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エピローグ

【シナリオエンドデモ開始】
弐神「…かくして、世紀の大芝居は感動のフィナーレを迎え…」「世は歓喜の音に満つ…と」「…駄目だな、こりゃ。こんな文章じゃァ、上はごまかせんか」
〔扉の開閉音〕
加持「…弐神さん」
弐神「よう、久しぶりだな。そっちの報告書はまとまったかい?」
加持「リテイクを食らいましたよ。不明瞭な部分が多すぎるとね」
弐神「ま、仕方あるまい。…事実を書くわけにゃァいかんからな」
加持「ええ…後々のためにもね」
弐神「しっかし、お前さん…よく生きてたな」「委員会の面々がいた場所は跡形もなく吹っ飛んだって聞いてるが…」
加持「実は…最後の最後で出番に遅れましてね」
弐神「ほう」
加持「しかも、演じなければならない役まで奪われてしまったんです」
弐神「お前さんは猟犬にゃなれなかったか。…で、代役はあの男かい?」
加持「……はい」
弐神「そうか……。最後は自分の手で幕を下ろしたか」
加持「………」
弐神「で、お前さんはこれからどうする?」
加持「勤め先を二つ失いましたからね」「残る一つに戻るかどうかは…ま、ゆっくり考えますよ」
弐神「だが、帰る所は決まってるんだろ?」
加持「ええ。そして…」「…8年前に言えなかった台詞を彼女に言うつもりです」

ファ「…お帰りなさい、カミーユ」
カミーユ「ああ…」
ファ「私、信じてたよ…。必ず戻ってきてくれるって」
カミーユ「…心配かけてすまなかったな」
ファ「ううん、いいの。あなたが無事なら、それで…」
カミーユ「さっき、手続きを済ませてきた。今から月へ行こう、ファ」
ファ「月…?」
カミーユ「ああ。クワトロ大尉がエゥーゴやネルガルに掛け合って、月に僕達の家を用意してくれた」「だから…」「一緒に暮らそう、ファ。戦いから離れて…2人で静かに…」
ファ「カミーユ…!」
カミーユ「…嫌なのか?」
ファ「ううん、嬉しいの。嬉しいのよ、カミーユ…」
カミーユ「………」
ファ「…でも、いいの? マグネイト・テンはまだあなたを必要としているんじゃ…」
カミーユ「マグネイト・テンは解散したんだ。あの最後の任務が終わった後で…」
ファ「え…?」
カミーユ「登録の抹消や封印をしなければならない機体も多かったし…」「みんなでそれぞれの道を歩んでいこうって決めたからね」
ファ「………」
カミーユ「だから、行こう…月へ。僕達の道を歩いていくために…」
ファ「うん…」

