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シーン5 冥王計画
No.36
ゼオライマー、暁に出撃す

<ラスト 鉄甲龍要塞>
全ての八卦ロボを失った鉄甲龍は、幽羅帝自ら最終計画を
発動する。はたして、冥府の王となるのは秋津マサト…
そして、幽羅帝のどちらなのか…!?

【シナリオデモ1開始】
ブライト「…ユニコーンドリルとレオサークルの状態はどうだ?」
ベガ「井上博士達が対処していますが…芳しくありません」
ブライト「そうか…。ハウドラゴンの様子は?」
ベガ「沈黙しています」
ミサト「総攻撃を仕掛けるなら、ゼオライマー以外の八卦ロボが失われた今がチャンスね…」
ベガ「ええ…。でも、ゼオライマーとマサト君、美久のことが気になるわ…」
ブライト「まだ彼らから何の連絡も入ってきていないのか?」
ベガ「はい。ラストガーディアンへ問い合わせても、応答がありません」
ミサト「彼らは基地へ戻ったのかしら? それとも…」
ブライト「………」
〔通信のコール音〕
トーレス「ブライト艦長、渋谷長官から通信が入っています」
ブライト「こちらに回してくれ」
〔通信を入れる音〕
渋谷長官「ブライト艦長、連邦軍極東方面軍より連絡があった」「彼らはハウドラゴンに対し、総攻撃を敢行するそうだ」
ブライト「では、我々もそれに参加しろと?」
渋谷長官「その前に、敵本拠地周辺の偵察を行って欲しいとのことだ」
ブライト「了解しました。直ちに本艦とナデシコで中国大陸へ向かいます」
渋谷長官「うむ。電童とデータウェポンはこちらで預かる。くれぐれも気をつけてな」
ブライト「はっ」
〔通信を切る音〕
ブライト「直ちに艦の発進準備を。それから、葛城三佐…偵察部隊の編成を頼む」
ミサト「了解です」

アクア(あの後、ツェントル・プロジェクトから何の連絡もない…)(ザパト博士にメディウスの変貌についての説明を求めて、返答がない)(そして、新型のTEアブゾーバーに関することも…)(もしかしたら、ザパト博士は最初から承知の上で…ミッテ先生のことも…)(………)(だとしたら、私とヒューゴはいったい何なの?)(プロジェクトのために都合良く利用される駒だとでも言うの…?)
〔扉の開閉音〕
ケーン「…アクアさん、ここにいたのか」
アクア「ケーン君…」
ケーン「葛城三佐が俺達でチームを組んで偵察任務に就けってさ」
アクア「わかったわ。すぐに準備をしてくるわね」
〔扉の開閉音〕
ケーン「アクアさん、立ち直りつつあるんじゃないか?」
ライト「さて、そいつはどうかな」
タップ「無理してると思うぜ、俺は」
ケーン「けどよ、いつもの感じに戻ってきてるし…」
タップ「だから余計に、だよ」
ケーン「そ、そうか…」
ライト「とにかく、俺達でアクアさんのサポートをしようぜ」「ヒューゴさんがいつ戻ってきてもいいようにさ」
ケーン「ああ…そうだな」
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔味方ユニット出現〕
ケーン「ポイント「G2009へ移動…。今のところ問題なし、と」
タップ「なあ、ケーン。そろそろ戻ろうぜ」
ライト「ああ。担当の偵察エリアから出ちまってるぞ」
ケーン「馬鹿言うな。ここまで来て手ぶらで帰れるかよ」
タップ「手ぶらってことは、異常がないってことでしょうが」
ライト「それに、今のハウドラゴンを刺激するのはよくない」
ケーン「何いってんだ。連中はまたロクでもねえことを企んでるに決まってる…」「今の内に奴らの尻尾の先だけでもつかまえておかねえと…」
ライト「気持ちはわかるがな、ここでの勇み足は禁物だ。アクアさんがいることを忘れるな」
ケーン「わ、わかったよ」
〔基地のサイレン〕
ケーン「!!」
ライト「チッ、一足遅かったか! 敵が来たぞ!」
タップ「だから、言わんこっちゃない!」
〔敵ユニット出現〕
アクア「木連の機体…!」
タップ「どうする、ケーン!?」
ケーン「毒を食らわば皿までって奴だ! 迎え撃つぞ!」
ライト「おいおい、俺達の任務は偵察だぞ。ここはいったん離脱して…」
ケーン「奴らにネェル・アーガマやナデシコの位置を知られるわけにはいかねえだろうが!」
タップ「そりゃそうだけどさぁ…」
ケーン「アクアさん、あんたはここから下がってくれ!」
アクア「どうして!?」
ライト「初心者にはちょいときついシミュレーションですからね。ここは俺達に任せて下さいよ」
アクア「…気を遣ってくれてありがと。でも、あなた達もこうやってドラグナーに慣れていったんでしょ?」
ライト「そりゃまあ…そうですが」
アクア「だから、私もやってみせる。でなきゃ、ヒューゴに笑われるわ」
ケーン「…了解。だけど、危なくなったらすぐに下がってくれよ」
アクア「ええ、わかったわ」
<戦闘開始>

<3EP・敵増援1出現>

〔基地のサイレン〕
ライト「ん!? この反応は!」
〔敵ユニット出現〕
アクア「!!」
北辰衆「奴らを鉄甲龍要塞へ近づけるわけにはいかぬ」
北辰衆「我らの狙いは天のゼオライマー…邪魔者は排除あるのみ」
タップ「くそっ、厄介な連中が出てきやがったぞ!」
ライト「この状況で奴らから逃げ切るのは難しいな…!」
ケーン「だけど、俺達で何とかするしかねえだろうが!」
ライト「まうz、密集陣形で連中を迎撃…その後、隙を見て一気に離脱っていう段取りでどうだ?」
ケーン「ああ、それでいくしかねえようだな!」
ライト「アクアさん! 俺達から離れないようにして下さいよ!」
アクア「了解!」
北辰衆「…あの竜騎兵、動きが鈍い。奴から落とせ」
アクア「こんなところでやられてたまるもんですか…!」

<5PP>
ケーン「アクアさん、大丈夫か!?」
アクア「ええ、何とか…!」(これぐらいの危機を乗り越えられるようにならなければ、メディウスには勝てない…!)(そして、私地震でミッテ先生の意思を確かめるのよ…!)

