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No.18
放たれた凶獣

【シナリオデモ開始】
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

エリック「むむっ、修羅共がまた来おったのかの?」
スタッフ「いえ! 爆発が起きたのはBブロック地下第4層です!」
エリック「第4層じゃと? まさか……」
スタッフ「はい、イェッツトのケージです!」
ミタール「何っ……!?」
エルデ「ケージ側と連絡は?」
スタッフ「取れません!」
エルデ「Bブロックの外部映像をこちらに」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

エリック「ぬぬっ!」
エルデ「ザパト博士、イェッツトが外へ出ようとしていますわ」
ミタール「馬鹿な。奴はHCC処理で仮死状態になっていた……自力で動けるはずがない」
エリック「むう……。体組織の再生用に投与したラズムナニウムが原因かも知れんの」
ミタール「……」
エリック「あやつは目覚めつつあったんじゃ。例の反応は、その兆候じゃったのかも知れんの」
エルデ「どうするのです、博士?」
ミタール「……」
エリック「寝起きが悪そうじゃからの。暴れおるぞ、あれは」
ミタール「クライウルブズとウェンディゴを出撃させろ」
エリック「ん。その方がいいの。トーチカ2の二の舞は御免じゃからの」
ミタール「……アルベロ少佐達にHCC弾を使わせ、イェッツトを捕獲させろ」
エリック「おいおい、あやつを始末せんのか?」
ミタール「ここまで来て、みすみす手放せるか。あれは貴重なサンプルなのだ」
エルデ「私もザパト博士に同意見ですわ。ツェントル・プロジェクトの今後のためにも、イェッツトは必要です」
エリック「あれは人の手で制御できるモノではないと思うがの。……どうなっても知らんの」
〔扉の開閉音〕
エルデ「ワン博士、どこへ?」
エリック「逃げるでの。あんな化け物にやられたら、成仏できんでの」
エルデ「……」

トーチカ1 内部
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

アクセル「爆発? 何が起きた!?」(襲撃……か? いや、振動が来た方向から考えれば……内側だな、こいつは)(事故か何かの可能性はあるが……どうも嫌な予感がする。……状況を確認しなければならんか)「誰かいないのかッ! 何が起こった!」
〔サイコドライバー能力発現〕
アクセル「うっ……? 何だ、この感じは……」
???(『あれ』は……危険な……存在……。いえ、危険な存在に……なりますの……)
アクセル(頭の中に……直接声が!?)(……おれがおかしくなっていないならば……この声は……!)「……おい、おれの声はそちらには聞こえているのか?」
???(………)(……聞こえておりますの、これが)
アクセル「貴様は何者だ? 何故、おれに語りかける?」
???(………)(……あの蒼き巨人に……あの蒼き巨人で……追っていただきたいですの)
アクセル「ソウルゲインのことか? 追えとは、何をだ? もっとはっきりと……」
〔扉の開閉音〕
アクセル「ちっ……誰か来たか」
エリック「ここは危険での。場所を移すから、早く出るがええの」
アクセル「エリック・ワン……」
エリック「何か声が聞こえとったが、新手の一人遊びかの? 相変わらずアナーキーじゃの」
アクセル「……説明するのも面倒だ。それで構わん」
エリック「んむ、まあええでの。そんな遊びよりも、やってもらいたいことがあっての」「シャドウミラーの凄腕パイロット、アクセル・アルマーに、じゃ」
アクセル「……何だと?」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「放たれた凶獣」