連邦軍重慶基地

ライト「…こうなると、名残惜しいな」
タップ「ああ。こいつらにゃ、さんざん世話になったからね」
ケーン「…ドラグナーはこれからどうなるんだ?」
プラート博士「前にも言った通り、解体されることになる」
ケーン「やっぱり…」
プラート博士「何かといわくつきのメタルアーマーじゃからな。それに、ドラグーンがある以上…」「今度こそドラグナーは試作機としての役目を完全に終えたんじゃよ」
ケーン「そこを何とか。マジンガーみてえに博物館に飾るとかさ…何とかなんないのかよ?」
プラート博士「気持ちはわかるが、もう決まったことじゃ。どうにもならん」「そして…それが役目を終えた兵器の宿命なんじゃ」
ケーン「け、けどよ…」
タップ「お、おい、ケーン…」
ライト「まさか、お前…」
〔扉の開閉音〕
ダイアン「みんな、書類が受理されたわ。これでもう晴れて自由の身よ」
ライト「あの…機密事項とか、そこらへんの問題はいいんですか?」
ダイアン「大丈夫よ。ブライト大佐が色々と上の方にかけあってくれたし…」「記録の方は私がちょっと細工をしておいたから」
ライト「さすが、諜報員…」
ダグラス「…お前達、もう一度考え直さんか?」「例えドラグナーがなくても、お前達ならいいメタルアーマー乗りになれる」
ライト「お気持ちはありがたいんですが…」
タップ「俺達、もう決めたんですよ」
〔扉の開閉音〕
ローズ「タップ、あたし達の支度は終わったわ」
リンダ「後はあなた達を待つだけよ」
ローズ「あ、軍曹…荷物はそっちにお願いね」
ベン「りょ、了解であります。…しかし、いつの間にこんな多くの…」
ローズ「女の子の荷物は多いものなの。服とか、化粧品とか」
ダグラス「…じゃあ、行くんだな?」
ライト「ええ。みんなの報奨金を元手に、タップが商売をやるって言うんで…」「俺達もそれに乗ることにしたんです」
ベン「准尉殿達がいなくなれば、ここも寂しくなりますなあ…」
タップ「またまた! 柄にもないこと言っちゃってさぁ」
リンダ「お父様がここにおられる以上、また顔を出しにきますから…」
ケーン「………」
ダグラス「ワカバ、お前はどうなんだ?」
ケーン「………」
ライト「ケーン…やっぱり、お前…」
ケーン「…いや、俺も行くぜ。みんなで決めたことだからな」
ダグラス「そうか…。なら、お前達……元気でな」
ケーン「ああ、ダグラス中尉こそ」
ベン「またいつでも遊びに来て下さい。自分は楽しみに待っております」
タップ「そんときゃ、軍曹が出世してることを願ってるよ」
プラート博士「ケーン君、娘を…リンダを頼むぞ」
ケーン「わかってるよ、おっちゃん…あ、いや、お義父さんかな?」
リンダ「え? ケーン、それって…」
ローズ「ちょっと! まだそういうの早過ぎるわよ!」
ケーン「おいおい、何でお前が怒るんだよ?」
ダイアン「じゃあ、みんな…元気で」
リンダ「はい…」
ライト「…D-3…マギー…。色々と世話になったな」
タップ「…D-2…ソニアちゃん…。今までありがとよ」
ケーン「…D-1…クララちゃん…。お前達のこと、忘れねえぜ」「俺達と一緒に戦ってくれたドラグナー……」「…竜の騎兵隊のことをな」

ラストガーディアン基地

沖「…昨日、連邦政府から正式決定が下された」「我々ラストガーディアンは解散…お前達とゼオライマーは連邦軍の管理下へ置かれることになる」
マサト「そうですか…」
美久「………」
沖「だが、私はゼオライマーについての処遇についての判断はお前達に任せるつもりだ」
マサト「え…!?」
沖「今ならまだ間に合う。お前達があれの完全解体を望むなら、そうしよう」
マサト「しかし、そんなことをすれば沖さんが…!」
沖「私の心配をする必要はない。後はお前達の判断次第だ」
マサト「………」
美久「………」
マサト「解体を…お願いします」
沖「それでいいのだな?」
マサト「はい。もう僕にゼオライマーは必要ありませんから」
沖「その判断がどういう結果を招くか…わかっているな?」
マサト「ええ。僕の過去が完全に抹消されるんですね?」
沖「そうだ。それに耐えられるか、マサト?」
マサト「大丈夫です。僕にはマグネイト・テンのみんなとの絆が…」「そして、美久との絆がありますから…」
美久「マサト君…」
沖「美久、お前もそれでいいのだな?」
美久「はい。私はマサト君と一緒に行きます」
沖「そうか…。ならば、もうお前達と会うことはあるまい」「達者でな、マサト…美久」
マサト「ええ。沖さんも…元気で」

第3新東京市

総一「…おはようございます、冬月副司令」
冬月「ああ、おはよう。…司令部の内装工事は順調のようだな」
総一「はい」
ミサト「………」
総一「ど、どうしたんですか、葛城少佐?」
ミサト「いえ…想像はしてたけど…ここまで中がそっくりだなんて…」
総一「す、すみません。スタッフから前と同じにして欲しいという要望が多くて…」
冬月「旧ネルフの人間の数は少ないからな。我々の方が合わせるしかあるまい」「それに…ここの司令は八雲大佐だ。彼の指示に従いたまえ、葛城少佐」
ミサト「ええ、もちろん」
冬月「ところで、司令…エヴァンゲリオンの方はどうかね?」
総一「初号機、弐号機、3号機は厳重な封印を施した後…」「ジオフロント跡の地下に建造される予定の最深度施設内で保管します」
冬月「そして、その上に新生TERRAの本部施設が建造され…」「EVAの封印施設は我々の新たなセントラルドグマとなるわけか」
総一「はい」
ミサト「…私達TERRAは対DUMA戦略研究機関として活動すると同時に…」「封印されたエヴァンゲリオンを守っていかなければならないのね」
総一「ええ、そうです」
冬月「…だが、何人であってもあれを思い通りにすることは出来まい」「もはやエヴァンゲリオンは汎用人型決戦兵器や補完計画の要などではなく…」「人の生きた証として、永遠に残されるものなのだから…」

