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第13話
大西洋、血に染めて(1回目)


サブタイトル
「大西洋、血に染めて」


【シナリオデモ1開始】
ホワイトベース 独房
コズン「チッ…俺が捕虜になってから結構経っちまったな…」「今頃、ランバ・ラル隊はどうしてんのかね…」
〔歩み寄る足音〕
〔鉄の扉の開く音〕

郁恵「コズンさん、お食事を持ってきましたよ」
コズン「お、いつもすまねえな。あんたの持って来るメシだけが唯一の楽しみだぜ」
〔歩み寄る足音〕
郁恵「そうですか。ありがとうございます」
コズン「そういや、どこかの港に入ったようだが…」
郁恵「ええ、そうですけど」
コズン「なんて港なんだ?」
郁恵「ごめんなさい。それは言えません」
コズン「あんた、軍人じゃないんだろ? どうしてこんな艦に乗ってる?」
郁恵「さあ、なぜでしょうね」
コズン「おいおい、そのくらい教えてくれてもいいんじゃないか?」
木下「あのね、あなたは捕虜なんですよ。郁恵さんが優しいからって、あまり馴れ馴れしくしないでください」
コズン「いいじゃねえか。こっちは退屈でしょうがねえんだ」「いつ降りられるんだ? 早く後方に回してほしいもんだな。味方の攻撃で死にたくはないんでな」
木下「ジャブローの連邦本部までですよ。そこであなたは連邦軍い引き渡される予定です。もうすぐ…」
郁恵「木下係長、それは…」
木下「おっと、これは言っちゃいけないんだった」
コズン「ハハハ、安心しな。どうせ俺はどこにも連絡できやしないんだ」
木下「さ、行きましょう、郁恵さん」
郁恵「そうですね」
コズン「なんだ、もう行っちまうのかよ」
木下「我々も忙しいんです! あなたの相手をしてる暇はないんですよ」
コズン「そうかい、わかったよ」
〔歩き去る足音〕
〔鉄の扉の閉まる音〕

コズン「この艦はどうかしてるぜ…」「あのシャピロって士官に義歯爆弾まで見つけられちまった時にゃえらく優秀な連中だと思ったが…」「あんなド素人や子供まで乗っていやがる」「しかし、次の目的地はジャブローか…」「あそこに着く前にどうにか隙を見つけて脱出しねえとな…」

ホワイトベース 食堂
カイ「連邦軍の港に入港したってのに俺達は缶詰かよ…」
アムロ「仕方ありませんよ。色々と手続きがありますし」
ハヤト「パイロットはまだましですよ。メカニックは徹夜で修理だって…」
カイ「たまんねえな…なんでそこまで軍に義理立てする必要があるんだよ」
アムロ「軍のためじゃありませんよ。みんなで生き残るためじゃないですか」
カイ「こんな戦艦に乗ってたら、ずっと最前線にいるようなもんだぜ」
アムロ「それはそうですが…」
セイラ「船の外だから安全とは限らないわ。今は世界中が戦争をしている時なのよ」
カイ「はいはい、セイラさんはご立派で」
〔ハッチの開閉音〕
〔金属板の上を走り寄る足音〕

ケーン「ヒャッホー! 上陸許可が下りたぜ!」
ライト「早速、街に出かけるとしますか!」
タップ「早く陸のメシを腹いっぱい食いてぇ~」
カイ「開いてる店がありゃいいけどな…」
光珠「もう、行く前からつまんない事言わないでよ」
アムロ「カイさんは行かないんですか?」
カイ「行くよ。少なくとも艦内よりはましだろ」
光珠「そうそう! 気分転換、気分転換!」

連邦軍 ベルファスト基地 入口
カイ「ふう…ようやく基地を出れたぜ…」
ミハル「兵隊さん! なんか買ってくれない?」
カイ「え?」
ミハル「ねぇ、買ってよ」
カイ「ふーん…」「ろくなもんないじゃんか…」
ミハル「みんな土地のもんだよ。うまいもんだから」
カイ「かわいいねぇ。苦労しているようだけどさ」
ミハル「じゃあ買ってよ」
カイ「またな!」
ミハル「ケチッ!」