【戦闘マップ開始】
〔警報〕
〔マップ上に爆発〕
〔巨大アインスト転移〕
〔敵ユニット出現〕

???(イェッツトレジセイア)「………」
エルデ「イェッツトが地上に出ました」
ミタール「ケージ内にいた時と形状が微妙に違う……。この短時間で変化を遂げたというのか?」
〔味方ユニット出現〕
フォリア「お、おい、ヒューゴ! あれって……」
???(イェッツトレジセイア)「………」
ヒューゴ「アインストの“ヘッド”じゃないか!」
フォリア「あ、ああ……! 形と色は変わってるが、間違いない! あいつ、まだ生きてたのか!」
アルベロ「………」
フォリア「隊長! これはいったい!? ミタール達はアインストに何を……!」
ミタール「アインストではない。イェッツトだ」
フォリア「!」
アルベロ「お前達が“ヘッド”をあのような姿にしたのか?」
ミタール「それに答える必要はない。アルベロ少佐、イェッツトを捕獲してくれたまえ」
アルベロ「何……!?」
フォリア「じょ、冗談じゃない! 現にあいつはBブロックをブッ壊してんだぞ!!」
ヒューゴ「抹殺ならともかく、俺達にあれを捕らえろと言うのか!?」
ミタール「……そうだ」
アルベロ「……」
フォリア「隊長! まさか、ミタールの命令に従えって言うんじゃないでしょうね!?」
アルベロ「……」
ミタール「少佐……今、HCC弾の用意をさせている。時間を稼いでくれたまえ」
アルベロ「……了解……」
フォリア「隊長!!」
アルベロ「聞いた通りだ。我々でイェッツトを捕獲する」
フォリア「な……!!」
ヒューゴ「隊長、今回ばかりは自分も納得できません!」
フォリア「ヒューゴ……!」
ヒューゴ「あれは明らかに危険な敵性体です! それを何故!?」
アルベロ「……我々は軍人だ。そうである以上、上からの命令は絶対だ」
フォリア「なら、隊長はミタールが死ねと言えば、死ぬんですか!?」
アルベロ「今はそのような問答をしている場合ではない!」
フォリア「!」
アルベロ「いいか、あの“ヘッド”と正面から当たるのは得策ではない」「俺とウェンディゴで奴を包囲し、牽制を行う。お前達はバックアップに回れ」
ヒューゴ「……」
アルベロ「どうした、ヒューゴ! 復唱せんか!」
ヒューゴ「……了解。ウルフ8、バックアップに回ります」
フォリア「……」
アルベロ「フォリア!」
フォリア「ウルフ9、了解……!」(くっ、マジで狼が犬に成り下がっちまったか)(だが、俺はこんな所で犬死にするつもりはねえ……!)
<戦闘開始>

<???(イェッツトレジセイア)HP90%以下or3EP・敵増援1出現>

フォリア「くそっ! このままじゃ、らちが明かないぜ!」
ヒューゴ「HCC弾はまだなのか!?」
アルベロ「……」
〔緊急シグナル〕
アルベロ「これは……!」
エルデ「ザパト博士、こちらへ接近してくる物体群が」
ミタール「何!? 修羅か!?」
〔敵ユニット出現〕
ティス「あらら、何か凄そうなのが出て来てるね」アインストってのに似てる……反応源はあれだったんだね。……駒として使えるかな?」
ヒューゴ「あれは修羅じゃない……! 何者なんだ!?」
フォリア「敵だろ、敵! アーチンを連れてんだぞ!」
ティス「ま、何にせよ、あたいはしばらく様子を見ようかな。あのアインストもどきの力も見たいし」
フォリア「イェッツトだけでも精一杯なのに、あいつらの相手もするのかよ!?」
アルベロ「博士、HCC弾はまだか?」
ミタール「もうしばらくかかる」
アルベロ「……ウルフ8、9。聞いての通りだ。防戦に徹し、時間を稼げ」
フォリア「それでは敵に挟撃されてしまいます!」
アルベロ「死中に活を見出せ。それがクライウルブズの鉄則だ」
フォリア「そんな題目!」
アルベロ「自信がなければ、下がれ」
フォリア「……! それは命令ですか、隊長!?」
アルベロ「ああ。下がっても咎めはせん」
フォリア「くっ……!」
アルベロ「ヒューゴ、お前はどうだ?」
ヒューゴ「自分は……」「自分は戦います……!」「ミタールの命令には納得がいきませんが、ここで隊長を残して退くつもりはありません」
アルベロ「よし」
フォリア「………」
ヒューゴ「フォリア。隊長の命令通り、お前は後退してくれ」
フォリア「ヒューゴ……!」
ヒューゴ「この改型なら、何とか保つ。だから、お前は……」
フォリア「見損なうな! ここで俺だけ尻尾を巻けるかよ!」
ヒューゴ「なら、俺達でここを切り抜け、生き残るぞ」
フォリア「言われなくても! こちらウルフ9、戦闘を続行します!」
アルベロ「よし……。では、仕切り直しだ! 防戦に徹し、時間を稼ぐぞ!」

