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シーン7 終末の予兆
No.48
男の戰い

<セレクト 第3新東京市>
トウジを見殺しにしようとしたゲンドウを許せず、EVA初
号機から降りる決意をするシンジ。そして、守るべき者を守
れなかったことを苦悩する綾人。そんな二人の前に、ドーテ
ムと使徒が現れる…。

【シナリオデモ1開始】
ニライカナイ

六道「…色々とすまなかったな、功刀」
功刀「いえ…別に大したことはしていません」
六道「いやいや、骨を折ってくれたんだろう? あいつやマグネイト・テンのために」
功刀「…私は先生がうらやましい。血の色など、まるで気にしてないようで」「どうしたら先生みたいになれるんです?」
六道「何、簡単だ…君も一緒に飯でも食えばいい。そうすりゃ、わかる」
功刀「………」
六道「…なあ、功刀。今は母星を別にする者達が出会う時代だ」「血の色の違いなど、些細なことだと思わんかね?」
功刀「………」
六道「そして、それを証明しているのがマグネイト・テン…」「だからこそ、君も彼らをかばったのだろう? …これから先のためにな」
功刀「…そうでしょうか?」
六道「ふふ…そうだろうよ」
功刀「………」
六道「さて、飯でも食っていかんかね? 旨い酒もある。そうそう…さっき、士郎の奴が肴を持ってきてくれてな…」「箱根芦ノ湖名物、わかさぎ。ちと旬を外しておるが、どうだ?」
功刀「はい…いただきます、先生」

ネルフ本部

アスカ「今度は駄目かも知れないわね…。あのバカ、立ち直れないわよ、きっと。あんたやあたしと違って、神経細いもの」
レイ「…碇君、ずっと眠り続けているわね」
アスカ「ケガはしてないんだし、その内気づくわよ」
レイ「………」
アスカ「…マグネイト・テンのみんなの影響で、前向きになってきたとは思ってたけど…今回は、ね」
レイ「…あなたは碇君のこと、心配じゃないの?」
アスカ「バ、バカなこと言わないでよ! 何で、この私があのバカシンジを心配しなくちゃなんないのよ!?」
レイ「………」
アスカ「な、何よ、その目…!」「あたしだって、一応心配ぐらいはしてるわよ! あんなバカでも、今まで一緒にやってきた仲間だし…!」
レイ「…仲間…」
アスカ「でも、一応よ、一応! そこんとこ、誤解しないでね!」
レイ「………」
アスカ「けど、珍しいわね。あんたが他人のこと心配するなんて」
レイ「そう?」
アスカ「ったく、バカシンジの奴…今頃、夢でも見てんかしら?」
レイ「夢?」
アスカ「そう。あんた…見たことないの?」
レイ「………」

シンジ「………」
レイ「…碇君、どうしてあんなことしたの?」
シンジ「許せなかったんだ…父さんが。僕を裏切った父さんが」「父さんは、僕の気持ちなんかわかってくれないんだ」
レイ「碇君はわかろうとしたの? お父さんの気持ちを」
シンジ「…そんなこと、出来るわけないよ。父さんは僕に何も話してくれないから」「そうだよ…母さんのことも、トウジのことも…何も…何も!」「なのに、父さんは僕にトウジを殺させようとしたんだ! 助けようともしなかった!」「綾人さんが来てくれなければ、僕は取り返しのつかないことをするところだったんだ!」「だから、許せない…! 僕は父さんが許せない!」
レイ「じゃあ、どうするの?」
シンジ「僕は…僕は、もう…」
レイ「そうやって、嫌なことから逃げているのね」
シンジ「いいじゃないか! 嫌なことから逃げ出して、何が悪いんだよ!?」「もう限界なんだ! これ以上は戦いたくないんだ! 友達を殺しかけてまで!!」
レイ「…でも、あの人は逃げなかったわ」
シンジ「!?」
レイ「あの人は…戻ってきた。大事なものを守るために…」「だけど、守れなかった」
シンジ「!」
レイ「それでも、あの人は………」
シンジ「綾波…それって、綾人さんのこと…!?」

シンジ「綾人さんのことなの!?」
加持「…シンジ君」
シンジ「か、加持さん…! ここは…?」
加持「病室だよ。君はあの後、ここへ運ばれたんだ」
シンジ「………」「あ、あの…加持さん…トウジは…」「トウジはどうなったんですか…?」
加持「ケガを負っているが、命に別条はない。…それに、精神汚染の心配もないそうだ」
シンジ「そ、そうですか…。よ、良かった…」
加持「シンジ君、司令が君を呼んでいる。気が進まないだろうが、一緒に来てくれ」
シンジ「…は、はい…」

〔扉の開閉音〕
ミサト「…綾人君…」
綾人「………」
ミサト「あなたに面会よ」
綾人「え…?」
ミサト「…どうぞ、一色司令」
綾人「!」
〔扉の開閉音〕
一色「意外そうだな?」
綾人「どうして、あなたがここに…?」
一色「無論、君の身柄を引き取り、だ。TERRA司令であるこの私直々にね」
綾人「し、司令って…功刀さんは?」
一色「功刀前指令は、その管理能力を問われて解任された。現在は自宅で謹慎されている」「…怖いかね?」
綾人「怖いですね。これで僕のことも監禁なり、処刑なり、好きに出来るわけだ」
一色「あれだけのことをしでかした…事の重大さは理解できるな?」
綾人「…ええ」
一色「君がムーリアンであってもなくても、私は元々君が嫌いだ…」
ミサト(はっきり言うわね、この男…)
一色「だが、私はフェアな人間だ。利用すべき価値があるならば使う主義だ」
綾人「僕にそんな価値ありませんよ」
一色「そう、ラーゼフォンを動かす以外はね」
綾人「……!」
一色「人間関係は全て利害関係でしかない。君は生かしてもらっているんだよ? この私に」
綾人「な…!」
一色「とりあえず、D1とその同調者を始末した功績で、君の罪はある程度軽減しておく感謝したまえ」
綾人「あ…あんたって人は! 朝比奈を何だと…!!」
一色「ムーリアンは人間じゃない。我々の敵だ」
綾人「く、ううっ…!」
一色「さあ、帰るぞ。ニライカナイにな」
ミサト「…お断りします」
一色「どういうことかな、葛城三佐? 話はしておいたはずだが」
ミサト「彼は今、マグネイト・テンへ出向中の身です」「連れて帰られるなら、指揮官であるブライト大佐…そして、ミスマル司令の許可を取って下さい」
一色「ほう…。君はムーリアンをかばうつもりかね?」
ミサト「いえ…神名綾人君を、です」
綾人「ミサトさん…」
一色「いいだろう。君では話にならん。碇司令に直接交渉するとしよう…」
ミサト「………」

