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No.10
迫り来る惨事

【シナリオデモ開始】
修羅城内
ショウコ「……」
???(フォルカ)「………」
ショウコ「…………」
???(フォルカ)「……………」
ショウコ「………………」
???(フォルカ)「…………………」
ショウコ「んああ~っ、もう我慢できない! 何か喋りなさいよっ!!」
???(フォルカ)「……何を?」
ショウコ「ショウコをさらった理由とか、目的とか! 説明ぐらいしてくれたって、いいんじゃない!?」
???(フォルカ)「………」
ショウコ「いったい、あなたは何者なの!?」
???(フォルカ)「俺は修羅……戦うためにこの世界へ来た」
ショウコ「それって……つまり、地球を侵略しに来たってこと……!?」
???(フォルカ)「侵略……? それはどういった行為だ?」
ショウコ「たっくさんのUFOで地球を攻撃したり、隕石爆弾を落としたり、怪獣を送り込んできたり……色々よ」
???(フォルカ)「そんなことをして、何の意味がある?」
ショウコ「意味って……。じゃあ、逆に聞くけど、何のためにあなた達は戦ってるの?」
???(フォルカ)「戦いが修羅の全てだ。戦いのない世界で修羅は生きられん」
ショウコ「何それ? 『マグロは泳ぎ続けていないと死んじゃう』みたいな感じ?」
???(フォルカ)「マグロ……?」
ショウコ「あ、え~っと……サメだったっけ」
???(フォルカ)「サメとは何だ? この世界の生き物か?」
ショウコ「知らないのに突っ込んだの!?  サメだけに、シャークに触るっ!」
???(フォルカ)「?」
ショウコ(う、うけない……。っていうか、ホントに知らないの……?)
???(フォルカ)「………」
ショウコ「もういいわよ! あなたと喋ってると疲れちゃうわ!」
???(フォルカ)「………」「お前の兄の鎧……あれは何だ?」
ショウコ「鎧……?」
???(フォルカ)「そう、赤い鎧だ。 お前の兄は、それを着て赤い修羅神に乗っていた」
ショウコ「赤い……!? じゃ、じゃあ、あのヒーローって……」「お兄ちゃんだったの!?」
???(フォルカ)「……知らなかったのか」
ショウコ「う、うん。声は似てるなって、思ってたけど……」「でも、どうしてお兄ちゃんが……?」
???(フォルカ)「あの鎧と修羅神は、この世界のものなのか?」
ショウコ「そんなの知らないわよ。それより、あなた……」「さっきから、『この世界』って言ってるけど……どういうこと?」
???(フォルカ)「俺達はこの世界の住人ではない。『修羅界』から来た」
ショウコ「修羅界……? 何それ?」
???(フォルカ)「ここではない、別の世界だ」
ショウコ「それって……異次元世界か何か?」
???(フォルカ)「俺も詳しくは知らん。だが、俺達以外にも別の世界からこの地へやってきたものがいる」「連中も俺達と同じく、この世界を戦いで染め上げる気のようだ」
ショウコ「ちょっと待ってよ! あなた達もその人達も、あたし達の世界を何だと思ってんの!?」
???(フォルカ)「わからん。修羅は修羅の戦いをするだけだ」
ショウコ「わかんないのはこっちよ! 戦う、戦うって……そんな答えばっかじゃない!」
???(フォルカ)「俺は修羅だからな」
ショウコ「じゃあ、友達とお喋りしたり、美味しい物を食べたり、貯金したりとかしないの?」
???(フォルカ)「お前の言うことは、よくわからん。それに何の意味がある?」
ショウコ「意味あるとかないとか、そういう問題じゃないわ!」「人って、楽しみがあるから生きてけるんだよ?」
???(フォルカ)「楽しみ? 戦いを前にする高揚感とは別物か?」
ショウコ「………」(楽しむことを知らないって……まさか、ねぇ)
???(フォルカ)「………」
ショウコ「ねえ……あたしをさらって、どうするつもりなの?」「身代金目当てだったら……うちはお金ないわよ。お爺ちゃんもお兄ちゃんも無駄遣いばっかするから」
???(フォルカ)「……『彼の者』がお前という存在を必要としているらしい。だから、俺に命令が下り……お前を捕らえ、ここへ連れてきたのだ」
ショウコ「カ、カノモノって……何?」
???(フォルカ)「先程も言った通り……修羅界とは違う世界から、この世界へ訪れた者だ」「そして、戦乱の火種を撒いていると聞く」
ショウコ「火種って……何のことなの?」
???(フォルカ)「わからん」
ショウコ「んもう、そればっかじゃない! あなた、そんなんでいいの?」
???(フォルカ)「俺は……」
ショウコ「修羅だからな、って答えも犬の卒倒!」
???(フォルカ)「?」
ショウコ「ワンパターン、ってことよ!」
???(フォルカ)「………」
ショウコ「戦うこと以外はどうでもいいっての? そんな生き方、つまんなくない?」
???(フォルカ)「……そうかも知れないな」
〔扉の開閉音〕
ショウコ「ちょっと! どこ行く気!?」
???(フォルカ)「出陣の時が来た」
ショウコ「じゃあ、最後の質問に答えて。修羅とか、わからんとか言うのはなしよ」
???(フォルカ)「何だ?」
ショウコ「あたしはショウコ・アズマ。あなたの名前は?」
フォルカ「フォルカ……。フォルカ・アルバークだ」

