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シーン8 異界への逆襲
No.53
ここより永遠に

<セレクト ニライカナイ>
九鬼のドーレム、ラルゴの襲撃を受けるニライカナイ。だ
が、誰もいないはずのTERRA本部で、一人の男がそれを
待ち構えていた…。

【シナリオデモ開始】
ミタール「…いよいよ、MUが本格的に動き出した。それにより、委員会の計画も最終段階を迎えることになるだろう」
エルデ「ええ、わかっています」
ミタール「だが、以前にも言った通り、私は彼らに最後まで付き合う気はない」「エルデ、メディウス・ロクスと共に私の所へ戻ってくるのだ」
エルデ「…それは命令ですか?」
ミタール「そうだ。以後はメディウスと△△△△△△の各種データを基に…」「TEアブゾーバー試作10号機、コード『MODEL-X』の開発を始める」
エルデ「MODEL-X…?」
ミタール「そう。ベースは今のメディウス…それに△△△△△△の新型TEエンジンを搭載させる」「そして、そのMODEL-Xの完成により、ツェントル・プロジェクトは一つの節目をクリアしたことになるのだ」
エルデ「…ザパト博士、MODEL-Xに私のAI-1は搭載されるのですか?」
ミタール「いや、その予定はない」
エルデ「! 何故です…!?」
ミタール「その理由はお前が最もよく理解していると思うが?」
エルデ「おっしゃっている意味がわかりません」
ミタール「ならば、言おう…」「ここ最近…特にメディウスの形状変化後のAI1の思考パターンから不可解な揺らぎが検出されている」「例えるなら、それは人の感情…あるいは物欲…」「AI1は指定対象外の物にまで深い興味を示し、それらを学習…いや、物理的に吸収しようとしている」「…自らが制御するラズムナニウムによってな」
エルデ「それの何がいけないのです?」
ミタール「正気で言っているのか? このままでは、AI1はデビルガンダムと似たような能力を持つに至るぞ」
エルデ「ですから…それの何がいけないのです?」
ミタール「………」
エルデ「私はあの子が成長・進化していく様を…そして、その行き着く先を見たいのです」
ミタール「それは私のプロジェクトが目指すものではない」
エルデ「では、博士は何のためにTEアブゾーバーを作り出したのです?」
ミタール「私の理論が正しいことを証明するため…」「そして、金と名誉を得るためだよ。そうでなければ、研究を続けることが出来んからな」「故に、私は軍や委員会を利用し…また、彼らも私を利用するのだ」
エルデ「………」
ミタール「私を俗物と軽蔑するかね? しかし、君も私と同じく、己の欲求には非常に素直な人間であるはずだ」「そして、君にとっても他人とは自分の研究に利用できるか、できないか…そのどちらかの存在でしかないはず」「我々は似た者同士…互いの研究目的や利益のため、もっと利用しあうべきなのだよ」
エルデ「ですが、あなたはAI1の進化に疑問を持っておられる…。それは私の目的に反します」
ミタール「当然だ。あれにデビルガンダムのような力を与えてどうする?」「この世界や人類を滅ぼすつもりだとでも言うのか?」
エルデ「いえ…。先程も言った通り、私は私の研究の成果を見たいだけです」
ミタール「…研究とはそれを評価する人間がいてこそ成り立つものだ」「君にも観客のいない演劇などナンセンスだということがわかるだろう?」
エルデ「観客は私一人で充分です」
ミタール「それではただの自己満足に過ぎんよ」
エルデ「…AI1は私の子です。私が生み出した子です。他人の好きにはさせません」
イタール「その考え方が危険なのだよ。現に、あの人工知能は君の思考に影響を受けているフシもある…」「だから、あれには再調整が必要だ」
エルデ「………」
ミタール「いいか、エルデ…」「メディウス強奪の首謀者としてアルベロ・エストを処分し…メディウスと共に私の所へ戻ってきたまえ」「君はアルベロに脅迫され、やむなく彼に従ったということにしておく」
エルデ「……はい」
ミタール「では、以上だ」
〔通信を切る音〕
エルデ(…このままではAI1が危ない…。ザパト博士の所へ帰れば、あの子は作りかえられてしまう…)(そして、委員会が望む結果が出せなくなった私もまた…)(いえ、私はどうなってもいい。あの子さえ無事ならば…)(そのためには新型のTEエンジン…いえ、それ以上の力が必要…)(AI1がラズムナニウムの能力を限界以上に発揮させられるだけの力が必要…)
〔扉の開閉音〕
アルベロ「…エルデ、あの男から次の指令が来たのか?」
エルデ「…はい」
アルベロ「内容は?」
エルデ「……△△△△△△の撃墜です」
アルベロ「その後、お前はプロジェクトに戻るのか?」
エルデ「……いえ」
アルベロ「そうか」
エルデ「…理由を聞かないのですか?」
アルベロ「聞いても、本当のことを教える気はないのだろう?」
エルデ「………」
アルベロ「…俺はお前のAI1を認めるつもりはない。だが、与えられた任務は最後までやり遂げる」
エルデ「…アルベロ、あなたは何のためにツェントル・プロジェクトへ参加しているのです?」
アルベロ「何を今さら。前に言ってあるはずだぞ」「俺は忌まわしい過去を清算するため…」「あの事件を境に止まってしまった俺の時間を再び動かすため、メディウスに乗る決意をした」
エルデ「…あなたは未来を望んでいるというのですか?」
アルベロ「違うな」
エルデ「では、何なのです?」
アルベロ「俺が望むものは…」「奴との…いや、自分自身との決着だ」

