TOP PAGEへ

No.15
世界を覆う影

【シナリオデモ開始】
日本近海
龍牙島 ドラゴンズハイヴ

  ~ドラゴンズハイヴ サロン~
〔ドアノブを回す音〕
ルカ「あ…クロウさん、お食事中でしたか」
クロウ「おう、今はB班のランチタイムだからな」「いいもんだな、ZEXISは。ちゃんと隊員に食事が支給されるから」
ロックオン「されなかった場合、どうするつもりだったんだ?」
クロウ「週の半分は昼飯が水だけになる」
ロックオン「そいつは厳しい。そうなったら、飯が食える日に栄養を補給しとかないとな」
クロウ「もっとも、その残り半分の日の昼飯は砂糖水だがな」
デュオ「カブトムシかよ!」
ロックオン「金が無いってのは、聞いてる方も悲しくなるな」
ルカ「大変なんですね、クロウさん…」
クロウ「ふふん…お坊ちゃまにはわかるまい」「で、ルカ…俺に何か用か?」
ルカ「クロウさん宛てに通信が入ってますけど、どうします?」
クロウ「俺に…? じゃあ、チーフからか…」
ロックオン「おいおい…。このZEXISの存在ってのはそんなにオープンでいいのか?」
クロウ「俺の雇い主だからな。さすがに居場所をある程度は教えとかなきゃまた難癖をつけられる」「いい機会だ。鬼より怖い俺の上司を紹介するぜ」
ルカ「では、通信をそこのモニターへ回すように手配します」
〔大型モニターの開く音〕
カルロス「やっほー、貧乏人! 元気だった!?」
クロウ「お前は…金持ち!? どうして、俺がここにいるのを知った!?」
カルロス「んふふ、蛇の道はヘビってやつだよ。僕の所には、この手の非公式情報がわんさと集まるのさ」「そこに我が社の社員がいると知ったら、そりゃ激励の言葉を掛けたくもなるってね」
クロウ「勘違いするなよ。俺はスコート・ラボに雇われたフリーランスで、アクシオンの社員じゃねえ」
カルロス「それでも僕にとっちゃ、君は大事なオモチャだよ」「何せ君はVXを搭載したブラスタに乗ってるんだからね」
クロウ「…わざわざ通信を送ってきたのは俺をブラスタから降ろすためか?」
カルロス「そっちは諦めたよ。それにもっと面白いゲームを見つけた」
クロウ「ゲーム?」
カルロス「君からブラスタを奪うより、君がどんな失敗をするかを見てる方が楽しめそうって事さ」「ほら、この前も威勢よく啖呵を切ったのに、白い次元獣に撃墜されちゃったしさ」
クロウ「…喜んでいただけたようで、どーも…」
カルロス「そいじゃ、頑張ってね。君とZEXISの健闘を期待しているよ」「フレー、フレー、ZEXIS! フレー、フ…」
〔通信パネルの閉じる音〕
ルカ「いいんですか? 勝手に通信を切ってしまって」
クロウ「ルカは、あいつのエールを最後まで聞きたかったのか?」
ルカ「い、いえ…そんな事は…」
クロウ「…ったくよ…。金と暇がある人間は、ロクな事をしねえな」
ロックオン「いったい何なんだ、あいつは…」
クロウ「アクシオン財団総裁…。いわゆる世界最高の金持ち様だ」「見ての通り、品性の方は金の量と反比例するらしいがな」
ロックオン「持たざる者である自分の品性はご立派だと言いたいのか?」
クロウ「そこまで言うつもりはないがな」
デュオ「しかし、あいつ…どういうつもりであんな通信を送ってきたんだ?」
クロウ「あのスットコドッコイの事だ。ZEXISの存在を面白がってるんだろうさ」「世のため、人のためなんてのはあいつにとっちゃ、絶好のからかいの対象だろうからな」
アルト「………」
ルカ「どうしたんです、アルト先輩? 何だか不機嫌みたいですけど…」
アルト「こっちの地球は色々と複雑だと思ってな…」
ミシェル「確かにな。転移してきてからバジュラとの遭遇も含めて、刺激的な大変の連続だ」
アルト「そんな状況でも人間同士が争ってるのが俺には理解できないんだ」
ルカ「僕達の世界の地球は統合政府が樹立され、国という形はなくなっていますからね」
ミシェル「こっちの世界も人類滅亡の危機に直面すれば、争いをやめようって気になるかもな」
クロウ「あんまり物騒な事、言うなよ。縁起でもねえ」
ロックオン「クロウの言う通りだ。もしかしたら、俺達…その滅亡の危機に瀕しているのかも知れないんだぜ」
アルト「気楽だな、あんたらは…」
クロウ「そう見えるか? だったら、満足だ」
オズマ「アルト…お前も壁の花をやってないで、少しはカレンのように隊に溶け込む努力をしろ」
アルト「じゃあ、俺以上に壁を作ってるあいつは何なんだよ」
キリコ「………」
ルカ「…寝てるわけじゃ、ありませんよね…」
クラン「違うな…。あの男は常の周囲を警戒している…。殺気が身体を覆っているようだ」
オズマ「熟練の兵士らしいな…」
デュオ「あいつはキリコ・キュービィー。黒の騎士団が雇ってるAT乗りだ」
ルカ「ATってあの小型の戦闘兵器ですよね。ちょっと調べてみましたけど、あれってすごいです」「あんなシンプルな構造なのに、兵器としての必要な機能を全て備えてます」
ミシェル「しかし、そのATってのは、随分と大量に生産されているようだが…」
ルカ「製造コストが低いですよ。サバイバリティは最低限…いや、それ以下ですから」
オズマ「噂じゃ手足のついた動く棺桶って言われてるらしいな」
デュオ「…使う人間によれば、ATは恐るべき戦闘マシンとなるぜ」「そして、あのキリコって男はそれだけの能力を持っている」
オズマ「あのゼロがわざわざ連れて来たのは伊達じゃないという事か」
デュオ「俺とヒイロはエリア11であいつの戦いを間近で見てたが…」「ATと言うより、あいつ自身が恐るべき戦闘マシンって感じだったぜ」
アルト「マシンか…」
キリコ「………」