ヘレナ「…では、ラーゼフォンの即時受け渡しには応じられないと?」
リツコ「ええ。マグネイト・テンの責任者、ミルマル・コウイチロウ司令の許可が必要です」
ヘレナ「そう…紛い物の神様だけでは飽き足らないご様子ね」「いったい、ラーゼフォンの何を調べるつもりなのかしら?」
リツコ「それはお互い様でしょう?」
樹「まぁまぁ、お二人共。にらみ合い…いや、話し合いはそこまでということで」
ヘレナ「………」
リツコ「………」
樹「赤木博士、そちらの事情はわかりました。でも、僕らとしても手ぶらで帰るわけにはいきません…」「許可が下りるまで、ラーゼフォンと共にここへ滞在させていただきますが、よろしいですか?」
リツコ「構いません。ただし、行動にはかなりの制限が加えられることをご了承下さい」
樹「それはもちろん」
リツコ「では…仕事がありますので、失礼します」
〔扉の開閉音〕
ヘレナ「…噂通りの人物ね、彼女」
樹「…案外、僕とあの人は似た者同士かも知れないな」
ヘレナ「見た目でそう判断したの?」
樹「ああ。泣きぼくろがある女性は、悲しい恋をすると言われているね」
ヘレナ「さあ、どうかしら。それより…」「良かったわね、樹」
樹「何がだい?」
ヘレナ「ラーゼフォンと奏者がこちら側に戻ってきて…」
樹「……!」「…だが、久遠は…」
ヘレナ「大丈夫よ。彼女は今、おじ様の所にいるわ」「そう…久遠は戻るべき処に戻ったのよ」

加持「…司令、彼を連れてきました」
ゲンドウ「ご苦労」
シンジ「………」
ゲンドウ「命令違反、EVAの私的占有…稚拙などう喝。これらは全て犯罪行為だ」「…何か言いたいことはあるか?」
シンジ「父さんこそ、僕に言いたいことがあるんじゃないの?」
ゲンドウ「今、質問しているのは私だ」
シンジ「!!」
〔走る足音〕
加持「よせ、シンジ君!」
シンジ「は、放して下さい、加持さん!」
ゲンドウ「…私を殴れば、お前の気が済むのか?」
シンジ「ぼ、僕は…!」「僕はもうEVAに乗りたくない! ここにもいたくない!!」「父さんの顔はもう見たくない!!」
ゲンドウ「では、出て行け。お前には失望した」
シンジ「……!」
ゲンドウ「先生の所へ帰れ。二度と会うこともあるまい」
シンジ「…わかりました…。僕もそのつもりです…!」
〔扉の開閉音〕
加持(…シンジ君…)
〔電話のベル〕
ゲンドウ「…私だ。サードチルドレンは抹消…」「初号機の専属パイロットはレイをベーシックに、ダミープラグをバックアップに回せ」
〔扉の開閉音〕
一色「何やら、もめ事のようですな…碇司令」
加持(! 一色真…)
一色「ほう、これはこれは。久しぶりだな、加持リョウジ」
加持「………」
ゲンドウ「…私に何の用だ? 一色司令」
一色「無論、神名綾人とラーゼフォンに関する件です」
ゲンドウ「………」
一色「あれらは元々TERRAの所属…余計な根回しはやめていただきたい」
ゲンドウ「根回し?」
一色「葛城ミサト三佐のことですよ。どうもあなたは功刀司令と同じく、部下のしつけがなっていないようだ」
ゲンドウ「フ…お互いにな」
一色「どういう意味です?」
ゲンドウ「君より先にTERRAの亘理士郎長官がここへ来た」
一色「……!」
ゲンドウ「その際、ラーゼフォンと神名綾人の処遇は…」「マグネイト・テンの責任者、ミスマル・コウイチロウ司令に任せるという話を聞いている」
一色「な…に?」
ゲンドウ「それがTERRAの意思だ。疑問に思うのなら…直接、亘理長官に確認を取りたまえ」
一色「言われるまでもない…。これで失礼する…!」
〔扉の開閉音〕
加持(やれやれ、どこの組織にも古狸はいるもんだな)

樹「…綾人君」
綾人「樹さん…。あなたもここへ来てたんですか?」
樹「ああ、諸々の付き添いで。ま、すぐに手ぶらで帰ることになるだろうけどね」
綾人「…すみません。僕は妹さんを守れませんでした」「守ってみせるとか言ったのに…その言葉さえ守れなかった」
樹「気にしなくていい。久遠は元気にしているよ」
綾人「え…!?」
樹「妹を守れなかったのは、僕も同じさ。そういうところ、似てるよね…僕らは」
綾人「……?」
樹「遙は元気?」
綾人「多分…」
樹「そう」
綾人「……あの…やっぱり…」
樹「やっぱり…何だい?」
綾人「あなたと遙さんは……その……」
樹「…ハハハ…君はまだ子供だね」
綾人「………」
樹「彼女は、ずっと一人の男のことを想い続けているんだ。なのに、相手は気づいてもいない」
綾人「…ひどいですね」
樹「そう思うかい?」
綾人「…遙さんが可哀想だ」
樹「……残酷だね…」
綾人「え?」
樹「そういうことをさらりと言ってのける君が…さ」
綾人「………」
樹(…僕達は似ている…当たり前のことだけど)(悲劇だよね…。同じゼフォンの刻印を持つと言うのに)(…残酷だよ、兄さん)

