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No.35C

【シナリオデモ開始】
エリア11
シンジュクゲットー

  ~扇の部屋~
〔ドアノブを回す音〕
千草「お帰りなさい」
扇「え…あ…ただいま」
千草「ずっと出張で家を空けてらしたのに、またお忙しいみたいですね」
扇「あ…うん…まあ…」
千草「すぐお食事、出来ますから」
扇「すまないな」
千草「いえ…行く当てのない私をおいてくださっているお礼代わりです」「それに千草という名前までいただいて」
扇「あ…気に入ってくれたみたいで何よりだ」「それで…まだ記憶は戻らないのか?」
千草「すみません、何も…」
扇「あ…いや…いいんだ、慌てなくても。それに…」
千草「それに…? 何ですか…?」
扇「い、いや…! 何でもない!」
千草「おかしな方…。では、お夕飯にしましょうか」
扇「ああ…」(言えないよな…。記憶が戻ったら、この生活が終わってしまうのが惜しいだなんて…)(仲間にも秘密で彼女をかくまっていたのは、彼女がゼロの正体を知っているらしい事が理由だったけど…)(もう今は…そんな事はどうでもよくなってしまっている…)

エリア11
トウキョウ租界

  ~ブリタニア・ユニオン軍 医療施設~
スザク「………」
セシル「お医者様の診断では、今のスザク君の状態は極度の精神疲労による睡眠不足と過労だそうよ」
スザク「すいません、セシルさん。お迷惑をおかけして」
セシル「いいのよ。あなたの健康管理も私達の務めだから」「はい…おむすびを作ってきたから食べてね」
スザク「こ、この…紫色…何ですか?」
セシル「ブルーベリージャムよ。目の疲れにとてもいいの」
スザク「はあ…」
ロイド「スザク君…学園祭の日、君は学園にいなかったみたいだけど何かあったの?」
スザク「どうして、ロイドさんがそれを?」
ロイド「僕もその日はアッシュフォード学園に行っていたからね」
スザク「まさか…ミレイ会長のお見合い相手の科学者って…」
ロイド「おめでと~! そう…何を隠そう、この僕だよ」
スザク「知りませんでした…。ロイドさんって伯爵だったんですね」
ロイド「僕も他人に言われるまでは忘れてるんだけどね」「それにしても彼女の幼馴染のメガネちゃん、面白い事を研究してるね~」
スザク「ニーナの事ですか?」
ロイド「あの子…是非とも殿下に紹介したいな」「で、あの日…何かあったの?」
スザク「いえ…何も…」
ロイド「おかしいなぁ…。君の精神疲労の原因は、あの日がきっかけとしか思えないんだけど…」
スザク「すみません…」
ロイド「これだけは忘れないでよ。君に倒れられるとランスロットが困っちゃうって事を」
セシル「ロイドさん…ランスロットよりもスザク君を心配して下さい」
ロイド「あ…セシル君…暴力は反対だよ…。やめて…やめて…!」
〔ノックの音〕
〔ドアの開閉音〕

ユーフェミア「あの…」
スザク「皇女殿下…!」
ユーフェミア「そのままで。お見舞いに来ただけですから、気遣いは無用です」
スザク「わざわざ自分のために…」
ユーフェミア「はい…。あなたは私の騎士ですから」
セシル「では、ユーフェミア様…。私達はドアの外に控えておりますので」
ユーフェミア「ありがとうございます」
セシル「行きますよ、ロイドさん。首に縄をかけても引っ張っていきますからね」
ロイド「は…はは…随分とおしゃれなタイになりそうだ。じゃ、スザク君…またね~」
〔ドアの開閉音〕
スザク「………」
ユーフェミア「…愉快な方ですね、アスプルンド伯爵は」
スザク「………」
ユーフェミア「どうしたのですか?」
スザク「自分には…あなたの騎士たる資格がありません」
ユーフェミア「式根島での件ならZEXSISでの活動が認められて既に罪状は破棄されています」「重荷だったんでしょうか、騎士に任じた事が…」
スザク「いいえ…感謝しています」
ユーフェミア「だったら…」
スザク「思い出してしまったんです」
ユーフェミア「え…」
スザク「自分は…父を殺したんです」
ユーフェミア「………」
スザク「なのに、罰せられる事もなく、のうのうと生きている」「そしてまた、こうして守られて…。殉職者やイレヴンの人達を横目に一人だけ…」「そんな自分に…こんな資格は……」
ユーフェミア「スザク…」「私を好きになりなさい!」
スザク「え!?」
ユーフェミア「その代わり、私があなたを大好きになります!」
スザク「ユ、ユーフェミア様…!?」
ユーフェミア「…私…あなたの学園のお友達とお会いする機会がありました」「その方はとっても可愛らしいのに自信を持つ事が出来ず、つらい想いをされてるようでした」
スザク(もしかして、ニーナの事…?)
ユーフェミア「その時に私…知ったのです。自分の事が嫌いな人は自分の事を駄目だと思ってしまうって」
スザク「………」
ユーフェミア「あなたが自分を嫌いだとしても、私があなたを大好きになります」「スザク…あなたの頑なな所も優しい所も悲しそうな瞳も不器用な所も猫にかまれちゃう所もぜーんぶ!」「だから、自分を嫌わないで!」
スザク「………」「そうか…かえって心配させちゃったんですね」「あなたって人は、いつもいきなりです。出会った時も、皇女だって名乗った時も、僕を騎士に選んだ時も、いつだって」
ユーフェミア「そうです、いきなりです! いきなり…気付いちゃったんですから」
スザク「でも、そのいきなりの度に僕は扉を開けられた気がする」「ありがとう」
ユーフェミア「…私…あなたをZEXSISに送った時からずっと考えていたんです」「理想の国家とか大義とはそういう難しい事はなくて、ただ私は笑顔が見たいんだって」「今大好きな人と、かつて大好きだった人の笑顔が」
スザク「僕も…同じ気持ちです」
ユーフェミア「私を…手伝ってくれますか?」
スザク「イエス、ユア・ハイネス」