TERRA本部

〔TERRAの警報〕
電子音声「D1、接近中…本島警戒エリア内への予測到達時刻は0504…プラスマイナス03」
功刀「エイドロン第12小隊は脱出船団の護衛に回せ」
電子音声「指令、確認」
〔扉の開閉音〕
亘理「………」
功刀「長官…まだこちらに残っておられたのですか? 最終便の出港はもうすぐですよ」
亘理「わかっている」
功刀「では、お急ぎ下さい」
亘理「…どうしてもやるというのかね?」
功刀「これは私の記憶に刺さったトゲのような物です。いつかは抜かなくてはなりません」
亘理「…そうか」
功刀「今、あの男にこの島を渡すわけにはいきません」
亘理「君は彼がここへ来るとわかっていたのだな?」
功刀「見せしめにするつもりなのでしょう。…そういう男です」
亘理「………」
功刀「長官…TERRA側に誘っていただいたこと…感謝しています」
亘理「………」
功刀「後のことは…お任せします」
亘理「ああ…わかっている」

リンダ「D1、連邦軍艦隊を突破! 侵攻を食い止められません!」
ブライト「こちらが捕捉するまでにどれぐらいかかる!?」
トーレス「20分…いえ、15分です!」
ベン「それじゃ、どうあってもD1の方が先にニライカナイへ着いてしまう…!」
ミサト「向こうの様子は!?」
リンダ「全島に避難命令が出され、すでにTERRAの艦船による住民の脱出が完了しています!」
総一「本部の迎撃システムは!?」
恵「稼働しています! エイドロンの出撃も確認されました!」
総一「何だって…!?」
〔通信を開く音〕
ローズ「TERRA本部より入電! 内容は脱出船団の護衛要請です!」
ブライト「どういうことだ…? 我々に来るなとでもいうのか?」
ローズ「は、はい…! ニライカナイ島周辺海域への進入禁止命令も出ています」
ミサト「いったい、誰がそんなことを…?」
樹「………」
総一「ま、まさか…!」
【シナリオデモ】


