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シーン3 軍神の使者
No.24
火星からの逃亡者

<ラスト 地球周辺宙域>
重慶を目指し、大気圏突入を試みるナデシコB。一方、その
後方宙域でギガノス軍に追われる者達がいた…。

【シナリオデモ開始】
ジュン「元木連中将、草壁春樹。蜥蜴戦争中は木星連合の実質的ナンバー・ワン」「あの白鳥九十九少佐謀殺事件の真相を知った若手穏健派…つまり、そこにおられる秋山少将らが中心となり…」「地球との徹底抗戦を唱える草壁中将に対して実行された木連内のクーデター…」
秋山「『熱血とは、盲信に非ず』…いやァ、懐かしいねェ」
プロスペクター「ふむ、あれはいい檄文でしたな」
ジュン「…その『熱血クーデター』において、草壁は自ら出撃し、行方不明のはずが…」
プロスペクター「どっこい生きてる窓の中。カエルも驚きのド根性ですなあ」
秋山「う~~む…元木連組としては、いやホント、すまんです」
ミスマル「まあまあ…」
ジュン「ホシノ少佐の持ち帰ったデータによると、草壁への賛同者は多数」「いずれも軍人・政治家に関わらず、ヒサゴプランの立案計画に携わっていた者ばかりだそうです」
ミスマル「要するに、地球連邦は草壁のためにヒサゴプランというお膳立てをしてやったというわけだな」
ジュン「残念ながら、そういうことになりますね。それで、ホシノ少佐からの報告によれば…」「プランの発起人、クリムゾングループを始めとする…」「反ネルガル企業と草壁はどうやら蜥蜴戦争中から接触をしていたようです」
秋山「こういう事態を懸念して、ナデシコBにヒサゴプランの試験運用をやらせていたんだが…」「関係者ぐるみの犯罪じゃあなァ…」
プロスペクター「アズマ准将達がもう少し協力的なら、未然に防げていたかも知れませんねえ」
ミスマル「今さら言っても始まらんよ。…アオイ君、火星の後継者達の動向は?」
ジュン「蜂起後、彼らはクシナダ、サクヤなどのターミナルコロニーを次々と占拠…」「さらに火星圏を制圧。主力はアマテラスから持ち帰った遺跡と共に…」「ヒサゴプランのセントラルポイントである極冠遺跡、イワトに立てこもっています」
プロスペクター「つまり、ボソンジャンプの演算ユニットが元のサヤに収まったというわけですか」「う~ん…これはマズいですな」
ミスマル「火星圏に移動していた小バームは?」
ジュン「すでに、彼らの手に落ちたと思われます」
ミスマル「…脱出した者はいるのかね?」
ジュン「詳細はまだ不明ですが、火星の後継者達の捕らえられたかと…」
ミスマル「そうか…」
プロスペクター「これで、敵の目的がはっきりしましたな」
秋山「ああ、瞬間移動技術の掌握だ」
プロスペクター「…小バームには、ワープ航法装置が備え付けられておりました」「もっとも、バーム戦争終結間際に大破し、現在も機能を回復していませんがね」
ミスマル「エリカ君が悪用を恐れて、そのままにしていたのが幸いしたか…」
ジュン「じゃあ、A級ジャンパーが次々と消息不明になっていたのは…?」
プロスペクター「無論、ボソンジャンプ技術を独占するためでしょうなあ」
ジュン「で、では…あの二人だけでなく、イネスさんも…!?」
プロスペクター「まァ、彼女の乗った飛行機が事故に遭ったのも、彼らの仕業かと」
ジュン「そ、そんな…!」
プロスペクター「つまり、我々側にA級ジャンバーは一人も残っておりません」「その上、演算ユニットも彼らの手の中にありますし…」「こちらのボソンジャンプは封じられてしまったというわけですな」
ミスマル「………」
秋山「草壁閣下は、常々ボソンジャンプの危険性と重要性を説いておられたからな」
ジュン「本人としちゃ正義なんでしょうけど、支配される方は迷惑です!」
秋山「そうだなァ」
ミスマル「秋山君…」
秋山「はい?」
ミスマル「草壁という男、どういう人物なのかね? 直属の部下だった君の目には、どう映った?」
秋山「正義を愛する熱血漢…。理想のためなら、死ねる男…」「ただ問題なのは、自分の中の理想こそが人にとっての理想でもあると…固く信じている所です」
ミスマル「今後、彼が取り得る行動は?」
秋山「ボソンジャンプを使用しての地球連邦主要施設の一斉占拠ですな」
ジュン「じゃあ、すぐに主要施設の厳重警備を!」
プロスペクター「まあまあ、そう焦る必要はありません」「火星の後継者の皆さんも、ボソンジャンプを完全に制御しているわけではありませんから」
ジュン「どこにそんな保証があるって言うんです!?」
ミスマル「完全にコントロールしていたら、今頃ここは火の海になっとるよ」
ジュン「そ…! そうですよね…」
ミスマル「だが、それも時間の問題だ」
プロスペクター「ですな」「彼らはボソンジャンプ技術の研究時間を稼ぐため、ギガノス帝国と提携を結んでいるのでしょうが…」「自分達の研究が完成するか、小バームのワープ装置の修理が終われば、すぐにでも行動を起こすでしょう」
ミスマル「…秋山君、彼らが小バームを軍事利用する可能性は?」
秋山「まぁ、ないでしょうな。あれはバーム戦争終結後、完全に武装解除されていますし…」「木連組の中には、リヒテル提督の最期に感銘を受けた者が多数います」「故に、バーム人を粛清するような真似もせんでしょうな」
ミスマル「………」
秋山「もっとも、小バームのワープ装置をバーム人に修理させるために…」「エリカ嬢が人質として利用される可能性は大です」
ジュン「なら、我々はどう対処すれば…?」
秋山「しばらくは様子見だな」
ジュン「ええっ!?」
プロスペクター「先程も申し上げました通り、彼らが目的を達成するには時間がかかります」
秋山「それに、連中も連中でガルファやベガ星連合軍に対処せにゃならんしな」
ジュン「だ、だからって…!」
秋山「まぁ、心配するな。我々も黙って見ているつもりはない」「それに、ここまで敵味方が混在している状況下で、有効な手段と言えば…」
ジュン「な、何なんです?」
秋山「ゲリラ戦法だ」
ジュン「そ、そんな! 今こそ連邦軍の総力を結集して…!」
秋山「気持ちはわかるが、我々も忙しいんだよ。色々とな」
プロスペクター「ギガノスにガルファ、MU…百鬼帝国に鉄甲龍…。さらにベガ星連合軍、その上に使徒」「いやまったく、連邦軍の皆さんも大変ですなあ」
ジュン「だからと言って、ゲリラ戦法なんて…」
秋山「おいおい、元ナデシコAのクルーが、そんなことを言っちゃあいかんな」「君達は、そのやり方で蜥蜴戦争を終結に導いたんだろうが?」
ジュン「……!」
秋山「ともかく、手は打っている」「もっとも、それを実行するまでの時間をナデシコBとネェル・アーガマに稼いでもらわにゃならんがね」
ジュン「………」

