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No.9C
次元震

【シナリオデモ1開始】
ブリタニア・ユニオン
スコート・ラボ

  ~スコート・ラボ 研究室~
???(カルロス)「…で、どうなのさ? ナンバー0の仕上がりは」
トライア「80%ってところだね。もっとも、こっちの想定した以上の出来だよ」
???(カルロス)「へえ…VXの解析も成功したんだ?」
トライア「まあね」
???(カルロス)「あれ~ん? いっつも自信満々な君にしちゃ、曖昧な返事だねぇ」「正直にゲロっちゃいなよ。結局、よくわからなかったけれど、テキトーに使ってますって」
トライア「うっさいね、スットコドッコイが…! 解析が完了したら、あんなものは叩き返してやるよ」
???(カルロス)「了解、了解。その日がくるのを楽しみにしてるよ。僕が死ぬ日までに何とかしてね」
トライア「何なら、私があんたの息の根をとめてやろうか?」
???(カルロス)「君が言うと冗談に聞こえないよぉ」
トライア「私はいつだって本気の女だよ。…ところで、随分と電波の状況が悪いようだけど…」
???(カルロス)「最近、太平洋では次元震が頻発してるからね。それの影響じゃないの?」
トライア「ちょっと待った…! あんた、いったいどこにいるのさ!?」
???(カルロス)「エリア11だよ。というわけで、ナンバー0の実物を見せてもらうね」
〔通信パネルの閉じる音〕
トライア「カルロス・アクシオン・Jr.! あのスットコドッコイ…私を出し抜いやがったね!!」

エリア11
トウキョウ租界 アッシュフォード学園

  ~アッシュフォード学園 生徒会室~
ルイス「どうだったの? 枢木スザクへのみんなの反応は」
リバル「お寒いもんだよ。クラスの大半は無視を決め込むか、遠巻きにヒソヒソ話だ」「当然と言えば、当然だけどさ」
ニーナ「クロヴィス殿下暗殺の容疑者のイレヴン…」
沙慈「でも、容疑は晴れたから釈放されたんだし、今は名誉ブリタニア人なんだよね」「そのさ…この学園に転校してきたんだから、クラスメートとして接しようよ」
ニーナ「でも…」
沙慈「僕も…イレヴンの血が少し入ってるから、彼の気持ち、少しわかるんだ…」
ルイス「沙慈…」
リヴァル「…そうだったっけな…。もうすっかり忘れてたよ」
シャーリー「沙慈の言う通りだと思う。故和賀輝だけじゃ駄目だよ。話してみれば、どんな人かわかるよ」
リヴァル「って言うけどな…」
ニーナ「………」
〔ドアの開閉音〕
ミレイ「あれ…どうしたの、みんな? ここ…お通夜会場?」
ルイス「残念でした、会場。あたしの沙慈もピンピンしてますよ~だ」
ミレイ「無事のご帰還、おめでとう。悪運の強いあんた達の事だから、大丈夫だと思ってたけどね」
シャーリー「って言ってるけど、会長もずっと二人の事、心配してたんだから」
沙慈「わかってますよ。会長がそういう人だって」
ミレイ「当然! 学園のみんなの無事を祈るのは会長たる私の務めだから」
カレン「あの…私…いつまでここに立ってればいいですか?」
ミレイ「ごめん、ごめん、カレン。強引に連れてきたのに待たせちゃったね」「じゃあ、みんなに改めて紹介するわね。今日からカレン・シュタットフェルトさんも生徒会の一員よ」
カレン「え…」
リヴァル「大歓迎! こりゃ、リリーナに続いて、大型新人の登場だ!」
シャーリー「よろしく、カレン。仲良くやってこうね」
カレン「あの…私なんか…お邪魔じゃ…」
ミレイ「おじいちゃんに頼まれちゃってさ。身体の事もあるから、普通の部活は厳しいだろうからって…」「…もしかして、迷惑だった?」
カレン「い、いえ…」(ここで下手に断れば、あたしの事が疑われる…)
ミレイ「じゃあ、決まり。楽しくやっていこうね、カレン」
カレン「あの…ルルーシュ君は…? 彼も生徒会のメンバーって聞いてますが…」
ミレイ「ん? ルルーシュの事が気になるの?」
カレン「そういうわけじゃないんですが…」
リヴァル「そう言えば、あいつ…放課後になったら、そそくさとどこかに出かけてったな…」
カレン「そうですか…」
シャーリー(もしかして、カレンもルルーシュの事が好きなの?)(図書室で二人が何かしゃべってたのを見たって人もいるし…)
ミレイ「はいはい、シャーリー。そういう疑いの目でカレンを見ないの」
シャーリー「そ、そんな事してません…!」
ミレイ「それでカレンの歓迎会だけど、今回はいつもと趣向を変えて、アウトドアでいこうと思うの」
リヴァル「アウトドア!?」

