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No.38
果たされる約束

【シナリオデモ1開始】
ブリタニア・ユニオン
ニューヨーク 国連本部

  ~国連本部 平和維持理事会執務室~
コーダ「…では、エルガン代表、あなたは第303独立愚連隊が本来の人員でないのを知っていたのですね?」
エルガン「………」「コーダ・ラベル事務局長…。どうやって、あなたは彼等の真実にたどり着いた?」
コーダ「きっかけは国連の対イマージュ部隊に関する内部告発でした」エルガン「デューイ・ソレンタム少将の一件か…」
コーダ「彼が、個人的に保護していた戦災孤児に虐待を行なっていたという告発に対し、我々は調査を進めていました」「その矢先に彼は暗殺され、虐待の事実は闇に葬られる形となったのはご存知の通りです」
エルガン「彼はドーハの悲劇…時空震動実験の関係者でもあったな」
コーダ「当局の調査では、あの実験に自らの集めた戦災孤児を参加させていたそうです」
エルガン「モルモット…というわけか」
コーダ「…彼を暗殺したとと目される男、ホランド・ノヴァクとその一行…いわゆる第303独立愚連隊…」「しかし、あなたが保護し、ZEXISに参加させている者達は本来の第303独立愚連隊とは別人です」「つまり彼等は本物のホランド達を何らかの手段で排除し、その位置に収まっています」
エルガン「その通りだ」
コーダ「何故です? 何故それを知りながら、彼等を支援していたのです?」
エルガン「…では聞く。何故それを知りながら、彼等を支援していたのです?」
コーダ「…既にデューイ少将の件の犯人は真のホランド・ノヴァクという事で処理が済んでいます」「真犯人は誰であるかは別として、彼等を告発するとしたら、第303独立愚連隊に成りすましている事だけでしょう」
エルガン「だれそれも、彼等が私の管理下にある以上、手出しは出来ないのはわかっていよう」
コーダ「それを承知の上で私はここにいます。…私が知りたいのは、この一件に隠された真実です」「既に彼等はZEXISから離反したと聞いています」
エルガン「………」
コーダ「イマージュのスパイロボット…そして、その幼馴染の少年…」「彼等はそれらを使い、いったい何をするつもりなのです?」
エルガン「ネバーランド…」
コーダ「え…?」
エルガン「ドーハの悲劇によって常人の何倍ものスピードで年をとっていく彼等が生き残るためには…」「永遠に子供でいられる国…すなわち時の止まったネバーランドへ旅立つしかないのだ」
コーダ「それは…」
エルガン「彼等はドーハの悲劇で垣間見たのだよ。そのネバーランドを」「それは崩壊しかけた時空が人の意思で再構成された世界…時空修復によって誕生した可能性の一つだ」
コーダ「時空修復…。世界を創り変える…」
エルガン「イマージュは時空修復によってこの世界にたどり着いた存在だ」「ホランド達はイマージュ誕生の神話を再現する事で世界を創り変えようとしている」
コーダ「何ですって…!?」
エルガン「巨大な時空震動によって次元を崩壊させて、イマージュの力でそれを再構成する…」「ドーハの悲劇を見ての通り、その膨大なエネルギーによって下手をすれば世界そのものが滅びるだろう」
コーダ「彼等もそれを知っているはずなのに何故…!?」
エルガン「彼等にとって自分の生きられない世界など滅んでも構わないのだろう」「彼等は自分達が生き残るためには手段を選ばないつもりだ」「そのために時空震動を起こす力を持つ者と手を結んだのだろう」
コーダ「それは…!」
エルガン「そう…。彼等はインペリウムをも利用するつもりだ」

ヴォダラ宮

  ~ヴォダラ宮 地下~
ジ・エンド「はきゅ!」
???(アネモネ)「…お客様が来たのね」
〔歩み寄る足音〕
アサキム「………」
???(アネモネ)「あなたは希望なき者? それとも希望を持つ者かしら?」
アサキム「さて…どちらだろうね?」
???(アネモネ)「あなたの事は知っているわ。いえ…知っていたというべきかしら」「夢で見たわ。あなたが苦しんでいるところを」
アサキム「君は彼等の失われた記憶から生まれた存在だからね」
???(アネモネ)「もうお休みになったら…。あなたに必要なのは怒りではなく安らぎでなくて?」
アサキム「僕もそう思っているよ。だが、全ての世界を巡っても、僕に安らぎの場所は見つからない」「教えてもらうよ。僕を、この無限獄に落とした者の存在を」
???(アネモネ)「それを知って、どうするつもり?」
アサキム「答えは決まっている」
ジ・エンド「はきゅ…!」
???(アネモネ)「いいのよ。幸せを求める権利は誰にでもあるのだから」
アサキム「僕にもかい?」
???(アネモネ)「もちろんよ…。だから、あなたに伝えましょう」「イマージュの失われた記憶…。この宇宙の成り立ちと共にあった御使いなる存在を…」