ギガノス帝国

ダン「大尉殿、ナデシコBに関する新たな情報です」
マイヨ「……彼らは地球へ向かっているのか」
ダン「はい。おそらく、ネェル・アーガマ隊と合流するつもりだと思われます」
カール「ネェル・アーガマ隊…。ケーン・ワカバ達が新たなドラグナーを手に入れたと聞いているが…」
ウェルナー「ああ。さらに、量産型ドラグナー…ドラグーンの本格的な生産も開始されたようだ」
カール「フン、ギガノスの汚物と呼ばれたグン・ジェム隊も奴らを倒すことは出来なかったようだな」
ダン「やはり、連中は我らの手で仕留めなければ…!」
カール「大尉殿、出撃命令を下さい。今の内にナデシコBを討ち、奴らの戦力を削ぎましょう」
マイヨ「うむ……」
〔扉の開閉音〕
アルベロ「悪いが、その役目は俺達に任せてもらおう」
カール「! お前は…!?」
マイヨ「アルベロ・エスト…。京都の戦いに参加していたメディウス・ロクスのパイロットか」
アルベロ「…そうだ」
マイヨ(あの後、我らと同じように宇宙へ上がっていたか…)
ダン「アルベロ…? その名、どこかで聞いたことが…」
ウェルナー「知っているのか?」
ダン「…思い出したぞ。確か連邦の特務部隊、クライ・ウルブズの隊長だった男だ」
ウェルナー「クライ・ウルブズ?」
ダン「ああ。連邦軍の中でも優秀な部隊だったが、ある任務で壊滅したという…」
アルベロ「………」
カール「何故、そのような男が我がギガノス軍に?」
アルベロ「メディウス・ロクスの戦闘データを得るためだ。それ以外の目的はない」
ウェルナー「だから、我らの代わりに出撃するというのか?」
アルベロ「そうだ。俺はこの後、地球へ降下し、グン・ジェム隊と合流する…」「その前に手土産の一つも欲しいところなのでな」
ウェルナー「それはそちらの勝手な都合だ。我らには関係がない」
マイヨ「…いいだろう」
ウェルナー「! 大尉殿…」
マイヨ「ナデシコBの追撃任務は彼に委ねる」
アルベロ「フッ…外敵は俺達に任せてもらおう。大尉には内部の敵の相手を頼むぞ」
〔扉の開閉音〕
ダン「内部の敵だと…?」
カール「もしや、あの男…ドルチェノフ中佐のことを?」
マイヨ(…外部の者に見透かされているようでは…我がギガノスの地盤が大きく揺らぐのも時間の問題か)(ドルチェノフ中佐…やはり、あの男を放っておくわけにはいかんな)

ルリ「大気圏突入、30分前。各員、最終チェックよろしく」
エリス「了解!」
〔緊急警報〕
ハーリー「本艦の後方宙域で、戦闘を確認! 片方がギガノス軍であることは識別できましたが、もう片方は…」
ルリ「不明なんですね?」
ハーリー「はい。識別信号を出していません」
ベガ「ということは、味方じゃない…?」
ドモン「もしや、ガルファか?」
ベガ「だったら、GEAR本部からも報告が入るはずよ」
ドモン「ならば、ベガ星連合軍あたりか…」
サブロウタ「何にせよ、あの距離じゃ、こっちにちょっかいを出して来るこたァないか」
ルリ「そうですね。ナデシコはこのまま地球に降下します」
アムロ「待ってくれ、艦長。念のために映像を確認したい」
ルリ「わかりました。ハーリー君?」
ハーリー「はい。今、映像をとらえました。メインスクリーンに転送します」
〔モニターの開閉音〕
ドモン「!!」
レイン「あ、あれは!?」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「火星からの逃亡者


