TOP PAGEへ

No.10B
その名はアインスト

【シナリオデモ1開始】
ハガネ艦橋
ダイテツ「そうか……アラド・バランガはこの艦に残る決意をしたか」
カイ「ええ。しばらくの間は様子を見ようと思っています」
イルム「まあ、保護観察に近いですね」
ダイテツ「わかった。後のことは少佐達に任せる」
カイ「了解です」
テツヤ「しかし、彼をキルモール作戦に同行させて大丈夫なのですか?」
イルム「ああ、そのことなんですが……」
〔扉の開閉音〕
エクセレン「失礼しま~す。エクセレン・ブロウニング少尉と……」
リュウセイ「リュウセイ・ダテ少尉、ただ今出頭しました」
ダイテツ「うむ、ご苦労」
エクセレン「それで、何のご用でしょうか?」
ダイテツ「極東方面軍を通じ、マオ社から要請があってな……」「機体受け取りのため、お前達二人に月へ行ってもらいたい」
リュウセイ「機体って……もしかして、俺のR-1ですか?」
イルム「それだけじゃない。ビルトファルケンのタイプL、ビルトビルガー……」「そして、ヒュッケバインMk-IIIもな」
エクセレン「あらん、ビルトビちゃんだけじゃなく、おニューのヒュッケちゃんも?」
リュウセイ「でも、あれ……開発が遅れてるって聞いてるけど」
イルム「総司令部の方からツッコミが入ってな。キルモール作戦に何とか間に合わせろだとさ」
リュウセイ「う~ん……機体が機体だけに無理をしない方がいいんじゃねえかなぁ」
エクセレン「まあ、命令だし……しょうがないわね」
ダイテツ「……お前達はすぐに艦を発ち、宇宙へ上がれ。衛星軌道上付近までヒリュウが迎えに来る」
エクセレン「え? レフィーナ艦長やタスク君達、こっちへ来てるんですか?」
ダイテツ「うむ、総司令部の命令でイカロスから地球圏へ呼び戻されたのだ」
エクセレン「わかりました。んじゃ、リュウセイ君と月まで駆け落ちってことで❤」
リュウセイ「いや、俺……アルトで撃ち貫かれたくねえんだけど」
イルム「心配するな。お前ら二人で間違いが起きるなんて、誰も思わんよ」
カイ「……エクセレン、リュウセイ。すまんが、アラドを月のマオ社へ連れて行ってくれ」
リュウセイ「え? あいつをですか?」
カイ「ああ。念のため、マオ社にいるラーダにアラドの検査をしてもらおうと思ってな」
エクセレン「あらら、それじゃあの子もヨガの餌食になっちゃうわね」
リュウセイ「間違いねえな」
ダイテツ「……では、これより本艦はキルモール作戦に参加するためエチオピアへ向かう」「エクセレン少尉、リュウセイ少尉……お前達はアラド曹長を連れ、月のマオ社へ行ってくれ」
エクセレン「了解です」
プレイヤー選択
「エチオピアへ行く」
「月へ行く」

≪「エチオピアへ行く」を選択≫

(→ No10A「桜花幻影」 へ)

≪「月へ行く」を選択≫
エクセレン「じゃ、行きましょっか。リュウセイ君」
リュウセイ「ああ、わかったぜ」
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔敵ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現〕
〔ライノセラス前進〕

