TOP PAGEへ

シーン7 終末の予兆
No.48
命の行方

<セレクト 東京付近>
ネルフ本部ではEVA3号機の起動実験の準備が進められて
いた。はたして、3号機のパイロットに選ばれた者とは…?
そして、TOKYO JUPITERから脱出した綾人と浩
子の運命は…?

【シナリオデモ1開始】
MU東京総督府

麻弥「三輪、向こう側のスケジュール…ケースSの予測進行度を報告なさい」
三輪「はい。絶対障壁内外の時間差を踏まえれば、13番目の段階かと思われます」
麻弥「………」
三輪「もっとも、こちら側の干渉による影響は未知数…順序通りに進んでいない可能性もあります」
麻弥「…13番目は彼らの『鍵』の成長にとって、重要なファクターの一つであるはず…」
三輪「では、何らかの方法で妨害を…」
麻弥「いえ、その必要はありません。…ところで、あの子と一緒に外へ出た者がいるという話は本当ですか?」
鳥飼「…ええ」
麻弥「では、その者を使います」
鳥飼「……!」
麻弥「よろしいですね?」
鳥飼「は、はい…」

キール「…ラーゼフォンがこちら側への帰還を果たしたようだ」
委員B「一度ならず、二度までも…。『鍵』の覚醒が近いのかも知れん」「スケジュールの進行度は向こうの方が上回っていると判断した方がいいだろう」
委員A「第2支部とEVA4号機の、消失による行動表の修正はまもなく終わる…問題なるほどの差は出んよ」
委員B「だが、使徒の出現が本来の予定より減少しているとは言え、予断を許さぬ状況であることに違いはない」「そして、碇がEVA3号機に別の可能性を見出そうとする可能性もある」
委員A「確かに…。こちらの『鍵』はあの男の手の中にあるからな」
委員B「さらに、我々が最も警戒すべき老人は、もう一つの幕引きの手段を着実に講じつつある…」「そう、悪魔の名を冠した機動兵器をな」
キール「ならばこちらも予備策を使うまでだ」
委員B「しかし、あの男も木原マサキと同様に我らの計画の一端を知っている…」「最悪の場合、マグネイト・テンと共に逆効果の抑止力になるやも知れぬぞ?」
キール「では、鈴を鳴らすとしよう」「…エルデ・ミッテという鈴をな」

GEAR本部

エルフィ「…こちらでもラーゼフォンをロストした…!?」
ベガ「ええ…。あれはTOKYO JUPITERから脱出後、南下し…その後、磁気嵐に包まれて…」
遙「そ、そんな…!」
恵「ねえ、何があったの…? 中で何があったの!?」「どうして綾人は私達の所へ戻って来ないのよ!?」
遙「恵…」
ブライト「現在、連邦軍の早期警戒機がラーゼフォンを捜索しているが…」「我々はGEAR本部へ帰還し、態勢を整える。…いいな?」
遙「は、はい…了解しました…」
ベガ「…何にせよ、あなた達が無事に帰還しただけでも良かったわ…」
遙「………」
ベガ「元気を出して、遙。綾人君は必ず私達の所へ帰って来る…そう言っていたのは、あなたでしょう?」
遙「え、ええ…」
恵「………」
ベガ「なら、彼の帰りを待ちましょう。希望を捨てずに…ね」

甲児「…綾人の奴、いったいどこへ行っちまったんだろうな…」
隼人「ここへ帰れない理由が出来たか、あるいは…」
弁慶「よせよ、ハヤト。あいつがムーリアンだろうが何だろうが…俺達には関係ねえぜ」
ドリル「まったくだ。そいつを言ったら、おいら達なんて…」
ジェッド「…ドリル、それとこれとは話が別だ。彼は最初から事実を知っていたわけじゃない」
ドリル「そ…そうだよな。すまねえ…」
ドモン「…洸、お前には何かわからないのか?」
洸「はい…ライディーンは何も…」
ドモン「そうか…」
ロム「…人は誰しも現実を乗り越えねばならない時がある」「そして、彼はそれを受け止めるだけの力を持っていると信じたい」
ドモン「ああ…そうだな」

ネルフ本部

ミサト「EVA3号機の起動実験を2日繰り上げる…!? それ、本当なの!?」
リツコ「ええ、碇司令の命令よ」
ミサト「無茶だわ! 本人の心の準備だってあるのよ!?」
リツコ「…双樹の基本に関するレクチャーはもう始めているわ」「それに、今の私達にそんなことを言っている余裕がないのはあなたも承知しているでしょう?」
ミサト「……!」
リツコ「今後の事態に備えて、1機でも多くのEVAを実戦配備しなければならない…そのための措置よ」
ミサト「だから、今回の件に関しては都合よく物事が進んでるっていうの?」
リツコ「どういう意味?」
ミサト「ここへの3号機の搬入にしろ、フォースチルドレンの選定にしろ…弐号機の時とは比べ物にならない速さだわ」
リツコ「それだけ事が重要だということよ。他意はないわ」
ミサト「………」