第3新東京市

ミサト「…考え直す気はないのね、シンジ君?」
シンジ「はい」
ミサト「わかってると思うけど、これから先…あなたの行動にはかなりの制限がつくから」
シンジ「はい」
ミサト「………」
シンジ「あの…」
ミサト「何?」
シンジ「何故、トウジが3号機のパイロットに選ばれたんですか?」
ミサト「…第4次選抜候補者は、全てあなたのクラスメイトだったのよ」
シンジ「え…っ?」
ミサト「…私も最近知ったわ。全て仕組まれていたことだったの」
シンジ「………」
ミサト「鈴原君のことは、いくら言葉で謝っても取り消されるミスではないわ」「でも、シンジ君…。正直、私はあなたに自分の夢、願い、目的を重ねていたわ」「そして、それがあなたの重荷になっているのも知ってる…」「でも、私達は…ネルフのみんなは、あなたに未来を託すしかなかったのよ…」「それだけは覚えておいてね」
シンジ「…ミサトさんの夢や願いって、何なんですか?」「人類の平和ですか? 人の命を踏みつけにして? 人の命の重さは同じなのに…」「それって、勝手な言い分じゃありませんか?」
ミサト「そうね。…本部でのパスコードとあなたの部屋はそのままにしておくから」
シンジ「無駄ですよ。僕はもうEVAには乗りません」
ミサト「………」
シンジ「さよなら、ミサトさん。どうかお元気で」
〔歩く足音〕
ミサト「………」(…人類の平和、か…)(偽善ね。今までがむしゃらにやってきたけど、その目的は建前でしかなかった)(私の本当の目的は…)(…お父さん…あなたの仇を討ちたいだけなのかも知れない)
〔携帯電話のベル〕
ミサト「…はい、葛城です」「! わかった、すぐに戻るわ!」

〔ネルフの警報〕
シゲル「未確認飛行物体、強羅防衛戦を突破しました!」
マコト「識別終了、D1及びD2です!」
冬月「またMUか。ここ最近、随分と積極的だな」
ゲンドウ「総員、第一種戦闘配置。ただし、EVAはケイジ内で待機だ」
シゲル「え…!?」
冬月「ラーゼフォンを使うのか?」
ゲンドウ「相手がMUなら、TERRAにそれを拒む理由はない。ミスマル司令には私の方から連絡しておく」
シゲル「しかし、あれは…」
ゲンドウ「パイロットもその気だろう。発進口は開けておけ」
シゲル「りょ、了解!」
冬月「いいのか?」
ゲンドウ「ああ。向こうはタイミングを合わせてきているのかも知れん」
冬月「本命が来るというのか…」
ゲンドウ「そうだ。今、EVAを出すわけにはいかん」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「男のい」


【戦闘マップ1開始】
マコト「一般市民のシェルター避難率、現在65%!」
ミサト「地対空迎撃戦、用意!」
マコト「了解!」
シゲル「目標、最終防衛戦を突破! 第3新東京市内に侵入します!」
〔敵ユニット出現〕
冬月「ふん…MUは彼らより先にここを潰すつもりか?」
ゲンドウ「………」
一色「フッ…さっさとラーゼフォンを我々に引き渡せば良かったものを…」「つまらん欲を出すから、こういうことになる」
ヘレナ「フフ、それは彼らも承知の上でしょう」
樹「だけど、ネルフはラーゼフォンを使う気だよ?」
一色「構わんさ。奴らの注意がここへ集まるのなら、我々にとっては有利になる…」「そう、例の作戦の準備を進める上でな」
樹「………」
一色「さあ、行くぞ。もうここに用はない」
ヘレナ「あら、見届けていかないの?」
一色「フッ…高い見物料を払う気などない」
樹「ラーゼフォンはどうするつもりなんだ?」
一色「ここで終わるようなら、所詮それまでだったということだ」「それに、あれは次の作戦までの時間稼ぎに過ぎないのだからな」
ヘレナ「…そう。樹、あなたはどうするの?」
樹「僕はここに残るよ。次の作戦の件でムトロポリスの東山所長やひびき博士に会わなきゃいけないし…」「ネルフの計画も見ておきたいからね」
ヘレナ「フフ…仕事熱心だこと」
樹「…お互いにね」
マコト「ケイジ内に高エネルギー反応! ラーゼフォンが外へ出ます!」
〔味方ユニット出現〕
綾人「………」
ミサト「綾人君…!」
綾人「ミサトさん、ドーレムは僕が食い止めます」
ミサト「でも、あなたは…!」
綾人「…もう誰も失いたくないんです。もう誰も…!」
ミサト「わかったわ。マグネイト・テンのみんなが来るまでお願いね、綾人君」
綾人「はい…!」(…だけど、マグネイト・テンがすぐに来られるとは思えない…)(だから、ここは俺が何とかするしかないんだ…!)
ミサト「以後はEVAと同様にラーゼフォンをバックアップ! 出来るわね!?」
マコト「ええ、もちろん!」
ミサト(頼むわよ、綾人君…!)
<戦闘開始>

<???(鳥飼)HP90%以下・味方援軍1&敵増援1出現>

???(鳥飼)(…オリン…!)
〔???(鳥飼)、気力上昇〕
〔???(鳥飼)、綾人へ隣接〕

綾人「!?」
〔綾人に爆発〕
綾人「ぐっ! ああっ!!」
???(鳥飼)(その程度か、オリン。それがゼフォンの刻印を持ちし者の力なのか…?)
マコト「目標のエネルギーレベルが上昇しています! このままでは、ラーゼフォンが危険です!」
ミサト「綾人君!!」
綾人「く、ううう…!!」
???(鳥飼)(…さあ、どうする? オリンよ)
綾人「お、俺は…!」「俺は…守りたい…!!」
???(玲香)「…誰を?」
綾人「シンジ達を…! みんなを…!!」
???(玲香)「…本当は誰を…?」
綾人「!」
遙「………」
綾人「!!」
〔綾人、回復〕
〔綾人、気力上昇〕

[デモムービー「ラーゼフォン、真理の眼が開く」]
マコト「ラ、ラーゼフォンに高エネルギー反応!!」
ミサト「あ、綾人君…!」
???(鳥飼)(オリン…!!)
綾人「僕が守る…! あの人を…みんなを!」「もう朝比奈みたいなこと繰り返しちゃいけないんだ…! もう二度と!!」
〔ラーゼフォンの歌〕
???(鳥飼)(オリン、それでお前の罪が許されると思うなよ…!!)
〔ネルフの警報〕
シゲル「駒ヶ岳防衛線上に未確認飛行物体出現!」「パターン青! 使徒です!!」
ミサト「な、何ですって!?」
冬月「本命が来たか…!」
ゲンドウ「………」
ミサト「対空迎撃施設で何とか食い止めて! マグネイト・テンが来るまでの時間を稼ぐのよ!!」
シゲル「だ、駄目です! 目標、第3新東京市上空に侵入します!」
〔敵ユニット出現〕
綾人「! 使徒!?」
ゼルエル「………」
〔マップ上に十字の爆発〕
〔画面、振動〕
〔ネルフの警報〕