  ~アッシュフォード学園 図書室~
スザク「…安心したよ。無事で」
ルルーシュ「お前のおかげだよ。そっちこそ、俺をかばったりしなきゃ…」
スザク「借りを返しただけ。7年前の」
ルルーシュ「そうか…。…すまないな、こんな所へ呼び出したりして」
スザク「仕方ないよ。教室で名誉ブリタニア人の僕と話したら、君にもおかしな噂が立つだろうからね」
ルルーシュ「………」
スザク「そう言えば、あの子は? ほら、カプセルの…」
ルルーシュ「戦闘のどさくさで離れ離れに…。そっちの方がわかるんじゃないのか?」
スザク「いや、親衛隊以外は誰も知らなかったみたいで…」
ルルーシュ「そうか…」
スザク「名前…ルルーシュって呼んでも?」
ルルーシュ「前の俺は記録上、死んだ事になってるから…。ルルーシュ・ランペルージ…。今はそう名乗ってる」
スザク「そう…」
ルルーシュ「…誰か来る。もっと話がしたいから、後で俺の家に来てくれ」「今、俺は学校のクラブハウスに住んでいる」
スザク「でも…」
ルルーシュ「会わせたい人もいるんだ。じゃあな」
〔歩き去る足音〕
スザク「ルルーシュ…変わらないみたいだな」
〔歩み寄る足音〕
リリーナ「スザクさん…」
スザク「リリーナ…君もこの学園の生徒だったんだね」
リリーナ「はい。先日はお世話になりました」
スザク「君はユーフェミア様の事を知っていたの?」
リリーナ「父が国連の仕事をしていますので、その関係で…」「でも、どうしてあなたが、この学園に?」
スザク「ユーフェミア様の計らいだよ。17歳なら学校に行くべきだって」「クロヴィス殿下の件についても正しい捜査を行うように取り計らってくれたんで僕の容疑も晴れたんだ」
リリーナ「そうだったんですか」
スザク「今日はヒイロは一緒じゃないのかい?」
リリーナ「…彼は転校しました」
スザク「そうか…。僕と入れ違いだったんだね」
リリーナ(本当ならば、ヒイロがレジスタンスの一員である事を離さなければならない…)(でも、私には出来ない…。そして、その理由も説明できない…)

  ~アッシュフォード学園 クラブハウス居間~
ナナリー「ただいま、お兄様…」
ルルーシュ「お帰り、ナナリー。今日は俺からプレゼントがあるんだ」
ナナリー「まあ、何かしら?」
ルルーシュ「手をとってごらん」
スザク「………」
ナナリー「あ…ああ…この手…」「よかった…。やっぱり、無事だったんですね、スザクさん…」
スザク「久しぶりだね、ナナリー」
ルルーシュ「スザクはアッシュフォード学園に転校してきたんだ。だから、いつでも会えるよ」
ナナリー「本当に?」
スザク「軍隊の仕事があるから毎日は無理だけどね」
ナナリー「軍隊…続けるんですか?」
スザク「大丈夫。技術部に配置換えしてもらったから、そんなに危なくないよ」
ルルーシュ「そうか…技術部か…」(前線に立たないのなら、レジスタンスを戦う事もないだろう)
スザク「うん…」
ルルーシュ「お前…何か大人しくなったな」
スザク「君は、がさつになったな」
ナナリー「そうだ、スザクさん。明日、アツギにピクニックに行きませんか?」
スザク「ピクニック?」
ナナリー「生徒会に新しいメンバーが入ったので、その歓迎会なんです」「私は中等部の用事があるので、今回はご一緒できませんが…」「お兄様も行かれますし、皆さん、親切な方ですし…」
スザク「ごめん、ナナリー。せっかくだけど、明日は仕事があるんだ。僕の行き先もアツギだけどね」
ナナリー「そうなんですか…」
ルルーシュ「さあ、ナナリー。スザクと一緒に夕飯にしよう」
ナナリー「はい…。では、手を洗ってきます」
〔ドアの開閉音〕
スザク「………」
ルルーシュ「すまない、スザク…。ナナリーは…」
スザク「わかってるよ。ナナリーが親切で言ってくれたのは」「それどころか、嬉しいよ。ナナリーもあの頃のままの優しい心でいてくれて」
ルルーシュ「ああ…」
スザク「それに明日、仕事があるって話は嘘じゃないんだ」
ルルーシュ「そうか…」
スザク「ルルーシュ…僕等、学校では他人でいよう」
ルルーシュ「え…」
スザク「どう説明するんだ? 名誉ブリタニア人と友達だって」「下手をすれば、ばれてしまう。君がブリタニアの皇子だった事が」
ルルーシュ「あ…」
スザク「ナナリーもそうだろう。これ以上、君達に迷惑が…」
ルルーシュ「お前はこの前も…! 他人の都合を…」
スザク「この前?」
ルルーシュ「あ…いや…」
〔足音〕
スザク「今日はありがとう。こうして誘ってくれて」
ルルーシュ「ああ…」
スザク「ちょっと部隊に電話を入れてくるよ。今夜は食事はいらないってね」
〔ドアの開閉音〕
ルルーシュ「………」
〔ドアの開閉音〕
C.C.「お前でも、そんな顔をするんだな」
ルルーシュ「部屋に戻ってろ」
C.C.「あの男…シンジュクで会ったブリタニア軍人だろ。いいのか?」
ルルーシュ「あいつは大丈夫だ。その…」
C.C.「ん?」
ルルーシュ「友達…なんだ…」