加持「…それで、俺の所へ話を聞きに来たってワケか」
ミサト「ええ。あなたなら色々知ってると思って」
加持「他人に頼るとは君らしくないな」
ミサト「なりふり構ってらんないの。余裕ないのよ、今」
加持「………」
ミサト「都合良くフォースチルドレンがみつかる…その裏には何があるの? マルドゥク機関の正体って何?」
加持「………」
ミサト「加持君…!」
加持「…コード707を調べてみるんだな」
ミサト「707…? シンジ君達の学校を?」
加持「そうだ。そして、マルドゥク機関は存在しない…影で操っているのはネルフそのものさ」
ミサト「ネルフ…碇司令が?」
加持「…っと、喋り過ぎたな。じゃ、ギブ・アンド・テイクってことで俺の頼みも聞いてくれないか?」
ミサト「…何?」
加持「ツェントル・プロジェクトの試作機…メディウス・ロクスとの戦闘データをこっちへ回して欲しい」
ミサト「メディウスのデータを…? どうして?」
加持「こないだ、MAGIの開発に関わったメンバーのリストの中で気になる名前を見つけてね」
ミサト「名前?」
加持「ああ。エルデ・ミッテ……メディウスの関係者だろう?」
ミサト「! 何であなたがそのことを?」
加持「ま、蛇の道は蛇ってね」
ミサト「なら、エルデ・ミッテがMAGI…いえ、ネルフに関係していたと言うの?」
加持「そうじゃない。おそらく、彼女は外部スタッフとして…」「…っと、またまた喋り過ぎたな。とにかく、データのコピーを頼むよ」
ミサト「このことをヒューゴとアクアに話していいのなら」
加持「君の判断に任せるが、その二人以外には他言無用でな」
ミサト「…わかってるわ」

第3新東京市

〔学校のチャイム〕
ケンスケ「ふ~う、やっと授業が終わった」
シンジ「ずっと寝てたくせによく言うよ」
ケンスケ「しょうがないだろ。昨日も横須賀に行って、ドラグーンを見てきたんだからさ」
シンジ「ああ、ドラグナーの量産型の…。僕も何回か見たことあるよ」
ケンスケ「まったく、お前がうらやましいよ」「ドラグナーどころか、ガンダムにマジンガー、エステバリス…。レアな奴を見放題なんだからさ」
シンジ「…言われていれば、そうかも」
レイ「碇君」
シンジ「綾波…」
レイ「私、先に行くから」
シンジ「わかったよ。ところで、アスカは?」
レイ「洞木さんとどこかへ行ったわ。…それじゃ」
〔歩く足音〕
シンジ「そう言えば、トウジは? さっきから姿を見ないけど…」
ケンスケ「さあ…妹さんの見舞いかな?」
シンジ「………」
ケンスケ「ところでさ、ちょいと気になる情報を仕入れたんだけど」
シンジ「情報? またお義父さんのデータを勝手に見たの?」
ケンスケ「それはともかく、アメリカで建造中だったEVA3号機…完成したんだろ?」
シンジ「3号機…? 知らないな」
ケンスケ「隠さなきゃならない事情もわかるけど…。な、教えてくれよ?」
シンジ「そ、そんなこと言われても…」
ケンスケ「明日、本部で起動実験をやるって噂だけど…ホントに知らないのか?」
シンジ「うん…」
ケンスケ「何にせよ、パイロットはまだ決まってないんだろ?」
シンジ「わからないよ、そんなの…」
ケンスケ「ああ、俺にやらせてくんないかなぁ…ミサトさん」「な、シンジからも頼んでくれよ。乗りたいんだよ、EVAに」
シンジ「…ホントに知らないんだよ」
ケンスケ「じゃあ、4号機が欠番になったって話は?」
シンジ「何、それ?」
ケンスケ「ホントにそれも知らないの? 第2支部ごと吹っ飛んだって、パパの所じゃ大騒ぎみたいだったぜ」
シンジ「…ミサトさんからは何も聞いてない…」
ケンスケ「やっぱ、末端のパイロットには関係のないことだからな」「言わないってことは、知らなくてもいいんだろ? シンジにはさ」
シンジ「………」
ケンスケ「ごめんな、変なこと聞いて。…まだしばらく学校には通えるんだろ?」
シンジ「うん…。でも、命令があり次第、マグネイト・テンへ戻れって言われてる」
ケンスケ「そっか。…じゃあ、また明日な」
〔歩く足音〕
シンジ(EVA3号機…。僕は何も聞かされてない。それに乗るパイロットのことも…)(何だろう…とても嫌な予感がする)
トウジ「…シンジ」
シンジ「トウジ…先に帰ったんじゃなかったの?」
トウジ「ああ…お前に話したいことがあってな。ちょっとエエか?」
シンジ「……?」

