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No.1
美しき侵入者

【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現済み〕
キョウスケ「……こちら、アサルト1。格納区画への進入許可を求む」
オペレーター「識別信号、確認。アサルト各機、進入を許可する」
キョウスケ「アサルト1、了解」
エクセレン「やれやれ、今日のお仕事はこれでお終いにしたいわねぇ」
キョウスケ「それを決めるのはおれ達じゃない。またスクランブルがかかるかも知れんぞ」
エクセレン「ちょっとキョウスケぇ、不吉なこと言わないでくれる?」
ブリット「反連邦テロ鎮圧の手伝いに定時哨戒、DC残党の追跡……」「ここ最近の傾向を見ても、休む暇はないかも知れませんね」
エクセレン「ったくぅ……ローテはどうなってんのよ、ローテは」
ブリット「仕方ありませんよ。自分達は司令から頼りにされているみたいですから」
エクセレン「あらん、嫌われてる、の間違いじゃなぁい?」
キョウスケ「………」
オペレーター「アサルト各機へ。輸送機が間もなく離陸する。現状の位置で待機せよ」
キョウスケ「アサルト1、了解」
ブリット(輸送機って、もしかして……)
オペレーター「T4、2番滑走路へ移動せよ」
〔カーソル、タウゼントフェスラーを指定〕
エクセレン「ん? あれって、クスハちゃんが乗ってる輸送機じゃないかしらん?」
キョウスケ「ああ、テスラ研への定期便だ」
エクセレン「あの子、あっちで新型の調整を手伝うのよね。いいの? ブリット君」
ブリット「……いいも悪いも、命令ですから」「それに……この基地で看護兵を務めているより、テスラ研へ行った方が安全だと思います」
エクセレン「まあね。ところで、出発前の熱いキッスはちゃんと済ませておいた?」
ブリット「な、ななな! そ、そそそ、そんなこと!」
エクセレン「あら~……その様子じゃ、何もしてなかったみたいねぇ」
ブリット「あ、当たり前でしょう! スクランブルがかかって、今、帰ってきたばかりなんですよ!」
エクセレン「けど、こういう時にキメとかないと後が怖いわよん?」
ブリット「そ、そうなんですか?」
エクセレン「しょうがないわねえ……んじゃ、せめて手を振るだけでも」
ブリット「手って……そんなの、見えるわけないでしょ」
エクセレン「何言ってんの。パーソナルトルーパーの手は、こういう時のために付いてんのよ?」
ブリット「え!? まさか……」
エクセレン「んふふ~そのま・さ・か。ほらほら、サインはVっ!」
ブリット「どうしてそこでVサインなんですかっ!」
キョウスケ「……ブリット、発光信号の使用を許可する。彼女を見送るぞ」
ブリット「は、はい!」
クスハ「……!」「あれは……ATXチーム! あはっ、ヴァイスが手を振ってる!」「それに発光信号……。ガ・ン・バ・レ。……もしかして、ブリット君?」「マ・タ・ア・オ・ウ……あれはキョウスケさん?」(ありがとう……。行ってきます)
〔タウゼントフェスラー、発進〕
〔タイゼントフェスラー、マップ端へ移動〕
〔味方ユニット離脱〕

ブリット「クスハ……元気でな」
エクセレン「さあって、さっさとヴァイスちゃん達をおうちに帰しちゃいましょっか」
キョウスケ「待て。まだ待機命令が解除されていない」
エクセレン「え?」
キョウスケ「どうやら、戦艦が基地に入ってくるようだ」
〔味方戦艦出現〕
〔リー、前進〕

ブリット「中尉、あれってスペースノア級の……」
キョウスケ「ああ、壱番艦シロガネだ」
エクセレン「修理が終わったみたいね。艦長さんは誰かしら?」
キョウスケ「さあな。ダイテツ・ミナセ中佐でないことは確実だろうが……」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ開始】