シゲル「第1から18番装甲まで損壊!!」
日向「18もある特殊装甲を一瞬に!?」
ミサト「そっ…そんな!!」
〔ゼルエル、前進〕
綾人「くっ! 行かせるか!!」
〔メトロノーム(赤)群、綾人へ隣接〕
綾人「何っ!?」
マコト「ラーゼフォン、目標に捕縛されました!!」
ミサト「何ですって!?」
綾人「くそっ、こいつら!!」
???(鳥飼)(オリン、お前は誰も守れやしない…!)(浩子が受けた苦しみ、俺の悲しみ…お前に思い知らせてやる!)
ミサト「碇司令!」
ゲンドウ「ああ、弐号機の出撃を許可する」
ミサト「了解!」
〔ゼルエル、前進〕
シゲル「目標、さらに侵攻!!」
ミサト「地上迎撃は間に合わないわ! 弐号機はジオフロント内に配置! 本部施設の直援に回して!」
〔味方ユニット出現〕
ミサト「零号機は?」
リツコ「左腕の再生がまだ完全に終わっていないわ!」
ミサト「! 戦闘は無理か…!!」
ゲンドウ「レイは初号機で出せ。ダミープラグをバックアップとして用意」
ミサト「…はい!」
〔ゼルエル、内部へ進入〕
シゲル「目標がジオフロント内へ侵入!!」
ミサト「アスカ、使徒を本部に侵入させないで!!」
アスカ「わかってるわ! シンジなんかいなくったって、あんなの私一人でお茶の子サイサイよ!」
〔アスカ、精神コマンド「必中」「鉄壁」「ひらめき」使用〕
シンジ(使徒が現れるなんて…! アスカやレイ、綾人さん達は大丈夫なのか…!?)(い、いや…僕は…もう乗らないって決めたんだ…)
加持「…ここにいたのか、シンジ君」
シンジ「か、加持さん…!」
加持「一般市民には地下シェルター内への避難命令が出ている。さ、来るんだ」
シンジ「ぼ、僕はもう…!」
加持「わかってるよ。だが、諜報部を撒いて君を見つけるのに苦労したんだ…」「少し俺に付き合ってくれないかい?」
シンジ「………」

<アスカvsゼルエル>
アスカ「もう二度と負けらんないのよ! この私はっ!!」

<アスカvsゼルエル(戦闘後)>
アスカ「!?」「A.T.フィールドは中和しているはずなのに!! 何でやられないのよぉっ!?」

<アスカがダメージ>
アスカ「う、ううっ…! 何なのよ、あいつは!?」
ミサト「アスカ!!」
冬月「初号機はどうなっている!?」
マヤ「今、エントリーをスタートします!」
レイ「………」
マヤ「LCL電過! A10神経、接続開始!」
〔システムが落ちる音〕
レイ「!!」
マヤ「パ、バルス逆流! 初号機、神経接続を拒絶してます!」
リツコ「そ、そんな!」
レイ「…駄目なのね、もう…」
冬月「碇…!」
ゲンドウ「ああ、私を拒絶するつもりか」
レイ「………」
ゲンドウ「初号機の起動中止。レイは零号機で出撃させろ。初号機はダミープラグで再起動」
ミサト「しかし、零号機は!」
レイ「…構いません。行きます」
ミサト「レイ!?」
レイ(…私が死んでも、代わりはいるもの)

<アスカ撃破orHP80%以下or味方援軍1出現の3ターン後PP・味方援軍2出現>
アスカ「く、ううっ…!!」「負けられない…! 私はもう負けられないのよぉっ!!」
〔アスカ、ゼルエルへ隣接〕
リツコ「アスカ!?」
ミサト「全神経接続をカット! 早くっ!!」
〔アスカ、ゼルエルへ攻撃〕
[イベント戦闘「アスカvsゼルエル」]
〔アスカ、味方から第5軍へ〕

シゲル「弐号機、大破! 戦闘不能!!」
ミサト「アスカは!?」
マコト「無事です! 生きてます!!」
アスカ「くううっ…! ちっきしょう…!!」
〔ゼルエル、前進〕
シゲル「使徒、移動を開始しました!!」
ミサト「初号機の状況は!?」
マヤ「ダミープラグ、搭載完了! 探査針、打ち込み終了!!」
リツコ「コンタクト、スタート!!」
マヤ「了解!」
〔エラー音〕
リツコ「どうしたの!?」
マヤ「パルス消失! ダミーを拒絶! 駄目です! 初号機、起動しません!!」
リツコ「ダミーを…レイを…!」
冬月「受け入れないのか…!?」
ゲンドウ「冬月…少し、頼む」
冬月「! 碇…」
シンジ「ア、アスカ…! みんな…!」
加持「そうやって、見てるだけなのかい? 君は…」
シンジ「僕は…僕はもうEVAには乗らないから…。そう決めたから…」
加持「そうか」
シンジ「…加持さんこそ、こんな所にいていいんですか?」
加持「アルバイトが公になったんでね。戦闘配置に俺の居場所はなくなったんだ」
シンジ「だからって、こんな時に…」
加持「…仕方がないさ。死ぬ場所を自由に選べるような仕事をしてきたわけじゃないんでね」
シンジ「死ぬ…?」
加持「ああ。使徒がここの地下に眠るアダムと接触すれば、人は全て滅びると言われている…」「そう、サードインパクトでね。そして、それを止められるのは使徒と同じ力を持つエヴァンゲリオンだけだ」
シンジ「……!」
〔ネルフ本部に十字の爆発〕
〔画面、振動〕