  ~アッシュフォード学園 クラブハウス居間~
ナナリー「…そんな事がユフィ姉様と…」
スザク「うん…」
ナナリー「………」
スザク「ナナリー?」
ナナリー「あ…おめでとうございます。お二人の事を心から祝福しますわ」
スザク「ありがとう、ナナリー」
〔ドアの開閉音〕
ルルーシュ「何だ、スザク…。俺のいあい間にナナリーと秘密の話か?」
スザク「そんなのじゃないよ」
ルルーシュ(この間の一件のショックはもうないようだな)(あれで確信したよ。やはり、俺には…いや、俺とナナリーにはお前が必要だ)(軍人としてイレヴンと戦う事はお前を傷つけるだけだ)(お前は軍を辞めてナナリーを守ってくれ。そうすれば、俺もお前と戦わないで済む)
スザク「ルルーシュ?」
ルルーシュ「スザク…そのうち、お前に大事な話がある」
スザク「あ…うん…」
ナナリー「駄目ですよ、お兄様。お別れの時に、そんな事を言ってはスザクさんが気にされるじゃないですか」
スザク「大丈夫だよ、ナナリー。もう僕は迷う事はないから」
ルルーシュ「スザク…」
スザク「じゃあ行くよ、ルルーシュ。夕食、ご馳走様」
ルルーシュ「ああ…またな」
〔ドアの開閉音〕
ルルーシュ「スザク…何かったのか…? 随分と明るかったが…」
ナナリー「スザクさん…ユフィ姉様とうまくいったんですって」
ルルーシュ「え…!」
ナナリー「お似合いですよね、お二人なら…」
ルルーシュ「スザクがユーフェミアにとって騎士以上の存在に…」

エリア11
シンジュクゲットー

  ~黒の騎士団アジト~

ファンタムレディ「…ここは?」
キリコ「俺たちのアジトだ」
ファンタムレディ「私は撃墜されたのですね」
キリコ「お前を自由にするためだ」
ファンタムレディ「では…」
キリコ「ああ…。治安警察はここには来ない」
ファンタムレディ「自由…。全てを縛られた私がそれを手に入れられるなんて…」
キリコ「…話してくれ。お前の事を」
ファンタムレディ「………」「私が誕生して意識が目覚めた時、初めて見たものそれはあなたです」「それは生まれて初めて私が見た光…」
キリコ「あの時、俺は上層部の命令でお前のいた小惑星リドを襲撃した」「そこはギルガメス正規軍の基地だった。作戦内容は全く知らされなかった」「命令に従う…それだけだ。それが兵士だ」
ファンタムレディ「私も同じだった。だけど、今は違う」「私はあなたを殺す事が出来なかった…」
キリコ「教えてくれ。お前はいったい何なんだ」
ファンタムレディ「私は素体…プロトワン…」
「私はギルガメス軍が研究していた完全なる兵士パーフェクトソルジャー…PSです」
キリコ「PS…」