<北辰衆以外の敵全滅or7PP・味方援軍1出現>
北辰衆「なかなかしぶとい…。ならば、これでどうだ?」
〔敵ユニット出現〕
ケーン「ま、まだいるのかよ!!」
ライト「ここまでだな…! 敵を強行突破して、この空域から離脱するぞ!」
タップ「それじゃ、こっちもただじゃ済まねえぜ!」
ライト「落とされるよりはマシだ! 多少のダメージは覚悟しろ!」
ケーン「俺がしんがりを務める! お前達はアクアさんを連れて先に行け!」
タップ「わ、わかった!」
北辰衆「新型から滅するべし」
アクア「!!」
〔アクアに爆発〕
アクア「きゃあああっ!!」
〔アクア、前進〕
ケーン「アクアさん!!」
アクア「ま、まだよ! まだ戦える!!」
北辰衆「血祭りにあげよ」
〔敵ユニット出現〕
〔ジョロ群、アクアへ隣接〕

アクア「し、しまった!!」
タップ「ヤバイぞ、ケーン!!」
ケーン「俺が突っ込む! 援護を頼むぞ!!」
〔敵ユニット撃破〕
アクア「え!?」
ケーン「何っ!?」
北辰衆「どこからの攻撃だ!?」
〔味方ユニット出現〕
ライト「あ、あの機体は!?」
ケーン「△△△△△△!?」
タップ「だけど、形が違うぞ!!」
アクア「ま、まさか…!?」
〔ヒューゴ、アクアへ隣接〕
ヒューゴ「アクア、こっちへ来い!」
アクア「ヒューゴ!!」
ケーン「ヒューゴさん、本当にヒューゴさんなのか!?」
ヒューゴ「ああ…幽霊じゃないぞ」
アクア「あ、あなた…無事だったのね!」
ヒューゴ「…見ての通りだ。それより、早くこの機体へ乗れ!」
アクア「もしかして、それは…!」
ヒューゴ「…俺の…いや、俺達の新しいTEアブゾーバーだ」
アクア「!!」
〔味方ユニット離脱〕
アクア「す、凄い出力…! それに、このコックピットの仕様は…?」
ヒューゴ「詳しい説明は後だ。TEエンジンの出力調整を頼む」
アクア「え、ええ」
ヒューゴ「前よりピーキーだからな。慎重にやってくれよ」
アクア「りょ、了解!」
ヒューゴ「それと、俺もまだこの機体には不慣れでな…出力調整以外の仕事も頼むぞ」
アクア「……!」
ヒューゴ「どうした? 自信がないのか?」
アクア「いえ、やってみせるわ!」
ヒューゴ「よし…! 行くぞ、アクア!」
アクア「わかったわ、ヒューゴ!」

<ヒューゴが戦闘>
ヒューゴ「そんな機体で俺達を止められると思うなよ!」
アクア「ヒューゴ、出力をブルーゾーンで安定させたわ!」
ヒューゴ「了解! 仕掛けるぞ!」

<敵全滅・勝利条件達成>
ライト「やれやれ、終わったか…」
ヒューゴ「………」
ケーン「助かったぜ、ヒューゴさん。あんたがきてくれなきゃ、今頃どうなってたことか…」
ヒューゴ「いや…こっちこそ間に合って良かった」
ライト「きっと戻ってくると思ってましたよ」
ヒューゴ「ああ…何とかな」
アクア「ヒューゴ、あなたは…」
ヒューゴ「ここに長居は無用だ。ナデシコはネェル・アーガマの所へ戻るぞ」
アクア「え、ええ…」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

レイン「ヒューゴ、よく無事で…!」
ヒューゴ「ああ…心配をかけてすまなかった」
ドモン「気にするな。俺はお前が死んだとは思っていなかった」
サブロウタ「何にしてもめでたしめでたしだねェ」
レイン「ええ…」
ナナ「ヒューゴさん、今までおどこに行っていたんですか?」
ヒューゴ「ツェントル・プロジェクトの研究所だ」
ナナ「え…?」
弁慶「当然だろ。新型のTEアブゾーバーに乗ってきたんだからさ」
ナナ「でも、どうやって研究所に…?」
ヒューゴ「あの時、俺は△△△△△△からシートごと放り出され…」「プロジェクトから派遣された回収班に助けられたんだ」
レイン(回収班…?)
ルリ「………」
ナナ「それでケガ一つなかったなんて…」
弁慶「すげえ悪運の強さだよな」
ヒューゴ「………」
〔通信のコール音〕
ハーリー「ん? これは…。艦長、連邦軍の小型輸送機が本艦への着艦要請を出しています」
ルリ「所属と責任者の名前は?」
ハーリー「ツェントル・プロジェクトのミタール・ザパト博士だそうです」
ルリ「………」
ヒューゴ(来たか…)
ルリ「ヒューゴさん、心当たりは?」
ヒューゴ「おそらく、新型の調整と整備をしに来たかと…」
ルリ「わかりました。ハーリー君、着艦許可を出して下さい」
ハーリー「了解です」

