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エピローグ

~連合宇宙暦101年2月15日、航海日誌

冥王星ザ・データベースとの戦いに勝利した
俺達は地球へと帰還した。

大河長官の話では、無用な混乱を回避するために
ザ・データベースの存在は市民には
秘密にされるらしい。だから俺は、俺達ノイ・ヴェルターの戦いを
この航海日誌に残しておく。

地球と人類は徐々にであるが変わっていくだろう。

プラントはクライン派のアイリーン・カナーバが
臨時の最高評議会の議長となり、
地球側の代表者である新・国連の
ロゼ・アプロヴァール事務総長と和平会談を
執り行う事が正式に決まった。

コーディネイターとナチュラルの確執は
まだ続くだろうが、その解決は
話し合いで行うべきであり、和平会談は
大きな第一歩になるだろう。

連合軍の攻撃で焼かれた
オーブの復興も始まるそうだ。

リリーナ・ドーリアン外務次官が先頭に立ち、
外国からの支援の物資も届き、
避難していた人達も徐々に戻ってきていると聞く。

ラダムに破壊されたオービタルリングの復旧が
決まり、中断されていた軌道エレベータ計画も
再開されるそうだ。
これでさらに宇宙と地球の往来は盛んになるだろう。

宇宙と言えば、反ガルラ同盟である
獅子座連合がガルラ本星の制圧に
成功したとの報が、アルテア星のライブルさんから入った。
さらにその獅子座連合に協力していたゲリラに、
あの銀の弟がいたそうだ。
黄金達も彼と会う事を楽しみにしている。

また、その獅子座連合から
イバリューダーの戦闘惑星ゾーマを
確認したとの情報も入った。
しかし、イバリューダーは戦闘を
仕掛けてくる事もなく宇宙の闇へと
消えていったそうだ。
まだまだ時間がかかるだろうが、
心を学んだ彼らもいつかは
他の星の人達と手を取り合う事ができると信じたい。

未来に向けて全ては動き出している。
それは世界だけでなく、俺達もだ。
地球と人類の脅威を打ち破った今、
ノイ・ヴェルターは解散するだろう。

だが俺達一人一人の戦いは続いていく。
それぞれの場所で、それぞれの目的のために。

それは俺も同じだ。
この戦いで俺には新たな目標ができた。
そのために俺も俺なりのやり方で明日も
戦っていくつもりだ。
親父の遺してくれたトレイラー魂と誇りを胸に…。