AEU
モラリア共和国

  ~PMCトラスト オフィス~
サーシェス「…っていうのが、今回の依頼だ」
リーマン「国連平和維持理事会の直属部隊、ZEXIS…その戦力調査か…。依頼主は誰だ?」
サーシェス「そいつは極秘だそうだ。だが、随分と御目が高い野郎だぜ」「まだ世間での注目は薄いが、奴等の戦力…かなりのもんだぜ」「ソレスタル何たらみたいな連中までちゃっかり取り込んでやがるからな」
リーマン「依頼主は国連の動きを警戒する三大国家の人間というところだな…」
サーシェス「まあいいさ。払うもんさえ、払ってくれりゃ戦争をやる…」「それが俺達、PMCトラストのやり方だ」
リーマン「そして、私を呼び出したという事は、スペシャルコースというわけか」
サーシェス「その通りだ、リーマン少佐。基本的な依頼は調査だが、潰せるものなら連中を潰せと言っている」「俺としちゃ、最高のオーダーだ」
リーマン「…攻撃対象の資料には目を通した。遊び半分では危険だな」
サーシェス「だから、あんた達の力が必要なんだよ。アストラギウス最強の部隊と言われたレッドショルダーのな」
リーマン「いいだろう。それに対象の中に興味深いものを見つけたからな」
サーシェス「何だ、そりゃ?」
リーマン「こちらの話だ。だが、私も出撃させてもらう」
サーシェス「あんたも出るとなれば、俺も黙っちゃいられないぜ。久しぶりに遊ばせてもらうとするか」「ガンダムは俺が食わせてもらう」
リーマン「奴等に仕掛ける算段は出来てるのか?」
サーシェス「依頼主が出来た奴でな。国連にWLFのアジトの一つをリークしたんだとよ」「連中がそれに食いついた時が俺達の出番ってわけだ」
リーマン(アリー・アル・サーシェス…。まるで血に飢えた獣だな…)(この男の中には信念も使命感もない…。あるのは戦いを欲する渇きだけか…)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「世界を覆う影」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現済み〕
テロリスト「来るぞ…! 各機、迎撃用意!」
〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
〔味方ユニット出現〕
フェルト「現在地、アザディスタン王国北部、ポイント1613」
クリス「機動兵器、多数確認、報告通り、WLFのものと思われます」
テロリスト「何なんだ、奴等は!? ソレスタルビーイングやコロニーのガンダムまでいるぞ!」
テロリスト「エリア11で同志達をやった国連の特殊部隊か…!」
スメラギ「こんな所にもWLFがいるとはね」
アレルヤ「国連の情報網も侮れないね。ヴェーダですら把握してないWLFのアジトを知っているなんて」
ティエリア「今回の敵の位置情報は、何者かによるリークがあったと聞く」
竜馬「俺達もちょっとは知られたものだぜ。こいつらの退治に指名されたってわけか」
デュオ「今回はギャラリーがいないからな。ソレスタルビーイングや俺達も大っぴらに動けるぜ」
ゼロ「だが、不測の事態もありえる。速やかに敵機を叩くぞ」
刹那「………」
ロックオン「スメラギさん…刹那の様子がおかしいようだが…」
スメラギ「ここは彼の故郷が近いのよ。だから…」
刹那「………」
<戦闘開始>