アクア「ヒューゴ…」
ヒューゴ「新型のDFCシステムの調整は終わったのか?」
アクア「ううん。ちょっと手間取っていて…」
ヒューゴ「もうすぐザパト博士がここへ来る。不明な点は奴に聞け」
アクア「それより…ごめんなさい。私のせいであんなことになって…」
ヒューゴ「…気にするな。あれは…仕方がない」「俺もメディウスに乗っているのが隊長だと知った時は動揺したからな」
アクア「でも、あなたは…」
ヒューゴ「俺の身体のことが気になるのか?」
アクア「………」
ヒューゴ「何故、あれだけのダメージを受けて無事だったのか…」「それは、俺の身体の大部分が作り物だからだ」
アクア「……!」
ヒューゴ「壊れたパーツは交換すれば済む。…要はモビルスーツや特機と同じさ」
アクア「そんな…」
ヒューゴ「…すまん。お前やみんなをだますつもりはなかった…」「ただ、余計な気を遣わせたり、心配をさせたくなかっただけだ…」
アクア「………」
ヒューゴ「別に俺はこの身体に負い目を感じているわけじゃない」「生き延びるには仕方がなかった…そして、これは当然の報いなんだ」
アクア「…もしかして、そうなったのは…」
ヒューゴ「ああ…クライ・ウルブズがデビルガンダムと戦った時…俺は瀕死の重傷を負った」「そして、次に気づいた時…俺はツェントル・プロジェクトの病室にいた」「…後で聞いた話だが、死体同然だった俺を引き取ったのはザパトだそうだ」「その後、奴は俺をTEアブゾーバーの実験体にするため、俺の身体を作り替えたんだ」
アクア「そんな…! 今の技術を応用すれば、何とか元通りにすることだって…」
ヒューゴ「…メディウス以前のピーキーな機体のテストを行うには、強靭な身体が必要だった」「そこで、ザパトは俺に目をつけ…軍の病院から身柄を引き取った」「奴にとって、俺はTEアブゾーバーの一部も同然なのさ」
アクア「…じゃ、じゃあ、あの薬は…?」
ヒューゴ「時代遅れの身体の拒絶反応を抑えるためのもの…」「あれがなければ、俺はまともに動くことも出来ない」「ザパトはあの薬をエサにして、俺をプロジェクトに縛っているつもりなのさ」
アクア「ご、ごめんなさい…私、そんなことも知らず、あなたにひどい言葉を…」
ヒューゴ「いや、もういい」「それに…きっかけはどうあれ、俺は自分の意思でプロジェクトに参加している」「決して、ザパトに強制されているからじゃない……生き抜くために、だ」「そうしなけりゃ、死んだクライ・ウルブズの仲間達が浮かばれない…」「俺は…そう思っている」
アクア「…ヒューゴ…」
ヒューゴ「…少し喋り過ぎたな」「それより、メディウスのことだ。奴にあんな機能があったなんて…」「プロジェクトのスペックノートには書かれてなかったぞ」
アクア「…あれは多分…ミッテ先生が独自に付け加えた物だと思うわ」
ヒューゴ「あの女は何者なんだ? ザパトは何も教えてくれなかったが…」
アクア「彼女は戦闘用人工知能の研究者…つまり、無人機動兵器に搭載するAIやOSを開発している人なの」
ヒューゴ「軍の関係者か?」
アクア「ええ。ツェントル・プロジェクトには関わっていなかったけど…」「別の極秘プロジェクトに参加しているらしいって噂は聞いてたわ」
ヒューゴ「…お前との関係は?」
アクア「私が士官学校にいた頃の…人型機動兵器行動理論の講師だったの。…先生には色んなことを教わったわ」「私、先生を尊敬してたの…好きだったの」「先生は自立した女性で…優秀な科学者で…自分の主義をきちんと持っていて…」「他人に言われたまま生きるのが嫌で家を飛び出した私にはあこがれの存在だった…」「そう…私は先生のような生き方をしたかったの…」「先生みたいな女性になりたかったの…」「でも…先生はメディウスを奪って…私の敵になって…」「どうして…こんなことになってしまったの…?」
ヒューゴ「…一つだけ言えるのは…あの女と戦わなければ、お前が死ぬということだ」
アクア「………」
ヒューゴ「お前だってわかっているはずだ…」「アルベロ・エストとあの女がメディウス・ロクスを奪ってからやってきたことを…」
アクア「………」
ヒューゴ「今までは俺達を試すような素振りも見せていたが…」「あの時は本気で潰しにきた」「奴らは俺達となれあうつもりなどない。戦わなければ、こっちがやられる」
アクア「それは…わかってるわ。でも、私はミッテ先生の意思を確かめたい…」「何故、先生があんなことをしているのか…それを知りたいの」
ヒューゴ「あの女はお前の感情を利用して戦っている…」「割り切らなければ、お前が死ぬことになるぞ」
アクア「………」「もう一度先生と話をして…それで駄目なら…」
ヒューゴ「………」「とにかく、変貌したメディウスは危険過ぎる…」「あのままにしておけば、いずれ奴はあのデビルガンダムと同じような力を持つことになる」「それだけは何としてでも阻止するぞ」
アクア「ええ…あなたと私の手で」
ヒューゴ「ああ。これからもよろしく頼むぞ、アクア」
アクア「私の方こそ」
〔扉の開閉音〕
ミタール「ヒューゴ、アクア…ここにいたか」
アクア「ザパト博士…」
ミタール「どうかね、TEアブゾーバー9号機の調子は?」
ヒューゴ「今の所は順調だ」
ミタール「そうか。では、アクア…君に9号機の説明をしよう。このスペックデータを見たまえ」
〔通信を入れる音〕
アクア「さっきと形状が違う…。それに、この狼と鳥の形をしたマシンは何なんです?」
ミタール「マシンアニマリート…新型機をサポートする機動兵器だ」「狼型の名はロウガ、鳥型はヒオウという」「通常は素体の各所に装着され、その位置が変わることによって9号機は二つの形態に変化する」
アクア「変化…?」
ミタール「そう。こちらの形態はフォームG…近距離戦・格闘戦用に特化したものだ」「この形態の操縦はヒューゴが担当する」
アクア「待って下さい、博士。形態によってパイロットが変わるんですか?」
ミタール「そう。君は今までと違って、サブ・パイロットではなく…」「もう一つの形態、フォームSの操縦を担当してもらうことになる」
アクア「フォームS…」
ミタール「ああ、遠距離戦・砲撃戦に特化した形態だ」「これからは状況に合わせ、GとS…この2つのフォームを使い分けるのだ」
アクア「…わかりました」
ミタール「なお、9号機は改良されたTEエンジンを搭載している」「無論、まだ完全な物とは言えんが…」「出力や安定性の面では、△△△△△△に比べて格段に向上している」「つまり、エンジンの問題が軽減したおかげで、より戦闘に専念できるというわけだ」
アクア「了解です。ところで、9号機の機体名は?」
ミタール「君達に任せる。好きに名付けたまえ」
〈名前変更〉
ミタール「△△△△△△か。いいだろう」
ヒューゴ「…博士、あんたに聞きたいことがある」
ミタール「何かね?」
ヒューゴ「あんた…アルベロ・エストやあのエルデ・ミッテという女と関わり合いがあるんじゃないのか?」
ミタール「…疑われるのも無理はない。だが、メディウスの件に関しては私も驚いている」「リミッターをかけられたラズムナニウムはあのような能力を発揮するはずがない」
ヒューゴ「それを信用しろと?」
ミタール「…君達は信じるしかない。これからのためにもな」
ヒューゴ「………」
アクア「………」
ミタール「君達に与えたメディウスの破壊命令は今も変わらない」「△△△△△△で一刻も早くあれを止めてくれたまえ」
アクア「…はい」
ミタール「…ヒューゴ、回収後にお前の身体の再調整を行ったが…」「それでも薬が必要であることに変わりはない。無駄に消費するのは禁物だぞ」
ヒューゴ「なら、追加分をもっと寄こせ」
ミタール「そうはいかん。あの薬は精製するのに手間がかかるのでね」
ヒューゴ「…薬が欲しいなら、結果を出せということか」
ミタール「好きに受け取ってくれたまえ」
ヒューゴ「………」
ミタール「では、我々は△△△△△△の整備が終わり次第、研究所へ帰還する」「君達が任務を完遂することを祈っているぞ…」