ベルファスト市内
ハヤト「この辺りは被害が少ないみたいだ」
ライト「港の辺りはひどくやられていたけどな」
カイ「軍港があるってんじゃ、ジオンもギガノスも黙っちゃいねえだろ」
秋い「さっきはメカザウルスはで出て来るし…」
アムロ「そうですね…」
フラウ「でも意外と人が多いわね。昨日あんな事があったばかりなのに、お店も結構開いてるし」
セイラ「何度も攻撃されて慣れているのね…」
タップ「おっかねえ話…。こんなとこ、住むもんじゃない…」
セイラ「街を去りたくても、軍から仕事をもらわないと生きていけない人達がいるのよ」
リンダ「でもそれじゃ、死と隣り合わせじゃない…」
ローズ「うん…そうだね…」
シロー「みんな、そろそろブリーフィングの時間だ。ホワイトベースに帰るぞ」
ケーン「えー、もう帰るんすかあ?」
シロー「いいのか? 遅れるとシャピロ教官の特別訓練を受ける事になるぞ」「それともこのまま逃げ出してこの街で暮らすつもりなのか?」
ケーン「またまた、冗談ですって」
シロー「よし、じゃあ帰るぞ」
アムロ「了解!」
カイ「…………」(ホワイトベースにいたって、毎日死と隣り合わせじゃねえか…)(なるほど…仕事があるなら、街で暮らすってのも悪くないかもな…)

ホワイトベース ブリッジ
シャピロ「この後、我々は大西洋を飛び越えて一気にジャブローに向かうが、途中で補給は望めない」「各部隊の補給は充分に済ませておけ」
フラウ「あの…子供達はどうなるんでしょうか…?」
シャピロ「ジャブローに受け入れる施設がある。我々が心配する必要はない」
ブライト「修理の状況はどうなっている?」
リュウ「突貫工事でやらせている。これ以上のペースアップは無理だ」
厚井「船体および機動兵器の整備状況は80%といったところですな」
號「んな事、ちまちま気にしてどうすんだ」「敵が来たら叩きのめすまでよ!」
翔「お前は口を挟むな!」
號「なにぃ!」
剴「まあまあ…」「號は会議が退屈なんだろ? ゲッターのところにでも行こうぜ」
號「そうだな」
〔金属板の上を走り寄る足音〕
〔ハッチの開閉音〕

隼人「すまんな。號は昨日スカウトしてきたばかりだ。粗暴な行動は多少大目に見てやってくれ」
シロー「では、ブリーフィングを続けましょう」
シャピロ「次は訓練についてだ…」
カイ「…………」(他の連中は軍に利用される事に何の疑問もねえってのかよ…)(くっ、冗談じゃねえ…。みんな一生…この船にいるつもりらしいや)

ホワイトベース 通路
アムロ「カイさん、どこ行くんです?」
カイ「しゃあねえな」「軍人なんてお堅いのは、俺の性に合わねえんだから」
アムロ「カイさん…」
カイ「あん?」
アムロ「僕はあなたの全部が好きというわけじゃありません」「でも、今日まで一緒にやってきた仲間じゃないですか」
カイ「そういう言い方…好きだぜ、アムロ」「ま、元気でやれや」
アムロ「カイさん!」
ブライト「半減上陸にかこつけて許可した。放っておけ!」
アムロ「カイさん!」

ベルファスト市内
カイ「さて…」「電気屋でも開くか…この街でさ…」
〔ブレーキ音〕
ミハル「兵隊さん!」
カイ「また、あんたかい」
ミハル「その様子じゃ軍艦を追い出されたのかい?」
カイ「ま、そんなところだ」
ミハル「泊まるとこないんだろ? ウチにおいでよ」
カイ「いいのかい?」「へへ…わけありだな」
ミハル「まさか!」「2、3日ならいいって事さ」「あたし、ミハルってんだ」「弟と妹がいるけど、いいだろ?」
カイ「ふ~ん…」

