No.31
仮面の下にある顔は
【シナリオデモ開始】
自動惑星ネビーイーム
アタッド「さあ、目覚めるがいい…。あたしの可愛い人形さん…」「今からお前の名前はゲーザ…ゲーザ・ハガナーだよ…」
ゲーザ「………」
アタッド「いいかい？ お前に新しい身体を与えたのはこのあたし…アタッド・シャムラン」
ゲーザ「…アタッド……シャムラン」
アタッド「そう…いい子だねえ。だから、私の言うことをよくお聞き」「お前の役目は、選ばれたサンプルを血祭りに上げること…」
ゲーザ「…血祭り…」
アタッド「そう…。あたしの言うことを聞けば、楽しいゲームで遊ばせてやるさね」
ゲーザ「ゲーム…」
アタッド「さあ、もうお眠り。もうすぐ外に出してやるからねえ」
イングラム「…相変わらず見事なマインドコントロールだな」
アタッド「イングラム…。戻って来たのかい？」
イングラム「ああ。地球での仕込みが終わったのでな」「ところで…サンプルの調子はどうだ？」
アタッド「今のところ問題はないよ。この子を含めて全員ね」
イングラム「そうか」
アタッド「また新しいサンプルを持って帰って来たんだろう？ あたしが調整してやるよ」
イングラム「いや…クスハ・ミズハは残してきたサンプル達の最後の仕上げに必要だ。俺の手で調整する」
アタッド「ふ～ん…。ヴィレッタと同じようにかい？」
イングラム「お前には関係のない話だ」
アタッド（フン、木偶人形風情が…。調子に乗るんじゃないよ）
極東支部基地
カーク「地下格納庫でのＲ－３のパーツ交換作業が終了した」「あとはＴ－ＬＩＮＫシステムの中枢が回復するのを待つだけだ」
ロバート「中枢だと！？」
ジョナサン「おいおい、カーク…人間を機械と一緒にするんじゃない」
カーク「パイロットなどマシンの１パーツに過ぎんよ」
ロバート「何！？ 冗談でもそんなことを言うな！」
ジョナサン「待て待て、二人とも！ 今、私達で争っても何にもならんぞ」
ロバート「く……！」
ジョナサン「カーク、お前も相変わらずだな。人の扱いがさばけているというか、下手というか…」「きっと、マリオンはそういう所に似たんだな」
カーク「昔の話だ」
ロバート「………」
ジョナサン「どうした、ロブ？」
ロバート「…一つ、気になることがあるんです」「何故、イングラム少佐はＲ－３を破壊しなかったのでしょう？」
カーク「無論、彼がわざと狙いを外したからだ」
ロバート「だから、どうして？」
カーク「少佐は、アヤを起爆剤にしようとしたのだろう」
ロバート「起爆剤…？」
カーク「そうだ。キョウスケやマサキ、リュウセイ達により強い力を発揮させるためのな」
ロバート「もしや…クスハもそのために？」
カーク「おそらくな」
ジョナサン「だが…これからが厄介だな。イングラム少佐はこちらの手の内をほぼ知り尽くしている」「何にせよ、これからは苦戦する一方だろうな」
ロバート「いや、それはわかりませんよ」
カーク「何故そう思う？」
ロバート「人間の底力って奴はな…俺達科学者が計算した以上の数値を弾き出すことがあるからさ」
極東支部基地
エクセレン「あら…いい所にいたわね、色男さん。ねえねえ、医務室ってどこにあるか知らない？」
ライ「上のプレートが見えないのか？」
エクセレン「あらら、ここだったのね。それで、アヤの具合はどう？」
ライ「まだ意識が戻っていない」
エクセレン「そう…。大事に至らないといいけどね」「ま、眠れるお姫様は王子の熱いキッスで目覚めるってのが相場だけど、どう？ 王子様」