ラングレー基地司令室
ケネス「生意気な口を利くな! 貴様に言われずとも、報告書には目を通しておるわ!」
キョウスケ「……では、ATXチームの出動シフトの見直しは?」
ケネス「答えは、ノーだ」
キョウスケ「……」
ケネス「他の小隊はヒュッケバインへの機種変換を終えたばかりだ。慣れるのに少々時間がかかる」「それとも何か? L5戦役の英雄は、この程度の任務で根を上げるのか?」
キョウスケ「いえ。しかし、このままでは機体に負担がかかり、効率が悪くなる一方です」
ケネス「ワシは貴様らの戦歴を高く買っておる。それに応えてみせんか、馬鹿者が」
キョウスケ(どうやら、余計なものまで買われているようだな)
〔扉の開閉音〕
リー「失礼します。シロガネ艦長、リー・リンジュン中佐であります」
ケネス「ご苦労、中佐。ここにいる男が貴様の新しい部下、キョウスケ・ナンブ中尉だ」
キョウスケ(新しい部下?)
リー「貴様が、そうか……」
キョウスケ「はっ」
リー「私の部下になるからには遠慮はせん。今まで以上に働いてもらうぞ」
キョウスケ(……なるほど、厄介払いということか。これでは、シフトが見直されるはずもあるまい)
リー「早速だが、シロガネは補給が済み次第……」「メキシコ高原に潜伏していると思われるDC残党の掃討任務に就く」「それまでに引き継ぎと機体搬入を終えておけ。いいな?」
キョウスケ「……了解」
ケネス「中尉、リー中佐は士官学校を全科トップの主席で卒業した逸材だ。彼の下で存分に働いてこい」
キョウスケ「はっ」
ケネス「リー中佐、シロガネの戦果を期待しておるぞ」
リー「お任せ下さい。北米方面軍の討伐隊以上の働きをお見せ致しましょう」
ケネス(フン、口の減らん若造め。せいぜいワシのために得点を稼ぐがいい)
キョウスケ(……休む暇はないらしい。ブリットが言った通りになったか)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「美しき侵入者」


【戦闘マップ2開始】
〔味方ユニット出現出現〕
〔ラミア、前進〕
〔ラミアに爆発〕
〔画面、振動〕
〔ラミア、着地〕

???(ラミア)「不覚をとった。各部チェック……レーダーとASRSがやられたか」「機体動作に支障はなさそうだが……このままでは移動もままならん」「それに、予定していたポイントから大きく外れてしまっているらしい」「む……追いついて来たか」
〔敵ユニット出現〕
所属不明兵「チャーリィよりアルファへ! アンノウンを視認、地上6時方向!」
所属不明兵「各機、アンノウンを追尾。逃がすなよ」
所属不明兵「了解。しかし、あの機体は何だ? 異星人の兵器か?」
所属不明兵「わからん。だが、俺達を見られた以上、撃墜するしかない」
???(ラミア)「……レーダーの故障がここまでストレートに裏目に出るとはな」
所属不明兵「各機、仕掛けろ!」
???(ラミア)「長距離通信も使えん……何とかしのぐしかないか」
<戦闘開始>

<???(ラミア)が戦闘>

???「任務を遂行しなければならんのでな……消えてもらう!」

<敵2機撃破or3PP・味方援軍1出現>
所属不明兵「各機、警戒しろ! この空域へ大型艦が侵入してくる!」
所属不明兵「艦影1、PT3機の降下を確認! 識別信号は連邦軍!」
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

キョウスケ「アサルト1よりプラチナム1へ。全機、降下完了」
リー「中尉、アンノウンへコンタクトを試みろ」
キョウスケ「アサルト1、了解」
???(ラミア)(あの機体は……!)(形状がやや違うが、間違いない。任務の第一段階はとりあえず成功か?)
エクセレン「えらく趣味的な機体ねえ。ヴァルシオーネちゃんのお友達?」
ブリット「まるで天使みたいだ……」
エクセレン「あららん、詩人ねえ、ブリット君。もしかして、惚れちゃった?」
ブリット「いや、あの……どこかの誰かじゃあるまいし」
エクセレン「ん~、あの子だったらあり得るかも」
???(ラミア)(ゲシュペンストMk-IIのカスタム機、ヴァイスリッター……)(それに、ヒュッケバインの系列機らしき機体……こちらではそうなのか?)
キョウスケ「アンノウンに告ぐ。こちらはキョウスケ・ナンブ中尉だ」
???(ラミア)(! キョウスケ・ナンブ……)
キョウスケ「聞こえていたら、所属と姓名を名乗れ」
???(ラミア)(間違いない、『ベーオウルフ』か)
キョウスケ「どうした?」
???(ラミア)「大丈夫だ、聞こえている」
ブリット「女の人の声だ……!」
エクセレン「ま、お約束でしょ。ああいう機体だもんねえ」
キョウスケ「……繰り返す。所属と姓名を名乗れ」
???(ラミア)「名前か……。そうだな、ラミア・ラヴレスという。所属は……機密事項のため、言えん」
キョウスケ「機密事項だと?」
リー「……照会は済んだか?」
一般兵「はっ。識別コードはSMSC。イスルギ重工の試作機のようです」
リー「イスルギ重工? リオンシリーズには見えんぞ」
一般兵「ですが、単独行動テストのプランが軍に提出されています」「それによると、テストパイロットはラミア・ラヴレスとなっています」
リー「フン、つじつまは合っているということか」「だが、念のためイスルギ重工に確認を取れ」
一般兵「はっ」
リー「アサルト1、その機体はイスルギの試作機だ。DC残党を掃討した後、保護しろ」
キョウスケ(あれが? それに、こんな所で単独行動テストとは……解せんな)
リー「どうした、アサルト1? 復唱しろ」
キョウスケ「了解。DC残党を掃討し、イスルギの試作機を保護します」
リー(フン……データなどいくらでもねつ造できるが……)(イスルギ重工の横行を食い止める材料になるかも知れん)
キョウスケ「エクセレン、ブリット。聞いての通りだ。ぬかるなよ」
エクセレン「オッケー! んじゃま、謎の美女の救出劇といきましょっか!」
ブリット「少尉、まだ美女だって決まったわけじゃ……」
エクセレン「それもお約束でしょ?」
キョウスケ「無駄口を叩くな。……行くぞ!」
ラミア(すでにお膳立てがされていたらしいな。これではあべこべだ)(まあいい、利用させてもらう)