エリア11
シンジュクゲットー

  ~扇グループアジト~
玉城「あれ? クロウの野郎はどこだ?」
デュオ「あいつなら、アツギのアクシオン財団のラボに行ってるぜ。ブラスタのメンテだとさ」
杉山「いいのか? そんな所にのこのこ出て行って…」
デュオ「アクシオンは治外法権みたいなものだからな。ブリタニアの連中も何も言えないさ」
ゼロ「奴の行動は私が許可した。先日の次元獣の件も気になったのでな」
カレン「アツギか…」
ゼロ「どうした、カレン? アツギに何か気になる事があるのか?」
カレン「な、何でもありません」(ピクニックは今日になって病気で行けないって事にしておいたけど、怪しまれてないかな…)
ゼロ(フ…やはり、カレンは会長の誘いを断ったか)(俺も主賓がいないならと欠席したが、イベント好きのあいつらの事だ…。きっとそのまま出かけただろうな…)
扇「しかし、ゼロ…俺達の活動が大きくなれば、いずれソレスタルビーイングも黙ってないんじゃないか?」
南「ニュースじゃ、奴等は人革連の了解であのダンクーガと行動を共にしているって言ってるな」
バニラ「世界の戦争を根絶するとか言ってる連中と負けてる方に味方する謎のロボットね…。よくわからない組み合わせだぜ」
扇「そのダンクーガ以外にもソレスタルビーイングに協力しているロボットがいるそうだ」
ココナ「どんな奴?」
扇「それがよくわからないんだ。3機なのか、1機なのか…情報が錯綜してるらしい」
デュオ「どこもかしこも混乱しているからな。向こうの日本に現れた異星人の方も、あれから続報はないみたいだ」
ゼロ「ギシン星人…。まさか、異星人が地球に襲来するとはな」
バニラ「何言ってんだ、ゼロ。俺達、アストラギウスの人間だってお前等から見れば、異星人だろうがよ」
ゼロ「確かにな…。これは失礼した」
デュオ「バニラがゼロから一本取るとはな。こりゃ珍しいシーンだ」
カレン「ねえ、デュオ…他に向こうの日本の話はないの?」
デュオ「やっぱり、気になるか?」
カレン「そりゃね…。あたし達にとって、向こうの日本は兄弟みたいなもんだし」
デュオ「だったら、あっちへ逃げたらどうだ? 実際、7年前の極東事変の後、向こうへ逃げ込んだ日本人も多いんだろ?」
カレン「…あたしは嫌だ。やっぱり、あたしにとっての日本は、ここだもの」「逃げ出した人を責めるつもりはない…。でも、あたしはあたし達の日本を取り戻したいから」
扇「俺達も同じだ。だから、ここで戦ってるんだ」
デュオ「了解だ。…で、向こうの日本の方だが、あっちも色々と大変らしいぜ」「さっき話に出たギシン星人ってのが攻めてきただけじゃなく、世界征服を企む奴が日本を最初に標的にしてるらしい」「その名はDr.ヘル。機械獣とかいうオーパーツを使って、日本を攻撃してるんだとさ」
ココナ「オーパーツって何?」
ゼロ「考古学などの調査で発見されたその年代に存在するはずのないものの総称だ」「転じて、超古代文明の遺産を指す時にも使われる」
扇「Dr.ヘルって奴はその機械獣というのを土の中から掘り出して使ってるのか…」
デュオ「向こうの日本の災難はそれだけじゃないぜ。12年ぶりに大規模な界震が発生して、ヘテロダインが現れたってよ」
カレン「ヘテロダインってあたし達が子供の頃に現れた界震で出てくる怪獣みたいなものか」
ゼロ「あれは生命体ではなく、生物的な振る舞いを見せるエネルギーだそうだ」
玉城「次元獣以外にもとんでもないものが現れてんだな」
デュオ「で、国連の平和維持理事会は特殊部隊を作って、それらの事態に対応させてるんだとよ」「そこには軍の規格とは別に造られたいわゆるスーパーロボットが所属してるらしいぜ」
扇「平和維持理事会…。各国の利害に関係なく、全人類の平和のために行動する国連の組織か」
ゼロ「その理念は評価できる。だが、三大国家に牛耳られた国連において実働戦力は微々たるものだったはずだ」「それがスーパーロボットを擁する特殊部隊を作るとはな…」
バニラ「なあ…全人類ってのは、当然、俺達の事も含まれてるんだよな」「だったら、その平和何とか会ってのはこのエリア11を助けてくれてもいいんじゃないの?」
ゼロ「平和維持理事会の職務は国際紛争の調停や、次元獣やイマージュ等の特殊災害への対応だ」「ブリタニア・ユニオン国内の問題については内政干渉となるため、口を出す事は出来ないだろう」
ココナ「ちぇ…そううまくはいかないか」
ゼロ「そういう事だ。この世界において、真の正義を成すためには時に法を犯す事になるからな」(そう…だから、それを成す事が出来るのはこの俺だけなのだ…)