ライ「遠慮しておく。Ｒ－２の調整作業が残っているのでな」
エクセレン「あらあら、若いわねえ。素直じゃないんだから、もう」
医務室
エクセレン「あら、ラーダさんとリューネも来てたの？」
リューネ「うん…事情が事情だし、心配でね」
ラーダ「それに、彼女には辛い現実を伝えなければならないから…」
エクセレン「そうね…。信じてた人に、好きだった人に裏切られちゃったんだもんね」
ラーダ（…イングラム少佐だけじゃない…。もしかしたら、ヴィレッタもあの人と同じで…）
アヤ「う、うう……」
リューネ「アヤ、気がついた！？」
アヤ「…リューネ…私、夢を見たの…」
リューネ「夢？」
アヤ「…イングラム少佐が…私を…撃ったの…。そんなこと、あり得ないのに……」
ラーダ「アヤ……」
エクセレン「はい、ストップ。夢にしたい気持ちもわかるけど…現実よ」
アヤ「えっ…？」
ラーダ（エクセレン…あなた…）
エクセレン「イングラムはあなたを…あたし達を裏切ったのよ」
アヤ「う、嘘よ！」
リューネ「ホントのことだよ、アヤ…。あいつはあたし達にも攻撃を仕掛けて来て…クスハを連れ去ったんだ」
アヤ「そ、そんな……。うっ…うう…」
エクセレン「泣いたって、何の解決にもなんないわよ」「優しい言葉をかけてあげられる余裕もないしね」
アヤ「エクセレン……」
エクセレン「あなたがイングラムを信じたいなら、止めはしないけど…泣いても何にもなんないわよ」
リューネ「そうだね…。酷な言い方だけど…」
アヤ「リューネ……」
リューネ「ね、アヤ。決着つけようよ」「イングラムの所まで行って…あいつの胸ぐらつかんで、あんたの想いをぶつけなよ」
アヤ「私の…想い…？」
リューネ「うん。あたしだったらそうするよ」
エクセレン「そうそう。あたし達はサンプルじゃなく…感情を持った人間だってこと…思い知らせてやれば？」
アヤ「…わかったわ。私、もう一度イングラム少佐に会ってみる」
リューネ「その意気、その意気」
エクセレン「こんなご時世だもの、少しでも前向きにならないとね」
アヤ「ええ…ありがとう、みんな…」
ラーダ「じゃあ、アヤ。気分を落ち着かせるのに、効果的なヨガのアサナを教えてあげるわ」
アヤ「え？」
エクセレン「やば…！」
リューネ（今の内に逃げようっと…）
ラーダ「どこへ行くの、二人とも？ あなた達にも付き合ってもらうわ」
リューネ「や、やっぱり？」
ラーダ「大丈夫、大丈夫。ちょっと苦しい姿勢だけど効果は抜群よ」
リューネ「あのさ、それって本末転倒じゃないの？」
エクセレン「まあ…それで気を失っちゃえば、またゆっくり休めるし」
アヤ「…ま、また今度で…いいですか、ラーダさん？」
ラーダ「駄目よ。さ、みんな、呼吸を整えて……」
極東支部司令部
キョウスケ「…自分を戦闘指揮官に？」
ダイテツ「そうだ。前任のイングラム少佐がああいう結果になったのでな」
キョウスケ「…階級から考えて、アヤ大尉かイルムガルト中尉が適任だと思われますが…」
イルム「悪いな、俺は荷の重いポジションが性に合わなくてね。ついさっき辞退させてもらったよ」「それに、アヤ大尉も自分の代わりに、お前を推したそうだ」
キョウスケ「しかし…」
カチーナ「ヘッ、遠慮すんなよ。あたしは全然構わないぜ？」
キョウスケ「カチーナ中尉…」
カチーナ「指揮官なんて面倒だし…勝手に突っ込んで、またラッセルに心配かけるわけにもいかねえしな」
イルム「おいおい、勝手に突っ込むことが前提か？」
カチーナ「…さてね。ま、ともかく…あたしは指揮官なんて柄じゃないってことさ」
