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シーン5 冥王計画
No.34
月下の惨劇

<セレクト 富士樹海>
ゼオライマーの秘密を探るため、氷室美久に鉄甲龍の魔の手
が伸びる。はたして、彼女を失ったマサトとゼオライマーは
迫り来る危機に打ち勝てるのか…?

【シナリオデモ開始】
エルデ「…では、新型機が?」
ミタール「ああ、間もなくロールアウトする予定だ」
エルデ「パイロットは…やはり、あの2人ですか?」
ミタール「…その見極めを君達にしてもらいたい」
エルデ「見極め…ですか。では、予定レベルに達していなければ、排除しても構いませんね?」
ミタール「馬鹿なことを言うな。彼らは貴重な部品だ…失えば、プロジェクトの進行が遅れる原因となる」
エルデ「…欠陥品はあくまでも欠陥品に過ぎませんわ」
ミタール「そうとは言い切れんよ。最近送られてくるデータ内容は良好だ」
エルデ「では、博士…メディウス用の新型TEエンジンについては?」
ミタール「それなのだが…2基の内、1基がテスト中の事故で破損した」
エルデ「……!」
ミタール「残った1基は新型機に搭載…よって、君達の機体への組み込みは大幅に遅れることになる」
エルデ「その事実は…私とAI1に対する牽制と受け取ってよろしいのですか?」
ミタール「だから、事故なのだよ。私の意図したものではない」
エルデ「では、TEエンジンはラズムナニウムの融合テストも兼ねて、彼らの機体から奪取します」
ミタール「好きにしたまえ。そのテスト結果も試作10号機にとって貴重なデータとなるだろう」「ただし、あの2人の命まで奪ってもらっては困るぞ」
エルデ「……わかりました」
ミタール「では、以上だ」
〔通信を切る音〕
エルデ(…やはり、あの男は…)(本気で委員会の意向に逆らうつもりのようね…)(このままでは、いずれAI1とメディウスも……)
〔扉の開閉音〕
アルベロ「…次の指令が来たようだな」
エルデ「はい…。△△△△△△の破壊命令です」
アルベロ「ほう…。ザパトがもう見切りをつけたとはな」
エルデ「アクアとヒューゴも同時に処分することになります。よろしいですね?」
アルベロ「………ああ」
エルデ「………」
アルベロ「それより、メディウスとAI1の調整を完全なものにしておくことだな」「今までの戦闘からもわかるように…ヒューゴ達の底力を侮るわけにはいかんぞ」
エルデ「あなたらしくない言葉ですね。彼らの力を認めているとでも?」
アルベロ「………」
エルデ「でも、心配はいりませんわ。私のAI1は優秀ですもの」「それに…アクアが私のことを知れば、間違いなく混乱します」「…彼女は昔から感情の制御が不得手ですから」

ラストガーディアン基地

沖「…マサトの様子はどうだ?」
美久「ここ最近は問題ありません…」
沖「例の状態にもなっていないのか?」
美久「はい…」
沖「そうか。だが、危険な要素は今の内に排除しておかねばならんな」
美久「! 沖さん、まさか…マサト君を…!?」
沖「ああ。ハウドラゴンが動き出した以上、残る八卦ロボと戦うために…」「ゼオライマーは我々の兵器として完全に制御されねばならん」「でなければ、あの力は…彼は危険すぎる」
???(マサキ)「…誰が危険だと?」
美久「マサト君…! 聞いていたの!?」
沖「お前は…」
マサト(マサキ)「沖…俺に何をするつもりだ?」
沖「………」
マサト(マサキ)「フン、まあいい。お前の考えなど、お見通しだ。無駄な真似はやめておけ」
美久「マサト君、どうしたの…!?」
マサト「俺が心配か、美久?」
美久「当然でしょう…! 私はあなたのパートナーなのよ?」
マサト(マサキ)「パートナーか…」「フッ、気取ることはかなろう。俺にひかれているのを隠すことはない」
美久「!」
マサト(マサキ)「お前は人形だ…俺の思い通りになっていればいい」
美久「………」
マサト「人形風情が人間の真似をして恥じらうか?」
美久「くっ…!」
〔走る足音〕
沖「美久!」
マサト(マサキ)「フッ…フフフフ…」
沖「マサト……お前は……!」

美久(ひどいわ、マサト君…! どうして…!?)(どうして、あんなことを…!?)
???(ロクフェル)「…氷室美久だな?」
美久「誰!?」
ロクフェル「………」
美久「侵入者…!? でも、ここへ入ってくることなんて…!」「! まさか、あなたは!?」
ロクフェル「その身柄、もらい受けるぞ」
〔放電音〕
美久「!!」
〔人の倒れる音〕

京四郎「第3新東京市が八卦ロボに襲撃されただと…!?」
隼人「ああ。それに、ナデシコはガルファと…ケーン達はギガノス軍に遭遇したらしい」
ナナ「じゃあ、いずれはここにも敵が…?」
隼人「可能性は高いな。今、日本地区の約7カ所でギガノス軍と連邦軍が交戦中だ…」「その混乱の隙を突いて、ハウドラゴンがここに来るかも知れん」
竜馬「なら、俺達も心構えをしておいた方がいいな」
弁慶「ああ。マサトを守ってやらなきゃならねえからな」
隼人「………」

アクア「…TEリミッターを?」
ヒューゴ「そうだ。あれを解除した時の機体状態をシミュレートしてくれ」
アクア「解除って…! そんなことをすれば、エンジンがオーバーヒートするわよ?」
ヒューゴ「だが、一時的に出力が上がるはずだ」
アクア「いったい何のためにそんなことを…!?」
ヒューゴ「メディウス・ロクスを落とすためだ」「今までの戦闘でもわかる通り、あれにラズムナニウムがある以上…」「一気にカタをつけなければ、すぐにダメージを修復されてしまう」
アクア「それは確かにそうだけど…危険すぎるわ」
ヒューゴ「多少の無茶は承知の上だ」
アクア「た、多少じゃないわよ! 下手をすれば、こっちが動けなくなるわ!」
ヒューゴ「………」
アクア「………」
ヒューゴ「………」
アクア「…わかったわ。シミュレートしてみる」
ヒューゴ「…すまん」
アクア「別にいいわよ。レインにも約束したことだし」
ヒューゴ「レインに…?」
アクア「ええ。2人で結果を出すために…パートナーとして、やれることはやってみるわ」