地球周辺宙域 移動中
クロガネ

クロガネ ブリッジ
ゼンガー「……レーツェル、ギリアムが来たぞ」
レーツェル「ああ」
ギリアム「……すまないな、レーツェル。こちらの都合でクロガネを振り回してしまって」
レーツェル「いや。大連の件を踏まえれば、『髪の毛』よりバルトールの方が厄介だ」
ギリアム「ああ……今の所はな。連邦宇宙軍の動きは?」
レーツェル「月都市やコロニーを襲ったバルトールの対応に追われていたが……」「第2波以降の襲撃がないため、ヘルゲート捜索を行うつもりのようだ」
ギリアム「宇宙も地上と似たような状況か……。それに、俺の予想より対応が遅れているな」
レーツェル「仕方あるまい。身内から不意打ちを食らったようなものだからな」
ギリアム「ハガネには今の内に宇宙へ上がってもらった方が得策か……」
レーツェル「ああ。すでにヒリュウ改はムーンクレイドルから出た。合流させた方がいいだろう」
ギリアム「うむ」
ゼンガー「……いずれにせよ、我々は後手に回ったままか。この機を敵が利用せんのは、不可能だな」
ギリアム「おそらく、ヘルゲートで次の準備をしているのだろう」
ゼンガー「次とは?」
ギリアム「それは……行かねばわからん」
ゼンガー「………」
レーツェル「……我々もヘルゲートを捜索する。それでいいな? ギリアム」
ギリアム「ああ、頼む」

月周辺宙域 移動中
ヒリュウ改

ヒリュウ改 ブリーフィングルーム
カチーナ「おい、ヘルゲートの場所はまだわからねえのかよ?」
ラッセル「偵察用UAVやMOSSを総動員しているそうですが、これといった情報は……」
タスク「海ン中に落ちた針を探してるようなもんだからなぁ」
ラッセル「もし、ヘルゲートがステルスシェードを使っていたら……」
タスク「厳しいね。確率で言やあ、天和で九蓮宝燈を上がる方がまだマシなんじゃねえの?」
レオナ「だからと言って、諦めるわけにはいかなくてよ。クスハ達が捕らえられているのだから」
カチーナ「そうだ、タスク。てめえもギャンブラーなら、弱音を吐くんじゃねえ」
タスク「……俺はキョウスケ中尉みたいな穴狙いの勝負師じゃないッスよ」「周到な準備と策略、駆け引きと勘と運、度胸に技をプラスして、相手を騙すのが俺の博打ッスから」
レオナ「要するに、得意なのはイカサマということね」
タスク「人聞き悪いなぁ、レオナちゃん。マジシャンと呼んでちょうだいよ」
レオナ「物は言い様ね」
タスク「けどなぁ……もうちょっと効率のいい探し方がねぇもんかなぁ」
ラッセル「バルトールの動きからヘルゲートの位置を逆算しようにも、今はバルトール自体が現れてませんし……」
カチーナ「それよ。あれだけ極東や宇宙で暴れておいて、鳴りを潜めてるってのが気に入らねえ」
ラッセル「大連の工場が破壊されたせい……? それとも、ヘルゲートで迎撃準備を進めているんでしょうか……?」
レオナ「おそらく、後者……。でも、次の作戦行動の準備をしているという可能性もあるわね」
カチーナ「何にせよ、受け身は性に合わねえ。ピキーンとヘルゲートの場所が一発でわかるような方法はねえのかよ?」
タスク「ないから、こうして待ってるッス」
カチーナ「てめえも念動力を持ってんなら、それで何とかしろよ。ピキピキドカーンってな」
タスク「それじゃ、頭が大噴火ッス」
カチーナ「チッ……しょうがねぇな。タスク、ちょっと付き合え」
タスク「え!? お、俺にはレオナという恋人が……」
カチーナ「バッキャロー! そっちの“付き合う”じゃねえ!!」
レオナ「人前で恋人呼ばわりしないで!」
タスク「ダブルでツッコまれたぁ~ん」
カチーナ「あのな、あたしが言う“付き合う”ってのは……」
〔警報〕
レオナ「!」
タスク「敵襲警報!?」
カチーナ「バルトールだったら、運が向いてきたかも知れねえな!」「行くぜ! 働き蜂をブッ叩いて、巣の存在を吐かせるぞ!!」
タスク「合点承知の介!!」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「迫り来る惨事」