ダイテツ「レフィーナ中佐やショーンからの推薦もある。無論、ワシもお前が適任だと考えておる」
キョウスケ「………」「…わかりました。努力します」
ダイテツ「では、頼むぞ」
レイカー「それから、部隊の再編と今後の作戦を遂行するにあたって…」「曹長階級のパイロットを全員、少尉へ…そして、君を中尉へ戦時昇任させる」
キョウスケ「了解です」
〔警報〕
オペレーター「第３防衛ライン上にエアロゲイター部隊が転移出現！ 当基地に向かって来ます！！」
ノーマン「何だと…？ 今まで奴らは支部クラスの基地に攻撃を仕掛けて来なかったと言うのに…」
レイカー「本格的な軍施設への攻撃を開始したか…ハガネとヒリュウ改が目的か…そのいずれかでしょうな」
ダイテツ「では、それを確かめる意味でもワシらが迎撃に出よう」
レイカー「うむ…頼むぞ、ダイテツ」
【シナリオデモ終了】
サブタイトル
「仮面の下にある顔は」
【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現〕
〈出撃戦艦選択〉
〔味方ユニット出現〕
〈出撃準備〉
キョウスケ「アサルト１より各機へ。本日からおれが戦闘指揮を執ることになった。以後、よろしく頼む」
ジャーダ「よっ！ 待ってたぜ、大統領！」
エクセレン「しかも、中尉にご昇進～。いやん、素敵！ もう好きにしてって感じ！」
タスク「キョウスケ中尉殿、給料上がったんでしょ？ 今度おごって下さい！」
レオナ「…この状況で、よく悪ふざけが出来るものね…」
イルム「ま、こうなるわな」
カチーナ「予感的中。だから、面倒なのさ」
※※リュウセイ出撃の場合、セリフ追加※※
キョウスケ「…む？」
リュウセイ「………」
キョウスケ「リュウセイ少尉…気持ちはわかるが、今は戦闘に集中しろ」
リュウセイ「あ、ああ…了解だぜ」
キョウスケ「では、各機…敵機の迎撃に移ってくれ」
＜戦闘開始＞
＜４ＰＰ＞
キョウスケ（敵に極東基地へ向かう気配が見当たらない。…やはり、標的はおれ達か）（ならば、イングラム少佐がおれ達をサンプルと呼んだ理由も納得できる…）（ただ、何のためのサンプルかという疑問は残るがな）
＜敵５機以下・敵増援１出現＞
〔敵ユニット出現〕
リオ「くっ、狙いすましたかのように！ こっちの部隊展開のパターンを知っているとでも言うの！？」
ラトゥーニ「だって、イングラム少佐が敵に回っているんだもの。私たちの手は読まれていると思った方がいい」
リオ「そ、そうね…！」
ラトゥーニ「多分、あのスパイダーは水陸戦用タイプの強化型…。みんな、気を付けて」
エクセレン「それに、まだまだ夜はこれから…って感じがビシバシするわねえ」
タスク「隠し球の一つや二つはあるって思っといた方がいいッスね」
キョウスケ「そういうことだ。敵はまだ増援を送り込んでくる可能性が高い。各機、油断するなよ」
＜敵全滅or敵増援１出現の次フェイズ・味方援軍１＆敵増援２出現＞
〔敵ユニット出現〕
ガルイン「………」
エクセレン「わお、予感大的中！」
ブリット「少尉！ 喜んでる場合じゃないですよ！！」
イルム「こないだの青い奴か。多分、指揮官機ってところだな」
エクセレン「ついでに言うなら、緑のとは違うのだよって感じ？」
キョウスケ「そこまでにしろ、エクセレン。どうやら本命の登場らしい」
エクセレン「んじゃま、丁重にお出迎えしないとねえ」
リュウセイ「もしかして、あの青い奴にはイングラムが乗っているのか！？」