  ~治安警察署 署長室~
???(ペールゼン)「…キリコ・キュービィー…。PSでも奴を倒せないのか?」
イスクイ「そ、それが素体に予期せぬ異常が発生しまして…」
???(ペールゼン)「異常…。それも奴の招いたものかも知れん…」
ボロー「と言われますと?」
???(ペールゼン)「こちらの話だ。お前達は確実にキリコを抹殺し、素体を本部へと移送しろ」
イスクイ「しかし、奴は黒の騎士団と手を組み…」
???(ペールゼン)「そちらには増援を送った。速やかに任務を遂行せよ」「何としてもキリコ・キュービィーを抹殺するのだ」
イスクイ「了解しました」
ボロー(キリコを小惑星リドに派遣したのは他ならぬ閣下だったと聞く…)(閣下にとって、キリコ・キュービィーとは特別な存在なのか…)

  ~黒の騎士団アジト~
クロウ「キリコは例の女の所か…」
藤堂「わからないものだな。他人に興味を示さないあの男が、何故にあそこまで執着を示すのか」
朝比奈「女は男を変えるって事ですよ。…頑張ろうな、千葉」
千葉「な、何故、そこで私に話を振る!?」
クロウ(ふうん…千葉ちゃんは藤堂の旦那にお熱ってわけね…)
デュオ「だけど、女が男を変えるってのは同感だ。なあ、ヒイロ?」
ヒイロ「………」
デュオ「そこで少しぐらいは慌ててくれないと話を振った俺が馬鹿みてえじゃねえか」
玉城「ヒイロは俺と同じく硬派なんだよ。なあ?
ヒイロ「………」
玉城「かーっ! 絡み辛い奴だぜ! 扇! お前もヒイロにネタを振れ!」
扇「え…?」
玉城「どうしちまったんだよ、お前までぼーっとしちまってよ」「まさか、お前まで女に…」
扇「そんな事は断じてない!」
カレン「お、扇さん…冗談だから落ち着いて」
扇「あ、ああ…すまない」
カトル「しかし、あの女性…治安警察の一員とは違うようですが…」
五飛「あの女の戦闘能力は普通ではない」
玉城「どういうこった?」
五飛「あの反射神経と反応速度…人間業ではないという事だ」
クロウ「人革連で兵士を生体改造して能力を向上させる実験を行なってるって噂だ。彼女もその類かも知れねえな」
ココナ「うわ~ん! キリコが改造人間にたぶらかされた~!」
バニラ「お前よぉ…張り合うのは無理だって。相手はとんでもない美人ちゃんだぜ」
ゴウト「それにどんな経緯があるにせよ、あのキリコが執着を示したたった一人の人間だ。外野が口を挟む余地はねえわな」
ココナ「でも…! でも~!」
ゴウト「諦めろって。ほれ…ここにも同じように無口な男が揃ってるぞ」
トロワ「………」
ヒイロ「………」
藤堂「………」
ゴウト「この中から代わりを選らべ」
ココナ「いやだ~! あたいはキリコがいいんだ~!」
クロウ「…フラれた感想は?」
トロワ「特にない」
〔歩み寄る足音〕
キリコ「………」
ココナ「キリコ!」
クロウ「彼女はどうしてる?」
キリコ「眠っている。疲れているようだ」
ロジャー「この前の治安警察との戦闘でも君は連中に集中的に狙われていた」「君は、この黒の騎士団に雇われた傭兵と聞くが、それ以上の意味があるのではないか?」
キリコ「………」
ロジャー「君を糾弾するのが目的ではない。わたしは今後の事を検討する上で必要な情報を入手したいだけだ」
〔歩み寄る足音〕
ゼロ「私のロジャー・スミスの意見に賛成だ」
カレン「ゼロ…今魔までどこに?」
ゼロ「外せない用があった。だが、それも、もう片がついた」(スザクを失うという最悪の結果でな…)
キリコ「………」
ロジャー「私は、この黒の騎士団の外部アドバイザーだ。第三者の立場から、助言を行なうつもりだ」
カトル「外部アドバイザー? いつの間に、そんな話に?」
ドロシー「先日の戦闘でネゴシエイターの仕事がない事に気付いたからよ」
キリコ「………」
ココナ「ねえ、キリコ…あたしも知りたいよ。あたい…あんたの力になりたいんだ」
キリコ「…どうやら言っておいた方がよさそうだ」「俺がこうまで追い回されるのはこの街に流れ着く前にとんでもないものを見たせいだ」
ゴウト「とんでもないもの? 何だい、そら?」
キリコ「女だ」