                   ~『タカの誇り』著
      「トレイラーの真実」第一章最終ページより抜粋


そして、冥王星宙域の戦いから一ヵ月後…

【シナリオデモ開始】
地球圏エリア
プラント/旧クライン邸
キラ「ここがプラント…。ゆっくり見て回るのは初めてだ…」
デュオ「何だよ? お前、コーディネイターなのにプラントに来るの初めてなのか?」
キラ「うん…僕は月やヘリオポリスで育ったから」
イザーク「キョロキョロするな。お前達はオーブからの使節としてこのプラントに来たんだからな」
カガリ「それくらいわかっている…!」
カトル「でも、よかったのかい、カガリ? この使節団は一般の人のプラント見学が目的だけど…」「君はオーブの代表としてここに来る事もできたはずだ」
カガリ「………」
五飛「お前は代表として起つ気はないのか?」
カガリ「そんな事はない。時が来れば、責務を果たすつもりだ」「…ただ、もう少し自分の目でこの変わりつつある世界を確かめてみたいんだ」
キラ「カガリ…」
ヒイロ「それでいい。まだまだお前は知識も経験も覚悟も不足している」
カガリ「お前なあ…!」
ヒイロ「だが、お前にはこの戦いで自らの身を通して学んだ事がある」
キラ「ヒイロの言う通りだよ、カガリ。それを忘れなければ、君はきっと立派なオーブの代表になれるよ」
カガリ「なれるんじゃない…。なってみせるんだ」
五飛(ロンド・ミナ・サハク…。この女は強くなる…いずれお前と互角に戦うほどにな)(その時、お前のオーブとこの女のオーブ…どちらが正しいか俺は見させてもらう)(戦いの中で死んでいったあの女と全ての人に代わってな…)
トロワ「だが、気をつけろ。まだまだオーブを狙う人間はいるだろう」
イザーク「それだけではない。コーディネイターとナチュラルの争いを望む者もいる」
カガリ「わかっている…。まだ世界が過渡期である以上、仕方のない事だろう」
カトル「オーブの次期代表である君を狙う者もいるね」
デュオ「ま、そういうわけなんで俺達プリベンターの5人は当分の間、ガードに付かせてもらうぜ」「お邪魔かも知れないが勘弁してくれよ、アスラン」
アスラン「え…」
キラ「アスラン…君もプラントに戻らないでオーブで暮らすんだね」
カガリ「お前…本当にいいのか、それで?」
アスラン「…もうここには俺の居場所はない。だったら、カガリ…お前の側でお前を守らせてくれ」
カガリ「ああ…頼むぞ、アスラン」
ラクス「キラ…」
キラ「ラクス…君もいいの? こうして身分を隠してプラントへ来たけれど…」「「ここだって本当は君の家じゃないか…」
ラクス「私がプラントに不利益を与えたのは事実です…」「それが正しいと信じた行いでも私は許されない存在でしょう」
キラ「でも…」
ラクス「いいのです、キラ。…アスランと同じく、私も居場所を失ったものです…」「ですから、キラ…あなたといっしょにこれからの世界を見ていきたいと思います」