アヤ「いえ、違うわ。あれに人は乗っていないと思う…」
マサキ「じゃあ、何が乗ってるってんだ！？」
アヤ「そ、それはわからないけど…」
キョウスケ「いずれにせよ、敵の指揮官的存在であるに違いない。いい機会だ、お手並み拝見といこう」
ガルイン「………」
ラッセル「キョウスケ中尉、この空域に接近してくる友軍機を感知しました！」
〔味方ユニット出現〕
※※ゲシュペンスト・Ｒ入手フラグ成立の場合のセリフ※※
エクセレン「あら？ あのゲシュペンスト、他のと色が違うわねえ」
ガルイン「……！」
ジャーダ「形式番号は…ＰＴＸ－００１！？ お、おいおい！ ＰＴの元祖だぜ、あれ！！」
エクセレン「わお！ んじゃ、超レア物じゃなぁい！？」
イルム「懐かしいな。俺も一時期はあいつの世話になったもんだ」
リョウト「ＰＴの第１号機が現役で使われてるなんて…」
イルム「戦力増強のために駆り出されたんだろうが…」「元祖とは言っても、チューンと乗る奴次第じゃ現役機より強いかも知れないぜ」
リョウト「それ、本当なんですか？」
イルム「ああ。３機のＭｋ－Ｉは試作機とは言え、予算度外視で作られた特別な機体だ」「内１機は幻のＭｋ－IIIの基本体になったぐらいだからな」
ギリアム「こちらはギリアム・イェーガーだ。これよりそちらの援護に回る」
エクセレン「あらん、お久しぶりです、少佐！ 随分と遅いご到着で」
ギリアム「フッ…そう言うな。遅延分は働かせてもらう」
キョウスケ「ご協力感謝します」
イルム「おまけにパイロットは元教導隊のギリアム少佐か。こいつは心強い助っ人だぜ」
※※ゲシュペンスト・Ｒ入手フラグ不成立の場合のセリフ※※
エクセレン「あら？ あのゲシュペンストって…」
ガルイン「……！」
ジャーダ「Ｍｋ－IIの試作型１号機、タイプＲか！」
エクセレン「そうそう。言うなれば、ヴァイスちゃんのお兄さんね」「ゲシュ兄さ～ん！」
タスク「？」
リョウト「そうか…。ヴァイスは試作型Ｍｋ－IIの３号機を基にした改造機だったっけ」
イルム「ああ。チューンと乗る奴次第じゃ、現役機より強いかも知れないぜ」
ギリアム「こちらはギリアム・イェーガーだ。これよりそちらの援護に回る」
エクセレン「あらん、お久しぶりです、少佐！ 随分と遅いご到着で」
ギリアム「フッ…そう言うな。遅延分は働かせてもらう」
キョウスケ「ご協力感謝します」
イルム「元教導隊のギリアム少佐か。こいつは心強い助っ人だぜ」
ガーネット「誰なの、あの人？ ちょっとカッコいいじゃない？」
ラッセル「元教導隊のメンバーで…今は情報部に所属している方です」「ＤＣ戦争中はヒリュウ改に乗って自分達と行動を共にしておられました」
ガーネット「ふ～ん…」
マサキ「…ええっと、ギリアム・イェーガー少佐だっけ？」
ギリアム「！ 君は……報告書にあった魔装機神の…」
マサキ「…マサキ・アンドーだ。あんた、どっかで俺と会ったことねえか？」
ギリアム「………初見だと思うが？」
マサキ「そっか…。やっぱり、気のせいか……」
ギリアム（………………）
マサキ「すまなかったな。突然変なことを言ってよ」
ギリアム「…気にする必要はないさ」（…それよりも……）（…やはり、人型の機体は今のところハガネとヒリュウ改に対してのみ送り込まれているようだ）（イングラム少佐のことを踏まえても、エアロゲイターは彼らを特別視していると見て間違いない…）（それが俺の予想の裏付けとなればいいのだが…）
＜ガルインと戦闘（戦闘後）＞
ラトゥーニ「！」
ギリアム「今の動きは…！」