マコト「だ、第1装甲板に直撃!」
ミサト「このままじゃ、本部が!!」
〔味方ユニット出現〕
ミサト「レイ!?」
シンジ「綾波…! ライフルも持たずに!?」
レイ「………」
〔レイ、ゼルエルへ攻撃〕
リツコ「まさか、自爆する気!?」
シンジ「綾波!!」
〔レイ、MAP兵器「N2爆雷」使用〕
ミサト「ぜ、零号機は!?」
マコト「爆発寸前でA.T.フィールドを展開しています! おそらく、無事だと思われますが…!!」
シゲル「待って下さい! 使徒が! 使徒が動き出しました!!」
ミサト「そんな! あれで何のダメージも与えられなかったの!?」
〔ゼルエル、レイへ攻撃〕
[イベント戦闘「レイvsゼルエル」]
〔レイ、味方から第5軍へ〕

シンジ「あ、綾波ぃっ!!」
シゲル「零号機、沈黙!!」
ミサト「ラーゼフォンは!?」
マコト「依然、敵機に捕縛されています!」
シゲル「も、目標に高エネルギー反応!!」
〔ネルフ本部に十字の爆発〕
〔画面、振動〕
〔ネルフ本部に十字の爆発〕
〔画面、振動〕

マコト「第3基部に直撃!! 最終装甲板、融解ッ!!」
ミサト「まずい!! メインシャフトが丸見えだわ!!」
???(鳥飼)(フ、フフフ…見るがいい、オリン。お前の仲間が死んでいく様を…!)
綾人「くそっ! 放せ、放してくれ!!」「もう嫌なんだ! もうあの時みたいな想いはしたくないんだ!!」
???(鳥飼)(無駄だ、オリン…! お前は見るんだ、仲間の死を…)(そして、俺と同じ苦しみを味わえ…!!)
ゼルエル「………」
ミサト「!? ここへ来るつもりだわ!!」
シンジ「あ、ああ…!!」
シゲル「も、目標に再び高エネルギー反応ッ!!」
ミサト「こ、ここまで…なの!?」
ゼルエル「………」
???(ロム)「待ていっ!!
ミサト「!?」
[イベンドデモ「ロム・ストール登場」]
ロム「行く手に危険が待ち受けようと、心に守るものあるならば…」「例え、己の命尽きるとも、体を張って守り通す」「人、それを男という…!!
シンジ「!!」

〔味方ユニット出現〕
ロム「天よ地よ、火よ水よ! 我に力を与えたまえ!!」「パァーイル・フォーウメイション!」
〔剣狼の導き〕
〔ロム、合身〕

ロム「バイカンフー、見参ッ!!」
ミサト「ロ、ロム君!!」
ロム「ミサトさん、奴は俺が食い止めます! あなた達はその間に退避を!!」
ミサト「だ、駄目よ! あの使徒にはこっちの攻撃が一切通用しないわ!!」
ロム「かと言って、引き下がるわけにはいきません…!」
ミサト「!?」
ロム「何故なら、これは守るべき者を守る戦い…!」「そう、これは男の戰い! 例え相手が何者であろうとも、男としてそれから逃げるわけにはいかない!!」
シンジ「! ロ、ロムさん…!!」
〔味方戦艦出現〕
綾人「あ、あれは!?」
ミサト「マグネイト・テン…!」
ベガ「ミサト、大丈夫!?」
ミサト「ベ、ベガ! 来てくれたの!?」
ベガ「ええ、遅くなってごめんなさい!」
〈出撃準備〉
レイ「み…みんな…」
綾人「助けに…来てくれたのか…!?」
甲児「当たり前だ! ちょいとお約束の台詞だけどな、俺たちゃ仲間なんだぜ!!」
綾人「だ、だけど、俺は…」
デューク「綾人君、僕達には血の色の違いなど関係ない」
綾人「!」
デューク「生まれた星、生い立ち…そして、それぞれの宿命…それら多くのものを乗り越え、団結した僕達の前にはね」
ドモン「そうだ。そして、戦いの中で築き上げた絆は、何人であっても打ち崩すことは出来ん」「お前にはそれがわかるはずだ、神名綾人。お前がマグネイト・テンの一員であるのならば…!」
サイ・サイシー「兄貴の言う通り。細かいことは言いっこなしだぜ、おいら達」
綾人「み、みんな…」
アスカ「くっ…余計なお世話だってのよ…! あんな奴ら、私達だけで…!!」
ケーン「強がりを言ってんじゃねえ!」
アスカ「!」
ケーン「こういう時は、素直に俺達を頼れってんだ!」
ライト「そうそう。いくら一人で頑張ったって、限度ってもんがあるしな」
タップ「ま、いつも3人でつるんでる俺達じゃ、あんまし説得力ないけど…」
ケーン「おめえが思ってるよか頼りになるはずだぜ? 俺達マグネイト・テンはよ」
アスカ「あ、あんた達…!」
ルリ「皆さん、急いで下さい。あの使徒、普通じゃないみたいですから」
サブロウタ「ま、使徒ってのはだいたい普通じゃないって相場が決まってるが…ここは速攻でいかなきゃヤバいな」
ハーリー「はい! ジオフロント内部への進入口はあそこです!」
〔カーソル、入口を指定〕
ブライト「各機へ! D1、及び使徒を撃破し、ネルフ本部を防衛しろ!」
ヒューゴ「了解!!」
ドモン「行くぞ! 綾人やシンジ達を助けるんだ!!」
シンジ(マグネイト・テンのみんなが来てくれた…!)(だけど、僕は…僕は…!)

<味方援軍2出現の2ターン後PP>
〔ネルフの警報〕
マコト「駄目です! 依然、使徒にダメージを与えられません!!」
ミサト「こ、このままじゃ、いくらマグネイト・テンでも保たないわ!!」
ロム「だが、ここであきらめるわけにはいかない!!」
シンジ「ロ、ロムさん…!!」
加持「シンジ君、俺はここにいることしか出来ない…」「だが、君には君にしか出来ない、君になら出来ることがあるはずだ」「誰も君に強要はしない。自分で考え、自分で決めろ。自分が今、何をすべきかを…」
シンジ「………」
加持「ま、後悔のないようにな」
シンジ「……!」

<ロムvsゼルエル(戦闘後)>
ロム「! やはり、奴にはダメージを与えられないのか!?」
マコト「彼らの攻撃も通用しない…!!」
ミサト「あれを倒せるのは…初号機しかいないというの!?」

<???(鳥飼)撃破>
???(鳥飼)(チッ、ここまでか…!)(だが、オリンよ…忘れるな! お前の苦しみはまだこれからも続く…! お前が目覚めるその時までな!)
〔敵ユニット離脱〕
綾人(! 消えた…!? あのドーレムはいったい…!?)