日本近海
龍牙島 ドラゴンズハイヴ

  ~マクロス・クォーター ブリーフィングルーム~
木下「…あのぉ…シェリル様はどちらに?」
ミシェル「とっくに帰りましたよ。ミス・グレイスと一緒にね」
木下「これは残念…! ファンクラブ会員番号二桁としましては、是非とも直にお話したかったのに…!」
ワッ太「あれ? この間、木下さん…今、時代はランカさんだって言ってなかった?」
勝平「俺も聞いたぜ。ファンクラブにも入ったんだろ?」
木下「ふ、二股というわけではありませんよ! あまりにもシェリル様とランカちゃんも魅力的で選べないだけですって!」
ボビー「うろたえなくてもいいわよ、木下ちゃん。好きな気持ちは誰にも止められないもの」「ねえ、オズマ?」
オズマ「あ…うん…そうだな」
アテナ「………」
クラン「顔色が悪いぞ、アテナ。大丈夫か?」
アテナ「ど、どうしてもボビー大尉のアレには慣れる事が出来なくて…」「女好きの男というのは嫌になる程、見てきたが、乙女の心を持つ男というのは…」
ボビー「あら…乙女の心だなんてちゃんとわかってうじゃないの、アテナちゃん」
アテナ「あ、ありがとうございます!」
ミシェル「純なんだな、アテナは」
クラン「そうやって、お前はアテナを毒牙にかけようとするか!」
桂「駄目だぜ、ミシェル。他の女の子はともかく、俺の目の黒いうちはアテナんいは指一本触れさせない」
ミシェル「何だよ、桂さん? まるでアテナの保護者だな」
桂「実はその通りなのさ」
クラン「どういう事だ?」
桂「ま…時空震動のイタズラってやつだ。あんまり気にしないでくれ」
木下「では、シェリル様は諦めますが、ランカちゃんはどちらに?」
オズマ「知らん」
木下「そうは言わずにお兄様…」
オズマ「お前に兄呼ばわりされる覚えはない!」
桂「こっちの保護者も随分と過保護な事で…」
オズマ「兄が妹の心配をして何が悪い?」
クロウ「だけど、余計な口出しは妹ちゃんの心を縛る事になるぜ、少佐」「『兄の口出し』と書いて、『呪い』ってやつだ」
オズマ「むう…」
桂「さて…鬼のオズマ少佐が黙っちまったって事で誰がランカちゃんを街まで送るか決めようか」
クラン「それはアルトの役目じゃないのか?」
桂「シェリルがいない所でそれをやるのはアンフェアだな」
ミシェル「さすがだね、桂さん。そういう所にグッと来る」
桂「俺を師匠と呼びな、ミシェル」
クラン「ったく…ロクでもない師弟関係だ!」
桂「さて…今をときめく超時空シンデレラとのデート権を射止めるのは…」
オズマ「何がデートだ! 俺はそんなものは許さんぞ!」
アテナ「オ、オズマ少佐…」
ボビー「ちょっと、クロウちゃん! あんたが余計な事を言うから、オズマが逆噴射しちゃったじゃない!」
クロウ「え…! 俺のせい…!?」
桂「少佐…気持ちはわかるけど、誰かがランカちゃんを送ってやらないと…」
オズマ「だったら、俺が行く…!」
アスラン「少佐は、この後、作戦会議に出席してもらわなくては…」
オズマ「ええい、クラン! お前がランカを送れ!」
クラン「私のクァドランでは誰かを乗せる事は出来ないぞ」
クロウ「俺が行くよ。俺ならランカちゃんに手出しする心配もないだろ?」
オズマ「駄目だ! お前は借金のカタにランカを売り飛ばすに決まってる!」
クロウ「無茶苦茶だ…」
桂「じゃあ、ここは言い出しっぺの俺が…」
オズマ「絶対に駄目だ! ついでにミシェルとピエールとロアビィとゲインと青山と雅人と…」「アスランは絶対に許さん!」
アスラン「えっ!?」
オズマ「何故だかわからんが、俺の勘が言っている! お前には妹は任せられん!」
キラ「言われちゃったね、アスラン」
アスラン「俺は…そういう目で見られてたのか…」
桂「まあまあ、少佐…。だったら、ここは本人の意見を…」
ボビー「そう言えば、当のランカちゃんは?」
アテナ「さっきペットがどうのと言って、艦内を探し回っていたが…」
オズマ「ペット…? あいつ…そんなもの飼ってたのか…」

  ~マクロス・クォーター 格納庫~
ランカ「いたいた、あい君!」
あい君「………」
ランカ「どうしたの、こんな所で?」
あい君「!」
ランカ「…もしかして、このロボットが気に入ったの?」
レントン「ニルヴァーシュの事ですか?」
ランカ「きゃっ!」
レントン「ご、ごめんなさい! 脅かすつもりはなかったんですけど…」
ランカ「こちらこそ、ごめんなさい。急に声を掛けられたんで、びっくりしちゃって…」
レントン「その緑色の子…ランカさんのペットなんですか?」
ランカ「あい君っていうの。この子…あなたのロボットが好きみたい」
あい君「………」
レントン「もしかすると、この子…ニルヴァーシュの事がわかるのかも知れませんね」
ランカ「わかるって?」
レントン「ニルヴァーシュは生きているんですよ。俺やエウレカはニルヴァーシュと心を通わせる事が出来るんです」
ランカ「そのエウレカって人は…?」
レントン「…俺の大事な人です。今はZEXISにいませんけど…」
ランカ「あ…ごめんなさい、私…」
レントン「いいんです。俺…何があってもエウレカを取り戻すって決めてますから」
〔複数の走り寄る足音〕
ガロード「何だよ、レントン。ちゃっかりアイドルと密会か?」
レントン「違うって! 俺、ニルヴァーシュの整備をしていて…」
ガロード「冗談だよ。お前がエウレカにぞっこんだってのはみんなが知ってる事だからな」
オズマ「ここにいたのか、ランカ。さあ、街まで送っていくぞ」
ランカ「お兄ちゃん…もしよかったら、私…レントン君に送ってもらいたいんだけど…」
レントン「お、俺ですか!?」
オズマ「ふむ…」
レントン「あ、あの…俺…その…」
オズマ「まあいいだろう。レントンなら無害だからな」
アスラン「俺は…有害なのか…」
キラ「気にし過ぎだよ、アスラン」
ランカ「レントン君…よかったら、エウレカさんって人の事…聞かせてくれる?」
レントン「は、はい…」

日本
東京

ランカ「…ありがとう、レントン君。ここまで送ってもらって」
レントン「いえ…。これも俺の任務ですから」「それに…エウレカの事、聞いてくれてありがとうございます」
ランカ「え…」
レントン「時々自身がなくなるんです…。俺…エウエカを本当に助ける事が出来るのかって…」「でも、こうやって誰かにエウレカの事を話すと自分の中でやらなきゃって気持ちが強くなるんです」
ランカ「エウレカちゃんは幸せだね。こんなに強く想ってくれる人がいて」
レントン「え…」
ランカ「…私もそんな風になったら、誰かが助けに来てくれるといいな…」
レントン「ランカさん…」
ランカ「頑張ってね、レントン君。私も頑張るから」
レントン「ニルヴァーシュもランカさんの事、応援してるって言ってます」
ランカ「じゃあ、私…行くから。ZEXISの皆さんによろしく伝えてね」
〔歩き去る足音〕
レントン(ありがとう、ランカさん…)
〔歩み寄る足音〕
???(ホランド)「…いいご身分だな」
レントン「お前は!」
〔殴打音〕
〔画面、明滅〕