DC艦長「速力、ゼロ。RMドック進入準備」
アーチボルド「ようやく着きましたか、アースクレイドルに」
DC艦長「少佐、バン大佐より出頭命令が出ています」
アーチボルド「わかりました。艦長、ユウキ君……後は任せますよ」
ユウキ「了解です」
カーラ「……ここ、地下シェルターだって聞いてたけど…」
カーラ「プラントどころか、街みたいな物まであるんだね」
ユウキ「アースクレイドルは人類の方舟となるべく造られた施設だからな」
カーラ「農場もあるみたいだし、紅茶の葉っぱを栽培してるかもよ?」
ユウキ「……天日で育っていない物は邪道だ」
カーラ「あっそ。でも、こんだけ広いと、ダンスの練習をするスペースにも困らなさそうだね」
ユウキ「……まだそんなことを言っているのか」
カーラ「今はしょうがないけど、全てが終わったら……」
カーラ「元の生活に戻れるなら……ダンサーになる夢、諦めたくないんだ」
ユウキ「……」
カーラ「それで、有名になって……恋愛映画に出演すんの。それも、コッテコテでベタベタの」
ユウキ「……」
カーラ「そうなったら、少しはヤキモチやいてくれる?」
ユウキ「……本当に元の生活へ戻れると思っているのか?」
カーラ「……!」
ユウキ「今回の作戦が成功しても、その後には……」
カーラ「……わかってるよ。けど、夢ぐらい持ってなきゃ、やってられないもの」「もう後戻りが出来なくても……ね」
ユウキ「……」
カーラ「あ……見て、ユウ。あれ、ランドグリーズだよ」
〔カーソル、ランドグリーズを指定〕
カーラ「結構な数が出揃ってるんだね」
ユウキ「ここで相当数の機体が生産できるようになっているみたいだな」
カーラ「これだったら、異星人とも互角に戦えるよ」
ユウキ「……」(だが、奴らが現れる前に連邦の体制を変えなければならない)(戦力を揃えるだけでは異星人に勝てんのだ……)
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

アースクレイドル内部
バン「……連邦軍がアフリカ東部に戦力を集結させているだと?」
ヴィンデル「ああ、工作員から報告があった」「彼らはこのアースクレイドルへ狙いを絞ったようだ」
バン「だが、時すでに遅かったな。我々は予定通り明後日0600にデザートクロス作戦を発動する」
ヴィンデル「……その前に足止めをしておきたい連中がいる」
バン「それは?」
ヴィンデル「ハガネだ」
バン「何故、こだわる?」
ヴィンデル「彼らはDC戦争においてビアン・ゾルダークを討ち……」「L5戦役でもホワイトスターの中枢を破壊した」「故に侮ってはならぬ存在だと認識している」
バン「その意見はもっともだ」「しかし、彼らは突出した力を持っているとは言え、所詮は連邦軍の一部戦力に過ぎん」「ましてや、今回の作戦の成否を握る存在になるとは思えんな」
ヴィンデル「そう言って、DC内でもアードラーを始めとする多くの者が彼らに敗れたのではないか?」
バン「……」
ヴィンデル「戦力はこちらで用意する。デザートクロス作戦全体には影響させん」
バン「……よかろう。貴公がそこまで言うのならな」
DC残党兵「大佐、アーチボルド少佐が見えられました」
バン「ようやく到着したか。ここへ通してくれ」
DC残党兵「はっ」
〔扉の開く音〕
アーチボルド「……どうやらお茶会の時間には間に合ったようですね」
バン「陽動任務ご苦労だったな、少佐」
アーチボルド「いえいえ。それにしても……噂以上に強固な要塞ですね、このアースクレイドルは」
バン「うむ」
アーチボルド「おかげで内部へ入るのも一苦労。用意されているPTやAMの数もかなりのものですし……」「中には見たことのない兵器もあるようですが……あれは?」
バン「そこにいるヴィンデル・マウザーが用意してくれた物だ」
ヴィンデル「……」
アーチボルド「アーチボルド・グリムズと申します。以後、お見知りおきを」
ヴィンデル「ああ」(アーチボルド・グリムズ……こちらではDCと関わっていたか)
アーチボルド(ヴィンデル・マウザー……聞き覚えのない名前ですね)
バン「少佐、まずは疲れを癒してくれ。諸々の報告は後で聞く」
アーチボルド「わかりました」