ココナ「女?」
デュオ「まさか…!」
キリコ「そうだ。あの赤いATに乗っていた女だ」
ロジャー「いったい彼女は何者なんだ?」
キリコ「PSだ」
ゼロ「PS?」
キリコ「人間の神経組織を改造して作り上げられた戦いのためのみに生きる兵士…。それがパーフェクトソルジャーだ」
クロウ「パーフェクトソルジャー…」
キリコ「俺は上からの命令で小惑星リドのギルガメス軍基地を襲撃した」「俺はそこで素体…あの女と出会った。基地は極秘で開発を進めていたPSの研究所だった」「俺達の部隊は素体を奪取した。だが、その直後…俺は味方からの攻撃を受けて撃墜された」
カレン「裏切られたって事…」
キリコ「俺はギルガメス軍に捕獲され、その一件の追及を受けた」「だが、作戦について何も知らされていなかった俺には答えようがなかった」「そして、俺はそこを脱走し、このゲットーに流れ着いた」
扇「パーフェクトソルジャー…。いったいギルガメス軍は何のためにそんなものを…」
ゼロ「アストラギウスの二大陣営…ギルガメス軍とバララント軍は、この世界でそれぞれに傭兵組織へとスライドした」「そのパーフェクトソルジャー…PSは奴等にとって商品…それも切り札と言うべき存在なのだろう」
クロウ「もしくは、量産化の暁にはどこかの国に打って出る可能性もある」
藤堂「どちらにしても、ギルガメスにとってあの戦闘力は今後の動向を左右するだけの存在であるな」
五飛「だからといって、戦いのためだけに人間の生命をもてあそぶなど許される事ではない」
ココナ「そうだよ! 生身の人間を改造するなんて人間のやる事じゃない!」
C.C.「縛られた運命か…」
ゼロ(そして、それに抗う者…)
キリコ「………」
ロジャー「彼女を保持していたという事は治安警察は君を陥れた人間達と関係はあるのか?」
キリコ「そう見ても間違いないだろう。奴等は事件の目撃者である俺を亡き者にしようとしていると見ている」
ゴウト「なるほどな…。これでサツがお前を追う理由とお前が奴等を憎んでいた謎が解けた」
キリコ「俺の話は以上だ」
ロジャー「キリコ…君は彼女をどうするつもりだ?」
ゼロ「元のギルガメス軍に戻すのか?」
キリコ「俺は、あの女とこの街を出る」
ココナ「え!?」
バニラ「黒の騎士団を抜けるってのかよ!」
キリコ「もう決めた事だ」
ゼロ「…その様子では引き止めても無駄なようだな」
キリコ「………」
バニラ「だけどよ! そのお宝レディちゃんとお前を狙って治安警察が動くだろうぜ!」
キリコ「俺は簡単には死なない。ついて来る気があるなら構わんぞ」
バニラ「あ、いや…俺、構うタチなんで…」
ゴウト「俺も右に同じだ」
キリコ「お前はどうする? 俺のマネージャーをやるんだろ?」
ココナ「え…その…さすがにヤバいよ、キリコ…」
キリコ「じゃあな」
ゼロ「待て、キリコ・キュービィー」
キリコ「………」
ゼロ「ゴウト、あの女のATを修理してやれ。あれが戦えれば、脱出の性向可能性も上がる」
ゴウト「それは構わねえけどよ…。先立つもんが必要だぜ」
ゼロ「金は出してやる」
クロウ「マジで!?」
C.C.「お前に言っているのではない」
ゼロ「金はキリコの退職金代わりだ」
ゴウト「それなら問題なしだ。秘蔵のパーツを提供するぜ」
バニラ「手伝うぜ、とっつぁん!」
ココナ「あたいも!」
キリコ「それならば、用意してもらいたい装備がある」
ゴウト「おう! こうなったら何でも来いだ!」
クロウ「この街を出るなら急いだ方がいい。俺も手伝うぜ」
デュオ「仕方ねえな。こうなりゃ俺も手を貸すぜ」
カレン「あたしも! 力仕事ぐらいしか出来ないけど!」
トロワ「火器管制の制御は俺がやろう」
ゼロ「時間がない。一晩で仕上げるぞ」
クロウ「あんたも手伝うのか?」
ゼロ「ソフトの調整は私が一番向いているからな」
C.C.(フ…キリコとあの女に自らを重ねたか…)
キリコ「………」
ロジャー「君は明日でここを去るが、これが今日まで君が共に戦ってきた証だ」
キリコ「証…か」
ロジャー「だが、我々に出来るのはそこまでだ。健闘を祈る」
キリコ「ああ…」