サブタイトル
「ここより永遠に」


【戦闘マップ開始】
電子音声「D1、エリア17に侵入」
〔D1アリア〕
〔敵ユニット出現〕
〔マップ上に爆発〕

電子音声「C、E、F地区、被弾」
功刀「E1から4までの地区は放棄。第2小隊をC3地区の援護に回せ」
電子音声「指令、確認」
九鬼「…相変わらずよく働く男だ」
功刀「……!」
九鬼「旧交を温めようというわけ? 功刀一尉…」「いや、今はTERRAの司令官殿か」
功刀「…残存戦力をエリア60に集結」
九鬼「フ…。立派になった部下の姿を見られるとは…上官としてこれほど嬉しいことはない」
功刀「ビルベルビント迎撃ミサイル、D1に攻撃を集中させろ」
電子音声「指令、確認」
〔九鬼に爆発〕
九鬼「今度も私に盾つくわけか? それもいい…」「しかし、それは逆恨みという奴だ」
〔マップ上に爆発〕
電子音声「第3地区、壊滅」
功刀「第3地区を放棄」
九鬼「…15年前のMU大戦の時、戦術融合弾の発射命令を下したのは確かに私だ…」「しかし、直接手を下したのはお前だよ?」
功刀「………」
九鬼「お前のその手が娘を殺したんだ」
功刀「…高射砲、全門斉射!」
〔九鬼に爆発〕
九鬼「無駄無駄…無駄だよ、功刀」
〔マップ上に爆発〕
九鬼「クフフフフ…フハハハハ! フハハハハハハ!!」
〔マップに爆発〕
九鬼「フフハハハハハ! ヒハハハハハハハハ!!」
〔味方戦艦出現〕
ハーリー「エリア内へ到達! D1を視認!!」
恵「あ、ああっ…! 私達の島が!」
ブライト「状況は!?」
リンダ「市街地の大半はD1により壊滅! TERRA本部も直撃を受けています!」
遙「そ、そんな!!」
総一「功刀司令…!!」
ミサト「司令の安否確認、急いで!」
恵「は、はい!」
ブライト「各機出撃! D1を撃破しろ!」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃準備〉
リョーコ「あのカマボコ野郎! 好き放題やりゃあがって!!」
綾人「ニライカナイを…俺達の島を、これ以上やらせるものか!」
九鬼「フフフ…私を追ってきたか。ご苦労なことだ」「では、その労に応え、功刀共々この地に葬り去ってやろう。…ゼフォンとEVA初号機を除いてな」
<戦闘開始>

