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No.30A
リトルクィーン・リトルシスター

【シナリオデモ開始】
地球圏エリア
マクロス・クォーター/ブリーフィングルーム
ノイン「アイランド1周辺のバジュラもどうにか数は減り始めているが…」
美和「こう、立て続けでは補給も追いつきませんね…」
イクサー3「さすがに疲れちゃったよぉ…。虫さん、どうしてあんなに怒ってるの…?」
霞 渚「イクサー3、ごめんね。少し休んだら、また出撃よ」
ボビー「もう! このこの大変な時にオズマとキャシーはどこ行ってるのかしら?」「ちょっと、ブリッジ! ふたりにはまだ連絡は取れないの?」
〔モニターの開閉音〕
ラム「はい、定期的に連絡はしているのですが、返信はありません」
ヒルデ「まさか、バジュラの襲撃で…」
一鷹「滅多な事を言わねえでくれよ!」
〔通信モニターの開閉音〕
モニカ「艦長、レオン・三島大統領代行がお越しです」
ジェフリー「わかった。通してくれたまえ」

〔ドアの開閉音〕
三島「バジュラの襲撃によって亡くなられたハワード大統領に代わり…」「臨時大統領の任についたレオン・三島です」
タリア「まさか大統領があのような形でお亡くなりになるとは…。お悔み申し上げます」
三島「しかし今は悲しんでいる時ではありません」「今日はLOTUSの皆さんにご協力をお願いしに来たのです」
美和「協力…?」
三島「はい。今、我々フロンティア船団はバジュラに包囲され、未曾有の危機にさらされています」「もちろん、フロンティアだけではない。近隣のプラントにも被害が広がろうとしている…」
ノイン「確かにまずい状況だ。とにかく数が多すぎる。1体ずつ潰していては、こちらの身がもたん」
三島「ええ、そこで我々はある作戦を考案しました。これがその鍵となる『リトルガール』」
〔通信パネルの開く音〕
ジェフリー「これは…」
三島「半径50キロの空間を切り取って食い尽くす、L.A.Iが開発したフォールド爆弾です」
ルカ「…!」
アルト「半径50キロって…船団ごと飲み込んじまうじゃないか!」
三島「ですから、バジュラをどこか一ヶ所に集め、爆発させるのです」
シン「一ヶ所に集めるって言ったって、どうやって?」
三島「バジュラはランカさんの歌に引き寄せられる性質があります。それを利用して…」
アルト「ランカを囮にしようってのか!?」
三島「ランカさんご本人からは快く承諾を頂けたのですがねぇ」
アルト「何っ!?」
三島「詳しくは本人の口から聞いてみるのが一番でしょう。ランカさんをこちらへ…」
新統合軍士官「はっ!」
〔ドアの開閉音〕
ランカ「こ、こんにちは…」
美和「ランカさん、今回の作戦への参加、あなたは本当に承諾したのね?」
ランカ「はい、それでみんなの役に立てるなら…」
豹馬「バジュラをおびき寄せる囮にされるんだぜ? それでいいのかよ?」
三島「ランカさんにとってはバジュラはお兄さんの仇…当然の決意かと思いますが?」
つばき「仇って…」
剣児「おい待てよ、キノコの兄ちゃん! まだオズマ隊長がバジュラにやられたって決まってねえだろ!」
三島「オズマ少佐とグラス中尉が消息を絶った時刻と、バジュラが市街地で暴れた時刻はほぼ一致します」「おふたりはバジュラの犠牲になったと考えるのが自然ではありませんか?」
健一「しかし、剣児の言う事ももっともです。結論を出すには早過ぎる…」「それに、もしそうだとしてもオズマ隊長がこんな形での仇討ちを望むはずがない!」
ランカ「みんな、やめて…! もういいんです。自分で決めた事なんだから…」
アルト「自分で決めたって…お前はそれでいいのかよ!」
ランカ「私が歌う事でみんな助かるんでしょ? アルト君が助かるんでしょ?」「だからもういいのよ!」
アルト「ランカ、お前…」
ジェフリー「…それで、どこにバジュラを集めるつもりですかな?」
三島「アイランド3です」
クラン「なんだって!? あそこはゼントラーディの…!」
三島「ええ、あそこは元々ゼントラーディ用の農業、観光島です」「彼らをマイクローン化させれば、他の島に収容は容易。他の島では時間が足りないのです」
クラン「………」
三島「アイランド3内でランカさんに歌ってもらい、周辺にいるバジュラをすべて集めた後…」「リトルガールでアイランド3ごと殲滅する…。これが今回の作戦の概要です」
ジェフリー「バジュラ退治のために島をひとつ潰すと?」
三島「これ以上、被害を拡大させるわけにはいきませんからね」「そして、この作戦にLOTUSの皆さんにもぜひご協力いただきたいのです」
タリア「正式な返答はレディ・アンの認可を得てからとなりますが…」「バジュラからフロンティア船団を守るためなら、おそらくご協力するのに問題はないでしょう」
三島「ありがとうございます。フロンティア船団の住民を代表して感謝を申し上げます」(フフフ、これで計画を次の段階に進める事ができる。さぁ、いよいよ僕のターンだ…!)