<ゼルエル以外の敵全滅or味方援軍2出現の4ターン後PP・勝利条件達成>
ブライト「ジオフロント内の状況は!?」
恵「し、使徒にはこちらの攻撃が一切通用せず…! 非常に危険な状態です!!」
ブライト「くっ…! 奴を倒す手段はないと言うのか!?」
ミサト「初号機はまだなの!?」
マヤ「依然、ダミープラグは拒絶され続けています!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

〔ネルフの警報〕
ゲンドウ「…続けろ。もう一度108からやり直せ」
マヤ「駄目です! 応答ありません!!」
ゲンドウ(何故だ…!? 何故、私を…レイを、ダミープラグを拒絶するのだ…!?)(何を考えている、ユイ…!?)
???(シンジ)「乗せて下さい!!」
ゲンドウ「!」
シンジ「僕を…! 僕を初号機に乗せて下さいっ!!」
ゲンドウ「………」
シンジ(と…父さん…!)
ゲンドウ「…何故、ここにいる?」
シンジ「ぼ、僕は」「僕は! エヴァンゲリオン初号機のパイロット、碇シンジだからです!!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ3開始】

〔戦闘マップ2から継続〕
〔ネルフ本部に十字の爆発〕
〔画面、振動〕

シゲル「も、目標が再び本部を攻撃!!」
マコト「東面上部の最終装甲板、全て吹き飛びました!!」
シゲル「目標、移動を開始します!!」
〔ゼルエル、ネルフ本部へ接近〕
ミサト「メインシャフトへ入る気!?」
ロム「くっ! 行かせはしないぞ!!」
ゼルエル「………」
〔ロムに爆発〕
ロム「ぐあああっ!!」
レイナ「ロ、ロム兄さん!!」
〔味方ユニット出現〕
ミサト「EVA初号機!? シンジ君!?」
シンジ「うああああああっ!!」
〔シンジ、ゼルエルへ攻撃〕
[イベント戦闘「シンジvsゼルエル」]
ミサト「! 攻撃が通った!?」
シンジ「うおおあぁぁぁっ!!」
〔ゼルエルに爆発〕
シンジ「おおおおおぉぉぉっ!!」
〔ゼルエルに爆発〕
シンジ「わあああああああああっ!!」
〔ゼルエルに爆発〕
〔エラー音〕

シンジ「!?」「エネルギーが…切れた!?」
マヤ「初号機、活動限界です!! 予備も動きません!!」
ミサト「シンジ君!!」
〔ゼルエル、シンジへ攻撃〕
[イベント戦闘「シンジvsゼルエル」]
ミサト「シ、シンジ君ッ!!」
シンジ「動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け!!」「「動け、動け、動いてよっ!!」「今動かなきゃ、今やらなきゃ、みんな死んじゃうんだ!! もうそんなの嫌なんだよ!!」「だから、動いてよぉぉぉぉっ!!!
〔心臓の鼓動音〕
シンジ「!!」
〔EVA初号機のパイロット、シンジからダミープラグへ変更〕
〔ダミープラグ、変形〕

〔ダミープラグ、味方から第6軍へ〕
[デモムービー「EVA初号機暴走」]

ミサト「!!」
ロム「な、何っ!?」
綾人「こ、この感じは!?」
ミサト「そ、そんな…!!」
マヤ「エ、EVA初号機、再起動!!」
〔ダミープラグ、ゼルエルへ攻撃〕
[イベント戦闘「ダミープラグvsゼルエル」]
ミサト「…す、凄い…!」
樹「あれがEVAの真の力…!」
マヤ「ま、まさか…! 信じられません! 初号機のシンクロ率が…400%を越えています!!」
リツコ「…やはり、目覚めたのね…彼女が」
ダミープラグ「ウオォォォォォォ…!!
〔ゼルエルに爆発〕
ロム「な、何が起きているんだ…!?」
〔咀嚼音〕
ミサト「…し、使徒を…食ってる!?」
リツコ「S2機関を…自ら取り込んでいるというの…!? EVA初号機が…!!」
マヤ「う…! ううっ!!」
ダミープラグ「グウウウ…
〔ダミープラグに爆発〕
リツコ「…拘束具が外れていく…!」
マコト「拘束具!?」
リツコ「そうよ…あれは装甲板ではないの。EVA本来の力を私達が押さえ込むための拘束具なの」「その呪縛が今、自らの力で解かれていく…!」「私達にはもうEVAを止めることは出来ないわ」
ミサト「……!!」
※※まだ???(鳥飼)健在の場合、セリフ追加※※
???(鳥飼)(フ、フフフ…あれが奴らの計画の正体か…!)(あれが奴らの…!)
〔敵ユニット離脱〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

樹「…EVA初号機…。この世界を補完する存在…あれが…」
加持「初号機の覚醒と解放…。ゼーレが黙っちゃいませんな」「これもシナリオの内ですか、碇司令」
冬月「…始まったな」
ゲンドウ「ああ…全ては、これからだ」
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

キール「EVAシリーズに生まれいずるはずのないS2機関…」「まさか使徒を食うことで自ら取り込むとはな」
委員B「我らゼーレのシナリオとは大きく違った出来事だよ」
委員A「この修正…容易ではないぞ」
委員B「碇ゲンドウ…あの男にネルフを与えたのがそもそもの間違いではないのかね?」
キール「だが、あの男でなければ全ての計画の遂行は出来なかった」
委員A「だが事態はEVA初号機の問題だけではない」
委員B「左様…零号機と弐号機の大破…」
委員A「本部施設の半壊、セントラルドグマの露呈…。被害は甚大だよ」「我々がどれ程の金と時を失ったのか見当もつかん」
委員B「これも碇の首に鈴をつけておかないからだ」
キール「いや鈴はついてる。ただ鳴らなかっただけだ」
委員A「だが、鳴らない鈴に意味はない…」
キール「今度は鈴にも働いてもらおう…」

ネルフ本部

加持「いやはや…この展開は予想外ですな」「委員会…いやゼーレの方にはどう言い訳するつもりです?」
冬月「初号機は我々の制御下ではなかった。これは不慮の事故だよ」
ゲンドウ「よって初号機は凍結。委員会の別命あるまでは…だ」
加持「適切な処置です。しかし…」「ご子息を取り込まれたままですか?」
ゲンドウ「………」