レントン「う!」
〔人の倒れる音〕
ホランド「ターゲットを確保…。ニルヴァーシュの方はマシュー達が押さえたか」
クロウ「そこまでだ、ホランド」
ホランド「クロウ。お前、レントンを張ってやがったな?」
クロウ「オズマ少佐からの依頼だ。レントンが単独行動すれば、お前等が動くかもってな」
ホランド「だが、俺の方にも助っ人がいる事までは読めなかったようだな」
クロウ「何っ!?」
〔走り寄る足音〕
マルグリット「クロウ・ブルースト! いざ尋常に勝負!」
クロウ「その声…インペリウムの女騎士さんか!」
ホランド「俺はレントンを移送する! 後は任せるぞ!」
〔走り去る足音〕
クロウ「待て、ホランド! お前等、インペリウムと手を組んだのか!?」
マルグリット「それを貴様が知る必要はない…!」
クロウ「乱入しといて言ってくれるじゃねえか、姐さんよ」
マルグリット「我が名はマルグリット・ピステール…! 貴様ごときに姉よばわるされるいわれはない!」
クロウ「じゃあ、名前で呼んでやる。…少し落ち着けよ、マルグリット」「あんたがホランドのガードだとしたら、その目的は十分に果たしたはずだ。それでも俺を殺る気か?」
マルグリット「お前は仇だ!」
クロウ「…どこかで恨みを買ったか…。だが、黙って討たれるわけにはいかない」
マルグリット「…私とてわかっている。これが逆恨みである事も…」「だが、あの子は私のたった一人の弟だったんだ!」
クロウ「ちっ…!」
マルグリット「覚悟しろ、クロウ・ブルースト!」
〔歩み寄る足音〕
アサキム「そこまでだよ、インサラウムの騎士」
マルグリット「お前は…アサキム・ドーウィン!」
アサキム「ここで彼を討ってもアイム・ライアードは喜ばない…」「言われたはずだよ。クロウ・ブルーストの相手は彼が自ら務めると」
マルグリット(何だ、この男…。アークセイバーである私がここまで気圧されるとは…)
アサキム「わかったなら、彼に伝えるがいい。いずれその魂をもらう受けると」
マルグリット「貴様は何者なのだ…!?」
アサキム「呪われし放浪者…。だけど、その呪いの主は既に捉えた」
マルグリット「くっ…!」
〔走り去る足音〕
クロウ「行っちまったか…」
アサキム「………」
クロウ「待てよ、アサキム・ドーウィン。とりあえず、助けてもらった礼を言うぜ」
アサキム「それには及ばないよ。僕としても君をこんな所で討たせるわけにはいかないしね」
クロウ「俺があの女にやられると思ったか…。だったら、余計なお世話だ」
アサキム「隠さなくてもいい。彼女に仇と言われた事で君の天秤は揺れ始めていた」
クロウ「俺が動揺してるって言いたいのか?」「図星だが、面と向かって言われるとあまりいい気分じゃねえな」
アサキム「僕を好いてもらう必要はないよ。なぜなら、僕は君の敵なのだから」
クロウ「何…!?」
アサキム「だが、安心していい。ここでは手は出さないよ」「そんな事をしても何の意味もないからね」
クロウ「お前…いったい何者だ?」
アサキム「言ったはずだよ。呪われる放浪者だと」「クロウ…その永遠の旅路を終わらせるために君の魂が欲しい」
クロウ「………」
アサキム「君の仲間はヴォダラ宮へと向かっている」
クロウ「何故それを俺に?」
アサキム「君とアイム…。その魂をまとめて狩るためさ」「待っているよ、クロウ。そこで君と僕…そして、アイムの因縁に決着をつけようじゃないか」「道が示された以上、僕はそこをひたすらに進むだけだよ」
〔歩き去る足音〕
クロウ「…俺が一歩も動けなかった…」「アサキムとアイム…そして、ホランドとレントン…。いったいヴォダラ宮に何があるってんだ…」

ヴォダラ宮

  ~月光号 格納庫~
〔殴打音〕
レントン「ぐっ…!」
ハップ「強情な奴だな…。少しは俺達に協力する気になったか?」
レントン「エウレカは…どこだ?」
〔殴打音〕
〔画面、明滅〕

レントン「がっ!」
ハップ「質問する権利はないんだよ。お前に求めているのは服従する事だけだ」
ストナー「待てよ、ハップ。やり過ぎは、さすがにまずい」
ハップ「構うもんか。ホランドは、こいつの扱いを俺に任せて、その間に6号の所へ行ってるんだ」「奴が戻ってくる前に俺がこいつを共生してやるさ」
レントン「くっ…」
ストナー「選ばれし乙女と男…ウェンディとピーターか」
レントン「あんたらが世界を好き勝手に創り変えようとしているのはわかった。だけど、どうして俺を必要とする?」「あんたらは俺とエウレカに何をさせようとしているんだ!?」
ハップ「ガキが…! まだ自分の立場ってのがわかってないようだな!」
ストナー「やめろ。こいつも何も知らないままで協力も出来まい」
レントン「………」
ストナー「ホランドが行ったと思うが、俺達の目的は自分達の寿命が尽きる前に再び緑の星ネバーランドにたどり着く事だ」「そのためには俺達が参加させられた実験…神話再生計画に基づくあのドーハの悲劇と同じ事を行なわなくてはなあない」
レントン「同じ事…?」
ストナー「そうだ。あいにく、俺達が参加した作戦は失敗に終わったが…」「俺達はその後、ワルサワの連中がより成功確率が高いアイテムを使った新たな計画を進めている事を知った」「第7次E懸案神話再生計画…通称エウレカセブンだ」
レントン「!」
ストナー「イマージュが生み出したスパイロボットであるエウレカの体内のクリスタル…」「それにはイマージュと融合するためのパスワードが記憶されている」「エウレカが融合すれば、イマージュの中にある異次元の扉が開く。その鍵がレントン…お前なんだ」
レントン「俺とエウレカが異次元の扉を開く…」
ストナー「俺達がこの世界で生きていけないようにエウレカとお前も運命を共に出来ない」
レントン「どういう事だ!?」
ストナー「それはお前が協力を約束したら話してやる。だが、お前達にとってもネバーランドに行くしか道はないんだ」
レントン「だから、ネバーランドって何なんだ!? ネバーランドに行ったら、俺達はどうなる!?」
ストナー「ネバーランドは時の止まった世界だと言われている。永遠に今の自分でいられる世界だ」
レントン「………」
ハップ「これで納得したか? だったら、とっとと首を縦に振れ」「横に振った場合はもう少し痛い目に遭うか、薬を使わせてもらうがな…!」
レントン「………」
ストナー「30分だけ考える時間をやる。俺達が戻ってくる前に心を決めろ」
〔歩き去る足音〕
レントン「くそっ…! 何がウェンディとピーターだ…!」「どうして俺とエウレカがこの世界で一緒に生きていく事が出来ないんだ!?」
〔小動物の歩行音〕
ニルヴァーシュ「もきゅ…」
レントン「ニルヴァーシュ…! お前…幼生に戻っちゃったのか!?」
ニルヴァーシュ「もきゅ…! もきゅ!」
レントン「え…あいつらをぶっ飛ばすって…?」「気持ちはわかるけど、その姿じゃ無理だって…」
ニルヴァーシュ「もきゅ!?」
レントン「え…何か来るって…」
〔小動物の歩行音〕
ジ・エンド「はきゅ!」
レントン「な、何だよ、お前は…!?」
ニルヴァーシュ「もきゅ~!」
ジ・エンド「はきゅ~!」
レントン「…い、いったい何が起こるんだ…?」