クトゥルフ要塞/ネオスゴールドの部屋
ネオスゴールド「傷は癒えたようだな、イクサー2」
イクサー2「ネオス…お母様の分身。私が休眠している間に加納渚を捕らえたというのは本当か?」
ネオスゴールド「我が配下、ネオス四天王が見事にな。今は、その特異な能力がどうして生み出されるのか調べているところだ」
イクサー2「まだ実戦には出せぬか…。イクサー1…お姉様はどうしている?」
ネオスゴールド「イクサー1は地球の守りをイクサー3に任せ、裏切り者のシスターグレイと共に次元の狭間に身を潜めている」
イクサー2「イクサー3だと? 何者だ、それは?」
ネオスゴールド「イクサー1と同じイクセリオの力を授かりし戦士…。いわばお前の妹という事になる」
イクサー2「妹? そのようなものに興味はない。私の敵はイクサー1のみ…!」
ネオスゴールド「そのイクサー1を引きずり出すためにはイクサー3を倒さねばならん」
イクサー2「…いいだろう。そういう事なら、そのイクサー3とやらと少々遊んでやるとするか…」
〔ハッチの開閉音〕
ゴーレム「…ネオス様、なぜあのような者にイクサー3の始末を任せるのです!?」
ネオスゴールド「ゴーレム、よくも私の前に姿を見せられたものだな」「失敗者は死という鉄則を軍団長の貴様が忘れたのか?」
ゴーレム「今一歩だったのです! エヴァンゲリオンがあそこまで連携を取るなど、今の今まで…!」
ネオスゴールド「愚か者めが。…そこまで言うのであれば、見事イクサー3を始末してまいれ」「ネオス四天王に弱者は不要。よいな!」
ゴーレム「はっ…!」(ビッグゴールド様の虎の子と言えど、病み上がりでは実力の半分も出せまい…。見ていろ、イクサー2…!)

宇宙空間
〔画面、黄色にフラッシュ〕
〔転移音〕

イクサー2「この感じ…この緊張感。これこそが戦場だ…!」「待っていろ、イクサー3。貴様を倒し、お姉様を引きずり出す!」
〔バーニアの噴射音〕
ゴーレム「待てっ!」
イクサー2「フン、腰抜けか…。援軍ならいらぬとネオスゴールドに伝えておけ。邪魔になるだけだ」
ゴーレム「邪魔だと…? 馬鹿を言うな。イクサー3は私が倒す! 貴様こそ邪魔なのだっ!!」
〔画面、赤にフラッシュ〕
〔転移音〕

イクサー2「…下種が!!」
〔発光音〕
ゴーレム「ば、馬鹿な…!?」「つよ…すぎ…るぅ…ッ…!」
イクサー2「これで四天王最強とは笑わせる。さて、行くとするか…!」
〔画面、黄色にフラッシュ〕
〔転移音〕