鉄甲龍要塞

幽羅帝(…八卦衆が全て倒された今、もはや残された方法は一つ…! 最後の手段によって、この世界を…!)
ルラーン「…押せますまい…そのボタンを…」
幽羅帝「! 何を…!?」
ルラーン「あなたは優しい気性の方だ…。この世を滅ぼすことなど望まない…」
幽羅帝「何を…何を知っている、ルラーン!?」
ルラーン「あなたを動かしているのは、木原の亡霊なのです…!」
幽羅帝「!!」
ルラーン「…あなたはあの秋津マサトと同じく…木原マサキの細胞から造られたクローン…」「あの男の野心の代行者…」
幽羅帝「な…何だと!? この私が…彼奴の!?」
ルラーン「………」
幽羅帝「何故だ、ルラーン!? 貴様、それを知りながら…何故、私を今まで生かしておいたのか!?」
ルラーン「…私は見たかった…。マサキの生まれ変わりが滅びる様を…」
幽羅帝「しかし…お前は私に尽くしてくれた…! 何故だ…!?」
ルラーン「ふっ…ふっふっふ…」
〔銃を構える音〕
幽羅帝「!?」
ルラーン「…あなたは…本当に美しい…」
〔銃声〕
幽羅帝「!!」
〔人の倒れる音〕
幽羅帝「…ルラーン…お前は……」「………」「…今まで私を動かしていたのは…全て木原マサキの遺志か…。奴が植え付けた偽りの野望だったのか…」「耐爬……あなたは……何のために……!」

ラストガーディアン基地

美久「…マサト君……マサト君なのね…?」
マサト「…僕は…マサトでもマサキでもない」
美久「マサト君…!」
マサト「わかった…わかってしまったんだよ…」「僕はどちらでもない…もうどちらにもなれはしないんだ…」「僕は木原マサキのクローンだ…そして、ゼオライマーにはマサキの人格とプログラムがインプットされていた…」「僕はそれを受けることで木原マサキそのものになったはずだった…」「そう…思っていたんだ…」「だけど、消せなかったんだ…秋津マサトを…!」「15年間、平凡な少年として生きてきたもう一つの人格を…!」「木原マサキの野望に引きずられて悲鳴を上げている愚かな少年が…ここに生きているんだ…
美久「…マサト君…
マサト「僕は……誰だ……?
美久「あなたは…マサト君よ。私がよく知っている…マサト君…」
マサト「美久……優しいな、君は…」「いや、君だけじゃない。八卦衆もみんな…気高い心を持っていた」「どうして僕の造った君達だけが優しく…そして、僕だけが薄汚いんだ…!」
美久「違うわ! あなたの中に綺麗な物があったらこそ、それを生んだのよ!」
マサト「……!」
美久「ゼオライマーから離れて暮らしましょう…!」「そうすれば、きっと元のマサト君になる…!」
マサト「……ありがとう、美久。けど、そういうわけにはいかないんだ…」「もう一人の僕が…ハウドラゴンにいる以上は…」
〔扉の開閉音〕
沖「マサト…」
マサト「沖さん…」
沖「…ハウドラゴン…いや、鉄甲龍の盟主、幽羅帝からお前に通信が入っている…」
美久「!! 幽羅帝が直接…!?」
マサト「………」
沖「受けるか、マサト…?」
マサト「…ええ」「それが僕にとって本当の…そして、最後に果たさなければならない役目です…」

幽羅帝「…秋津マサト…もはや、全てを知ったであろう」
マサト「…ああ」
幽羅帝「私とお前…その勝者こそが真の冥王」「私はこれから全世界を破滅させるためのスイッチを入れる」「もし止めるつもりがあるのなら、来るがいい。秋津マサト…」
〔通信を切る音〕
マサト「………」
美久「マサト君…!」
マサト「…僕は逃げられない。もう一人の僕との決着をつけ…」「木原マサキの怨念を消さなければならない」
美久「私も行きます…!」
マサト「もう僕だけで充分だ! 君も、マグネイト・テンのみんなもこれ以上巻き込むわけにはいかない!」
美久「……!」
マサト「…後は…僕だけでいい……」
〔扉の開閉音〕
美久「………」

マサト(…そう…後は僕とゼオライマーだけでいい…)(ここであの男の…木原マサキの怨念に…全てに終止符を打つ)(それでも…終末へ向かおうとする流れは変わらないかも知れないけど…)(みんなが…マグネイト・テンがいてくれれば…)
沖「マサト…
マサト「沖さん…無事で…
沖「マサト…俺に出来ることはないか?
マサト「………」
沖「…そうか」
マサト「…このことは…マグネイト・テンのみんなには伝えないで下さい」「ただ…ゼオライマーと秋津マサトは…宿命と共に消えていった、と…」
沖「………」
〔扉の開閉音〕
美久「………」
マサト「美久…君は…」
美久「…鉄甲龍要塞の位置は…私の中にメモリーされています。それをたどれば、跳べるはずです
マサト「………」
美久「連れて行って…下さい
マサト「………」
【シナリオデモ2終了】


サブタイトル
ゼオライマー、暁に出撃す」


【戦闘マップ2開始】
幽羅帝「………」
〔鉄甲龍要塞に爆発〕
幽羅帝「!! 来たか…!」
〔第4軍ユニット出現〕
幽羅帝「天の…ゼオライマー!」
マサト「………」
〔敵ユニット出現〕
北辰衆「ゼオライマー…秋津マサト」「貴様が持つ次元連結システムは、我らの計画にとって大きな妨げとなる」
マサト「………」
北辰衆「全ては新たなる秩序のため…」「貴様の身柄とゼオライマー…そして、次元連結システムをもらい受ける!」
マサト「…僕達の邪魔を……しないでくれ」
〔マサト、気力上昇〕
北辰衆「ぬうっ!? この反応値は!」
北辰衆「隊長の命令だ! 取り抑えよ!」
〔マサト、鉄甲龍要塞へ隣接〕
マサト「………」
幽羅帝「………」
マサト「これが……」
幽羅帝「我らの宿命……」
マサト「今、僕達は……」「真の冥王となる……!」
〔鉄甲龍要塞から爆発の広がり〕
〔画面、発光〕