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現済み』
〔敵ユニット出現済み〕

一矢「くっ、囲まれたか…!」
ナナ「どうするの、お兄ちゃん! こ、このままじゃ…!!」
京四郎「泣き言をいうな、ナナ。地球まであともう一歩何だぞ」
ナナ「け、けど…あたし達の宇宙船もやられちゃったのよ!? もうこれ以上は…!」
京四郎「だからと言って、あきらめられるか。俺達が何のために識別信号も出さず、ここまで来たと思っている…!?」
ナナ「そ、それは…!」
京四郎「全ては、奴らに気取られないようにするためだ」「俺達は何としても地球に生きて帰り、事実を報告しなければならん」
一矢「そうだ…! ネェル・アーガマ隊のブライト艦長も会うまで、死ねるものか!」
アルベロ「…本来なら俺達はナデシコを追わねばならん所を…」「それを曲げてまで、あの特機を捕捉する必要があるというのか?」
エルデ「ええ。ダイモスの動力源はAI1にとって貴重なサンプルです。出来れば、入手したいですね」
アルベロ「入手だと? 何のために?」
エルデ「………」
アルベロ「このメディウスに必要な動力源は、完全なTEエンジンではないのか?」
エルデ(私が見た記録が正しければ…)(バームとの最終決戦時、ダイモスはダイモライトエネルギーを全解放して…機体そのものをエネルギー化した)(あの機能が物に出来れば、私のAI1はさらに成長することになる…)
アルベロ「どうした? 答えろ、エルデ・ミッテ」
エルデ「…ダイモスの動力源入手は、ミタール・ザパト博士の命令です」
アルベロ「何…?」
エルデ「それに、あの悪魔を超えるための方法の一つでもありましてよ」
アルベロ「…フン、いいだろう。ゲバイ隊はダイモスを攻撃。その後、ダイン隊は奴をろ獲しろ」
ギガノス兵「はっ!」
京四郎「トドメを刺しに来るか…!?」
一矢「…京四郎、ナナ。お前達は逃げろ」
京四郎「何!?」
ナナ「ど、どういうこと!?」
一矢「俺が奴らを引きつける! お前達はその隙に地球へ降りるんだ!」
京四郎「一矢、貴様…!」
ナナ「そ、そんなの嫌よ! お兄ちゃんを見捨てて行くなんて!」
一矢「いいから、行け! 俺達の本当の目的を忘れるな!」
ナナ「嫌よ、絶対に嫌! お兄ちゃん、死ぬつもりなの!?」
一矢「………」「…馬鹿なことを言うな。今までだって、俺は生き延びてきたじゃないか」「だから、必ず帰る。お前達と…」「エリカの所にな」
ナナ「お、お兄ちゃん…!」
京四郎「故人曰く、『断じて行えば、鬼神もこれを避く』…一矢、貴様を信じるぞ」
一矢「もちろんだ、京四郎」
ナナ「に、逃げるって言うの!? 京四郎さん!!」
京四郎「一矢の気持ちを察してやれ、ナナ。奴が何のために断腸の思いで火星圏を離れ、ここまで来たか…」
ナナ「!」
京四郎「全ては、エリカを…いや、地球圏を奴らから救うためだ。あのバーム戦争の時と同じようにな」
ナナ「そ、そんなの…! そんなの、あたしだってわかってる!」
京四郎「なら、俺達も生き延びるぞ。生きて、使命を果たすんだ」
ナナ「きょ、京四郎さん…!」
京四郎「…この宙域からの脱出ポイントは、あそこだ」
〔カーソル、脱出地点を指定〕
京四郎「何としてもあのポイントまで行く。いいな?」
ナナ「…わ、わかったわ…! だけど、だけど…!」「お兄ちゃん、絶対に死なないで!」
一矢「ああ…また後で会おう!」
アルベロ「よし、攻撃を開始しろ!」
一矢「さあ、来い!」「この竜崎一矢、お前達などに屈しはしないぞ!!」
<戦闘開始>

≪味方援軍1出現前≫
<一矢が敵撃破(1機目)>

一矢「この程度か! 遠慮はいらないぞ!!」
エルデ「…データ通りの実力ですね」
アルベロ「奴はバーム戦争を終結に導いた男…。当然だ」
京四郎(一矢、何としても生き延びろよ…!)

≪味方援軍1出現前≫
<一矢が敵撃破(2機目)>

一矢「さあ、どんどんかかって来い!」
エルデ「まだしばらくは保ちそうですね」
アルベロ「ああ」
ナナ「お兄ちゃん…!!」
京四郎「ナナ、集中しろ! 俺達もやられるわけにはいかねえんだ!」
ナナ「う、うん!!」

<アルベロにダメージor敵5機撃破or4PP・味方援軍1出現>
※※アルベロにダメージの場合、セリフ追加※※
〔アルベロ、回復〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

エルデ「頃合いです、アルベロ」
アルベロ「よし…ダイモスをろ獲しろ」
一矢「負けられん…! 俺には負けられん理由がある!」
アルベロ「その意気、さすがだと言っておこう…竜崎一矢」
一矢「!」
アルベロ「心配はいらん。お前を殺すつもりはないのでな」
一矢「何…!?」
エルデ「あなたのダイモス…。私達はその動力源に興味があるのです」
一矢「ダイモスの動力源…!? どういうことだ!?」
アルベロ「お前が理由を知る必要はない。黙って我々と共に来てもらおう」
一矢「そうはいくか!」「俺は…! 俺は、エリカのためにも地球へ行かなきゃならないんだ!!」
エルデ「…やはり、素直に従うつもりはないようですね」
アルベロ「ならば、実力行使に訴えるまで…!」
???(ドモン)「待て!!」
アルベロ「む!?」
〔味方ユニット出現〕
京四郎「! あれは!?」
ナナ「も、もしかして…!?」
アルベロ「フン、奴がこの宙域近くにいたとはな…!」
ドモン「久しぶりだな、竜崎一矢!」
一矢「ド、ドモン…! ドモン・カッシュ!」
ドモン「そうだ…お前に力を貸しに来た!」
一矢「ど、どうして、ここに…!?」
ドモン「フッ、あの時の決着が…」「そう、コロニー格闘技選手権での決着がまだついていないからな」
一矢「お前…!」
ドモン「思い出せ、あの戦いを…! 俺達が打ち合った拳と拳を!!」
〔ドモン、気力上昇〕
〔キング・オブ・ハートの紋章〕
〔ドモン、変形〕

ドモン「俺達で雌雄を決するためにも、この場は生き抜いてもらうぞ! 竜崎一矢!」
一矢「いいだろう、望むところだ!!」
〔一矢、気力上昇〕
エルデ「! ダイモライトのエネルギー反応が…これは、いったい?」
アルベロ「フッ、奴の気迫のせいではないのか?」
エルデ「そんなことはあり得ません。感情エネルギーシステムを搭載しているゴッドガンダムなら、ともかく…」
アルベロ「だが、奴のダイモスとて、人機一体のマシンだ。可能性は充分にある」
エルデ「機会がシステムを介さず人間の感情が反応するなど、非常識です」「そのような不確定要素は兵器から排除されて然るべき…」「あの悪魔が駆逐されたのも、それが成されていなかったからです」
アルベロ「だが、奴は復活した。それも人の意思や感情によるものではないのか?」
エルデ「…そのような間違いを犯さぬための制御装置…AI1です」
アルベロ「フン、お前は人の意思や力の本質を理解していない」「だから、このメディウスからDFCシステムを排除したのだろう?」
エルデ「完全に否定したわけではありません。でなければ、あなたをメディウスのパイロットして選びはしませんわ」
アルベロ「まあいい、ここで口論しても始まらん」「ゴッドガンダムが現れたとなれば、いずれヒューゴもここへ来る」「その時は、本来の役目を果たさせてもらうぞ」
エルデ「…わかりました」