<1EP・敵増援1出現>

〔レーダー反応〕
リンダ「エリア外より急速接近中の機体を確認!」
ミサト「まさか、MU!?」
リンダ「違います! 機数、1! 識別はメディウス・ロクスです!!」
ヒューゴ「何!?」
〔敵ユニット出現〕
エルデ「戦闘エリア内へ到達。ターゲット、確認…ロックしました」
アルベロ「あれが△△△△△△か…」
ヒューゴ「アルベロ・エスト…!」
アルベロ「久しぶりだな、ヒューゴ。前回の戦いを生き延びていたとは…相変わらず悪運の強い男だ」
ヒューゴ「ああ、あんたの仕込みが良かったのさ」
アルベロ「だが、機体を乗り換えても無駄だ。お前は俺に勝てん」
ヒューゴ「同じような台詞を飽きもせずにっ!」
〔ヒューゴ、アルベロへ隣接〕
ブライト「ヒューゴ!?」
ヒューゴ「ブライト艦長、メディウスは自分達に任せて下さい!」
ブライト「今の状況ではやむを得んか…!」
ドモン「ヒューゴ、アクア…!」
ヒューゴ「わかっている…!」
アクア「メディウス・ロクスを第二のデビルガンダムにはさせないわ!」
エルデ「…私が言った通り、TEアブゾーバーのパイロットになったようね」
アクア「ミッテ先生…!」
エルデ「アクア…言いたいことがあるのなら、聞いてあげてもよくてよ」
アクア「先生…私は出来ることならあなたと戦いたくない…!」
エルデ「それで?」
アクア「だから、お願いです! 昔の先生に戻って下さい!!」
エルデ「フフフ…あなたらしいお決まりの台詞ね。私を説得するつもりだとでも言うの?」
アクア「今なら…今ならまだ間に合います!」「メディウス・ロクスから降りて下さい! でなければ、私達は…!」
エルデ「そう…最後通告というわけね。だけど、それが無駄だということはあなたにもよくわかっているでしょう?」
アクア「でも!!」
エルデ「…嫌いなのよ、あなたのそういう押しつけがましい所。…初めて出会った時からずっとね」
アクア「!!」
エルデ「あなたは何の苦労もなく育ち、進む道を用意され、大した挫折もせずに生きてきた…」「軍に入ったのも、周囲からお嬢様扱いされるのを嫌っただけに過ぎない」「そして、他の人間から守られ、生かされてきたということに気づかず…」「与えられた境遇や立場を自分の実力で得たと勘違いしている」
アクア「そ、そんなことは…!」
エルデ「わかっていたとでも言うつもり?」「ふふ、本当におめでたい子ね。だから、私を説得しようなどと考える。…自己満足のためにね」
アクア「せ、先生…!」
エルデ「でも、そんなあなたにも一つだけ利用価値がある…」「そう…あなたが今まで構築してきたDFCのデータは、私のAI1にとって必要なものだわ」
アクア「AI1…!?」
エルデ「そう、メディウス・ロクスのコアとも言える人工知能のことよ」
アクア「で、でも、ツェントル・プロジェクトの概要書にはAI1なんて…!」
エルデ「当然よ。あれは私が開発し、ザパト博士が秘密裏にメディウス・ロクスへ組み込んだ物…」
ヒューゴ(! ザパトが…!?)
エルデ「だから、軍やあなた達は知らなくて当然のことだわ」
アクア「……!」
エルデ「そして、AI1はただの戦闘用人工知能やラズムナニウムの制御装置ではなく…」「様々な対象物を学び、吸収し、究極の機動兵器へと進化していく私の可愛い子供…そして、私の全てよ」
アクア「子供…? 全て…!?」
ヒューゴ「…思っていた通り、メディウスの強奪はあんたとザパトが仕組んだことだったようだな」
エルデ「ええ、そうよ」
ヒューゴ「ザパトは…いや、あんたはメディウスやAI1で何をするつもりなんだ?」
エルデ「フフフ…どう答えれば納得してもらえるかしら? 世界の征服? それとも、人類の滅亡?」「…どれも興味がないわ、私にとっては」
ヒューゴ「何…!?」
エルデ「私は、私のAI1が行きつく先を見たいだけ。他がどうなろうと知ったことではないわ」
ヒューゴ「それはアルベロやザパトも含めてか!?」
エルデ「ええ…そして、私自身もね」
アクア「ミ、ミッテ先生…!」
エルデ「あら、悔し泣き? 私が…それとも、だまされていた自分が許せないとでも言うの?」「いずれにせよ、本当に感情のコントロールが下手ね、アクア」
アクア「あ、あなたは…!!」
ヒューゴ「もうあの女には何を言っても無駄だ。あいつは、お前が思っているような人間じゃない…!」
アクア「そ、それでも、私は…!」「例え先生が私のことをどう思っていようと、戦わずに済むのなら…!」
ヒューゴ「寝言をいうな! 奴がああやってお前の動揺を誘っているのがわからないのか!?」
アクア「!」
エルデ「フフ…彼の方は気づいているようね。でも、私は嘘を言ったつもりはないわ」「さあ、アクア…その機体と一緒に私のAI1の血肉となりなさい」「そうすれば、あなたのことを少しは好きになってあげてもよくてよ」
アクア「先生っ!!」
ヒューゴ「あきらめろ! 奴らを止めるには、メディウスとAI1を破壊するしかない!」
アクア「く……うう…!」
アルベロ「…行くぞ、エルデ」
エルデ「はい。WPデータの転送を開始します」
アルベロ「…覚悟はいいな、ヒューゴ?」
ヒューゴ「隊長、もうこれ以上あんた達の茶番に付き合うつもりはない…!」
アルベロ「ザパトに生かされているお前にそんな台詞が吐けるのか?」
ヒューゴ「身体の半分はあの男にくれてやったが、魂まで売り渡した覚えはない!!」「俺は俺自身の力で、意思で、この戦いを生き抜くためにあんた達を倒す!!」

<アルベロがダメージ・敵増援2出現>
エルデ「ラズムナニウム、自己修復開始」
〔アルベロ、回復〕
アクア「あ、あの修復スピード…!」
ヒューゴ「また速くなった!?」
エルデ「そう…。これもメディウス・ロクスがあなた達にTEエンジンを得たおかげよ」「そして…見なさい。AI1がインクレメントゥムによって得た新たな能力を…!」
〔アルベロ、気力上昇〕
〔敵ユニット出現〕