ヒリュウ改艦橋
ユン「艦長、本艦は接触軌道に乗りました」
ユン「なお、シャトルとは予定通りコンタクト出来そうです」
レフィーナ「わかりました。哨戒中のカチーナ隊から報告は?」
ユン「特に異状なしとのことです」
レフィーナ「そうですか……」
ショーン「例の事件の犯人が動きを見せていないとは言え、油断は禁物ですぞ……艦長」
レフィーナ「ええ、わかっています」
〔通信音〕
カチーナ「オクト1よりドラゴン2へ! シャトルを発見したぜ!」
レフィーナ「わかりました。艦の相対速度合わせ。軌道確認、デッキはランデブー準備」「オクト各機は周辺警戒を密に願います」

ブリーフィングルーム
エクセレン「というわけで……お手数ですけど、月までよろしくお願い致しますですわ」
レフィーナ「わかりました」
ショーン「……ところで、少尉。その喋り方は?」
エクセレン「え? あら?」
リュウセイ「あれだな、ラミアの口グセが移ったんじゃない?」
エクセレン「ん~、そうかも」
レフィーナ「ラミア?」
エクセレン「あ、ウチのチームのニューフェイスなんです」
ショーン「名前から察すると女性の方のようですな。お会いするのが楽しみです」
エクセレン「そりゃあもう、ボン、キュッ、ボーンですよん♥」
ショーン「ほう、それはそれは。数字の当て甲斐がありそうですな」
レフィーナ「あ、あの……副長?」
ショーン「コホン。……それで、そちらの彼が例の?」
アラド「……」
リュウセイ「ほら、アラド。自己紹介、自己紹介」
アラド「アラド・バランガです。所属は……え、え~っと」
レフィーナ「ふふ、緊張することはありませんよ。あなたの事情はダイテツ中佐から聞いていますから」
アラド「は、はあ……」
レフィーナ「完全に自由というわけにはいきませんが、気を楽に」
アラド(と言われても、ここも敵の戦艦だしなあ……)(でも、艦長さんが美人でおしとやか系なのが救いだよな~)
リュウセイ「? お前、なに笑ってんの?」
アラド「あ……いえ、何でもないッス」
〔扉の開く音〕
カチーナ「よ! 元気だったか、エクセレン、リュウセイ」
エクセレン「あらん、カチーナ中尉」
ラッセル「お二人とも、お久しぶりですね」
リュウセイ「ああ。変わりなさそうだな、みんな」
タスク「チッチッチッ、わかってないねえ、リュウセイ君」
リュウセイ「へ?」
タスク「この俺とレオナの間に漂う空気……何か違うと思わない?」
レオナ「……」
リュウセイ「違うって、何が?」
タスク「か~っ、わかんないかねえ。このツーと言えばカーな関係。そんでもって……」
〔殴打音〕
タスク「いてっ!!」
レオナ「それ以上言うと、折り曲げる程度では済まなくてよ?」
タスク「へ、へ~い……」
エクセレン「あらら、見事なお尻のしかれっぷりねえ」
カチーナ「ところで、そこにいるガキは誰だ?」
アラド「……」
カチーナ「新入りか?」
リュウセイ「え? ええ、まあ」
レフィーナ「中尉、彼はラトゥーニ少尉と同じでスクールの出身……」「そして、ついこの間までDC残党に所属していたのです」
レオナ「!」
カチーナ「何だって!? じゃあ、敵じゃねえか!」「どうしてそんな奴がここにいるんだ!?」
ラッセル「た、隊長……」
アラド(や、やっぱ、そうなるよなあ)
レフィーナ「今回の件はハガネのダイテツ艦長、カイ少佐からの依頼であり……私も承服しています」
カチーナ「甘いぜ! あのガキがスパイだったらどうするんだ!?」
エクセレン「アラド君がそうじゃないのは保証するわよん。この子、色々とワケありで……」
カチーナ「てめえに保証されたってなあ……!」
タスク「別にいいんじゃないスか、隊長」
カチーナ「あン?」
タスク「前例だってあるんだし。上の方で納得してるんなら、細かいことは抜きってことで」
カチーナ「前例ィ?」
レオナ「……」
カチーナ「あ……」
タスク「ほら、今に始まったことじゃないっしょ」
カチーナ「ま、まあな」
アラド「あ、あの……どういうことなんです?」
レオナ「……私はDC戦争中、コロニー統合軍のトロイエ隊に所属していたのよ」
アラド「え!? トロイエって……コロニー統合軍親衛隊の!?」
レオナ「ええ。それで、今はこのヒリュウにいる」「戦後の特別措置だけでなく、自分の意思でね」
アラド「……」
レオナ「……旧教導隊の出身で、統合軍やDC側についたエルザム・V・ブランシュタイン少佐や……」「ゼンガー・ゾンボルト少佐もL5戦役で私達に協力してくれた」「この艦やハガネはそういう不思議な縁がある艦なのよ」「だから……あなたがここへ来たことには何か意味があると思うわ」
アラド(意味……)(でも、おれは……)
リュウセイ「今はしょうがねえけど……ブリットが言った通り、これからどうするかは自分で考えるんだ」
アラド「はい……」
エクセレン「んじゃま、これにて一件落着ってことでよろし? カチーナ中尉」
カチーナ「ああ、しょうがねえ」「アラドとか言ったな。もし、その気になったら覚悟しな。あたしがみっちり鍛えてやるぜ」
アラド「え、え~と……この艦の営倉って、どこですか? もう入っときたいんですけど」
カチーナ「こら、逃げる気か!」
〔通信音〕
ユン「艦長、副長。ブリッジへ上がってきてもらえませんか?」
レフィーナ「何かあったのですか?」
ユン「はい。航路前方の宙域に妙な反応が……」
レフィーナ「わかりました。すぐに行きます」