アトロス(あの人…強い…! このままじゃイクサー3がやられちゃう! でも、どうすれば…)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「リトルクィーン・リトルシスター」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現〕
〈出撃準備〉
〔味方ユニット出現〕
ミシェル「…よくもまあ、こんな作戦を思いついたもんだぜ、新大統領閣下は」
アルト「ミシェル!? お前、怪我は平気なのか!?」
ミシェル「こんな状況でおちおち寝てられるかよ。…大丈夫、いつもとオrやってみせるさ」
クラン「…もう背中は守らんでいいぞ、ミシェル。私を泣かせたら承知しないからなっ!」
ミシェル「ああ…。泣かせるのは嬉し泣きの時くらいにするつもりさ」
ルカ「ランカさんが歌を歌い始めたら、バジュラが集まってくるはずです」「移動が確認された時点でアイランド3を切り離し、安全圏まで離れたところでリトルガールを爆発させます」
ランカ「そのギリギリの瞬間まで私はここで歌い続ければいいんだね?」
アルト「それまで絶対にバジュラに近寄らせない。脱出も必ず成功させる…」「だから…だから安心して歌え」
ランカ「…うん」
タリア「頼んだわね、ランカさん」
霞 渚「これで終わったら、またライブで歌を聞かせてね」
ランカ「うん、楽しみにしてて…」
ブレラ「…歌いたくないなら歌わなくていいんだぞ、ランカ」
ランカ「!!」「ひどいよ、ブレラさん。どうしてそんな事言うの?」
ブレラ「歌はお前の心だ。それも、お前だけのものだから」
ランカ「ありがとう、ブレラさん。でもいいの…」(伝えたかった、たったひとりの人。その人には届かなかった歌だけど…)(これがその、たったひとりの人の望みだから…!)
〔BGM「アイモ」〕
ランカ「アーイモ、アーイモ…♪」(おいで…! 私はここだよ…!)
〔敵ユニット出現〕
剣児「おいでなすったか!」
イクサー3「虫さん、ごめんね! 渚達が困るのは、あたしも嫌だから…!」
ジェフリー「今回の作戦はアイランド3へバジュラを集める事が目的だ。撃墜にこだわる必要はない」
美和「ランカさんのいるステージにバジュラを近づけさせないように。これだけは気をつけて下さい」
モニカ「計算では、バジュラが移動を終えるまで約8分です。それまでランカさんを守って下さい!」
〔カーソル、目標地点を指定〕
アルト「8分だな。了解した!」
ブレラ「たったひとりの望み…それを叶える事がランカ、お前の望みなら…」
<戦闘開始>

<敵12機以下・敵増援1出現>

〔敵ユニット出現〕

<2PP>
メイリン「作戦終了まで、あと7分!」
ルカ「ナナセさんに怪我を負わせた報い、受けさせてやるっ!!」

<3PP>
豹馬「あと6分だ! ランカちゃんを守り抜くぜ!」
大作「おうっ!」

<4PP>
健一「あと5分…! あれだけの数のバジュラがどこに隠れていたんだ…!」
ランカ(ううっ! お腹が…痛い…!)

<イクサー3が戦闘>
イクサー3「…何だ、この感じ…?」
霞 渚「どうしたの、イクサー3? アトロスのテレパシー?」
イクサー3「違う…。もっとぞっとする変なの。真っ暗な所から瞳だけがあたしの事を見てるの…」
霞 渚「もしかしたら…。バジュラの相手は他の人に任せた方がいいかもしれないわ、イクサー3!」
イクサー3「ううん、虫さんの相手だってするよ! 甘えてられないもん!」

<4EP>
〔イクサー3の周囲に爆発〕
〔画面、振動〕

イクサー3「わあっ!?」
霞 渚「イクサー3!!」
イクサー3「誰だ! 危ないな!」
〔第3軍ユニット出現〕
一鷹「あいつは…!?」
霞 渚「気をつけて! あの人はイクサー2。あなたのお姉さんよ!」
イクサー3「ええっ!?」
イクサー2「お前がイクサー3か…。シスターグレイもつまらんものを…」「…イクサー3よ。お前が私の妹だという証…イクサーの姉妹の証を見せてもらおうか」
〔イクサー2、イクサー3へ隣接〕
〔イクサー2、イクサー3へ攻撃〕