第3新東京市

ヒカリ「ちょっと、鈴原! 掃除をサボってどこへ行く気よ!?」
トウジ「カンニン! カンニンや、委員長!」「今日はタイタンズとガイアンツの頂上決戦があるんや! だから、はよ帰らせてくれ!」
ケンスケ「お、俺も…横須賀へ行って、リーリャ・リトヴァクの写真を撮らなきゃ…」
ヒカリ「駄目よ! ちゃんと掃除をやってから行きなさい!」
トウジ「そ、そんな殺生な…」
アスカ「な~んか相変わらずね、あの2人。とても付き合ってるとは思えないわ」
シンジ「でも、喧嘩するほど仲がいいって言うからね」
アスカ「あ~あ、私にも素敵な彼氏が現れないかなぁ」
シンジ「す、素敵って…。加持さんのことはいいの?」
アスカ「ええ。もうスッパリあきらめたわ」「かなわぬ恋を追いかけるより、新しい恋を見つけることにしたの」
シンジ「こ、恋って…?」
アスカ「言っとくけど、あんたのことじゃないからね! 勘違いしないで!」
シンジ「か、勘違いって…! 僕にだって相手を選ぶ権利があるよ!」
アスカ「ぬわぁんですってぇぇ!? バカシンジのくせに生意気なこと言うんじゃないわよっ!!」
シンジ「生意気ってどういうことだよ!?」
アスカ「生意気だから生意気って言ってんのよっ!!」
トウジ「なんや、あいつら…前より仲良うなったんとちゃうか?」
ヒカリ「意外とお似合いのカップルかもね」
アスカ「バ、バカなこと言わないでよ! だ、誰がシンジなんかと!!」
ケンスケ「あ~あ、うらやましい」
アスカ「あんたもドサクサに紛れて、とんでもないこと言わないでよっ!!」
トウジ「一所懸命否定する所がますます怪しいなァ?」
アスカ「だ、だから、違うってば!!」
ケンスケ「シンジもまんざらじゃなかったりして…」
シンジ「………」(またこうやって、みんなと一緒に学校に通えるようになるなんて…思ってもみなかった…)(これで…父さんや綾波がいれば…)
レイ「………」
カヲル「………」
シンジ「!」
ケンスケ「どうしたんだ、シンジ?」
シンジ「今、あそこに……」
ケンスケ「誰かいるのか?」
シンジ「………」(確かに…綾波とカヲル君が…)
ケンスケ「シンジ、誰もいないぞ?」
シンジ(……そうか……)(……君達も……)(……生きているんだね……。どこかの世界で……)

ムトロポリス

小夜子「樹先生、ムートロン遺跡の調査データをお持ちしました」
樹「ああ…わざわざすまないね」
洸「結果はどうだったんですか?」
樹「反応値はゼロ…。また駄目だったみたいだね」
洸「そうですか…」
樹「洸君、そんなに気を落とすことはないよ」「ラ・ムーの星は消滅してしまったわけじゃない…」「確かに、元あった場所にはないが…形を変えてどこかに存在している可能性だってある」
ひびき博士「そうだ、洸。今ここで私たちが生きているのが何よりの証拠だ」
マリ「私も…ラ・ムーの星はあの時に消えたんじゃないと思う」
洸「………」
マリ「そして、あなたのお母さんも…」「きっと私達の世界をどこかで見守ってくれているのよ」
洸「………」「そうか…そうだよな」「俺達がこうやって生きていることがその証拠なんだ…」