ラトゥーニ「………」
ガーネット「どうしたの、ラトゥーニ！？」
ラトゥーニ「あの機体の動き、見覚えがあるの…」
ガーネット「見覚えがあるって…あれ、敵の新型機よ！？」
リョウト「そうだよ、交戦するのだって今回が初めてなんだよ？」
ラトゥーニ「私の勘違いかも知れないけど、確かにどこかで見たことがあるような…」
ギリアム「………」
＜ガルイン撃破orＨＰ３０％以下・勝利条件達成＞
※※撃破の場合のセリフ※※
ガルイン「………！」
※※ＨＰ３０％以下の場合のセリフ※※
ガルイン「…………」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
〔敵ユニット離脱〕
【戦闘マップ終了】
【シナリオエンドデモ開始】
データ室
レフィーナ「ご苦労様です、ギリアム少佐。特別調査任務の方は終わったのですか？」
ギリアム「いえ。まだ継続中ですが、今後はヒリュウ改やハガネと行動を共にしていた方が…」「任務遂行に都合がいいため、またヒリュウ改のご厄介になろうと考えています」「その代わりと言っては何ですが、補給物資を持ってきました」
レフィーナ「こちらの方こそ…少佐が戦力に加わって下さるのはありがたいことです」
ショーン「…現在、我が部隊の戦闘指揮官はキョウスケ・ナンブ中尉が務めているのですが…」
ギリアム「異論はありません。それに、自分は任務の都合上、身軽な方が助かりますから」
ショーン「…ところで、以前から疑問に思っていたのですが…」「少佐の任務とは一体？」
ギリアム「…………」「…機密事項ですが、とある者達の追跡調査…とだけお答えしておきましょう」「しかし、ヒリュウ改での作戦行動を優先させるつもりです」
レフィーナ「では…？」
ギリアム「はい。最後まであなた方に同行致します」
カイ「久しぶりだな、ギリアム。お前とは教導隊以来か」
ギリアム「カイ少佐もお元気そうで何よりです」
カイ「ハッハッハ、俺はそれだけが取り柄だからな」「それにしても、教導隊出身で未だ連邦軍に残っているのは俺とお前だけか。寂しくなったもんだ」
ギリアム「ゼンガーやエルザムは地球圏全体のことを考えて行動を取っているようです…」「必ず、彼らは我々の力となってくれるでしょう」
カイ「相変わらず、お前はたまに予言めいたことを言うな」
ギリアム「…そうですか？」
カイ「で、俺に話とは何なんだ？」
ギリアム「それはダイテツ中佐達がいらっしゃってから…」
〔扉の開閉音〕
ダイテツ「遅れてすまん」
テツヤ「ギリアム少佐のご依頼どおり、ラトゥーニ・スゥボータ少尉を連れて来ました」
ラトゥーニ「………」
ショーン「おや、ラトゥーニ少尉…まだ眼鏡を？」
ラトゥーニ「…データの解析に必要なので…」
ショーン「む、それはもったいない。私の権限で許可しますから、今後はあの服装をなさっても結構ですよ」
ラトゥーニ「あ、あの服装って…もしかして…」
ショーン「ええ。話はガーネット少尉から聞いております。シャイン王女のお墨付きもあったとか」
レフィーナ「あの…副長？」
ショーン「コホン。では、メンバーも揃ったようですし…ギリアム少佐、お話の方を」
ギリアム「では、まず最初にこの戦闘データを見て頂きましょう」
〔通信のコール音〕
ダイテツ「これは…？」
ギリアム「先程の戦闘でラトゥーニ少尉が記録・分析したものです」
レフィーナ「敵の青い新型…。ＡＧＸ－１２ナイトと呼称されることになった機体ですね」
テツヤ「キョウスケ中尉は指揮官機ではないかと言っていました」