<ティスHP60%以下or???(イェッツトレジセイア)HP80%以下or5EP・味方援軍1出現>
ティス「……ふ~ん。意外に頑張るじゃない、どっちも」
ミタール「……」(ふ、ふふふ……素晴らしい。イェッツト……予想以上だ)(あれが制御できれば、我々のプロジェクトは……)
???(イェッツトレジセイア)「………」
〔???(イェッツトレジセイア)、活性化〕
エルデ「ザパト博士、イェッツトから高エネルギー反応が」
ミタール「何……!?」
〔???(イェッツトレジセイア)、活性化〕
〔アインスト転移〕
〔敵ユニット出現〕

ミタール「!!」
フォリア「や、奴の中から!!」
ヒューゴ「あ、あれは“ボーン”と“グラス”か!?」
アルベロ「だが、アインストではない! 奴らもイェッツトか!」
ミタール「な、何と……!」
エルデ「……ザパト博士」
ミタール「クッ……ククク……フフフフ……ハハハ……」「ハハハ! 素晴らしい、素晴らしいよ! ハハハハハハ!!」「あのイェッツトは、あのような機能を持つまでに至っていたか!」「自己再生を行い! 自ら眷属を作り出し! そして!!」
???(イェッツトレジセイア)「………」
〔???(イェッツトレジセイア)、活性化〕
ミタール「!?」
〔トーチカに落雷〕
〔トーチカに爆発〕
〔画面、振動〕

ヒューゴ「!!」
フォリア「タ、タワーが!!」
アルベロ「くっ! こちらウルフ1! 応答しろ、CC!」
〔カーソル、トーチカを指定〕
アルベロ「応答がない……!」
フォリア「な、何てこった……!!」
ティス「あ、あいつ……凄いじゃない。ちょっとやりすぎだけどさ」
ヒューゴ「くそっ、あれじゃHCC弾は!」
フォリア「どうやって奴を止めろって言うんだよ!?」
アルベロ「……」
〔サイコドライバー能力発現〕
???(イェッツトレジセイア)「……!」
〔???(イェッツトレジセイア)、迷走〕
フォリア「何だ、あいつ……!? 何を見てやがる!?」
ヒューゴ「第2格納庫の方……!?」
〔味方ユニット出現〕
ヒューゴ「!!」
フォリア「マ、マスタッシュマン!?」
アクセル「エネルギーはフルチャージか。ダイレクト・フィードバック・システム、異常なし……」
エリック「機体の調子はどうじゃの?」
アクセル「……完璧だ、エリック・ワン。多少不自然なくらいにな」
エリック「ホッホッホ。何のことを言っておるのかの?」
ヒューゴ「あ、あの機体を修理していたのか!?」
アクセル「フッ、まあいい。あれが、イェッツト……とかいう化け物か」
〔カーソル、???(イェッツトレジセイア)を指定〕
エリック「んむ。あいつを始末してくれんかの。そうしたら、そいつはくれてやるでの」
アクセル「物は言いようだな、こいつが。……元々おれの機体だろう」
エリック「そうじゃったの。忘れとったの、ホッホッホ」
アクセル「いいだろう、借りは返す。……先程の貴様の依頼、引き受けよう」「だが、その後は……」
エリック「ん? ああ、後は好きにするがええの」
エリック「マスタッスマンのデータは取っておるし……ワシはお主自体に興味があるわけではないでの」
アクセル「……そう言うと思っていた。ソウルゲインのコンディションを見ればな」「ならば、次の問題だ。さっきおれに話しかけてきた女……どこにいる?」
エリック「女じゃと? さすがにそれはサービスしすぎじゃの。そんなもんは積み込んでおらんでの」
アクセル「エリック、今のは貴様に言ったわけではない。……こっちの話さ」
???(アルフィミィ)(積み込まれていると言えば……そう言えなくもございませんの)
アクセル「……何!?」
〔アクセル、共鳴〕
アクセル「な、なんだ……!? 貴様、どこに……ッ!?」
〔アクセル、共鳴〕
〔アクセルの隣の地点に発光〕
〔味方ユニット出現〕

