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第11話
頭上の悪魔


サブタイトル
「頭上の悪魔」


【シナリオデモ開始】
ザンジバル ブリッジ
ラル「あれから木馬の動向はどうなっている?」
クランプ「山岳地帯に停留したまま、特に目立った動きはありません」「ただ、偵察隊が我がジオンの実験場周辺を嗅ぎ回っているようです」
ラル「ほう…」
クランプ「すでに秘密基地の存在に気付いたかもしれません。それと例の新兵器の存在にも…」
ラル「なぜそう思う?」
クランプ「ここには大口径メガ粒子砲の射撃実験に使っている深い渓谷があります…」「奴らの偵察部隊はその渓谷に沿って移動し、基地に近づいているのです」
ハモン「詳細を報告される前にこの偵察隊を叩くべきです」「木馬が動かないのであれば、そちらを先に叩いてもよろしいのでは?」
ラル「そう急ぐな、ハモン。今のままでは戦力が足らん」
ハモン「このまま見過すおつもりですか?」
ラル「ふん…手出しをせずにそのままやり過ごす男なぞ、お前は嫌いなはずだったな」「私の任務はガルマ様の仇討ち。それもドズル中将直々の命令だ」
ハモン「では…」
ラル「実験場のノリス大佐と連絡を!」
ハモン「あなた…」
ラル「まあ、見ていろ…」

渓谷
シロー「どうだ、何かわかったか?」
サンダース「岩が直線的にえぐられています。この形は間違いなく砲撃の跡です」
シロー「ジオンはここで何かの射撃実験をしているって事か…」「カレン、そっちはどうだ。何か見つかったか?」
カレン「高熱でガラス化した壁面を発見」「おそらくビームの通った跡です。低空から水平に撃ったようですね…」
シロー「すごいな…。これがビーム砲だとすると、かなり大口径だぞ…」
サンダース「まだ連邦がつかんでいない新兵器の実験かもしれません…」
シロー「強力なビーム砲を持つ新兵器か…」」
キキ「ねっ? わたしの仲間の情報、正しかっただろ?」「3日前にこの辺りで光の柱をを見たってやつ!」
シロー「どうやら、キキの言う通りらしいな。感謝するよ」
キキ「そうだぞ。うんと感謝しろ!」
シロー「後は俺達でやる…。キキはここまででいいぞ」
キキ「誰が帰るって言ったのよ!」
シロー「ここから先は命の保証は出来ないぞ」
キキ「残るも去るも、あたしの勝手だ! 好きにさせてもらうよ!」
〔走り去る足音〕
シロー「あいつ…なんで怒ってるんだ…?」
ミケル(隊長、鈍いなあ…)
シロー「ミケル! ホワイトベースに連絡だ」
ミケル「は、はい!」

ホワイトベース ブリッジ
〔通信のコール音〕
シロー「報告します。我が08小隊はジオンの射撃実験場を発見しました」「ジオンはこの地域で強力な新兵器を開発している可能性が高く、近くに実験部隊の基地があると思われます」「確認のため、現ポイントから移動します」
オスカ「了解。詳細データを待ちます」
〔通信のコール音〕
ブライト「シャピロ中尉、この報告をどう見る?」
シャピロ「送られてきたデータだけでも、どんな物か興味は尽きませんな」「大気圏内で、これほど高出力のビームを装備する機動兵器とは…」「まずは敵新兵器を確認し、脅威であれば研究施設もろとも破壊する必要があります」
ブライト「我々の任務は一刻も早くジャブローに到達する事だ。無用な戦いは避けるべきでは?」
シャピロ「すでにホワイトベースは、連邦軍部内で戦力として数えられています」「我々だけで遂行できる作戦は実行に移すべきと考えます
ブライト「だが、度重なる戦闘でホワイトベースは修理中だ。100%の能力は出せない…」
シャピロ「この空域で突破するためにも、周辺の敵基地を叩くのは有効です」「ホワイトベースは後方で待機し、遠距離の目標を機動兵器で叩く。それが機動部隊本来の運用法です」
ブライト「戦術のセオリーなのはわかるが、本艦に正規の教育を受けた者は少ない」
シャピロ「それは実戦で慣れさせましょう。基地の位置さえわかれば、状況は我々に有利となるでしょう」
ブライト「何か作戦があるのか?」
シャピロ「まず部隊を2つに分けます。ホワイトベースの直援部隊と、基地施設への奇襲部隊です」「奇襲部隊が基地に攻撃をかければ周囲の敵は戦場に引き付けられ、本艦は現空域の離脱に専念できます」
ブライト「なるほど…先制攻撃によって陽動をかけるというわけか…」
シャピロ「敵の反撃を想定した上で即応できる直援部隊を残します」「いざとなれば、アムロを独房から出しましょう」
ブライト「ぬかりはないようだな」「了解した。その作戦で行こう」
シャピロ「では早速、詳細な作戦計画を練り、各部隊に通達します」
ブライト「任せる」
〔歩み去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕


ホワイトベース 通路
シャピロ(フ…この部隊の実権を掌握するのも、時間の問題だ)(好機はやがて訪れる…フフフ…)

ホワイトベース 食堂
雅人「どうやら今度はジオンの基地を攻撃するらしいよ」
沙羅「シャピロ中尉の作戦だね」
忍「フン、まあいいさ…。黙って敵を待つのは性に合わねえからな」
亮「行こう、出撃準備だ」
忍「おう! やってやるぜ!」
〔複数の金属板の上を走り去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕

セイラ「ジオン敵の基地を攻撃…?」
ワッ太「うん、こっちから先に攻撃をかけるみたいだよ」
光珠「行くわよ、ワッ太くん」
ワッ太「おう!」
〔金属板の上を走り去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕

セイラ「…………」(ジオン兵と接触できれば、キャスバル兄さんの事…何か聞けるかもしれない…)
〔金属板の上を走り去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕

【シナリオデモ終了】

【戦闘マップ開始】

〔味方ユニット出現〕
〔シロー、前進〕
〔カレン&サンダース、前進〕
〔ミケル、前進〕

シロー「どうやらあれが実験基地らしいな…」
〔カーソル、基地を指定〕
〔味方ユニット出現〕

ケーン「ジャジャーン! おっまたせ~! ドラグナー隊、参上!」
タップ「アマダ少尉! ブライト艦長の命で、お手伝いに参りました!」
ワッ太「俺も来たよ、シローさん!」
光珠「よろしくお願いしま~す!」
シロー「みんな、ご苦労!」
ライト「で、状況はどうです?」
サンダース「目標を捕捉したところだ。これまでに収集したデータを送る」
〔キーボードを叩く音〕
〔モニターの開く音〕