キラ「ラクス…」
ラクス「そして、もし世界のために私達にできる事が見つかったら…」
キラ「その時は僕も君と行くよ。この僕達の守りたい世界のために…」
フレイ「何してるの、キラ、ラクス。向こうでサイやミリィやディアッカ達も待っているわよ」
ラクス「ありがとうございます、フレイさん」
トール「早く来いよ、キラ!」
ニコル「アスラン、みんながあなた達を待ってますよ」
アスラン「行こう、キラ…みんなの所へ」
キラ「アスラン、色んな事を話そう…」「僕達のやってきた事とこれからの世界の事を…」
アスラン「ああ…。ゆっくりと時間をかけてな…」

地球圏エリア
リ・ホーム/格納庫
ロウ「劾、ブルーフレームの整備…終わってるぜ」
劾「そうか。世話になったな、ロウ」
ロウ「いいって事よ。これで当分、お別れになっちまうから大サービスだ」
イライジャ「お別れって…ジャンク屋を再開するんじゃないのか?」
樹里「それがね…ロウったら火星に行くって言ってるのよ」
リード「地球圏が落ち着いたら火星は再度の開発が始まるって話だが、それに乗るってわけか」
リーアム「ええ…大規模な開発になればジャンク屋も必要とされますから」
プロフェッサー「おかげでリ・ホームに惑星間航行用のブースターを取り付ける事になったのよ」
ロレッタ「まあ、いいじゃないの。戦争より、その方があんた達にはお似合いだしね」
ジョージ「その通り! 私としても戦いよりもこちらの方が望むべき所だ!」
風花「プレア…あなたもロウさん達といっしょに行くんですね?」
プレア「うん…マルキオ導師も僕の決定に賛成してくれたよ」「この生命がどこまで続くかわからないけど、僕はそれまで広い世界を見て回るつもりだ」
カナード「そうか…。お前らしい選択かも知れないな」
プレア「カナードさん、あなたはどうするつもりなんです?」
カナード「…お前にまた説教されるかもしれないが、俺には結局、戦う事しか出来そうにない」
風花「だから、カナードさんは当分の間、私達サーペントテールで活動する事になりました」
カナード「そういう事だ。俺の道はそこで探してみるさ」
ロウ「でも、お前のハイペリオン…これまでのダメージでもう使えそうにないぜ」
プレア「でしたら、カナードさん…僕のXアストレイを受け取ってくれませんか?」
カナード「プレア…」
プレア「もう僕には必要のないものです。今のあなたならXアストレイを正しく使ってくれると信じています」
カナード「わかった。お前の想いと共に受け取ろう」
プレア「僕は一人じゃない…。そして、あなたも一人じゃない…」「人と人は想いの力で繋がっているんです」
カナード「ああ…今の俺なら理解できる」
プレア「カナードさん…あなたに会えてよかったです」
カナード「俺もだ、プレア。お前とノイ・ヴェルターが俺を暗闇から引き上げてくれた」「だから、俺は忘れない。お前達と共に戦った事…そして、お前の勇気を…」