<アルベロHP70%以下or敵10機撃破or京四郎が目的地へ到達・味方援軍2出現>
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

ナナ「京四郎さん! あれを見て!」
京四郎「ありがたい、これで何とかなるぜ」
銀河「ドモンさん、助けに来たぜ!!」
ドモン「お前達、何故ここに…!?」
チボデー「ヘッ、ジャパニーズだけにいい格好をさせるわけにいくかよ」
ジョルジュ「私達にとっても、竜崎一矢は他人ではありませんからね」
ビーチャ「あんた達二人に何かあったら、格闘技界がつまらなくなるからな」
サブロウタ「それに、銀河みたいな熱烈なファンもいることだしねェ」
ハーリー「でも、ホントに僕達まで来る必要、あったんでしょうか…?」「これでナデシコは大気圏突入のタイミングを逃がしちゃったし」「ドモンさんだって、ちゃんと後のことを考えて風雲再起を連れて行ったんだし…」
リョーコ「コラ、てめえ! それでも男か!?」
ハーリー「ぼ、僕は全体のことを考えて…!」
ルリ「ハーリー君は間違っちゃいませんよ」
リョーコ「ル、ルリ!?」
ルリ「でも、あの人達が持っている火星の後継者達の情報は必要です」
ハーリー「艦長…」
ルリ「それに…助けられる人を助けずに、後悔したくありませんから」
リョーコ「ルリ…お前…」
ルリ「ともかく、皆さん出撃して下さい」
〈出撃準備〉
アルベロ「現れたか、ヒューゴ」
ヒューゴ「隊長…!」
アクア「ヒューゴ…!」
ヒューゴ「わかっている…! 行くぞ、アクア!」
〔ヒューゴ、アルベロへ接近〕
アルベロ「ほう、こちらを狙ってきたか。だが、この俺に刃を向けられるか?」
ヒューゴ「『敵』と戦うことにためらいはしない。それがあんたの教えだったからな」
アルベロ「そうだ…それでいい」
ヒューゴ「だが、理由を聞かせてもらうぞ。あんたが何故、戦場に戻ってきたか…その理由をな!」
アルベロ「…知りたいか、ヒューゴ?」
ヒューゴ「ああ。あの時、あんたは俺以外の部下を失った責任を取って、自分から軍を去ったはずだ…!」
アルベロ「………」
ヒューゴ「そして、俺の仲間やあんたの息子を弔うために戦場を捨てたはずだ!」
アルベロ「………」
アクア(息子…!? あの人の!?)
ヒューゴ「それなのに…何故、戻ってきた!?」
アルベロ「フッ…取るに足りん理由だ」
ヒューゴ「何!?」
アルベロ「大事なものを奪われた人間としての当然の感情…。そう、復讐だ。あの悪魔へのな」
ヒューゴ「!!」
エルデ(…当然の感情……復讐……)
アルベロ「お前も知っているだろう? 奴が復活を遂げたことを…」「クライ・ウルブズを壊滅に追い込んだあの悪魔が再び姿を現したことを」
アクア(悪魔って…デビルガンダムのこと!?)
ヒューゴ「なら、奴を倒すために…!?」
アルベロ「違う。超えるため、だ」
ヒューゴ「な…にッ!? どういうことだ、隊長!?」
アルベロ「…話はここまでだ。お前達には、メディウスの糧になってもらうぞ」
ヒューゴ「くっ!!」
エルデ「…サーベラスのデータ収集を開始します」
アルベロ「今回は限界までやるぞ」
エルデ「彼とAI1を成長させるためなら、構いません」
アルベロ「無論、そのつもりだ。AI1に拒絶反応を出させるなよ」
エルデ「はい」(…AI1……恐れることはないわ。激しい痛みに耐えれば耐えるほど、あなたは強くなっていく…)(だから、拒否しては駄目。痛みや苦しみを受け入れなさい)(その結果、機体が大破しても…私が確実に逃がしてあげるから)
アルベロ「では、行くぞ!!」

<ヒューゴvsアルベロ>
ヒューゴ「答えろ、隊長! 奴を超えるとは、どういうことだ!?」
アルベロ「お前に教える必要などない!」
ヒューゴ「くっ! こんなことをしたって、あんたの息子は…」「フォリア・エストは、帰ってこないんだぞ!!」
アルベロ「そんなことは承知の上だ! お前も息子や部下達の所へ逝け!!」

<アムロvsアルベロ>
アルベロ「アムロ・レイ! 貴様との戦いはメディウスにとって大いなる経験となる!」
アムロ「この男…強い…! 機体の力…いや、この男の持つ強固な意志の成せる業か!」

<ジュドーvsアルベロ>
ジュドー「あんたの言い分はよくわからないが、俺達を狙うのはいい迷惑だぜ!」
アルベロ「確かにお前達には恨みも憎しみもない…」「だが、俺は誓ったのだ! あの日の後悔を二度としないためにメディウスを完成させることをな!」

<一矢vsアルベロ>
アルベロ「さすがは竜崎一矢だ。その力、ダイモライトのデータと共にメディウスの糧とさせてもらう!」
一矢「糧だと…? 貴様、どうやらギガノスの一員ではないな!」「答えろ! 何のために俺に戦いを仕掛けてきた!?」