キリコ(仲間か…。何やら照れくさい…)(だが、久しぶりに俺の胸は温かいものに満たされていた…)
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「炎」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現〕
ファンタムレディ「私のブルーティッシュドッグ…。完全に修理されている」
キリコ「俺の仲間がやってくれた」
ファンタムレディ「仲間…?」
キリコ「俺のATの肩を勝手に塗ったのも奴等だ」「もう会う事もないだろうがな」(出会い…そして、別れ。俺はずっとそうやって生きてきた…)(このタイプ20…ターボカスタム仕様もかつて、あの男が好んで使用していたものだ。もう会う事もない仲間が…)
ファンタムレディ「キリコ!」
キリコ「…来たか」
〔敵ユニット出現〕
ファンタムレディ「治安警察…!」
キリコ「だが、それ程の数はいない」
ファンタムレディ「前回の戦いで相当の戦力を消耗しているためでしょう」
キリコ「突破するぞ。目標ポイントを送る」
〔カーソル、目標地点を指定〕
キリコ「行くぞ」
ファンタムレディ「あなたと一緒なら恐れる事はありません」
<戦闘開始>

<敵全滅or味方が目標地点へ到達・味方援軍1出現>

※※敵全滅の場合のセリフ※※
キリコ「敵は片付いた。このまま一気に離脱する」
※※味方が目標地点へ到達の場合のセリフ※※
キリコ「このまま一気に離脱する」

ファンタムレディ「はい…!」
〔キリコ&ファンタムレディ、目標地点へ移動〕
〔敵ユニット出現〕

ファンタムレディ「伏兵!?」
キリコ「フィアナ!」
〔キリコ、ストロングバックスへ隣接〕
〔敵ユニット撃破〕

キリコ「大丈夫か?」
ファンタムレディ「ええ、何とか…」「さっき…フィアナって呼んだわね」
キリコ「え…」
ファンタムレディ「あれ…私につけてくれた名前ね?」
キリコ「あれは…」
ファンタムレディ「ね、そうでしょう?」
キリコ「そんな事は後だ。行くぞ」
〔キリコ、前進〕
〔ファンタムレディ、キリコへ接近〕
〔敵ユニット出現〕

キリコ「レッドショルダー…!」
リーマン「かかれ!」
〔スコープドッグRS隊、ファンタムレディへ隣接〕
ファンタムレディ「ああっ!」
リーマン「報告ではお前がキリコに捕獲されてから既に48時間以上が経過している」「ヂヂリウムが補給されねば、PSとしての力を完全に発揮する事も出来まい」
キリコ「やはり、治安警察とお前達はつながっていたのか」
リーマン「ここで死ぬ貴様が知る必要はない」「PSを連行しろ」
ファンタムレディ「キリコ!」
キリコ「フィアナ!!」
〔味方ユニット離脱〕
〔敵ユニット離脱〕

リーマン「キリコ・キュービィー、貴様が全てを歪ませたのだ」「完全なる兵士…。お前という存在が、あの方にPSなどという者を求めさせた」
キリコ(あの方…)
リーマン「タイプ20か…。グレゴルー・ガロッシュが好んで使っていた仕様だな」「だが、貴様がその赤い肩を持つ事は認めん!」
キリコ「………」
リーマン「死ね、キリコ…! 貴様の存在は許されないのだ!」
バニラ「そうはさせるかよ!」
〔味方ユニット出現〕
〈出撃準備〉
リーマン「黒の騎士団か…! その位置では何も出来まい!」
ゼロ「確かに我々では遠過ぎる。だが、お前の周辺には何がいる?
リーマン「物珍しさに引き寄せられた野次馬共が群れているだけだ! 奴等に何の意味がある!」
ロジャー「さあ、バニラ! やるんだ!」
〔バニラ、前進〕
リーマン「戦闘ヘリごときに何が出来る!」
ココナ「何やってんだよ、バニラ! もっとスピードを上げな!」
バニラ「なあ…本当にやるのか?」
ゴウト「ゼロが払った30万Gの金…。これがありゃ、ゲットーを出て、どこでも売らしていけるんだぞ」
ココナ「その金はキリコの金でもあるんだ! ATの改造代の残り金額をキリコはあたいらにくれたじゃないか!」
バニラ「それは奴の厚意で…」
ココナ「やだよ、あたいは! キリコを見捨てるなんて!」「ろくでなし! 人でなし! 根性なし! キリコはあたいらに夢を見させてくれたじゃないか!」「キリコに恩はあっても恨む筋合いなんて一つもありゃしない!」「その仲間を見殺しにするなんて人間のやることじゃないよ! 本物のろくでなしだ!」
バニラ「ホントのろくでなしか…」
ゴウト「そう言われちゃ弱えよな…。やるか、バニラ?」
バニラ「仕方ねえなぁ、やるか! ホントのろくでなしに生まれりゃよかったよ!」
〔バニラ、前進〕
ゴウト「…なあ…やっぱり、やめにしないか…」
バニラ「お、おう…うまくいく保証はないし…」
ココナ「今さら何言ってんのさ! せっかくロジャーのうれたアイデアを無駄にするのかい!」「ここは丁度ゲットーの中でもガリガリ亡者共の集まってる場所なんだ! 絶対にうまくいくよ!」
バニラ「でもよ…」
リーマン「何をする気か知らんが、目障りだ!」
ココナ「覚悟を決めな! もう引き返せせないんだから!」
ゴウト「ええい、ヤケだ!」
バニラ「こうなったら、やってやる!」
ココナ「行くよ! 30万Gの大盤振る舞いだ!」
〔バニラ、前進〕
〔硬貨をばら撒く音〕