  ~ヴォダラ宮 地下~
ウォズ「…ここ、廃棄されたヴォダラ宮の地下、およそ700メートルに6号の幽閉施設を造ったのは…」「どうやら、イマージュの干渉波に6号を探知されないようにするためらしい」
ケンゴウ「それだけ桃色の髪の女…6号の能力を恐れていたというわけか」
ウォズ「ドーハの悲劇の二の舞を恐れたんだろう」
ホランド「しかし、ここまで巨大だとはな…。呆れて者も言えねえ…」
〔歩み寄る足音〕
???(アネモネ)「…よく来たわね…」
タルホ「その髪の色…もしかして…」
エウレカ「そう…。ドミニク先生のフィアンセよ」
ホランド「何っ!?」
エウレカ「あなた達人間が6号と名付けた存在…」「私にはわかる…。あの人と私は同じだから…」
???(アネモネ)「………」
エウレカ「あの人はドミニク先生の愛した人…アネモネよ」
アネモネ「…ようやく会えたわ…」
ホランド「そこで何をしている?俺達が来るのを知っていたかのようだな、アネモネ」
アネモネ「…ドミニクと約束したのよ」
ホランド「約束?」
アネモネ「もし私の前に希望なき者が現れたら封印はそのままに…」「もし希望を持つ者が現れたら、その望みのために封印を解き…」「白き聖なる者の出現をもって、その者の力とし、希望を未来へと通ずる道にせん…ってね」
エウレカ「………」
アネモネ「その目…覚悟は出来たのね?」
エウレカ「え…」
アネモネ「ねえ、知ってる? 私達は本当は夢を見る事が出来ないって事…」「何故って、それは私達自身が夢そのものだから」
エウレカ「!」
アネモネ「私達はイマージュが人間の夢に反応して造り出した架空の存在…」「だから、ドミニクは実験を止めてくれたのよ。私が消えてしまわないようにね」
エウレカ「………」
アネモネ「イマージュがどこからやってきたのかわからない…」「何をしようとしてるのかもわからない。でも、一つだけ確実に言えるのは…」「人がイマージュに接触しても夢は夢でしかない事…。現実は現実でしか変えられないって事」
エウレカ「待って! それじゃあ、どうして私達はここに存在しているの!?」
アネモネ「…理由はわからないわ。でも、私もあなたも、イマージュも生きている。生きてしまっている…」「この恐怖と憎悪に満ちた世界の一部として生きてしまっている…」「私達の死は、そのままこの世界の死でもあるのよ!」
エウレカ「ちょっと待って! そんな…! それじゃあ…! 私、どうしたらいいの!?」
アネモネ「エウレカは覚悟したんでしょう?」
エウレカ「え…」
アネモネ「自分で夢を見る事を…」
ホランド「さっきから何を言ってやがる! 俺が知りたいのは、どうやってイマージュを制御すれば…」
〔爆発音〕
〔画面、震動〕

ホランド「何が起こってやがる!?」
ムーンドギー「上で待ってるハップから連絡が入った! イマージュの大群が現れたそうだ!」
ホランド「奴等…エウレカを取り返しに来やがったか!」
エウレカ「………」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「果たされる約束」


【戦闘マップ1開始】
〔敵ユニット出現済み〕
〔味方ユニット出現〕

ホランド「イマージュめ ! エウレカに感づきやがったか!」「来やがれ! ヴォダラ宮に近づく奴から叩き落としてやる!」
タルホ「ホランド…」
ホランド「タルホ! お前達は月光号に戻れ! 場合によっては離脱するぞ!」
タルホ「了解!」
〔カーソル、目標地点を指定〕
<戦闘開始>

<敵3機撃破or2PP・味方援軍1出現>

〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
〔味方ユニット出現〕
ホランド「ZEXIS…! どうやって、ここを嗅ぎ付けやがった!?」
シン「インペリウムもアサキムもいないか…!」
闘志也「気をつけろよ。どこから次元獣が出てくるかわからないぜ」
ジェフリー「ホランド、君には聞きたい事がある。この戦いが終わった後、会談を希望する」
ホランド「こっちにはねえよ」
忍「何だと…! あの化け物より先にてめえを叩き落として締め上げてやろうか!」
葵「ちょっと! 少しは落ち着きなよ、センパイ!」
桂「あれが獣戦機隊か…」
竜馬「チームDの連中にセンパイと呼ばれるだけあるぜ」
ガロード「ホランド…! レントンはどこだ!?」
ホランド「さあな。知りたきゃ、勝手に捜せよ」
ゲイナー「あなたという人は…!」
ゲイン「やめろ、ゲイナー。…あいつはもう俺達の仲間じゃないんだ…」
スメラギ「彼に付き合う必要はないわ。まずはイマージュの迎撃を優先して」
オズマ「インペリウムが現れる可能性もある…! 周辺の警戒を怠るな!」
ホランド(くそっ…! こうなりゃ、こいつらを利用してこの場を逃げるしかねえ…!)

<敵6機撃破or4PP・味方援軍2&敵増援1出現>
クロウ「くそっ…! イマージュはいったい何のためにあの建物に向かっている…!?」
アイム「知りたいですか、クロウ・ブルースト?」
クロウ「アイム!」
〔敵ユニット出現〕
ゼロ「来たか、インペリウム…!」
クロウ「マルグリット…あんたもいるのか?」
マルグリット「………」
クロウ「あんたがインペリウムの一員としてZEXISに仕掛けてくる以上、相手はしてやる」「だが、教えてくれ。弟の仇ってのは、どういう意味だ?」
アイム「自らの罪に気付かないふりをしているのですか?」
クロウ「何っ!?」
アイム「彼女…マルグリット・ピステールの顔zクはあなたが所属していた部隊の引き起こした事件で死んだのですよ」
クロウ「!」
アイム「特殊部隊『ファイヤバグ』…。あなたの拭えない過去です」
クロウ「くっ…」
ロックオン「クロウ…」
デュオ「ファイヤバグって…お前…」
クロウ「…奴の言っている事は事実だ…」
アイム「いい反応です…! 今、あなたの心の天秤は揺れています!」「朝日に輝く7番目の乙女! 光の衝撃が、今、天に沈む!」
赤木「逃げろ、クロウ! 奴はお前を狙ってるぞ!」
〔アイム、クロウへ隣接〕
クロウ「!」
アイム「今こそ、その魂を…! スフィアを私に!!」
???(アサキム)「それを君に渡すわけにはいかないよ、偽りの黒羊」
〔第3軍ユニット出現〕
アイム「アサキム・ドーウィン!」
アサキム「その魂を狩る…!」
〔アサキム、アイムへ隣接〕
〔アサキム、アイムへ攻撃〕