シロー「奴は強力なビーム兵器を搭載しているはずだ。みんな、注意してくれ」
ライト「…このデータを見るかぎり、モビルスーツやメタルアーマーではないようですね」
シロー「ジオンで開発されている特殊兵器…確かモビルアーマーとか言ったな…」
カレン「何にしても、実機を見てみない事には…」
忍「目の前の基地をぶっ叩きゃ、すぐに出て来るだろ」
シロー「位置を特定して一気に叩きたい。今、ミケルが調べている。もう少し待ってくれ」
忍「ちっ! しょうがねえな…」
キキ「…………」
ミケル「なあ、キキ…隊長のどこがいいんだよ」
キキ「余計な事言うな!」
ミケル「な、何だよ! 心配してやってんのに!」
キキ「そういう物言いするから、彼女に嫌われちゃうんだよ!」
ミケル「う、うるさい!」
キキ「とと…お、怒った?」
ミケル「…………」
キキ「わ、悪かったよ。ちょっとイライラしててさ」
ミケル「いや…」
キキ「あのさ…彼女…」「B.B.って人への手紙ってひょっとして…」
ミケル「ああ…せめて戦争が終わるまでB.B.が待っててくれるといいんだけどな…」
キキ「そばにいても想いが伝わらないのと、遠くにいて想いが伝わらないの…どっちがいいんだろうね…」
ミケル「…………」
〔シグナル音〕
キキ「ん? センサーが何かを捉えたよ?」「ミケル…これって!」
ミケル「ああ…来たぞ!」
カレン「隊長、ミケルから報告です!」「基地内の高熱源反応と振動をキャッチしました!」
シロー「間違いない、例の実験機だ…」「よし、攻撃を仕掛けるぞ! 基地の防衛部隊が出てくるはずだ。それらを各個に撃破する!」
光珠「了解!」
忍「やってやるぜ!!」
〔敵ユニット出現〕
アイナ「アプサラス、出ます!」
シロー「な、何だ!?」
ミケル「あれです! あれが目標のやつです!」
ライト「な、なんてデカさだ…」
カレン「あれが俗に言うモビルアーマーでしょうか…」
シロー「そのようだ…」
光珠「いかにも悪者って感じね…」
フェアリ「そうですね…」
沙羅「あの図体で飛べるみたいだね…」
ワッ太「うへぇ~なんか夢に出てきそう…」
ケーン「どうする、アマダ少尉」
シロー「あれが実戦配備されたら大変な事になる。ここで一気に叩く!」
忍「へへ、そうこなくっちゃな!」「行くぜ、亮!」
亮「おう!」
シロー「どんな武装があるかわからない! 充分に注意しつつ近づくんだ!」
カレン「了解!」
〔敵ユニット出現〕
ノリス「連邦め…先手を打ってくるとはな…」「サイクロプス隊、聞こえるか!」
シュタイナー「はい、ノリス大佐!」
ノリス「アプサラスはまだ実験中の機体だ。奴らを決して近づけさせるな!」
シュタイナー「了解!」「おい、お前達!」
ガルシア「了解してますって、隊長!」
ミーシャ「ランバ・ラル隊が木馬を押さえている間に、やっちまえばいいんですね?」
シュタイナー「そういう事だ」
アンディ「そんじゃ、いきますかぁっ!」
アイナ「あの木馬が来ている…」「ガルマ様の無念…そして、イセリナ様の想い…この私が…!」
<戦闘開始>

<4PP・味方援軍1&敵増援1出現>

〔味方戦艦出現〕
〔戦艦の警報〕

オスカ「別働隊、敵部隊と接触! 交戦中です!」
ブライト「よし! 今のうちに突破するぞ!」
マーカー「カタパルトデッキ、オープン! ガンダムが発進します!」
シャピロ「なに!? まだ迎撃機の発進は許可していないぞ!」
ブライト「誰が乗っているんだ!」
オスカ「セ、セイラさんです!」
リュウ「な、何だって?」
〔機体の発進音〕
リュウ「セイラさんじゃ無理だ! すぐに戻さないと!」
〔味方ユニット出現〕
セイラ「ど、どうして!? コックピットのハッチが閉まらない…」「きゃっ、た、倒れる!」
〔衝撃音〕
〔画面、振動〕

セイラ「うまく操縦できない…。シミュレーションで完全に覚えているはずなのに…」「でも、何としてもジオン兵と接触しなければ…」
〔セイラ、前進〕
〔敵ユニット出現〕