アルフィミィ「呼ばれて飛び出て、大サービス……でございますの」
アクセル「……なるほど、近いはずだ。スパイ向きの能力だな、こいつは」
フォリア「おい、ヒューゴ! あれは!!」
ヒューゴ「アインストの……“レッド・オーガ”だ」
フォリア「何であれがこんな所に!? いや、それ以前にどうしてマスタッシュマンの中から!?」
エリック「んむむむむ……あんな物が潜んでおったとはの」「このエリック・ワンの目を以ってしても見抜けなかったでの」
ティス「あの青いのと赤いの、どっかで……」
アルフィミィ「……直接ご挨拶するのは、初めてですの」「私はアルフィミィ……以後、お見知りおきをお願い致しますの」
アクセル「あの時……ゲシュペンストMk-IIIへのトドメを邪魔したのは……貴様だな?」
アルフィミィ「はい……。キョウスケを……失うわけには参りませんでしたので……」
アクセル「貴様のその都合でおれは流れを失った。結果がこのザマだ」
アルフィミィ「はい、私も……消えなければなりませんでしたの……」
アクセル「……そうか、アインストも、敗れ去ったのだから……当然か。だが、何故貴様は……」
アルフィミィ「それは、あなたのおかげですのよ?」
アクセル「……どういうことだ?」
アルフィミィ「私が消えかけていた時……あなたの命もまた……消えかけておりましたの……」
アクセル「そうだ。……あれは間違いなく致命傷だった」
アルフィミィ「私は、あなたの“想い”が持つ力と……蒼き巨人の一部をお借りいたしましたの」「そのおかげで、このペルゼインを再び構成することが出来ましたのよ?」
アクセル「おれの身体は……その時に?」
アルフィミィ「はい。ペルゼインさえあれば、造作もないことですの」「かつて、エクセレンも、そうやってお助けしましたのよ?」
アクセル「……!? ……エクセ……レン……!?」「それはヒリュウ改の……エクセレン・ブロウニングのことか?」
アルフィミィ「はい。……ご存知でございますの?」
アクセル「………」「アインストである貴様が、何故そんなことをする必要があった?」
アルフィミィ「私は……もうアインストとは異なった存在になってしまいましたの」「人の“想いの力”に触れたことによって……それはキョウスケやエクセレン……」「そしてあなたのせい……いいえ、おかげですの。アクセル」
アクセル「………」
アルフィミィ「そして『彼』もまた……人の手によって変えられた存在……。自分が何者かわからない存在……」「故に、彼を……レジセイアを止めなければなりませんの」
アクセル「……何のために戦う? 拾った命だ。好きに使えばいい」
アルフィミィ「はい。だから、好きに使わせていただきますの」「私が私であるために。自分の道と……居場所を見つけるために。戦うと決めたんですの」
アクセル「………!」(……レモン。これも……因果なのだろうな)
フォリア「あいつらも敵だってんじゃねえだろうな……!」
アルベロ「……」
アクセル「聞こえるか、クライウルブズ。おれは元シャドウミラー隊……アクセル・アルマーだ」
アルベロ「!」
アクセル「態勢を整えろ。おれ達が戦うべき相手は同じだ」
アルベロ「どういう意味だ?」
アクセル「おれは敵ではないということだ。……貴様らにも借りがある。ここで返してしまおうと思ってな」
アルベロ「……」
ティス「……あった、あった。ヘルゲートのデータベースに載ってたよ」
ティス「あの2体……マスタッシュマンとレッド・オーガだね。ふんふん、シャドウミラーとアインストか」
アルフィミィ「アクセル……一緒に……戦っていただけますの?」