<敵全滅・勝利条件達成>
一般兵「索敵範囲内に敵影なし」
リー「警戒態勢に移行。試作機を回収し、危険物処理室で機体の調査を行え」
一般兵「はっ」
リー「それから、イスルギ重工とコンタクトは取れたか?」
一般兵「はい。すでに先方を待たせてあります」
リー「よし、回線をこちらに回せ」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

シロガネ艦橋
イスルギ社員「……ええ、確かにSMSCアンジュルグは当社で開発した機体です」
リー「何故、機密扱いに?」
イスルギ社員「アンジュルグは次期量産主力機のトライアルに提出する予定でして……」「他社に情報がもれるのを防ぎたかったのです」
リー「テストパイロットのラミア・ラヴレスについては?」
イスルギ社員「彼女の経歴は、お送りした採用時の信用調査資料の通りです」
リー「……了解した。では、速やかに機体とパイロットの引き取りを」
イスルギ社員「それなんですが……弊社の社長、ミツコ・イスルギの意向で……」「各種データ取得のため、アンジュルグとラミアを貴艦に同行させていただけませんか?」
リー「本艦は現在作戦行動中である。出来ぬ相談だな」
イスルギ社員「そこを何とか。社長の方からも艦長の才能を見込んで、是非にと」
リー「貴社の利益に貢献する気はない。ただでさえも軍とイスルギのゆ着が問題視されているというのに……」
イスルギ社員「実は、北米方面軍のケネス・ギャレット少将にも根回しが済んでおりまして……」
リー(ケネスめ、金になびいたか。そんな連中が地球圏防衛の要などと……私は認めん)
イスルギ社員「間もなく、少将の方から正式にご命令が下るかと」
リー「……機密保持と機体の安全保証は出来んぞ?」
イスルギ社員「それは重々承知致しております。では、何卒よろしくお願い致します」
〔モニターの開閉音〕
リー「聞いての通りだ、中尉。アンジュルグとラミア・ラヴレスは貴様に預ける」
キョウスケ「いいのですか? 身元が明かされたとは言え、まだ不確定要素は多い……」
リー「反論は許さん。貴様は私の命令に従っていればいい」
キョウスケ「………」
リー「言っておくぞ、中尉。ハガネに乗っていた時と同じようにふるまえるとは思わんことだ」「命令、そして軍規に違反する者は厳しく処分する。あのふざけた女にもそう伝えておけ」
キョウスケ「……了解」

