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No.1B
折れた翼、砕けた爪

【シナリオデモ開始】
極東支部司令部
ハンス「…以上だ。お前には、この機体のテストをしてもらう」
キョウスケ「中佐…質問が」
ハンス「何だ? 言ってみろ」
キョウスケ「資料を見ました。この機体…ビルトラプターは、可変時の安定精度が極めて低い…」「とても実戦テストができる代物だとは思えません」
ハンス「実戦テスト? 馬鹿なことを言うな。標的の戦車にはペイント弾しか装填されておらん」「せいぜい機体が汚れるぐらいだ。貴様が掃除すればよかろう?」
キョウスケ「…実弾でなければいいというわけではありません」
ハンス「貴様、私の命令が聞けないというのか? あ? キョウスケ・ナンブ曹長」
キョウスケ「いえ。…やれと言われればやります。そこに命を賭けることに異論はありません」「ただ、被弾するにせよ、回避するにせよ…危険はつきまとうことになります」「今の不完全な状態では、戦闘データも満足に取れません」「にも関わらず、貴重な新型パーソナルトルーパーのテストを強行する意味があるのかと…」「そう疑問に思っているだけです」
ハンス「事情を知らぬ一兵士が生意気な口を利くな」
キョウスケ「しかし、ゲシュペンスト2号機は無理なテストがたたって…」「機体ごと行方不明になったと聞いていますが?」
ハンス「実験を重ねてこその戦果だ。そんな噂に踊らされるとは、案外肝の小さい男だな」
キョウスケ「……」(現状では、制空権を確保出来るパーソナルトルーパーの開発が急務だというのに…)
ハンス「さっさとテスト場へ向かえ、キョウスケ・ナンブ曹長」
キョウスケ「…了解、失礼します」
〔扉の開閉音〕
ハンス(気にいらんな…あの男。まあいい、欠陥機を押しつけられたのだからな…)(…マオ社に負い目を作る絶好の機会…あの男には、そのための生け贄になってもらわねばな…)(クク…フフフ…)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「折れた翼、砕けた爪」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
オペレーター「ビルトラプター、フライヤーモードで離陸しました」「ターゲットドローンの配置完了。AI設定確認、異常なし」
イルム「よう、準備はいいか? キョウスケ」
〔味方ユニット出現〕
キョウスケ「いつでも構いません」
イルム「よし。データはこっちで取っておいてやる」
キョウスケ「よろしくお願いします、イルムガルト中尉」
イルム「ビルトラプターは、初の可変型パーソナルトルーパーだ。くれぐれも無茶するなよ」「レイカー司令の留守中に事故でも起こしたら、後で面倒なことになるからな」
キョウスケ「了解です」
ハンス「では、始めろ。…好きにやってかまわん。どうせペイント弾だ」
キョウスケ「…了解」
ハンス(そう、当たれば落ちる…な)
<戦闘開始>

<キョウスケが戦闘>

キョウスケ「…機体バランスが取りにくい…。月の人間の重力感覚がおれ達とは違うせいか…?」「どうもなじまんが…仕方がない。やってみるか…!」

<キョウスケが戦闘(戦闘後)>
キョウスケ「ペイント弾…!? いや、今のは…実弾か…!」「ハンス中佐! こちらキョウスケ・ナンブ曹長です。ハンス中佐…!」
オペレーター「中佐、パイロットからエマージェンシーコールです!」
ハンス「つなぐな。試作機なのだから、調子が悪いのは当たり前だ。それに、最近の若いのは泣き言ばかりで困る」
イルム「何言ってんです、中佐! ドローンに実弾が装填されてるって話、俺は聞いてませんよ!」
ハンス「フン…いちいちそんなことをお前に報告する義務があるのか?」
イルム(! こ、こいつ…!)
キョウスケ「…くっ、どういうことだ? …どうあれ、切り抜けなければならんということか…!」

<敵全滅or3PP・勝利条件達成>
ハンス(…頃合いか)「キョウスケ曹長、なかなかの腕前だな。次は…緊急時変形テストをしてもらおうか」
イルム「何だって!? あんた、どういうつもりなんだ!? 今の状態で変形なんかしたら…!」
キョウスケ「中佐、説明して下さい! 何故、ドローンに実弾が…!」
ハンス「いいからテストを行え。それとも、怖いのか? あ? キョウスケ・ナンブ曹長…」
キョウスケ「…了解。ラプターの緊急時変形を試します」(どうやら…はめられたらしいな)(ちっ、運を天に任せるしかないということか)
イルム「やめろ、キョウスケ! 戻って来い!!」
ハンス「中尉、越権行為だぞ」
イルム「ふざけるな! あんた、キョウスケを殺す気か!?」
ハンス「口の利き方に気をつけろ、イルムガルト中尉…」
キョウスケ「…くっ、ままよ…!」
〔キョウスケ、海上へ移動〕
〔キョウスケ、変形〕

キョウスケ「変形…しきらない…ッ!」「ぐ、うおおっ!」
〔味方ユニット撃破〕
イルム「キョウスケッ!!」
オペレーター「緊急事態発生! ビルトラプターが海中に!! 曹長! キョウスケ曹長っ!」
ハンス「何ということだ。…おお、あのような優秀なパイロットを失ってしまうとは…」「これはマオ・インダストリーに厳重な注意と抗議をせねばならん」「イルム中尉、すぐに機体を回収し、月へ送り返せ」
イルム「!」
ハンス「いいか、今回の件はマオ社の責任だ。そのことをリンに…貴様のかつてのパートナーに伝えておけ」
イルム「あ、あんたは…!」
オペレーター「中佐!」
ハンス「何だ? 指示が聞こえなかったのか? ビルトラプターを回収して…」
オペレーター「パイロットの生存を確認しました!!」
ハンス「な…何だと!? あの爆発でか!?」
イルム「キョウスケ! 応答しろ、キョウスケ!!」
キョウスケ「う…うう…」
ハンス(ぐ、ぐうう…何という悪運の強い奴…!)(やむをえん…。事故を理由にあの男…この極東支部から放り出すしかあるまい…面倒な)
キョウスケ「どうやら…無事…らしい。う……アバラは何本か…持っていかれてるか…」「また…生き残ったらしい。…やれやれ…」
【戦闘マップ終了】


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