ヒリュウ改艦橋
ショーン「……なるほど、確かにこの重力帯は妙ですね」
ユン「データを調べましたが、以前にあのようなものはありませんでした」
ショーン「ふむ……。例の事件の犯人絡みの現象でしょうか?」
レフィーナ「……航宙予定を変更し、調べてみましょう」
ショーン「予定航路からそれほど離れてはいませんし……そうした方がいいでしょうな」「では、タイムテーブルは私の方で修正しておきます」
レフィーナ「お願いします、副長」「進路変更、推力上げ。目標、前方の異常重力帯」
【シナリオデモ2終了】


サブタイトル
「その名はアインスト」


【戦闘マップ2開始】
〔味方戦艦出現〕
ユン「目標宙域に進入。重力異常値、ほぼ変動なし」
レフィーナ「減速後、艦を固定。カチーナ隊を出撃させて下さい」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃準備〉
エクセレン(う……こ、この感じって……)
カチーナ「ん? 何だ、ありゃ?」
〔画面、ストーンサークルを表示〕
タスク「石っころが環になってる……」
ラッセル「まるでストーンヘンジですね」
リュウセイ「すっとんきょうな返事?」
タスク「こらこら、『きょう』はどっから出てきたんだ、『きょう』は?」
リュウセイ「いちいち細けえな。それよか、ラッセルが言ってたのって何なんだ?」
ラッセル「ストーンヘンジ……。イギリスにある遺跡です」「環状に石が並んでいて、建造者も建造目的も不明なんです」
レオナ「確か、日本にもあるわね」
リュウセイ「へー」
タスク「興味なさそうだな、オイ」
リュウセイ「そうでもねえぜ。中国で見たアンノウンとか、超機人とか……最近、その手の話が多いし」
レオナ「でも、地面が存在しない宇宙に何故あのような物が?」
カチーナ「偶然じゃねえのか? 宇宙に石っころがあったって、そんなに珍しいこっちゃねえだろ」
レオナ「ですが、環状になっている点に疑問が残ります」
カチーナ「それも偶然だ、偶然」
ラッセル「いくら何でもそんな」
エクセレン「……うう……。これって、あの時と同じ……?」
タスク「? どうしたんスか、エクセ姐さん」
カチーナ「腹でもいてえのかよ?」
エクセレン「く、来る……!」
カチーナ「来るって、何が?」
〔警報〕
ユン「! 環状石の重力値にゆらぎが!!」
レフィーナ「!」
ユン「前方に正体不明の反応多数!」
〔アインスト転移〕
〔敵ユニット出現〕