ラル「やるではないか。こちらの体勢が万全になる前に先手を打って来るとは」「木馬には有能な戦術家がいると見える」
クランプ「ここで会ったが百年目…ゲリラ屋の意地を見せてやります!」
タチ「あの坊やには負けませんぜ」
コズン「へへ…。連邦軍のモビルスーツなど、この俺がつぶしてやる!」
アコース「ラル様! 攻撃体勢、整いました!」
ラル「よし、ここで木馬を仕留めるぞ!」
〔敵全機、前進〕
マーカー「敵モビルスーツ、こちらに向かってきます!」
ブライト「我々の作戦が読まれていた?」
シャピロ「いや…奴らは始めから、ホワイトベースに仕掛けてくるつもりだったようです」「陣容が薄いところを見ると、攻撃準備を整える前だったようです」
ブライト「突破できるか…」
シャピロ「ここまで来て、退く事はできません。目の前の敵を一掃するだけです」「迎撃機はただちに発進。ガンダムを援護しろ!」「艦長、ガンダムの交代要員を…」
ブライト「わかっている」「フラウ・ボウ! アムロを独房から出せ!」
フラウ「は、はい!」
ラル「ん? 白い奴が先行している…」「フフフ…アムロくんか!」
〔ラル、「75mm5連装マシンガン」使用〕
セイラ「きゃあっ! 敵!?」
〔ラル、セイラへ接近〕
〔機体の拘束音〕
〔画面、振動〕

ラル「ふん、なめられたものだ。ハッチの修理ができぬまま出撃してくるとはな」
〔機体の稼働音〕
ラル「接触回線だ! 聞こえているだろう、アムロくん?」
セイラ「う、ううっ!」
ラル「何…女!?」
〔パネルの開く音〕
〔銃を構える音〕

ラル「ガンダムの女! 降伏しろ!」
セイラ「ああ…」
〔銃声〕
ラル「動くな! 手を上げてコックピットの前に出ろ!」
セイラ「…………」
ラル「おお、なんと…!」「もしや、あ、あなたは…アルテイシア様か?」
セイラ「…!?」
ラル「間違いない…。アルテイシア様に間違いないな…」「私をお忘れか?」「あなたの父上、ジオン・ダイクンと革命に参加したジンバ・ラルの息子、ランバ・ラルです!」
セイラ「あ…」「アルテイシアと知って…なぜ銃を向けるのか!」
ラル「はっ! し、しかし…」
〔味方ユニット出現〕
リュウ「セイラさん、下がって!」
〔ラル、リュウへ攻撃〕
[イベント戦闘「リュウvsラル」]
リュウ「セイラさん、下がるんだ! 後はアムロがやる」
セイラ「わ、わかったわ…」「退きなさい! ランバ・ラル!」
ラル「ぬうっ! ア、アルテイシア様!」
〔ラル、後退〕
〔セイラ、後退〕
〔リュウ、セイラへ隣接〕

アムロ「セイラさん、交替します!」
セイラ「アムロ、頼んだわね」
〔味方ユニット出現〕
ラル「ハモン…すまぬ…。私の代わりに部隊の指揮を取ってくれ!」
ハモン「どうなさったのです、あなた!」
ラル「ランバ・ラル…戦いの中で戦いを忘れた…」
ハモン「大丈夫なのですか?」
ラル「ああ…まだやれる。センサーの一部をやられただけだ」「ハモン、指揮は任せたぞ!」
ハモン「はい、あなた!」「全機、攻撃を開始!」

<シローvsアイナ>
シロー「ジオンめ! こんなもん作ってこれ以上、戦火を拡大させるつもりか!」

<忍vsアイナ>
忍「能天気にプカプカ浮かびやがって!」「見た目通り、手も足も出せなくしてやるぜ!」

<ラル撃破>
〔ラルにスパーク〕
※※アムロが撃破の場合のセリフ※※
アムロ「えーい! どうだぁ!」
ラル「うっ…ううっ…」
アムロ「ランバ・ラルさん、もう終りです。投降してください!」
ラル「フフ…またアムロくんか…」「見ておくがよい…戦いに敗れるという事は…こういう事だぁぁっ!」
※※アムロ以外が撃破の場合のセリフ※※
ラル「うう…あの坊やと…決着をつける事は…できなかったか…」
アムロ「ランバ・ラルさん…まさか…」
ラル「アムロくん…見ておくがいい…」「戦いに敗れるという事は…こういう事だぁぁっ!」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔敵ユニット撃破〕
〔画面、振動〕