[イベント戦闘「イクサー3vsイクサー2」]
イクサー3「いってえ! 何すんだよ!」
イクサー2「覚えておくがいい、イクサー3。私達イクサーに弱者など必要ない。ましてや姉より弱い妹など…」
イクサー3「そんな事、イクサー1は…お姉様は言わなかったよ!」
イクサー2「貴様の力、どの程度のものか私に見せてみろ」
イクサー3「このおおおおっ!」
〔イクサー3、イクサー2へ攻撃〕
[イベント戦闘「イクサー3vsイクサー2」]
豹馬「…! 前より数段強くなってるぜ、ありゃ!」
イクサー2「ふむ、パワーはある。しかし力だけでは戦いには勝てないぞ!」
イクサー3「なにぃ?」
〔イクサー2、イクサー3の周囲を移動〕
イクサー3「あれ? あれれれ?」
イクサー2「無駄な動きも多すぎる!」
〔イクサー3、イクサー2へ攻撃〕
[イベント戦闘「イクサー3vsイクサー2」]
イクサー3「わあぁぁぁぁっ!!」
霞 渚「イクサー3っ!」
イクサー2「どうした。お前の姉はもっと手応えがあったぞ」
イクサー3「まだだ…。私が負けたら、渚が…地球が…うぐっ!」
イクサー2「これで終わりだ、イクサー3!」
〔イクサー3、イクサー2へ攻撃〕
〔イクサー2の周囲に爆発〕
〔画面、振動〕

イクサー2「なにっ!?」
〔味方ユニット出現〕
イクサー2「お前は…!」
霞 渚「アトロス!」
アトロス「イクサー3はやらせない!」
つばき「あの子…ついに私達と戦う以外の道を…?」
イクサー2「…貴様、ネオスゴールドの配下のようだが、クトゥルフを裏切るつもりか?」
アトロス「ネオス様に騙されていたんだ! あたしはネオス様の娘なんかじゃなかった!」「だから、イクサー3だけはやらせない…! この命にかえても…!!」
〔アトロス、イクサー2へ攻撃〕
[イベント戦闘「アトロスvsイクサー2」]
アトロス「あたしはあんたとは違うんだ! イクサー3、守ってあげる!」「そらっ!!」
イクサー2「何を言いだすかと思えば…下らん!」

イクサー2「…フン、興が冷めた。イクサー1に伝えておくがいい。貴様だけはこの私が倒すとな」
〔第3軍ユニット離脱〕
アトロス「待てっ!」
イクサー3「う、ううっ…」
アトロス「…! しっかり、イクサー3!」
〔アトロス、イクサー3へ隣接〕
イクサー3「アトロス…どうしてあたしを…?」
アトロス「…あたし、あんたや渚を悲しませるのはやめにした…」「渚、聞こえる!? イクサー3をそっちに運ぶ! 手当てをしてあげたいんだ!」
霞 渚「いいわ! 私のテレパシーに従って!」
アトロス「わかった、渚!」
〔味方ユニット離脱〕
ノイン「イクサー3の帰還を確認した。我々は作戦を続行する!」
健一「了解!」
アルト「頼むぜ、ランカ…!」

<5PP>
シン「まだこんなにいるのか…! でもあと4分! この調子で最後まで!」

<6PP>
磁偉倶「あと3分…。ここが踏ん張りどころだぞ! 気合いを入れ直せ!」
ランカ(痛い…お腹が痛いよ…!)

<7PP>
剣児「これでまだ集まりきってねえのかよ…! つばき、あと何分だ!?」
つばき「あと2分! もう少しよ!」

<8PP>
ジェフリー「作戦終了まで残り60秒を切った! 総員、正念場だぞ!」

<一鷹が戦闘>
一鷹「誘蛾灯でもついてりゃランカさんにあんな危険な真似させないですむってのによ…!」
アリス「さすがに、ラッシュバードではバジュラの誘導はできません。悔しいですが、できる事をやりましょう!」

<シンが戦闘>
シン「絶対に守りぬくんだ…! でなきゃ、フロンティアもプラントも…!」

<豹馬が戦闘>
豹馬「あのレオンとかいう野郎の言いザマは気に入らねえが、今はランカちゃんのために頑張るぜ!」

<健一が戦闘>
健一「この作戦にフロンティア船団の運命がかかっているんだ! 一匹でも多く誘い込む!」

<アルトが戦闘>
アルト「くたばれ、バジュラども! アイランド3をくれてやるんだ! 二度と出てくるなあああっ!!」

<ミシェルが戦闘>
ミシェル「痛っ…! …くそっ、痛み止めだけじゃちょっと厳しかったかな?」「だが、痛みで目が冴えてるのは好都合だ。スナイパーは目が命、ってね!」

