ブリュンヒルデ撃破・勝利条件達成>
〔ブリュンヒルデに爆発〕
ゲイン「いかん! ブリュンヒルデの様子がおかしい!」「みんな! ブリュンヒルデから離れろ!」
ゲイナー「あの黒いエネルギー、全てを吸い込むつもりか!」
ガリス「総員、退避だ!」
ミスト「す、すごい引力だ…! 飲み込まれたら、ひとたまりもないぞ!」
鏡「まるでブラックホールだな…」
甲児「とにかく安全な場所に避難しようぜ!」
剣児「賛成だ! とっとと逃げようぜ!」
※※まだヤッサバ健在の場合、セリフ追加※※
ヤッサバ「な、何だ。この黒いのは! いかん! 逃げろ! 飲み込まれるぞ!」
〔敵ユニット離脱〕
※※まだアデット健在の場合、セリフ追加※※
アデット「す、すごい力で…引っ張られる! 逃げなきゃヤバいね、これは!」
〔敵ユニット離脱〕
※※まだケジナン健在の場合、セリフ追加※※
ケジナン「うおおっ! こ、こんなおかしな物に飲み込まれてたまるものか!」「俺にはまだやり残したことが山ほどあるんだ!」
〔敵ユニット離脱〕
※※まだエンゲ健在の場合、セリフ追加※※
エンゲ「これは…さっきの化け物みたいなオーバーマンの力なのか…?」「何はともあれ、逃げた方がよさそうだ。くわばらくわばら…」
〔敵ユニット離脱〕
※※まだジャボリ健在の場合、セリフ追加※※
ジャボリ「きゃあーっ! す、吸い込まれる…!「危険回避のため、緊急離脱します! 敵前逃亡じゃありませ~ん!」
〔敵ユニット離脱〕
※※まだアスハム健在の場合、セリフ追加※※
アスハム「ブリュンヒルデの力が暴走を始めたのか!」「ええい、ここにいては危険だ! 撤退するぞ!」
〔敵ユニット離脱〕
※※まだザッキ健在の場合、セリフ追加※※
ザッキ「い、いかん! ここにいたら吸い込まれてしまう!」「私はこんな所で死ぬような人間ではない! 脱出だ!」
〔敵ユニット離脱〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔画面、振動〕
〔機体の消滅音〕
〔画面、暗転〕
〔敵ユニット消失〕

ゲイナー「しょ、消滅したのか?」
ゲイン「ブリュンヒルデはとんでもないオーバーマンだ。またどこかで寝てるかもしれないな…」
サラ「ミイヤの街がメチャメチャね…」
ガウリ「ミスト君…戦いに巻き込んですまなかったな…。協力に感謝するぞ」
ミスト「いえ。俺達は、あいつらに撃たれたから反撃しただけですから…」
ローサ「ああ…どうしてこんな事に…あれほど言っておいたのに…」
ガリス「まあ、いいじゃないか。彼らに聞けば、この星に関する情報を得られるはずだ」
サラ「もしよかったら、ヤーパンの天井までいらっしゃいませんか?」「助けてもらったお礼においしい食事をごちそうします!」「ロンドンIMAの配給品とは比べ物にならないほど、おいしいですよ!」
剣児「うまいメシが食えるんだったら、どこでも行くぜ!」
ダイヤ「俺も! ここに来てから食事を減らされて腹ペコなんだ」
ベロー「なあ、ゲイナー。どうしてサラはあいつらにメシを食わせてやるんだ?」
ゲイナー「試食させるつもりだろ。将来に備えて、販売ルートを架空したいのさ」
ベロー「試食? 販売ルート? 何の話だよ?」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