〔エラー音〕
マヤ「やはりダメです! エントリープラグ排出信号受け付けません!」
リツコ「予備と擬似信号は?」
マヤ「拒絶されています! 直轄回路もつながりません!」
マコト「プラグの映像回路つながりました! 主モニターに回します」
〔通信のコール音〕
ミサト「……! 何よ、これ…!? プラグ内にシンジ君がいない…!?」
リツコ「これが……シンクロ率400%の正体…!?」
ミサト「シンジ君は一体どうなったの!?」
リツコ「EVA初号機に取り込まれてしまったわ…」
ミサト「どういうこと…!? EVAって何なのよ!?」
リツコ「人の造りだした人に近い形をした物体…としか言いようがないわね」
ミサト「人が造りだした?」「あの時、南極で拾ったものをただコピーしただけじゃないの! オリジナルが聞いて呆れるわ!」
リツコ「ただのコピーとは違うわ。人の意志が込こめられているもの」
ミサト「これも誰かの意志だって言うの!?」
リツコ「あるいはEVAの…」
ミサト「……!」
〔殴打音〕
リツコ「………」
ミサト「そんな平気にのん気なこと言ってんじゃないわよ! 何とかしなさいよ!!」「造ったのはあんたなんでしょ!? 最後まで責任持ちなさいよッ!!」
リツコ「………」

レイ(………)(………)(…まだ生きてる……)「碇くん…」

ミサト「シンジ君のサルベージ計画…?」
マヤ「シンジ君の肉体は自我境界線を失って量子状態のままエントリープラグを漂っていると推測されます」
リツコ「そう。彼の精神…魂とでも呼ぶべきものもいっしょにね」
マヤ「プラグ中の成分は原始地球の海水に酷似しています」
ミサト「生命のスープか…」「つまりシンジ君は私達の眼では確認できない状態に変化しているってこと?」
リツコ「シンジ君の肉体を再構成して精神を定着させるわ」
ミサト「そんなことが出来るの?」
リツコ「MAGIのサポートがあればね」
ミサト「理論上は…でしょ? でも今はその理論にすがってやってみるしかないわね…」

委員A「…今回の件で我々のスケジュールは大きく遅れた…」
委員B「それは青き血の民にとって有利となる」
委員A「…あのメトセラにとってもな」
キール「そろそろ我々の切り札に目覚めてもらおう…」「タブリス…」「我々のシナリオの要よ…」
???(カヲル)「………」
キール「どうだね…気分は…?」
???(カヲル)「………」「…歌が聞こえる…。オリン達の歌が……」(…また…始まるんだね。死と新生の儀式が……)

シンジ(………)(…どこだ…? ここ………)(何だ、これ? 僕は初号機のエントリープラグにいたはずなのに…)(…誰かが泣いてる…?)(…あれは…僕だ…。小さい頃の僕が泣いてる…)(そして、あれは…父さん…?)
ゲンドウ「シンジ…伯父さんの所でいい子にしていろ」
シンジ「母さんはどこ? 母さんはどこに行ったの!?」
ゲンドウ「母さんは死んだ」
シンジ「ウソだ!!」
ゲンドウ「ウソじゃない。お前も見ていたはずだ」
シンジ「………」
ゲンドウ「シンジ…EVAに乗って戦え。お前がパイロットだ」
シンジ「嫌だ!! 何だよ、今頃! 父さんは僕がいらないんじゃなかったの!?」「嫌だ! 嫌だ! やめてよ、父さん! やめてよ!!」

アスカ(あのバカ…もう3日も戻ってこないけど…いったいどうなっちゃうんだろ)(まさか、一生あのままってコトないわよね…)
加持「シンジ君が心配かい?」
アスカ「加持さん…」「残念でした。これであたしの活躍の場面が増えるって喜んでたのよ」
加持「まだそんなやせガマンして…。たまには素直にならないと彼氏出来ないぞ」
アスカ「やせガマンじゃないッ! 加持さん以外の彼氏なんかいらないわよッ!!」
加持「おっとと…。その意気だ、アスカ」「確かにシンジ君の今の状態は心配だが、きっと彼も必死で戦ってる。お前もお前で頑張るんだ」
アスカ「………」
加持「じゃあな」
アスカ「加持さん…?」

マヤ「シンジ君のサルベージ計画の要綱、たった三日で出来るなんて、さすが先輩ですね」
リツコ「残念ながら原案は私じゃないわ。10年前に実験済みのデータなのよ」
マヤ「同じ様な事があったんですか? EVAの開発中に」
リツコ「まだ私がここに入る前の出来事よ。私の母が立ち会ったらしいけど」
マヤ「先輩のお母さんて、あのMAGIシステムを開発した赤木ナオコ博士ですよね」「その時の結果はどうだったんですか?」
リツコ「失敗よ」
マヤ「え?」
リツコ「失敗したのよ」「そして、碇司令が変わってしまったのは…多分、その時からよ」

〔扉の開閉音〕
加持「………」
ミサト「何か用?」
加持「用がなきゃ来ちゃいけないのか?」「ここんとこロクに寝てないし食ってないだろ? 大丈夫なのか?」
ミサト「こんな時にのん気に寝たり食ったり出来ないわよ…」「…シンジ君の学校、調べたわ」「まさかあのクラスの全員がパイロット候補だったとはね。一体ネルフの手はどこまで伸びてるの?」
加持「………」
ミサト「あんたが簡単にペラペラ話すとは思わないけど…」「人を滅ぼすアダム…何故、地下に保護されてるの?」「碇司令はあれで何をしようとしてるの?」「人類補完計画って、いったい何なの?」
加持「葛城…少し落ち着けよ」
ミサト「シンジ君があんな風になってるのに何故司令もリツコもあんなに冷静でいられるの!?」「ネルフの本当の目的はいったい何!?」
加持「少し黙れ」
ミサト「…!」
加持「深呼吸して…目を閉じて…」
ミサト「………」
加持「ネルフのことは少しの間でいい…忘れろ」
ミサト「やめて! 何考えてるのよ! 時と場所を考えなさいよ!」
加持「ちょっとリラックスさせようと思っただけなのに」
ミサト「こんな事でリラックスなんかしないわよ! 出てけ、バカ!!」
加持「わかった、わかった。退散するよ」「葛城…」
ミサト「………」
加持「俺の気持ちは8年前からずっと変わってないよ。俺はずっと…」「君を……」
ミサト「………」
〔扉の開閉音〕
ミサト「………」