<敵全滅or4PP・敵増援1出現>

※※敵全滅の場合のセリフ※※
カミナ「見たか! ざっと、こんなもんよ!」
ヨーコ「調子に乗っちゃって…。そのうち、痛い目に遭うわよ」
モニカ「艦長! このエリアに接近する機体群があります!」
ジェフリー「WLFの増援か…! 各機は迎撃の準備を!」
※※4PPの場合のセリフ※※
〔敵ユニット撃破〕
ワッ太「何だ!? 何が起こったんだよ!?」
厚井「遠距離からの攻撃です!」
郁絵「気をつけて下さい! 何かが来ます!」
※※※※※※※※※※※※※※※

〔敵ユニット出現〕
ヒイロ「AEU…いや、違う…!」
ティエリア「あの機体のマーキング、モラリア共和国のPMCトラストか」
赤木「そのPMCトラストってのは何だ?」
アレルヤ「民間軍事会社…簡単に言えば、傭兵だよ」
アルト「俺達と同じか…!」
ミシェル「どう見ても、連中…こっちとやる気のようだぜ」
ルカ「彼等が民間軍事会社だとしたら、誰かに僕達を討つように依頼されたと…!?」
ゼロ「有り得ん話ではないな。強大な力を危険視する人間がいるのは当然の事だ」
キリコ「…あの機体…」
〔カーソル、リーマンを指定〕
キリコ「レッドショルダー…指揮官はリーマン少佐か」
ジョニー「レッドショルダー…メルキア戦略機甲兵団特殊任務班X-1…」「アストラギウス銀河最強のAT部隊。一騎当千の隊員達が集い赤い肩の悪魔…」
朔哉「毎度お得意の『月刊・男のナントカ』の受け売りかよ…!」
アレルヤ「その情報は正しいよ。彼等の戦闘力は、その噂以上だ」
ロックオン「ああ…PMCトラストの連中、厄介なのを連れてきやがったぜ」
サーシェス「へ…ちんたらしやがってよ…。WLFを片付けるのに、どれだけ手間取ってんだよ…!」「俺をがっかりさせるんじゃねえぞ、ZEXIS…!」
リーマン「各機は連携で敵機を包囲。そのまま同時攻撃で対象を撃破し、速やかに敵部隊を殲滅せよ」
甲児「どうするんだ、俺達…」
竜馬「決まってるだろうが…! 向こうがケンカを売ってきた以上、倍にして返してやるまでだ!」
カミナ「おうよ! 俺達に手出しした事を後悔させてやりゃ、二度と来やしねえからな!」
いぶき「でも…」
ゼロ「我々は正義を成している。それを討とうとする者は即ち悪…! 何もためらう必要はない!」
隼人「ゼロの言う事も一理ある。少なくとも向こうは俺達を黙って返しはしないだろうしな」
カレン「やるしかないって事か…!」
ジェフリー「やむをえん…。各機はPMCトラストを撃破しろ」「我々の存在を疎ましく思っている者に力を見せ付けてやれ!」
武蔵「言ってくれるじゃねえか、ヒゲの艦長さんよ!」
オズマ「うちのトップだからな。荒事も慣れたもんだ」「行くぞ、お前等! 俺達に仕掛けてきた大馬鹿野郎達に痛い目を見せてやれ!」
クロウ「やれやれ…。からかわれたり、狙われたり…」「正義の味方をやっても万人に愛されるわけじゃないんだな」