アクセル「ここでは借りを作りすぎた。アルフィミィ、貴様にもだ。……今はそれでいい、これがな」
〔通信のコール音〕
アクセル「む……通信? あの見たことのない奴からか?」
ティス「ねえ、あんた達もこことは別の世界から来たんでしょ?」
アルフィミィ「こことは……別の?」
アクセル「その口ぶりからすると、貴様も転移者のようだな」
ティス「そういうことになるね」
アクセル(おれ達や修羅以外にも、まだ転移者がいるということか……この世界はどうなっているんだ?)
ティス「あんた達さ、はぐれ者なんでしょ。あたいと一緒に来ない?」
アクセル「フッ……突然だな。それによって、貴様は何を得る?」
ティス「あたい達、別の世界へのゲートを開こうとしてるんだ」
アクセル「……!」
ティス「それで、デュミナス様がいた世界に帰るの。もし、あんたが協力してくれたら……」「自分がいた世界に帰れるかもよ? ……そっちの赤いのが帰れるかどうかはわかんないけどさ」
アルフィミィ「……」
アクセル「ほう……どうやってゲートを開くつもりだ?」
ティス「鍵が二つあってね。片一方は使えるかどうかまだわかんないけど……」「もう片方の“時の歯車”はあと少しで使い物になりそうなんだ」
アルフィミィ「“時の歯車”……? 一体何のことでございますの?」
ティス「時流エンジンだよ」
アクセル「時流エンジン!? エクサランスに搭載されている……あれか……!」
ティス「なんだ、知ってるんだ」
アクセル(エクサランス……そうか、貴様は戦い抜いたのだな、ラウル・グレーデン)
ティス「どう、悪い話じゃないでしょ? あたいと一緒にデュミナス様の所へ来なよ」
アクセル(デュミナス……そして、エクサランスの時流エンジン……)(もしや、こいつらは初めてラウル達と会った時に現れた、謎の機動兵器と関係があるのか?)「悪いが、その誘いには乗れん。……言ったはずだぞ。ここでは借りを作りすぎた、と」
ティス「あ、そう。ふ~ん。じゃ、しょうがないね」「この世界ではぐれ者として生きてくのも可哀想だから……」「ここで殺してあげた方がいいかもね~」
アクセル「……やれるものならな。ここで死ぬなら、おれの道も所詮はその程度だったということだ、これがな」「ソウルゲイン……おれ達は静かに眠らせてはもらえんらしい。もう少しだけ……付き合ってもらうッ!」「再びおれに……その力を貸してくれッ!」
〔アクセル、気力上昇〕
アルフィミィ(蒼き巨人に……人の……アクセルの力が集まっていく!)(ソウルゲイン……蒼い身体に『魂を獲する』もの……!)
ヒューゴ「隊長、自分達は……!」
アルベロ「………」
フォリア「イェッツトを捕獲、ですか?」
アルベロ「……指揮系統に混乱が生じた。以後は独自の判断で動く」「ウルフ1より各機へ。これよりイェッツトを殲滅する」
フォリア「!」
ヒューゴ「隊長……!」
アルベロ「俺もミタールの命令をただ鵜呑みにしていたわけではない。“ヘッド”の危険性は承知している」「そして、今回もそれが証明された。あれは人の手で制御できる代物ではない」「故に殲滅する」
フォリア(親父……!)
アルベロ「いいか、フォリア。俺達3人で結果を出し、生き残るぞ」
フォリア「隊長は自分を……?」
アルベロ「ああ。ここを切り抜けるには、 お前の力が必要だ」「頼りにするぞ、フォリア」
フォリア「わかりました、隊長……!」
アルベロ「よし……ここで“ヘッド”に引導を渡す。ウルフ8、9! 俺に続け!」
ヒューゴ「ウルフ8、了解!」
フォリア「ウルフ9、了解!」
〔アルベロ、気力上昇〕
〔ヒューゴ、気力上昇〕
〔フォリア、気力上昇〕