ヒューゴ「な、何っ!?」
アクア「メ、メディウスから小型機が!?」
サイ・サイシー「あれじゃ、デビルガンダムと同じじゃねえか!!」
エルデ「いえ…メディウス・ロクスとデビルガンダムには大きな違いがある」「それは…レイン・ミカムラ、あなたにはわかるはず」
レイン「!!」
ドモン「どういうことだ、レイン!?」
レイン「おそらく、コアになる物と制御方法の違いよ…!」「デビルガンダムは搭乗者の精神体や思念を核とし、DG細胞を制御していた…」「それに対し、メディウス・ロクスは人工知能でラズムナニウムを制御しているのよ」
エルデ「そう…デビルガンダムは強大な力を引き替えに、制御面で大きな問題を抱えていた…」「それは人間を生体ユニットとして使用するという事。故にあれは人の精神に影響される不安定な兵器となったわ」
ジョルジュ「一理ありますね。だからこそ、東方不敗マスターアジアはその身体をDG細胞に冒されず…」「ドモンは最後の戦いでレインをデビルガンダムから救い出すことが出来たのでしょう」
ドモン「ならば、メディウスはデビルガンダムの問題をクリアしたマシンだとでも言うのか!?」
エルデ「いえ…メディウスにはデビルガンダムほどの機能と力は備わっていないわ」
アルゴ「…あまりにも危険過ぎるからか」
エルデ「ええ。だからこそ、メディウスは精神的な揺らぎなどないAI1によって完全に制御される…」「そのことを今からあなた達の命と引きかえに教えてあげるわ」
ドモン「断る!」
エルデ「!」
ドモン「所詮、貴様はウルベと同じくDG細胞の力に取りつかれた輩に過ぎん…!」「俺の父や兄が何のためにデビルガンダムの母体を作ったのか…」「師匠が何のためにあれを使おうとしたのか…そのことを理解できぬ貴様に、俺達を倒すことなど不可能だ!!」
エルデ「……!」
アルベロ「フッ、奴の言う通りだな」
エルデ「アルベロ…!?」
アルベロ「AI1はあくまでもシステムの一つに過ぎん」「メディウスの力を引き出すのは人であり、パイロットである俺の役目…」
エルデ「それは違います」
アルベロ「だが、お前は知っているはずだ…搭乗者の力量によって、限界以上の機能を発揮する機体があることを」
エルデ「彼らの機体がそうだと言うのですか?」
アルベロ「…ああ。だからこそ、奴らはメディウスとAI1の相手として相応しい」「そして、俺自身の敵としても相応しいのだ…!」
エルデ「………」(…力…ターミナス・エナジー以上の力さえあれば…)(AI1は彼らの機体やデビルガンダムを超えることが出来るというのに…!)

<2EP・敵増援2出現>
〔レーダー反応〕
恵「11時方向より敵機多数接近! 識別は百鬼帝国です!!」
竜馬「何っ!?」
〔敵ユニット出現〕
ヒドラー「フフフフ…都合良くマグネイト・テンが本州から離れているとはな」
竜馬「奴らめ、ここしばらくはなりをひそめていると思ったら…!」
隼人「大方、今回の混乱に乗じて動き出したクチだろうぜ」
ミチル「もしかして、百鬼帝国は他の場所にも攻撃を…!?」
〔通信を開く音〕
ブライト艦長、TERRA本部より通信が入りました!」
ブライト「もしや、功刀司令か!?」
恵「は、はい!」
功刀「…マグネイト・テンへ告ぐ…。直ちにニライカナイより退去せよ」
総一「司令!!」
功刀「ここへは来るなと伝えたはずだぞ、総一」
総一「し、しかし!!」
功刀「今から4分以内にここを立ち去れ。これをTERRA司令官としての命令だ」
総一「副司令には無謀な命令に反対意見を述べる権利と義務があります!」
功刀「無謀ではない…。これは被害を最小限に抑え、効果を最大限に引き出すための命令だ」
総一「……!!」
樹(もしや、司令はあれを使うつもりか…!?)
功刀「…総一、お前には今の状況が分かっているはずだ」「MUの空中都市出現による混乱は、他の敵組織にとって絶好の機会となる…」「現に、百鬼帝国が行動を開始しているではないか」
総一「そ、それは…!」
功刀「お前やマグネイト・テンには他に守るべきものがあるはずだ。違うか?」
総一「守るべきもの…?」
功刀「どうするつもりだ?」
総一「…僕は…守ります」
功刀「では、そうしたまえ、少佐。…私は守ってやれなかった」
〔通信を切る音〕
恵「! 司令!? 功刀司令!!」
総一(…ずるい…ずるいですよ、功刀さん…!)
ブライト「どうした!?」
恵「つ、通信が…通信が切れました…!」
ミサト「4分以内に退去って…いったい、功刀司令は何をするつもりなの…!?」
樹「ブライト大佐、どうか司令の言う通りに」
ブライト「君は何か知っているのか?」
樹「ここにいては危険です。今は…それしか申し上げられません」
ブライト「……!!」
ヒドラー「攻撃を開始しろ! 我らの命に代えてもマグネイト・テンをこの地へ釘付けにするのだ!」「我が百鬼帝国の悲願、世界征服作戦を成功へ導くためにな!!」