ニライカナイ

六道「おい、メグ。そこの釘を取ってくれないか?」
恵「ごめん、おじさん。今、ちょっと手が離せないの。お姉ちゃんに頼んでくれない?」
六道「遙なら、さっき買い物に行くと言って出かけたぞ」
恵「え~っ? 買い物なら、あたしがさっき行ってきたよ?」
六道「さては…サボりだな」
恵「もう…この人手が足りない時に!」
六道「仕方がないな。じゃ、俺達もちょっと休みにしよう」
恵「駄目だよ、おじさん。早く屋根を修理しなきゃ、雨が降ってきた時に困るんだから」「それに、この家を直してまた住もうって言ったの、おじさんじゃない」
六道「わかった、わかった。それじゃ、もう一頑張りするか」

遙「………」(…綾人…。私達、ニライカナイに戻ってきたわ)(旧TERRA本部はあの時になくなってしまったけど…)(東京と同じで、ここにはあなたとの想い出が残っているから…)
〔歩く足音〕
???(綾人)「あの…すみません」
遙「!」
???(綾人)「道を聞きたいんですけど…」
遙「あ…あなたは…!」
???(綾人)「え?」
遙「あ…ご、ごめんなさい。あなたが私の知っている人によく似ていたものだから…」
???(綾人)「はあ…」
遙「もしかして…ここの人?」
???(綾人)「いえ…今日、東京から来たばかりなんです。それで道がよくわからなくて…」
遙「そう…。じゃあ、私が案内してあげるわ」
???(綾人)「え? いいんですか?」
遙「ええ。…私、紫東遥っていうの。あなたは?」
???(綾人)「僕、綾人……」
綾人「神名綾人です」

星見町

北斗「じゃあ、母さん! 行ってきま~す!」
織絵「気をつけてね、北斗」
北斗「うん!」
織絵「あ、そうそう…。今日は電童の出動命令が出るかも知れないって、銀河君にも伝えておいて」
北斗「わかったよ、母さん!」

乙女「ギン兄! 行ってらっしゃい!」
銀河「おう!」
みどり「ギン、帰りに寄り道するんじゃないよ」
銀河「そりゃ、渋谷長官に言ってくれよ。もしかしたら、電童が出ることになるかも知れねえんだしさ」
みどり「だったら、しょうがないねぇ。気をつけて行くんだよ」
銀河「わかってるって!」

北斗「…もう新学期か。早いよね」
銀河「このままじゃ、すぐに俺達中学生だよな」
北斗「何か信じられないよね…」
銀河「そうだよな。ついこないだまでマグネイト・テンのみんなと一緒に戦ってたもんな」
北斗「あ、そうそう…昨日、アルテアさんから連絡があったんだ」
銀河「へ~っ、何て言ってた?」
北斗「うん、アルクトスでスバル達と一緒に農耕を始めたんだって」
銀河「ノーコン? 野球か?」
北斗「…そのボケ、つまんないよ」
銀河「わ、悪かったな」
北斗「…それでさ、アルテアさん達は畑を作るのに凰牙を使ってるらしいよ」
銀河「な…なんか想像できねえな、それ」
〔電話のベル〕
銀河「!」
エリス「北斗、銀河! 聞こえる!? SOS出動よ!」「場所は太平洋、A1214付近! 大型客船が嵐の中で立ち往生してるの! すぐに救助に向かって!」
北斗「了解!」
銀河「こう出動が多くちゃ、おちおち学校も行ってられねえよな」
北斗「ブツブツ言わない! 行くよ、銀河!」
銀河「おう!」
北斗「電童、発進!!」(同時)
銀河「電童、発進!!」(同時)
〔インストール音〕