<ティスHP40%以下or???(イェッツトレジセイア)HP60%以下or7EP・味方援軍2&敵増援2出現>
〔サイコドライバー能力発現〕
アルフィミィ「あ……!」
アクセル「くっ……何だ、この感覚は……!?」
アルフィミィ「これはいただけませんの! ……レジセイアがまた……!」
〔???(イェッツトレジセイア)、活性化〕
〔アインスト転移〕
〔敵ユニット出現〕

ヒューゴ「チッ、まだ出てくるのか!」
フォリア「魚や虫じゃあるまいし!」
エリック「ん、むむむ……。このままではマズいかも知れんの」
〔緊急シグナル〕
エリック「お? これは……」
ヒューゴ「フォリア! 何かがこっちへ来る!」
フォリア「チッ! もう大概のことじゃ驚かねえぞ!」
〔味方ユニット出現〕
シュウ「フッ……色々と面倒なことになっているようですね」
ヒューゴ「グランゾン……!!」
フォリア「ぜ、前言撤回……! 驚きました!!」
アクセル「空気の読めない男だ。……ここでお出ましとはな、こいつが」
アルフィミィ「アクセルも読める人ではないと思いますけれど……それに関しては同感ですの」
シュウ「その機体……搭乗者はアクセル・アルマーですか」
アクセル「……そうだ」
シュウ「ホワイトスター戦で戦死したとお聞きしていましたが……」
アクセル「お節介焼きが多くてな。死に損なったのさ。……何をしに来た?」
シュウ「残念ですが、あなたに用があるわけではありません。私は……」
エリック「よっ! 久しぶりじゃの、シーちゃんや」
シュウ「その物言い……相変わらずですね、ワン博士」
エリック「んむ。シーちゃんも元気そうじゃの」
シュウ「以前にも言いましたが……その呼び方は止めていただけませんか?」
エリック「連れないことを言うの。ワシとお主の仲じゃ、遠慮はいらんの」
シュウ「むしろ遠慮していただきたいですね」
エリック「それにしても、シーちゃんや。ワシの居場所がよくわかったの」
シュウ「蛇の道は蛇……と言いますから」
エリック「で、何の用じゃ? ワシを殺しに来たか? ん?」
シュウ「それは……」
エリック「おお、そうじゃ。シーちゃん、ちと助けてくれんかの」「ほれ、そのグランゾンならイェッツトなんざ楽勝じゃろ?」
シュウ「……」
エリック「ここは一つ、昔のよしみでの。お主の手を貸してくれんかの。ワシはまだ死ぬわけにはいかんでの」「何せ、そのグランゾンを破壊するマシンを作らなければならんでの」
シュウ「……」
フォリア「おいおい……乗ってる本人にそれを言ってどうする」
エリック「おお、こりゃいかんの。ホッホッホ」
シュウ「昔からそうでしたが……あなたと話していると、どうも調子が狂いますね」
エリック「ま、そう言わずにの。万が一グランゾンが壊れたら、修理ぐらいしてやるでの」
フォリア「おいおい……ブッ壊そうとしてる相手を修理してどうする」
エリック「んむ。そりゃそうじゃの。ホッホッホッホ」
シュウ「……いいでしょう、博士。あなたの申し出をお受け致しましょう」
フォリア「何!?」
ヒューゴ「そう来るとは思わなかった……」
エリック「さすがシーちゃんじゃの。では、よろしく頼むでの」
シュウ「……と言うわけです。皆さん、お手伝い致しましょう」
アクセル「……好きにしろ。おれがやるべきことは変わらん」
アルフィミィ「何かもう、詰め過ぎですの」
シュウ「……まったくですね」
フォリア「何だかありがたいような、ありがたくないような……」
アルベロ「イェッツトの殲滅が最優先だ。ただし、奴とマスタッシュマン、レッド・オーガに気を許すなよ」
ヒューゴ「了解……!」