地球圏エリア
ナデシコC/ブリッジ
ハーリー「ナデシコCとアークエンジェル、月周回軌道に乗りました」
ルリ「では、このまま本艦は定期パトロールに入ります」
サブロウタ「ノイ・ヴェルターは解散しても国連直属の平和維持部隊として俺達の戦いは続くのであった…と」
リョーコ「ま…食いっぱぐれにならなくてよかったぜ」
ルリ「リョーコさんとヤマダさんの場合、軍に戻るという選択肢もあったじゃないですか?」
リョーコ「いくらバジルール少佐の告発でブルーコスモス派が一掃されてもいまさら軍に戻る来はねえよ」
ジュン「そうだね。アークエンジェルのフラガ少佐やラミアス艦長も同じ事を言ってたよ」
ハーリー「でも、このナデシコも寂しくなりましたね…」
ルリ「ヒカルさんは漫画家に、イズミさんもスナックの雇われママに…」「ミナトさんは学校の先生に、ユキナさんは学生に…」「白鳥さんは月臣さんと同じくネルガル・シークレットサービスに…」「イネスさん達はネルガル重工にそれぞれ戻りましたからね」
ジュン「あ~あ…ユリカぐらいは残ると思ったのに…」
プロスペクター「おや…まだまだ未練が残っておいでのようですな」
ガイ「男らしくねえぞ! スパっとあきらめろよ!」
ジュン「ち、違うよ! そんな事、思ってないって!」
リョーコ「あきらめな。ユリカは黒マント脱いだ王子がさらっていっちまったんだからよ」
〔通信のコール音〕
ラピス「艦長…補充パイロット達が到着した」
ルリ「陽子さん、ジャン・キャリーさん、エドさん、ゼクスさん、ノインさん、ユミさん達4人のテッカマンですね」
〔扉の開閉音〕
ユミ「そういうわけでよろしくお願いします!」
サブロウタ「いいのか、ユミ? 憧れのDボゥイといっしょにいなくてよ?」
ユミ「もうあたしも子供じゃないんですからこれからは憧れじゃなくて本当の恋を探します!」
デッド「ふふ…かわいいもんだね、精一杯背伸びしちゃってさ」
ハヤト「ユ、ユミちゃん…具体的に相手はいるの?」
ユミ「それはこれから頑張って探すのよ! 何たって宇宙は広いんだから!」
ハヤト「は…はは…頑張ってね、ユミちゃん…」
ダービット「前途多難だな、ハヤト」
ナターシャ「ま…応援はしてあげるよ。アキチーフにチームの指揮は任されたからにはね」
ハーリー「またにぎやかになりそうですね」
ルリ(アキトさん…私の渡したあれ…使ってくれてますか…)