アムロ「あ、ああ…」
セイラ「ラ…ラル…」

≪既にラル撃破≫
<アムロvsハモン>

ハモン「あの坊やに…」
アムロ「ハモンさん! ランバ・ラルが死んだんだぞ! やめるんだーっ!」

<ハモン撃破>
〔ハモンにスパーク〕
ジオン兵「直撃です! 応急修理、間に合いません!」
ハモン「だ、脱出を!」
〔敵ユニット出現〕
〔敵ユニット撃破〕
〔画面、振動〕
〔ハモン、後退〕

ジオン兵「ハモン様…戦線を離脱します」
ハモン「任せます…」
〔敵ユニット離脱〕

<クランプ撃破>
クランプ「く…これまでか…」「このまま特攻を仕掛けてやる!」
〔通信のコール音〕
ハモン「諦めてはいけません! 機体を捨てて脱出なさい!」
クランプ「し、しかし…」
ハモン「命令です!」
クランプ「はっ! 脱出します!」

<コズン撃破>
コズン「うおおおお…!」
〔コズンにスパーク〕
コズン「…………」
ブライト「む…あのザク、動けないようだな…」
シャピロ「パイロットが気絶したようです。すぐに捕獲しましょう」
ブライト「よし、回収班をまわせ!」
〔敵ユニット捕獲〕
オスカ「ザクの捕獲完了しました」
フラウ「パイロットも捕えたそうです」
シャピロ「ジオンのパイロットか…。貴重な情報源を手に入れたな」

<アコース撃破>
アコース「くそ、まだだ…やってやる!」
〔通信のコール音〕
ハモン「アコース、機体を捨てて脱出なさい!」
アコース「お言葉ですが、ハモン様…」
ハモン「私の命令が聞けないのですか?」
アコース「い、いえ…脱出します!」

<タチ撃破>
タチ「く…ここでもう一撃…!」
〔通信のコール音〕
ハモン「タチ、命を捨ててはなりません。ここは退くのです!」
タチ「ハ、ハモン様…」「わかりました。脱出します!」

<シュタイナー撃破>
シュタイナー「く…計算外だ…。こんな強力な部隊だったとは…」「機体がもたん…。脱出するしかないな…」

<ミーシャ撃破>
ミーシャ「けっ…やってくれるじゃねえか…」「…脱出する!」

<ガルシア撃破>
ガルシア「チッ…まずった…」「こんなところで死ねるかってんだよ…」「隊長、脱出します!」

<アンディ撃破>
アンディ「や、やられたのか…」「脱出する!」

<アイナ撃破>
アイナ「くっ…! …直撃したの!?」
シロー「でかぶつの足が鈍った! 今ならやれる!」
〔シロー、アイナへ隣接〕
〔機体の拘束音〕
〔画面、振動〕

アイナ「モビルスーツが取り付いた!?」「とにかく戦場を離脱しないと…」
〔アイナ、後退〕
〔シロー&アイナ、後退〕

アイナ「敵のモビルスーツが離れない!」
シロー「うおおおおお! 逃がすものかぁぁっ!」
アイナ「離れなさい! 死にたいのですか?」
シロー「…!」「…その声は…まさか!」
〔シロー&アイナ、後退〕
雅人「ちょっと! 隊長が敵と一緒に流されてっちゃうよ!」
沙羅「馬鹿だよ! あんな化け物に張り付いたって止められるわけないじゃないか!」
忍「まだ見える! 化け物め、撃ち落としてやるぜ!」
亮「やめろ、忍! 遠距離の移動物体相手じゃ、アマダ少尉の機体に当たりかねん!」
忍「う…く…」「ちっくしょう…」
〔シロー&アイナ、マップ端へ移動〕
〔敵ユニット離脱〕
〔味方ユニット離脱〕