[イベント戦闘「アイムvsアサキム」]
〔アイムに爆発〕
アイム「ちいっ!」
〔アイム、後退〕
アサキム「仕留め損ねたか…。揺れる天秤よりも覚醒の度合いは進んでいるようだ」
アイム「アサキム・ドーウィン…! 無限の罪人が…!」
アサキム「浅ましいと笑うかい? だが、僕にはこれしか方法がないんだよ」
アイム「後退します、マルグリット…! お前は私を守りなさい!」
マルグリット「………」
アイム「マルグリット!」
マルグリット「クロウ・ブルースト! 全て嘘だ!」
クロウ「何…?」
マルグリット「私の弟はお前に正面から挑んで敗れた! お前が恥じ入る事は何もない!」
アイム「マルグリット…! 貴様!」
マルグリット「私は…インサラウムの騎士として弟の死を利用される事は我慢ならないのです…!」
アイム「…いいでしょう、マルグリット。帰還後、あなたに処置を下します」
マルグリット「…はい…」
〔敵ユニット離脱〕
ホランド「くそっ! アイムの野郎、次元獣を残していきやがったか!」
シモン「どうなってんだ、これ…」
マリン「アイムはクロウを狙い、そのアイムとクロウをアサキムは狙う…」
シリウス「つまり、あのアイムとクロウは…」
アポロ「今はアサキムをとっ捕まえる方が先だ!」
アサキム「そうはいかない…!」
〔クロウに爆発〕
クロウ「くっ…!」
アサキム「揺れる天秤…! その魂を僕に!」
〔味方ユニット出現〕
カミーユ「あれは…!」
〔アムロ、アサキムへ攻撃〕
[イベント戦闘「アムロvsアサキム」]
アサキム「不覚を取ったか…!」
カミーユ「アムロさん! それにクワトロ大尉達も!」
アムロ「体勢を立て直せ…! 次元獣はこちらに向かって来るぞ!」
クワトロ「アサキム・ドーウィン、お前には全てを話してもらう」
アサキム「さすがに状況は不利か…」
〔アサキム、マップ端へ移動〕
クロウ「待て、アサキム! お前の目的は何だ!? 何故、俺を狙う!?」
アサキム「クロウ、それは君の魂が僕に狩られるに足る存在になりつつあるからだよ」
〔第3軍ユニット離脱〕
クロウ「アサキム…!」
ロジャー「追う必要はない、クロウ」
クロウ「どうしてだ…!?」
ゲイン「あいつがお前を狙う理由なら、俺達も知っている」
クロウ「何っ…!?」
万丈「今は目の前の敵を倒すことに集中するんだ。全てはその後に話す」
クロウ「…わかった」
ゲイナー「アサキムが追い求める力…」
キラ「スフィア…。あの人もそれを持っているのか…」
クワトロ「………」
アムロ「やれるな、クワトロ大尉?」
クワトロ「…その覚悟があるから、あの男の下を去ったのだ」
アポリー「自分とロベルトは百式をフォローします」
クワトロ「了解だ。行くぞ、アムロ」
アムロ(シャア…お前は…)

<ホランドが戦闘>
ホランド「こんな所で死んでたまるかよ…! 俺は…俺達は絶対に生き延びる…!」「世界も人類も知った事かよ…! 俺はこの世界を創り変える…タルホのためにな!」

<敵6機撃破or味方援軍2出現の次PP・味方援軍3出現>
ウィッツ「気をつけろ! 側面から突っ込んでくる奴がいる!」
ガロード「しまった! あっちはノーマークだ!」
〔敵ユニット出現〕
〔イマージュ、ヴォダラ宮へ隣接〕
〔ヴォダラ宮に爆発〕

ホランド「まずい! 抜かれた!」
エウレカ「ああっ!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

  ~ヴォダラ宮内~
〔爆発音〕
〔画面、震動〕

ニルヴァーシュ「もきゅーん! もきゅ!」
ジ・エンド「はきゅーん! はきゅ!」
ニルヴァーシュ「もきゅ~! もきゅ、もきゅ!!」
ジ・エンド「はきゅ~! はきゅ、はきゅ!!」
レントン「ああ…! ニルヴァーシュもそっちのお前もケンカしてる場合じゃないだろ!」「早くエウレカを見つけて、ここを脱出しないと…」
〔爆発音〕
〔画面、震動〕

レントン「うわああああああっ!!」

レントン「…何だよ、ここ…? 俺…さっきの爆発で…」
???(ドミニク)「大丈夫だ、レントン…。君は夢を見ているだけだ」
レントン「先生…! ドミニク先生!?」
ドミニク「久しぶりだな、レントン。ワルサワの研究所以来か…」
レントン「先生、ごめんなさい…」
ドミニク「何故、謝る?」
レントン「僕…約束を守れそうにないんだ…」「あの日…ワルサワでした約束…エウエカと二人で雪月花の咲く丘を守るって…」
ドミニク「どうして?」
レントン「だって、僕…何の力も無いし…。今だって、逃げるしか出来なくて…」
ドミニク「まだ頭で考えているのか…」
レントン「え…?」
ドミニク「それが、この8年で学んだ事なのか、レントン…?」
レントン「先生…」

ドミニク「人間は愚かだ…。安易な想像で未来への可能性を…その芽を摘んでしまった」「その結果が、この世界だ」
レントン「………」
ドミニク「わかるかい、レントン? イマージュは鏡だ。そこに映る者の本当の姿を映す鏡だ」
レントン「先生、わからないよ…。僕、どうしたらいいの? 教えてよ、先生…」
ドミニク「もうわかっているだろう?」
レントン「え…」
ドミニク「お前の頭じゃなくて、心でね…」
レントン「先生、どこ行くの!? 先生…! 先生!」
ドミニク「私はお前のその不器用な生き様が好きだ。その生き様を支えるはずの言葉を最後に教えよう」「それは…」
レントン「先生ーっ!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
ロラン「あそこに人が…!」
シモン「あれは…!」
ガロード「レントンか!」
レントン「エウレカ! 今、行くよ!」
ニルヴァーシュ「もきゅ!」
ジ・エンド「はきゅ!」
レントン「うおおおおおおおっ! ねだるな…!」「ねだるな、勝ち取れ! さすれば与えられん!!
〔レントンのいる地点、発光〕
〔味方ユニット出現〕