エリア11
アツギ アクシオン財団第6防衛研究所

  ~アクシオン財団 第6防衛研究所~
エスター「…で、あんた、何だよ?」
クロウ「言ったろ、お嬢ちゃん? 俺はここにブラスタを預けに来たって」
エスター「ブラスタ…ナンバー0…」
クロウ「へえ…お嬢ちゃん、ブラスタの事を知ってんのか?」
エスター「人の事をお嬢ちゃん呼ばわりするんじゃねえよ、このドチンピラが…!」
クロウ「フ…ドチンピラね…。ま…自己紹介が、まだだったしな」「俺はクロウ・ブルースト。クロウでいいぜ。で、お嬢ちゃんの名前は?」
エスター「エスター・エルハスだ」
クロウ「OKだ、エスター。…これで文句はないな?」
エスター「………」
クロウ「そう睨むなって。可愛い顔が台無しだぜ」
エスター「黙れよ…。その減らず口を垂れ流す舌をちょうちょ結びにしてやろうか?」「それとも、そのいやらしいタレ目にハバネロをなすりこんでやろうか?」
クロウ「おいおい…いくら何でも過激過ぎない? 俺…君に何かした?」
エスター「存在自体がムカつくんだよ」
クロウ「こりゃ、生まれた星の下が悪かったな」「…わかったよ、エスター。これ以上、俺達は関わらない方がいい。とっととゲートを通してくれ」
〔足音〕
エスター「待てよ。まだ、話は終わってねえぞ」
クロウ「勘弁してくれ。一方的に因縁つけられるのは俺の主義じゃねえんだ」「そんなに俺の女嫌いを加速させたいのかよ?」
エスター「…そのよ…あんた、ブラスタのパイロットって事は次元獣を狩ってるんだろ?」
クロウ「望んでやってるわけじゃねえがな」
エスター「頼む…。次元獣を一匹残らず、ぶち殺してくれ」
クロウ「何…」
〔歩み寄る足音〕
カルロス「ナンバー0はそのために造られたんだから、当然って言えば、当然のお願いだね」
クロウ「誰だよ、あんた?」
カルロス「通りすがりの金持ちだよ。…お金があれば、何でも出来る! 金、持ってますかーっ!?」
クロウ「持ってねえよ。吐き気がする程な」
カルロス「フフン…僕にはわかるよ。ずばり、君は借金を背負ってる!」
クロウ「見た目に出るものなのか…!?」
カルロス「強者は弱者を見切る。金持ちは文房人がわかるのさ」
クロウ「当たってるのは認めるが、面と向かって言われると腹が立つ…」
カルロス「ゴメン、ゴメン。悪気はないんだ。けど、僕って金持ちだから貧乏な人の気持ちってわからないんだ」
クロウ「で、俺に何の用だよ? 突然現れた金持ちさんは俺の借金を肩代わりしてくれるのか?」
カルロス「いいよ」
クロウ「マジで…!?」
カルロス「もちろん、条件付きだよ。ナンバー0のテストパイロットを降りてもらう」
クロウ「やっぱり、アクシオンの関係者か…。…しかしよ…俺はブラスタのパイロットをやる事で報酬をもらってるんだ」「それを辞めたら、借金帳消しって無茶苦茶な話じゃねえか」
カルロス「その無茶苦茶が通るんだよ。僕が望めばね」
クロウ「読めたぜ。あんた…チーフの足を引っ張ろうとしてるんだろ?」
カルロス「む…! 貧乏人が金持ちの考えを読んだか! 金もないくせに!」
クロウ「いちいち貧乏を強調するな!」
エスター「ドチンピラ! こんな男の言う事なんか聞くな!」
カルロス「おやぁ? 君…僕にそんな口を利いていいわけ?」
エスター「あたしは誰が相手だろうと態度は変えねえよ…!」「あんたが次元獣を倒す邪魔をするんなら、ここで殴り倒してやる…!」
カルロス「ぼ、暴力反対! 僕を殴ると、高額訴訟を起こすよ!」
クロウ「心配するな、エスター。こんなボンボンの言う事なんざ聞くつもりはねえさ」
カルロス「強がるなよ、貧乏人。金の力の前に土下座しろ」
クロウ「そういう風に言われちゃ、俺のヘソも直角に曲がるってもんだ」「あのクソ親父の遺した借金は俺が全額返す…。全て俺自身の力でな」
エスター「あんたの借金なんて知るか…! ブラスタに乗るんなら、次元獣を倒せよ!」
カルロス「あぁ、もう! 君もうるさいな! 札束でぶって、黙らせるよ!」
〔基地の警報〕
クロウ「何だ、この警報は…?」
エスター「これ…アンノウンの接近だよ!」
クロウ「丁度いい…」
カルロス「丁度いいって、何だよ?」
クロウ「おい、金持ち…、お前が俺をブラスタから降ろそうとしても無駄だぜ」「あいつはとっくに俺の相棒だからな…!」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「次元震」


【戦闘マップ開始】
ミレイ「いい天気ねぇ。主賓のカレンが来られなかったのは残念だけど」
シャーリー「仕方ないですよ。カレンは病弱なんですから」
リヴァル「でも、ルルーシュの奴は絶対に仮病だよな。ま…あいつにピクニックは似合わないけどさ」
ルイス「リリーナとナナリーは中等部の用事で不参加…。ちょっとしまらないね」
ミレイ「嘆かない、嘆かない。さ…ランチタイムにしようか」
〔基地の警報〕
沙慈「何だろう、このサイレン…」
ニーナ「向こうの建物から何か出てきましたけど…」
〔味方ユニット出現〕
クロウ「さて…何が来るか知らないが、あの金持ちにブラスタと俺の力を見せ付けてやるか」「チーフの敵をヘコませてやったとなりゃ、特別ボーナスも期待できるしな」
〔敵ユニット出現〕
エスター「イマージュか!」
セシル「迎撃に出たあの機体…レジスタンスのものですよね」
ロイド「残念でした~。そうだとしても、アクシオンのやる事にはおいそれとは手は出せないね」「それよりも、失敗したね…。次元獣について、ちょっと調べようと思ってアクシオンのラボに来たけど…」「こんな事になるのなら、ランスロットを持ってくればよかったよ」
スザク「あのアクシオンの機体だけで、イマージュに勝てるのか…」
クロウ「ちっ…次元獣といい、ヘテロダインといい訳のわからない連中がやってきやがる」「だが、やらなきゃやられるのはどいつも同じだ。ったく、物騒な世の中だぜ…!」
カルロス「さて…貧乏クン。君にVXを使いこなせるかな…」
<戦闘開始>