ベルファスト郊外
カイ「ずいぶん郊外に家があるんだな」
ミハル「街は家賃が高くて暮らせないのさ。たまたま郊外に安く借りられる家があったんでね」「ボロ屋だけど間取りは広いから、あんたの寝る部屋もちゃんとあるよ」
カイ「前の主は疎開でもしたのかい?」
ミハル「ま、そんなところさ」「さ、着いたよ」

ミハルの家
ミハル「すっかり夜になっちまったね」
カイ「そうだな…」「なあ、ミハル。確か弟さんと妹さんがいるって…」
ミハル「もう寝ちまったよ」「昼間は私が仕事で、あの子達に家の事は任せっきりだからね…疲れてよく寝てるよ」
カイ「生活、くるしんじゃないのか? 俺なんか呼び込んじまっていいのかよ」
ミハル「いいんだよ。困った時はお互い様だろ?」
カイ「そっか…」
ミハル「あの船、ここにいつまでいるの?」
カイ「ホワイトベースが気になるのか?」
ミハル「うん…船が好きだからね」
カイ「だけどホワイトベースは船っていっても宇宙戦艦って方だからな」
ミハル「そうか…」
カイ「ああ…」「…………」
ミハル「なに?」
カイ「いや、俺の思い過ごしさ」
ミハル「そう…」「ねえ、あんた疲れてるんだろ?」「毛布持ってくるから、休みなよ」
カイ「え?」
ミハル「遠慮する事ないよ!」
〔歩き去る足音〕
〔ドアノブを回す音〕

カイ「へっ…よく仕込んであるよ」「本当…いやだね…戦争ってのは…」
〔ドアノブを回す音〕
〔歩み寄る足音〕

ミハル「お待たせ」
カイ「手間かけるね」
ミハル「気にしないで」
カイ「ホワイトベースな…明日にはここを出るぜ」
ミハル「え?」
カイ「右のエンジンが手間取っているらしいんだ」「あそこを狙われたらまた足止めだろうけどさ」
ミハル「カイさん…」
カイ「弟や妹の面倒を見ているあんたの気持ちはよくわかるぜ」
ミハル「…………」

シャア「予定より少し遅れているな。速度は上げられないのか?」
ジオン兵「これが限界です。針路を調整すれば多少早くなりますが…」
シャア「任せる」
ジオン兵「では低気圧の側を通過します。多少揺れますので注意してください」

ガウ ブリッジ
〔衝撃音〕
〔画面、振動〕

シャア「大型機にしては揺れが激しいな…」
ジオン士官「このガウは老朽化で出力が上がらず、各エンジンの出力バランスも不安定です」「軽量化のため、主砲が撤去されているくらいですから…」
シャア「丸腰というわけか…」
ジオン士官「退役処分扱いの機と思われます。いったい、上は何を考えているのか…」
シャア「モビルスーツの運搬と整備はできるのだ。母艦機能は十分に果たしている」
ジオン士官「ですが、これではとても攻撃空母とは呼べません…」
シャア「そうぼやくな…」「キシリアさまはガルマ様を守れなかった私に名誉挽回の機会を与えてくださったのだ」
〔通信のコール音〕
シュタイナー「こちらサイクロプス隊。シャア大佐、聞こえますか?」「アイルランド方面の偵察任務、完了しました」
シャア「木馬の情報をつかんだと聞いたが…」
シュタイナー「ベルファストの107号が木馬の乗組員と接触したようです」
シャア「使えそうだな…」「木馬に潜り込ませて針路をキャッチさせるんだ」
シュタイナー「民間人のスパイですが…」
シャア「軍人だから優れているとは限らんよ」「ニュータイプと噂される木馬がアフリカ戦線に向かうか、南米ジャブローに向かうかで戦局は変わってくる」「それを見極めて仕留めたいのさ…」
シュタイナー「わかりました。すぐに手配します」「工作員潜入をカモフラージュするため、木馬に直接攻撃をしかけます」
シャア「任せる。サイクロプス隊の手並み、拝見させてもらおう」
シュタイナー「ありがとうございます。では後ほど合流しましょう」
〔通信のコール音〕
シャア「大西洋に回されて早々に木馬に出会うか…」「私は運がいい…」