【戦闘マップ開始】
〔味方戦艦出現済み〕
〔敵ユニット出現〕

ユン「バルトール群、レンジ3へ侵入!」
レフィーナ「各砲座、迎撃準備! オクト小隊は?」
ユン「今、出撃します!」
〔味方ユニット出現〕
カチーナ「ビンゴもビンゴ、大ビンゴだな。返り討ちにしてやるぜ!」
ユン「バルトール群、依然本艦へ接近中!」
レフィーナ「バルトールから生体反応は見受けられますか?」
ユン「いえ、今の所は……」
ショーン「ふむ……まだ無人機ですか」
ラッセル「あのバルトールから、少しでもヘルゲートの手がかりが入手できればいいんですが……」
カチーナ「ブチのめして、1匹逃がしゃあ、巣に帰るだろ。その後を追うんだ」
ショーン「……それは、 容易ではないかも知れませんぞ」
カチーナ「何……!?」
ショーン「ODEシステムによって、敵の戦闘能力は時間の経過と共に向上していきます」「つまり、時間が経てば経つほど、データが集まれば集まるほど、彼らは“賢く”なっていくのです」
タスク「それじゃ、返り討ちどころか……俺達、マジヤバ?」
カチーナ「タスク。怖じ気づいたんなら、あたしが鉄拳で気合を入れてやろうか?」
タスク「いやいや! どんなにバルトールが手強くても、中尉のお仕置きよりはマシッスよ!」
レオナ「そんな軽口が叩けるようなら、大丈夫ね」
カチーナ「仕掛けるぞ、野郎共! 人形共にあっさり先を読まれるような攻撃をするんじゃねえぞ!」
ラッセル「は、はいっ!」
<戦闘開始>

<敵1機撃破>

カチーナ「まずは1匹!」
タスク「あいつら……あの動きは……?」
カチーナ「どうした、タスク?」
タスク「どっかで見たような気がするッス」
カチーナ「あたしらの攻撃パターンがもう真似されてるってことか?」
タスク「まあ、カチーナ中尉のモーションはある意味わかり易いッスからねえ」
カチーナ「ぬぁんだと!?」
レオナ「……私も気になります。私達のものとは違いますが、回避パターンに見覚えがあります」
カチーナ「しゃあねぇな。オクト1よりドラゴン2へ!」「データリンクでそっちにも奴らのパターンデータが行ってるはずだ! 調べてくれ!」
ユン「ドラゴン2、了解」
タスク「……ヤな予感がする」
レオナ「ええ。私の予測が正しければ、あれは……」
ユン「結果が出ました。特殊戦技教導隊から提出されたモーション・パターン……」「ケースCA、ファイルB51-L221の一連データとの適合率、94.3%」
レフィーナ「そのデータの作成者は?」
ユン「……ラミア……ラヴレス少尉です」
レフィーナ「!!」
ユン「多少のアレンジが入っていますが、バルトールのモーション・パターンは、ラミア少尉のものである確率が高いです」
カチーナ「な、何だとォ!?」
ショーン「確か……彼女は晴海でバルトールに拉致されたのでしたな?」
ユン「は、はい」
レフィーナ「生体反応がないのなら、ラミア少尉がバルトールに乗っているわけではない……」
ショーン「とは言え、彼女がODEシステムに取り込まれたのは確実でしょうな」
ラッセル「じゃ、じゃあ、自分達はラミア少尉と戦っているのも同然……!?」「しかも、あのバルトール全てが少尉の動きを……!」
タスク「か、“賢く”なるってのは、そういうことかよ……!」
カチーナ「弱音を吐くな! 奴らの動きはラミアのものかも知れねえが、ラミア本人じゃねえ!」
レオナ「幾らデータが反映されようと、本人ではない以上、柔軟な対応は出来ないはず……」「そこを突けば、勝機はあるわ」
ラッセル「し、しかし、この状況でそんな戦い方が……! 相手はエース級の能力を持ってるんですよ!」
カチーナ「ちっ……だらしねえな、ウチの男共はよ!」「あたしは、てめえらをラミアのコピーごときに負けるように仕込んだつもりはねえ!」「特訓を思い出せ! てめえらだって一級品のパイロットだ!」
ラッセル「カチーナ中尉……!」
カチーナ「伊達に地獄を見てきてねえはずだろうが!」
タスク(……見なくていい地獄もあったけど~)
カチーナ「どうなんだ、ラッセル!?」
ラッセル「や、やります、中尉! 自分には中尉の特訓を耐え忍び……」「もとい! やりぬいた自信があります!」
カチーナ「その調子だ。教導隊のようにはいかねえが、あたしらにはあたしらの戦い方がある!」「そいつをあの人形共に見せてやりな!」
ラッセル「了解っ!!」
タスク「ラッセルがその気なら、俺も負けちゃあいられねえ!」
レオナ(さすがです、中尉。乱暴な言葉でしたが、隊の士気は上がりました)(この勢いがあれば、無機質なコピーデータ相手に遅れを取ることはないはず……!)