鉄甲龍要塞

美久「………」
ルラーン(…こ、これは…! マサキ、そういうことか…)
幽羅帝「何かわかったか? ルラーン」
ルラーン「い、いえ…。まだもう少し調べませんことには…」
幽羅帝「………」「…木原マサキが15年前に奪いだしたゼオライマー…」「あれは一人のパイロットが操縦するように設計されていたはず」
ルラーン「は…はい」
幽羅帝「だが、今のゼオライマーは秋津マサトと氷室美久が動かしている」「何故だ? 他の八卦ロボには操縦者を二人必要とするものはない…」「何故、ゼオライマーは違うのだ?」
ルラーン「そ、その答えはおそらく氷室美久にあるかと…」
幽羅帝「ならば、必ずそれを調べ上げよ」「全てはこの世を冥府と化し、この世を我が支配する冥王計画のためだ。それを忘れるな、ルラーン」
ルラーン「は、ははっ…」

塞臥「守備は上手くいったようだな、ロクフェル」
ロクフェル「ああ。そちらもオムザックがようやく完成したと聞いたが?」
塞臥「そうだ」
ロクフェル「しかし、自慢のパワーも発揮する機会がなさそうだな」
塞臥「フッ…所詮、月の光は天の懐には届くまい」「まあ、どちらにせよ…俺の敵はゼオライマーごときではないわ」
ロクフェル「………」
塞臥「何だ、その顔は? 帝のお戯れに疲れたか?」「あんな小娘を捕らえて、何があるでもないのに…」
ロクフェル「帝には帝のお考えがある。それを非難するのか?」
塞臥「そうかな?」「帝はただ…秋津マサトのパートナーをいたぶり…死に追いやることで復讐しようとしているだけよ」「…己の報われずに終わりし恋のな」
ロクフェル「無礼な口を!」
塞臥「もはや退き時かも知れんな。…どうだ、お主…俺と組む気はないか?」
ロクフェル「な…何を…!?」
塞臥「…俺と組めば…帝よりマシな目をみせてやれるぞ」
ロクフェル「さ、塞臥……」
〔扉の開閉音〕
祇鎗「塞臥…! よもや貴様、謀反を企んでいるのではあるまいな?」
塞臥「謀反? フン、馬鹿馬鹿しい…」
〔歩く足音〕
ロクフェル「………」
祇鎗「まさか、あんな戯れ言に耳を貸すつもりはなかろうな?」
ロクフェル「当たり前だ。我ら八卦衆の命は幽羅帝と共にある」
祇鎗「それならいいが…」
ロクフェル「どうした? いつもと違うぞ、祇鎗?」
祇鎗「俺はただ…お前が心配だっただけだ」
ロクフェル「何がだ…?」
祇鎗「いや…もういいのだ」
ロクフェル「………」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「月下の惨劇


【戦闘マップ開始】
〔ラストガーディアンの警報〕
沖「こ、この反応は…!」
マサト(マサキ)「…どうした、沖?」
沖「八卦ロボがこちらへ向かっている…! すでに第2次防衛ラインが突破された」
マサト(マサキ)「いったん退いたとみせかけておいて、時間差で俺を狙ってきたか。まったく、小賢しい八卦共だ」
沖「現在、マグネイト・テンは他地区のギガノス軍と交戦中だ」「敵の迎撃はこの基地にいるダイモスやゲッターチームに任せる」
マサト(マサキ)「フン、八卦など俺一人で充分だ」
沖「何だと…!?」
マサト(マサキ)「沖、他の連中に手出しをさせるなよ」
沖(やはり、マサトの人格は…!?)
〔敵ユニット出現〕
葎「フフフ…ついに復讐を果たす時が来た」「さあ、出てくるがいい! 天のゼオライマーよ!」
[イベントデモ「ラストガーディアン 露呈」]
ナナ「きゃああっ!!」
沖「くっ! 地表が吹き飛ばされたか!」
一矢「沖さん、俺達が出ます!」
沖「いや、待て。マサトをゼオライマーで出撃させる」
一矢「か、彼一人だけで!?」
竜馬「そんな無茶な!」
沖「…今はこうするしかない。全てを見極めるためにもな」
[イベントデモ「ゼオライマー 登場②」]
〔味方ユニット出現〕
葎「現れたな…!」
マサト(マサキ)「フッ…性懲りもなく死にに来たか、葎」
葎「黙れ…! 今日まで受け続けてきた屈辱、貴様に思い知らせてやる!」
マサト(マサキ)「クククク…今から俺がお前の所まで行ってやる」「その間にJカイザーのチャージを行うがいい」
葎「この私を愚ろうするか…! なら、月の光の力をとくと見よ!!」
<戦闘開始>

<マサト(マサキ)vs葎>

マサト(マサキ)「ククク…葎、死にに来たか!」
葎「遅いぞ、ゼオライマー!」

<マサト(マサキ)がダメージ>
マサト「チッ、動きが…! …美久か!?」
京四郎「ゼオライマーの動きがいつもより鈍い…。何かあったのか?」
アクア「あれを見て! ゼオライマーの胸のパーツを!」
京四郎「胸だと?」
隼人「妙だな。いつもと違って、あの部分が光っちゃいねえ」
アクア「もしかして、出力系統に異常が出てるんじゃ…!」
沖「美久、どういうことだ!? 状況を説明しろ!」
〔カーソル、 マサト(マサキ)を指定〕
沖「美久! 何故、応答しない!」
アクア「美久、あなたが出力を調整しなければ、ゼオライマーは!」
〔カーソル、 マサト(マサキ)を指定〕
アクア「やっぱり、返事がない…」
ヒューゴ「もしかして、あの子はゼオライマーに乗っていないのか?」
アクア「わ、わからない…!」
沖(まさか、以前のマサトと同じように…?)「すぐに美久の居場所を調べろ!」「それから、ゲッターチーム、ダイモス、ヒューゴ達は出撃準備を! 場合によっては出てもらう!」
竜馬「わかりました!」
マサト(マサキ)「沖、手出しをするなと言ったはずだ。…それに、美久などいつでも連れ戻せる」
沖(いつでもだと…? どういうことだ?)