アスカ「お弁当?」
ヒカリ「…どうかな?」
アスカ「どうって…やっぱり」
ヒカリ「ち、違うわよ。ほら、鈴原っていつもパンとかだし…」「私、姉妹の分もお弁当も作ってるから…」
アスカ「ビミョ~に関係がないような気もするけど…本気なの? ヒカリ」
ヒカリ「う、うん。お弁当、3つ作るのも4つ作るのも同じようなものだし…」
アスカ「そうじゃなくて、鈴原のこと」
ヒカリ「え、ええ…わかる?」
アスカ「見え見えよ。わかんないのはあの三バカトリオぐらいね」
ヒカリ「でも、碇君ってナイーブそうだけど…」
アスカ「あれが一番鈍感。おまけにバカよ。人との付き合い方、知らないもの」
ヒカリ「…そう? 転校して来た時はそんな感じだったけど…今は違うと思うな」「大人しいのは変わらないけど、自分から話すようになったんじゃない?」
アスカ「まァ、周りに濃いのが多いからねえ。…それより、一つ聞いていい?」
ヒカリ「な、何?」
アスカ「あの熱血バカのどこがいいわけ?」
ヒカリ「…………………………優しい所…」
アスカ(え~~っ!?)
ヒカリ「アスカにはわかんないかも知れないけど……ホントよ?」
アスカ「べ、別に疑っちゃいないわよ」「それより、こんなご時世だもの…伝えたいことは、今の内にちゃんと伝えておいた方がいいわよ」
ヒカリ「別に、私は今のままでも…」
アスカ「…ダメよ。明日は何が起きるかわからないんだから」
ヒカリ「アスカ…」
アスカ「後悔、したくないでしょ?」
ヒカリ「………」

シンジ「…トウジ、話って何?」
トウジ「…あのな、シンジ…」「初めてエヴァンゲリオンに乗った時、どんな感じやった…?」
シンジ「え…?」
トウジ「どないやった? 怖かったか?」
シンジ「な…何で、そんなことを聞くの?」
トウジ「ワイ…実はな…明日、エヴァンゲリオン3号機へ乗ることになってん」
シンジ「!!」
トウジ「………」
シンジ「う…嘘だろ!?」
トウジ「ホンマや。こないだ、ネルフの赤木ちゅう人が来てな…」「EVAのパイロットになったら、妹を本部の医学部に転院させてくれるゆうねん」「そこやったら、今よりもずっとええ治療受けられるし…」
シンジ「ど、どうして…!? どうして、トウジがエヴァンゲリオンに乗らなきゃなんないんだよ!?」
トジ「仕方あらへん…。妹の…妹のためなんや。ワイはそう思て引き受けた」
シンジ「………」
トウジ「けど…怖いんや、アレに乗るのが。大したことあらへんって、最初は自分に言い聞かせとったけど…」「いざ前の日になったら、震えが来て…」
シンジ「…トウジ…」
トウジ「ワ、ワイは…お前や綾波、惣流みたいに出来るんやろか…?」
シンジ「………」「…大丈夫、だよ。最初は確かに怖いし、戸惑うけど…」「ネルフのスタッフは全力でバックアップしてくれるし…実際、僕も何度か助けられた」「それに、マグネイト・テンには心強い仲間の人達もたくさんいるんだ」
トウジ「…心強い仲間…か。お前がそんなこと言うぐらいや、エエ人がぎょうさんおるんやろな」
シンジ「うん…。だから、大丈夫。僕にだって出来るんだ、トウジならきっと上手くやれる」
トウジ「…すまん…すまんかったな。ワイ、お前の気持ちも知らんと偉そうなこと言うて…」
シンジ「………」

第3新東京市付近

綾人「じゃあ、朝比奈…俺、アルバイトに行ってくるから。ホテルの部屋の鍵、ここに置いとくよ」
浩子「神名君、アルバイトって…」
綾人「うん、日払いの奴。ホテル代とか、交通費を稼がなきゃ」
浩子「交通費…?」
綾人「ああ。このまま第3新東京市の近くにいるわけにはいかないだろ?」
浩子「………」(…第3新東京市…。あたしの知らない…東京…)
綾人「晩ご飯の時間までには戻る。それまで一人で外に出ちゃ駄目だよ」
浩子「………」
綾人「どうしたんだ?」
浩子「ねえ、神名君…責任感じてそんなことするの?」
綾人「違うよ。俺だって、いつまでもこんなことを続けられないことぐらいわかってる」「ただ…時間が欲しいんだ。考える時間がさ」
浩子「………」
綾人「今日どうすればいいかわからないけど…時間があれば、見えてくると思うんだ」
浩子「神名君…私…」
綾人「心配すんなって。いつかラーゼフォンを使って、東京から守やお前の両親を連れ出してやるから」「じゃ、行ってくるよ」
〔ドアノブを回す音〕
浩子「………」(…あたしの想い出の中に…パパとママはいない…)(あたしは誰…? あたしは人じゃないの…? だから、血が青いの…?)(…神名君…あなたに本当のことを打ち明けたら…そうしたら…。それでも、あなたはあたしを…)

ネルフ本部

マヤ「15時30分…実験場へのEVA3号機の搬入、完了しました」
リツコ「じゃ、すぐに準備にかかって。予定通り、起動実験は18時から始めるわよ」
マヤ「はい」
ミサト「予定通り、ね。ホントなら、松代の実験場でやる予定だったんでしょ? 万が一に備えて…」
リツコ「決まったことを今さらとやかく言っても始まらないわ」「それより、フォースチルドレンを迎えに行ってもらえる?」
ミサト「あの子は…シンジ君が連れてくるわ」
リツコ「…ようやく彼に話したのね」
ミサト「ううん、本人が自分からシンジ君に打ち明けたらしいの」
リツコ「…そう」
ミサト「それで、少しはあの子の気が楽になった…そう思いたいわ」
リツコ「それ、都合のいい解釈よ」
ミサト「…ええ、ホントに」