【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

〔レーダー反応〕
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

ブライト「くっ! 何ごとだ!?」
ミサト「ば、爆発の衝撃波!?」
遙「見て、西の空を!」
綾人「!!」
シンジ「あ、あの雲…何なんだ…!?」
ケーン「お、おい、あれって…!!」
タップ「じょ、冗談だろ、おい!」
ブライト「トーレス、状況を報告しろ!」
トーレス「ポイントG2547付近で、大規模な爆発があった模様です!」
ブライト「! もしや、そこは…!?」
ミサト「ハウドラゴンの要塞があった所…!」
遙「もしかして、ゼオライマーが…?」
綾人「トーレスさん、ゼオライマーの反応は!?」
トーレス「わ、わからん。爆発の影響で、センサー類が役に立たないんだ」
綾人「そ、そんな…!」
シンジ「じゃあ、マサト君と美久さんは…!?」
ミサト「あの爆発の中じゃ、いくらゼオライマーと言っても…」
シンジ「……!」
ケーン「待てよ! 俺はこの目で確かめるまで信じねえぞ!」
遙「そうね…まだ望みを捨てるのは早いわ」
ブライト「総員、第1種戦闘配置につけ! 本艦はこれよりG2547へ向かう!」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔第4軍ユニット出現済み〕
マサト「………」「……美久……無事か……?」
美久「…ええ…何とか…」「…ゼオライマーは…もう動けないけど…」
マサト「…ふ、ふふふ…」
美久「マサト君…?」
マサト「これが…僕の運命だっていうのか…?」「僕は…彼らを全て犠牲にし…自分一人だけ生き残ってしまった…!」「僕もゼオライマーと共に滅ぶべきだったのに…僕一人だけ…!」
美久「…一人じゃないわ、マサト君。私も…一緒よ」
マサト「……!」
美久「あなたは一人じゃない…。私が傍にいるわ…」
マサト「だけど、僕とゼオライマーは消えて然るべきだった…」「僕が…木原マサキが犯した罪を償うために…」「なのに、何故、僕は…!」
美久「それがあなたの…ううん、私達の運命なのよ…」
マサト「…僕に…木原マサキの業を背負って、生きていけというのか…?」
美久「…そうよ。私達が生き残ったことには、何かの意味があるはず…」
マサト「………」
美久「まだ私達には、この世界でやらなければならないことが残っているのよ」
マサト「やらなければならないこと…」
美久「マサト君…あなたはわかっているはずよ」
マサト「………」「…ああ。僕は知っている…」「冥王計画と同様に、この世界へ終末をもたらそうとする者達がいることを…」「だから、僕は……」
〔ラストガーディアンの警報〕
美久「!? この反応は…!」
〔敵ユニット出現〕
アシュラ「グフフフ…フハハハハ!!」
美久「か、彼らは…!?」
マサト「確か、ギャンドラー…!!」
ディオンドラ「ご苦労だったねぇ! お前のおかげで、いい場所が見つかったよ!」
マサト「場所…? どういうことなんだ!?」
デビルサターン6「ワイらはちょうど引っ越し先を探しとってな」「どっかエエトコないかと思てたら、エラい爆発が起きよったんや」
ディオンドラ「それで、新地になったここへ来たというわけさ」
マサト「いったい、お前達は何をしに…!?」
デビルサターン6「言うたやろ! 引っ越しや、引っ越し!」「これでワイらはあのデカトンガリの腹ン中に間借りせんでも済むんや!!}
ディオンドラ「そう…! これからは私達の好きに出来るってことさ!」「さあ、ガデス様! この地へご降臨を!」
〔轟音〕
〔画面、振動〕

マサト「な、何だ!?」
美久「こ、これは…! まさか、次元振動!?」
マサト「何が…何が来るんだ!?」
[イベントデモ「天空魔城 落下」]
マサト「ぐ…うう…!」
美久「! 見て、マサト君!!」
〔カーソル、天空魔城を指定〕
マサト「あ、あれは…!?」
デビルサターン6「どや! たまげたか!」「あれがガデス様の居城…その名も天空魔城や!!」
マサト「天空…魔城!?」
〔敵ユニット出現〕
グルジオス「…ご苦労だったな、お前達」
アシュラ「はっ、グルジオス様」
グルジオス「これでハイリビード捜索にも本腰を入れられるというもの…。ガデス様も喜んでおられる」
アシュラ「ははっ!」
デビルサターン6「ほな、後はあいつを始末するだけでんな!」
マサト「美久! ゼオライマーは…ゼオライマーは動かないのか!?」
美久「ダメ、出力が上がらない…!!」
ディオンドラ「ハハハ! 悪あがきはおよし! お前達の首と機体は、ガデス様への貢ぎ物にしてやるよ!!」
〔敵ユニット出現〕
マサト「か、囲まれた!?」
デビルサターン6「言うとくけど、助けを期待したかて、無駄やで!」「いくらあの男でも、ここへ乗り込んでくるほどアホとちゃうやろからな!」
マサト「あの男…!?」
美久「も、もしかして…!」
デビルサターン6「あ…アカン、アカン。噂をしたら、ヒゲ…もとい、影。ホンマに出てきおったら、かなわんわ」
グルジオス「フフフフ、ロム・ストールなど恐れることはない」「ここへ現れたら、我らギャンドラーの総力を挙げて地獄へ送ってやるまで」「さあ、そいつにトドメを刺せ!!」
マサト「や、やっぱり、これが…これが僕の運命なのか…!?」
美久「あきらめないで、マサト君! ここであきらめたら、私達は何のために今まで…!!」
アシュラ「馬鹿め、死ぬために決まっているだろうが!!」
美久「!!」
ディオンドラ「ここで助けが来るほど、世の中は都合良く出来てないってことを教えてやるよ!」「さあ、あの世へ逝っておしまい!!」
???(ロム)「待ていっ!!
ディオンドラ「!?」
グルジオス「こ、この声は…貴様、まさかっ!?
[イベンドデモ「ロム・ストール登場」]
ロム「悪しき星が天に満ちる時、大いなる流れ星が現れ…」「その真実の光の前に、悪しき星は光を失い、やがて墜ちる…」「人、それを裁きという…!
グルジオス 「な、何者だ!? 貴様…名を名乗れ!!
ロム 「お前達に名乗る名前はないっ!!