シンジ(………)(あれからどれ位経ったのだろう…)(僕は…いつまでここにいるのかな……)(………)
???(レイ)(………)
シンジ「誰…?」
???(レイ)「おいで、シンジ…」
シンジ「母…さん?」
???(レイ)「大きくなったわね…すっかり大人びて…」
シンジ「母さん…今までどこに居たの?」「急にいなくなって悲しかったよ。なぜ帰って来なかったの?」
???(レイ)「ずっとここにいたわ。ここであなたを待ってたの」「あなたがここへ来るのはわかってた。もう何も心配はいらないわ」「これからはずっと…母さんと一緒よ、シンジ…」
シンジ「でも…僕は……」「僕は戻らなきゃ…。戻ってEVAに乗らなきゃいけないんだ」「EVAに乗って敵と戦わなきゃいけない…。戦って勝たなきゃいけないんだ」
???(レイ)「いいえ…」「あなたはじゅうぶんがんばったわ。みんなのためにじゅうぶん戦って傷ついて来た」「見も心もボロボロのはずよ」「だからもう…戻らなくていいの。ずっとここに居ていいのよ、シンジ…」

マヤ「全探査針、打ち込み終了。電磁波形ゼロ・マイナス3で固定されています」「自我境界パルス、接続完了」
リツコ「了解」
ミサト「………」
リツコ「サルベージスタート」
マコト「第1信号、送信します」
シゲル「EVA、信号を受信。拒絶反応なし。続けて第2第3信号送信開始!」
マコト「対象カテクシス異状なし」
ミサト(シンジ君…)

???(ミサト)「シンジ君」
シンジ「ミサトさん…」
ミサト「シンジ君…あなたはもうあなただけのものじゃないのよ」「あなたはEVAのパイロットなの。私達はあなたに未来を託すしかないの」
リツコ「そう…戦うのよ。今はあなたを失う事は出来ないわ」
加持「そうだ…戦うんだ。逃げてはいけない。真実から目をそむけるな」
ゲンドウ「戦うのだ。人類の存亡を賭けた戦いに臆病者は無用だ」
アスカ「戦うのよ! 私達は選ばれた人間なのよ! 使徒をやっつけるのよ!!」
ゲンドウ「使徒を倒し、サードインパクトから人類を救えるのはエヴァンゲリオンだけだ」
シンジ「うるさい! 嫌だ!!」「嫌だ!! 僕はもう充分にやったんだ! もう戦いたくないんだ!!」「僕はここにいるんだ! ずっとここにいていいんだ!!」

〔緊急ブザー〕
マヤ「駄目です! パルスがループ状に固定されています!」
リツコ「全波形域を全方位で照射してみて!」
〔緊急ブザー〕
マヤ「駄目です!!」
リツコ「発信信号がクライン空間に捕らわれている!」
ミサト「どういう事よ!?」
リツコ「つまり…失敗…」
ミサト「!」
シゲル「EVA、信号を拒絶!」
マコト「プラグ内圧力上昇!」
リツコ「まずいわ! 作業中止! 電源を落として!」
マヤ「ダメです! プラグが排出されます!!」
ミサト「シンジ君!!」

シンジ「わあああああああっ!!」
???(ダミープラグ)「どうしたの? 私と一つになりたいのでしょう」
シンジ「いやだ!!」
???(ダミープラグ)「痛みも悲しみも感じない世界へ…永遠の世界へ行きましょう」
シンジ「やめろ! 放せ!!」「お前は母さんじゃない!」「嫌だ! ここは嫌だ!! 助けて、母さん! 母さん!!」
???(レイ)「………」
シンジ「!」
〔画面、発光〕

ミサト「うっ…うっ…うう…」「人ひとり助けられなくて何が科学よ…」「シンジ君を返して! 返してよっ!!」

ゲンドウ「セカンドインパクト以後の世界を生きていくのか、この子は…」「この地獄に…」
ユイ「いいえ…。生きていこうと思えば、どこだって天国になるわ」「だって、生きているんですもの。幸せになるチャンスはどこにでもあるわ」
ゲンドウ「…そうか。そうだな…」
シンジ(何故だろう…足が動かない…)(今すぐ母さんの所へ走って行きたいのに…足が凍りついたみたいに一歩も動けない)
ユイ「…シンジ」
シンジ「………」
ユイ「いいのよ、こちらに来ても。足が動かないの?」
シンジ「………」
ユイ「それともあなたが行きたいのは私の所ではなく…」「あなたの後ろに無限に広がる海の向こうなのかしら」
シンジ「………」
ユイ「あなたがどこに行こうと私はいつもあなたを見てるわ」「自分の進む道はあなたが自分で決めるのよ」「ほら…海の向こうからあなたを呼ぶ声が聞こえるわ」
シンジ「…母さん…」「におい…人のにおい?」「綾波? ミサトさん…?」
〔画面、発光〕

第3新東京市

〔画面、発光〕
弐神「ほうほう…それで? どうなったんです?」
加持「箱根から星見町方面へ向かって、EVA用の輸送機が4機…」「つまり、元通りってことじゃないですかね」
弐神「なるほど。しかし、お詳しいですなぁ…マグネイト・テンのことに」
加持「ウチの雑誌で特機特集をやったことがありましてね」「それ以降、彼らに興味を持ち…こうやって追いかけてるってわけです」
弐神「ほほう…。でも、興味がおありなのはそれだけじゃァないでしょう?」
加持「ええ、実はオカルト方面にも」
弐神「かつての妖魔帝国ですかな? それとも、MU?」
加持「後者ですよ」「ところで、天戸通信の…」
弐神「弐神です」
加持「ああ、弐神さん。人間標本って、ご存じですか?」
弐神「TOKYO JUPITERから連れ出された人間のことですな」
加持「それの第1号の話なんですが…」
弐神「MUが現れる20年以上も前に発見されたっていう…アレですか?」
加持「…お詳しいですね」
弐神「あなたこそ。じゃ、ネタの交換といきましょうか…」
【シナリオエンドデモ終了】


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