<ヒューゴvsアルベロ>
ヒューゴ「決着をつけるぞ、アルベロ!」
アルベロ「△△△△△△と共にメディウスの血肉となれ!」

<ドモンvsアルベロ>
アルベロ「ドモン・カッシュ! お前の力をもってしてもメディウスを止めることは出来ない! 俺が制御することによりメディウスはスペック以上の力を発揮するのだ!」
ドモン「黙れ!貴様は気付いていない! 既に自分自身が、その機体に取り込まれていることを!」
アルベロ「何だと!?」
ドモン「復讐という自らの欲望のままに他人の生命を脅かすその様はデビルガンダムと何ら変わりはない! それに気づかぬ貴様はDG細胞と同じく人の心など持ち合わせていない!」
<甲児vsヒドラー>
甲児「空き巣か火事場泥棒しか作戦はないのかよ、この鬼野郎!」
ヒドラー「フフフ…何とでも言うがいい。既に貴様らは我々の最終作戦の手の中にいるのだ!」

<鉄也vsヒドラー>
ヒドラー「MUの行動開始…そして、それを迎撃する貴様達…! 機は我らにありだ!」
鉄也「ぬかせ! MUだろうと百鬼だろうと地球を好き勝手にはさせないぜ!」

<デュークvsヒドラー>
ヒドラー「マグネイト・テンよ! ここでMUと共倒れになるがいい!」
デューク「その隙にお前達が世界を征服する気だろうが、そうはさせない!」

<竜馬or隼人or弁慶vsヒドラー>
竜馬「ヒドラー元帥! 何の目的でここに現れた!?」
ヒドラー「言うまでもない! 忌々しき貴様達とMUを一網打尽にするためよ!」
弁慶「その程度の戦力に俺達がやられるかよ!」
隼人「ヒドラー! お前の狙いは俺達をここに足止めするためと見た!」
ヒドラー「ぐ…!」
竜馬「急ぐぞ、ハヤト、ベンケイ! TERRAを救うためにもこんな奴に構ってはいられない!」

<ヒドラー撃破>
ヒドラー「こ、これで勝ったと思うなよ、マグネイト・テン…!!」「一足先に地獄で貴様らを待っておるぞ! ふははははははは!!」
〔敵ユニット撃破〕
隼人「奴め、負け惜しみを言いやがって…」
竜馬「だが、ヒドラーが命を賭してまで俺達をここに止めようとした理由はいったい…!?」

<アルベロ&九鬼以外の敵全滅or7PP・勝利条件達成>
樹「…ブライト大佐、時間です。全機に離脱命令を出して下さい」
樹「…了解した。全機、直ちにニライカナイから離脱しろ」
〔味方ユニット離脱〕
アルベロ「む!? 奴らめ、どういうつもりだ!?」
功刀「ブライト大佐…」
ブライト「!」
功刀「…ありがとうございます」
ブライト「それは…こちらが言わねばならぬ言葉です、司令」
綾人「く、功刀さん…!」
功刀「綾人君…またどこかで会ったら、食事の約束を果たそう…」
綾人「……!」
功刀「行きたまえ。そして、君の守るべきものを守るんだ」
綾人「…は、はい……」
ブライト「…機関、最大戦速。直ちに現空域から離脱する」
ルリ「はい…」
〔味方戦艦離脱〕
※※まだヒドラー健在の場合、セリフ追加※※
ヒドラー「何!? 離脱しただと!?」