<マサト(マサキ)HP40%以下・味方援軍1&敵増援1出現>
〔ゼオライマーのパイロット、 マサト(マサキ)からマサトへ変更〕
マサト「! こ、ここは!?」
葎「…奴め、前回の半分も力を出していない。いったい、どういうことなのだ…?」
マサト「こ、ここは…ゼオライマーの中…! どうして、僕はここに!?」
沖(マサト…元に戻ったのか?)
マサト「美久! 美久、いるのか!?」
沖「応答しろ、マサト!」
マサト「沖さん! 状況は!?」
沖「よく聞け。先程、美久がハウドラゴンに拉致されたらしいとわかった」
マサト「何だって!?」
沖「だが、お前は目の前の敵と戦わなければならん」
マサト「で、でも、美久がいなければ…!」
沖「彼女は元々サブパイロットに過ぎん。そのままで奴と戦闘するんだ」
マサト「そ、そんな…!」
沖「今からゲッターチームとダイモス、△△△△△△を出す。それまで保たせろ!」
マサト「は、はい!」
沖(…ゼオライマーの出力が前回に比べて著しく低下している)(やはり、美久がいないせいなのか…? 木原、お前はどういう思惑で…?)
葎「…何故だ? 天の力は何者をも凌ぐはずだ…!」
マサト「…僕はさっきまでどうして…?」「そうか…またもう一人の僕が…凶悪で残忍で狡猾なもう一人の僕が…!」「マグネイト・テンのみんなまで巻き込んで攻撃しようとした僕が…!」「違う! あいつは僕じゃない! 僕じゃ…!!」
〔味方ユニット出現〕
竜馬「みんな! マサト君を援護するぞ!」
一矢「おう!」
マサト「竜馬さん、一矢さん…ぼ、僕を…僕を助けてくれるんですか…?」
竜馬「今さら何を言ってるんだ。そんなこと、当然だろう?」
マサト「でも、僕は…!」
一矢「出会いはどうあれ、今まで共に戦ってきた仲間を見捨てるつもりはない」
ナナ「そうよ。マサトさんが頑張ってきたこと…私、知ってるもの」
隼人「…甘いな。俺はまだ奴のことを完全に信用しちゃいないぜ?」
弁慶「お、おい…よせよ」
竜馬「ハヤト、お前は仲間が信じられないというのか?」
隼人「ああ。あのマサトはともかく…もう一人の方は何を考えてるか知れたもんじゃねえ」
マサト「……!」
竜馬「もう一人だと…!? いったい、どういうことなんだ?」
隼人「フッ…そいつは本人に聞いてみるんだな」
〔ラストガーディアンの警報〕
一矢「何だ!?」
アクア「みんな、気をつけて! こっちへ新たな敵が来るわ!!」
〔敵ユニット出現〕
一矢「奴らは…北辰衆か!!」
京四郎「チッ、面倒な所に現れやがって!」
葎「北辰衆よ、お前達を呼んだ覚えはない。私の邪魔をするのはやめてもらおう」
北辰衆「我らの務めはナデシコの陽動…。好きにやらせてもらう」

<味方援軍1出現の次EP・敵増援2出現>
〔敵ユニット出現〕
アルベロ「………」
アクア「メディウス・ロクス! こ、こんな時に…!!」
弁慶「まずいぞ! あの位置じゃ、挟み撃ちにされちまう!」
ヒューゴ「………」
〔ヒューゴ、アルベロへ接近〕
ナナ「ヒューゴさん、どこへ行くの!?」
ヒューゴ「俺はここで奴を食い止める! お前達はマサトを頼む!」
アルベロ「ヒューゴ…お前達の真の役目が果たされる時が来た」
ヒューゴ「真の役目だと…!?」
アルベロ「そうだ…。ここで△△△△△△と共にメディウス・ロクスの血肉となれ」
ヒューゴ「…決着をつけようと言うんだな、隊長!」
アルベロ「ああ、俺がお前の苦しみを終わらせてやる。そして、フォリアや部下達の所へ逝くがいい」
ヒューゴ「黙れ! 今日こそ全ての元凶…そのメディウス・ロクスを破壊する!!」
アルベロ「メディウスが元凶だと? フン、勘違いも甚だしい」「この機体はあのデビルガンダムを超えるために造られた物なのだぞ」
ヒューゴ「それが元凶以外の何だと言うんだ!」「あんたは奴以上の力を手に入れて、何をするつもりなんだ!?」
アルベロ「その答えは…お前の死を以て教えてやる」
ヒューゴ「俺はこんな所でくたばるつもりはない!」「それに、俺にはマグネイト・テンの一員としての役目もある!」
アルベロ「見上げた心意気だ。しかし、それも今日で無に帰すことになる」
ヒューゴ「あんたの思い通りにいくと思うな!」「アクア、TEエンジン全力全開! イエローゾーンへ落とすなよ!」
アクア「わかったわ! ターミナス・エナジー吸収プレート、展開! バイパス、開放!」
〔ヒューゴ、出力上昇〕
アクア「いいわよ、ヒューゴ!!」
ヒューゴ「よし…!」
エルデ(△△△△△△の出力が一気に上がった…。フフフ…その調子よ、アクア)(あなた達の力を私とAI1に見せなさい。そして……)
ヒューゴ「行くぞ、隊長!!」
アルベロ「来い…! ここで俺達の呪われた過去に終止符を打たせてもらう!」

<敵増援2出現の次PP・味方援軍2出現>
〔味方戦艦出現〕
銀河「一矢さん、大丈夫か!?」
一矢「銀河、みんな…来てくれたのか!」
ルリ「みなさん、出撃して下さい」
〈出撃準備〉
ルリ「色々と立て込んでいるみたいですが、竜馬さん達の援護をよろしく」

<ヒューゴvsアルベロ>
ヒューゴ「決着をつけるぞ、隊長…いや、アルベロ・エスト!」
アルベロ「いいだろう! 俺もそのつもりだ!」

<ドモンvsアルベロ>
アルベロ「ドモン・カッシュよ、見ているがいい! メディウスはあの悪魔を超えた存在へと進化する!」
ドモン「やはり、お前の標的は奴か!」
エルデ「アルベロ少佐…」
アルベロ「わかっている!」「奴に俺の邪魔はさせん!」
ドモン「ならば、行くぞ!」
アルベロ「来るがいい! 貴様の拳、このメディウスで受け止めてくれる!」