宇宙科学研究所

レイナ「ねえ、兄さん…私たちが地球を発つこと、他のみんなに言わなくて良かったの?」
ロム「…これが今生の別れになるわけじゃない」「それに、みんなはもうそれぞれの道を歩んでいる。その邪魔をしたくはないんだ」
ジム「そうですね…。みなさんはもうそれぞれの新しい道を歩んでおられますから…」
ミチル「でも、あなたたちがいなくなると寂しくなるわ…」
ジュン「ええ…。私達、随分と長い間一緒にいたものね…」
大介「…フリード星の復興に目処がついたら、僕達は必ず地球へ戻ってくる」
マリア「ええ。フリード星と地球の間で正式な友好条約を結ぶためにね」
大介「だから…それまでのしばしの別れだ」
甲児「その前にこっちから会いに行くぜ。俺の作った円盤でな」
弁慶「も、もしかして…TFOでフリード星まで行く気かよ?」
甲児「いや、あいつのデータを基に、もっとでっかいのを造るんだ」「そのために、またアメリカのワトソン研究所に行くつもりさ」
さやか「そう。今度は私も一緒に行くの」
マリア「ちょっと、さやか! そういう抜け駆けはなしよ!」
さやか「心配しないで、マリア。勝負は私達がフリード星に行くまでお預けにするつもりだから」
甲児「勝負って…何のだよ?」
マリア「…これだもの。ちょっと張り合い甲斐がないのよね」
ミチル「フフッ、さやかさんもマリアちゃんも大変ね」
ジェット「ああ、まったくだ」
鉄也「お前達はフリード星に行ってからどうするつもりなんだ?」
ジェット「ロム達と相談して、デューク・フリードの手助けをすることに決めた」
竜馬「じゃあ、フリード星の復興のために…?」
ドリル「ああ。おいら達は街の建設とか資材の輸送とか…そういうのも得意だからね」
ボス「へ~っ、知らなかったわさ」
〔扉の開閉音〕
宇門博士「大介…グレンダイザーの発進準備が整ったぞ」
大介「ありがとう、父さん。では…僕達は行きます」
宇門博士「うむ。必ずフリード星を再建するのだぞ」
大介「はい。それが僕の新たな使命です」
ひかる「大介さん…これを持っていって」
大介「花の種…?」
ひかる「ええ。フリード星にも美しい花を咲かせて欲しいの」「そして…いつか私にその花を見せて」
大介「わかった…。約束するよ、ひかるさん」
隼人「…みんな、さよならは言わないぜ」
マリア「私も…。また会えるって信じてるから」
甲児「ああ…大介さんと一緒に頑張れよ」
大介「みんな…地球のことは頼むぞ」
鉄也「任せてくれ。大介君達がいつ戻ってきてもいいように…地球の平和は俺達の手で守る」
竜馬「そう…それが俺達の使命だ」
ロム「友よ…剣狼の導きあらば、また会おう」
ミチル「レイナちゃん、いつまでもお兄さんと仲良くね」
レイナ「はい、みなさんもお元気で…」
大介「さあ、行こう。僕達のそれぞれの明日へ…」「希望に満ちあふれた未来へ…!」

地球近海

トーレス「艦長、グレンダイザーの大気圏離脱を確認しました」
ブライト「よし、発光信号を送れ。内容は『君達の未来に幸あれ』だ」
トーレス「了解です」
アムロ「俺達に顔も見せずに行ったか。…彼ららしいな」
ブライト「ああ…。こちらに気を遣ってくれたようだな」
アムロ「だが、またいつか会えるさ。今度は戦場以外の所でな」
ブライト「うむ。では…これより我々は新型艦受領のため、ラビアンローズへ向かう」
アムロ「ラビアンローズ? 確か、ラー・カイラムはアナハイムの月工場で最終調整中だと聞いていたが…」
ブライト「ミスマル司令からの命令で、受領にかかる時間を短縮するため、予定が変更された」「それに…その方がお前やチェーンにとっても都合がいいだろう?」
アムロ「からかうなよ、ブライト。確かに、彼女との約束を思っていた以上に早く果たせるのは事実だが…」「俺達が忙しくなるのはこれからだぞ?」
ブライト「ああ、わかっている…。平和は勝ち得るより、維持していく方が大変だからな」
アムロ「それを成し遂げるための新規部隊…ロンド・ベル隊だろう?」
ブライト「そのことだが…部隊の編成案はまとまったのか?」
アムロ「ああ。カミーユやジュドーが抜けた分をマイヨ・プラート大尉達にカバーしてもらおうと考えている」
ブライト「それについては異存はないが…彼らは元ギガノス軍の軍人だ。手続きはかなり困難だぞ」「軍内の調整だけでなく、連邦政府への根回しも必要となる」
アムロ「忘れたのか? 今の俺達にはそういう時の相談役がいることを」
ブライト「ああ…彼のことか」
アムロ「そう…。キャスバル・レム・ダイクン連邦議員さ」