≪敵1機撃墜後≫
<カチーナが戦闘>

カチーナ「負けるかよ、人形! そっちが教導隊仕込みなら、こっちはオクト小隊だ!」「てめえらのデータにはねえ叩き上げの超絶実戦テクを 骨の髄まで味わいな!!」

≪敵1機撃墜後≫
<ラッセルが戦闘>

ラッセル「確かに、敵の戦闘力は畏怖すべきものがあるが、ラミア少尉本人が乗っているわけじゃないんだ!」「中尉の特訓に耐えた自分を信じて、戦ってみせる!」

≪敵1機撃墜後≫
<タスクが戦闘>

タスク「あそこまでハッパかけられてやられたんじゃ、カッコつかねえ!」「中尉の鉄拳制裁と撃墜、どっちもノーサンキューだからな!」

≪敵1機撃墜後≫
<レオナが戦闘>

レオナ「ラミア少尉本人ならともかく、コピーに私を落とすことは出来なくてよ!」

<敵全滅・味方援軍1&敵増援1出現>
ユン「敵機の反応、消えました!」
ショーン「……バルトールは逃げる素振りを見せませんでしたな」
レフィーナ「ええ……まだ来るでしょうね、これは」
カチーナ「チッ……あいつら、囮だったのかよ?」
レオナ「生体反応は検出されませんでした。捨て駒だったのかも知れません」
ラッセル「ですが、このまま長期戦になれば、バルトールの能力がさらに上がっていくことに……」
カチーナ「くそっ、これじゃジリ貧だぜ」
〔警報〕
ユン「UE27、 レンジ4に熱源反応多数!」「識別……バルトールです!」
レフィーナ「やはり、来ましたか! 各砲、迎撃用意!」
〔敵ユニット出現〕
タスク「うわぁ~お、 団体さんのお着きだぁ~」
ショーン「……意外に我々は敵の懐へ近づいているのかも知れませんな」
レフィーナ「………」
ショーン「どうなさいます、艦長? 一時後退し、こちらの戦力を立て直しますか?」
レフィーナ「いえ、可能な限り迎撃します。敵の機動から、ヘルゲートの位置を割り出すことが出来るかも知れませんから」
ショーン「危険な賭けですぞ、それは」
レフィーナ「現状ではベストだと考えます」
ショーン「了解です、艦長。では、その賭けに乗りましょう」
カチーナ「あたしらが倒れるか、人形共の巣がわかるか! こいつぁ張り甲斐のある博打だぜ!」
レオナ「……限られた戦力で、迅速にバルトールを撃破しなければならない」「最も運動性が高い機体は、私のズィーガーリオン……前に出て、敵をかく乱しなければ」
〔通信のコール音〕
スレイ「その必要はないぞ、レオナ」
レオナ「!」
〔味方ユニット出現〕
レオナ「赤いカリオン!」
スレイ「もらったぞ、操り人形!」
〔スレイ、MAP兵器「マルチトレースミサイル」使用〕
〔敵ユニット撃破〕