ベルファスト街はずれ
ミハル「…………」
〔エンジン音〕
〔ブレーキ音〕

工作員「君、こんな所で何をしているんだ?」
ミハル「こんにちは、お急ぎですか?」
工作員「あ、いや…べつに急いでいませんよ」「あんたが107号か…」
ミハル「何か連絡が?」
工作員「ああ、君宛ての指令が届いている」「命令は木馬に潜り込んで情報を知らせろという事だ」「これが前金だ。純金だってよ」
〔物音〕
ミハル「だいぶあるね…これ…」
工作員「やってくれるな? 成功すりゃ、また金をくれるってさ」
ミハル「わかったわ…やるよ」「弟達を食べさせなくちゃなんないからね」
工作員「偉いな…」「必要な胴部はこのバッグに入っている。連邦の制服と連邦の人事書類もな」「紙は本物だが内容はでっち上げだ。なるべく使わないように」
〔物音〕
ミハル「どうやって木馬に近づけば…」
工作員「もうじき攻撃が始まるらしい。その機会を狙うといい」「その先は自分で考えるんだな。とにかく潜り込めってさ…」「じゃ、俺は帰るから」
〔車のキーを回す音〕
〔エンジン音〕

ミハル「…………」「ジル、ミリィ…この仕事が終わったら、戦争のないところに行こうな…」

ベルファスト港口
ミハル「あれが木馬ね…。カイはホワイトベースって言ってたけど…」
〔歩み寄る足音〕
ボウィー「温や? そこの君は誰子ちゃん?」
キッド「艦内では見ない顔だね」
ミハル「あ…」
お町「こんなところで何してるのかしら?」
ミハル「あ、あの…あたし…どこに行けばいいのかわからなくて…」
アイザック「道に迷ったのか?」
ミハル「え、ええ…そうなんです」
ボウィー「お、服装からすると見習いの新兵ってとこ?」
ミハル「はい…地元の非常召集で…この船に乗れば仕事があるって…」
ボウィー「なるほど。しかし君もえらいとこに回されちまったなあ」
ミハル「でも、いい船じゃないですか」
ボウィー「いい船ねえ…」「ま、そうかもな」
アイザック「書類を確認する。しばらくここで待っていろ」
ミハル「あ、あの…あたし何か手伝います! すぐに働きたいんです!」
アイザック「…君はまだ部外者だ。艦内に通すわけにはいかん」
〔警報〕
アイザック「ムッ、敵襲か!」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
〔滑空音〕

ミハル「きゃあああ!」
キッド「空爆が始まった!?」
ボウィー「ありゃメタルアーマーだ。さすがに足が速い…。基地の防空網じゃ相手にならないな」
アイザック「仕方ない。とりあえず艦内に避難させよう」
お町「そうね!」
ボウィー「こっちだよ、お嬢さん」
ミハル「はい!」
〔複数の走り去る足音〕
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔味方戦艦出現〕
〔敵ユニット出現〕
〔マップ上に爆発〕
〔戦艦の警報〕

オスカ「軍港の被害、拡大中! 敵はメタルアーマーを中心とした航空部隊です!」
フラウ「基地司令部からホワイトベースに迎撃要請です!」
ブライト「このままでは格好の爆撃目標だ」「ホワイトベースを離陸させる!」
ミライ「エンジンの出力が上がっていません。しばらく離床不能です!」
シャピロ「機動兵器で対抗しろ! 敵を寄せ付けるな!」
〈出撃準備〉
ギガノス兵「目標艦を捕捉。これより第2次攻撃に移る!」
〔敵全機、前進〕
<戦闘開始>

<2PP>

カイ「おっと、すっかり眠っちまったな…」「おい、ミハルー!」「…………」「ミハルの奴、どこ行ったんだ…」「仕事で街に行ったか…あるいは…」
〔警報〕
カイ「…………」「空襲警報か…」「目当てはホワイトベース…だろうな…」