ネルガル重工

ビーチャ「いよいよだな、ジュドー」
ジュドー「ああ」
イーノ「ようやく木星へ行くっていうジュドーの夢がかなうんだね」
エル「あんたやルー達がいなくなると、寂しくなるよ」
ルー「とか言って、実はせいせいしてるんじゃないの?」
エル「え? わかる?」
ルー「ちょっと! それ、どういう意味!?」
エル「冗談だってば、冗談」
リィナ「お兄ちゃん…くれぐれも身体には気をつけてね」
ジュドーああ、わかってるって」
プル「大丈夫だよ。ジュドーの面倒はあたしとプルツーがちゃんと見るから」
プルツー「だから、安心して…リィナ」
リィナ「ええ、お願いね」
レイン「ジュドー、ZZガンダムやZガンダムの調整は言われた通りにやっておいたわ」「マニピュレーターを交換すれば、より細かい作業が出来るようになってるから」
ジュドー「ありがと、レインさん」
アレンビー「ジュドー、向こうに行って何の仕事をするの?」
ジュドー「ああ、ヒサゴプラン再建用の中継基地を造るのさ」
アレンビー「再建…」
レイン「火星の後継者事件で、ターミナルコロニーの多くが壊れてしまったものね…」「事後処理や責任問題で色々あったって聞いてるけど…」
ジュドー「でも、ヒサゴプランの新しい総責任者はクワトロ大尉…いや、キャスバルさんなんだ」「だから、俺…あの人に協力することにしたのさ」「そして、ヒサゴプランが完成したら、太陽系内の行き来がもっと楽になる」「そうすりゃ、みんなだって木星に来られるぜ?」
アレンビー「じゃ、あたし行くよ。ジュドー達と会いに。リィナも行くよね?」
リィナ「はい!」
ドモン「…竜崎、次のコロニー格闘技選手権大会には参加するのか?」
一矢「そのことなんだが…」「ちょうど大会の開催時期に第3次火星開拓計画の立ち上げが重なってしまうんだ」「だから、エントリーは出来そうにない」
エリカ「いえ、一矢…その時は地球へ戻ってもらって構いません」
一矢「え?」
エリカ「今まで、私は一矢に助けられてばかりでした…」「ですから、今度は私があなたを助ける番です」
一矢「しかし…」
京四郎「心配はいらんぜ、一矢。お前が地球へ行っている間、エリカのサポートは俺達がやってやる」
ナナ「そうよ、お兄ちゃん。たまにはエリカさんに甘えたっていいんじゃない?」
京四郎「それにお前とドモンの勝負を楽しみにしている奴も多いからな」
ナナ「そうそう。お兄ちゃんが大会に出なかったら、銀河もがっかりすると思うし」
エリカ「ですから、一矢…」
一矢「わかった。その気持ち、ありがたく受け取らせてもらうよ」
ドモン「ならば、竜崎。俺とお前の決着は…」
一矢「ああ、決勝でつけよう」
サイ・サイシー「ヘヘッ、2人共…そんな約束、勝手にしていいのかい?」
ジョルジュ「次は私達も出場するつもりですから…」
チボデー「そう簡単に決勝へ行けると思ってもらっちゃ困るぜ」
アルゴ「だから、覚悟をしておいてもらおう」
ドモン「フッ…望むところだ」

サブロウタ「何か外じゃ盛り上がってるみたいだねェ」
リョーコ「ま、火星経由で木星まで行くんだ…しばらくの間は地球圏へ戻ってこれねえからな」
ハーリー「でも…ナデシコAのクルーの人達は見送りに来てないんですね」
リョーコ「ああ、俺が断っといたんだ」
ハーリー「え?」
リョーコ「あいつらはもう自分達の居場所に戻って頑張ってるし…」「湿っぽい別れってのはどうも苦手なんでな」
サブロウタ「そうかい? だが、今度は違うぜ」
ハーリー「ええ。こっちに帰ってくれば、いつでもみんなと会えますよ」
リョーコ「ああ…そうだな」