レオナ「スレイ……! スレイ・プレスティなの!?」
スレイ「久しぶりだな、レオナ。インスペクター事件以来か」
レオナ「あなたは今までどこに……」
カチーナ「スレイとか言ったな。あたしらの援護をしてくれるのか?」
スレイ「いや……ここは私が引き受ける。ヒリュウ改は先に進め」
タスク「男前なセリフは嬉しいけどさ、進めってどこへ?」
スレイ「今、行き先を送る」
〔通信のコール音〕
ユン「艦長、カリオンからのデータ通信が……」「これは……! ヘルゲートの諸元と現在位置のデータです!」
レフィーナ「では、それがあれば……」
ユン「はい。ヘルゲートの位置が特定できます」
タスク「こ、こんなに都合良く攻略本が手に入るなんて、ラッキー」
レオナ「スレイ……あなた、この情報をどこで?」
スレイ「私の雇い主だ。その人間にとって、バルトールの暴走は不都合なことらしくてな」
ショーン「なるほど。飼い犬に手を噛まれた、と?」
タスク「じゃあ、飼い主ってウォン重工業ッスか?」
スレイ「……おしゃべりはここまでだ。ヒリュウ改はヘルゲートへ向かえ」
ラッセル「しかし、それではあなたが一人でバルトールと戦うことになってしまいますが……」
スレイ「私はプロジェクトTDのナンバーワンのパイロットだ。操り人形などに遅れはとらない」
レオナ「……よくてよ、スレイ。ここはあなたに任せるわ」
タスク「いいのかよ、レオナ!?」
レオナ「彼女がやると言った以上、ここで私達が手助けすることは屈辱以外の何物でもないわ」
カチーナ「ヘッ、ご大層なプライドだな」
スレイ「理由はそれだけではないがな……」
レオナ「スレイ……。あなた、まさか……アイビスに?」
スレイ「早く行け! ここは私が引き受けると言ったはずだ!」
レフィーナ「了解しました。本艦はこれよりヘルゲートを目指します。よろしいですね、オクト各機?」
カチーナ「おうよ!」
レオナ「スレイ……こんな所での敗北は許されなくてよ?」
スレイ「当然だ。お前と……そして、あいつとは決着をつけなくてはならんからな」
レオナ「覚えておくわ、その言葉。私は……待っているから」
〔味方戦艦&味方ユニット離脱〕
スレイ「……待っているか……。今の私がもらえる言葉ではないな……」「だが、私は戦う……! こんな無様な人形に兄様の夢の邪魔をさせてなるか!」

<味方援軍1出現の次PP・味方援軍2出現>
スレイ「中々やる……! これがODEシステムとやらの力か……!」「だが、私にも退けない理由と誇りがある!」
〔通信のコール音〕
???(レーツェル)「相変わらずだな、その気高いまでのプライドは」
スレイ「!」
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

スレイ「クロガネ……! エルザム・V・ブランシュタインか!」
レーツェル「今の私はレーツェル・ファインシュメッカーだ。君が知る男ではない」
スレイ「フ……ならば、私もそうだ。エルザム・V・ブランシュタインの知るスレイ・プレスティはここにはいない」「いるのは、あても無くさまよう無様な彗星だ」
レーツェル「それでも君を死なせはしない。我が友のためにもな」
スレイ「………」
ゼンガー「各機、我に続け! バルトールを叩くぞ!」
ギリアム「了解した」
ラウル「あの……ギリアムさん。どうして、急にクロガネへ来られたんです……?」
ギリアム「確かめたいことがあってな。だが、今は目の前の敵に集中したまえ」
ラウル「は、はい!」
ユウキ「………」