<クロウvsサーシェス>
サーシェス「アクシオンの新型か! こいつを捕獲すりゃ、金になるな!」
クロウ「聞こえてるぜ、戦争屋。俺は敵を金に換えるが、自分が金になる気はねえんだよ」「そっちがその気なら、そのカスタムした機体のデータ、俺の借金の足しにさせてもらう!」

<ヒイロvsサーシェス>
サーシェス「コロニーのガンダムか…! お前も俺を楽しませてくれよ!」
ヒイロ「この男も感情のままに生きているのか…」

<デュオvsサーシェス>
サーシェス「ハッハッハ! こいつもガンダムとはな! まさにガンダム日和だ!」
デュオ「ちっ…! 随分とご機嫌のようだぜ!」「戦いを楽しむとは、こいつはマジの死神かもな!」

<刹那vsサーシェス>
サーシェス「接近戦用か…! それなら俺もちょいと自信ありだぜ!」
刹那「その動き…! これはクルジスのKPSAの…」
サーシェス「遅いな、ガンダム! そんなんじゃ、簡単にとっちまうぜ!」

<ロックオンvsサーシェス>
ロックオン「こいつ…! 何て変則的な動きをしやがる!」
サーシェス「どうした、スナイパー!? 照準を合わせてみろよ!」「その前にお前の首をかき切ってやるがな!!」

<アレルヤvsサーシェス>
サーシェス「スピードが自慢のようだが、俺のイナクトもそれなりのチューンはしてあるのさ!」
アレルヤ「この男…まるで本能のままに攻撃しているようだ…!」「こういう戦い方をする男を僕は知っている…。あいつと同じように、この男も人を殺す事を楽しんでいるのか…!」

<ティエリアvsサーシェス>
サーシェス「行くぜ、ガンダム! ご自慢の重装甲をズタズタにしてやるよ!」
ティエリア「ガンダムマイスターに敗北はない。俺達は死んでも、ガンダムを守らなければならないのだ…!」

<キリコvsリーマン>
リーマン「キリコ曹長…! お前の生存を私は認めない!」
キリコ「リーマン少佐。リドの一件、お前も絡んでいるのか?」
リーマン「ここで死ぬ人間に話す必要はない!」「死ね、キリコ! お前の存在はあの方を惑わせる!」

<サーシェス撃破>
〔サーシェスに爆発〕
サーシェス「ちっ…1 思った以上にやるじゃねえか!」「楽しみは次にとっておくとするか!」
〔サーシェス、前進〕
刹那「あの動き…! あれは…!?」「間違いない、あれは…!」
ロックオン「おい、刹那…!」
〔刹那、サーシェスへ接近〕
サーシェス「馬鹿が…! とどめを刺せると踏んだのかよ!」
〔刹那に爆発〕
刹那「!」
サーシェス「丁度いい! 土産にこいつを捕獲してくか!」「ハッハッハ! 機体はよくてもパイロットはイマイチのようだな! え、ガンダムさんよ!」
刹那「あの声…やはり!」
サーシェス「何だ、あのガンダムから信号…? …コックピットから出て来いだと!? 何を考えてやがる!」
〔コックピットの開く音〕
刹那「………」
ロックオン「刹那…!」
ティエリア「何をしている!? 敵に自らを晒しているのか!」
サーシェス「マジかよ!? ほんとに出てきやがった…!」「しかも、あの体つき…! どう見てもガキじゃねえか!」「フハハハハ! おもしれえなあ…! おもしれえぞ! お前!!」
刹那「………」
サーシェス「だが、俺はお前なんぞに興味はねえ! とっととお前を殺して、そのガンダムはいただくぜ!」
刹那「!」
アレルヤ「ロックオン! 刹那が!」
ロックオン「駄目だ! この位置からじゃ、敵機を狙えない!」
〔味方ユニット出現〕
〔サーシェスの周囲に爆発〕