<アルベロ撃破>
アルベロ「フ、フフフ…そうだ、それでいい」
ヒューゴ「隊長!?」
アルベロ「いいか、ヒューゴ。俺は何度でもお前達の前に現れる…!」「その度に、俺とお前の身体に傷を刻み込むがいい…!」
ヒューゴ「何っ!?」
エルデ「…ラズムナニウム、強制発動」
〔アルベロ、回復〕
アクア「いつもの手ね!けど、今度は逃がさないわよ!!」
エルデ「…1次装甲、修復完了。しかし、フレームに重大な損傷が残っています」「戦闘の続行は不可能…戦域離脱をAI1にまかせることをお勧めします」
アルベロ「構わん、やれ!」
エルデ「はい。ランダムパターン、算出。ダミー、放出。疑似爆破を行います」
〔敵ユニット出現〕
ヒューゴ「!?」
アムロ「敵の増援か!?」
ハーリー「違います! あれは…!!」
アクア「ど、どうしてあのマシンがメディウスから!?」
〔敵ユニット撃破〕
アクア「!!」
プルツー「自爆したのか!?」
ヒューゴ「どうなんだ、アクア!?」
アクア「あ、あれは…あの爆発は……!」
ヒューゴ「どうした!?」
アクア(ミ、ミッテ先生の……!?)
ヒューゴ「おい、アクア!」
アクア「あ…! ご、ごめん…!」
ヒューゴ「メディウス・ロクスはどうなった!?」
アクア「り、離脱したわ…。小型機のダミーは本当に爆発したけど…メディウスのは疑似爆破…」
ヒューゴ「疑似爆破…!?」
アクア「一種の光学処理…。センサーも爆発したと勘違いする程の…」
ヒューゴ「何故、お前にそれがわかる?」
アクア「独特の反応があるから…。そのことを知ってたから…」
ヒューゴ「………」
アクア(もしかして…ミッテ先生もメディウスに…?)(い、いえ、そんなことはあり得ないわ。だって、先生は…先生の理論は…)

<敵全滅・勝利条件達成>
ハーリー「艦長、敵の反応が全て消えました」
ルリ「では、大気圏突入コースを再計算しつつ、全機を回収。ナデシコは地球へ降下します」
ハーリー「了解!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

火星極冠遺跡イワト

草壁「では、エリカ大使…あなたは我々の要求を拒むのだな?」
エリカ「何度も言った通りです。小バームのワープ装置はあなた方にお渡しするわけにはいきません」
シンジョウ「立場をわきまえてもらおう。既に小バームは我々が制圧している」「つまり、ワープ装置は我々の手の中にあるのだ」
エリカ「ですが、あの装置は地球とバームの戦いの最中に損壊し、現在もそのままになっています」
シンジョウ「だから、その修理を要求しているのだ」「バーム星人の瞬間移動技術、速やかに我々に引き渡してもらおう」
エリカ「お断りします」「あなた方が装置を私利私欲で使う以上、バームの代表者としてあれを渡すわけにはいきません」
シンジョウ「私利私欲ではありません。地球連邦に鉄槌を下すため…言わば正義の戦いのためなのです」
エリカ「どのような理由があろうと人の命を無下に奪うような人間達に義などありません」「今すぐ火星と小バームを解放し、あなた達は連邦軍に投降すべきです」
草壁「さすがはリオン大元帥の遺児…。そして、地球攻撃司令官リヒテル提督の妹君だな」「信じる正義のためならば、自らの生命さえも省みぬその姿…さすがだと言わせていただこう」
エリカ「………」
草壁「我々は『火星の後継者』と名乗ってはいるが、元は木星にその居を構えていた」「無論、バーム戦争の最終決戦も多くの者がその結末を見聞きしている」
エリカ「…何をおっしゃりたいのです?」
草壁「リヒテル提督の壮絶な最期…。あれこそが真の武人であり、真の指導者の姿であろう」
エリカ「兄の…リヒテルの死を美化するのはおやめ下さい」
草壁「だが、提督がオルバン大元帥を討たなければ、あの戦争は終わらなかった」「彼の魂と勇気、覚悟…そして最期には我々も深い感銘を受けたものだ」
エリカ「ですが、リヒテルは罪無き地球の人々の生命を奪ってきた自らを裁くため、自らの命を絶ったのです」
シンジョウ「その魂の高潔さを我々は賞賛しているのだ」
エリカ「ならば、あなた達にリヒテルと同じことが出来ましょうか?」「あなた達はその行いによって生命を落とした人々に対し、自らを裁くことが出来るのですか?」
草壁「………」
エリカ「『熱血とは、盲信に非ず』…。この言葉をご存じですね?」
草壁「無論だ」
エリカ「どうやら、あなた方と我々は永遠に交わることのない平行線であるようです」
シンジョウ「ならば、告げよう。我々はバーム星人に対し、小バームのワープ装置の修理を要求する」「この要求が受け入れられない場合、小バームにいるバーム人達の安全を保証することは出来ません」「そして、あなた自身の身柄についても同じです」
エリカ「…!」
草壁「確かにあなたの精神を屈服させることは難しいだろう…」「市民の生命を盾に装置の修理を迫っても、今のあなたなら首を縦に振らないかも知れない…」
エリカ「………」
草壁「だが、逆はどうだ? あなたはバームの全ての民が信奉する指導者だ」「広い宇宙をさまよい、やっと手に入れた新天地、そしてそれを導く者…」「バームの民はあなたの命のためなら、どんな要求でも受け入れるだろう」
エリカ「卑怯な…」
シンジョウ「我らは正義を成している。正しき道を歩む者を邪魔する者は排除されて然るべきである」
草壁「そのためにあなたの身柄を拘束させたのだ」「だが、安心するがいい。市民が要求を承諾すれば、あなたの身の安全は保証しよう」
エリカ「………」
シンジョウ「気丈な方だ…」「だが、あの竜崎一矢の身に危険が迫っていると知れば、いかがなものかな?」
エリカ「! 一矢に何が…!?」
草壁「あの男は仲間と共に火星から脱出し、地球圏へ向かった。無論、追手はすでに差し向けてある」
エリカ「一矢達まで捕らえるおつもりなのですか、あなた達は…!」
草壁「そうだ。利用できるものは何でも利用する…」「あのミスマル・ユリカ大佐と同じようにな」
エリカ「…わかりました。一矢のことはあなた方の好きになさって下さい」
草壁「義のために彼を見捨てると言うのだな?」
エリカ「いえ。一矢はあなた方へ簡単に屈するような人間ではありません」「そして、あの人は正義のためならたった一人でも戦い続けます」「彼の勇気と信念は多くの人間を動かし…そして、その拳は必ずや悪を討つでしょう」
草壁「いいだろう、エリカ大使。あなたと竜崎一矢の信じる正義と我々の正義…」「どちらが勝利を収めるかは時代が証明することになるだろう」
エリカ「………」
草壁「…大使を監禁しろ。ただし、扱いは丁重にな」
シンジョウ「はっ」