リーマン「金貨を撒いただと!?」
RS隊員「リーマン少佐! 市民が殺到してきます!」
市民(若者・男)「うおおおっ! 金だ! 空から金貨が降ってきたぞ!!」
市民(青年・男)「どけ! この金は俺のもんだ!」
市民(中年・男)「この野郎! 人の金に手を出すんじゃねえ!!」
リーマン「こいつら…!」
市民(帽子・男)「ATなんて知るかよ! 金を拾う邪魔をするんじゃねえ!」
〔敵の周囲に爆発〕
RS隊員「少佐! このままではパニックが起きます!」
リーマン「くそっ! ここの住人共は生命よりも金が大事なのか!」
クロウ「ぬおああああああああっ!!」
カレン「クロウ!?」
デュオ「やばいぞ! あいつ、壊れたか!?」
〔クロウ、バニラへ隣接〕
バニラ「ちょ! 何だよ、お前!?」
クロウ「お、俺にも金を撒かせろ!!」
〔バニラ、前進〕
〔硬貨をばら撒く音〕
〔バニラ、前進〕
〔硬貨をばら撒く音〕
〔バニラ、前進〕
〔硬貨をばら撒く音〕

ゴウト「あ、この野郎! 他人の金だと思って遠慮無しに!」
金だ! 金だーっ! ひゃっはああああああああああっ!!」
C.C.「いい笑顔だな」
五飛「余程鬱屈していたようだ」
ココナ「キリコ! 今のうちだよ! 逃げるんだ!!」
キリコ「…わかった」
〔キリコ、前進〕
〔リーマン、キリコへ接近〕
〔クロウ、キリコへ接近〕

ロジャー「もしもの時のための策がうまくいったようだな」
カレン「でも、あの女の人は…」
キリコ「………」
カトル「レッドショルダーはこちらに仕掛けてくるようです」
ゼロ「迎え撃つぞ。治安警察とつながりがある以上、奴等も我々の敵だ」
クロウ「やれるか、キリコ?」
キリコ「………」
ココナ「キリコ…」
ゴウト「これ以上はワシらに出来る事はない」
バニラ「チキショー! こっちは有り金をはたいたんだ! 死ぬんじゃねえぞ、キリコ!」
〔味方ユニット離脱〕
キリコ(レッドショルダー…。俺の忌まわしい過去とフィアナが一つの糸で結ばれていた)(その糸を断ち切るために俺に出来るのは戦う事だけだ)

<敵3機撃破or味方援軍1出現の次PP・敵増援1出現>
〔敵ユニット出現〕
藤堂「ブリタニア・ユニオン軍…!」
ダールトン「イスクイめ…。ゲットーの治安を任せていたが、無断で傭兵風情を入国させるとは」「まあいい。これで治安警察の連中のクビを切る理由が出来た」
グラストンナイツ「では、あのレッドショルダーもまとめて排除しますか?」
ダールトン「連中が手向かえばの話だ。今のところは、その必要はあるまい」「我が息子達よ。本日はクロヴィス記念美術館の落成式が開かれている」「このようなめでたき日に無粋な輩をのさばらせるわけにはいかんぞ」
グラストンナイツ「イエス、マイ・ロード。グラストンナイツの名に懸けて、黒の騎士団をここで討ちます」
ゼロ「グラストンナイツ…。ダールトン将軍の養子達で組織された部隊か」
藤堂「治安警察がほぼ崩壊した今、ブリタニアの正規軍がゲットーの治安維持に動き出したようだ」
カレン「飼い犬を叩かれて、飼い主が出てきたってわけね! だったら、上等だ!」
ゼロ「各機はブリタニア・ユニオン軍を迎え撃て! この戦いに勝利する事で、我等の力を改めて見せ付けてやるのだ!」