<竜馬or隼人or弁慶vs葎>
葎「こやつもゼオライマーを援護する気か!」
弁慶「気をつけろ、リョウ! こいつの力、半端じゃないぜ!」
竜馬「わかっている! ハヤト、気持ちを集中しろよ!」
隼人「心配するな、リョウ! マサトのことはともかく、こいつは紛れもなく俺達の敵だからな!」

<竜馬or隼人or弁慶vsアルベロ>
アルベロ「そこをどけ! 俺の目的の邪魔をするな!!」
竜馬「そうはいくか! お前達の狙いはわかっているぞ!」
隼人「あんたの目的はともかく、それに俺達やヒューゴ少尉を巻き込む限り、見逃せねえな!」
エルデ(フフフ…どうやら彼らには私の目的が理解出来ないようね…)

<一矢vs葎>
一矢「来い、八卦ロボ! ゼオライマーの調子の悪い分は俺達が相手をするぜ!」
葎「フン…確かに今のゼオライマーよりは歯ごたえがありそうだ…」「だが、この『月』の光の前には全ては無力だ!!」

<一矢vsアルベロ>
エルデ「ダイモライトの力も確かに魅力的ですが…」
アルベロ「わかっている! 目的を邪魔する者は俺が排除する!」
一矢「く…こいつらの狙いはサーベラスか!!」

<マサトvs葎>
葎「無様だな、ゼオライマー! そのまま朽ちていくがいい!!」
マサト「やるんだ…! みんなだって僕を助けるために来てくれたんだ…」「僕だって…僕だって!」

<マサトvsアルベロ>
エルデ「どうしたの、ゼオライマー? あなたの力はそんなものではないでしょう…?」
マサト「どこにいるんだ、美久!? こ、このままじゃ…!」
アルベロ「遊びは終わりだ! その力、メディウスの血肉となるがいい!」

<銀河or北斗vsアルベロ>
北斗「気をつけて、銀河! こいつ…いつも以上にやる気だよ!」
銀河「お、おう! こっちも気合入れていくぜ!!」
アルベロ「フッ、来るがいい!」
エルデ(見せてもらうわ、その力…)

<マサトHP10%以下or葎HP50%以下>
葎「…そろそろ決着をつけさせてもらうぞ、ゼオライマー!」
マサト「なっ…!?」
〔葎、気力上昇〕
〔葎、MAP兵器「Jカイザー」使用〕

マサト「う、うう…!!」
北斗「マ、マサトさんっ!!」
葎「フフフ…これで勝負あったな」
沖「やはり、美久がいないせいで…!?」(彼女はただデータを制御するために必要な存在だとマサキから聞かされていた…)(だが、美久が欠けたゼオライマーは出力も攻撃力も低下している)(いったい、彼女にはどんな秘密が隠されていると言うのだ…!?)
葎「…俺は滅ぼす…木原マサキが造ったゼオライマーを…! 木原マサキそのものを!!」
マサト「お、教えろっ!!」
葎「……!」
マサト「何故、木原マサキを憎む!? 鉄甲龍の裏切り者だからか!?」
葎「…そんなことではない…! 奴はこの俺を…俺という命を弄んだ! それが許せないのだ!」
マサト「何…!?」
葎「…秋津マサト…お前には見えまい。この俺の顔が…!」「俺はこの女の顔と共に生きてきた…!」「武人として生まれ戦うために成長しながら俺に与えられた顔は女そのものだった!」
マサト「………」
葎「人はもっとも憎いものと共生せねばならん時がある…! その身を切るような時がわかるか!?」
マサト「そ、それは…!」
葎「…ある時、俺は知った…知ってしまった」「俺を造ったのは木原マサキだということを…」「この俺の顔を…このように創造したのは奴だということを…!」
マサト「造った…!?」
葎「そうだ。八卦衆とは皆、木原マサキに造られた人造生体なのだ…!」
マサト「……!」
葎「…俺はデータを見つけた…木原が俺達に仕組んだプログラムデータを…」
マサト「………」
リョーコ「あいつら、何やってんだ!?」
レイン「わからないわ。通信はこっちじゃ傍受できない…」
葎「…木原は俺達が成長した時…皆、あるトラウマを抱え…」「自ら滅ぼし合うような因子を遺伝子に封じていたのだ」「耐爬には報われぬ恋心を…」「アエンとタウには憎み合う姉妹愛を…」「そして、俺には女のような顔をな」
マサト「………」
葎「軟弱と笑うか、マサト。だが、この苦しみは誰にもわかりはしない…!」「俺は誓った…決して、木原マサキの望むようにはならぬと!」「そして、俺は造物主マサキを憎み抜くことで…」「フフ、ついに勝利を得た!
〔ゼオライマーのパイロット、マサトからマサト(マサキ)へ変更〕
マサト(マサキ)「………」
葎「話は終わりだ。お前の中にあるマサキの血共々、滅ぶがよい…!
マサト(マサキ)「…マサキの血だと? 笑わせる…!
葎「何…?
マサト(マサキ)「この俺を誰だと思っているのだ、葎?
葎「!?」
マサト(マサキ)「貴様に勝利などあるものか…!
葎「!! 燃え尽きろ! Jカイザー、全開ッ!!
〔葎、気力上昇〕
マサト(マサキ)「フン、無駄なあがきを…」
葎「それはこちらの台詞だ!」「氷室美久を欠いたゼオライマーに何が出来る!?」
マサト(マサキ)「美久を欠いた…だと?」
葎「そうだ! あの女は今、鉄甲龍要塞内に捕らえられている!」「そのおかげでゼオライマーは本来の力を発揮できぬ状態ではないか!」
マサト(マサキ)「フ、フフフ…」
葎「何がおかしい!?」
マサト(マサキ)「無知とは哀れなものだな、葎。欠けたパーツなど、呼び戻せば済む話だ」
葎「パーツだと…!?」
マサト(マサキ)「その通り…!」「ゼオライマー! 奴を呼び戻せ! お前の次元連結システムをなッ!!
〔マサト(マサキ)、召喚システム起動〕
[デモムービー「次元連結システムを呼び戻す」]
〔マサト(マサキ)、変化〕
葎「な、何だ…!? 何が起きたのだ!?」
ミチル「ゼオライマーの胸に光が戻った…!?」
マサキ「フ、フフフ…戻ったか、美久」
美久(次元連結システム)「……マサト君……マサト君……マサトクン……マサトクン……」「……マ・サ・ト・ク・ン…………マ・サ・ト・ク・ン……」
葎「ば、馬鹿な…! あ、あれが次元連結システムの…!?」
マサキ「楽に死ねると思うな…葎! 行くぞ、美久!
美久(次元連結システム)「……はい……
〔葎に爆発〕
葎「マ、マサトではないのか…!?
マサキ「フッフッフ…
葎「まさか……あなたは……!
〔マサキ、葎へ攻撃〕
[イベント戦闘「マサキvs葎」]
葎「……お父さん……
〔敵ユニット撃破〕
マサキ「…俺は木原マサキ! 父などではない!
ベガ「八卦ロボをたった一撃で…!!」
ハーリー「この数値…! さっきまでとは桁違いだ…!」
※※まだアルベロ健在の場合、セリフ追加※※
エルデ「…素晴らしい…あれが次元連結システムの真の力……!」「見たわね、AI1…あなたもあの力を操れるようになるのよ…!」
アルベロ「……!」

