ザンボット３／神勝平
心の傷跡
地球の小さな港町に住む神勝平。
そしてその家族、神ファミリーは
かつてガイゾックという異星文明に滅ぼされた
ビアル星の末裔であった。
ある日、ビアル星同様に、
地球にガイゾックがやってくる。
神勝平、神江宇宙太、神北恵子は
ご先祖が残したザンボット３に乗り、
ガイゾックと戦って見事倒すことに成功した。
だが、代償として支払われた犠牲は
あまりにも大きく、勝平の心に
深い傷跡を残したのであった…
［Ｅｐ．１］
【シナリオデモ開始】
勝平「………」
花江「………」
〔ノックの音〕
花江「！ はぁーい！」
〔ドアノブを回す音〕
香月「失礼しまーす」
ミチ「お邪魔します」
花江「あらまぁ…！ 今日も来てくれたのね、ふたりとも」
香月「へへ…まぁ…」
ミチ「勝平、今日は顔色がいいですね」
花江「お医者様の言うことじゃあ、もう目覚めてもおかしくはないってことだけど…まったく、寝ぼすけにも程があるよ」
ミチ「勝平…早く目を覚まさないかな…」
香月「そんなに心配するなよ。今は勝平は休んでいるだけなんだ」「ガイゾックとの戦いを終わらしてくれた勝平を、今は休ませてやろうぜ」
ミチ「…うん、そうよね。その通りよね」
花江「…ありがとうね、ふたりとも。毎日、勝平のお見舞いに来てくれて」
香月「そんな、礼なんて…。こっぱずかしいや」
ミチ「…あたしたち、勝平が目を覚ましたときにそばにいてあげたいって話していたの」
花江「…嬉しいねぇ。そんなことを言ってくれる友だちが、勝平にいてくれるなんて…」「この子の家族はもう私ひとりになったけれど…こんなにも勝平を心配する友だちが側にいれば、勝平が起きた時にきっと…喜ぶ…」「あぁ、やだやだ…年は取りたくないね…おばさんちょっと顔洗ってくるよ」
〔歩き去る足音〕
ミチ「…おばさん」
香月「泣いてたな…」
ミチ「…うん」
香月「ガイゾックとの戦いが終わったあの日から、勝平が眠りについてそれっきりか…」「浜辺で目を覚ました時は、勝平が無事だったって俺たちも喜んだけど…」
ミチ（キング・ビアルに乗っていた人が全員死んじゃったって知った途端、勝平が気を失ってしまった…）「あれからずっと、目を覚ましていないなんて…」
勝平「うっ…うぅっ…！ じ、じいちゃん…！ とうちゃん…！ ばあちゃん…！」
ミチ「！ おばさん！ 勝平が…勝平が！！」
〔走り寄る足音〕
花江「どうしたんだい！？」
香月「勝平…しっかりしろ！ 勝平！」
ミチ「どうしよう…すごい汗…」
花江「こんなこと今まで…大丈夫かい、勝平！」
勝平「う、うぅぅ…！」
【シナリオデモ終了】
［Ｅｐ．２］
【シナリオデモ開始】
源五郎「勝平、戦いはまだこれからだ…！ こいつは私が引き受ける！ お前達はバンドックを倒せ！」
勝平「と、父ちゃん…？」
源五郎くうっ…！ うぅっ…！ 行けええぇぇぇっ！！」
〔撃破音〕
〔画面、フラッシュ〕
勝平「父ちゃん…！？ 父ちゃぁぁぁん！！」
兵左衛門「突っ込むぞ！ 香月君の教えてくれた敵の急所へ！」
梅江「ようござんすよ…！ エンジンはもうギリギリ一杯です！」
勝平「じいちゃん…！？ や、やめろ…！ やめてくれ！」
〔撃破音〕
〔画面、発光〕
兵左衛門（※画面オフ）「うあああぁぁぁぁ…！」
〔発光、収束〕
勝平「なんで…なんでみんな…！」
一太郎「勝平！ 生きているんなら、お前だけでも脱出しろ！！」
勝平「！ い、一兄ちゃん…！？」
千代錦「！！！」
アキ「勝平…！」
〔撃破音〕
〔画面、フラッシュ〕
勝平「一兄ちゃん…！ 千代錦！ アキィィィッ！！」「や、やめてくれ…！ これ以上、俺のそばから…！ 俺を置いて、死なないでくれえぇぇぇっ！！」
恵子「勝平…！ 先に行くわね…！」
勝平「け…！ 恵子…！」
恵子「さよなら…！ 父さん…！ 母さん…！」
宇宙太「すまねぇ…！ 恵子！！」
勝平「う、宇宙太あぁっ！」
〔撃破音〕
〔画面、発光〕
宇宙太（※画面オフ）「かっぺええぇぇぇぇい！！」
〔発光、収束〕
勝平「なんで…なんで…！ なんで！！ 一緒にずっと…戦ってきたじゃねえかよ！ なんで俺だけ…生き延びて！！」
〔画面、発光〕
勝平（※画面オフ）「恵子！ 宇宙太ああぁぁぁっ！！」
【シナリオデモ終了】
［Ｅｐ．３］
【シナリオデモ開始】
〔画面、発光〕
勝平（※画面オフ）（うぅ…俺は…俺は…！）
？？？？（※画面オフ）「勝平…！ おい、勝平！」
？？？？（※画面オフ）「しっかりして！ 勝平！」
勝平（※画面オフ）（こ、この声は…？）
〔発光、収束〕
勝平「う…」
？？？？（※画面オフ）「勝平…！ 起きたんだな、勝平！」
勝平「宇宙太…？ 恵子…？」「…！ こ、ここは…？」
香月「…ここは、病院だぜ。この野郎…ようやく目覚めやがって！」
勝平（そっか…俺はあの時…）
ミチ「勝平…恵子さんたちは…」
勝平「…わかってる」「へへ、なんか随分寝てたみたいだな！ 身体が痛くってしょうがねえや！」
花江「勝平…」
勝平「………」「なぁ、香月…ミチ…母ちゃん。みんなは…ここにいるんだよな…？」
ミチ「え…？」
勝平「みんなは…ちゃんとここにいるんだよな…？」「生きて…俺の側にさ…う…うぅ…！ ここにちゃんと…うぅっ！ いてくれるんだよな…！？」
花江「勝平…」
香月「あ、ああ…」「当たり…前だろ！ 俺たちはちゃんと…！ 生きているさ！！」
ミチ「勝平のそばにいるわ、あたし…！ 生きて…！ 勝平の側にいるわ！」
花江「ひとりじゃないよ、勝平…１ あんたの側には、母ちゃんがいる！」「あんたを想ってくれている友だちも、ちゃんと側にいるんだよ！！」
勝平「そうだよな…そうなんだよな…！」「ありがとう…香月…ミチ…母ちゃん…！ 生きて…生きてくれていて…！ ありがとう…！」
勝平（※画面オフ）（じいちゃん…父ちゃん…ばあちゃん…俺は、生きているよ…）（宇宙太…恵子…千代錦…一兄ちゃん…アキ…俺は…みんなの分まで生きてみせるよ）（生き残った人たちと…俺たちが守ったこの地球でさ…）
【シナリオデモ終了】
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