第3新東京市

〔学校のチャイム〕
トウジ「…そろそろ、時間やな。行こか、シンジ」
シンジ「う…うん」
ヒカリ「鈴原…」
トウジ「何や、委員長…どないした? ワイ、これから用事があるんやけどな」
ヒカリ「………」
シンジ「?」
アスカ「…シンジ、シンジ!」
シンジ「アスカ? 君もいたの?」
アスカ「ちょっとコンビニに付き合って」
シンジ「だったら、トウジも一緒に…」
アスカ「んもう! あんた、バカ!? いいから、あたしと来なさいって!」
シンジ「う、うん…。じゃ、トウジ…この先のコンビニで待ってるよ」
トウジ「? ああ…わかったで」
ヒカリ「あの、鈴原…君?」
トウジ「ん?」
ヒカリ「あたし、姉妹が二人いてね。名前はコダマとノゾミ。いつもあたしがお弁当作ってるんだけど…」
トウジ「そら、難儀やな」
ヒカリ「だから、こう見えてもあたし…意外と料理上手かったりするんだ」
トウジ「へ~え…」
ヒカリ「だから、あたし…いつもお弁当の材料、余っちゃうの」
トウジ「それは…もったいないなァ」
ヒカリ「え…?」
トウジ「残飯処理なら、いくらでも手伝うで」
ヒカル「うん…手伝って」
トウジ「ほな、ワイ…行くわ」
ヒカリ「どこへ?」
トウジ「…今はまだ言えへん。けど、帰って来たらちゃんと話すわ」
ヒカリ「………」
トウジ「なァ、委員長」
ヒカリ「な、何?」
トウジ「ワイら、ケンカばっかりしてきたけど…帰ってきたらもう少し仲ようしようや」
ヒカリ「う、うん…!」

ネルフ本部

マヤ「3号機起動実験、開始1分前。各部冷却システム、異常なし。主電源、問題なし」
ミサト「思ったより順調ね」
リツコ「これだと、即実戦も可能だわ」
ミサト「そう…良かったわね」
リツコ「気のない返事ね。この機体も納入されれば、マグネイト・テンへ配属されるのよ」
ミサト「数々の特機に加え、EVAを4機も独占か…。その気になれば、世界を滅ぼせるわね」
リツコ「そうね。案外、そのための部隊かも知れないわ」
ミサト「………」
マヤ「起動実験開始、3秒前…2…1…0」
リツコ「では、これより実験を開始します。エントリープラグ、挿入」
マヤ「はい!」
リツコ「第1次接続、開始」
マヤ「パルス送信、グラフ正常位置。初期コンタクト、問題なし」
リツコ「作業をフェイズ2へ移行」
マヤ「了解。オールナーブリング、問題なし。リスト2550までクリア」
ミサト「………」
マヤ「絶対境界線、突破します。A10神経接続、異状なし。双方向回線、開きます」
リツコ「…ハーモニクスは全て正常位置…。ひとまず、成功ね」
ミサト「ええ…」
〔警報ブザー〕
ミサト「!」
マヤ「中央作戦司令室より伝達! 未確認飛行物体群がこちらへ接近中だそうです!」
ミサト「何ですって!?」

マコト「目標の識別終了! D1、及びD2…ただし、D1の方は未確認のタイプです!」
冬月「…こんな時にMUが現れるとはな。狙いはEVA3号機か?」
ゲンドウ「あるいは、行方不明になったラーゼフォンの手掛かりを掴んだか…」
冬月「いずれにせよ、あの位置なら連邦軍の対応は遅れるぞ」
ゲンドウ「ああ。…総員、第一種戦闘配置」
マコト「了解! 総員、第一種戦闘配置!」
〔扉の開閉音〕
ミサト「遅くなってごめんなさい! 状況は!?」
マコト「目標はD1、及びD2と判明! 現在、小田原地区上空を通過中です!」
ミサト「そんな近くに…! 連邦軍は何をやっていたの!? ラーゼフォンの捜索で早期警戒機を出してたんでしょ!」
マコト「それなんですが、上空に突如発生した積乱雲と磁気嵐のおかげで発見が遅れて…」
ミサト「磁気嵐…!?」
〔ネルフの警報〕
シゲル「目標が転身! 芦ノ湖南部を目指しています!」
冬月「ここへ来るわけではないのか…」
ゲンドウ「…EVAは全機出撃。目標を迎撃せよ」
ミサト「了解! 零号機、初号機、弐号機の出撃準備、急いで!」
ゲンドウ「葛城三佐、聞こえなかったのか? EVAは全機出撃、だ」
ミサト「ま…まさか、3号機もですか!?」
ゲンドウ「無論だ。起動には成功したのだろう?」
ミサト「しかし、パイロットはまだ訓練もまともに…!」
ゲンドウ「これは命令だ。EVA3号機も出撃させたまえ」
ミサト「……!」
冬月「…いいのか、碇? 前回の件で示された通り、EVAとドーレムの接触には危険が伴うぞ」「ましてや、それが3号機なら…」
ゲンドウ「構わん。MUの干渉によって何が変わるか…それを見極めるいい機会だ」