サーシェス「新手のガンダムか!」
デュオ「あいつら…! アフリカで会った奴等か!」
カトル「聞こえますか、ZEXIS。僕はカトル・ラバーバ・ウィナー。あなた達を援護します」
トロワ「トロワ・バートンだ。こちらは任せてもらう」
サーシェス「ちっ…! さすがの俺も3機のガンダムを相手にするのはちっとばかし厳しいか!」
〔サーシェス、マップ端へ移動〕
サーシェス(しかし、あのガキ…何者だ? 俺の事、知ってるのか…?)(しかも奴の剣さばき…。まさか、クルジスん時、俺が仕込んだガキの一人だってのか…)
〔敵ユニット離脱〕
刹那「アリー・アル・サーシェス…やはり、奴か…」
ロックオン「集中しろ、刹那! まだ戦闘中なんだぞ!」
刹那「了解…」
ティエリア「刹那・F・セイエイ…やはり、君はマイスターに相応しくない」
刹那「………」
デュオ「カトルにトロワって言ったな。ここに来た以上、手伝ってもらうぞ」
カトル「そのつもりで、僕達はここに来たんだ。…行こう、トロワ」
トロワ「ああ…」
〔トロワ&カトル、前進〕
刹那「奴等もガンダムか…」「俺は…」

<リーマン撃破>
〔リーマンに爆発〕
リーマン(キリコ・キュービィー…。奴の生存は許されない…)
〔敵ユニット離脱〕
キリコ(リーマン少将とレッドショルダー…。どうやら、俺はどこに行こうとあの悪夢から逃れられないようだ…)

<敵全滅・勝利条件達成>
モニカ「敵部隊の全滅を確認しました」
キャシー「艦長…我々はこのままこのZEXISで行動を続けていいのでしょうか?」
ジェフリー「どういう意味だね、キャシー君?」
キャシー「あのPMCトラストの部隊は明らかに我々を標的としてきました」「このままでは我々もこの地球の争いに巻き込まれていきます」
ジェフリー「どこの世界、どこの星だろうとそこに人間がいる限り、衝突は生まれる」「我々もこの世界の一員である以上、どこにいようと、それとは無関係ではいられんよ」
キャシー「しかし…!」
ジェフリー「確かに我々を敵視する人間がいるようだ。だが、我々に賛同する人間もいる」「ゼロの言葉ではないが、我々が正しい事を行なえば、きっとそこには力が集っていくだろう」
デュオ「ありがとよ、カトルにトロワ。今日は助かったぜ」
カトル「僕も嬉しいよ。君達の役に立てて」
トロワ「礼など不要だ。俺は任務を遂行したに過ぎない」
ヒイロ「………」
デュオ「へへ…コロニーのガンダムがZEXISに集結するとはな」
カレン「同じ目的のために集った仲間か…。いいもんだね」
クロウ「だが、あっちのガンダムのチームはちょっと問題ありみたいだぜ」
刹那「………」(何故だ…)(何故、奴がここに…? クルジスから行き場がなくなって、PMCに所属したのか…?)(だとしたら、奴の神はどこにいる…!?)
ティエリア「刹那・F・セイエイ」
刹那「ティエリア・アーデ…」
ティエリア「今後また愚かな独断行動を取るのなら、君を後ろから撃つ」
刹那「太陽炉を捨てる気か?」
ティエリア「ガンダムの秘密を守るためだ」
刹那「………」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

アザディスタン王国

  ~アザディスタン王国 王宮~
シーリン「マリナ・イスマイール皇女…北部の戦いが終結した模様です」
マリア「ありがとう、シーリン…」
シーリン「何者が戦っていたか、どちらが勝利したかに興味はないの?」
マリア「え…」
シーリン「マリナ…。あなたが戦いによる解決という手段を好んでいないのは知っているわ」「でも、このアザディスタンも世界と同様に多くの問題を抱える…。それらと戦いは切り離せないものよ」
マリア「それは理解しているわ…」
シーリン「だったら、現実を直視なさい」「たとえ、お飾りで祭り上げられたとしてもあなたはこのアザディスタン王国の指導者なのだから」
マリナ「わかっているわ。でも…」
シーリン「まだまだ覚悟を決めるまでは時間がかかりそうね…」「でも、忘れないでね、マリナ。もうこの国に残された時間は少ないという事を」
マリナ「………」