<3PP>
アイザック「みんな、気付いていると思うが、さっきの少女はジオンのスパイだ…」
お町「あら、やっぱり?」
アイザック「だが、状況からして破壊工作とは考えづらい」
ボウィー「敵さんはホワイトベースに関する情報を欲しがってるのかね」
アイザック「おそrかうな。しばらく泳がせれば背後関係がハッキリする」
キッド「全容をつかめば芋づる式にって寸法か」
お町「恐いお方…」
ボウィー「はあ…あんな子がねえ…」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ミハル「士官室に行けば情報が得られるって言うけど…この辺りかな…」
〔ハッチの開閉音〕
ミハル「…!?」

おちゃめ「ねえ、この弾、どこに持って行くでちゅか?」
次郎「4番目の機銃だよ。機械の故障で弾が運べなくなってんだってさ!」
田之助「早く届けないと…」
おちゃめ「お、重い~!」
次郎「バカ! 台車使えよ、台車!」
ミハル「あんな子が…」
おちゃめ「あれ? あのお姉さん、はじめて見る人でちゅね」
田之助「ほんとだ」
ミハル「あ、ああ…今日配属になったんだよ」「これ、運ぶのかい? 手伝うよ」
次郎「いいのかい? 助かるよ」
ミハル「まだ来たばかりで、よくわからないんだ。案内してもらえるかい?」
次郎「任せてよ!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
〔走り寄る足音〕

カイ「戦いが始まったってのに飛び上らねえ…。まだエンジンが本調子じゃないのかよ…」「く…あのままじゃ的になるだけじゃねえか!」「ちくしょう! なんで今更、ホワイトベースが気になるんだ!」
〔走り寄る足音〕

<敵全滅or4PP・味方援軍1&敵増援1出現>
〔敵ユニット出現〕
オスカ「新たな敵部隊が戦闘区域に侵入しました!」
ブライト「エンジンはどうなっている! まだ離陸できないのか」
ミライ「出力は順調に上がっているわ。もう少しだけもたせて」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

〔金属板の上を走り寄る足音〕
カイ「おい、戦況はどうなってんだ!」
厚井「カイくん、戻って来てくれたのか」
カイ「なんだよ、モビルスーツがあるじゃねえか!」「どうして出さねえんだ!」
厚井「今、修理が終わったんだ!」
カイ「パイロットはどうしたんです!?」
厚井は「今は出払ってるか銃座についている!」「カイくん、乗ってくれるな?」
カイ「ったく、しゃあねえなぁ!」
〔衝撃音〕
〔画面、振動〕

次郎「どわあああ!」
おちゃめ「きゃあ!」
〔物が崩れる音〕
〔金属板の上を走り寄る足音〕

カイ「おい、大丈夫か!?」
次郎「だ…大丈夫だよ、このくらい!」
カイ「そんな事ぐらいで泣くなよ!」
ミハル「あ、カイ!」
カイ「な、なんだ!? ミハルかい!?」「ったく…なんでこんなとこにいるんだよ!」
ミハル「あんたに会いたかったんだよ」
カイ「うそつけ!」
ミハル「ほんとさ」
カイ「…ほんとか?」
次郎「カイさんの知り合いだったんだ」
おちゃめ「恋人さん?」
カイ「まあ、そんなところかね」「ジャブローで降ろすからさ、他にみんなには内緒だぜ」
次郎「わかってるよ」
カイ「ちょっとミハルと話がある。悪いけど、あとはお前達でやってくれ」
次郎「任せてよ!」
おちゃめ「ミハルお姉ちゃん、手伝ってくれてありがとう」
〔複数の金属板の上を走り去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕

カイ「おい、ミハル!」
ミハル「?」
カイ「いいか、向こうに着くまでは情報収集は遠慮してくれよ」
ミハル「そりゃ…」
カイ「よし!」
ミハル「あ、待って…カイ!」
カイ「ん、なんだ?」
ミハル「カイ、あたしにも戦わせて!」「弟達が助かってあの子達が死んでいいなんて事ないもん!」「このままだったらまたジオンに利用されるだけの生活だよ!」「それもう、ただ見てるだけなんてあたしたまんないよ!」
カイ「だって、お前は…」
厚井「カイくん、何をしている! 発進スタンバイできているぞ!」
カイ「ああ、今行く!」
厚井「それから、君は機銃座に! こっちは手が離せないんだ!」
ミハル「でも、あたし…」
厚井「ロックは解除してある! ボタンを押せば弾が出る!」
ミハル「うん、わかった!」「じゃあ、行ってくるよ。また後でね、カイ!」
〔複数の金属板の上を走り去る足音〕
〔ハッチの開閉音〕