レントン「エウレカァァァァッ!!」
〔レントン、イマージュへ隣接〕
〔レントン、イマージュへ攻撃〕

[イベント戦闘「レントンvsイマージュ」]
〔敵ユニット撃破〕
エウレカ「ニルヴァーシュ…! お前…ニルヴァーシュなの…!?」
レントン「エウレカ!」
エウレカ「レントン…!」
レントン「ごめん、エウレカ…。俺はまだ君を守る術も勇気も持ち合わせていないのかも知れない…!」「でも先生が教えてくれた! 俺は君と一緒に未来を勝ち取りたい! だから…!」「一緒に行こう、エウレカ! 俺は君が大好きだーっ!!
エウレカ「レントン…! レントン! レントン!」
〔カーソル、レントンへ移動〕
アネモネ「世の理を越えし者…そのコンパクの声を発し時、二つの童は一つとなりて、白き聖なる者にならんとす…」
ホランド「お前、あいつらに何をしやがった!」
アネモネ「何って…あの子達を応援しただけじゃない」
ホランド「神話を再生させなきゃ、俺達は死ぬんだぞ! それをわかって…」
アネモネ「甘えん坊なのね」
ホランド「何っ!?」
アネモネ「どうして自分達の神話を作ろうとしなかったの?」
ホランド「!」
アネモネ「あの子達みたいに」
ホランド「まさか…これはあいつらが神話の再生を拒否した結果だとでも言うのか!」
〔味方戦艦出現〕
タルホ「ホランド…!」
ホランド「ここは退くしかねえ…! アイムに連絡を取れ!」
ジロン「待て、ホランド!」
ホランド「俺達の夢が…! 俺達の未来が…! させねえ…そんな事は…! 絶対にさせねえ!」
〔味方ユニット離脱〕
〔味方戦艦離脱〕

ゲイン「行っちまったか…」
ロジャー「レントンとエウレカを失った今、彼等は目的を果たすためにアイム・ライアードの力を求めるだろう」
エウレカ「………」
レントン「髪型変えたんだね。似合うよ」
エウレカ「え…」
レントン「もう君に悲しい顔はさせない…! 俺は全力で君を守るよ!」
エウレカ「レントン…」
レントン「行くぞ、ニルヴァーシュ! ねだるな、勝ち取れ! さすれば与えられん!!」

<クロウが戦闘>
クロウ「ファイヤバグ…。汚れた記憶は消ねえってわけかよ…」「アイム…! 悔しいが、てめえの目論見はドンピシャのようだぜ!」

<アムロが戦闘>
アムロ「ここがどこだろうと人間が生きている世界には変わりない…!」「ならば、俺も出来る事をやるまでだ! トレーズの下を去ったからには答えを見つけてみせる!」

<クワトロが戦闘>
クワトロ(トレーズ・クシュリナーダ…。私に彼ほどの覚悟があっただろうか…)(今の私は一パイロットでしかない。状況に流されるだけのな…)

<レントンが戦闘>
レントン「エウレカ…俺とニルヴァーシュが必ず君を守る!」
エウレカ「レントン…」
レントン「相手がイマージュだろうと、ホランドだろうと、俺は戦う! 君を守るためなら!」

<敵全滅・勝利条件達成>
リーロン「イマージュも次元獣も片付いたわよ」
ダヤッカ「終わったか…」
ニア「いいえ」
シモン「え…?」
ニア「あの二人にとっては、これからが始まりなんです」
エウレカ「バカだよ…!」
レントン「え…」
エウレカ「レントンはバカだよ…! いつもいつも無茶ばっかりして…! 何考えてるのよ、バカ…!」
レントン「バカバカ言うなよ」
エウレカ「レントン…」
レントン「しょうがないだろ、バカなんだから…。でも俺はエウレカのためにしかバカになれないんだ…」
エウレカ「バカ…」「でも私だけのバカだ…」
レントン「その通りだよ」
エウレカ「これから私達…どこに行くの?」
レントン「エウレカはどうしたい?」
エウレカ「私はどこでもいい…。レントンと一緒にいられるなら、私はどこでも…」
レントン「エウレカ…」
エウレカ「でも、話さなきゃならない…。私の使命を…」
レントン「使命…」
エウレカ「………」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