第3新東京市付近

〔ドアノブを回す音〕
綾人「…ただいま、朝比奈」
浩子「お帰り、神名君…」
綾人「何とか交通費は稼げたよ。明日の朝、この街を出よう」
浩子「うん…」
綾人「そうだ、朝比奈。晩ご飯は何食べよっか?」
浩子「…神名君に任せる」
綾人「う~ん…トンカツはどう?」
浩子「お肉って気分じゃない…」
綾人「だったら、あっさり系だな…」
浩子「………」
綾人「うどんはアレだし…。やっぱ、芦ノ湖の近くまで来てるんだったら…」
浩子「………」
綾人「朝比奈? 具合でも悪いのか?」
浩子「…神名君、あのね…あたしね…」
綾人「?」
浩子「聞いて欲しいことがあって……」
綾人「何だよ? 急に改まって…」
浩子「あしね、最近ね……」
綾人「………」
浩子「………」「…あたし……ボンゴレが食べたいな」
綾人「…いいよ」
〔サイレン〕
浩子「!」
綾人「な、何だ…!?」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
行方


【戦闘マップ1開始】
〔敵ユニット出現〕
浩子「何、あれ…!?」
〔カーソル、メトロノーム(赤)を指定〕
綾人「ドーレム…!」
浩子「ドーレム…!?」
綾人「俺達の敵だよ…!」
浩子「敵…」
綾人「! あれは!?」
〔味方ユニット出現〕
綾人「エヴァンゲリオン…! そうか、シンジ達はネルフ本部に…」
〔カーソル、トウジを指定〕
綾人「あれ…見たことのないEVAだ…」「でも、何だ? この感じ…」
ミサト「…みんな、準備はいい?」
アスカ「ええ、いつでもOKよ!」
トウジ「………」
レイ「鈴原君、目標の迎撃は私達でやるわ。だから、あなたは後方に下がっていて」
トウジ「…ワイの心配してくれるんか? 珍しいこともあるもんや」
レイ「…そう?」
シンジ「トウジ、くれぐれも無理しないで」
アスカ「シンジの言う通りよ。ビギナーはビギナーらしく、あたし達の戦いを見てなさい」
トウジ「いや、ワイも男や。もう覚悟は決めた…そやから、やるで」
シンジ「で、でも…」
トウジ「心配することあらへん。妹やケンスケ、委員長達を守るためにワイも戦う…戦うんや…!」
シンジ「トウジ…」
アスカ「その意気よ。でないと、ヒカリのお弁当が無駄になっちゃうからね」
トウジ「ああ、わかっとる!」
ミサト「では、各機…攻撃開始!」
<戦闘開始>

<トウジが戦闘>

トウジ「見とれ! ワイもやったるで!!」

<敵全滅・敵増援1出現>
アスカ「…これで終わり…!?」
レイ「ええ、敵はもういないわ」
アスカ「意外にあっけなかったわね。前が前だっただけに」
レイ「………」
綾人「…どうやら、終わったみたいだ…」
浩子「神名君…あのロボットを知ってるの…?」
綾人「あ、ああ…」
浩子「もしかして、神名君の知ってる人が乗ってるの?」
綾人「…うん……そうだよ」
浩子「………」(…神名君には…こっちの世界にも待っていてくれる人がいる…)(でも、あたしは一人…。あたしにはもう神名君しかいない…)
アスカ「…それにしてもトウジの奴、初めてにしちゃ、なかなかやるじゃない? もっとも、このあたしには及ばないけど」
シンジ「そんな言い方ないだろ。なあ、トウジ…」
〔カーソル、トウジを指定〕
シンジ「? どうしたの、トウジ?」
アスカ「大方、緊張が解けて力が抜けたんでしょ。ま、無理ないわね」
シンジ「トウジ、大丈夫?」
〔シンジ、トウジへ隣接〕
シンジ「トウジ…」
〔カーソル、トウジを指定〕
レイ「! 碇君、下がって!」
シンジ「え…!?」
〔EVA3号機のパイロット、、トウジからバルディエル変更〕
〔バルディエル、変形〕
〔バルディエル、気力上昇〕

アスカ「な、何なの!?」
シンジ「さ、3号機が…!!」
???(バルディエル)「ウオォォォォォォォォオ…!!
シンジ「!!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