エクセレン「!!」
カチーナ「な、何だ、ありゃ!?」
リュウセイ「ア、アンノウンだ!!」
カチーナ「それって、さっきてめえが言ってた奴か!?」
リュウセイ「あ、ああ……!」
ショーン「……形状はハガネからのデータと一致しておりますな」
レフィーナ「ええ……」
リュウセイ「でも、何であいつらがこんな所に……!?」
カチーナ「何だって構わねえ! 敵ならブッ倒すだけだぜ!」
レフィーナ「ユン、念のためアンノウンにコンタクトを試みて下さい」
ユン「了解!」
ショーン「……とは言え、ハガネと同じケースになりそうですな」
レフィーナ「……」
ユン「艦長、アンノウンがこちらへの接近を開始しました!」
レフィーナ「! 呼びかけに反応した……?」
ショーン「ですが、あの様子はとても友好的だと思えません。……いかがされます、艦長?」
レフィーナ「カチーナ隊は本艦の護衛を。アンノウンのデータはこちらで収集します」
カチーナ「よし! 野郎共、聞いての通りだ! 気合入れろ!!」
???(アインストグリート)「……マ……タ……」
エクセレン「え!?」
ラッセル「どうしました、エクセレン少尉!?」
エクセレン「今……声が聞こえなかった?」
タスク「声!? 何言ってんスか、少尉?」
???(アインストグリート)「コノ……バショ……」
エクセレン「や、やっぱり……あれ、喋ってる……!」
タスク「へ!?」
リュウセイ「もしかして、また何か聞こえてんのか?」
エクセレン「リュウセイ君は何も?」
リュウセイ「あ、ああ……」
???(アインストグリート)「…………」
エクセレン(ちょっとぉ……どういうことなの? やっぱり、私にだけ……聞こえてる?)
カチーナ「ワケかなんねえことを言ってねえで、戦闘態勢に入れ! 仕掛けるぞ!!」

<敵全滅・敵増援1出現>
ユン「アンノウン、全機撃墜!」
カチーナ「ハッ! ざっとこんなもんだぜ!」
レフィーナ「……結局、彼らはこちらからのコンタクトに応じたのですか?」
ユン「いえ、受信していたかどうかも怪しいです」
ショーン「ふむ……。人が乗っているものだとは考えにくいですからな」
レフィーナ「データの方は?」
ユン「スキャン解析を行いました。現在、ハガネからのデータとあわせて検証中です」
ショーン「出来れば、サンプルを持ち帰りたい所ですが……あれだけ暴れられては仕方ありませんな」
レフィーナ「ええ……」
カチーナ「何にせよ、植物野郎はさっきので打ち止めみてえだな」
タスク「う~ん、ヤな予感がする」
カチーナ「てめえ、また適当なこと言いやがって」
タスク「やだなあ、今までの経験とデータに基づいた予感ッスよ」
〔敵ユニット出現〕
リュウセイ「また出た!?」
タスク「ほら、隊長! 俺が言った通り!」
カチーナ「バッキャロー! 喜んでる場合か!!」
???(アインストクノッヘン)「……」
エクセレン(今度のホネホネから声は聞こえない……。気のせいだったのかしら)
ショーン「ふむ……どうやら我々は足を踏み入れてはならぬ所へ来てしまったようですね」
レフィーナ「やはり、あそこにはアンノウンに関する何かがある……」
ショーン「もっと詳しく調べた方が良さそうですな」
レフィーナ「ええ。全艦、引き続き戦闘態勢。オクト各機はアンノウンの迎撃を」
カチーナ「了解! 全機、フォーメーションを組み直せ! もう1セット行くぞ!」