シロガネ格納庫
エクセレン「な~る。私達で面倒を見ろってのね?」
キョウスケ「ああ」
ブリット「中尉、アンジュルグの調査結果……聞きました?」
キョウスケ「いや、まだだ」
ブリット「かなりの高性能機らしいんですが……」「ジェネレーターとか武装とか、不明な点が多いそうです」
エクセレン「あれって、トライアル提出用の機体なんでしょ?」「おニューの量産型ヒュッケちゃんに取って代わろうってんだから……」「新技術や企業秘密が満載なのは当たり前じゃない?」
ブリット「そんな言葉だけで片づけられはしませんよ」「どう見たってあれ……リオンシリーズじゃありませんし、本当にイスルギの機体なのかどうか」
エクセレン「そうねぇ。何とかリオンって名前じゃないしね」
〔扉の開閉音〕
ラミア「私の機体に何か?」
ブリット「!」
エクセレン「あらん、もしかして、あなたが……」
ラミア「ええ。ラミア・ラヴレスでございますことよ」
ブリット(? 喋り方が何か変だな)
エクセレン「ほらほら、ブリット君。お約束通りだったでしょ?」
ブリット「え、ええ……確かに」
ラミア(お約束? 何のことだ?)
キョウスケ「一つ聞かせてもらおう。何故、あんな空域で単独テストを?」
ラミア「……そういう社命でありましたので、従っただけなのですことよ」(む……何だ? 口調が……)
エクセレン「ふ~ん……変わった喋り方をする子ねえ。どこの出身?」
ラミア「……」
エクセレン「もしかして、不思議の国とかだったりして?」
ラミア(この女……)
ブリット「何言ってんですか、少尉。スペースコロニーの出身だって、資料に書いてあったでしょ?」
ラミア「そうでございますことよ、ホホホホ」(く、間違いない。あの時のショックで言語機能に……)
エクセレン「ふ~ん……でも、気になるのよねえ」
ラミア(……気づかれたか?)
エクセレン「んふふ~、ちょっといいかしらん?」
ラミア「な、何を見られてるでございます?」
エクセレン「むむ、これは……。ガーネット敗れたり、って感じ?」
ラミア「?」
ブリット「ガーネットさん? も、もしかして……むむむ、胸の話ですか!?」
エクセレン「ちょいちょい、ブリット君? 顔真っ赤にしてなに想像してんの? いやぁねえ」
ブリット「お、俺は別に……!!」
エクセレン「いやん、鼻血? まだまだ若いわねぇ、ブリット君」
ラミア(この女……わからん)
キョウスケ「いい加減にしろ、エクセレン」
エクセレン「はいは~い。ごめんしてね、ラミアちゃん」
ラミア「いえ……」(どうやら、見かけで判断しない方が良さそうだな)(キョウスケ・ナンブ同様、警戒が必要か。場合によっては、始末しなければならん)
キョウスケ「自己紹介をしておこう。おれはキョウスケ・ナンブ……ATXチームの隊長だ」
ラミア(ATXチーム……確か、例の部隊の前身だったな)(そして、AAAクラスのターゲット……コード『ベーオウルフ』キョウスケ・ナンブ)(アクシデントはあったが、任務の第二段階までは成功か)
ブリット「自分はブルックリン・ラックフィールド少尉です。ブリットと呼んでください」
エクセレン「付け加えれば、ただいま遠距離恋愛中よん」
ブリット「しょ、少尉!」
ラミア(ブルックリン・ラックフィールド……その名前もデータにある)(問題はこちらのデータに存在していないあの女だ)
エクセレン「私はエクセレン……エクセレン・ブロウニング。よろしくね」
ラミア「!」
エクセレン「どうしたの?」
ラミア(ブロウニング……ブロウニングだと?)(まさか……)
エクセレン「そんなに変わった名前じゃないと思うんだけど?」
ラミア「一つお聞きしたいのでございますですが……ご家族は?」
エクセレン「家族? 私とパパだけよ」
ラミア(……なら、ただの偶然か)
エクセレン「じゃ、ラミアちゃん。私のことは『姐さん』か、『エクセ姉様』って呼んでね」
ラミア(……ここは合わせておいた方が無難だな)「かしこまりましてよ、エクセ姉様」
キョウスケ「真に受けなくてもいい。これからはおれ達と行動を共にしてもらうぞ」
ラミア「はい」
ブリット「それじゃ、ラミアさん。艦内を案内しますよ」
ラミア「よろしくお願い致しますですわ」(後は言語系か……これはどうにもならん)
キョウスケ(……さて、このカードはジョーカーか、フェイクか……?)(それとも……)

???
???(ヴィンデル)「反応があっただと?」
???(レモン)「ええ、北米のアラバマでね。『ローズ』から報告があったわ」
???(ヴィンデル)「こちらへ来るタイミングと転送ポイントがかなりずれているが、大丈夫なのか?」
???(レモン)「どうかしら。転移時のエネルギー数値が、予想されていた限界値を遥かに超えている……」
???(ヴィンデル)「……失敗ならば、すぐに次の手を打たねばならん」
???(レモン)「そうあわてないで。機体の転移そのものは成功しているし……」「『ローズ』が根回しもしてくれたみたい。ただ……」
???(ヴィンデル)「ただ……何だ?」
???(レモン)「神経系に影響が出るかも知れないわね……あの子、デリケートなのよ」
???(ヴィンデル)「所詮、そんなものか。やはり、奴を捜し出すぞ」
???(レモン)「まあまあ、お待ちなさいな。あの子、任務遂行の確実性は彼より上よ」
???(ヴィンデル)「良かろう、任せる」
???(レモン)(上手くやりなさいな)
【シナリオエンドデモ終了】


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