<敵2機撃破or味方援軍2出現の次PP・味方援軍3&敵増援2出現>
〔警報〕
レーツェル「各機、警戒しろ! 新手が来るぞ!」
カーラ「またバルトール!?」
〔敵ユニット出現〕
ラウル「バルトールじゃない! こないだの『髪の毛』か!」
フォルカ「………」
カーラ「見たことのない奴もいる……!」
〔カーソル、???(ラリアー)を指定〕
???(ラリアー)「………」
ユウキ「またあの手の敵か。怪力乱神を語りたくはないのだがな」
ギリアム(彼らは何故ここに現れた……!?)
スレイ「あいつらも敵か……!」
レーツェル「以前の状況を見る限り、おそらくはな」
カーラ「こんな所で三つ巴戦なんて、やってる場合じゃないってのに!」
ユウキ「待て。バルトールは奴らに仕掛ける気がなさそうだ」
カーラ「えっ!?」
ギリアム「………」
フォルカ「アリオン、あの少年の援護を命じられたのは俺だけのはずだが」
アリオン「ま、そう言うなよ。こっちの世界に来て、もうだいぶ経つんだ」「城に閉じこもりっぱなしじゃ、身体がまなっちまう。マイハニー・アガレスちゃんも泣くってもんよ」
フォルカ「………」
アリオン「それに、俺が望む時に、俺が望むことをする……」「自由戦士の生き様って奴さ。わかる?」
フォルカ「……好きにしろ。その代わり、俺はお前に対して何の責任も持たん」
アリオン「へいへい。それでいいよ、それで」
フォルカ「………」
???(ラリアー)「あの……ちゃんと手伝っていただけるんでしょうか?」
フォルカ「……そういった命令を受けている以上はな」
???(ラリアー)「頼みます。僕達は“時の歯車”を手に入れたいんです……」
フォルカ「そちらの事情は知らん。俺は俺の戦いをするだけだ」
〔味方ユニット出現〕
フォルカ「むっ、奴は!?」
コウタ「見つけたぜ、雷神野郎!」
フォルカ(ショウコの兄……か)
アリオン「あいつが噂の赤い機神か。実際に見ると、粋だねぇ」
ラウル「コンパチカイザー……! ファイター・ロアか!」
ギリアム(あれがコンパチカイザー……ファイター・ロア。どこかで見たような気が……)(……いや、思い過ごしか)
コウタ「やるじゃねえか、ロア。ドンピシャで奴らを見つけるなんてよ」
ロア「キサブローの修理のおかげで、今回はOGセンサーが使えたからな」
コウタ「なら、ショウコの居場所もわかるのか?」
ロア「いや、センサーは万能ではない。特定の“負の念”……または“邪念”を感知するためのものだ」「今回反応したのは『髪の毛』ではなく、バルトールの方なのかも知れない」
コウタ「だけど、やっと見つけた敵の尻尾だ! 頭まで引っ張り出してやる!」
ロア(今はそれでいい、コウタ。そして、徐々に知ってくれればいい。俺達が戦うべき相手と、戦いの意味を……)
ラウル「ロア! 俺達を助けに来てくれたのか!?」
コウタ「そういうわけじゃねえが、結果的にはそうなるな」
カーラ「うあ~、パチンコカイザーはともかく、わけわかんないロボットのオンパレードだよ~」
ユウキ「物事をシンプルに捉えろ。……俺達の目の前には敵がいる。それを倒すだけだ」
コウタ「行くぜ、雷神! 耳をかっぽじって、コンパチカイザーの力をとくと見やがれ!!」
ロア「……耳でどうやって見る?」
コウタ「いちいちうるせえんだよ! そんなことより、あの雷神野郎を丸刈りにするぞ!!」

<スレイが戦闘>
スレイ「無様だな……。目的もなくさまよう私は、この人形達と変わりはない……」「だが、それでも私は飛ぶ! 私の中の誇りが翼を支える限り!」

<フォルカと戦闘>
フォルカ(機が来るまで修羅達は待機を命じられてる中、何故兄さんは俺を出撃させる……?)(俺に、この世界の戦士達の力量を確かめさせようと言うのか……?)

<アリオンと戦闘>
アリオン「さてと……獲物はよりどりみどりってところだな」「俺は自由! 俺は風! この戦場を好きなように渡らせてもらう!」「自由戦士アリオン! この世界で伝説を作るぜ!!」(く~っ、決まったな。こいつは)

<ラウルvs???(ラリアー)>
???(ラリアー)「あなたから“時の歯車”をいただきます」
ラウル「“時の歯車”……!? もしかして、それは……」
???(ラリアー)「あの力は、あの方が持つべきもの。そのために僕は戦います」

<コウタvs???(ラリアー)>
???(ラリアー)「ティスが見つけた『片翼の鍵』……」
コウタ「片翼の鍵? こいつ、何を言ってるんだ!?」
ロア(まさか……! まさか、奴らがショウコをさらった理由とは……?)

<コウタvsフォルカ>
コウタ「ここで会ったが百年目! ショウコの居場所を吐いてもらうぞ!」
フォルカ「妹を思う兄か……。肉親の情け……この世界にはそれがあるのか……」