<敵全滅・敵増援2出現>
カチーナ「ようし、今度こそ打ち止めだろうぜ」
エクセレン「……」
〔サイコドライバー能力発現〕
エクセレン「!」
リュウセイ「つっ! 今のは!?」
レオナ「この感じ……!」
タスク「ま、まだ来るのかよ!?」
カチーナ「来るって、何がだ!?」
〔アルフィミィ転移〕
〔敵ユニット出現〕

???(アルフィミィ)「…………」
エクセレン「……!!」
ラッセル「さっきまでのアンノウンとは違う……!」
リュウセイ「あ、ああ。見た目も中身も……」
ラッセル「中身!?」
レオナ「いるわ……中に」
カチーナ「!? てめえら、何言ってやがんだ!?」
エクセレン「な、何なの、これ……!」
???(アルフィミィ)「……あなた……」
エクセレン「!!」
???(アルフィミィ)「……あなたは……」
エクセレン「誰!? 誰なの!?」
アルフィミィ「私の名はアルフィミィ。アインスト・アルフィミィ……」
エクセレン「アインスト……アルフィミィ……?」
リュウセイ「アインストって何だ!?」
エクセレン「! リュウセイ君、今の聞こえたの!?」
リュウセイ「聞こえるも何も、こっちの回線に割り込んできてるぜ!」
エクセレン「え? じゃ、普通に喋ってるってこと?」
ラッセル「今のは女性の声だった……あの中には人間が乗ってるんでしょうか?」
アルフィミィ「……」
カチーナ「ゴチャゴチャ言ってる場合じゃねえ! 来るぞ!」

<エクセレンvsアルフィミィ>
アルフィミィ「……」
エクセレン「答えてもらうわよ! あなたは何者?」
アルフィミィ「来るべき刻が……近い……」
エクセレン「私にもわかるように言ってもらえる? 声からすると……可愛いお嬢ちゃんなのかしら?」
アルフィミィ「お嬢……ちゃん? 違いますの……私は……あなた」
エクセレン「!?」
アルフィミィ「あなたが……もっと完全なら……私も……」
エクセレン「はい、ストーップ! 順序よく話してくれない? 私にもわかるように」
アルフィミィ「…………」
エクセレン(なんか……初めて会った気がしない。この子は……誰なの?)

<リュウセイvsアルフィミィ>
アルフィミィ「……この力……」「もう一つの……歪ませる……」
リュウセイ「!? 何言ってやがんだ!?」

<タスクvsアルフィミィ>
タスク「ヘヘッ、俺の勘じゃ中に乗ってんのは相当の可愛い子ちゃんだな」
アルフィミィ「違う……ルーツ……」
タスク「え? 違うの!?」

<レオナvsアルフィミィ>
アルフィミィ「……与えた……はずのない……」
レオナ「! いったい、何を……!?」

<アルフィミィHP50%以下or敵増援2出現5ターン後のPP・勝利条件達成>
アルフィミィ(……キョウ……スケ……)
エクセレン「!!」
アルフィミィ(彼に……会いに行きますの……)
エクセレン「な、何であなたがキョウスケのことを!?」
アルフィミィ(私にないもの……私が……私であるために……)
エクセレン「! 待って!!」
〔アルフィミィ転移〕
〔敵ユニット離脱〕