<敵3機撃破or2PP・味方援軍1出現>

クロウ「あれは…!?」
ミレイ「早く逃げるわよ、みんな…!」
シャーリー「待って下さい、会長! ニーナが足に怪我を!」
ニーナ「あ…ああ…!」
リヴァル「くそっ! 何だって、こんな時にイマージュが現れるんだよ!」
ルイス「さ、沙慈、どうしよう!?」
沙慈「逃げるっていっても、どこへ逃げればいいんだ!?」
クロウ「学生さんのピクニックか…! まずいぞ!」
〔味方ユニット出現〕
クロウ「KLF…! 国連の対イマージュ部隊か!」
ホランド「こちらは国連平和維持軍、第303独立愚連隊隊長のホランド・ノヴァクだ」「これよりイマージュの殲滅に協力する」
クロウ「逃げ遅れた学生さんの一団が近くにいる! 手早く頼むぜ!」
タルホ「ホランド…あの機体、アクシオン財団の新型らしいわね」
ホランド「アクシオンは色々とくせえ…。状況によっちゃ、あの研究所を制圧するぞ」
タルホ「了解…」

<クロウvsイマージュ>
クロウ「このイマージュってのも、わからん存在だ…。いったい何のために仕掛けてくる…?」「考えるのは誰かがやる事。俺の仕事はこいつらを叩き落す事だ」

<ホランドvsイマージュ>
ホランド「こいつらの動きを追っていれば、あれが見つかるはずだ…」「もう片方の鍵は俺の下に来るように手配した…。後は奴等のスパイロボットのあれを見つけるだけだ…!」

<敵全滅or4PP・敵増援1出現>
※※敵全滅の場合のセリフ※※
ギジェット「イマージュの全滅を確認しました」
※※4PPの場合のセリフ※※
〔敵ユニット離脱〕
ギジェット「イマージュの後退を確認しました」
ハップ「追うか、ホランド?」
ホランド「いや…この国の軍に任せりゃいい」

タルホ「ホランド、大丈夫?」
ホランド「ああ…。CFSはそれ程、使っちゃいねえからな」
クロウ「あのホランドって奴のKLF…噂に聞くデビルフィッシュか…」「あれを乗りこなすとは並の野郎じゃねえって事だな」
〔センサー反応〕
クロウ「次元境界線の歪曲だと…! このところ、連続だぞ!」
ホランド「次元震か!」
〔時空震動現象〕
〔敵ユニット出現〕

エスター「次元獣…!」
クロウ「こんなタイミングでかよ! 空気を読めってんだ!」
ケンゴウ「どうする、ホランド? 後退するか」
ホランド「次元獣は俺達の計画にも関係する。少しでも情報が欲しい」
ムーンドギー「じゃあ、戦うんだな…!」
ホランド「奴等が次元震で現れるシステムがわかれば、俺達も…」
タルホ「………」
ホランド「聞こえるか、アクシオンの機体! 奴等の殲滅に協力する!」
クロウ「まだ学生さん達が逃げ切れてない! 助かるぜ!」「図らずもあのキツいお嬢ちゃんのお願いを果たす事になったか」「行こうか、相棒…! ラボにこれまでのデータのおさらいをさせてやろうぜ!」
エスター「次元獣…絶対にお前等を許さない…」

<敵3機撃破or敵増援1出現の次PP・味方援軍2&敵増援2出現>
ギジェット「複数の機体の接近を確認! これは…!?」
〔味方ユニット出現〕
ゼロ「無事のようだな、クロウ」
クロウ「再会の挨拶は後だ…! 近くに逃げ遅れた学生さんの一団がいる!」
ゼロ(学生さんの一団…!? まさか…)
デュオ「クロウ、あの空中戦艦とKLFは何だよ?」
クロウ「国連の対イマージュ特殊部隊だ。こっちの援護をしてくれている」
カレン「ゼロ…! あたし達も次元獣を倒せばいいんですね!」
ゼロ「待て…! 今、戦況を確認している!」
リヴァル「あれ…テロリストの一団だよな…!」
ルイス「次元獣と戦う戦うつもりなの…!?」
ゼロ(そこか…! だが、どうする…!?)(下手に俺が動けば、俺の正体に要らぬ疑惑を招く事になる…。どうすれば…)
スザク「ゼロ…奴が来たのか…」
ゼロ(スザク…! そうか…奴の行き先はアクシオンのラボだったのか!)(ならば…!)
〔ミレイがいる地点の近くに爆発〕
リヴァル「うわっ!? こ、こっちに撃ってきた!」
玉城「何やってんだ、ゼロ!? どこに向かって撃ってやがる!」
カレン「え…! あそこにいるのって…」
スザク「人がいる…! あれはアッシュフォード学園の…!」
セシル「どこに行くの、スザク君!?」
スザク「逃げ遅れた人を発見しました! 救助に向かいます!」
ゼロ(これでいい…。後はスザクに賭ける…!)「各機は次元獣を殲滅しろ! 可能な限り、急げ!!」
カレン「了解!!」
タルホ「あれってエリア11のレジスタンス?」
ケンゴウ「そのようだな」
ハップ「奴等が仕掛けてこない以上、こちらから手出しする必要はないな」
ホランド「向こうもターゲットは次元獣のようだ。無視すりゃいい」
扇「よし…行くぞ、みんな!」
クロウ「…待て! 次元境界線が、また歪み始めた!」
ヒイロ「また次元震が起きるか…!」
〔センサー反応〕
〔画面、歪曲〕

クロウ「違う…! この次元境界線の歪曲…次元震のレベルを超えている!」「こいつは…時空震動が起きるぞ!」
ゼロ「時空震動…! 次元境界線の亀裂にとどまらず、土地や人が巻き込まれるレベルの時空間の転移!」
デュオ「この一帯が跳ばされるのか!」
クロウ「わからねえ! みんな、気をつけろ!」
タルホ「ホランド!」
ホランド「ああ…! こいつはあの時と同じだ!」
クロウ「くそっ! 何が起きる!?」
〔時空震動現象〕
〔敵ユニット出現〕