ロム 「剣狼よ! 勇気の雷鳴を呼べ!!」
〔味方ユニット出現〕
デビルサターン6 「あ、あのボケ! ホンマに来おったで!!」
ロム 「とあああっ!!」
〔ロム、ファルゴスへ隣接〕
ロム 「今だ、お前達!」
〔味方ユニット出現〕
ディオンドラ「! 仲間まで来ているのかい!?」
ジェット 「ドリル、レイナ! 仕掛けるぞ!」
レイナ「ええ!」
ドリル「よっしゃあ!!」
〔敵ユニット撃破〕
〔ジム、マサトへ隣接〕

ジム「お二人共、大丈夫ですか!?」
マサト「き、君達は…!!」
グルジオス「…久しぶりだな、ロム・ストール」
ロム 「貴様こそ…地獄から舞い戻ってきたか」
グルジオス「フフフ…言ったはずだ、アイ・シャル・リターンとな」
ロム「…お前達の目論見はわかっているぞ、グルジオス…いや、ガデス!」
グルジオス「我らがこの星へ現れると当たりをつけ、先回りをしたつもりだろうが…」「ガデス様と天空魔城ある限り、ここもクロノス星と 同じ道をたどることになる!」「そう、我らがハイリビードを手に入れることによってな!」
ロム「例え天が許しても、貴様らの所業はこの俺と剣狼が許さん!」
デビルサターン6「アホゥ! 周りを見てぬかさんかい! ここは天空魔城やで!?」「いわば、お前らはとても気になる夏の虫!」「あ、ちゃうちゃう、飛んで火にいる夏の虫や!!」
レイナ「ボケがわざとらしいわよ!」
デビルサターン6「う、うるさいわい!!」
ディオンドラ「デビルサターン6! 小娘につられるんじゃないよ!」
デビルサターン6「す、すんません、アネゴ」
ディオンドラ「さあ、どうする? ロム・ストール…ここで私達と決着をつけるかい?」
ロム「今はまだその時ではない…!」
ディオンドラ「何だと…!?」
ロム「だが、忘れるな! 俺達は必ずここへ現れ、お前達を倒す!」
ディオンドラ「ハッ! 前口上ならぬ逃げ口上とはね!」 「そんなにまでして、そいつを助けたいのかい!?」
マサト「……!」
ロム「戦友の命と貴様らの命…決して、引き替えには出来ん!」
マサト「ま、まさか、あなた達は僕を助けるために…!?」
ロム「行くぞ! レイナ、ジェット、ドリル、ジム!!」
レイナ「わかったわ、ロム兄さん!」
ジェット「その命…預けておくぞ、ギャンドラー! ジェーーーーット!!」
〔第4軍ユニット離脱〕
〔味方ユニット離脱〕

デビルサターン6「ホ、ホンマに逃げおった…!」
グルジオス「フフフ、今度は奴らがアイ・シャル・リターンというわけか」「ならば、いつでも来るがいい、ロム・ストール」「今度、ここへ現れた時が貴様らの命日となるのだ! グハハハハ!!」
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ガデス「揃っておるな、我が忠実なしもべ達よ…」
グルジオス「は…この天空魔城…ガデス様に付き従う者が一同に会しております」
ディオンドラ(グルジオスの奴…後から来たくせに一番の忠臣気取りとは相変わらずいけすかない奴だよ…)
ガデス「ディオンドラよ、この度の偵察任務、ご苦労であったな」
ディオンドラ「いえ…。全てはガデス様のためでございます」
グルジオス「それで、ガデス様…」
ガデス「…新たなハイリビードの行方はつかめたか?」
ディオンドラ「は…! ガルファを利用し、既にその目星はつけております」
ガデス「よくやった…。だが、この星…地球には邪魔者がいるそうだな」
アシュラ「ガデス様! ロム・ストールとその一行の始末はこのアシュラにお任せを!」
ガデス「頼もしい奴らよ…。だが、わしは口先だけの者は嫌いでな…」「ギャンドラーのコマンダー達よ! 憎きロム・ストールとその仲間の首をわしに捧げよ!」「そして、永遠の命をもたらすハイリビードを手に入れるのだ!」「邪魔する者、目障りは者は力尽くで排除せよ! 力こそがギャンドラーの掟だ!」
グルジオス「ガデッサー!」