アルベロ「エルデ、奴らを追うぞ!」
エルデ「待って下さい…!」
アルベロ「何!?」
エルデ「あの神殿から、不可解な反応が…!」
九鬼「フン、マグネイト・テンめ…ついにあきらめたか」
〔九鬼、TERRA本部へ接近〕
九鬼「さあ…これで終わりにしてやるぞ、功刀」
〔TERRA本部に大爆発〕
〔画面、振動〕

功刀「ぐ、うう…う…!」
九鬼「フッ、無理するな。貴様にしては上出来だ」
功刀「くっ…! うううっ!!」
〔人の倒れる音〕
九鬼「そんなに悔しいか? まあ、仕方あるまい…娘の仇を討つことが出来なかったのだからな」
功刀「う…ぐ……!」
九鬼「さっさとゼフォンを渡せば、お前はそんな苦しみを味わうこともなかった…」「私が本気を出せば、いつでもあれをお前達から奪うことが出来た」「それをお前の手でやらせてやろうという、元上司の恩義に逆らった罰だ。…つまらん余興だったがな」
功刀「…余興はこれからですよ、一佐殿」
〔端末の入力音〕
〔エネルギーの充填音〕

九鬼「!?」
電子音声「ジュピター・システム、発動。本部センターの職員は直ちに避難せよ」「繰り返す…ジュピター・システム、発動。本部センターの職員は直ちに避難せよ」
九鬼「う、うう…は、あ…ああ…! そ、そんな…こ、これは…!!」
功刀「………」
アルベロ「何だ!? 何が起きている!?」
エルデ「し、信じられない…! こ、このエネルギー数値は…まるでジュピター現象の…!!」「す、素晴らしい…! 素晴らしいわ、これは…!!」
※※まだヒドラー健在の場合、セリフ追加※※
ヒドラー「い、いかん! 全軍、すぐにここから離脱しろ!!」

九鬼「ひ、ひひひ…は、ははは…! こんな…ま、まさか…貴様が…!?」
功刀「…そういうことです、九鬼一佐」
九鬼「ひ、ひはは…ば、馬鹿な…!」「聞いてない…聞いてないぞ…! く、功刀ぃぃ…!!」
功刀「フッ…」
九鬼「く、く、くぅぅぬぅぎィィィィィィィィッ!!」
[イベンドデモ「ジュピター現象」]
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ミサト「あれは…!」
遙「………」
恵「まるで……TOKYO JUPITER……」
樹「そう…あれはジュピター現象です」
綾人「そ、そんな……!」
総一「く、功刀…さん……!」
クワトロ「彼は自分の身を捨てて…」
アムロ「あのドーレムを消滅させたのか…」
樹「根より来たりて神へと至る島。美しい島…」「彼は……その島と共に……」
ブライト「………」「総員…」「功刀司令に敬礼…!」
総一「………」
クワトロ「………」
アムロ「………」
遙「………」
綾人「……聞こえたんだ……」
遙「え…」
綾人「…功刀さんの…最期の言葉…」
遙「…司令は…何て?」
綾人「守れ、って……」
遙「………」

弐神「…連邦政府統括部の弐神…いえ、十文字猛です」「本日1303、ニライカナイにてジュピター現象を確認しました」
亘理「………」
六道「………」「…士郎…」
亘理「………」
六道「あいつは綾人達に託したんだよ。この世界の未来を…」
亘理「ああ……」
六道「そして、俺達に今回の結末を見届けることを……」
亘理「わかっている」
弐神「………」
亘理「十文字君…現在の東京の様子は?」
弐神「連邦軍が境界線にそって部隊を展開し、内部を封鎖しています」「ですが、調査班の報告によれば…住民達は絶対障壁の消滅を認識することなく…」「今まで通り、東京内で生活を続けているとのことです」
亘理「外へ出ることもなく…かね?」
弐神「はい。おそらく、MUの精神支配を受けているからでしょう」「そして…もう一つの次元卵が東京地区内で確認されました」
六道「かつて、カルン・ムティアラ島で発掘された黒い卵…」
亘理「ああ…。一度消え、再び東京に戻ったか」
六道「久遠がまたMUと接触すれば、あれも綾人のラーゼフォンと同じように…」
亘理「………」
六道「これからどうするんだ、士郎? このままヒラニプラが増殖し続ければ、我々の世界は…」
亘理「…T・JバスターとRMUシステムはまだ我々の手に残されている…」「そして、私はそれらを使って如月博士から提案のあった計画を実行に移すつもりだ」
弐神「了解しました。では、連邦政府にその旨を伝えます」
亘理「それから…八雲少佐以下、TERRAのメンバーをリーリャ・リトヴァクへ集結させてくれ」
弐神「わかりました。そのように手配します」