バッハクロン/格納庫
ベロー「な、何だこりゃ!」
ゲイナー「どうして都市ユニットがひっくり返ってるのさ!?」
コナ「セント・レーガンのオーバーマンが都市ユニットを放り投げたんだ!」
ゲイン「こんな事ができるのはパワーゴレームだな。アスハムの野郎め!」
アナ「私は部屋にいたのですが、突然、都市ユニットが傾いたのでビックリしました!」
リュボフ「姫様にお怪我がなくて、本当によかった…」
ベロー「で、どうすんだよ? これじゃ動けないぜ!」
ガウリ「確かに、この状態ではエクソダスは続けられんな…」「こんな所で立ち往生なんて冗談じゃないぞ!」
ゲイン「ゲイナー。キングゲイナーの力で都市ユニットを起こせないか?」
ゲイナー「キングゲイナーでですか? やってはみますけど、あんな大きな物、簡単には動かせないと思いますよ?」
ゲイン「だったら、シルエットエンジンとシルエットマンモスを総動員して引っ張ってみるか…」
ローサ「あの…。どうやらお取込み中のようですから、後で出直して来ましょうか?」
ゲイン「おっと、申し訳ない。都市ユニットの事に驚いてしまって、大事な客人の事を忘れていた」
アナ「こちらの美しい方はどなたです?」
ローサ「美しいだなんて、そんな…」
ゲイン「ミイヤの街で知り合った友人です。シベ鉄の攻撃を受けた時、一緒に戦ってくれました」
ローサ「大空魔竜の副長、ローサ・ベルニコフです。艦長のガリスの代理で参りました」
アナ「あの機械の竜は大空魔竜と言うのですか! 何と強そうな名前なのでしょう!」
ローサ「ゲインさん。こちらのお嬢さんは?」
ゲイン「ウルグスク・ドームポリスの統治者、メダイユ公爵の令嬢、アナ・メダイユ様です」
ローサ「こ、公爵…令嬢…?」
アナ「アナ・メダイユです。以後よろしくお願いしますね、ローサ・ベルニコフ」
ローサ「は、はい! こちらこそよろしくお願いいたします」「…それにしても、ひどい状態ですね…。あんな大きな物がひっくり返るなんて…」
ベロー「ほんと…。セント・レーガンもひどい事してくれるぜ…」「いったいどうやって、都市ユニットを起こせばいいんだよ…!」
コナ「あいつら、どんな手段を使ってでも私達のエクソダス主義者にを阻止するつもりなんだわ!」
ローサ「あの…セント・レーガンがとかエクソダスとか…」「わからない事が多すぎるので、簡単に現状をご説明願えますか?」
コナ「セント・レーガンもエクソダスも知らないなんて…あなた達、どこから来たんです?」「…まあ、いいわ。それじゃ簡単に説明します」「私達は、シベリアのウルグスクから、東の国、ヤーパンを目指してエクソダスをしている最中で…」「あ、エクソダスって言うのは、簡単に言えば集団移民の事です」
ローサ「は、はい…」
アナ「しかし、エクソダスはこの世界では違法行為ゆえに…」「私達はシベリア鉄道とロンドンIMAって言う組織から狙われているんです」
ローサ「シベリア鉄道と、ロンドンIMA…」
ガウリ「ロンドンIMAは各地のドームポリスを管理、統制している組織で、この世界では絶対の権力を持っています」「セント・レーガンって言うのは、ロンドンIMAに所属する特殊警察機構の事で…」「エクソダスの取り締まりをしている組織なんです」
ローサ「どうしてエクソダスは違法なんです? 移民するだけなんでしょう?」
ベロー「この星の自然環境はまだ回復しきっていない…」「だから、このエリアでは人間は勝手にドームポリスから出てはならない。それがロンドンIMAの定めた…」「…って、この星の…地球の歴史もご存知ないんですか?」
ローサ「ち、地球ですって…? ここは地球なんですか? そんな馬鹿な…」
ゲイナー「ゲインさん、ちょっと思ったんですけど…」
ゲイン「ん? どうした?」
ゲイナー「大空魔竜に都市ユニットを引っ張ってもらったらどうですか?」「さっきの戦闘を見る限り、かなりのパワーがあると思うんですよ」「都市ユニットくらい、引っ張り起こせるんじゃありませんか?」
ゲイン「おお、そいつは名案だ。さえてるな、少年!」「…あの、ローサさん。ちょっとよろしいですか?」
ローサ「は、はい?」
ゲイン「図々しいのを承知の上で、お願いしたい事があるのですが…」
ローサ「お願い…ですか?」
ゲイン「ええ。実はですね…」
〔画面、南西へ移動〕
シベリア鉄道支社
ヤッサバ「ケジナン! アデットはどこだ!」
ケジナン「そ、それが、撤退中にはぐれてしまったようで…」
ヤッサバ「連絡は!? 連絡はつかんのか!」
ジャボリ「先ほどから、無線で何度も呼びかけてはいるんですが…」
エンゲ「ブリュンヒルデのブラックホールに飲み込まれたんじゃないですか?」
ヤッサバ「ふざけるな! そんな事があってたまるか!」「おお、アデット…無事でいてくれ…アデット…俺はお前がいなくなったら…」
〔木製の扉の開閉音〕
ケジナン「ケッ。姐さんがいなくなっただけでなんて情けないザマだ…! 見損なったぜ、ヤッサバ!」
アスハム「おい、そこのシベ鉄!」
ケジナン「何だ、てめえ…ああっ! こ、これはセント・レーガンの!」
アスハム「セント・レーガン特務大尉のアスハム・ブーンだ」
ケジナン「アスハム様! 私はケジナン・ダッドと申し…」
アスハム「貴様の名などに興味はない」
ケジナン「うっ…」
エンゲ「しかし、ヤーパンの天井の始末にわざわざセント・レーガンがお出ましになるとは…」「あいつらなど、我が警備隊にお任せいただければよかったのに…」
アスハム「私が来たのは、エクソダスを阻止するためではない」「エクソダス請負人などと呼ばれていい気になっているゲインの奴をこの手で捕らえるためだ!」「ヤーパンのエクソダスなど、私には何の関心もない!」
ケジナン「は?」
ザッキ「大尉殿。それは言い過ぎです! 任務に私情を挟まないで下さい!」「我々は、ロンドンIMAからヤーパンのエクソダスを止めるように命令を受けて…」
アスハム「黙れ、ザッキ。ゲインの奴を捕らえさえすればエクソダスも終わる」「私の行動は間違っていない!」
ザッキ「それはそうですが…」
アスハム「いいか、役立たずのシベ鉄ども。これからしばらくの間は貴様らと行動を共にするが…」「私の邪魔だけはするなよ。わかったな!」
〔木製の扉の開閉音〕
ケジナン「くっ…」(ちょっとばかり立場が上だからって威張り散らしやがって…! 絶対出世して、見返してやるからな!)(まずはヤッサバの野郎を蹴落として、警備隊長になってやる!)