カイ「おい、ミハル! ちゃんとやんねえといけないんだぞ! わかってんのか!」
厚井「カイくん、出撃だ!」
カイ「ちっ、しゃあねえな!」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔戦闘マップ2から継続〕
〔味方ユニット出現〕

カイ「これ以上、好きにはさせねえぞ!」

<味方援軍1出現の2ターン後PP・敵増援2出現>
〔敵ユニット出現〕
オスカ「敵増援、来ます!」
ミライ「エンジン出力上昇、離陸可能です!」
ブライト「よし! ホワイトベースを洋上に出すぞ!」
〔ブライト、海上へ移動〕
〔敵ユニット出現〕

ガルシア「隊長、うまく湾内に侵入できましたね」
シュタイナー「ギガノスの航空部隊が空から攻撃をかけてくれている」
ミーシャ「木馬が洋上に出てきましたぜ」
シュタイナー「…読みどおりだな」「陽動とはいえ、攻撃は徹底する。木馬を仕留めるつもりでかかるぞ!」
ガルシア「へっ、そうこなくっちゃな」
ミーシャ「木馬を沈めてしまえば、目的地を探る必要はないですからな」
アンディ「やりましょう、隊長」
シュタイナー「ガルシア! ミーシャ! お前達は予定通り行動しろ」「俺とアンディは木馬に肉薄する!」
アンディ「了解!」
〔モノアイの発光音〕
〔シュタイナー&ミーシャ、ブライトへ隣接〕
〔モノアイの発光音〕
〔アッガイ隊、ブライトへ接近〕
〔モノアイの発光音〕
〔ガルシア&アンディ、ブライトへ接近〕
〔モノアイの発光音〕
〔アッガイ隊、ブライトへ接近〕

オスカ「湾内の水中センサーに反応! ジオンの水中モビルスーツです!」
ブライト「なんだと!?」
マーカー「基地の水中警戒網には引っかからなかったようです!」
シャピロ「おそらくジオンの特殊部隊だ。手ごわいぞ…」
ブライト「待ち伏せされたのか…」
隼人「街への被害を考えれば、洋上に出るしかない…そこを読まれたな」
ブライト「ミライ、水面から離れろ! 急速上昇だ!」
ミライ「了解!」
シュタイナー「アンディ、木馬の上昇を阻止しろ! ビームの使用を許可する!」
アンディ「了解!」「横っ腹にビームを叩き込んでやる!」
〔アンディ、ブライトへ攻撃〕
[イベント戦闘「ブライトvsアンディ」]
【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

〔爆発音〕
〔画面、振動〕

コズン「ぬおっ! 直撃か!」「くそっ! このまま友軍の攻撃で死ぬのはゴメンだぜ…」
〔鉄の扉の開く音〕
コズン「ん? 今のショックで独房のロックが外れたのか」「まだツキに見放されちゃいないようだな…」
〔金属板の上を走り去る足音〕

コズン「さて、格納庫はどっちかな…」
〔ハッチの開閉音〕
コズン「む!?」
田之助「あれ? おじさんは…確か…」
次郎「捕虜だ! 捕虜が逃げ出したんだ!」
コズン「くっ!」
〔金属板の上を走り去る足音〕
おちゃめ「まて、まてーっ!」
トン助「ブヒーッ!」
〔複数の走り去る足音〕
コズン「フン! ガキとブタに捕まってたまるかよ」
〔金属板の上を走り去る足音〕
田之助「だ、だめだ…逃げられる!」
次郎「ブリッジに連絡するんだ!」

コズン「さて、問題はどうやってこの艦から飛び出すかだが…」「ここにあるのは予備パーツのコンテナか。この区画の隣がモビルスーツの格納庫だな」「このドサクサにまぎれて、奴らの機動兵器を奪ってやる!」