<ティス撃破orHP10%以下>
ティス「ううっ……! よくもやってくれたね!!」「でも、ただじゃ帰らないから!」
〔ティス、ウェンディゴへ隣接〕
ティス「こいつはもらってくよ!!」
〔味方ユニット離脱〕
〔敵ユニット離脱〕

フォリア「あいつ、ウェンディゴを!」
アルベロ「構うな! イェッツトの殲滅を急ぐぞ!」

<???(イェッツトレジセイア)HP40%以下or>
???(イェッツトレジセイア)「………」
ヒューゴ「“ヘッド”の動きが止まった……!」
〔???(イェッツトレジセイア)、活性化〕
アルベロ「むっ! いかん!!」
〔???(イェッツトレジセイア)に落雷〕
〔巨大アインスト転移〕
〔敵ユニット離脱〕

ヒューゴ「!!」
フォリア「イェッツトが!」
アクセル「……逃げたか」
※※まだティス健在の場合、セリフ追加※※
ティス「どうやら、ここが引き際みたいだね……!」「でも、ただじゃ帰らないから!」
〔ティス、ウェンディゴへ隣接〕
ティス「あははは! こいつはもらってくよ!!」
〔味方ユニット離脱〕
〔敵ユニット離脱〕

フォリア「あ、あいつ、ウェンディゴを!」
ヒューゴ「………」

エリック「……とりあえず、何とかしのげたようじゃの」
アクセル「……イェッツト、そして時流エンジンを狙う謎の組織、か」(この混沌……ある意味、おれ達が目指した状態なのかも知れんが……な)
〔アルフィミィ、マップ端へ移動〕
アルフィミィ「……では、皆様方……ご機嫌よう、ですの」
アクセル「待て、アルフィミィ。これから……どこへ行く?」
アルフィミィ「レジセイアを……追いかけるんですの。あれは……放ってはおけませんもの」
アクセル「イェッツト……そして時流エンジンを狙う今の連中、そして修羅……」「混沌と闘争に満ちたこの世界……その行き着く先を見極めるには……いいかも知れんな、こいつが」
アルフィミィ「アクセル………?」
〔アクセル、アルフィミィへ隣接〕
アクセル「その通り道が、たまたま貴様と同じなだけだ」「……気にするな、アルフィミィ」
アルフィミィ「心強いですの。それに……一人はさみしいですもの、ね」
エリック「行くのか、アクセル?」
アクセル「ああ。世話になったな、エリック・ワン。……ソウルゲインはいただいていく」
エリック「ほっほっほ、それは自分のじゃと、最初にお主が言っておったじゃろが」
アクセル「フッ……そうだったな」「命あればまた会おう。クライウルブズ、そしてグランゾン」
シュウ「………」
アルフィミィ「では、これにて……」
〔味方ユニット離脱〕
シュウ「では、私もこれでお暇いたしましょう」
エリック「んん? シーちゃん、もう用は済んだのかの?」
シュウ「ええ。私はあなた方の研究成果をこの目で確かめたかっただけですので」
エリック「ワシを放っておいてええんかの?」「グランゾンの秘密……『カバラ・プログラム』の存在を知るこのワシを」
シュウ「フッ……別に構いませんよ」
エリック「ふむむ……ワシを殺そうと思えば、いつでも殺せたはず。今に限らずの」「それをせんと言うことは……お主、やはり……」
シュウ「………」
エリック「これが今生の別れになるかの?」
シュウ「さあ……それはどうでしょうか」
エリック「まあ、ええわい。元気での、シーちゃん」
シュウ「ご機嫌よう……ワン博士」
〔味方ユニット離脱〕
エリック「……」(その日は近い……か。ワシの新型は間に合いそうにないの)
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