<クロウvsダールトン>
クロウ「アンドレアス・ダールトン…。コーネリア皇女の片腕として挙げた武勲は数知れず…」
ダールトン「私の事を知っているようだな」
クロウ「輝かしい騎士様の戦いと違って、こっちは日陰を歩んできたんでね」「あんた個人に恨みはないが、ブリタニア・ユニオンはどうにも好きになれねえのさ…!」

<ヒイロorデュオorトロワorカトルor五飛vsダールトン>
ダールトン「ガンダムめ! 黒の騎士団に協力する貴様達は姫様の敵だ!」「姫様に仇なす者はこのダールトンの槍にかかって死ぬがいい!」

<ヒイロorデュオorトロワorカトルor五飛vsリーマン>
リーマン「相手がガンダムであろうと的確な攻撃を加えれば、我々の敵ではない」「レッドショルダーが最強と呼ばれる由縁を見せてやる…!」

<ロジャーvsダールトン>
ダールトン「黒の騎士団は、このような巨人まで雇い入れたか!」
ロジャー「私としては傭兵ではなく、ネゴシエイターのつもりなのだがね」「だが、対話の機会も設けず、統治の名の下に人々の自由を奪うのならば、私はこの力を使おう!」
ダールトン「気に入ったぞ、巨人の主よ! 貴様には戦士の心がある!」
ロジャー「その賞賛は、私には筋違いであるがな」

<ゼロvsダールトン>
ダールトン「見つけたぞ、ゼロ! 姫様の憂い、ここで断つ!」
ゼロ「忠義者だな、ダールトン将軍…! ならば、貴様を倒す事で改めてコーネリアに宣戦布告をしてくれる!」

<ゼロvsリーマン>
ゼロ「指揮官を叩けば、敵の戦力は半減する。C.C.! 奴を狙え!」
リーマン「セオリー通りで来るか。だが、自らが落とされる危険性を顧みぬところが机上の戦略家だな」

<カレンvsダールトン>
ダールトン「黒の騎士団のエースか!ならば、全力を以ってお相手しよう!」
カレン「そういう余裕の態度は気に入らないね!結局、お前達は日本人を見下しているんだ!
    あたし達の怒りの力を見せてやる!この国はあたし達のものなんだ!」

<藤堂vsダールトン>
ダールトン「藤堂! 7年前の極東事変でつけられなかった決着、一騎打ちでつけようぞ!」
藤堂「望むところだ、ダールトン! 一人の武士として貴様の相手をしてやる!」

<キリコvsリーマン>
リーマン「キリコ…! こうなる前に貴様は私の手で始末しておくべきだった!」
キリコ(レッドショルダーとフィアナ…。全てはあの男が裏にいるのか)

<ダールトン撃破>
〔ダールトンに爆発〕
ダールトン「恐るべし、黒の騎士団…! 姫様のためにも、こやつらは早急に討たねばならん!」
〔敵ユニット離脱〕
藤堂「ダールトン将軍…。コーネリア総督の片腕がついに動いたか」
ゼロ(ついにコーネリアの姿が見えた。このまま戦い続ければ、いずれは…)

<リーマン撃破>
〔リーマンに爆発〕
リーマン「く…! 最低限の任務を果たした以上、ここは撤退する」
〔敵ユニット離脱〕

<敵全滅・勝利条件達成>
〔モニターの開く音〕
ディートハルト「聞こえますか、ゼロ! 緊急事態が発生しました!」
ゼロ「何事だ、ディートハルト?」
ディートハルトクロヴィス記念美術館の落成式でユーフェミア副総督が…!」
ゼロ「何っ!?」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

  ~クロヴィス記念美術館 館長室~
ユーフェミア「…我が兄クロヴィス・ラ・ブリタニアの業績を讃える、この美術館の落成式の場を借りる事をお許し下さい」「私、ユーフェミア・リ・ブリタニアはフジサン周辺に行政特区日本を説室する事を宣言いたします」「この行政特区日本では、イレヴンは日本人という名前を取り戻す事になります」「イレヴンへの規制、ならびにブリタニア・ユニオン人への特権は特区日本には存在しません」「ブリタニア・ユニオン人にもイレヴンにも、平等な世界なのです「エリア11に住む全ての人々…いえ、世界中の人々に宣言します」「聞こえていますか、ゼロ。あなたの過去も、その仮面の下も私は問いません「ですから、あなたも特区日本に参加して下さい」「ゼロ…私と一緒にブリタニア・ユニオンの中に新しい未来を作りましょう!」(ルルーシュ…これが私の答えです)(私を信じてくれたあなたと私を好きになってくれた彼と共に私は進みます)