キキ「シロー! 応答しろ、シロー!」
ミケル「ち…ちくしょう!」
サンダース「た、隊長!」
〔通信のコール音〕
カレン「ホワイトベース! 隊長機が行方不明だ」
ブライト「作戦は続行する! 捜索は後だ!」
キキ「うそだよ…シロー…シロー!」

<ノリス撃破>
ノリス「く…お、おのれ…」「まさか木馬から奇襲攻撃を受けるとはな…」
ジオン士官「ノリス大佐、ご無事ですか!」
ノリス「私は大丈夫だ。今から機体を捨てて脱出する!」「お前達は基地の撤収を準備しろ! 機密書類の処分を忘れるな!」
ジオン士官「りょ、了解!」

<敵全滅・勝利条件達成>
シャピロ「艦長、敵部隊はすべて撃退しました」
ブライト「よし! 各機、すみやかに帰艦しろ!」
フラウ「ブライト艦長…整備班が先ほど捕獲したザクのパイロットをどうすればいいか聞いてきています」
ブライト「今はそれどころではない。とりあえず営倉にぶち込んでおけ!」「すぐにアマダ少尉の捜索活動に入るぞ!」
〔味方ユニット離脱〕
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ジオン軍基地
ノリス「完全に奴等にしてやられた…」「ランバ・ラルを失い…アイナ様が行方不明とは…」
シュタイナー「申し訳ありません…。我々の力が及ばず…」
ノリス「いや、主だったパイロットが無事だったのは不幸中の幸いだ」「これより、基地を放棄し、ギニアス様の隊と合流する」「サイクロプス隊は撤収部隊の護衛任務に就いてくれ」「私はアイナ様捜索のため、別行動をとる。しばらく部隊を預けるぞ」
シュタイナー「了解しました」

〔衝撃音〕
〔画面、振動〕

シロー「この化け物のパイロットがあのアイナなのか…?」「アイナーっ! アイナ・サハリンなんだろ?」「覚えてないか? 俺だ! シロー・アマダだ!」「生きているなら返事をしてくれ!」
〔パネルの開く音〕
アイナ「本当に…シロー・アマダ?」
シロー「覚えていてくれてよかった。また会えるなんて思わなかった」
アイナ「…私も!」
〔衝撃音〕
〔画面、振動〕

シロー「うわあああ!」
アイナ「…機体の安定が保てない!」「シロー! このままでは二人とも助かりません!」「脱出してください。せめて、あなただけでも…」
シロー「いやだ! 死ぬのも…生きるのも…二人一緒だ!」「それに…希望はある!」「こっちの機体のエンジンも使ってなんとか不時着するんだ!」
アイナ「あなたって人は…」

〔機体の発進音〕
シロー「噴射剤がもつか!」
〔機体の発進音〕
シロー「う、うわあああああっ!」
アイナ「シローーーッ!」
〔衝撃音〕

ヒマラヤ山脈
〔吹雪の音〕

〔雪の上を歩み寄る足音〕

アイナ「シロー、大丈夫ですか?」
シロー「ああ…協力すればなんとかなるもんだな…」「それより…ほら、固形燃料と救難食料だ」
アイナ「私の方も、これで全部です」
シロー「救助が来るまでなんとか生き延びないとな…」
アイナ「さっきまで私達は戦っていたのに、今は力を合わせないと生き残れない…」
シロー「そうだね…」

〔吹雪の音〕
シロー「アイナ…俺はジオンが憎い!」
アイナ「…………」
シロー「でも…宇宙で出会った日から、君の事が忘れられないんだ…」「君がジオンで…たとえ恋人がいたとしても…俺は…」
アイナ「恋人?」「ふふっ、恋人などいません…」
シロー「懐中時計の中にあった写真は…?」
アイナ「ああ…あれを見たのですね」
シロー「ごめん…アラームを止めようとした時…」
アイナ「フフ…構いませんよ。あれは私の兄なんです」
シロー「お、お兄さん!?」「なんだ…そうだったのか…」「それじゃ、アイナ…」
アイナ「はい…あなたが連邦の人でも、私の答えは…」