玉城「また次元獣が出やがった!」
扇「これまでの奴とは違う…! 新種か!」
〔カーソル、次元獣???(次元獣ライノダモンMD)を指定〕
エスター「あれは!?」
クロウ「俺を狙っている…!?」
〔次元獣???(次元獣ライノダモンMD)、クロウへ隣接〕
クロウ「速い…!」
〔次元獣???(次元獣ライノダモンMD)、クロウへ攻撃〕
[イベント戦闘「クロウvs次元獣???(次元獣ライノダモンMD)」]
クロウ「嘘…だろ…」
〔味方ユニット撃破〕
デュオ「クロウ!!」
ゼロ「各機は次元獣を迎撃しろ!」
カレン「でも、クロウが…」
ゼロ「目の前の敵に集中しろ! 次元獣を倒さなければ、ブラスタを回収する事も出来ない!」
カレン「わ、わかった!」
ヒイロ「あの白い次元獣…これまでのものとは違う」
デュオ「他の奴も色違いってだけじゃないみたいだな」
カレン「ここまで来たら、やるしかない! 行くよ!!」

<次元獣???(次元獣ライノダモンMD)HP既定値以下or敵2機撃破or味方援軍2出現の次PP・味方援軍3出現>
〔ミレイがいる地点の近くに爆発〕
シャーリー「きゃあっ!!」
スザク「皆さん、こっちです! 早く!!」
ミレイ「君は…枢木スザク君…?」
リヴァル「どうして、お前がここにいるんだよ!?」
スザク「軍務でアクシオンのラボに来ていたんです! さあ、僕が誘導しますから、早く避難を!」
シャーリー「で、でも、ニーナが足を…」
スザク「僕が背負います!」
ニーナ「でも…」
スザク「このままでは危険です! 今だけは僕の言う事を聞いて下さい!」
ミレイ「わかったわ! みんな、彼の指示に従って!」
スザク(ルルーシュ…君の友達は僕が守ってみせる…!)
〔マップ上に爆発〕
ゼロ(スザク…会長達を頼むぞ。次元獣は俺達が片付ける…!)
扇「このままじゃ、まずいぞ! 押されている!」
デュオ「だがよ…! こいつらに背中を見せるのは危険過ぎるぜ!」
カレン「やるしかないよ! あいつらが倒れるか、あたし達が倒れるまで!」
ゼロ「待て…! このエリアに接近する部隊がある!」
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

ヒイロ「ソレスタルビーイング…!」
ゼロ(馬鹿な…! ここでやつらまで来るとは!)
玉城「ガンダムだけじゃねえ! ダンクーガと見た事のないロボットもいやがる!」
デュオ「まさか、この状況で俺達と次元獣の両方を潰すつもりか!?」
竜馬「あれが噂のゼロの一団かよ。次元獣との戦闘の真っ最中とはな」
ロックオン「どうする、スメラギさん?」
スメラギ「我々のミッションは彼等との接触です。彼等を支援して、次元獣を叩きます」
葵「あいつらは破壊魔だからね。逃げても追ってくるよ、きっと」
くらら「じゃあ、決まりね」
朔哉「見た事ない次元獣が相手かよ。へ…腕が鳴るぜ」
ジョニー「僕としては未知の敵との戦闘には一抹の不安が残りますけどね」
竜馬「相手は怪物だ。気兼ねなくやれるってもんだぜ」
隼人「笑わせるな、竜馬。今までだって遠慮なんてしてなかっただろうが」
武蔵「言えてるぜ。お前の場合、目の前にあるものはぶん殴るだけだからな」
竜馬「うるせえよ。奴等の前にてめえ等をしめてやろうか?」
スメラギ「そこまでよ、ゲッターチーム。あの次元獣はどうやらこれまでのものとは違うようよ」
ティエリア「ヴェーダのデータの中にも見られない。各機、注意を怠るな」
アレルヤ「了解だ」
刹那「………」
扇「こちらを助けてくれるのか…?」
玉城「わからねえぜ。油断させておいて、いきなり仕掛けてくるかも知れねえからな」
ゼロ「今は余計な事を考えるな! この状況を乗り切れなければ、いずれにしろ我々は終わりだ!」
竜馬「お前等は下がってな! ここからは俺達が仕切らせてもらうぜ!」
スメラギ「攻撃開始…! 速やかに次元獣の殲滅を!」

<刹那vs次元獣>
刹那「エクシア、目標を駆逐する」

<ロックオンvs次元獣>
ハロ「ロックオン。敵接近、敵接近」
ロックオン「よし…!デュナメス、目標を狙い撃つ!」

<アレルヤvs次元獣>
アレルヤ「相手が人間でないのは気が楽だよ。ハレルヤ…君には不満だろうけどね」「キュリオス、目標を攻撃する…!」

<ティエリアvs次元獣>
ティエリア「他の組織との秘密裏の共闘…。ヴェーダは何故このようなプランを承認したのだ…」「ヴァーチェ、目標を破壊する」

<スメラギvs次元獣>
スメラギ「プトレマイオスは武装がない以上、各機のフォローに回ります」
リヒティ「了解っス! 操鑑は任せて下さい」
ラッセ「GNフィールドの調整は俺がやる! クリス、データを回せ!」
クリス「わ、わかったわ!」
スメラギ「落ち着きなさい、クリス。ソレスタルビーイングに参加した以上、こういう日が来るのはわかっていたはずよ」
フェルト「クリス…私達は生きる…。生きるために戦う」
クリス「ありがとう、フェルト。…私も頑張るよ」

