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プロローグ

太陽系第3惑星・地球。
日本列島のとある海岸。

【シナリオデモ開始】
日本某所 海岸
〔波の音〕
〔砂の上を歩み寄る足音〕

陣風「ほう…これが昨晩観測された隕石か…。しかし、これほど大きいとは…」
瑞雲「こいつは隕石じゃない。軍でも探知できなかったんだ」
陣風「太陽系の監視網は異星人との接触があってから相当、強化されているはずだが…」
瑞雲「その監視網にかからなかったのだ。人為的にカモフラージュされていなければ不可能だろう」
陣風「そうだな…。それもかなり高度な技術だ…」
瑞雲「こいつを捕捉できたのは我が社で研究中の新型センサーがあればこそだ」「落下地点まで追跡できたのはおそらく地球上で俺達だけだ」
陣風「そういや、落下時の衝撃による被害がないな…。着陸前に減速したのか?」
瑞雲「そうとしか考えられん。やはり…これは…」
陣風「多分…あんたの期待している通りのものだよ」
瑞雲「もっと近寄らんとわからんな」
〔砂の上を歩み寄る足音〕
陣風「ったく、大した肝っ玉だよ」
〔砂の上を歩み寄る足音〕
〔パネルの開く音〕

瑞雲「ん!? 誰か出てくるのか?」
〔ハッチの開閉音〕
〔人の倒れる音〕

???(フェアリ)「ううっ…」
瑞雲「君がこの船の乗員か? どこから来たんだ?」
???(フェアリ)「うう…わ…私は…」
〔人の倒れる音〕
陣風「おい、倒れたぞ!」
瑞雲「負傷しているようだな…」
〔足音〕
陣風「お、おい! うかつに触るな! 異星人かもしれないんだろ?」
瑞雲「いかん! かなり衰弱しているぞ!」
陣風「だからっ! 触るなっちゅうに!」
瑞雲「何を言っとるか! 人命優先だ! すぐに我が社の救急隊を!」
陣風「えーい、わかっとるわい!」

数年後…

最上重工

最上重工 社長室
瑞雲「あれから、何年になるかな…。あの子が…フェアリが地球に来てから…」
陣風「さあな…。忙しくて忘れちまったよ」
瑞雲「彼女の献身的な働きぶりには、頭が下がるよ」
陣風「最上重工の社長秘書である上に工学知識も豊富、おまけに試作機のテストパイロットだからな」「表向きはイギリスの大学から来た科学者ってことになってるが…」
瑞雲「その先は口にするな。どこに耳があるかわからんからな」
陣風「おっと、すまねえ…。この件は光珠嬢ちゃんにも内緒だったな」
瑞雲「フェアリは○○○の良い姉役になってくれている…」「あれの親としてはその事の方がありがたいよ…」
〔ノックの音〕
陣風「ん? 噂をすれば…だな」
瑞雲「入りたまえ」
〔ドアノブを回す音〕
フェアリ「瑞雲様、先日行われた性能テストのレポートをお持ちしました」
瑞雲「ご苦労、レポートには後で目を通して置く。まずは、君の率直な感想を聞かせてくれ」
フェアリ「テスト結果は良好でした。これまでに発生していた不具合が確実にクリアされています」「実戦テストにおいても多くの面で期待値を超えていますし、開発は概ね順調に推移しています」
瑞雲「おお、そうかそうか…」
陣風「そろそろ次の段階に移れそうだな。メカニックどもも喜ぶぜ」
フェアル「新装備の開発にもようやく目途がつきそうですね」
瑞雲「うむ、あともう少しだな。これからも頑張ってくれたまえ」
フェアリ「はい」
瑞雲「あとは、メインパイロットの問題だ」「明日からまた、○○○を鍛え直すぞ」
陣風「だがなぁ、光珠穣ちゃんは、あれに乗るのを嫌がってる…。もう、無理強いはよさねえか?」
瑞雲「バカ言え! あいつにはワシと同じ熱い血が流れてるはずなんだ!」
陣風「そうだろうよ。だから、お前さんといつも喧嘩になるんだろ?」「こうと決めたら、あの子は退かないからな。頑固なところは親父譲りだ」
瑞雲「ぬうっ!? 貴様、言うてはならん事を…!」
フェアリ「○○○様は良い才能をお持ちです。社長の判断に誤りはありません」
陣風「フェアリさん、あんた…」「いや、俺だって○○○の才能を認めちゃいるが…」
瑞雲「わっはっはっは! 究極のマシンに必要なのは熱き魂! 代わりのパイロットなどおらん!」
フェアリ「ですが社長…。本当にあの子を最前線に送り込むおつもりなのですか?」「あれの専属パイロットになれば多くの敵に狙われる事になります」「そして、いずれはこの戦いの中心に…」
瑞雲「フェアリ君…すべては…あの時に決めた事だよ」「君が私達を信じ、この戦争の裏に潜む陰謀を明かしてくれた時にね…」
フェアリ「瑞雲様…」
瑞雲「ところで、○○○はどうした? 報告に来ておらんようだが?」
フェアリ「それが…どこかへ出かけられたようです」
瑞雲「なんだとっ! どこに行っておるのだ! 連絡は取れんのか!?」
フェアリ「申し訳ありません…」
陣風「わっはっはっは! いつもの事じゃねえか。心配ねえだろ」
瑞雲「そういう問題じゃない!」「社員一丸となって立ち向かっている一大プロジェクトを…あいつは何だと思っているんだ!」「フェアリ君に行き先も伝えず勝手に出歩くなど、もってのほか!」
陣風「まあ、まだ高校生なんだ。大目に見てやれよ…社長」
瑞雲「いや、今度という今度は許さんぞっ! ○○○ーっ!」