ホワイトベース ブリッジ
〔シグナル音〕
フラウ「ブライト艦長! 連邦軍の救難信号をキャッチしました」
ブライト「アマダ少尉か?」
フラウ「わかりません…」
〔モニターの閉じる音〕
フラウ「あ、消えました!」
ブライト「一番近い機体を信号が途絶えた場所へ急行させろ」

ヒマラヤ山脈
〔吹雪の音〕
光珠「この辺りよね…」
フェアリ「山腹に熱源を確認、おそらく、そこです」
光珠「さっすが、フェアリさん。見つけるの早いね!」
フェアリ「光珠様、高速移動物体を捕捉しました!」
光珠「えっ!?」
フェアリ「識別完了、ジオンの航空機です!」
光珠「もう、こんな時に!」
〔機体の飛行音〕
ノリス「アイナ様ぁーっ! ご無事ですか!」
〔機体の飛行音〕
ノリス「む! おのれ、敵機か!」

〔武器の発射音〕
〔機体の飛行音〕
〔機銃の掃射音〕
〔機体の飛行音〕

シロー「ああ、せっかく救助に来たのに…!」「あれではどちらかがやられてしまう!」
〔雪の上を歩き去る足音〕
シロー「やめろーっ!」
アイナ「シロー!」「この戦いの中に身を乗り出すなんて! 死ぬ気ですか!」

〔機体の飛行音〕
〔機銃の掃射音〕
〔武器の発射音〕

ノリス「なに!? アイナ様と共に連邦兵がいるだと!」
〔通信のコール音〕
光珠「ねえ! ジオンの人、聞こえる?」「あなたにも二人の姿が見えたでしょう? ここは休戦にしない?」「ね、そうしましょうよ!」
ノリス「フン…まあいいだろう。お互い救助が目的のようだからな」
光珠「ああ、よかった。おじ様が話のわかる人で」
ノリス「フハハ、小娘! さっきはなかなかのドッグファイトだったぞ」
光珠「え? そう?」「それはどうも…」
フェアリ「光珠様、着陸しますよ」
光珠「は~い!」

ヒマラヤ山脈
〔機体の発進音〕
〔滑空音〕

シロー「ん? 仲良く着陸してくるぞ。うまくいったみたいだ!」
アイナ「本当ね…シロー、あなたってすごいわ」
シロー「…………」
アイナ「シロー…?」
シロー「…………」「…今、この場にはジオンも連邦もない…。人はわかり合えるんだ」「でも、戦いが続く限り、君と僕は戦わなくてはならない…」
アイナ「…………」
〔滑空音〕
〔パネルの開く音〕
〔雪の上を歩み寄る足音〕

ノリス「アイナ様ーっ! ご無事ですかー!」
アイナ「ノリス!」
ノリス「よくご無事で…。さ、参りましょう」
アイナ「はい…」
シロー「アイナ…教えてくれ…」「これが戦争なら、俺達はどうしようもないのか?」
アイナ「…………」