<???(ラリアー)HP60%以下orフォルカHP25%以下・勝利条件達成>
※※???(ラリアー)HP60%以下の場合のセリフ※※
???(ラリアー)「や、やる……! デスピニスが言った通りだ……!」「このままじゃ、 “時の歯車”を手に入れる前に 僕は……!」
〔敵ユニット離脱〕
フォルカ「『彼の者』の子供が退いたか。 これ以上の戦いは無意味だな」
※※フォルカHP25%以下の場合のセリフ※※
フォルカ「くうっ……! 奴らが強いのか、それとも俺の中の迷いが拳を鈍らせているのか……!」
〔敵ユニット離脱〕
???(ラリアー)「デスピニスから聞いた以上に手強い……」「一度戻って、作戦を立て直した方がいいかも……」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔敵ユニット離脱〕
アリオン「っと! これ以上、ここにいたら貧乏クジを引きそうだぜ。俺も帰らせてもらうか!」
〔敵ユニット離脱〕
コウタ「チッ、逃がすかよ!!」
ロア「待て、コウタ!」
コウタ「あ!?」
ロア「俺達だけで彼らを追うのは危険だ」
コウタ「なに言ってやがる! OGセンサーもあるんだ、今あいつらを追わなくてどうする!?」
ロア「敵は、俺が思っている以上に力を増強させているようだ」「だから、俺達にはそれに対抗する力が……共に戦う仲間が必要だ」
コウタ「それって……もしかして、あいつらのことか?」
ラウル「………」
ロア「ああ」
コウタ「……なあ、お前ってさ……孤高の戦士とか一匹狼じゃねえの?」
ロア「そういうわけじゃない。現に俺はお前の力を必要としている」「それに……かつて俺は多くの仲間達と共に旅をし、様々な敵と戦っていた……」
コウタ「………」
ロア「コウタ、OGセンサーが指し示すものはこの先にある」「それは、彼らがヘルゲートと呼ぶ宇宙要塞かも知れん」
コウタ「何っ!?」
ロア「敵の手掛かりは……そこにあるはずだ」
コウタ「………」
スレイ「……とりあえず、片付いたか」
レーツェル「行くのか、スレイ・プレスティ?」
スレイ「私の居場所はここにはないからな……」
レーツェル「そうだ。君の帰るべき場所は……」
スレイ「言うな……! ……全ては自分が招いたことだ……」
〔味方ユニット離脱〕
レーツェル(星への翼、未だ両翼が揃わず、か……)(フィリオ……それでも君は微笑を浮かべ、ただ時を待つのか……)
ゼンガー「………」(あの異形の者達と宇宙でも遭遇するとはな。やはり、これは……)
ラウル「ゼンガー少佐、俺達もヘルゲートへ急ぎましょう!」
ゼンガー「………」
ラウル「ODEシステムのマスターコアの在り処がわかった今、後はそれを叩き潰すのみです!」
カーラ「でも、どうしてバルトールはあっちのオカルト軍団に攻撃を仕掛けなかったの?」
ユウキ「それも気になるが、俺がはっきりさせたいのは……」「あの異形の者達がクロガネを襲ってくる理由だ」
ラウル「………」
ユウキ「もはや偶然とは思えん。俺は……」
レーツェル「ユウキ」
ユウキ「すみません。これ以上は互いの関係のためにも良くありません」「ラウル……話してもらうぞ。お前の……いや、エクサランスの秘密を」
ラウル「え……」
ユウキ「連中は明らかにお前のエクサランスに標的を定めている……」「そのマシンは……いや、時流エンジンには何が隠されている?」「返答次第では、こちらにも考えがある」
ラウル「………」
ユウキ「答えろ、ラウル」
ラウル「そ、それは……」
ラージ「やめなさい、ラウル。答える必要や義務はありませんよ」
ラウル「しかし……!」
ユウキ「ラウル。俺達はお前の同胞ではないのか?」「共に死線をくぐりぬけてきた俺達にも話せないことなのか?」
ラウル「……すまない……」
ユウキ「………」
ラウル「でも……聞いてくれ、ユウキ」「確かに、時流エンジンには秘密がある。そして、俺達にはそれを守らなきゃならない使命がある」
ユウキ「………」
ラウル「だから、俺達は……」
ラージ「いけません、ラウル。約束を忘れたのですか?」
ラウル「ラージ……俺は……俺はクロガネの仲間を信じたい。これ以上隠し通すのは……」
ラージ「それがどういう結果を招くか、あなたは知っているはずです」
ギリアム「……そこまでだ、二人共」
ラウル「ギリアム少佐……」
ユウキ「………」
ギリアム「ユウキ。これからの戦いは君の疑念を晴らし……」「同時にラウル達には選択を迫ることになる」
ラウル「俺達が選択……?」
ユウキ「どういうことです、少佐?」
ギリアム「答えはヘルゲートにある。先を急ごう。彼らもそのつもりのようだからな」
コウタ「………」
ロア「………」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