隼人「奴は…あのマサトは…!」
マサキ「フ、フフフ…踊れ…踊れ、八卦共! 俺の手の中で踊るがいい!」「フフフフ…フハハハ…ハーッハッハッハッハ!!」
〔味方ユニット離脱〕
竜馬「消えた!?」
リョーコ「いったい、何がどうなってやがんだ!?」
※※既に敵全滅の場合のセリフ※※
ルリ「それを調べるのは後…ハーリー君、他の敵機は?」
※※まだ敵健在の場合のセリフ※※
ルリ「それを調べるのは後…今は残っている敵機を撃破して下さい」


<アルベロHP50%以下>
アルベロ「チッ、奴らめ…! 今まで以上の力を出しつつあるのか?」
エルデ「AI1が警告を出しています。ここは機体制御をあの子に任せるべきかと」
アルベロ「人工知能ごときにヒューゴの決着をつけさせるわけにはいかん! お前達は黙っていろ!」
エルデ「ですが、今回の目的はあくまでもTEエンジンの奪取です」
アルベロ「黙れと言っている!」
エルデ「……!」
アクア「メディウスの動きが止まった…! チャンスよ、ヒューゴ!!」
ヒューゴ「よし! TEリミッターを解除しろ!」
アクア「わ、わかったわ! リミッターを解除するわよ!!」
〔ヒューゴ、出力上昇〕
アルベロ「何!? まだ出力が上がるのか!?」
ヒューゴ「これで終わりにさせてもらうぞ、アルベロ・エストッ!!」
〔ヒューゴ、アルベロへ接近〕
〔ヒューゴ、アルベロへ攻撃〕

[イベント戦闘「ヒューゴvsアルベロ」]
アルベロ「ぬ、うううっ…!!」
エルデ「くっ…危険な状態です、アルベロ。これより、機体制御をAI1に委ねます」
アルベロ「余計な真似をするな、エルデ!!」
エルデ「あなたはメディウスとAI1をここで失うつもりなのですか…!?」
アルベロ「黙れ! まだ勝負はついていない!」
エルデ「………!」(…AI1を…私の子を死なせはしない。あの子はまだまだ成長する…)(その邪魔はさせない…こんな所で死なせはしない)(そのためには、彼女の心に隙を…)
アクア「ヒューゴ! こっちはあと34秒で動けなくなるわ! 早くメディウスを破壊して!!」
ヒューゴ「わかっている! もう一度出力調整を!」
エルデ「…待ちなさい。あなた達に私の子を殺させはしないわ」
ヒューゴ「! 女!?」
アクア「そ、その声は先生…!? エルデ・ミッテ先生なの!?」
エルデ「そうよ、アクア・ケントルム」
アクア「……!!」
エルデ「でも、あなたは薄々感づいていたでしょう?」「私がメディウス・ロクスに乗っているということを…」
アクア「そ、それは…!」
ヒューゴ「アクア! 奴に気を取られるな! 出力がイエローゾーンに入るぞ!!」
アクア「い、いけない!」
エルデ「フフフ…相変わらず詰めが甘いわね、アクア」「△△△△△△とメディウスの決定的な違い…今、あなた達に見せてあげるわ」
アクア「!!」
エルデ「…機体制御、AI1に移行」
アルベロ「ぬうっ、コントロールが!? エルデ、何をした!?」
エルデ「ラズムナニウム、強制発動」
アルベロ「エルデ!!」
エルデ「AI1…プールデータ、オールロード」
〔アルベロ、回復〕
ヒューゴ「チッ! 奴が完全修復する前にトドメを刺す!!」
アクア「ま、待って! ラズムナニウムの反応がいつもと違うわ!!」
ヒューゴ「戦闘に集中しろ、アクア! 隙を見せるとやられるぞ!!」
アクア「で、でも、わからない…! …予測もできないのよっ!!」
ヒューゴ「いいから、出力制御を!!」
エルデ「マルティプリケイション、エヴォリューション、リミッター解除」
アルベロ「貴様! いったい何をしているのだ!?」
エルデ「フィギュアイメージ、固定。インクレメントゥム、開始」「さあ、AI1…あなたが今までに学んだ全てを…あなたの真の力を見せなさい!」
〔ラズムナニウム発動〕
〔アルベロ、変化〕