関東エリア
雪谷食堂
甲児「………」
竜馬「………」
ユリカ「どう、今日のラーメンの味は?」
隼人「驚いたぜ、ユリカさん。昨日に比べて格段に美味くなってる」
弁慶「昨日まではとても食えたもんじゃなかったのに大した進歩だ!」
さやか「でも、このラーメンってアキトさんのレシピを元に作ったんだから美味しいのは当然じゃないの?」
甲児「さやかさんの言う通りだぜ。あの通りに作って不味くなる方が不思議だったんだ」
ユリカ「あは…あはは…。キビしいね、甲児君…」
甲児「おうよ! こう見えてもアキトさんのラーメンで俺の舌は相当鍛えられたからな!」
ボス「雪谷食堂の親父さん、また入院しちまったんだろ?」「それまで若オカミさんがちゃんと店を守ってかなきゃな」
ユリカ「いやん、ボス君! 若オカミさんだなんて…」「もっと言って!」
竜馬「でも、たった一日でここまで腕を上げるなんて何かあったんですか?」
ユリカ「それはね…」
アキト「今日の仕込みは俺がやったんだ」
さやか「アキトさんが…!?」
竜馬「でも、アキトさんの舌は味を感じられないんじゃ…」
アキト「ルリちゃんがね…雷牙博士に頼んで俺のリハビリのメニューを作ってくれたんだ」
ユリカ「それでね、アキトはこの一ヶ月…ずーっとそれを試していたの…」「そのリハビリのメニューってすごくつらいんだけど一言も文句も言わずに…」
アキト「支えてくれる人が側にいたからできたのさ…」
ユリカ「あたしにできる事ってそれくらいだもの!」
ボス「くーっ! 泣かせる話じゃねえかよ!」
さやか「じゃあ、アキトさん…味覚が戻ったんですね」
アキト「いや、まだまだだ…。今日のはレシピがあったからうまくいっただけだよ」「でも、いつかきっと完全に身体が治ってこのサングラスを外せる日が来る…」「今はそれを信じてユリカといっしょにリハビリを続けるよ」
甲児「その日が来るまで味見役は俺に任せてくれよな!」
鉄也「ここにいたか、兜! 出動だ!」
甲児「て、鉄也さん…携帯に電話くれればいいのに…」
鉄也「フ…俺もアキトの具合が気になっていたんでな。たまには顔を出したくもなるのさ」
ユリカ「大変ね、みんな。陣代高校に通いながら、何かあると出動だなんて」
弁慶「それでも学校に通えるのは嬉しいもんスよ」
隼人「補習を受ける事で何とか進級もできそうだしな」
鉄也「そう言えば、宗介はどうした?」「今日の相手は、はぐれ戦闘獣でそこそこの数がいるようだから奴にも手伝ってもらいたいんだが…」
甲児「宗介ならかなめといっしょに例の報告会があるってメリダ島に行ってるぜ」
竜馬「あいつの分まで俺達が戦うぞ! 行くぞ、みんな! 出動だ!」
隼人「フ…新婚さんとラーメンで火照った身体にリーダー風が心地いいぜ」
ユリカ「頑張ってね、みんな!」