エリカ「………」
マルガレーテ「ああ、おひいさま…。よくぞ、ご無事で…」
エリカ「マルガレーテ…あなたも監禁されていたのですね」
マルガレーテ「いったい、あの者達は何者なのです?」
エリカ「彼らは火星の後継者と名乗る組織です」「彼らは私を人質にし、小バームのワープ装置の修理を要求するつもりなのです」
マルガレーテ「なんと卑劣な…!」
エリカ「………」
マルガレーテ「…おひいさま…まさかつまらぬことをお考えではないでしょうね…?」「ご自分の命を絶つことで民の負担をなくそうなどという考えはこのマルガレーテが許しませぬ」
エリカ「ありがとう、マルテレーテ…。ですが、私は自決を選ぶ気はありません」「生きていてこその勝利です。死を選ぶことは自ら負けを認め、全ての希望を閉ざす行いです」
マルガレーテ「おひいさま…」
エリカ「そして、私はあの人の言葉を信じます…」「『必ず助ける』というあの人の言葉を…」
マルガレーテ「そうです、おひいさま! 一矢様とダイモスは必ず私達を救い出してくれます」
エリカ「…バームと地球の戦いも、このような苦難の連続でした」「しかし、それに屈せず、希望を捨てなかったことがあの時の勝利を呼んだのです」「ですから、私達は己の苦難にくじけてはならないのです」
マルガレーテ「おひいさま、こんなにも立派になられて…」「お父上のリオン大元帥や兄君のリヒテル様が生きてらしたら、どんなにかお喜びになられたでしょう…」
エリカ(一矢…私は信じています。あなたが必ずやバームの民を救ってくれることを…)(そして、兄上…。兄上が守ったバームの民とその未来、私も必ずや守り抜いてみせます)(ですから兄上、そして一矢…私に勇気を与えて下さい…)

ギガノス帝国

ドルチェノフ「ギルトール元帥閣下、今こそマスドライバーによる全面攻撃をご承認願います!」「連邦軍がドラグーンを量産し、実戦配備する前に先手を打つのです!」
ギルトール「………」
ドルチェノフ「この作戦には多くの将軍達も賛同しております」「これこそ迅速かつ無血、そして必勝の策! 我らの完全勝利を約束する者なのです!」
ギルトール「前にも言った通りだ。マスドライバーの再使用は認めぬ」
ドルチェノフ「何を手ぬるいことを言っておられる!」「閣下の…ギガノスの理想を実現させるためには、もはや犠牲を厭う猶予はないはずでは!」
ギルトール「血を流すのは民だけではない。あの青い地球もだ…」
ドルチェノフ「は…?」
ギルトール「マスドライバーは自然を破壊し、大地を汚染する…」「我らが母星を人の住めぬ大地にしては何の意味もない」
ドルチェノフ「し、しかし、閣下!」
ギルトール「あの星の輝きは連邦政府の腐敗とは別物…。地球の美しさは犯さざるべき宝だ」「わしはマスドライバーを示威行動以上の目的に使うつもりはない」
ドルチェノフ(ぬうう…! このままではギガノスが劣勢に陥る)(連邦共が我らは牙をむく前に何とかせねば…!)

一矢「…以上が火星の後継者によるテロの顛末です」
ルリ「わかりました」
レイン「それで、ユリカさんは…?」
一矢「奴らのリーダー、草壁春樹直属の暗殺部隊に捕らえられてしまった…」
ドモン「暗殺部隊…あの集団戦をしかける機動兵器のパイロット達か」
京四郎「その名も『北辰衆』。かなりの凄腕揃いだ」
一矢「俺は火星を脱出する時、奴らに阻まれたせいでエリカ達を助け出すことが出来なかった…」
ナナ「お兄ちゃん、自分を責めないで。あの状況であいつらを相手にするのは無理だったわ…」
リョーコ(こいつらも俺達と同じってことか…)
一矢「ホシノ少佐、お願いがあります。俺達をあなたやブライト・ノア大佐の部隊に加えて下さい」
ルリ「エリカ大使を救い出すためにですか?」
一矢「そうです。そして、火星の後継者達の目論見を食い止めるためにも…!」
ルリ「わかりました。ただし、火星へ行くのはもちょっと後です」
一矢「何故です!? 奴らの目的は瞬間移動技術の掌握とそれによるテロなんですよ!?」「一刻も早く彼らを止めなければ、地球圏は…!」
サブロウタ「俺達は他にもやらなきゃならないことがあるんでね」「戦力増強のためにも、一度地球へ帰ることになってんのよ」
一矢「そんな悠長な…!」
ドモン「竜崎、お前が考えている以上に地球圏の状況は悪化しているんだ」「ガルファ、ベガ星連合軍、ギガノス、ハウドラゴン…その他にも俺達が戦わねばならん敵は多い」
一矢「………」
ルリ「火星の後継者達が動き出すには、まだしばらくの時間がかかるはずです」「その前に、やれることはやっておいた方がいいと思うので」
一矢「しかし!」
京四郎「よせ、一矢」
一矢「京四郎…!」
京四郎「事情はホシノ少佐達も同じだ」「お前も奴らに捕らえられたミスマル・ユリカ大佐が元ナデシコAの艦長だったことを知っているだろう?」
一矢「!」
京四郎「辛いのはお前だけじゃない。そのことを忘れるな」
一矢「………」「…すみません、少佐。俺は…」
ルリ「わかって下さればいいんです。…それじゃ、ハーリー君。今からGEAR本部へ向かいます」
ハーリー「了解です、艦長」