カルン・ムティアラ島

久遠「………」
ヘレナ「どうしたの?」
久遠「お友達にお別れをしたの…」
ヘレナ「何を言っているの?」
久遠「あなたともよ」
ヘレナ「……!」
久遠「ラーララー、ラララーラララララー…ラーラーラララーララー…ラーラーラララララー…」
〔画面、発光〕

ヒラニプラ

麻弥「…戻ってきてくれるのね…」「…姉さん…」

ミタール「…待っていたぞ、エルデ」
エルデ「………」
ミタール「先の戦闘で自動転送されてきたデータを見せてもらった」「まさか、メディウス・ロクスがフロンスとテルグムを生成するとは…」「いったい、これはどういうことかね?」
エルデ「………」
ミタール「私はメディウスにあのような機能を持たせた覚えはない」
エルデ「ええ、確かに」
ミタール「…やはり、AI1は危険だな。このまま放っておけば、暴走しかねん」
エルデ「暴走ではありません。進化ですわ」
ミタール「言ったはずだ…私は委員会のシナリオに最後まで付き合う気はないと」
エルデ「覚えておりますわ」
ミタール「ならば、アルベロを処分し…AI1をメディウス・ロクスより排除して、機能を停止させる」「やはり、あれは10号機には不要な物だ」
エルデ「不要なのは…」
〔銃を構える音〕
エルデ「あなたの方ですわ、ミタール・ザパト博士」
ミタール「!!」
エルデ「私のAI1をあなたに渡しはしません」
ミタール「き、君は…!?」
エルデ「私も以前に申し上げたはず…。私はAI1が行きつく先を見たいのです」
ミタール「ま、待ちたまえ! 君は委員会から命令を受けたのか!?」
エルデ「………」
ミタール「で、では、私が直接委員会に話をする!」
エルデ「これは彼らからの命令ではありません…」
ミタール「!!」
エルデ「私の意思ですわ」
〔銃声〕
ミタール「エ、エ…ルデ……!!」
〔人の倒れる音〕
エルデ「フ…フフフ……」「あなたの研究データは全ていただいていくわ。彼の薬も含めてね」「フフ…これで…私の可愛いAI1は……」

アルベロ(銃声…?)
〔扉の開閉音〕
エルデ「…行きましょう、アルベロ。もうここに用はありません」
アルベロ「……ザパトは?」
エルデ「ああ、彼なら……」「プロジェクトを私有化した罪を問われ、委員会から処分を受けることになったようですわ」
アルベロ「処分だと…?」
エルデ「ええ…もうこの研究所にはいません」
アルベロ「………」
エルデ「さあ、行きましょう。AI1のさらなる学習対象を捜しに…」「そして…これからのメディウスに必要な新しい力を捜しに……」

GEAR本部

〔警報〕
愛子「連邦軍極東方面軍司令部より伝達!」「宮崎、高知、名古屋、神戸、大阪、水戸地区に百鬼帝国の攻撃部隊が出現! 現在、連邦軍と交戦中です!」
渋谷長官「百鬼帝国め、MUによる混乱の隙を突いてきたか!」
井上博士「か、彼らは本格的に日本地区の制圧を始めたのですか…!?」
渋谷長官「いや、これはまだ序の口に過ぎん!」「愛子君、マグネイト・テンの現在位置は!?」
愛子「現在、屋久島付近を通過中です!」
渋谷長官「急がせてくれ! 本命は必ず別の場所に現れるぞ!」
【シナリオエンドデモ終了】


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