GEAR本部

マサト「………」
隼人「…お前は誰なんだ?」
マサト「僕は……」「僕は木原マサキでもあり、秋津マサトでもある…。でも、僕は冥王にはならない…」「僕は秋津マサトとして生きる…!」
美久「ああ…マサト君…」
綾人「見つけたのか、自分を…」
隼人「フッ…どうやらそうらしいな」
竜馬「お帰り、マサト君」
マサト「僕は…木原マサキは自分の居場所を求めて、ずっと戦ってきました…」「そして、見つけた場所が冥王という全ての果てだったのかも知れません…」「自分しか存在しない地平…木原マサキは全てが失われた世界こそ安らぎを得られると思ったのでしょう…」
ドモン「だが、お前はそれを否定した」
綾人「だって君には居場所が…帰るべき場所があるから…」
竜馬「そうだ…君が世界を愛する限り、世界は君を拒絶しない…」
大介「そして、君には仲間がいる…心を一つに出来る友達がいるはずだ…」
マサト「…ありがとうございます…。ここが僕の居場所なのか、まだわからないけれど…」「探してみます…。皆さんと共に僕の守るべき世界を…」
美久「マサト君…」
マサト「美久…いっしょに行ってくれるね」
美久「もちろんよ…。だって…あなたはマサト君なのだから…」
マサト「ありがとう、美久…」
ジュドー「めでたしめでたし…でいいのかな…?」
ルー「美久の笑顔を見る限り、少なくともバッドエンドではないわね」
アスカ「まあいいんじゃないの? 誰かさんみたいにウジウジ悩んでるよりすっぱり割り切っちゃう方がね」
アムロ「彼らは俺達と行く…。異論はないな、ブライト?」
ブライト「無論だ。ハウドラゴンの計画が潰えた以上、彼らは自由になったんだ」
ミサト「でも、一難去ってまた一難…新たな敵が現れたようですね」
ロム「………」
ドモン「今日こそは聞かせてもらえるな、お前達の正体と目的を?」
ロム「ああ…どうやらその時が来たようだ」
ジェット「フ…これまでも何度か顔はあわせたが、こうして面と向かうと少し気恥ずかしいものがある」
クワトロ「君達には何度も窮地を救われた。まずはその礼を述べさせてもらおう」
ジェット「当然のことをしたまで…。礼を言われるほどではありません」
ケーン(お…グラサン対決…)
ロム「私の名はロム・ストール…」「そして、こちらが私の仲間のブルー・ジェットとロッド・ドリルです」
ジェット「ブルー・ジェットだ」
ドリル「おいらはロッド・ドリル。よろしくな!」
レイナ「そして、一座の紅一点、妹のレイナ・ストールと…」
ジム「その護衛役のトリプル・ジムでございます」
大介「君達の噂はフリード星にいた時、聞いたことがある。クロノス星の戦士、そして、天空宙心拳の使い手…」
ロム「そう…そして、我々は剣狼の導きでこの星へ来たのです」
ドモン「剣狼…」
甲児「ケンロウって何だ? 指先一つでダウンの拳法使いか?」
ロム 「剣狼とはこれです」
〔剣狼の召喚音〕
一矢「剣が…!」
京四郎「何もない空間からいきなり現れたぞ…!」
ロム「この剣狼は次元を超える力を持ち、また我々を導く存在でもあるのです」
甲児「お、おい…随分と話が壮大になってきたな…」
鉄也「その導きとは何を意味する? 剣狼とやらは何の目的でお前達を地球へ寄越したんだ?」
ロム「それは正義のためです」
ケーン「…またこの人は照れもなく言ってくれるねえ…」
ライト「ま、あの名乗りを聞けばそういう人だと予想できたけどね」
ジェット「具体的にはギャンドラーを追ってきたんだがな」
ドモン「ガルファに協力する例の宇宙犯罪組織か…」
ロム「どうやら、ギャンドラーについてある程度はご存知のようですね」
ドリル「まあ…認めたくないけどあいつらの悪事も銀河レベルって事だな」
ジェット「感心している場合じゃない。現にあいつらはこの星に天空魔城を出現させたんだぞ」
鉄也「天空魔城…?」
マサト「もしかして、鉄甲龍本部の跡地に降りてきた要塞のことですか…?」
ロム「あれこそがギャンドラーの本拠地…。ついに奴らはこの星で本格的に活動を開始するようです」
甲児「ちょっと待ってくれよ! ギャンドラーは地球で何をするつもりなんだよ!?」
洸「ガルファと手を組んでデータウェポンを奪う気なんですか?」
ロム「確かにデータウェポンの強力な力はギャンドラーにとっても魅力的でしょう」「ですが、奴らの求めるものは一つ…それはハイリビードと呼ばれるものです」
大介「ハイリビード? 聞いたことがないな…」
ロム「クロノス星に伝わる秘宝です。手にしたものには永遠の生命を約束すると言われています」
隼人「フ…不老不死信仰か…。宇宙どころか機械生命体でも権力者の行き着く先はいっしょだな…」
竜馬「だが、それはあなたの星の伝説です。それは本当に地球にあるのですか?」
ロム「その答えはわかりません…。ですが、ギャンドラーがここに来た以上、我々は奴らを見逃すわけにはいきません」
ブライト「今までの動きを見る限り、そのギャンドラーが地球に混乱と争いを持ち込む存在であるのは確かだろう…」「ロム君…君さえよければ我々に力を貸してくれないか?」
ロム「………」
アムロ「我々は地球圏を脅かす存在と戦っている」
大介「無論、ガルファもギャンドラーもその中に含まれている」
クワトロ「そして、戦いは徐々に混迷の様相を帯びている…。我々はそれに抗する力を必要としているのだ」
ロム「わかりました…。我々もそのつもりであなた方の下へ来たのです」
ジェット「余計な言葉は要らんさ。これまでの戦いで、あなた方の義は見せてもらっている」
ドリル「そういうこと! こう見えても、おいら、人を見る目は確かだからね」
ドモン「それはお互い様だ。生まれた星や種族は違えど、お前達なら背中を預けることが出来よう」
ロム「ありがとう、地球の戦士よ…。どうやら思いは同じのようだ」
ドモン「お前の拳は信義に値する。共に戦おう、ロム・ストール…」
ロム「ああ、悪が滅びるその日まで共に…!」
レイナ「でも不思議よね…。ギャンドラーは一度私達が完全に倒したはずなのに…」
ジム「お嬢様のおっしゃる通りです。それなのにディオンドラ達は復活していて倒された記憶もないみたいですし…」
ドリル「ま…そこらの謎は奴らを追ってればその内にわかるさ」
ミサト「じゃ…話がまとまったところで早くGEAR本部に戻りましょう」
マリア「そうね…あの二本首の獣に傷つけられたデータウェポンの様子も気になるしね」
ロム「待て…! その双頭の獣とはガルファのものか…!?」
大介「君はあれを知っているのか?」
ロム「…もし俺の予想が正しければ急がなくてはならない…!」