  ~黒の騎士団アジト~
玉城「あのユーフェミアって奴の宣言…つまり、どういう事だ?」
扇「ブリタニア・ユニオンの領内に独立した行政権を持つ事を認めると言っているんだ」
朝比奈「簡単に言えば、このエリア11の中に『日本』を作っていいって事さ」
玉城「って事は、ブリキ野郎は負けを認めて領土を差し出したって事か!?」
千葉「敗北を認めたかは別として、事実上はそういう事になる」
玉城「やったぜ! 俺達は勝ったんだ!」
〔人の着地音〕
ゼロ「うかれるな! ブリタニア・ユニオンに与えられた勝利など何の意味もない!」
玉城「でもよ…」
ゼロ「そんなものは名誉ブリタニア人と何の変わりもないものだ!」
玉城「お、おう…! そうだな!」
ゼロ「く…ユーフェミアめ…!」
カレン「ゼロ…」
ゼロ(ユフィ…君がこんな手を使うとは…)(やられた…。行政特区に賛成しても、反対しても黒の騎士団は潰される…)(賛成の立場を取れば、武力闘争を仕掛ける事は許されず、黒の騎士団は解散する事になる…)(そして、玉城の反応を見ての通り、多くの日本人にとって、あの宣言は事実上の勝利だ)(ここでゼロが行政特区に反対しても、求心力を失うだけだ)(どちらにしても、黒の騎士団の存在意義は失われる…。まさか、こんな手でいとも簡単に…!)(ユフィ…そうやって君は何もかも手に入れる気か。俺達の居場所すらまとめて…!)(ならば、君は何も見えていない、聞こえていない!)(俺は顔を隠したテロリストで、君は…!)(違うんだ、もう昔とは…! ユーフェミア!)

ロジャー「ミスター・ゼロは随分と荒れてるみたいだな」
カトル「彼はブリタニア・ユニオンを打倒して日本解放を目指して来ましたからね。複雑な気分なのでしょう」
五飛「だが、これで黒の騎士団は解散せざるを得ないだろう」
デュオ「って事は、俺達は俺達でブリタニア・ユニオンと戦って駆しかないか」
クロウ「治安警察も今日の戦いで崩壊したも同然だ。ゲットーも様変わりするな」
ゴウト「どうだろうな…」「あのお姫様は日本人を認めるとは言ったが、アストラギウスの人間については一言も触れてなかったからな」
バニラ「イレヴンがゲットーから出て、その行政特区ってのに行っても、俺達はここで生きてくしかねえって事さ」
ココナ「行く当てがないのは、あたいらだけじゃないよ…」
キリコ「………」
クロウ「その…何だ…。うまくかける言葉が見つからないけどよ生きてるだけで儲けものだと思おうぜ」
キリコ「………」
バニラ「ったくよ! お前を助けたおかげで俺達はすっからかんだ!」
ココナ「何言ってんだよ、バニラ! こうしてキリコが無事だったんだから、お金なんて幾らでも取り戻せるって!」
ゴウト「そうは言うがな、ココナ…。こいつと付き合ってると銭と生命がいくらあっても足りねえよ」
ココナ「だったら、いいよ! やっぱり、あたいがキリコのマネージャーをやるから!」
バニラ「そうはさせるかよ! こうなりゃ生命を担保にキリコに賭けるしかねえんだ!」
キリコ「…おかげで助かった」
ゴウト「!?」
バニラ「な、何か言った? お前…」
キリコ「おかげで助かったと言ったんだ」
デュオ「こいつは驚いたぜ」
クロウ「キリコが礼を言うとはな」
キリコ「………」
ココナ「バ、バカだね! あたいら、仲間じゃないか!」
ゴウト「そうだとも! だから、助けたのよ! 金の事なら気にするな!」
バニラ「そうそう! 文無しだけど、何とかなるって!」
ココナ「何言ってるのよ、あんたら! どさくさに紛れて、金貨をポケットに突っ込んでたのは見たんだよ!」
ゴウト「ヤバい…!」
バニラ「あら? バレてた!」
クロウ「す、すまん…つい出来心で…」
デュオ「あんたもかよ!」
キリコ「………」
ココナ「キリコ…もしかして笑った?」
キリコ「………」
バニラ「ちぇ…! 都合が悪くなるといつものこれだ!」
ゴウト「そう言うな。キリコなりに今は心の整理をつけてるんだから」

キリコ(フィアナ…。なぜか俺は彼女の事をそう呼んでいた…)(そして、フィアナは炎の中に消えた。彼女を取り戻すには、俺はあの忌まわしき過去と向き合わなくてはならないのだろう…)(レッドショルダー…。そして、その創始者ヨラン・ペールゼン…)(俺の戦いは奴へと続いているのか…)
【シナリオエンドデモ終了】


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