コズン「ほう…俺のザクがあるじゃねえか。ご丁寧に修理までしてくれてるとはな」「へへっ、感謝するぜ」
【シナリオデモ4終了】

【戦闘マップ4開始】

〔戦闘マップ3から継続〕
〔敵ユニット出現〕

ブライト「どうなっている! あのザクには誰が乗っているんだ!」
柿小路「艦長、独房から捕虜が逃げ出したそうですぞ!」
マーカー「さっきの直撃の時です! セーフティ・システムが作動してドアロックが強制解除されています」
シャピロ「人命優先のシステムが裏目に出たな」
コズン「どこの部隊か知らねえが、感謝するぜ!」
アンディ「あのザク…友軍機か!?」
コズン「そこのモビルスーツ、聞こえるか? 俺はランバ・ラル隊のコズン・グラハム少尉だ」
アンディ「何!? ランバ・ラル隊だと!?」
コズン「しばらく木馬に世話になってたんだが、お前さん達のおかげで脱出できたぜ」
アンディ「艦内にいたのなら、木馬の目的地はわかるか?」
コズン「ああ…こいつらの目的地は南米のじゃぶろーだ」
アンディ「間違いないのか?」
コズン「ジャブローを聞き間違うものかよ」
アンディ「隊長、聞きましたか?」
シュタイナー「ああ、任務完了だな。107号の潜入もうまくいっていれば、この先の情報もつかみやすい」「コズン少尉、私はシュタイナーだ」
コズン「おお! お久しぶりです、シュタイナー大尉。さすがはサイクロプス隊ですな。おかげで命拾いしました」
シュタイナー「少尉、よくぞ脱出してくれた。我々が支援している間に戦場を離脱してくれ」
コズン「了解!」「ところでラル隊長はどうされています?」「自分としてはすぐに原隊復帰したいのですが…」
シュタイナー「少尉…」「君が捕らえられたあの戦場で我々はまた一人の英雄を失った…」
コズン「ま、まさか、隊長が…」
シュタイナー「…………」
コズン「お…おのれ、木馬め!」
〔コズン、ブライトへ隣接〕
シュタイナー「よせ! コズン少尉!」
コズン「やらせてください! 一撃も食らわせずに離脱などできません!」
シュタイナー「少尉!」
オスカ「奪われたザクが離脱しません! そのまま本艦に攻撃をかけるつもりです!」
ブライト「叩き落とせ! 対空砲、何をしている!」
マーカー「ダメです! 近すぎて射角が取れません!」
ブライト「バカな! 2番銃座なら撃てる位置だ!」
フラウ「今、あそこには人がいません!」
ブライト「なんだとっ!?」
〔コズン、ブライトへ攻撃〕
[イベント戦闘「ブライトvsコズン」]
〔ブライトに爆発〕
〔画面、振動〕

コズン「戦艦は一度張り付かれちゃお終いなんだよ!」「ラル隊長の仇をとらせてもらう!」
ブライト「来るぞ!」
フラウ「あ、2番銃座に人が入りました!」
マーカー「誰かが駆けつけてくれたんだ!」
ミハル「ここの機銃座かな…」「射撃ボタン…多分これだね…」「敵はどこに…」
コズン「うおおおお! くらえぇっ!」
ミハル「わ、わあああ! あたれーっ!」
〔機銃音〕
コズン「ムッ! こんなとこにも機銃があったのかよ!」
ミハル「あたれっ、あたれっ!」
〔機銃音〕
コズン「ふははは! だが狙いが甘いぜ、素人が!」
〔コズン、ブライトへ攻撃〕
[イベント戦闘「ブライトvsコズン」]
〔ブライトに爆発〕
〔画面、振動〕

ミハル「きゃあああああ!」
ブライト「被害状況は!」
オスカ「2番銃座、破壊されました!」
ブライト「すぐに救護班を向かわせろ!」
コズン「ちっ、一発喰らっちまったぜ…」「仕方ねえ…一旦、離脱するか!」
〔コズン、後退〕
コズン「ラル隊長…一矢報いましたぜ…」
マーカー「ザクが離れます!」
オスカ「2番銃座の射撃で被弾したようです!」
ミライ「助かったわね…」
アール博士「撃っていたのは誰でしょうな…」
オスカ「でも、あの様子じゃ射手は…」
フラウ「…………」
シャピロ「詮索は後だ! 戦闘を続行するぞ!」
カイ「ミハルの奴…うまくやってればいいがな…」