〔ネルフの警報〕
ミサト「何が起こったの!?」
マヤ「3号機の中枢神経に異常発生! 体内に高エネルギー反応!!」
シゲル「パターン、青に変わりました!」
リツコ「まさか…使徒!?」
ゲンドウ「緊急活動停止信号を発信。エントリープラグ、強制射出」
マヤ「駄目です! 停止信号、及びプラグ排出コード、認識されません!!」
ゲンドウ「パイロットは?」
シゲル「呼吸、心拍の反応はありますが、おそらく…!!」
冬月「碇…!」
ゲンドウ「…エヴァンゲリオン3号機は現時刻を以て、破棄。目標を第13使徒と識別する」
ミサト「第13…!?」
ゲンドウ「初号機、零号機、弐号機に目標を撃破させろ」
ミサト「し、しかし!」
〔通信を開く音〕
シンジ「父さん、どういうことなの!?」
ゲンドウ「聞こえなかったのか? お前達は速やかに目標を撃破しろ」
シンジ「で、でも、あれはEVA…! 中にトウジが乗ってるんだよ!!」
ゲンドウ「シンジ…あれはもうEVAではない」「…使徒だ」
シンジ「!!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
アスカ「そんな…! 使徒に乗っ取られるなんて!!」
シンジ「た、助けなきゃ…! トウジを助けなきゃ!!」
アスカ「でも、どうやって!?」
〔バルディエル、アスカへ隣接〕
アスカ「!?」
シンジ「アスカッ!!」
〔バルディエル、アスカへ攻撃〕
[イベント戦闘「アスカvsバルディエル」]
シンジ「ア、アスカッ!!」
綾人「エ、EVAがEVAを攻撃した!?」
マコト「EVA弐号機、沈黙!!」
マヤ「パイロットは脱出! 回収班、向かいます!!」
〔味方ユニット離脱〕
レイ「!」
マコト「目標移動! 零号機へ!!」
〔バルディエル、レイへ隣接〕
ゲンドウ「レイ、接近戦闘は避け、目標を足止めしろ」
レイ「はい」
ゲンドウ「シンジ、お前もだ」
シンジ「で、出来ないよ、そんなこと! あれにはトウジが乗っているんだ!!」
バルディエル「………」
レイ「…鈴原君…!」
シンジ「駄目だ、綾波! トウジを攻撃しちゃ駄目だ!!」
レイ「!!」
〔バルディエル、レイへ攻撃〕
[イベント戦闘「レイvsバルディエル」]
レイ「う、うう…!!」
シンジ「綾波ッ!!」
〔味方ユニット離脱〕
綾人「な、何だよ…!? いったい、何が起きてるんだよ!?」
ゲンドウ「シンジ、聞こえるか? もう残っているのはお前だけだ。お前が目標を倒せ」
シンジ「そっ…そんな!!」
バルディエル「………」
シンジ「トウジ! トウジ、応えてよ!!」
バルディエル「………」
シンジ「無事だったら、返事してくれ! 何とか…何とか僕が助けるからっ!!」

<バルディエルHP70%以下orシンジHP30%以下・敵増援1&敵増援2出現>
シンジ「く、うううっ…!」
バルディエル「………」
綾人「シ、シンジ…!!」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

マコト「生命維持に支障発生!」
マヤ「パイロットが危険な状態です!」
ミサト「初号機のシンクロ率を60%にカットして!!」
ゲンドウ「待て」
ミサト「しかし、司令! このままではシンジ君が!!」
ゲンドウ「………」「シンジ…何故、使徒を倒さない?」
シンジ「だって、トウジが乗ってるんだよ、父さん!」
ゲンドウ「構わん。それは使徒だ…我々の敵だ」
シンジ「でも、出来るわけないよ!!」
ゲンドウ「…お前が死ぬぞ」
シンジ「いいよ…! 友達を殺すよりはいい!!」
ミサト「シ、シンジ君…!!」
ゲンドウ「…初号機とパイロットのシンクロを全面カットだ」
マヤ「カット…ですか!?
ゲンドウ「そうだ。回路をダミープラグに切り換えろ」
リツコ「! しかし、あれにはまだ問題が…!!」
ゲンドウ「今のパイロットより役に立つ。やれ!」
リツコ「…はい」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔戦闘マップ2から継続〕
〔システムの切り替わる音〕

シンジ「く、くあっ…!!」「はあっ、はあっ、はあっ…!」
〔システムの起動音〕
シンジ「な、何だ…!? 何をしたんだ、父さん!?」
ゲンドウ「………」
マコト「信号、受信を確認!」
マヤ「管制システム、切り換え完了! 感情素子の32.8%が不鮮明! モニター出来ません!」
シゲル「内部電源による活動限界まで、あと142秒!」
ゲンドウ「構わん、それだけの時間があれば充分だ」「システム開放……攻撃開始」
〔EVA初号機のパイロット、シンジからダミープラグへ変更〕
〔ダミープラグ、変形〕

〔ダミープラグ、味方から第5軍へ〕
[デモムービー「EVA初号機暴走」]