〔画面、北東へ移動〕
ヤーパンの天井
〔通信のコール音〕
〔モニターの開く音〕

ミスト「ローサ艦長。右のワイヤーのセッティング、完了しました!」
アンジェリカ「左側のワイヤーも準備できました!」
ローサ「了解。ロンゴ、大空魔竜発進! 引っ張り上げて!」
ロンゴ「わかった!」
〔振動音〕
〔画面、振動〕
〔重い衝撃音〕
リュボフ「やった! やりましたよ、姫様!」
アナ「すごいパワーですね、大空魔竜は…」
コナ「たった1体で都市ユニットを起こしちゃうなんて、驚きね」
ベロー「これでエクソダスを続けられるな」
ゲイン「ありがとう、ローサさん」「あのままだったら、俺のエクソダス請負人の名に傷がつく所だった」
ローサ「いいえ、いいんです。困っている時はお互い様ですから…」「ところで、都市ユニットと言うのは何なんです…?」「あんなにたくさん、まるで巨大列車みたいですけど…」
コナ「都市ユニットは、ドームポリスを形成してたパーツで一つ一つが街になっているんです」
ゲイナー「エクソダスするために、ウルグスクのドームポリスを形成していた都市ユニットを…」「住民ごと引っ張ってきたんですよ」
ローサ「都市をそのまま移動させているんですか?」
ベロー「ええ」
ローサ「ものすごい規模の移民なんですね…」
ゲイン「ところでローサさん。大空魔竜についても聞かせてもらえませんか?」「あんな巨大な艦を、いったいどこの国が何の目的で造ったんです?」
ローサ「…大空魔竜は、この星の艦ではありません」
ゲイナー「ええっ?」