銀河「ウィルス…!?」(同時)
北斗「ウィルス…!?」(同時)
エリス「ええ…そう言っていいでしょうね、まず…」「わかっていると思うけどデータウェポンの本体はやはりプログラムされた電子データよ」「実体化したボディはあくまで仮のもの…」「だから通常の攻撃なら何が相手だろうとひっかかれても刺されてもあんな傷になるようなことは絶対ないの」
銀河「けど…」
北斗「じゃあ、あの機獣の牙は…!?」
ロム「あれはラゴウ…破壊と恐怖をまきちらす悪魔の獣だ」
北斗「あ、あなたは…!?」
銀河「もしかして、何度も俺達を助けてくれた兄ちゃん!?」
ロム「俺の名はロム・ストール…クロノス族の戦士だ」
エリス「あの機獣の事を知っているなら教えて下さい! あれは何なんです!?」
ロム「…詳しくは知らないが、あの獣…ラゴウの所有者はガルファの皇帝と噂されている」
北斗「ガルファの皇帝…」
銀河「それって敵の親玉ってことかよ!?」
エリス「どうしてあんなことが出来るかもう全然わからない…!」「あいつは間違いなくあの子達の本体であるデータに強力なコンピュータウィルスを送り込んだのよ!」
銀河「そんな…!」
レイン「エリスちゃん…現時点での二体のマトリクス解析が出たわ。モニターに出すわね」
〔通信を入れる音〕
銀河「何だよ…この赤い部分は…!?」
愛子「全体がユニコーンとレオのデータ…赤い部分がウィルスに破壊された部分よ」
北斗「そんな…! もう三分の一ぐらうい赤くなってるじゃないか!」
エリス「今は防衛プログラムを何重にもかけて食い止めてるけど…きっといつかは破られてしまう…」「…どんなワクチンを入れてもすぐにそれに対応して進化していくの…」
レイン「環境や状況に合わせて、自己進化・増殖を繰り返す…」
ドモン「それじゃ、まるでDG細胞じゃないか!」
銀河「それで全部が赤くなっちまったらどうなるんだよ!?」
エリス「…その時は…データウェポンは…消滅するわ…」
北斗「そんな…!」
銀河「でも、大丈夫だよな、エリス…? お前なら出来るんだよな? あいつらちゃんと治せるよな?」
エリス「………」
銀河「エリス!」
北斗「銀河…」
銀河「あ…ごめん…俺…」
レイン「私達も全力を尽くすわ…。でも、これが撃退出来るワクチンが果たして出来るかどうか…」
ロム「方法はある…」
ドモン「ああ…おそらくな…」
銀河「教えてくれよ! レオ達を助ける方法って一体何だよ!?」
ドモン「…血清はその毒を持つ動物から作る…」
井上博士「そうか! 確かにウィルスを作り出したラゴウ自身のデータがあればワクチンを作ることも出来る!」
エリス「で、でも…あのラゴウは二体のデータウェポンを倒し、身体には致命的な毒も持っている…」「あいつを捕獲するなんてそれこそ無茶よ…」「おまけにあいつがいるのは月の螺旋城なのよ!」
北斗「それなら行くよ」
銀河「ああ、月へな!」
エリス「銀河、北斗…」
ロム「いい目だ…。この少年達…大事なもののために戦える強さを持っている」
ドモン「当然だ。こいつらは既に一人前の戦士だ」
エリス「でも…」
銀河「だってよ、こうなったら月に行くしかねえぜ!」
北斗「ラゴウのデータが必要なら取ってくるしかないよ!」
愛子「だけど…電童だけであのラゴウを相手にどうやって!?」
北斗「それはまだわからないけど…でもどうしてもやらなきゃ…! じゃなきゃユニコーン達が!!」
銀河「そうだよ! エリスや博士も頑張ってくれてんのは知ってんけど…」「けど、やっぱりラゴウのデータがなきゃ駄目なんだろ?」
北斗「あいつらは友達なんだ! データウェポンだし話も出来ないけど…」「でも、レオもユニコーンも僕らの友達なんだよ! このままあきらめるなんて絶対に嫌だ!!」
ベガ「…行きましょう」
レイン「ベガさん…」
ベガ「二人の言う通りレオもユニコーンもかけがえのないものよ」「二人にとっても、この地球…いえ…宇宙にとっても…」
ロム「伝説に聞く聖なる力、データウェポン…その消滅だけは何としても避けなければならない」
北斗「ベガさん…ロムさん…」
ドモン「それに月に行くのはお前達だけではない…」「お前達の友は俺達の友でもある。行くぞ、銀河、北斗…俺達の友を救うために」
銀河「おう!」
ベガ「ラゴウ捕獲作戦は私から渋谷長官とブライト艦長に説明します」
エリス「私はここでウィルスの侵攻を全力で食い止めるわ」
銀河「俺達も頑張るからさ…お前も頼むぜ、レオ達のこと…」
北斗「大丈夫だよ、エリス。絶対間に合うようにデータを取ってくる…だから、エリスも頑張って」
エリス「うん!」

ミスマル「…了解した。諸君らの月行きを認めよう」
ブライト「ありがとうございます。ですが、地球上における敵勢力は放置できません」「マグネイト・テンは部隊を月と地球に分けて行動します」
ミスマル「運用は君に一任する。だが、月周辺でのギガノスとの接触は気をつけてくれたまえ」
渋谷長官「では、ついに…」
ミスマル「うむ…かねてより計画されていた月における対ギガノス反攻作戦、ムーンレイカー作戦の決行が決まった」「ここで一句…『春の月 淡き明かりに 目を細め』」
渋谷長官「ミスマル司令、我々にはあまり時間がありませんので…」
ミスマル「うむ。とにかく、ムーンレイカー作戦を前にギガノスの警戒心を下手に煽りたくない」「連中を刺激しないよう、接触した場合の対応は慎重に頼む」
ブライト「了解しました」
ミスマル「なお、月へ向かうメンバーは作戦終了後、ムーンレイカー作戦に参加してくれたまえ」「作戦指揮官の方から、マグネイト・テンの戦力を中核に組み込みたいという要請もあるのでな」
ブライト「了解です」
ミスマル「では、諸君らの健闘を祈る」
〔通信を切る音〕
ベガ「ありがとうございます、ブライト艦長」
ブライト「礼の必要はない。私とてデータウェポンの重要性は認識しているさ」
アムロ「それでブライト…どう部隊を分割する?」
クワトロ「ムーンレイカー作戦のためにも対ギガノス、対火星の後継者を視野に入れねばならんだろう」
ブライト「うむ…では、月部隊はホシノ艦長に指揮を執ってもらおう。頼んだぞ」
ルリ「了解です」
遙「電童とベガと吉良国君…それにガルファのことを知っているロム君達も月行きに決まり…」
ハーリー「ナデシコが母艦ってことは自動的にエステバリスは月部隊ですね」
アムロ「対メタルアーマー戦を想定してモビルスーツ部隊も月に向かわせた方がいいだろうな」
サブロウタ「おっと…火星の後継者が相手なら一矢達は外せないね」
遙「では、まとめるとこうなるわね…」「月部隊はナデシコBを母艦にモビルスーツ部隊とダイモスとガルバー、ロム君達と電童とベガ、吉良国君…」
ミサト「地上部隊はネェル・アーガマとマジンガーチームとグレンダイザー、ゲッターチームとDチーム… 「ガンダムファイター達とライディーン、ラーゼフォン、EVA…それとゼオライマーね」
アムロ「ブライト…ヒューゴとアクアはどうする?」
ブライト「そうだな…」
宇宙へ向かわせる
地上に残す


ミサト「了解です。彼らはそのように編成します」
ブライト「各員の準備と補給が整い次第、ナデシコBは月へ出発してくれ」
ルリ「わかりました」
渋谷長官「ベガ君…エリスちゃんはウィルス対策のためGEAR本部に残ってもらう」「また、セルファイターはセルブースターに換装しておこう」
ベガ「了解しました。必ずラゴウのデータを入手してみせます」
渋谷長官「ブライト艦長、ホシノ艦長…また厳しい戦いに諸君らばかりを送らねばならない…」
ルリ「気にしないでください。それが私達のお仕事ですから」
ブライト「その通りです、長官。我々は地球のため、平和のためすべきことをするだけです」
渋谷長官「頼んだぞ、諸君…」
【シナリオエンドデモ終了】


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  「地上に残す」 → 早乙女研究所 → No42「赤き龍の輝き」 へ進む


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