<竜馬vs次元獣>
竜馬「インベーダーも次元獣も似たようなもんだ。殺しゃあ死ぬからな」
隼人「お前らしい解釈だな、竜馬」
武蔵「だが、こいつは手強いぜ。代わるか、竜馬?」
竜馬「寝言は寝て言え! 相手が強きゃ強い程、俺の血はたぎるんだよ!」

<葵vs次元獣>
朔哉「へへ…こういう連中を叩き潰すのはいかにもスーパーロボットの役目って感じだな」
ジョニー「共闘する仲間は世界中で注目を集めるテロリストですけどね」
くらら「別に正義の味方を気取るつもりはないけど、あんまり一緒にされたくはないわね」
葵「でも、今日の相手は災害なんだから、思い切りヒーローが出来るわよ」「それじゃ、やってやろうじゃん…!」

<ゼロvs次元獣>
ゼロ(ブリタニア・ユニオンを倒す力を集めるためには、我々は正義を成さねばならない)(次元獣やイマージュはいい宣伝の材料になる。適度な数なら歓迎したいぐらいだ)(だが、それに討たれるようでは、俺の目的はそこで終わる…! ここは何としてでも勝たねばならない!)

<カレンvs次元獣>
カレン「こいつら…この前の奴より、さらに強い!」「だからって、負けるものか! あたし達は日本を守って、ブリタニア・ユニオンを追い出すんだ!」

<葵が超獣合神>
〔葵、変形〕
葵「ダンクーガノヴァ!」
くらら「気をつけてね、葵さん。合神状態は5分しか維持できないわ」
葵「わかってるわ、くららさん。それ以上は各部機関が暴走してコックピットが100度になるのよね」
朔哉「考えただけで、ぞっとするぜ。俺はサウナは好きじゃないんだ」
ジョニー「合神は5分を過ぎたら、自動的に解除され、一度の出撃では再合神は不能です」
葵「その前に片を付ける…! 行くよ!!」

<次元獣???(次元獣ライノダモンMD)撃破>
〔次元獣???(次元獣ライノダモンMD)に爆発〕
〔敵ユニット離脱〕

玉城「やったか!?」
デュオ「いや…逃げられたようだぜ」
カレン「じゃあ、あいつ…まだ生きてるの…!」
デュオ「だろうな…。出来れば、二度と会いたくはないぜ…」

<敵全滅・勝利条件達成>
※※まだ次元獣???(次元獣ライノダモンMD)健在の場合、セリフ追加※※
〔敵ユニット離脱〕
ヒイロ「退いたか…」
扇「助かった…。あのまま戦っていたら、こちらがやられていただろう」
デュオ「安心するのは、まだ早いぜ。あいつ…これまでの帰還と違って、消滅したわけじゃないからな」
カレン「じゃあ、まだこっちの世界にいるって事なの…!」
ゼロ「どうなっている…。今までの次元獣とは違うのか…」

玉城「まあ、とりあえずは何とかなったな…」
カレン「でも、ソレスタルビーイングの方はどうするの…?」
スメラギ「聞こえるかしら、ミスター・ゼロ。こちらはソレスタルビーイング」「我々はある人物の指示により、あなたとの会談を希望します」
ゼロ「会談だと…?」
スメラギ「その人物はあなたに接触を求めています。まずは…」
〔通信の開く音〕
クリス「待って下さい、スメラギさん。王留美から通信です」
王留美「聞こえますか、プトレマイオス? 応答を願います」
スメラギ「こちらはゼロに接触できたわ。何かしら?」
王留美「緊急事態が発生しました」「先程、世界各地で大規模な次元震が発生し、暗黒大陸周辺の次元境界線が安定したとの報が入りました」
スメラギ「暗黒大陸が…!?」
王留美「それだけではありません。同時に地球圏の外れに正体不明の宇宙船の船団が出現したそうです」
リヒティ「まさか、異星人が来たんスか!?」
タルホ「ホランド…! こっちにも帰還命令が来たわ」
ホランド「世界を変える力…。やはり、時空震動こそが全ての鍵だ」
ハップ「じゃあ…」
ホランド「始めるぞ、神話の再生を…」
〔味方戦艦離脱〕
〔味方ユニット離脱〕

竜馬「行っちまったか…」
葵「あの人達もさっきの次元震…ううん、時空震動に驚いていたみたいね…」
くらら「暗黒大陸の開放と正体不明の船団の出現…」
朔哉「おまけに未知の次元獣まで現れるとはよ…」
アレルヤ「世界はまた大きく動くね…」
竜馬「上等だぜ。俺達にとっちゃ、そっちの方が好都合だ」
王留美「なお、これらの情報はボートマンからもたらされました」
ロックオン「随分と耳が早いな…。こいつは情報提供の約束も期待できそうだ」
王留美「さらに彼から今後の指示も預かっています。ゼロとの接触後、作戦プランを検討して下さい」
スメラギ「了解したわ、王留美」
ゼロ「いったい何が起こっている?」
スメラギ「事態は私達が思っているよりも早く推移しているようです」「ミスター・ゼロ。あなたにある通信コードを送ります」
ゼロ「それを使えば、私に接触を求めている人物とコンタクトが取れるのか?」
スメラギ「その通りです。彼の…ボートマンの提案にどう応えるかはあなたの判断に任せます」
ゼロ「ボートマン…。それがソレスタルビーイングと私をつなごうとする人物か…」「了解した。そちらの支援には感謝する」
カレン「ちょっと待って、ゼロ。クロウはどうするの?」
トライア「あいつの事なら心配要らないよ。ブラスタもこっちで回収した」
デュオ「あんた、誰だ?」
トライア「あいつにとっちゃ、鬼より怖い雇い主だよ」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