ヤーパンの天井/食堂
ダイヤ「バクバクバク…」
剣児「ガツガツガツ…」
甲児「ふたりとも、よく食うなぁ」
ピュリア「おい、ダイヤ。もっと落ち着いて食えよ」
ダイヤ「今度はいつ腹いっぱい食えるかわからないんだ。今のうちに食いだめしておかないと…」
つばき「剣児もよ。あんまり食べるとお腹壊すわよ?」
サラ「ほんと、いい食べっぷりね…。ごちそうした甲斐があるってもんだわ」
剣児「こんなにうめえメシは久しぶりだからな。いくらでも食えるぜ!」
ダイヤ「ほんと! このボルシチなんか、肉がとろけるほど軟らかくて、最高!」
剣児「このピロシキも、衣はカラッと香ばしくて、中身はボリューム満点だし!」
杏奈「ゴオちんには、後で私が作ってあげるからね。うふっ」
ゴオ「お、おい。みんなが見てるだろ。あんまりくっつくな!」
杏奈「いいじゃにあ。新婚なんだから!」
ゴオ「だからって、公衆の面前でだな…」「む? ちょっと待て、みんな!」
杏奈「どうしたの、ゴオちん?」
サラ「虫でも入ってました?」
ゴオ「いや。ダイヤ君達の食いっぷりに気を取られて見落としていたが…」「ここに並んだ料理をもう一度よく見てみろ!」
ダイヤ「よく見ろって…ボルシチにピロシキ…肉の串焼きに、キャベツのスープ…」
剣児「別に変な所はないぜ? どれもおいしいじゃないか」
ゴオ「いや、味の話じゃなくてだな…」
杏奈「これって、ロシア料理でしょ?」
ゴオ「ああ、そうだ、ロシア料理だ」「…みんな思い出せ! ここは地球じゃないんだぞ?」
つばき「ああっ!」
甲児「見た事ある食い物ばっかりだから、当たり前のように食っちまったけど…」
ダイヤ「どうして地球じゃないのにロシア料理が出て来るんだ?」
杏奈「こんなのあり得ないわ!」
サラ「あの~、皆さん、何を言ってるんです? ここは地球ですよ?」
ゴオ「な、なにっ!? そんな馬鹿な!」
甲児「地球なら、どうして現在位置がわからないんだ?」
つばき「ビルドベースやダンナーベースとも連絡がつかないし…」
剣児「どうせレーダーとかが壊れてんだろ? そのうちわかるって!」
つばき「もう! あんたって、ほんとにお気楽ね…少しは疑問に思いなさいよ!」
剣児「みんなの方こそ、食事中は食事に集中しようぜ」「せっかくのウマいメシが冷めちまうからな…」「…とは言え、俺もさっきから気になってる事があるんだ」
甲児「どうした、剣児? 何が気になるんだ?」
剣児「つばき、サラさん…ちょっと話があるんだ…」

剣児「ジャーン! 見てくれ、みんな!」「トンカツにだし巻き卵! それに天ぷらだーっ!」
甲児「け、剣児…これはいったい…?」
剣児「いや~、ここの料理食っててさ、すっごく気になってたんだ」「同じ材料を使えば、日本食が作れるんじゃないかって…」「で、サラさんに厨房を借りて、つばきに作ってもらったんだ! 思った通りだったぜ!」
ゴオ「あ、あのなあ…」
サラ「私、感動しました! トンカツに天ぷら!」「何度作っても失敗ばっかりだったあこがれのヤーパン料理が目の前に並んでるなんて!」「つばきさん、後で作り方を伝授して下さい!」
つばき「え、ええ…それはいいですけど…」
剣児「ほら、お前らも食えよ。うまいぞ、揚げたてのトンカツは!」
サラ「これが本物のヤーパン料理の味なのね…。おいしいっ!」
甲児「何だか頭が痛くなってきた…」
ゴオ「と、とにかく大空魔竜に戻って、この事を報告しよう!」