アザディスタン王国
北部国境付近

  ~プトレマイオス ブリーフィングルーム~
ロックオン「刹那…!」
〔打撃音〕
〔画面、明滅〕

刹那「………」
ロックオン「殴られた理由はわかるだろう?」「ガンダムマイスターの正体は太陽炉と同じSレベルでの秘匿義務がある。何故、敵に姿を晒した?」
刹那「………」
ロックオン「理由ぐらい言えって」
刹那「………」
ロックオン「強情だな。お仕置きが足りないか?」
ティエリア「言いたくないなら言わなくていい。だが、君は危険な存在だ…」
〔銃を構える音〕
ロックオン「やめろ、ティエリア…! 銃を収めろ」
ティエリア「彼の愚かな振る舞いを許せば、我々にも危険が及ぶ可能性がある」「まだ計画は始まったばかりだ。こんな事でつまずいていては…」
刹那「俺は降りない」
〔銃を構える音〕
ティエリア「…!?」
刹那「エクシアからは降りない。俺はガンダムマイスターだ」
ロックオン「刹那も銃を下ろせ」
アレルヤ「前に命令違反をした僕が言うのも何だけど、僕達はヴェーダによって選ばれた存在だ」「刹那がガンダムマイスターに選ばれた理由もあるはずだ」
ティエリア「ならば、見せてもらいたいな。君がマイスターである理由を」
刹那「俺の存在そのものが理由だ」
ティエリア「何?」
刹那「俺は生きている。生きているんだ…!」
ティエリア「………」
葵「ちょっと声を掛けられない雰囲気ね…」
くらら「声を掛ける…? 葵さんが、そんな事を言うなんて珍しいわね」
葵「そうかもね…」
甲児「前から気になってたけど、お前達って、あんまりチームって感じがしないな」
朔哉「俺達は適当に集められた人間だからな」
ジョニー「言わば寄せ集めですからね。チームワークのようなものを求められても困ってしまいますよ」
クロウ「それを言うなら、ZEXIS自体が寄せ集めの集団だがな」
タケル「でも、俺達の間には何かが生まれています。それはきっと意味のある事だと思います」
葵「あなたがそういうものを感じている事を否定する気はないわ」「でも、ごめんなさい。あたし達はそいいうのが苦手なの」
くらら「そういう事…。だから、ソレスタルビーイングのやり方にも口を出す気はないわ」
朔哉「とりあえず、あんなのを横でやられるとこっちも居心地が悪いな…」
ジョニー「では、席を外しますか。自室にでも戻りましょう」
甲児「おい、ちょっと待てよ! タケルの言いたいのはな…」
タケル「いいんだよ、甲児」
甲児「でもよ…!」
タケル「気付いていたか? 寄せ集めのはずの彼等の行動が揃っていたのを」
甲児「そう言えば、そうだな…」
カトル「きっとあの人達の間にも他の人にはわからない何か…絆のようなものがあると思います」
甲児「君はさっきのガンダムの…」
カトル「改めてご挨拶させていただきます。僕はカトル・ラバーバ・ウィナー。ガンダムサンドロックのパイロットです」
トロワ「トロワ・バートン。乗機はガンダムヘビーアームズだ」
ゼロ「彼等もエルガン代表の口利きで今日からZEXISの一員となった」
カレン「あんた達も三大国家と戦っていたの?」
カトル「はい。僕達の目的もコロニーの解放ですから」「エルガン代表はコロニーと地球の話し合いの場を持つ事を約束してくれました」「コロニーと地球の問題を平和的な手段で解決出来るなら、僕はサンドロックを全人類のために使います」
トロワ「俺も、その約束が守られるなら戦火を拡大させる必要はないと判断した」
デュオ「平和維持理事会としても俺達が三大国家と戦い続けるのは避けたい状況だからな」
ゼロ「君達を取り込み、同時にコロニーと和平工作を進めた方が全体の利益になると判断したわけか」
クロウ「後はエルガ代表の約束が口だけじゃないのを願うだけだな」
デュオ「約束を破った時にはそれ相応の事をしてやるまでだ」
カトル「君はあの黒いガンダムのパイロットだね。こうして顔を合わせて、一緒に戦えるのを嬉しく思うよ」
デュオ「俺もだぜ。アフリカの戦いでは、ロクに話も出来なかったからな」
カレン「これでコロニーのガンダムが4機、ZEXISに集まった事になるのね」
クロウ「なあ、カトル…お前達以外のガンダムのパイロットについて何か知ってるか?」
カトル「もう一機のガンダムの事ですね…」
ゼロ「確認されているコロニーのガンダムは5機…。つまり、最後のガンダムだな」
カトル「残念ですが、僕もそのパイロットについては知っている事はありません」
クロウ「そうか…」
カトル「何か気になる事があるのですか?」
クロウ「ちょいと世話になった事があったんでな…。もっとも、そいつは名前も名乗らずに行っちまったが」
デュオ「そう言えば、まだヒイロの事を紹介していなかったな」「…っと、あいつ、どこに行った?」
カレン「ヒイロなら、刹那の所にいるよ」
ヒイロ「………」
刹那「何の用だ?」
ヒイロ「何を考えて、あんな事をした?」
刹那「お前には関係ない」
ヒイロ「答えろ」
刹那「…考えて行動したわけじゃない。身体が勝手に動いた」
ヒイロ「感情に任せたか…」
刹那「………」
ヒイロ「感情で行動する事に異論はない。そう俺は学んだ」
刹那「お前…」
甲児「あの無口コンビの間にも何かが生まれているみたいだな」
タケル「そうだな。世界が変わっていくように俺達も少しずつ変わっていくんだ」
デュオ「だけど、ZEXISの前途は多難だぜ」
カレン「そうだね…。今日のPMCトラストは明らかにあたし達を狙っていた」
カトル「力が集まる所には戦いが生まれる…。どんなに正しいと信じた力でもそれは避けられないのか…」
トロワ「だが、後戻りは出来ない」
デュオ「ああ…。俺達もZEXISも動き出したんだからな」
〔ドアの開閉音〕
扇「ここにいたか、ゼロ…。クォーターのブリッジに来て欲しいそうだ」
ゼロ「何のためにだ?」
扇「大塚長官を通してエルガン代表から今後の行動について指示があるそうだ」
ゼロ「エルガン・ローディックにも今日の件は報告されているはずだ」「さて、奴がどのような手を打つか、聞かせてもらうとしようか…」