  ~ヴォダラ宮前~
レントン「聞かせてよ、エウレカ…。君の使命について」
エウレカ「………」
レントン「その…話したくないのなら…」
エウレカ「ううん、聞いて欲しい。レントンだけじゃなくて、ここにいるみんなに」
ガロード「エウレカ…」
ティファ「………」
レントン「わかったよ、エウレカ。ZEXISの全員がここにいる」「君の話をみんなで聞くよ」
エウレカ「…私はイマージュから送り込まれたスパイロボット…」「私の身体の中のクリスタルには私がこの世界で生きてきた全ての情報が詰まっているんだって…」「それをイマージュは欲しがっているって研究所の人は言ってた」
レントン「どうして、イマージュはそれを欲しがるの?」
エウレカ「人間の弱点を知るためだって…。どうやったら人類を滅亡させられるか調べるためだって…」
ゼロ「そのために彼女は人間社会へと送り込まれたのか」
隼人「そして、情報収集が完了した今、それを入手するために彼女を求めると…」
リーロン(もしかして、これまでのイマージュの出現も人間を調査する為だったのかも知れないわね)
エウレカ「だからね…私…死のうと思った」
レントン「え…」
エウレカ「月光号と一緒に行けば、ZEXISの人達が私達を倒してくれると思った」「私が死ねば、イマージュは人類を滅ぼす事が出来ない」「そうすれば、もうレントンも月光号の人達に狙われる事もない…。だから…」
レントン「エウレカ…」
エウレカ「お願いです、皆さん…。私を…」
レントン「そんな事を言っちゃ駄目だ!」
エウレカ「だって…」
レントン「エウレカがロボットだろうが、イマージュだとか関係ない! どんな運命を背負ってようが関係ない!」「一緒にいるとドキドキする僕の気持ちは本物だ…! これが僕の気持ちなんだ!」「僕の気持ちを壊そうとする奴と僕は戦う…!」
エウレカ「レントン…」
レントン「君を利用しようとするホランド達やイマージュと戦う…!」「世界を守るためだって言ってZEXISが君を殺そうとするなら僕は独りでもみんなと戦う!」
ガロード「独りじゃないぜ、レントン。そんな事になったら、俺もZEXISも抜ける」
ゲイナー「僕もだよ、レントン」
レントン「ガロード…それにゲイナーさんも…」
竜馬「要するにエウレカをイマージュに渡さなけりゃ、いいんだろうが」
甲児「だったら、俺達全員の力でエウレカを守ってみせるさ」
赤木「天下のZEXISがついてるんだ。大船に乗った気でいろよ、レントン」
レントン「は、はい…」
忍「何驚いてんだ? そんなに俺達の言ってる事が信じられねえのかよ」
カトル「罪もない女の子の生命を奪って得られる平和なんて何の価値もないよ」
アルト「俺達は大切なものを守るために戦ってるんだ。…要するにお前と同じなんだよ」
ゼロ「彼女がロボットであろうとなかろうと関係ない」「その生命を利用しようとする者がいるなら、それは我々の敵だ」
レントン「皆さん…」
シモン「理屈じゃない。俺はレントンとエウレカを応援する」
桂「人の恋路を邪魔する奴は俺達が蹴ってやるさ」
アポロ「だから、しけた面してんじゃねえ。お前もエウレカも俺達の仲間だ」
レントン「うん!」
エウレカ「私…いいの? 生きてもいいの…」
ティファ「うん…」
シルヴィア「レントンの事が好きなんでしょ! だったら、生きなきゃ!」
シンシア「そうそう。あんたが死んだら、レントンもきっと後を追うよ」
ソシエ「大丈夫! あたし達がついてるから!」
ヨーコ「だからさ…。生命の限りに恋をしなよ」
エウレカ「はい…!」
〔歩み寄る足音〕
アネモネ「ステキなお友達ね…」
エウレカ「はい…」
アネモネ「あなたの覚悟はお預けね。…でも、それでいいと思うわ」
レントン「あの…あなたは…」
アネモネ「あなたがエウレカの選んだ子ね…。あの人が言っていた通りの少年だわ」
レントン「あの人って…」
アネモネ「私の大切な人よ…。ずっとずっと心の中にいる…」「レントン…。エウレカを守ってあげてね。何があっても」
レントン「はい…!」
アネモネ「エウレカ…。私はここであなた達を信じているわ」
エウレカ「アネモネ…」
サラ「えっ!?」
ゲイナー「この人がアネモネ…」
シンシア「あは! あの子ってこんな可愛いおばあちゃんになるんだ!」
アネモネ「ふふ…あなた達は別の私を知ってるみたいね」
エウレカ「………」
アネモネ「忘れないでね、エウレカ。神話は再生するものじゃない…。自分達で紡いでいくものよ」「あなたとレントン…。そして、仲間達の創る世界…。私に見せてね」
エウレカ「はい…!」