ヒューゴ「な、何っ!?」
アクア「そ、そんなっ!!」
ドモン「メディウスの姿が…!!」
レイン「あ、あれではまるで…!!」
アルベロ「何だ、これは!? メディウスに何が起きたのだ!?」
エルデ「フフフ、驚くことはありません。これがラズムナニウムの…いえ、私のAI1の本当の力ですわ」
アルベロ「馬鹿な! そんな話は聞いておらんぞ!」
エルデ「それは…あなたに教える必要がなかったからです」
アルベロ「貴様…!!」
エルデ「それより、今の内に彼らのTEエンジンを」「そうすることによって、メディウスはさらなる成長を遂げることになります」
アルベロ「チッ…! 後できっちり説明してもらうぞ!!」
ベガ「ヒューゴ、アクア! 早く逃げてッ!!」
アクア「か、回避パターン算出…!!」
ヒューゴ「間に合わん! こっちでやるっ!!」
エルデ「フフフ…あなた達の動きを…」
アルベロ「俺達が見切れぬとでも思っているのか!」
アクア「!!」(同時)
ヒューゴ「!!」(同時)
〔アルベロ、ヒューゴへ攻撃〕
[イベント戦闘「ヒューゴvsアルベロ」]
北斗「ヒューゴさん! アクアさんっ!!」
ベガ「じょ、状況は!?」
ハーリー「きょ、胸部に直撃…!!」
ベガ「そ、そんなっ!!」
サブロウタ「マ、マジかよ! シャレになってねえぞ!!」
ドモン「返事をしろッ! ヒューゴ! アクア!!」
〔カーソル、ヒューゴを指定〕
リョーコ「お、おい! 嘘だろ!? 冗談だろ!?」
竜馬「返事を! 返事をしてくれ、二人共!!」
アクア「う、ううう…!」
竜馬「アクアさん!!」
アクア「ヒューゴ…! ヒューゴ…だ、大丈夫……!?」
ナナ「アクアさん! ヒューゴさんは無事なの!?」
アクア「あ、あああ……そ、そんなっ!!」
一矢「どうしたんだ、アクアさん!?」
アクア「ぜ、前部座席が……潰れて……!!」
ドモン「な……何だとッ!?」
アクア「ヒューゴのシートが…シートが…!!」「う、嘘よ…!! こんな、こんなっ!!」「返事をしてぇっ!! ヒューゴッ!!!」
アルベロ「……逝ったか、ヒューゴ」「これでもう…お前は苦しまずに済む」
アクア「う、ううう…! ああああっ!!」
エルデ「…アクア、彼の死は紛れもなくあなたのミスよ」「あなたの動揺がメディウスに成長の時間を与え…彼を死へ導いた」
アクア「…!!」
エルデ「何故、私がメディウスに乗っていることをあなたに隠していたか、わかるかしら?」
アクア「ま、まさか…!?」
エルデ「そう、このような時にあなたの動揺を誘うためよ」「あなたがそういう脆さを持っていることはすでに分析済みだから」
アクア「ミ、ミッテ先生…あなたは…!」
エルデ「かつて、私はあなたに教えたはず…いかなる時も冷静に状況を分析し、あらゆる事態に対応できるようになれと」
アクア「わ、私は…私は…!!」
エルデ「フフフ…高い授業料だったわね」「でも、昔のよしみであなたにもう一度チャンスをあげるわ」
アクア「え…!?」
エルデ「今回の経験を活かし、TEアブゾーバーの正規パイロットになりなさい」「そして、この生まれ変わったメディウスと私のAI1に再び挑んできなさい」「あなたに…その気があるのならね」
アクア「わ、私を…見逃すというの!?」
エルデ「ええ。あなたの命の代わりに…」「△△△△△△のTEエンジンをもらっていくわ」
アクア「!! まさか、それをメディウスに!?」
エルデ「フフフ…また会いましょう、アクア・ケントルム」
〔味方ユニット撃破〕
ベガ「ヒューゴ! アクア!!」
エルデ「…これでラズムナニウムとAI1…そして、TEエンジンが揃いました」「さあ…行きましょう、アルベロ。もうここに用はありません」
アルベロ「………」
〔敵ユニット離脱〕
サブロウタ「ハーリー! あの二人は!?」
ハーリー「機体の爆発前にコックピットブロックが強制射出されています…!」「アクアさんは無事だと思いますが、ヒューゴさんは……!」
サブロウタ「バカヤロウ! そういうことは自分の眼で確かめてから言え!」
ハーリー「す、すみません…!」
ルリ「…ハーリー君、すぐに救助班を出してコックピットブロックを回収して下さい」」
※※既に敵全滅の場合のセリフ※※
ルリ「それから、他の敵機は?」
※※まだ敵健在の場合のセリフ※※
ルリ「他の皆さんは残った敵機の撃破を」


<敵全滅・勝利条件達成>
ハーリー「…全ての敵機の反応、消えました」
ルリ「ヒューゴさん達の回収は?」
ハーリー「すでに終わっています…」
ルリ「…わかりました。では、各機を回収して下さい」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ドモン「ハーリー! △△△△△△のコックピットはどうだったんだ!?」
ハーリー「か、回収には成功しました…」
ドモン「ヒューゴは!? あいつは大丈夫なのか!?」
ハーリー「あ…あの人はメディウス・ロクスの攻撃を受けた時の衝撃で…コンソールとシートに潰されていて…」
ドモン「何…!?」
竜馬「…とにかく、今は彼の無事を祈るしかない…」
一矢「ああ、そうだな…。集中治療室に行って要素を…」
〔扉の開閉音〕
ルリ「その必要はありませんよ」
ハーリー「え…!?」
竜馬「ま、まさか…!?」
ベガ「ううん、その逆。ヒューゴ君は生きているわ」
ドモン「! ほ、本当か!?」
ルリ「はい。今、レインさんが応急治療をしています」
アレンビー「無事だったんだ…良かったぁ…!」
ジョルジュ「ええ…」
チボデー「しかし、あいつぁ相当なタフガイだな」「コックピットの中で潰されかけたってのによく大丈夫だったもんだ」
一矢「ああ。後部座席のアクアさんはともかく…」「前のシートに座っていて、あれだけの衝撃に耐えるなんて…」
アレンビー「きっと、悪運が強かったんだよ」
ベガ「……そのことなんだけど、実は……」
〔ウインドゥの開く音〕
ハーリー「ん? これは…。艦長、連邦軍の輸送機が本艦への着艦要請を出しています」
ルリ「所属と責任者の名前は?」
ハーリー「ツェントル・プロジェクトのミタール・ザパト博士だそうです」
ベガ「!」
竜馬「もしかして、その人は…」
ジョルジュ「ええ、サーベラスの開発責任者ですね」
チボデー「そいつが今頃何をしに来たってんだ?」
アレンビー「もしかして、サーベラスが壊れたことを知って…」
ベガ(でも、…今回の件はまだ軍に報告していないわ)(どうやって、サーベラスのことを知ったというの?)
ルリ「…ハーリー君、とりあえず輸送機に着艦許可を出しちゃって下さい」
ハーリー「は、はい」
ベガ「ルリちゃん…」
ルリ「わかってます。警戒が必要ですね。念のため」