トーチカ1 格納庫内
フォリア「……今回はさすがにヤバかったな」
ヒューゴ「ああ。ここを狙っていたのは、修羅だけではなかったようだな」
フォリア「おかげでトーチカはこの有り様だ。ま、あんな化け物を飼ってる施設なんざ、ブッ壊れちまった方がいいけどな」
ヒューゴ「だが、俺達はその化け物を逃がしてしまった」
フォリア「ダメージを与えたとは言え、な。後味悪いよな」
ヒューゴ「ああ……」
フォリア「それにしても、ヒューゴ……あそこでお前が親父に噛みつくとは思わなかったぜ」
ヒューゴ「俺だって、ミタールの言いなりになって犬死にするつもりはない。それは隊長も……」
〔扉の開閉音〕
アルベロ「ヒューゴ、フォリア」
ヒューゴ「隊長……」
アルベロ「よく戦ってくれた、二人共。あの死地を切り抜けられたのは、お前達がバックアップしてくれたおかげだ」
ヒューゴ「しかし、自分は隊長に……」
アルベロ「構わん。お前達がツェントル・プロジェクトに対して疑問を抱いていたのは、承知していたからな」
フォリア「……」
アルベロ「フォリア准尉。お前がチームの一員に徹したことが、今回の結果につながった」
フォリア「……」
アルベロ「個人の手柄を焦るな。チームのために働けば、結果は自ずとついてくる。……そのことを肝に銘じておけ」
フォリア「はい、隊長」
〔扉の開閉音〕
スタッフ「アルベロ・エスト少佐。ザパト博士がお呼びです」
アルベロ「……奴は生きていたのか?」
スタッフ「はい」
アルベロ「わかった……行こう」

トーチカ1内 中央管制室
ミタール「BブロックとCブロックは壊滅……開発中の試作機もいくつか失われた」「残念ながら、ツェントル・プロジェクトは一時中断せざるを得ない」
アルベロ「身から出た錆ではないか」
ミタール「それはイェッツトのことを言っているのか?」
アルベロ「ああ。あれは明らかに失敗作だ」
ミタール「否定は……出来んな。そこで、君達クライウルブズに新たな命令を与える」「逃亡したイェッツトを追跡し、殲滅してくれたまえ」
アルベロ「我々に後始末をやれ、と?」
ミタール「ああ……あれは失敗作だからな」
アルベロ「………」
ミタール「君達にHCC弾とRBE弾を与える。HCC弾でイェッツトの動きを止め、RBE弾を撃ち込みたまえ」
アルベロ「RBE弾……?」
ミタール「イェッツトへ投与したラズムナニウムを抑制するための物だ。それであれを倒せる」
アルベロ「……本物なのだろうな?」
ミタール「信じられぬのなら、他の方法で奴を倒しても構わん」
アルベロ「……最後に確認する。奴を捕獲するのではなく、殲滅するのだな?」
ミタール「ああ……頼むぞ」
アルベロ「了解した」
〔扉の開閉音〕
ミタール「………」(クッ……クククク……くれぐれも頼むぞ、アルベロ・エスト)
【シナリオエンドデモ終了】


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