  ~プトレマイオス ブリーフィングルーム~
デュオ「…驚いたぜ、クロウ。あんたが、あのファイヤバグにいたとはな」
クロウ「まあな…」
甲児「なあ…そのファイヤバグってのはいったい何だ?」
シン「話の内容からしてどこかの特殊部隊のようだけど…」
クロウ「ブリタニア・ユニオンの人でなしの集まりさ…。その名の通りの最低最悪の部隊さ」
カトル「ファイヤバグ…。つまり、放火…」
クロウ「それ以上は勘弁してくれ。さすがに思い出したくないんでな」
ロックオン「了解だ。スネに傷を持つのは、ここにいる奴等はみんな似たようなものだからな」
クロウ「で、ZEUTHの面々はアサキムが俺を狙う理由を知ってるって話だが…」
桂「………」
万丈「………」
クロウ「何だよ? 話を振ってきたのは、そっちだぜ」
ロジャー「一つ聞く、クロウ。身体に不調はないか?」
クロウ「借金を考えると胃が痛くなる」
ドロシー「聞くだけ無駄だったようね」
ロジャー「いや…今ならまだ引き返す事が出来る事がわかった」
クロウ「おいおい…おどかしっこ無しだぜ」
ロジャー「今日のアサキムの行動で確信したよ」「クロウ…君のブラスタに搭載されているVXなる機関の正体…」「それはスフィアと呼ばれるものだ」
クロウ「スフィア…?」
万丈「詳しい事は僕達もわかっていない。唯一判明していることは高エネルギーの出力機関である事ぐらいだ」「そして、アサキム・ドーウィンはそれを発動させる者の生命を狙っている」
クロウ「だが、奴は俺を助けてくれた事もあるぞ」
桂「クロウ…。その時、お前はVXを使いこなしていなかったんじゃないか?」
クロウ「あ、ああ…その通りだ」
ロジャー「スフィアの力を発動させるためには何らかの条件が必要らしい」「我々の知るスフィアお使い手はそれぞれ『悲しみ』と『痛み」をキーにしていた」
クロウ「チーフも言っていたな。VXの起動には、精神的な何かが鍵になっているって…」
万丈「アサキムはスフィアを発動させた者を『悲しみの乙女』と『傷だらけの獅子』と呼んでいた」
クロウ「じゃあ、奴が俺を『揺れる天秤』と呼ぶのは…」
ロジャー「同じ意味合いなのだろう。もっとも、その言葉だけでは何が発動キーになっているのかはわからないが」
万丈「アサキムが君の生命を助けたのは君がスフィアを発動させる条件を満たすのを待っていたのだろう」「奴の目的はスフィアを発動させた状態でその所有者の生命を奪う事にあるのだから」
クロウ「つまり、俺を食うために育てたってわけか…。で、そうする事で奴に何のメリットがある?」
ロジャー「それは不明だ。彼の言葉は詩的過ぎて、常人の理解の外にある」「だが、アイム・ライアードが君を狙う事もスフィアに関係していると見ていいだろう」
クロウ「ついでにわかったぜ。アイムの奴も、そのスフィア持ちなんだな」
万丈「アサキムが生命を狙っている以上、そう見るのが妥当だろう」
クロウ「『偽りの黒羊』…。それがアイムのキャッチコピーか…」
甲児「乙女に獅子に天秤に羊…。黄道の12星座がモチーフとは随分とロマンチックなんだな」
クロウ「で、ロジャー…さっき俺の体調を聞いた理由は?」
ロジャー「スフィアを発動させた者は徐々に身体に変化をきたしていく」「五感を失ったり、激痛に苛まれたり…。その症状は人それぞれだ」
クロウ「なるほど…。特に変化のない俺はまだまだ目覚めの最中って事か」
ロジャー「クロウ…。アサキムの攻撃は執拗だ。君はブラスタを…」
クロウ「それがどうした?」
万丈「君は…」
クロウ「皆まで言うな。俺だって生命は惜しいし、ストーカーにはうんざりだ」「だが、ブラスタを降りたら、借金を返す当てがない」
ロジャー「君は借金返済のために生命を懸けるのか?」
クロウ「当たり前だろ。金を借りるってのは、そういうもんだ」
ロジャー「ふ…ふふ…」
桂「こいつは参った」
万丈「スフィアの所有者はそれぞれに理由があって、機体から離れようとしなかったけど…」「君の場合は借金返済のためか」
クロウ「おかしいか?」
ロジャー「いや…君は誠実な人間だ、クロウ・ブルースト」
桂「乗りかかった船だ。アサキムのの事もある以上、とことん付き合うぜ、クロウ」
クロウ「ありがとうよ。借金を全額返済して、インペリウムを倒したら俺もブラスタを降りるつもりだ」
万丈「了解だ。なるべく早くその日が来るように僕達も全力を尽くすよ」
アムロ「驚いたよ。同じスフィアの所有者でもセツコやランドとはまたタイプが違うんだな」
クワトロ「だが、強い生命力を感じる点は共通しているか」
カミーユ「安心しましたよ。大尉達が無事で」
アスラン「今まではどこにいたんです?」
アムロ「OZのトレーズ・クシュリナーダに保護されていた」
五飛「何っ…!?」
甲児「誰なんだ? そのトレーズってのは」
カトル「AEUの特殊部隊OZの総帥です。正規軍がOZに掌握されつつある今、AEUの軍事のトップとも言える人間です」
デュオ「俺の上の人間の調査じゃ、今回の国連軍結成も、そのトレーズと…」「ブリタニア・ユニオンのシュナイゼル・エル・ブリタニアが積極的に動いたって話だ」
カトル「もっとも、それは彼個人ではなく、そのバックにいるロームフェラ財団の力が大きいのでしょうけどね」
トロワ「OZのスポンサーにして、AEUの影の支配者、ロームフェラか…」
シン「そんな大物の所で何をしてたんですか?」
アムロ「別世界から来た第三者としてアドバイザー役をやっていた」
五飛「いったい何のためにだ?」
アポリー「正直に言えば、よくわからんな」
ロベルト「俺達のやった事と言えば、世の中の出来事に対して、感じた事をしゃべったぐらいだ」
カミーユ「それが何のアドバイスになるんです?」
クワトロ「彼は世界の在り方に迷いを持っていた」
カミーユ「迷い?」
クワトロ「それに対する決意を固めるために彼は我々という異邦人の言葉を求めたのだろう」
アムロ「トレーズ・クシュリナーダ…。確かに一筋縄でいかないものを感じさせる人物だった」「だが、彼なりに世界の行く末を憂い、特にインペリウムへの対処については相当の覚悟を持っていた」
デュオ「三大国家の軍事のトップだ。そでなけりゃ困るぜ」
カミーユ「トゲのある言い方だな」
デュオ「そのトレーズ閣下とシュナイゼル殿下はどうにも怪しくてよ…」「前にブリタニア・ユニオンAEU挟撃された事があったんだが、あれもあの二人の差し金だったと踏んでいる」
シン「敵対している国の人間が、水面下で結託して部隊を動かしたって言うのか?」
五飛「その可能性も否定できん。…もっとも、国連軍が編成された今、秘密裏に動く必要もなくなっただろうがな」
デュオ「ついでにトレーズ閣下の方はPMCトラストを使っているって噂もある」
カミーユ「ソレスタルビーイングの離反者もそこにつながりがあると聞いている」
カトル「PMCトラスト…。そこに世界の陰で動く者が集約されているのか」
甲児「いい機会だ。こっちから攻勢に出て、奴等の首根っこを押さえればいい!」
カミーユ「だが、相手が民間軍事会社である以上、理由もなく攻撃するわけにはいかない」
デュオ「話はわかるが、後手に回るのはまずいぜ。多少強引でも、ここは行くべきだ」
〔ドアの開閉音〕
アレルヤ「みんな…すぐに出発だそうだ」
ロックオン「どうした、アレルヤ? 何かあったのか?」
アレルヤ「キリコの昔の仲間からの連絡でレッドショルダーの秘密基地が判明したんだ」
デュオ「ナイスタイミングだ。PMCトラストの尻尾を捕まえたぜ」
カトル「これまでの戦闘でも彼等がPMCトラストと関係しているのは明らかだしね」
アレルヤ「スメラギさん達も同じように判断した。僕達は彼等の基地を強襲する」
ロックオン「秘密基地か…。テロリストのアジトとでもでっち上げれば、仕掛ける口実はあるな」
デュオ「叩けばホコリが出る連中だ。ここはやるしかないぜ」
クワトロ「………」
カミーユ「どうしたんですか、大尉?」
クワトロ「いや…何でもない。少し疲れを感じただけだ」「すまないが、先に休ませてもらう」
〔ドアの開閉音〕
カミーユ「クワトロ大尉…」
アムロ(シャア…トレーズ・クシュリナーダとの出会いにお前は何を感じたんだ…)

  ~プトレマイオス ブリッジ~
ゼロ「…それで、その情報提供者はこちらに合流したいと言っているんだな?」
ディートハルト「彼等は、キリコがエリア11にいるとの情報を聞きつけ、黒の騎士団に接触を求めてきました」
ゼロ「こちらとしても好都合だ。彼等に合流ポイントを指示し、そちらに向かってもらってくれ」
ディートハルト「了解しました」
クリス「あの無口な傭兵さんに戦友がいたなんて驚きね」
ラッセ「あいつの昔のお仲間って事は元レッドショルダーってわけか」
ゼロ「それがレッドショルダーを潰すために動くとは何か事情がありそうだな」
カレン「もしかいて、あのPSの彼女もその基地にいるかも…!」
スメラギ「PS…?」
ゼロ「パーフェクトソルジャーと呼ばれる兵士だ。その名の通り、完全なる兵士として人体改造を受けている」「元々はギルガメス軍が開発したのだが、何者かが彼女を強奪し、その現場にキリコは居合わせたそうだ」
カレン「そして、その女の人はエリ11アを牛耳っていた治安警察に使われていたんです」
クリス「その人って、キリコの恋人?」
ゼロ「…そのような簡単な言葉で言い表す事が正しいかはわからないがな」
スメラギ「彼の事情はひとまず置いておくとして、かなりシビアなミッションになりそうね」「送られてきた基地の図面を見る限り、内部にhあ20メートル級以下の機体しか侵入できそうにないわ」
フェルト「SサイズとMサイズに分類される機体のみですか…」
ゼロ「それ以外の機体は外部で牽制。その間に部隊を突入させるしかあるまい」
スメラギ「Mサイズ以下の機体のみでの突入作戦…。そして、相手は一騎当千のレッドショルダー…」
ゼロ「苦戦は必至だろうな…」
【シナリオエンドデモ終了】


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