バルディエル「!!」
綾人「あ、あれはっ!!」
ダミープラグ「ウオォォォォォォ…!!」
〔ダミープラグ、バルディエルへ攻撃〕
[イベント戦闘「ダミープラグvsバルディエル」]
ミサト「!!」
マヤ「あ、あれが…ダミープラグの力…!」
シンジ「どうなってんだよ、これ!? 何で勝手に動くんだよぉっ!?」
綾人「だ、駄目だ…!!」
浩子「神名君!?」
綾人「それを使っちゃ駄目だ!!」
ゲンドウ「………」
シンジ「やめてよぉっ!! 父さん、やめてよ! こんなのやめてよぉぉぉっ!!」
ゲンドウ「………」
シンジ「トウジッ!! 返事をしろ!!このままじゃ、殺されちゃうよッ!!」
綾人「と、止めなきゃ…!! あいつを止めなきゃ、シンジは!!」
〔ラーゼフォンの歌〕
綾人「!!」
〔第4軍ユニット出現〕
シゲル「エ、エリア内に未確認物体出現!」
冬月「何!?」
シゲル「識別、5A…! ラ、ラーゼフォンですッ!!」
ミサト「何ですって!?」
ゲンドウ「……!」
〔ラーゼフォン、綾人のいる地点へ隣接〕
綾人「ラーゼフォン…!!」
〔カーソル、ラーゼフォンを指定〕
綾人「そうか…! そうなんだな…!!」
浩子「神名…君?」
綾人「朝比奈…俺、東京で自分には失う物なんて何もないって思ったんだ…」「でも、違った…俺には守らなきゃいけないものがあった…」「俺はみんなを守る…。シンジ君を…シンジ君の友達を…そして、お前を守る…」
浩子「か、神名君…!」
綾人「だから、行ってくる」
浩子「神名君、私、言わなきゃいけないことがあって…!」
綾人「大丈夫、必ず帰ってくる…。だから、ここで待っていてくれ」
浩子「あ、あたし…あたしね! 神名君ともっといっぱい話したいの! 神名君のこと、もっと知りたいの!」「あたしのこと、もっと知って欲しいの!」「だから、神名君! ずっと待ってる! ずっと、ずっと…ずっと待ってるから!!」「ここで待ってるから!! 綾人ぉぉぉぉっ!!」
〔ラーゼフォンの歌〕
〔バルディエルに爆発〕

シンジ「くそっ! 止まれ、止まれッ!! 止まれ、止まれ、止まれ、止まれッ!!」「ぼ、僕は! 僕は、こんなことをするためにEVAに乗ってるんじゃない!!」「こんなことをするために、今まで生きてきたわけじゃない!!」「だから! 止まれ、止まれよぉぉぉぉッ!!」
〔バルディエルに爆発〕
〔綾人、バルディエルへ隣接〕
〔ダミープラグ、バルディエルへ攻撃〕

[イベント戦闘「ダミープラグvsバルディエル」]
シンジ「ラ、ラーゼフォン…!!」
綾人「シンジ…!!」
シンジ「あ、綾人さん…!?」
綾人「止めるんだ…!」
シンジ「え!?」
綾人「あの時のように、君と俺で…!」「君と俺で、『そいつ』を止めるんだ!!」
[デモムービー「ラーゼフォン、バイザーオープン」]
〔綾人、気力上昇〕
【戦闘マップ3終了】

【シナリオデモ4開始】

ミサト「いったい、何が起きたの!?」
シゲル「EVA初号機、目標共に沈黙!」
冬月「沈黙…? 沈黙だと?」
シゲル「は、はい…! 初号機は内部電源による活動限界の超過が原因ですが…」「目標が沈黙した理由については不明です」
冬月「どう思う、碇?」
ゲンドウ「…ラーゼフォンが『調律』の力を垣間見せたようだな」
冬月「…EVAとラーゼフォン…。互いに相容れぬはずの存在が、一度ならず二度までも共鳴するとは…」「これも向こう側からの干渉が原因だということか」
ゲンドウ「ああ。これでまたスケジュールが大きく書き換えられることになる」
冬月「我々にとっては、有利に事が進むか」
リツコ「………」
ゲンドウ「…現時刻を以て、作戦を終了。初号機と『3号機』の回収を急げ」
リツコ「…はい」
ミサト「…碇司令、ラーゼフォンの処置はどうするのです?」
ゲンドウ「同じく、こちらで回収する。パイロットと共にな」
ミサト「…わかりました」
【シナリオデモ4終了】

【戦闘マップ4開始】

〔戦闘マップ3から継続〕
〔綾人、第4軍から味方へ変更〕
綾人「………」
〔通信を開く音〕
ミサト「綾人君…」
綾人「………」
ミサト「事情は遙から聞いているわ」
綾人「そうですか…」
ミサト「…お帰りなさい。そして……ありがとう」
綾人「! ミサトさん…」
ミサト「あなたのおかげよ」
綾人「ち、違います。僕はただ、間に入っただけで…」
ミサト「でも…あなたが来てくれなければ、あの子達は助からなかったかもしれない」
綾人「………」「…そうだ、ミサトさん。お願いがあるんです」
ミサト「何?」
綾人「朝比奈を……」
〔敵ユニット出現〕
綾人「!!」
ミサト「ドーレム!?」
浩子「あ、ああ…!!」「ああああああっ!!」
〔D1アリア〕
ミサト「まずい! 今の私達じゃ、あれに対応できない!」
綾人「ミサトさん、俺が行きます…!」
ミサト「綾人君!?」
綾人「俺、約束したんです…! あの子を守ってやるって…!」
ミサト「あの子!?」
綾人「守らなきゃ…! 俺、朝比奈を守らなきゃ…!!」
ミサト「綾人君!!」
浩子「…く…うう…伝えなきゃ…! 伝えなきゃ…伝えなきゃ…! 綾人…君に……!!」
綾人「うおおおおおーーーっ!!」
〔綾人、ヴィヴラートへ接近〕
ヴィブラート「………」
浩子「…あ、綾人…君…!」
綾人「待っていてくれ、朝比奈! 俺は必ず帰る…! お前の所に!!」