ホワイトベース デッキ
〔機体の拘束音〕
〔エレベータの稼働音〕
〔空を舞う音〕
〔人の着地音〕
〔金属板の上を走り寄る足音〕

ミケル「隊長~! 無事だったんですね~!」
シロー「すまない…みんなに迷惑をかけたみたいだな」
シャピロ「待て、シロー・アマダ少尉! 君はジオン兵と共にありながら、連邦の暗号通信コードを使ったな」
シロー「はい…」
シャピロ「通常の救難信号にしようとは思わなかったのか?」
シロー「はい…」
フェアリ「暗号コードの方がこちらがキャッチする確率が高まると判断したのですよね?」
光珠「あの場合、仕方ないわ」「もし救助が遅れたら、きっと凍え死んでたわよ」
シャピロ「そうかもしれん…」「だが、暗号コードを使った事に変わりはない」「それに、前にも同じ敵パイロットと接触したようだが、それも偶然なのか?」
シロー「はい…それは偶然です」
シャピロ「いずれにせよ、少尉には不審と思われる行動が多い」
サンダース「ちょっと待ってください! 隊長はそんな方ではありません! カレン曹長、そうですよね?」
カレン「…………」
ミケル「カ、カレン曹長? どうしたんです!」「隊長、嘘だって言ってやって下さい!」
シロー「…ジオン兵と話をし、協力して生き延びた…。それは事実だ」
忍「そりゃあ、そうだろうさ!」「けどよ、シローがスパイなわけないだろ? なあ、教官さんよ!」
沙羅「や、やめなよ、忍…」
忍「へっ! 黙ってられっかよ!」「うちの教官殿がおかしな事を言い出してるんだぜ?」
亮「落ち着け、忍…」
雅人「そうだよ…」
忍「けっ…」
シャピロ「事がこれだけ大きくなると、我々だけの問題ではなくなる」「いずれ、アマダ少尉には査問を受けてもらわねばならん」
シロー「はい、わかっています…」
シャピロ「では、行っていい。今は体を万全に戻す事だけを考えろ。いつでも戦えるようにな」
シロー「はい」

ホワイトベース ブリッジ
セイラ「無断でガンダムを使った事は、お詫びします」「どんな処罰でも受けるつもりです」
ブライト「セイラさんのような聡明な方が…」
ミライ「ともかく、他の人への示しもあります。3日間の独房入り…いいわね?」
セイラ「構いません」
ブライト「リュウ、頼む…」
リュウ「ああ…」「セイラさん、行きましょうか」
セイラ「ええ…」
〔歩き去る足音〕

ホワイトベース 独房前
フラウ「あの、お食事です…」
コズン「やっとメシかよ…」「食事はちゃんと3回食わしてもらいたいもんだな。俺は士官なんだからな」
ハヤト「だから、こうしてちゃんと持って来ただろう!」
〔歩み寄る足音〕
リュウ「ハヤト、捕虜に食事か?」
ハヤト「ええ…」
セイラ「あっ、私がやります。フラウ・ボウ…」
フラウ「あ、はい…」
〔鉄の扉を閉める音〕

ホワイトベース 独房
コズン「ほう、美人だな…」
セイラ「…赤い彗星って、何者ですか?」
コズン「赤い彗星? なんでさ?」
セイラ「気になるじゃない? 格好良くてさ…」
コズン「ああ…シャア・アズナブルってのが本名だけどな…」「地球からの流れ者だってのがもっぱらの噂さ…」「おたくらがガルマ・ザビをやった時、奴は守りきれなかったってんで、失脚したって話だけどね?」
セイラ「失脚?」「流れ者って本当?」
コズン「ああ…」「だからザビ家に恨みでもあるんじゃないかっていう、そんな噂もあるくらいさ…」
セイラ「それじゃあ、軍にいられないじゃない?」
コズン「そうでもないらしいぜ。キシリアが引っこ抜いたって話もあるしな…」
セイラ「ありがとう」
リュウ「セイラさん、だめですよ!」
セイラ「あ、ごめんなさい…」
〔金属板の上を走り去る足音〕
〔鉄の扉を閉める音〕


ホワイトベース 独房前
〔鉄の扉を閉める音〕
リュウ「3日間ですから、辛抱してください」
セイラ「心配しないで、リュウ」
フラウ「あの…用があったら、いつでも呼んでください」
セイラ「ありがとう、フラウ・ボウ」
〔歩き去る足音〕

ホワイトベース 独房
セイラ「…………」(兄さん…間違いないわ…)(でも、どうして…どうしてキャスバル兄さんがジオンの兵士に…)
【シナリオエンドデモ終了】


● 第10話「脱走」 へ戻る

● 第10話「ランバ・ラル追撃」 へ戻る

● 第11話「黒騎士」 へ進む

● 第12話「オデッサ・デー」 へ進む


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