オセアニアエリア
メリダ島/ミスリル基地内
テッサ「…カナメさん、ザ・データベースに関する報告会は本日をもって終了とします」
かなめ「ふう…やっと終わった…。学校の授業の3倍はキツかった…」
テッサ「お疲れ様でした」「これであなたは今まで通り普通の高校生としての生活を送る事ができますよ」
かなめ「普通の生活ねえ…。ソースケがいる限り、無理っぽいけど…」
宗介「問題ない。…あるとするならば、進級のための補習が厳しい事ぐらいだ」
テッサ「相良宗介軍曹、あなたの千鳥カナメ護衛任務の継続も正式に上層部に許諾されました」「よって、略式ながらここで命令書を発効します」
宗介「了解です。今後も任務遂行に全力を尽くすつもりです」
〔扉の開閉音〕
クルツ「堅い話はそこらで終わり!」
マオ「せっかくメリダ島に着たんだから楽しんで帰ってもらわないとね」
かなめ「クルツ君、マオさん!」
クルツ「そういうわけだ、テッサ! かなめは俺達がさらってくぜ!」
テッサ「え…!」
マオ(ソースケと二人っきりにしてあげる。うまくやりなよ)
テッサ「えーっ!?」
マオ「じゃあ後でね、ソースケ!」
〔扉の開閉音〕
宗介「…大佐殿、マオの言葉に随分と驚いていたようですが何かあったのですか?」
テッサ「な、何でもありません! 本当に何でも!」
宗介「はあ…」
テッサ「え~…コホン」「もうすぐトゥアハー・デ・ダナンの修理も終わり、また私達も通常の任務に復帰します」「地球圏全体を巻き込んだ戦いは一応の終結を見せましたがまだ私達の敵はいます」
宗介「アマルガムですね…」
テッサ「そうです。あの組織とミスリルは近い将来、必ずぶつかり合う事になります」「あの組織のウィスパードは私達を敵視しているようですから…」
宗介「大佐殿…」
テッサ(そう…あの人は必ず私の前に立ち塞がる…)(ううん…もしかすると私だけではなくカナメさんや相良さんの前にも…)
宗介「大佐殿…?」
テッサ「あ…ごめんなさい! ちょっと考え事をしてしまって…」「…今回の一連の件ではあなたにも色々と無理をさせてしまいました」
宗介「いえ…それが自分の任務ですから」
テッサ「…でも…友達として…やっぱり心苦しくもありました…」
宗介「………」「大佐殿…」
テッサ「は、はい!」
宗介「もし自分を友人として認めてくださるなら、少々ぶしつけな発言を許していただけるでしょうか?」
テッサ「え…? ど、どうぞ…」
宗介「………」「テッサ、いつもすまない…!」
テッサ「ふぇっ!?」
宗介「君はすごい子だ。君は俺にとってただの上官なだけじゃなくその…もっと大切な人なんだと思う」「な、何かあったら…必ず力になる。それだけは覚えていてくれ…!」
テッサ「は、はい…」
宗介「あ…がっ…す、すいません! やはり、ぶぶぶぶしつけ過ぎました! ですが、本心です!」「失礼します!!」
〔扉の開閉音〕
テッサ「テッサ…」「テッサ…テッサ…!? テッサだってぇ~~! やだ、どうしよ~~!」「大切な人って…そんな…そんな~!! いやあああああん!!」
〔扉の開閉音〕
マデューカス「何事です、大佐殿! 何かありましたか!?」
テッサ「い、いえ! 何でもありません!」
マデューカス「そうですか…。相良軍曹が慌てて部屋を飛び出したので非常事態かと思いましたよ…」
テッサ(私達の戦いは続いていく…。きっと、この世界が存在する限り…)(そして、私の戦いもまだ続いていく…。負けませんからね、カナメさん…)

オセアニアエリア
メリダ島/海岸
かなめ「ここって…?」
宗介「俺の秘密の釣り場だ。メリダ島に寄ると、いつもここに来ているんだ」
かなめ「そう言えば、ソースケ…釣りが趣味だって言ってたね…」
宗介「一度、君をここへ連れてきたかった。いい機会なので案内した」
かなめ「………」
宗介「どうした、千鳥? 釣りは嫌いか?」
かなめ「ううん…。ただ、あたし…あんたにちゃんと言ってなかったなって思って…」「助けに来てくれてありがとう…って」
宗介「約束だったからな」
かなめ「任務って言わないんだ?」
宗介「…それより俺も君に言うべき事がある。あの時はすまなかった…」
かなめ「あの時って…?」
宗介「ダナンでのパーティーの日の事だ。俺はあの時、君にひどい事を言った…」
かなめ「もういいよ、ソースケ。秘密の場所に連れてきてくれたからそれで帳消しにしてあげる」
宗介「しかし、それでは俺の気が…」
かなめ「じゃあ、お詫びの印にでっかい魚を釣ってよ! クジラとかシャチとかさ!」
宗介「クジラとシャチは魚ではない…」
かなめ「う…うはは! 小さい事は気にしないでとにかく大物を待ってるからね」
宗介「了解だ、任せてくれ」
かなめ(こんな日々が続くといいな…ずっと…ずーっと…)