エクセレン「……」
カチーナ「逃げやがったか! 追うぞ!!」
レオナ「あの速度では無理です、隊長。レーダーからも消えました」
カチーナ「チッ……!」
レフィーナ「ユン、アンノウンの反応は?」
ユン「ありません。重力異常反応も消えました」
レフィーナ「そうですか……」
リュウセイ「何だったんだ、あいつ……」
レオナ「アルフィミィと名乗っていたわね。アインストは……アンノウンの名前かしら?」
エクセレン「…………」
レオナ「大丈夫ですか、少尉?」
エクセレン「え? ええ……」(あの子……確かにキョウスケって言った……)(何なの? あの人と何か関係があるの……?)
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ブリーフィングルーム
ラッセル「……調査の結果、ストーンサークルを形成していた岩石に異常はなかったそうです」
カチーナ「バカ言うな。あんな化け物共が出てきて、何もねえってのか?」
ラッセル「はい。あの後、重力異常反応が消え……ストーンサークルは四散したそうです」「おそらく、あの岩石は何らかの力によってあそこへ運ばれただけかと……」
カチーナ「なら、その力ってのは何なんだよ?」
ラッセル「そ、それは……」
リュウセイ「もしかして、蚩尤塚の時と同じで……空間転移って奴?」
ラッセル「今の所はそう予測されています。でも、もっと問題なのは……」
リュウセイ「あのアインスト・アルフィミィって奴か。あいつ、人間なのか?」
エクセレン「…………」
レオナ「私達の言葉を使っていたことから判断すると……その可能性は無きにしも非ずね」
カチーナ「他の奴が骨に植物だぜ? 声だけ女の化け物じゃねえか?」
エクセレン「う~ん……中身はともかく、見た目は人間の女の子じゃないかしら」
カチーナ「何だおめえ、見たのかよ?」
エクセレン「え?」
リュウセイ「そう言や、少尉……戦闘中にあいつと何か喋ってなかった?」
エクセレン「や、やあねえ、気のせいじゃない?」
レオナ「……」
エクセレン(ネタがネタだけに、まだうかつなことは言えないもんね)(けど、キョウスケには話しといた方がいいかも)「それよか、リュウセイ君達こそ何かわからなかったの?」
リュウセイ「そうだな、あの赤いのが出てくる前に頭がズキンときて……」
レオナ「その後、何者かの意思のようなものを感じました」
エクセレン「意思……『念』って奴ね」
レオナ「ですが、それ以上のことは何も。話していた内容も意味不明です」
エクセレン「そう……」(リュウセイ君達のような力の有無は関係ないのかしら?)
リュウセイ「ところで、何で少尉はあいつが来るってわかったんだ?」
エクセレン「……それが自分でも不思議なのよねえ。やっぱ、私ってエスパー?」
カチーナ「おめえはエスパーって言うより、デンパだろうが」
エクセレン「いやん、そんな」
〔扉の開閉音〕
タスク「み、みんな! 大変だ!!」
カチーナ「何だ? また化け物でも出たか?」
タスク「そうそう、今度は色っぽい姉ちゃんで……」「って、ちが~う! アフリカ! アフリカが!」