〔扉の開閉音〕
アクア「あの…」
レイン「! アクア…」
アクア「…ヒューゴの容態は…?」
レイン「…ご覧の通りよ」「でも、応急処置は何とか終わったし…意識も回復しているわ」
アクア「………」
レイン「…私、彼の薬を取ってくるわ。しばらくの間、お願いね」
〔扉の開閉音〕
アクア「……ヒューゴ……」
ヒューゴ「そんな情けない顔をするな。見ての通り、俺は生きてる」
アクア「ご、ごめんなさい…私…私…!」
ヒューゴ「…気にするな。あれは…仕方がない」「俺もメディウスに乗っているのが隊長だと知った時は動揺したからな…」
アクア「で、でも、あなたの身体が…!」
ヒューゴ「それも気にするな。壊れたパーツは交換すれば済む。…要はモビルスーツや特機と同じさ」
アクア「……!」
ヒューゴ「…すまん。お前やみんなをだますつもりはなかった…」「ただ、余計な気を遣わせたり、心配をさせたくなかっただけだ…」
アクア「………」
ヒューゴ「別に俺はこの身体に負い目を感じているわけじゃない」「生き延びるには仕方がなかった…そして、これは当然の報いなんだ」
アクア「…もしかして、そうなったのは…」
ヒューゴ「ああ…クライ・ウルブズがデビルガンダムと戦った時…俺は瀕死の重傷を負った」「そして、次に気づいた時…俺はツェントル・プロジェクトの病室にいた」「…後で聞いた話だが、死体同然だった俺を引き取ったのはザパトだそうだ」「その後、奴は俺をTEアブゾーバーの実験体にするため、俺の身体を作り替えたんだ」
アクア「そんな…! 今の技術を応用すれば、何とか元通りにすることだって…」
ヒューゴ「…メディウス以前のピーキーな機体のテストを行うには、強靭な身体が必要だった」「そこで、ザパトは俺に目をつけ…軍の病院から身柄を引き取った」「奴にとって、俺はTEアブゾーバーの一部も同然なのさ」
アクア「…じゃ、じゃあ、あの薬は…?」
ヒューゴ「時代遅れの身体の拒絶反応を抑えるためのもの…」「あれがなければ、俺はまともに動くことも出来ない」「ザパトはあの薬をエサにして、俺をプロジェクトに縛っているつもりなのさ」
アクア「ご、ごめんなさい…私、そんなことも知らず、あなたにひどい言葉を…」
ヒューゴ「いや、もういい」「それに…きっかけはどうあれ、俺は自分の意思でプロジェクトに参加している」「決して、ザパトに強制されているからじゃない……生き抜くために、だ」「そうしなけりゃ、死んだクライ・ウルブズの仲間達が浮かばれない…」「俺は…そう思っている」
アクア「…ヒューゴ…」
ヒューゴ「…少し喋り過ぎたな」「それより、メディウスのことだ。奴にあんな機能があったなんて…」「プロジェクトのスペックノートには書かれていなかったぞ」
アクア「…あれは多分…ミッテ先生が独自に付け加えた物だと思うわ」
ヒューゴ「あの女は何者なんだ?」
アクア「彼女は戦闘用人工知能の研究者…つまり、無人機動兵器に搭載するAIやOSを開発している人なの」
ヒューゴ「軍の関係者か?」
アクア「ええ。ツェントル・プロジェクトには関わっていなかったけど…」「別の極秘プロジェクトに参加しているらしいって噂は聞いてたわ」「私、尊敬してたの…好きだったの」「先生は自立した女性で…優秀な科学者で…自分の主義をきちんと持っていて…」「他人に言われるまま生きるのが嫌で家を飛び出した私にはあこがれの存在だった…」「そう…私は先生のような生き方をしたかったの…」「先生みたいな女性になりたかったの…」「で、でも…先生はメディウスを奪って…私の敵になって…」「ヒューゴを…! わ、私を…!」
ヒューゴ「アクア…」
アクア「な、何故なの…? どうしてなの…? どうして先生はあんなことを…?」「何で先生は私を…?」「何故、私が先生と戦わなきゃならないの…!?」「私、どうすればいいの…!?」
ヒューゴ「………」
アクア「わ、わからない…! いろんなことがありすぎて…!」「私、どうすればいいのかわからない…!」「どうすれば…私…!」
ヒューゴ「…一つだけ言えるのは…あの女と戦わなければ、お前が死ぬということだ」
アクア「!!」
ヒューゴ「お前だってわかっているはずだ…」「アルベロ・エストとあの女がメディウス・ロクスを奪ってからやってきたことを…」
アクア「………」
ヒューゴ「今までは俺達を試すような素振りも見せていたが…」「今回は本気で潰しにきた」「奴らは俺達となれあうつもりなどない。戦わなければ、こっちがやられる」
アクア「で、でも、私! 先生と戦うなんて…戦うことなんて出来ない!」「そんなこと出来ない!」
ヒューゴ「…俺は戦っている」
アクア「!!」
ヒューゴ「俺は生き残るためにアルベロ・エストと戦っている」
アクア「………」
ヒューゴ「お前がエルデ・ミッテをどう思っているか…それはさっきの話でわかった」「だが、向こうがお前をどう思っているかはわからない」
アクア「……!」
ヒューゴ「あの女はお前の感情を利用して戦っている…」「割り切らなければ、お前が死ぬぞ」
アクア「それでも…私は…」「私は割り切りたくない…。先生を…先生との関係を…」
ヒューゴ「…死ぬ気か?」
アクア「そうじゃない…。死ぬつもりなんてない…」「ただ…もう一度先生を話がしたい…」「先生と話を…。それでも駄目なら、その時は…」
ヒューゴ「……わかった」
アクア「ヒューゴ…」
ヒューゴ「その時は覚悟を決めてもらうぞ」「それに、変貌したメディウスは危険すぎる…」「あのままにしておけば、いずれ奴はあのデビルガンダムと同じような力を持つことになる」「それだけは何としてでも阻止するぞ」
アクア「わかったわ。メディウスだけは絶対に…!」
ヒューゴ「なら、それでいい」
アクア「………」「……ごめんね…ヒューゴ」
ヒューゴ「…いや、いい。後は…」
アクア「…ザパト博士ね?」
ヒューゴ「ああ。アルベロ、エルデ、メディウス…これらの裏には必ず奴が絡んでいる」「それに、こうなったらプロジェクトそのものの正体も怪しいぞ…!」
〔扉の開閉音〕
ミタール「…随分な言われようだな」
ヒューゴ「!」
アクア「ザ、ザパト博士…! どうして、ナデシコに!?」
ミタール「今回の件についての報告を受けたのでね」「ヒューゴ、君の身体のパーツと…TEアブゾーバーの8号機を運んできた」
ヒューゴ「8号機…!?」
アクア「じゃ、じゃあ…!」
ミタール「そう、君達の新しいサーベラスだ」
アクア「……!」
ミタール「見たまえ、これがその新型のスペックノートだ」
〔通信を入れる音〕
アクア「機体の形状が変わってる…!」「それに、このオプションパーツは何なんです?」
ミタール「イグナイト・パーツ…新型機の武装を一つにまとめたものだ」「通常は素体に装着され、その位置や用途によって…」「新型サーベラスそのものが2つの形態に変形する」
アクア「変形…!」
ミタール「そうだ。こちらの形態はフォームG…近距離戦・格闘戦用に特化したものだ」「この形態の操縦担当はヒューゴ…君がやりたまえ」
ヒューゴ「………」
アクア「待って下さい、博士。形態によってパイロットが変わるんですか?」
ミタール「そう、君は今までと違って、コ・パイではなく…」「もう一つの形態、フォームSの操縦を担当してもらうことになる」
アクア「フォームS…」
ミタール「ああ、遠距離戦、砲撃戦に特化した形態だ」「これからは状況に合わせ、GとS…この2つのフォームを使い分けるのだ」
アクア「それじゃ、TEエンジンの出力調整はどうなるんです?」
ミタール「新型サーベラスは改良されたTEエンジンを搭載している」「無論、まだ完全な物とは言えんが…」「出力や安定性の面では、サーベラスに比べて格段に向上している」「つまり、エンジンの問題が軽減したことで、より戦闘に専念できるというわけだ」
ヒューゴ「………」
アクア「それで…新型の機体名は?」
ミタール「君達に任せる。好きに名付けたまえ」
〈名前変更〉
ミタール「サーベラス・イグナイトか。いいだろう」「なお、機体の調整はすでに完了している」「ヒューゴの修理が終わり次第、奈良市を行いたまえ」
アクア(! 修理ですって…!?)
ヒューゴ「…博士、あんたに聞きたいことがある」
ミタール「何かね?」
ヒューゴ「8号機開発の話は以前にも聞いたが、ここへ持ってくるタイミングが良すぎる」「さらにメディウスのあの力…あんた、俺達に何か隠していないか?」
ミタール「………」
アクア「それに、博士はエルデ・ミッテ先生と関わり合いがあるんじゃないですか?」
ミタール「…疑われるのも無理はない。だが、メディウスの件に関しては私も驚いている」「リミッターをかけられたラズムナニウムはあのような能力を発揮するはずがない」
ヒューゴ「それを信用しろと?」
ミタール「…君達は信じるしかない。これからのためにもな」
ヒューゴ「………」
アクア「………」
ミタール「君達に与えたメディウスの破壊命令は今も変わらない」「サーベラス・イグナイトで一刻も早くあれを止めてくれたまえ」
ヒューゴ「…いいだろう。新型は俺達で預からせてもらう」
ミタール「君の働きに期待しているぞ、ヒューゴ・メディオ少尉」
ヒューゴ「わかった。じゃあ、早いところ俺の身体を『修理』してもらおうか」
ミタール「ああ、任せたまえ。今度は薬なしでも動けるように調整しておこう…」