ギリアム「問題なのは青い新型機の性能ではなく…その動きの方です」
ダイテツ「どういうことだ？」
ギリアム「ラトゥーニ少尉はナイトの動きに見覚えがあると報告しています」
テツヤ「何だって…！ それは本当なのか、ラトゥーニ？」
ラトゥーニ「はい。私がＰＴパイロット特殊養成機関のスクールにいた頃…」「このナイトと良く似たモーションデータを見た覚えがあります」
カイ「む…？ あの動き、俺も覚えが…」
ギリアム「自分も同様です。そして、これらの事実から導き出される答えは…」
カイ「ちょっと待て。あの動きのクセは俺やお前、エルザム達のものではなく…」「カーウァイ隊長のものだぞ！」
ギリアム「その通りです」
ショーン「カーウァイ・ラウ…。その方も教導隊のメンバーでしたな」
ギリアム「ええ。教導隊の隊長を務めていた人物です」
ショーン「確か…大佐は数年前の初代ゲシュペンスト２号機の宙間試験中、機体ごと行方不明になったとか…」
カ「ギリアム、お前はカーウァイ大佐がエアロゲイターの機体に乗っているとでも言うのか？」
ギリアム「…可能性はあります」
カイ「な、何だと！？」
レフィーナ「イングラム少佐が教導隊のデータを持ち出していて…」「大佐のデータをあの機体に流用しているとは考えられませんか？」
ギリアム「私はイングラム少佐との面識はありませんが…我々教導隊のデータが盗まれているとして…」「何故、数年前の…開戦前のカーウァイ大佐のモーションデータが流用されているのか…」「何故、教導隊の頃より実戦経験を積んだ残りのメンバーのデータが使われていないのか…」「それらが疑問として残ります」
ダイテツ「確かにな。それに加えて、戦力・技術力共に我々より優れたエアロゲイターが…」「地球人の戦闘データを指揮官機に使うとは考えがたい」
ショーン（…逆の発想をすれば、それこそが彼らの…？）
ギリアム「いずれにせよ、今回の件とイングラム少佐の過去の動向を調査すれば…」「エアロゲイターの本当の目的が判明するかも知れません」
レフィーナ「わかりました。では、その調査は少佐にお任せします」
ギリアム「了解です」
ダイテツ「それから…この話は真相が判明するまで他言は無用にな」
ラトゥーニ「はい…」
レフィーナ「では、副長…私達はヒリュウ改へ戻りましょう」
ショーン「いえ、私は用がありますので艦長はどうかお先に」
レフィーナ「？ わかりました…」
〔扉の開閉音〕
ラトゥーニ「では、失礼します…」
ショーン「ああ、ラトゥーニ少尉。ちょっと待って下さい」
ラトゥーニ「…何でしょうか？」
ショーン「先ほどの話ですが…正式に命令書を出しておきますので」
ラトゥーニ「話って…もしかしてあの服装のことでしょうか？」
ショーン「もちろんです。ガーネット少尉が見立てたというあの可愛い服のことですよ」
ラトゥーニ「………」
ショーン「あなたぐらいの年頃の女性は、もっとおしゃれに興味を持って然るべきです」
ラトゥーニ「…軍務と何の関係もないと思いますが…」
ショーン「いやいや、今の内に修行を積んでおかないと後々損をすることになりますぞ」「ということで、眼鏡は私が預かりましょう」
ラトゥーニ「あ、あの…本当に命令なんですか？」
ショーン「無論です。レフィーナ艦長やダイテツ艦長への根回しはお任せ下さい」
ラトゥーニ「わ……わかりました…」
【シナリオエンドデモ終了】
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