地球周辺宙域 移動中
ヒリュウ改

ヒリュウ改 ブリッジ
ユン「ハガネとのランデブー、完了しました」
レフィーナ「では、ハガネとの通信回線を開いて下さい」
ユン「了解」
〔モニターの開く音〕
テツヤ「お久しぶりです、レフィーナ艦長」
レフィーナ「ええ。艦長職が板に付いてきたようですね、少佐」
テツヤ「いえ……ダイテツ中佐の足下にも及びませんよ」
レフィーナ「経験を積んでいけば、大丈夫です。私もそうでしたから……」
テツヤ「はっ。……それで、ヘルゲートの件ですが、所在ポイントが判明したというのは本当ですか?」
レフィーナ「ええ。それについての詳細を述べる前に……そちらにフィリオ・プレスティ少佐はいらっしゃいますか?」
テツヤ「はい。今、代わります」
フィリオ「お初にお目にかかります、レフィーナ艦長。妹がお世話になったことを感謝いたします」
レフィーナ「いえ……助けられたのはこちらです。そして、何より彼女は貴重な情報を私達にもたらしてくれました」
フィリオ「スレイは、その情報源について何か語っていませんでしたか?」
レフィーナ「確か、雇い主と言っていました」
フィリオ「そうですか……」
レフィーナ「何か心当たりが?」
フィリオ「はい……。おそらく、イスルギ重工のことでしょう」
ショーン「スカルヘッドの修復を行っていたのは、イスルギとウォン重工業だと聞いておりますから……」「その位置や仕様を知っているのは、当然と言えば当然ですな」
レフィーナ「でも、そのイスルギがこちらに情報を渡したということは……」
フィリオ「今回の件は彼らにとって望ましくない……というか、不測の事態だったのかも知れません」
レフィーナ「それで後始末を私達に……」
ショーン「ついでに証拠が隠滅されれば、御の字と」
レフィーナ「え?」
ショーン「激しいですからな、我々の部下は。ホワイトスターと同化したアインストを破壊するぐらいに」
レフィーナ「はあ……」
ショーン「何にせよ、イスルギ側も事態を収拾する姿勢を見せておきたいのでしょうな。……後々のために」
フィリオ「ええ……」
ショーン(とは言え、彼らにとって戦乱は金の卵を産む鶏。知っていて、放っておいたという線もありますが……)
テツヤ「……イスルギが提供したヘルゲートの情報は、信憑性が高いと判断してよろしいのですね?」
レフィーナ「偽りであっても、今の所の手掛かりはそれだけです。指定された宙域へ急ぎましょう」
テツヤ「了解です。それでは」
〔モニターの閉じる音〕
ユン「艦長……お話中に統合参謀本部から指令が来ました」
レフィーナ「では、ファイルをこちらに」
ユン「はっ」
レフィーナ「………」「……副長、本艦とハガネにヘルゲート攻略命令が出ました」
ショーン「我々だけで、ですか?」
レフィーナ「はい。他の艦隊は、バルトール襲撃に備えて月やコロニーの防衛に回るそうです」
ショーン「なるほど」
レフィーナ「私達の任務は、ヴィルヘルム・V・ユルゲン博士をだ捕し、ODEシステムを停止させることです」「与えられた時間は12時間。それを過ぎれば……ヘルゲートに対し、宇宙軍が核攻撃を行うそうです」
ユン「えっ……!? あそこには捕らわれた民間人がいるかも知れないんですよ!?」
ショーン「上は最小限の犠牲で事を収めるつもりですか」
ユン「そ、そんな! それじゃ、ラミア少尉達は……!」
レフィーナ「………」
ショーン「時間が経てば経つほど、バルトールはその能力を向上させます」「つまり、ラミア少尉以上の能力を持った敵が群れを成して襲いかかってくるのです」「並の部隊では太刀打ち出来ません。それに、彼らが盾を使ってくる可能性もあります」
ユン「盾……!?」
レフィーナ「……捕らえた民間人を生体コアにするということですね」
ショーン「ええ。そうなったら、手が付けられませんぞ」
レフィーナ「だから、今の内に核で大本を焼き尽くす……」
ショーン「そう……最小限の犠牲を払って」
レフィーナ「正しい判断でしょう。ですが、それを容認するつもりはありません」「私達は、人の命を道具にするODEシステムとは違います。必ず制限時間内に任務を成功させましょう」
ショーン「了解です。それこそが、民を守るために存在する軍のあるべき姿でしょうからな」

修羅城内
〔扉の開閉音〕
フォルカ「………」
ショウコ「お帰りなさい、フォルカ……」
フォルカ「お帰りなさい? 何だ、その言葉は……」
ショウコ「何って……無事に帰って来られてよかったね、って意味だけど」「でも、おかしいね。あたしをさらった人にそんなことを言うなんて」
フォルカ「………」
ショウコ「ねえ……誰と戦ってきたの? 連邦軍? それとも……」
フォルカ「軍か……。すぐにそんなものは意味がなくなる」
ショウコ「それ……どういうこと?」
フォルカ「もうすぐ時が来る……。そして修羅が動き出し、この世界は真の闘争に包まれる」
ショウコ「真の闘争……!? あなた達、何をするつもりなの!?」
フォルカ「この世界を……新たな修羅界とする」
ショウコ「えっ……!?」
フォルカ(そこに修羅の未来があるのなら、俺は迷いを捨てる……)(だが、何故だ……? この少女の語る言葉は俺の迷いを加速させていく……。俺に……俺に何が起きているんだ……?)
【シナリオエンドデモ終了】


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