バッハクロン/格納庫
アナ「それであなた方はよその星から来たと言うのですか?」
ローサ「はい。私達は、地球と言う星からここへ飛ばされて来ました…」
コナ「ちょっと待って下さい。この星の地球ですよ?」
ローサ「ええ。さっきベローさんがこの星を地球と呼んでいたので気になっていたんですが…」「我々の調査では、この星は私達の住んでいた地球ではないという結論が出たんです」
ゲイン「たまたまこの星が、あなた達の星と同じ名前だった…そういう事じゃないですか?」
ローサ「そう考えるのが妥当なんでしょうが、この広い宇宙で、そんな偶然が起こり得るでしょうか…?」
ゲイナー「二つの星には何か関連性があるんじゃないかとおっしゃるんですか?」
ローサ「確証はありません。私がそう思うだけで…」
ゲイン「そういえば、ローサさんは俺達に頼み事があってことらにいらしたんでしたよね?」
ローサ「ええ…」
ゲイン「そちらの頼みを聞く前にこちらが世話になりっぱなしで申し訳ありません…」「それで、頼み事というのは何です? 何なりとおっしゃって下さい」「このゲイン・ビジョウ、助けてもらった恩には、きっちり報いる主義でね…」
ローサ「は、はい…」
コナ「な~んか、嫌な感じ。色目なんか使っちゃってさ」
ゲイン「色目など使っていない! 誤解を招くような事を言うな!」
ベロー「そうやって、カリンって人も口説いたんですか?」
ゲイン「カ、カリンの話は関係ないだろう!」
ガウリ「しかし、請負人の言う事も正しい。我々は、大空魔竜に助けてもらった恩を返さねばならん」「ローサさん、いったい何をお困りなんです?」
ローサ「実は、この星に飛ばされた影響で、大空魔竜の航行システムに故障が生じてしまったんです…」「それに食料や燃料も残りわずかで…」「どこかで補給のできる大きな街を教えていただけないでしょうか?」
ガウリ「それならば、エクソダスのルート上にゾネットと言う街がある。あそこなら何とかなるだろう」
ベロー「ゾネットは、シベ鉄のターミナル駅がある大都市なんですよ」「大空魔竜がどんな燃料で動いてるのか知らないけど、あそこならたいていの物が揃いますからね」
ローサ「ゾネットですね。そこへ行くにはどうすれば…」
コナ「あの~、その事なんだけどさ…ちょっと、頼みがあるんだよね」
ローサ「えっ?」
コナ「実はさっきのセント・レーガンの攻撃でシルエットマンモスが何台か破壊されちゃったんだよね…」
ガッハ「なに! シルエットマンモスが…? という事は…」
ガウリ「都市ユニットの移動ができないって事か…!」
コナ「ぶっちゃけて言うと、そういう事なんだよね…」「…で、大空魔竜にお願いがあるんだ。シルエットマンモスの代わりに都市ユニットを引っ張って欲しいんだ!」
ローサ「大空魔竜で都市ユニットを…?」
コナ「うん! その代わり、ゾネットまでの燃料と食料は面倒見るからさ! お願いっ!」
ローサ「…事情はわかりました。こちらにとっても悪い条件ではないのでお引き受けしましょう」「キャプテン・ガリスも反対しないと思いますし…」
コナ「ほんとですか? ありがとうございます!」
ゲイン「ありがとう、ローサさん…心より感謝します」
ローサ「い、いえ…そんな…」

ヤーパンの天井
アデット「あたしとした事がドジったね。退却中にはぐれちまうなんて…」「まあいい。ヤーパンの天井に潜り込んで中から引っかき回してやる!」「ゲイン・ビジョウを始末すれば、エクソダスもおしまいさ…」

大空魔竜/通路
ミスト「聞いたか? 俺達、あの移民団と一緒に旅をするんだってさ」
アンジェリカ「それにしてもすごい規模よね…」
ミスト「街ごと引っ張って移民するなんて、この星の人達はものすごいバイタリティを持ってるんだな」
アンジェリカ「ところでミスト。この間の話なんだけど…」
ミスト「な、何の話だっけ?」
アンジェリカ「お父さんの…隊長の事よ」
ミスト「あ、ああ、その事か…」
アンジェリカ「声がうわずってるわよ」
ミスト「そ、そうかい?」
アンジェリカ「…そんなに気を使わなくてもいいわミスト」
ミスト「えっ?」
アンジェリカ「私だって防衛隊の隊員よ。覚悟くらいできてるわ」
ミスト「アンジェリカ…」
アンジェリカ「父さんは最後まで勇敢だった?」
ミスト「ああ。隊長は最後まで諦めないで敵と戦った」「そして、隊長は俺の目の前で…」
アンジェリカ「…そうだったの」
ミスト「ごめん! 隊長の事、守れなくて…」
アンジェリカ「謝る事ないわ。あなただって、命がけで戦ったんでしょう?」
ミスト「そ、それは…」
アンジェリカ「お父さんだって防衛隊員よ。星を守って命を落としたのなら本望だと思うわ、きっと…」「…うっ、ううっ」
ミスト「アンジェリカ…」
アンジェリカ「覚悟してたのに…絶対泣かないって決めてたのに…」「ごめんなさい!」
〔扉の開閉音〕
ミスト「アンジェリカ…ごめんよ…」
【シナリオエンドデモ終了】


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