鉄甲龍要塞

幽羅帝「何故だ、ルラーン? 何故、美久が人間ではないと気づきながら黙っておったのだ?」
ルラーン「申し訳ありません…!」
幽羅帝「彼奴らのために葎までもが…!」「もはや一刻の猶予もならぬ! 我はここに最終計画の発動を宣言する!」
ルラーン「……!」
祇鎗「………」
ロクフェル「………」
幽羅帝「我が望みは、この世の全てを冥府と化すことである!」「選ばれたる鉄甲龍の民以外は全て滅び、我が冥府の王となる!」
塞臥「………」
幽羅帝「行け、塞臥、ロクフェル、祇鎗! 冥王計画の手始めに、日本地区を滅ぼすのだ!」
ロクフェル「はっ!」
〔歩く足音〕
ルラーン「…それが…帝のご本心でしょうか?」
幽羅帝「何が言いたいのだ、ルラーン!?」
ルラーン「冥王計画の発動…それはあなたの本意ではないはず…」
幽羅帝「世迷い言を申すな! 割れは冥王計画のため、この世に生を受けた者ぞ!」
ルラーン「………」
幽羅帝「く…! 下がれ…下がれ、ルラーン!」
〔歩く足音〕
幽羅帝(何故だ…?)(この世を滅ぼすことこそ、我が望みであった…)(だが、それを口にする時、胸が痛む…)(まるで滅びを望んでいるのは本当の私ではないというように…)(何故…?)(耐爬……あなたならわかるだろうか…?)

ラストガーディアン基地

マサト(マサキ)「………」
沖「…木原…マサキか?」
マサト(マサキ)「フッ…あの時もお前はそう言ったな、沖」
沖「!」
美久「マサト君はどこなんですか!?」
マサト(マサキ)「人形に説明してもわからぬだろうがな…俺がマサトでマサキだ」
美久「!!」
マサト(マサキ)「いや…もうマサトなど、どこにもいない」「俺は自ら冥府の王となるために、ゼオライマーを造った…」「だが、志半ばにして命を奪われるだろうことは予想していた」「だから、俺は自分のクローン受精卵を作り、ゼオライマーに登録した…」「クローンが成長し、ゼオライマーのコックピットに座った時…」「木原マサキとしての人格が戻るようプログラムしたのだ」
美久「……!」
マサキ「俺は……木原マサキだ」
【シナリオエンドデモ終了】


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