<敵増援2出現の次PP>
カイ「戦災孤児の弱みに付け込んで、ジオンはミハルをスパイにしたんだな…」「く…いくら戦争だからって…!」
シャピロ「カイ・シデン! 動きが単調になっているぞ。もっと集中しろ!」
カイ「わ、わかってますよ!」

<コズン撃破>
コズン「くそぉっ! 隊長ぉぉっ!」

<シュタイナー撃破>
シュタイナー「ここまでだな…」「すでに作戦目標は達成している。後退して合流地点に向かう」
〔敵ユニット離脱〕

<ミーシャ撃破>
ミーシャ「ちっ…お遊びはここまでか」「後退する!」
〔敵ユニット離脱〕

<ガルシア撃破>
ガルシア「やってくれるぜ…」「ここは退くしかねえな…」
〔敵ユニット離脱〕

<アンディ撃破>
アンディ「ここで消耗しきるわけにはいかない…」「任務終了、後退します!」
〔敵ユニット離脱〕

<敵全滅・勝利条件達成>
オスカ「ホワイトベース周囲の敵はすべて殲滅しました」
マーカー「敵部隊、撤退していきます!」
ブライト「よし、ベルファストに再入港するぞ」
〔味方ユニット離脱〕
〔味方戦艦離脱〕

【戦闘マップ4終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ホワイトベース ブリッジ
ブライト「2番銃座にいた乗組員がわからないだと?」
シロー「そんなはずはないだろう。重傷者の中にいるんじゃないのか?」
フラウ「皆、軽傷です。確認しましたが、誰も銃座にはいなかったと…」
隼人「どういう事だ?」
〔ハッチの開閉音〕
〔金属板の上を走り寄る足音〕

ハヤト「ブライトさん、ちょっと来てください。帰ってくるなり、カイさんがおかしんです」
ブライト「カイが…?」

ホワイトベース デッキ
ブライト「ミハルがいなくなった?」
シャピロ「誰なんだ…知っているのか?」
ハヤト「いいえ、知りませんね」
セイラ「ええ…」
キッド「そういえば、艦内に避難させたあの子…」
ボウィー「ああ、いなくなっているな…」
ブライト「民間人か?」
アイザック「いや…補充兵だと言っていた」「補充人員に女性は?」
ミライ「いえ…補充人員のリストに女性はいません」
ブライト「密航者か…」
アイザック「…………」「カイ…あの子はお前の知り合いなのか?」
カイ「うっ…ううっ…」「ミ…ミハル…いなくなっちまって…」「うっ…うっ…ミハル…」
アイザック「どうやらカイが連れ込んだ部外者がその銃座を操作していたようだな」
ブライト「そのようですね…」「カイ、後で事情を聞かせてもらうぞ」
おちゃめ「ミハルお姉ちゃん、悪い人じゃないもん!」
次郎「俺達を手伝ってくれたんだ!」
ブライト「わかっている…」
ミライ「そのミハルさんがいなかったらホワイトベースは危なかったわ…」
シロー「カイ、あとの事はやっておく。今は自室で休め」
カイ「うっ…ううっ…」

ホワイトベース 通路
キッド「アイザック…彼女は…」
アイザック「今はまだ、そっとしておいてやれ」「艦長に事情を話すのは、もう少し後でもいいだろう…」
お町「そうね…」

ガウ ブリッジ
シュタイナー「…撃沈には至りませんでしたが、木馬の行き先はつかみました」「南米のジャブローです。間違いありません」
シャア「さすがはサイクロプス隊。任務完遂だな」
シュタイナー「恐縮です」「我々も南米に行くのですか?」
シャア「無論だ」「キシリア殿に笑われようが私にも意地というものがあるのでな」
【シナリオエンドデモ終了】


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