アクア「…メディウス・ロクスは明らかに前に見た時よりパワーアップしているわ」
ヒューゴ「………」
アクア「その要因となっているのはラズムナニウムだと思うけど…」「アルベロ・エストが制御を行なっているとは考えられない」
ヒューゴ「あの機体に乗っている人間がもう一人いると言うのか?」
アクア「わからない…。少なくともメディウスのスペックノートを見た限りじゃ、あれは一人乗りだし」
ヒューゴ「…何故、お前はメディウスの離脱方法を知っていたんだ?」
アクア「士官学校時代、ある人にその事を教えてもらったからよ」
ヒューゴ「なら、その人間がメディウス・ロクスに乗っているんじゃないのか?」
アクア「あり得ないわ。そういうことをする人じゃないもの」
ヒューゴ「………」
アクア(でも、先生とザパト博士の間に何らかの関係があることは確か…)(けど、あの人がメディウスの開発に関わっているとしたら…)(あの機体は戦闘用の人工知能を搭載した無人機になっているはず)(そして……それが先生の目指していた物だったもの)「………」「ねえ、ヒューゴ。一つだけ教えてくれる?」
ヒューゴ「………」
アクア「アルベロ・エストが言っていた復讐…それはもしかして…」
ヒューゴ「………」「お前が思っている通りだ。俺がかつていたクライ・ウルブズはデビルガンダムその戦闘で壊滅した」
アクア「………」
ヒューゴ「そして、その時に生き残ったのが俺とアルベロ…」「あの男は部隊全滅の責任を問われ、自らの意思で群から去っていった」「俺の仲間達…そして自分の息子であるフォリアを弔うために…」
アクア「でも、彼は再び戦場へ戻ってきた…。デビルガンダムに復讐するために…」
ヒューゴ「…それだけとは思えん」
アクア「え…!?」
ヒューゴ「デビルガンダムの復活が判明したのは、メディウス・ロクスが強奪された後だ」「つまり、アルベロはメディウスに乗ってからあの悪魔が再び動き出した事実を知った可能性が高い」
アクア「けど、最初から復讐を考えていたって線も…」「あるいは、クライ・ウルブズの話を知っていたザパト博士いスカウトされたとか」
ヒューゴ「それなら、自分から軍を去る必要や理由がない」「…この俺のようにな」
アクア「………」
ヒューゴ(デビルガンダムへの復讐以外にも何か目的があるのか…?)(それは何なんだ? 隊長…いや、アルベロ・エスト……)

GEAR本部

甲児「銀河、北斗! お前ら、無事に戻ってきたか!」
銀河「当ったり前だろ、甲児さん。俺達がそう簡単にやられるかっての!」
マリア「ねえ甲児、このイガグリ君があの電童のパイロットなの?」
銀河「イガグリ君じゃねえ! 俺の名前は出雲銀河だ!」
マリア「あはは、ゴメンゴメン」
大介「すまないな。銀河君。失礼を許してやってくれ」
マリア「もう、兄さん! いちいち出てこなくてもいいわよ!」
銀河「に…兄さん!?」
北斗「じゃあ、この人は…?」
マリア「そう…あたしの名前はグレース・マリア・フリード。デューク・フリードの妹よ」
吉良国「そう言えば、目の感じとかが大介君に似ているなぁ」
大介「マリアはフリード星が滅びる前に侍従の手によって脱出させられ、地球へたどり着き…」
マリア「その後は地球人として暮らしてたの」
甲児「それで巡り巡って何とか大介さんと再会できたってわけさ」
マリア「あたしも兄さん達と一緒にベガ星連合軍やガルファと戦うことに決めたの」
甲児「まあ、そういうわけなんでマリアちゃんのこともよろしく頼むぜ」
エリス「でも、よかったですね、大介さん。フリード星の方…それも妹さんが生きていらしたなんて」
大介「ありがとう、エリスちゃん」
さやか「喜んでいるのは大介さんだけじゃないけどね」
甲児「どういう意味だ、さやかさん?」
さやか「自分の胸に聞いてみなさいよ」
マリア「甲児! さやかなんて放っておいて他のメンバーも紹介してよ」
甲児「おう! 行こうぜ、マリアちゃん!」
さやか「もう…マリアちゃんにはやたら親切なんだから…!」
銀河「さやかさん、なんか機嫌悪いな。どうしてだろ?」
エリス「あなた、わからないの?」
銀河「わかんねえから聞いてんだよ」
北斗(銀河はそっと方面のこと、鈍いもんね…)
〔扉の開閉音〕
ジュン「…みんな揃ってるみたいね、鉄也」
鉄也「ああ。あの子供達が電童のパイロットか?」
銀河「あのオッサン、誰?」
鉄也「オッサンだと…?」
北斗「ぎ、銀河! そんなこと言っちゃ失礼だよ!」
鉄也「…オッサン……」
ジュン「仕方ないわよ、鉄也。この年頃の子供から見れば、年上の男性はみんなそう見えるもの」
鉄也「俺はまだ…10代だ」
銀河「え、マジで!? ご、ごめんなさい! 俺…」
鉄也「いや、構わんさ。…自分でも多少の自覚はあるからな」
〔扉の開閉音〕
銀河「ど、どうしよう、俺…」
ジュン「大丈夫よ。鉄也はそんなことぐらいで怒ったり落ち込んだりする人じゃないわ」「それにあの人…ああ見えても意外に子供好きだし」
北斗「あ、あの…。ビューナスAのパイロットの炎ジュンさんですよね?」
ジュン「あら、私のこと知ってるの?」
北斗「ええ、テレビのニュースで何度か観たことがあるんです。あの剣鉄也さんも…」
ジュン「そうなんだ。じゃ、これからもよろしくね」
北斗「はい!」

サイ・サイシー「久しぶりだね、ドモンの兄貴!」
ドモン「お前達も元気そうだな、サイ・サイシー、アルゴ」
サイ・サイシー「へへ…まあね」
アルゴ「チボデー、お前達も無事にドモン達と合流できたようだな」
チボデー「ああ、これで久々にシャッフル同盟が勢揃いしたってわけだ」
レイン「ところで、アレンビーは? あの子も一緒だったんでしょう?」
サイ・サイシー「あれ? そういや、どこ行ったんだろ」