<ルカが戦闘>
ルカ「僕は決めたんだ。ナナセさんを絶対に守るって…」「だから、ごめんよ、アイランド3! これ以上の被害を受けたらフロンティアはおしまいなんだ!」

<クランが戦闘>
クラン「これが生存競争だというのなら私はお前達を殺す! 引き金を引くのにためらいはないっ!!」

<カナリアが戦闘>
カナリア「なぜ襲う、我々を!? 何を求める!? 弾薬ならばくれてやる!」

<剣児が戦闘>
剣児「船ひとつくれてやるんだ! 頼むから二度と出てくんなよ!」

<9PP・勝利条件達成>
ジェフリー「時間だ! アルト少尉! ランカ君を退避させろ!」
アルト「了解!」
〔アルト、ランカのいる地点へ移動〕
アルト「ランカ! 乗れっ!」
ランカ「アルト君!」
アルト「ランカを救出した!」
ラム「ランカさんの救出を確認! アイランド3、パージされました! 1分後にリトルガールが爆発します!」
ジェフリー「よし。総員、全速で離脱だ!」
〔味方ユニット離脱〕
〔大爆発音〕

【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

???
グレイス「見事よ、リトルクィーン。11年前とは違うのね…」

地球圏エリア
マクロス・クォーター/ブリーフィングルーム
アルト「終わったな、ランカ。ほんとによくやってくれたよ…。ありがとう…」
ランカ「う、うん…」(本当にこれでよかったの? 私の歌でバジュラが…あんなに…)(それにアイランド3が爆発した時のあのお腹の痛みは一体…)
〔通信パネルの開く音〕
三島「ああ、ランカさん。あなたのおかげで作戦は大成功しました。本当にありがとう」
ランカ「いえ…」
三島「しかし、今回は船内に潜むバジュラを倒したに過ぎません」「我々の戦いはバジュラを根絶やしにするまで終わらない」
ランカ「!!」
三島「これからも歌い続けてくれますね? 我々がバジュラとの戦いに勝利し、生き残るために…」
ランカ「ごめん…なさい…」
三島「…? ミス・ランカ…?」
ランカ「ごめんなさい…。もう…歌えません!」
〔ドアの開閉音〕
アルト「ランカ!」
霞 渚「ランカちゃん…」
三島「何があったのですか?」
レイ「いくら一度戦場に立った事があるとはいえ、彼女は民間人です」「惨状を目の当たりにして気分が不安定になっているのでしょう」
健一「無理もない…。あんなに多くのバジュラの死骸の中で歌ったんだ」
石間「では、今後の作戦に支障が出ないようメンタルケアをしなくてはなりませんね」
グレイス「それは私の仕事です。お任せ下さい」
三島「ともあれ、当面はバジュラの攻撃を受ける心配はなくなりました」「亡き大統領も喜んでおられるでしょう…。皆さんのご尽力に心から感謝します」
美和「ありがとうございます」
三島「現在、次の作戦へ向けての準備を整えています」「今度こそバジュラを根絶やしにしましょう。それでは…」
〔ドアの開閉音〕
健一「バジュラを根絶やしか…」
今日「今回の作戦からも明らかなように、ハワード前大統領に比べて臨時大統領の考え方は過激だな…」
レイ「だが隣接するプラントにもバジュラによる被害が出ている。強硬手段もやむを得ないだろう」
アルト「でも、ランカを囮に使うなんてあんなやり方、俺には…」

アイランド1/グリフィスパークの丘
ランカ「もう嫌だよ…。どうして私なの? どうして私の歌、バジュラ達に…」「えっ?」
〔ポヨン音〕
あい君「………」
ランカ「!! あい君?」「あい君、どこ行ってたの? ずっと心配してたんだから!」
あい君「………」
〔画面、黄色にフラッシュ〕
ランカ「えっ? あい君…? その姿…」
〔画面、発光〕