AEU
フランス パリ OZ本部

  ~OZ総帥 執務室~
レディ「…トレーズ様、PMCトラストからZEXISに関する報告書が届いています」
トレーズ「やはり、彼等を潰す事は出来なかったか…。この結果をどう見る?」
シュナイゼル「素直に評価するしかないだろうね。エルガン・ローディックは大きな力を手に入れたよ」
アレハンドロ「これは三大国家が彼を過小評価していた結果でしょう」「それとも敢えて黙認していたと?」
トレーズ「それは否定はしない。そうなるように私とシュナイゼル殿下は国内の目を誘導してきた」
シュナイゼル「そのために人革連を仮想敵として過剰に危険視するという手を使わせてもらったけどね」
アレハンドロ「では、今回の結果はお二人の思惑通りだという事ですね」
トレーズ「その通りだよ、アレハンドロ・コーナー。君のお眼鏡にかなうぐらいの力は持っているつもりだ」
アレハンドロ「さすがと言わせていただきましょう。それでこそ、私が接触した意味があったというものです」
リボンズ「………」
シュナイゼル「さて…では、ZEXISをどうしようか?」
トレーズ「あれだけの戦力が集えば、かなりの事が出来るだろうな…」
シュナイゼル「では、プランBという事で彼等には適度な刺激を与えるが、基本的には自由に動いてもらうとしよう」
アレハンドロ「異議はありません」
トレーズ「では、決定打。彼等が、この世界を変えるきっかけになってくれる事を信じて」
リボンズ(そして、その向かう先は…)
アレハンドロ(それを決めるのは私だよ、リボンズ。そのためにもZEXIS…君達に敗北は許されない…)
【シナリオエンドデモ終了】


● No14「信頼と覚悟と」 へ戻る

● 「表部隊/裏部隊」 へ進む


◆ 「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇」 へ戻る




当館に記載されている作品名・製品名などは、各社の登録商標です。
当館の内容は、各社からの正式許可を受けてはおりません。