街中
光珠「ふう…かなり歩いたわね…」「ようやく、街外れ…。いつもみたいに飛べれば一瞬なんだろうけど…」「んもう! これがいけないのよ!」「普通の女の子は空なんか飛ばないわよ」「私、もう決めたんだから。普通の女の子に戻るって!」
〔滑空音〕
〔爆発音〕

光珠「え!?」
〔人の倒れる音〕
光珠「あ痛たたたた…」「な、何? 砲撃!?」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

ジーク「うわっ!」
〔人の倒れる音〕
光珠「あっ! あの人…助けなきゃ!」
〔走り寄る足音〕
ジーク「つっ…いってえっ…!」「く…こんなとこで…戦いに巻き込まれてる場合じゃ…」
光珠「ねえ君、大丈夫?」
ジーク「うわっ! な、なんだお前!」
光珠「ん? どこか強く打ったの?」
〔足音〕
ジーク「ばっ…ばか! 触るなって…」「あ、痛てっ!」
秋水「じっとしてなさい! 状態がわからなきゃ、手当ても出来ないでしょう!」
ジーク「よ、よせ!」
光珠「いいから、ちゃんと見せなさい!」
〔足音〕
光珠「う~ん…これは…」
ジーク「いいから、離せって!」
光珠「多分、大した事ないわ。本人も元気だし」「すぐ済むからちょっと待っててね」
〔服を破く音〕
ジーク「な! お、おい! 何をする気だ! な、なんで服を破いてんだよ!」
光珠「止血よ、止血! 変な想像しないでよね」
ジーク「ばっ…ばっかやろう! 俺が言いてえのは…」
〔足音〕
光珠「はい、これでよし」「ほら、もたもたしない! 早くここから逃げ出さなきゃ!」
〔走り寄る足音〕
ジーク「おい…こら! どこ行くんだよ!? 少しは人の話を聞けーっ!!」
光珠「こんな状況でのんびり話なんか出来るわけないでしょう!?」
〔走り寄る足音〕
光珠「さ、行くわよ!」
〔走り寄る足音〕
ジーク「あ、こら! 手を引かんでも走れる!」
光珠「あ、そうそう。走りながらで悪いけど自己紹介しておくわね」「私の名前は光珠。赤月 光珠よ」「君の名前は?」
ジーク「俺はジークだ! 手を引っ張るなって言ってんだ!」
光珠「フフ! 君、結構シャイなんだね。かわいいとこあるじゃない」
ジーク「こ、こいつ! お前、この俺を誰だと思って…!」
光珠「ジークくんでしょ? 今、教えてくれたよね?」「それに私のことは、秋水って呼んでよね?」
ジーク「あのなあ!」
光珠「ほらっ! 早く避難しなきゃ! ペース上げるわよ!!」
〔走り寄る足音〕

最上重工 社長室
〔警報〕
〔画面、点滅〕

瑞雲「むうっ!? こいつは敵襲だな!?」
陣風「しょうこりもなく来やがったか…」
瑞雲「くっ、こんな時に…○○○の奴め!」
陣風「社長! 機体の方は実戦装備でスタンバイできてるぞ!」
瑞雲「フェアリ君! 今は一刻の猶予もならん! すまんが、君一人で乗ってくれ!」
フェアリ「わかりました」「では、行きます!」
〔走る足音〕
〔ドアノブを回す音〕


最上重工 格納庫
フェアリ(メインパイロットとバックアップが揃わなければ、機体の性能をフルに発揮できない…)「でも今は私にできる事をやるしかない!」
〔ハッチが開く音〕
〔走る足音〕
光珠「ごめんなさい! 通して下さい!」
〔空を舞う音〕
フェアリ「え!?」「○○○様! 戻られたんですか!?」
光珠「ごめんなさい! 怪我人を避難させてたら、ちょっと遅くなっちゃった!」「それより、フェアリさん、早く! 一緒に出るんでしょう?」
フェアリ「は、はい!」
〔空を舞う音〕
光珠「発進スタンバイ! いつも通りフォロー頼むね、フェアリさん!」
フェアリ「了解です!」「システムオールグリーン。いつでも出られます」「○○○様、よろしいですね?」
光珠「大丈夫よ、フェアリさん!」「目の前で街が壊されて行くのを黙って見てられないもの! ひとまず家出は中止よ、中止!」「秋月 光珠、ソウルガンナー、発進!」
〔機体が飛び立つ音〕
【シナリオデモ終了】


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