関東エリア
Gアイランドシティ/住宅街
護「おはよう、華ちゃん!」
華「おはよう、護君。もうすぐ3学期も終わりだね」
護「うん…4月になったら僕達、また一つ学年があがるね」
戒道「そうか…。もうすぐ春なんだな」
護「ねえ、戒道。桜が咲いたら、みんなでお花見に行こうよ」「戒道と華ちゃんと僕とみんなの家族で」
戒道「わかったよ。母さんに言っておく…」
護「楽しみだね、華ちゃん」
華「でもね、護君…」「…私、護君と戒道君とこうしてまた学校に行ける事が一番嬉しいよ」
護「へへ…何だか、テレちゃうな」
戒道「ありがとう、初野さん」
護(凱兄ちゃん達…そろそろ出発する頃かな…)

地球圏エリア
オービットベース/メインオーダールーム
大河「では諸君…GGG、ならびにスペースナイツは全ての準備が完了次第…」「木星圏の再調査と土星圏観測基地の建設へ向けて出発する」
凱「了解だ、長官」
火麻「現場での指揮は俺が取るぜ! 張り切っていこうな!」
凱「命…お前も頼むぞ」
命「任せて、凱。私…凱の行く所にはいつだっていっしょだから」
フリーマン「Dボゥイ…地球のラダム樹は私達とマイクが責任をもって駆除しよう」
Dボゥイ「頼みます、チーフ。俺は宇宙で新たな戦いを始めます」
ノアル「Dボゥイ、身体の具合はどうだ?」
Dボゥイ「今の所は問題はない。シンヤのクリスタルが俺を守ってくれている」
バルザック「当分はテックセットしなくても済みそうだからな。気楽にやろうぜ、大将」「ま…GGGもいっしょって事で俺は隊長として風龍と雷龍をシゴいてやるとするかな」
命「まだ、その関係って続いてたんだ…」
ミリー「バルザックさんが一方的に言ってるだけですけどね」
アキ「Dボゥイ…もうあなたは戦う必要はないのよ」
Dボゥイ「ありがとう、アキ…。だが、俺の力が必要な時はためらうつもりはない」「俺は俺の新しい戦いにもこの生命を懸けるつもりだからな」
アキ「その気持ちは私達も同じよ」
凱「もちろん俺達もだ。その時が来たら再び勇気の力でジェネシックを目覚めさせるさ」
Dボゥイ「ああ…。これからもよろしく頼むぞ、凱」
黄金「では、大河長官…俺達はゴライオンでアルテア星へ戻ります」
大河「うむ…気をつけてな」
ファーラ姫「地球の人々の温かな心遣い、私は忘れません」
大河「アルテア星に平和が戻りましたら正式に国交を始めたいと国連事務総長も申しております」
ファーラ姫「わかりました。その日が来るまで、後少しだけお待ちください」
錫石「へへ…ライブルやヒスもオイラ達の帰り、待ってるだろうぜ」
黒鋼「とっととアルテアに戻ってガルラの残党を片付けちまうとするか」
青鋼「おう! 俺達の最後の仕事だな!」
ファーラ姫「ソルダートJ…よろしければ、あなたもアルテア星にいらっしゃいませんか?」
J「お心遣いに感謝する、ファーラ姫。だが、私とジェイアークはまだ飛び足りないようだ…」「もし、果て無き旅に飽く日が来たらアルテアによらせてもらおう」
ルネ「付き合うよ、J…。あんたが羽を休める場所を見つけるまでね」
スワン「戒道君の事は地球に残る私達に任せてくだサイ!」
命「戒道君はお母さんの所に帰ってまた、護君達といっしょに学校に通うようになったそうよ」
J「そうか…。では、アルマが大人になった頃に再び迎えに来る事にしよう」「そして、アルマには…いや、戒道幾己には自分の生き方を自分で選んでもらおう」
トモル「Dボゥイさん…あなた達の無事を祈らせてください」
Dボゥイ「トモル…オーガンはお前の心の中で生き続けている。それを忘れるなよ」
トモル「はい…! 俺も彼やあなたのように自分の生き方を見つけるつもりです」
未知「トモル…。そのお手伝いは私にさせてね」
トモル「ありがとう、未知…。でも、一つだけ俺には決めている事があるんだ」「俺はいつか宇宙に出ようと思ってる」
未知「宇宙へ?」
トモル「そして、星々を旅し、心を学んだイバリューダーともう一度会いたい…」「今度は憎み合う敵同士ではなく同胞として…」
Dボゥイ「イバリューダーは変わっていく…。そして、俺達、人類もな…」
アキ「あなたもね、Dボゥイ…」「もうラダムはいない…。宿命を打ち破ったあなたを縛るものはないわ」
Dボゥイ「その事なんだが、アキ…。一つ頼みがあるんだ…」
アキ「私にできる事なら何でも…」
Dボゥイ「その…俺の事…タカヤって呼んでくれないか?」
アキ「え…」
Dボゥイ「もう仮面は必要ない…。俺は相羽タカヤに戻ろうと思う…」
アキ「わかったわ…。お帰りなさい、タカヤ…」
Dボゥイ(父さん、ケンゴ兄さん、シンヤ、ミユキ…そして、アルゴス号のみんな…俺は相羽タカヤとして生きていくよ)(みんなが守ってくれた俺の生命、俺は決して無駄にしない)(だから、遠くから俺と人類を見守っていてくれ…)
〔モニターの開く音〕
ガレント「ゴールドタイガー、こちらの準備もそろそろ終わるぞ」
大河「了解だ、鬼の腕。いよいよ彼らも旅立ちの時だな」
凱「果て無き未来への出航か…」
【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