ヒリュウ改艦橋
カチーナ「な、何だって!? DC残党に出し抜かれただぁ!?」
レフィーナ「ええ。連邦軍のキルモール作戦開始前に彼らが打って出たのです」
カチーナ「しょっぱなでカウンター食らっちまったのか。……で、戦況は?」
ユン「DC残党軍はニジェール地区の自治政府を管轄下に置き……」「現在はアルジェリア南端へ進出中だそうです」
ラッセル「も、もうそんな所まで……」
レオナ「敵の目的はアルジェリア北部の制圧でしょうか?」
ショーン「おそらく。あの周辺の自治区は旧西暦時代の植民地政策の歴史の反動で……」「連邦政府樹立後も民族独立運動や部族抗争で内戦が続き、連邦の干渉が上手くいっていません」「DC残党はそれを利用し、地勢を味方につけたのかも知れませんな」
ラッセル「しかし、反連邦政府とは言え、主義主張は違うでしょうし、そう簡単にいくものでは……」
ショーン「おそらく、DC残党にはそちらの世界に顔の効く人間がいるんでしょう」「最終的に彼らはあの辺りの反連邦主義者をまとめあげ、地歩を固めてヨーロッパへ侵攻し……」「連邦大統領府があるパリを制圧する気なのかも知れません」
ラッセル「それじゃ、DC戦争の二の舞ですよ……」
レオナ「……」
エクセレン「……ね、エチオピア方面は?」「あっちにはキルモール作戦で連邦の戦力が集められてたはずでしょ」
ユン「現在、DC残党と交戦中ですが、戦況は芳しくないようです」
リュウセイ「芳しくないって……エチオピア方面にゃ、ハガネとかも行ってんだぜ?」
ユン「詳しい状況は不明ですが、現場の指揮系統は混乱しているようです」
カチーナ「フン。土ン中のモグラにしちゃ、随分な力と勢いがあるじゃねえか」「てっきりこっちが攻めで、向こうが守り一辺倒になるモンだと思ってたぜ」
エクセレン「う~ん……。確かに、残党さんの割には色々と潤ってるみたいだったけど……」「『モグラ叩き』ならぬ『モグラ叩かれ』ってのはねえ」
カチーナ「……レオナ、おめえはどう思う?」
レオナ「かつてのDCは、必要数のアーマードモジュールの生産時間を最初から戦略に組み込んでいました」「しかし、残党軍が前大戦から今の戦力を揃えるまでの時間が短すぎると思います」
タスク「アースクレイドルで色々作り置きしてたんじゃないの?」
レオナ「それもあると思うけど、彼らに資金と兵器を提供している者がいると考えた方がいいわ」
ショーン「おっしゃる通りですな。でなければ、今回のような規模の軍事行動には出られませんよ」
タスク「じゃ、DC残党のスポンサーは誰なんスか?」
ショーン「色々あると思いますが、大手はイスルギ重工でしょう」「それに、新社長のミツコ・イスルギ氏は可愛い顔をしてやり手だとも聞いておりますから」
タスク「可愛い? それ、本当ッスか?」
ショーン「はい。亡くなられた前社長のレンジ氏と血がつながっているとは思えないぐらいに」
タスク「へ~っ。副長、写真とかは……」
レオナ「タスク?」
タスク「それで、副長。イスルギ重工の暗躍とはいったい?」
ショーン「そのようなことを聞かれた覚えはありませんが……ま、いいでしょう」「元々リオンシリーズはDCで使っていた機動兵器ですし……」「現在は我が軍の主力機としてライセンス生産もされています」「ですから、出所に関してもイスルギ重工はある程度シラを切れるでしょうね」「そして、その後は政治家と戦争商人の裏取引でうやむやに……」
エクセレン「けど、DC戦争と違って今回はこっちにもリオンシリーズがたくさんあるし……」「戦いが長引いたら、向こうの方が不利になると思うけど」
ショーン「おそらく、何らかの切り札を用意しているのでしょうな」
リュウセイ(もしかして、あの緑色の人型機動兵器か? それとも……)
レフィーナ「……いずれにせよ、状況は大きく動き始めたようですね」
ショーン「ええ。地上は地上で、宇宙は宇宙で……」
エクセレン(これじゃ、キョウスケにあの子のことを聞く余裕なんてないかもね……)
ショーン「ともかく、我々は我々の任務を果たしましょう」
レフィーナ「ええ。では、これより本艦は月のマオ社へ向かいます」
【シナリオエンドデモ終了】


● No9「疑惑の宇宙」 へ戻る

● No11B「戦うべき敵」 へ進む


◆ 「スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2」 へ戻る




当館に記載されている作品名・製品名などは、各社の登録商標です。
当館の内容は、各社からの正式許可を受けてはおりません。