ベガ(こ、これは…?)
ミサト「ベガ、ここにいたのね。あなた達が宇宙に行った後で合流してきたメンバーを紹介するわ」
遙「TERRAからラーゼフォンと共に出向してきました紫東遙大尉です。以後、よろしくお願いします」
ベガ「…はい…。GEAR副司令、ベガです…」
綾人「ラーゼフォンのパイロット、神名綾人です」
ベガ「…よろしく…」
綾人「あの…。そのガンダムがそんなに気になるんですか?」
ベガ「あ…ご、ごめんなさい。ちょ、ちょっとね」
ミサト「…やっぱりそうだと思ったわ」
遙「実は私達も初めてあれを見た時…」
アレンビー「ねえねえ、あたしのノーベルガンダムがそんなに珍しいの?」
ベガ「珍しいって言うか…何て言うか、一度乗ってみたいって言うか」
綾人(遙さんやミサトさんの時と同じ反応だ…)
ベガ「あの、一つ聞いていいかしら?」
アレンビー「何?」
ベガ「あのガンダム…ティアラとか投げたりする?」
アレンビー「ううん、リボンとフラフープは使うけど…」
ベガ「それじゃ、月に代わって何々とか…」
綾人(ホントに同じ反応だ…)
ミサト「まあまあ、ベガ。それ以上のツッコミはなしってことで。色々あるから、ね?」
ベガ「そ、そうね」
ミサト「それより、実は遙も私達と同い年なの」「だから、階級や立場は抜きってことでいいかしら?」
ベガ「もちろん構わないわ。じゃ、遙、ベガ…ってことで」
遙「ええ、これからもよろしく」

ジュドー「でも、びっくりしたぜ。ケーンさん達が軍に残ったなんてさ」
ケーン「まァ、また成り行きって奴でね」
ルー「重慶でパイロット登録の解除も出来たんでしょ? どうして残る気になったの?」
ライト「ま…心境の変化ってやつかな…」
タップ「俺としちゃあ、別に除隊してもよかったんだけど、ケーンの奴がさ」
ケーン「うっせえなあ! 俺達が辞めたらパイロットがいなくなったドラグナーは解体されちまうじゃねえか!」
エル「え? そんなことがあったの?」
ライト「ああ。量産型のドラグーンが完成すれば、データ取り用の試作機のドラグナーは用済みだからな」
ビーチャ「じゃあ、ケーンさん達はドラグナーのために軍に残ったのかい?」
ケーン「…まあな…」
ルー「ふうん…いいとこあるじゃないの」
ケーン「おかげでグン・ジェム隊とかいうギガノスのとんでもない奴らと戦う羽目になっちまったけどな」
ライト「ぼやくな、ぼやくな。ドラグナーもパワーアップしたんだ。なるようになるさ」
プル「ドラグナーって、どっか変わったの?」
ケーン「見てわかんねえのかよ! 顔とかプロポーションとか、変わってんだろうが!」
プル「あ、ホントだ」
エル「で、そのドラグナーMk-IIは…」
ケーン「Mk-IIじゃねえ! カスタムだ、カスタム!」
イーノ「D-2の方はD-1以上に変わってますね。砲塔とか、外部装甲とか…」
モンド「けど、D-3は前と同じじゃん」
ライト「あ、俺のは中身で勝負だから」
〔扉の開閉音〕
ベン「ニューマン准尉殿! ダグラス中尉殿が編成の件でお話があるそうです」
ライト「わかった、すぐに行く」
ルー「? 何で軍曹がライトに敬語を使ってるの?」
イーノ「それに、准尉って…」
ローズ「…ケーン達はね、重慶で昇進したのよ」
ルー「あなたは…?」
タップ「前にも話しただろ? 地球へ来るとき一緒だったローズと…」
リンダ「リンダ・プラートです。重慶基地からオペレーターとしてネェル・アーガマ隊に同行しています」
エル「リンダって…ケーンの片想いの相手?」
リンダ「え?」
ケーン「こ、こら! 余計なこと言うんじゃねえ!」
ローズ「ふ~ん…やっぱ、ケーンってあたし達がいない時にそんなこと言ってたんだ?」
ケーン「い、いや、それはだなぁ…。いずれは両想いに、なんてさ」
ローズ「あたしの目の黒い内はそんなことさせませんよ~だ!」
タップ「あのね、お前にそんな権利なんてないだろが」
ジュドー「でも、リンダさんとローズさんって…避難民キャンプとかにいるって話じゃなかったっけ?」
リンダ「私達はその後で重慶基地に行って…お父様のお手伝いをしていたんです」
ジュドー「お父様…? それって、もしかして…」
ローズ「そう。ドラグナーの開発者、ラング・プラート博士のことよ」
ルー「その博士って、行方不明じゃなかったの?」
リンダ「お父さまはクワトロ・バジーナ大尉に救出され、重慶へ行っていたんです」
ジュドー「そのクワトロって人、前のアーガマに乗っていた…?」
ルー「ええ、エゥーゴの中心的人物…そして、その小隊はジオンの赤い彗星、シャア・アズナブル」
タップ「な、何だって!?」
ケーン「マ、マジかよ! 赤い彗星って、アレだろ…6倍速いって奴だろ!?」
ルー「3倍よ、3倍。それより、あんた達知らなかったの?」
ケーン「だってさ、大尉のフルアーマー百式改は金色だったし…」
タップ「待てよ? それじゃ、もしかして今…」
ケーン「ああ、俺達の部隊には連邦とジオンのトップエースが揃ってるってことになる…」

アムロ「久しぶりだな、シャア。グリプス戦争以来か…」
クワトロ「相変わらずパイロットをやっている私を君は笑うか…?」
アムロ「それはお互い様だろう?」
クワトロ「………」
アムロ「正直に言えばいいさ。ハマーンとの戦いで疲れたと…」
クワトロ「気づいていたか…」
アムロ「あの女はザビ家の名を隠れ蓑に自らが人類に導き手になろうとした…」「その方法はともかく、あなたは彼女と戦いながらも、その心情には共感していたのはないか?」
クワトロ「…否定はしない」
アムロ「だからこそネオ・ジオンの敗北を目の当たりにしたあなたは答えを迷っていると見た」
クワトロ「それは私がハマーンに代わり起つ気があるということか?」
アムロ「さあな…今の状況でそれは考えたくない」「ジオンと潰しても、すぐにギガノスが出てきた…。今はこちらの方が問題だ」
クワトロ「ああ。時代は戦いの環の中に陥ってしまっている」「そして、人をより良い方向へ導くためにはその環を断ち切らなければならない」
アムロ「だから、あなたはパイロットをやっている…」「そうであるなら、俺からは言うことはない。また頼りにさせてもらうぞ、シャア」
クワトロ「こちらこそな、アムロ」
【シナリオエンドデモ終了】


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