カズマ「インファレンス、サピエンティアも何とか直ったようだな」
インファレンス「………」
カズマ「愛想のねえ奴だな。修理を手伝ってやった恩を忘れたのかよ?」
インファレンス「サピエンティアを壊したのは君達だ。礼など言う必要もなかろう」
カズマ「何だと…!?」
レギュレイト「やめなさい、二人共。せっかく私達の新たな旅立ちの日なのに争い事を持ち込んでは駄目ですよ」
インファレンス「わかったよ、母さん…」
カズマ「へ…レギュレイトの言う事、ちゃんと聞くようになったみたいだな」
アカネ「やっとインファレンスはレギュレイトをお母さんだって認めたみたいね」
ホリス「これでザ・データベースも一つの家族になりましたね」
アカネ「やっぱり、いいもんだね、家族って…」
ホリス「では、アカネさん…。私と家族になってください」
アカネ「うん…あたしでよかったら…ホリスのお嫁さんにして…」「きゃーっ! 言っちゃったよ、あたし!」
キャレット「アノ…アカネサン…」
アカネ「何よ、キャレット…。少しぐらい幸せにひたらせてよ」
キャレット「ソレハ 私モ 祝福シマスガ 通信回線ガ ONニ ナッテマスヨ」
カズマ「おめでとう、チイ姉、ホリス!!」
シホミ「ふふ…アカネちゃんに先を越されちゃったわね」
ミヒロ「これでホリスも私のお兄ちゃんだね!」
インファレンス「ふむ…これが人間のプロポーズとその受諾か」
アリア「お嫁さんにして、だって! チイ姉ちゃん、かわいい~!」
アカネ「う、うそ!! さっきちゃんと通信OFFにしたのに!」
ホリス「ああ、私がONにしたんですよ。おめでたい事ですから皆さんに聞いてもらいたくて」
アカネ「こ、こ、こ、こ、こ、こ、この馬鹿ホリス!!」
ホリス「あ、駄目ですよ。いまさらプロポーズ拒否しても」「トレイラー心得、一度言った事は必ず守れ、逆に一度言わせれば勝ちだ、です」
シホミ「アプリカントさん…これからどこへ向かうのですか?」
アプリカント「我々は取り返しのつかない過ちを犯してきた…」「その償いの意味を込めて我々が攻撃した文明の生き残りに可能な限りの支援をしたい…」「知の記録者として保管してきた知識や技術を使ってな」
カズマ「あんたならきっとやれると思うぜ、アプリカント」「ちゃっかり生きていて、サピエンティアの爆発を止めるとは俺の親父並にいいとこ取りだからな」
アプリカント「フ…お前にそう言われるとやる気も出てくるものだ」
ミヒロ「アリ姉ちゃんも元気でね。私達の事、忘れないでね…」
アリア「もちろんだよ、ミヒロ。だって、ミヒロはあたしの大事な妹だもん!」
インファレンス「行くぞ、アリア。お前の家族は僕達なんだ」
アリア「わかりました、インファレンス様」
インファレンス「もう僕達は家族なんだ。その『様』はやめろ」
アリア「じゃあ、お兄ちゃんって呼んでもいい?」
インファレンス「…好きにしろ。お前は僕の妹なんだからな」
アリア「やったぁ! 大好きだよ、お兄ちゃん!」
アプリカント「さあ…そろそろ出発の時だ」
シホミ「待ってください…」
〔味方戦艦出現〕
ミヒロ「ノイ・ヴェルターのみんな!」
ガレント「間に合ったようだな、お嬢」
シホミ「皆さんを集める手配、お疲れでした、ガレント」
アプリカント「ありがとう、地球の戦士達。見送りに来てくれたか」
インファレンス「僕は君達の事を忘れない…。君達の事はデータバンクではなく僕自身が覚えておくよ…」
カズマ「じゃあな、インファレンス! お前も頑張れよ!」
インファレンス「ありがとう、カズマ…。君との再会を願うよ」
アプリカント「我々の新たな旅の始まりだ! 行くぞ!」
レギュレイト「はい…準備は全て整っています」
アリア「ありがとう、みんな! またきっと会おうね!!」
カズマ「おう! アリアも俺達の事、忘れんなよ!」「そして、これも覚えておけよ! 宇宙の怖さ、一人の人間の弱さ…、そして、生命の大切さ、をな!!」
アプリカント「各機、前進! 目標は果て無き未来だ!」
〔戦艦の発進音〕
〔画面、黄色く発光〕
〔味方戦艦消失〕
〔味方ユニット消失〕

ミヒロ「行っちゃったね、みんな…」
カズマ「んじゃ、俺達も新たな航海に出発するとしようぜ」
アカネ「新たな航海ってどこへ?」
ホリス「目的地なんてありませんよ。生きている事が航海なんですから」
シホミ「いいえ、私達のやるべき事は決まっているわ」「まずは37回目の倒産の危機を回避しないと」
ミヒロ「うちって、まだ貧乏だったの!?」
カズマ「気にすんな、ミヒロ! 今日から、またトレイラー稼業が始まるんだ!」「金は天下の回り物だ! バリバリ稼いでやるぜ!!」
ミヒロ「うん! 頑張ろうね、お兄ちゃん!」
カズマ(そして、いつか俺も旅に出る…。まだ、誰もが見た事ないような遠い宇宙の海原へ…)(親父…あんたが俺達に遺したものはヴァルストークだけじゃない)(あんたの夢と誇りを胸に俺はこれからも戦っていく…)(この宇宙に生きるスペースマンとしてな)
【戦闘マップ終了】


● 1周目ルート → No55A「果て無き未来への出航」 へ戻る

  2周目ルート → No55B「終わり無き旅路」 へ戻る


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