マクロス・クォーター/格納庫
アトロス「もう、クトゥルフには戻れない…」
イクサー3「戻んなくてもいいよ。あたし達と一緒にいればいい!」
アトロス「…! あたしは敵よ? あたしはあなたを倒すために作られた戦士なのよ?」
霞 渚「違うわ、アトロス。だってあなたはイクサー3を助けてくれたじゃない!」
イクサー3「そうだよ。あたし達、もう友達だよ!」
アトロス「友達…? 無理だよ! 敵としてみんなを苦しめてきたあたしが今さら仲間になるなんて…!」
剣児「そんな事気にすんなって。誰だって間違いは犯すさ。大切なのはこれからどうするかだ!」
つばき「あら、剣児にしては珍しくいい事言うわね」
剣児「茶化すなよ、つばき」
アトロス「でも、あたしがあの時イクサー3と戦わなければ、加納渚はゴーレムの手に落ちなかった…」「渚は今、ネオス様の所でひどい目にきっと遭ってると思う…。あたしのせいで…!」
宙「責任を感じているのなら自らの手で渚を救い出せばいい。俺達と一緒にな」
ちずる「そう、それが今あなたにできる責任の取り方なんじゃないかしら」
アルト「それに、ネオスゴールドの居場所はお前が知ってるんだろ?」
アトロス「わからないんだ…。クトゥルフの要塞は普段、次元の裂け目に隠してある…」「そして、もうあたしが知ってる場所にはなかった…」
アルト「そうか…」
霞 渚「アトロス、ほら顔をあげて! うつむいてちゃ、前に進めないわよ!」
アトロス「………」「わかった。あたし、やってみる!」
霞 渚「そうこなくっちゃ!」
アトロス「励ましてくれてありがとう。渚、大好き!」
霞 渚「アトロスってら、子供みたいに甘えん坊さんなんだから…!」
イクサー3「ああっ! 渚は私のパートナーなんだぞ。勝手に抱きついちゃダメ~ッ!」
〔メールの着信音〕
アルト「ん? ランカからメール…?」

アイランド1/グリフィスパークの丘
アルト「ランカッ!」
ランカ「アルト君、ゴメンね、急に呼び出したりして」
アルト「ランカ、何があったんだ? もう歌えないなんて…」
ランカ「お願いがあるの、アルト君!」「あい君、おいで…」
あい君(バジュラ(幼生))「………」
アルト「バジュラ!!」
〔銃を構える音〕
ランカ「やめて、アルト君! 撃たないで!」
アルト「なんで止める! そいつはバジュラなんだぞ! フロンティアの人々を苦しめている…!」
ランカ「でもこの子じゃないよ! この子はまだ脱皮したばかりで、何も悪い事してないじゃない!」
アルト「バジュラがいる限り、空は戦場になる! 俺達が生き残るにはこいつらを殺すしかないんだ!」
ランカ「ダメッ!」
アルト「そこをどけ! ランカ!!」
〔殴打音〕
〔画面、振動〕

アルト「ぐあっ!」
ブレラ「…よせ」
アルト「き、貴様っ!」
ランカ「ブレラさん…!」
ブレラ「ランカ、望みを言え。お前の望みは俺が叶えてやる」
ランカ「………」「アルト君…。私ね、最近少しずつだけど、昔の事思いだしてるんだ。怖いけど…」「でもきっと、私は知らなくちゃいけないんだって、そんな気がして…」「だから私、行くね」
アルト「行くって…?」
ランカ「せめてこの子だけでも仲間の所に帰してあげたいの」
アルト「!!」
ブレラ「わかった」
〔機体の稼働音〕
アルト「VF-27!」
ブレラ「乗れ、ランカ」
ランカ「アルト君…」
アルト「馬鹿! 行くな、ランカ!」
ランカ「ほんとはね、アルト君と行きたかった。ずっと一緒にいたかったよ」
アルト「ランカ…!」
ランカ「アルト君…」「さよなら…大好きでした…!」
〔機体の発進音〕
アルト「ランカ! 行くな、ランカァァァッ!」

大統領府/執務室
グレイス「ブレラの進路を特定できたわ。リトルクィーンと一緒にバジュラの本星へ向かっているようね」
三島「バジュラ本星の位置はペットのバジュラ君が導いてくれるというわけか」
グレイス「ええ。バジュラの声に呼ばれて本星もこちらの宇宙にフォールドした様子…」「あとはリトルクィーンを追えば、バジュラ本星が見つかるのはもう時間の問題ね」
三島「素晴らしい! それなら、すぐに出発の準備に取りかからなければ…!」
グレイス(あなたにとってはバジュラ本星にあるフォールドクォーツが素晴らしいのでしょうけど…)(けど、私にとっては本星をフォールドさせた存在…それこそが素晴らしいのよ)
三島「しかし、リトルクィーンがいないとなると代わりの歌姫を用意する必要がありますね」
グレイス「それならご安心を。ちょうど予備が見つかりそうなの」
三島「ほう?」
グレイス「堕ちた歌姫もなかなかどうして。楽しませてくれるわね、フフフ…」
【シナリオエンドデモ終了】


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