ユリカ「じゃ、ルリちゃん…長い旅になっちゃうみたいだけど、頑張ってね」
ルリ「はい」
ユリカ「ホントは私も行きたかったんだけど…」
ルリ「わかってます。待っててあげて下さい…あの人のこと」
ユリカ「…うん」
ルリ「それと……これを」
ユリカ「何?」
ルリ「アキトさんから預かったレシピです」「私、しばらく戻ってこられませんから…」
ユリカ「ダメだよ、ルリちゃん。それはあなたがちゃんとアキトに返さなきゃ」
ルリ「…………」「…わかりました」
ユリカ「それじゃ、行ってらっしゃい」
ルリ「はい、行ってきます」
〔扉の開閉音〕
ユリカ「…………」
〔扉の開閉音〕
???(アキト)「…………」
ユリカ「どしたの、ルリちゃん。忘れ物でも取りに来たの?」
???(アキト)「ああ」
ユリカ「!!」
アキト「忘れ物を……取りに来たんだ」

アクア「……ヒューゴ」
ヒューゴ「決まったのか、例の件?」
アクア「ええ。ツェントル・プロジェクトは中止…」「私達の機体もそれに伴なって封印されることになったわ」「後は軍に残るも辞めるも…私達の好きにしていいって」
ヒューゴ「随分と寛大な処置だな」
アクア「うん…。ミスマル司令やブライト大佐達が色々と便宜を図ってくれたみたいよ」
ヒューゴ「そうか…」
アクア「これからどうするの? ヒューゴ」
ヒューゴ「俺は軍に残る」
アクア「じゃあ、ブライト大佐のロンド・ベル隊に?」
ヒューゴ「いや、実はダグラス中尉からの誘いもあって…」「パイロット候補生の教官をやろうと思っている」「そして…アルベロ・エスト隊長から教わったこと、マグネイト・テンで学んだこと…」「それらを次の世代に教えていきたいんだ」
アクア「そう…」
ヒューゴ「アクア、お前はどうするんだ?」
アクア「家に戻ろうかなって思ってたけど…今の話を聞いて決心がついたわ」「私もあなたに付き合うことにする」
ヒューゴ「いいのか?」
アクア「ええ…」「私も教える側の人になりたい…」「…ミッテ先生とはああなってしまったけど…」「…辛い想いをしたけれど…」「士官学校時代にあの人と出会ったからこそ、今の私がいるんだもの…」「…私も…そう言われるような先生になりたい…」
ヒューゴ「…そうか」
アクア「それに、私達はパートナー同士だもの」「また何かあったら、△△△△△△へ乗ることがあるかも知れないし…」「その時に私がいないと困るでしょ?」
ヒューゴ「そうだな…。この厄介な身体ともしばらくの間は付き合っていかなきゃならないし…」「お前がサポートしてくれると助かる」
アクア「あら? 珍しく素直にそういうこと言ったわね」
ヒューゴ「そうでもないさ」
アクア「フフッ…まあいいわ。とにかく、これからもよろしくね」
ヒューゴ「ああ…こっちこそな」
【シナリオエンドデモ終了】

 ここに、連邦軍独立遊撃部隊ネェル・アーガマ
及びナデシコCの戦いは幕を閉じた。
 地球連邦軍に敵対する組織はすべて滅亡し、
束の間ではあるが、人類に平和が訪れた。

 NERVやGEAR、TERRAといった特務機関
は組織解体され、その一部は連邦軍に組み込まれた。

 ラストガーディアンは事実上解体され、
ゼオライマーを軍属になった沖に預けたマサトと美久は、
人里離れた小さな村でひっそりと暮らしている。

 竜崎一矢とエリカは、再び火星の開拓を開始し、
バーム星人の新たな居住区の確保に全力を注いでいる。

 ベガ星連合軍を打ち破ったデューク・フリードは、
フリード星再建のため、地球の人々に別れを告げ、
グレース・マリア・フリードと共にフリード星へと
帰っていった。

 同じくロム・ストール率いるマシンロボ軍団も、
地球に到来した平和を見届けた後、故郷である
クロノス星へと帰っていった。

 ドモン・カッシュを始めとするガンダムファイター達
は、やがて始まるガンダムファイトのため、各々が
修行の旅に出た。

 戦争が終結した後、軍に残る者、軍を去って
新たな世界へ身を投じる者と、それぞれがそれぞれの
新たなる道を歩みだした。


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