<ヴィヴラートにダメージ>
浩子「きゃあああああっ!!」
綾人「決めたんだ…俺、決めたんだ! 守るんだ…! 俺は…俺は!」「守るんだ…俺は守ってやるんだ…!」「俺は…朝比奈を…守るんだぁぁぁぁぁぁっ!!
〔綾人、気力上昇〕
[デモムービー「ラーゼフォン、真理の眼が開く」]

≪ヴィヴラートにダメージ後≫
<綾人vsヴィヴラート(1回目)>

浩子「伝えなきゃ…言わなくっちゃ…」「…本当のこ・と…ア・ヤ・ト・ク・ンに……!」
綾人「朝比奈が俺を待ってるんだ…! 朝比奈の所へ帰ってやるんだ…!!」「うおおおおおーーーーーっ!!」

≪ヴィヴラートにダメージ後≫
<綾人vsヴィヴラート(2回目)(戦闘後)>

浩子「う、うう! うああああっ!!」

≪ヴィヴラートにダメージ後≫
<綾人vsヴィヴラート(3回目)(戦闘後)>

浩子「あ、ああっ…あ…!」

<ヴィヴラート撃破>
綾人「はあっ、はっ、はあっ、は…!」
浩子「……ア・ヤ・ト……」
[デモムービー「ブルーフレンド『サヨナラ』」]
【戦闘マップ4終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ネルフ本部

〔ネルフの警報〕
リツコ「どうしたの!? 何故、初号機のエントリープラグが射出されないの!?」
マヤ「初号機側からの連動回路がカットされました! 射出信号も受け付けません!」
ミサト「シンジ君…!」
マコト「…しかし、シンジ君! ああしなければ、君がやられていたぞ!」
シンジ「…そんなの関係ないよ…!」
マコト「だが、それも事実だ!」
シンジ「そんなこと言って、これ以上僕を怒らせないでよ…」「予備電源で動ける185秒…これだけあれば、本部の半分は壊せる!」
シゲル「今の彼ならやりかねませんね…!」
マヤ「シンジ君、話を聞いて! 碇司令の判断がなければ、みんな死んでいたかも知れないのよ!」
シンジ「そんなの関係ないって言っているでしょう!」
マヤ「!」
シンジ「父さんは…あいつはトウジを殺そうとしたんだ! この僕の手で!」
ゲンドウ「………」
シンジ「父さん! そこにいるんだろ!? 何か言ってよ! 答えてよ!!」
ゲンドウ「…LCL圧縮濃度を限界まで上げろ」
マヤ「え!?」
ゲンドウ「子供の駄々に付き合っている暇はない」
マヤ「…は、はい」
〔システムの落ちる音〕
シンジ「!? まだ直轄回路が残って…!」「うっ! がはっ…! ちきしょう…! ちきしょう…っ!!」
ゲンドウ「…レーザーカッターで初号機の非常ハッチを切断。パイロットを強制排除しろ」
マコト「りょ…了解」
ゲンドウ「ラーゼフォンの方は」
ミサト「…回収班は作業を終えましたが、パイロットの姿は見当たりません。現在、捜索中です」
ゲンドウ「そうか。では、赤木博士…ラーゼフォンの件は君に任せる」
リツコ「…はい」

ミサト「…1950、ネルフの回収班が現場に到着…。ラーゼフォンと綾人君の確保に成功したわ」
遙「そう…」
ミサト「ホテルに向かった特務班は、彼と同行していたと思われるD1同調者を発見するも、すでに死亡…」「これがその子のID…。ただし、14年前の物よ」
〔データの転送音〕
遙「!!」「あ……朝比奈…さん……」
ミサト「…やっぱり、知り合いだったのね。彼女が通っていた中学校の名称を見て、もしやと思ったけど…」
遙「…調べたの? 私のこと…」
ミサト「こういう仕事だもの、お互い様よ」
遙「…綾人君は?」
ミサト「…ホテルの部屋で発見された時、彼女の横で号泣していたそうよ…」
遙「……!」
ミサト「………」
遙「…ミサト…彼に…会えない?」
ミサト「…今は難しいわね。マグネイト・テンのメンバーという理由で私の管轄下で保護しているけど…」「彼のことについては、ウチの人間も薄々気がついてる」
遙「もしかして、綾人君を…?」
ミサト「そんなことはさせないわ。私の権限を使って、何とか守ってみせる」
遙「…ありがとう、ミサト。…それで、TERRA側の反応は?」
ミサト「先程、一色司令から正式に抗議とラーゼフォン、及び綾人君の引き取りの申し出があったわ」
遙「一色…司令?」
ミサト「聞かされていないの? 先の件の引責で、功刀司令は解任…謹慎処分を受けたのよ」「綾人君やあなた…そして、ブライト大佐達をかばうためにもね」
遙「……!」
ミサト「遙、あなたの気持ちはわかるけど…今、綾人君のことは私に任せて」「彼の処遇については、出来る限りの努力をしてみるから…」
遙「ええ、お願いね…」
【シナリオエンドデモ終了】


● TOKYO JUPITER近海 → No47「Hemisphere」 へ戻る

● 第3新東京市 → No49「男の戰い」 へ進む


◆ 「スーパーロボット大戦MX PORTABLE」 へ戻る




当館に記載されている作品名・製品名などは、各社の登録商標です。
当館の内容は、各社からの正式許可を受けてはおりません。