エリア11
シンジュクゲットー

  ~扇グループアジト~
ボートマン「…初めましてだ、ミスター・ゼロ。こうして君がコンタクトを取ってくれた事を嬉しく思う」「私はボートマン。無論、偽名だがね」
ゼロ「ボートマン…。『船頭』を名乗るとは不遜だな」「さらに音声のみの通信で顔は見せずか…。随分と用心深いものだ」
ボートマン「そのような事をまさか仮面の君に言われるとは思ってもみなかったよ」
ゼロ「私に接触を求めたのはそちらだ。信用を得るためには情報を開示するのか当然であろう?」
ボートマン「残念ながら、その要望には応える事は出来ない。君がそれ以上を求めるのならば、この話はここまでだ」「だが、君はそうする事は出来ない。ソレスタルビーイングと協力体制にある私を敵に回す事は危険と判断するだろうからな」
ゼロ「こちらの腹はお見通しというわけか」「だが、生憎だったな。私は常に不利は承知で戦っている。そして、如何なる状況も覆してみせよう」
ボートマン「それでこそ、私が望んだ人間だ。ミスター・ゼロ…礼を失した事を詫びよう」
ゼロ「今度は懐柔か…。それに付き合う時間も惜しい。単刀直入に用件を聞かせてもらおう」
ボートマン「いいだろう。君と腹芸で戦うのは長期戦になりそうだ」「ミスター・ゼロ、君達に国連の平和維持理事会への協力を要請する」
ゼロ「何…?」
ボートマン「その見返りとして、私は君達に資材と情報の提供を約束しよう」「ソレスタルビーイングも同様の条件で協力の約束を取り付けている」
ゼロ「彼等が納得するだけの条件という事か…。先程の次元震の情報入手の早さを見る限り、その力は侮れないものがあるのは認めよう」「さらにあなたと手を組めば、それはソレスタルビーイングを押さえる事になるか」
ボートマン「条件の詳細については後ほど詰めたい。まずは君の意思を聞かせてもらおう」
ゼロ「その前に質問させてもらう。何故、平和維持理事会への協力を要請する?」
ボートマン「私は世界の平和を願っている。それを実現するためには、最も中立の立場である彼等に協力するのが一番と考えたまでだ」
ゼロ「世界の平和か…。お題目としては、これ以上ない程、立派かつ胡散臭いな」
ボートマン「そう思うのは君の勝手だ。だが、『正義』という錦の御旗は、君にとってもメリットはあると思うが?」
ゼロ「世間ではテロリストと称されている私の真の狙いを知っての誘いか…」(確かに、この男の言う通りだ。そして、ソレスタルビーイングや国連に渡りをつけておく事は今後、大きな意味を持つ)
ボートマン「どうかね、ミスター・ゼロ?」
ゼロ「あなたの話に乗る前に、具体的に我々が何をすればいいかを聞かせてもらいたい」
ボートマン「君達にお願いしたいのは、国連の使節団の護衛だ」
ゼロ「国連の?」
ボートマン「地球圏の外れに現れた謎の船団に対して、国連が各国家を代表して接触を図る事になるだろう」「君達とソレスタルビーイングにはその使節団を陰から護衛してもらいたい」
ゼロ「護衛という事はその船団が攻撃してくる可能性があると?」
ボートマン「万が一の事を考慮してだよ。だが、未知の相手である以上、細心の注意を払う必要があるだろう」
ゼロ「そのために国連はあなたのような輩と手を組み、我々やソレスタルビーイングを影の護衛団として雇い入れるのか…」
ボートマン「知っての通り、平和維持理事会は理念だけが立派な張子の虎のようなものだ」「だが、その虎が本当の牙を持った時、面白い事になると思わないかな?」
ゼロ「フ…ボートマン…船頭を名乗り、世界の舵取りをする気か…」「だが、悪くない話だ。あなたの提案を前向きに受け止めよう」
ボートマン「おお…」
ゼロ「ただし、あなたを完全に信用したわけではない。加えて、私は今はエリア11を離れるわけにはいかない」「よって、護衛団に参加するのは我々の戦力の一部…2機のガンダムだけとさせてもらう」
ボートマン「十分だよ。君の知略を得られないのは残念だがな」
ゼロ「そして、その見返りとして、あなたの人脈を使い、キョウトとの仲介をやってもらう」
ボートマン「キョウト…。未だ強い力を持つエリア11の旧財閥連合…。その実態は全国のレジスタンスの総元締めか」
ゼロ「そうだ。奴等には我々の組織の支援をやってもらう。そのための交渉だ」「やれるか?」
ボートマン「多少時間はかかるが、出来ない事ではない。キョウトとの仲介、引き受けよう」「では、君達はソレスタルビーイングと接触してくれ。合流地点はポイント1958だ」
ゼロ「あなたとはいい関係を築きたいな、ボートマン」
ボートマン「こちらこそ。君も世界の舵取りの一人となってくれる事を祈る」

  ~プトレマイオス ブリーフィングルーム~
ゼロ「…以上がボートマンから指示された内容だ」
デュオ「謎の船団と接触する国連使節団の護衛ね…。俺とヒイロにそこに行けって言うのか?」
ゼロ「エリア11での当面の活動はKMFとATだけでやっていける」「それにコロニーのエージェントである君達は宇宙の動向が気になるのではないか?」
デュオ「気を遣ってくれて、ありがとよ。実際、その通りだ」「俺とヒイロの上の方もそちらの調査を指示してきたからな。まさに渡りに船ってところだ」
ゼロ「ではミズ・スメラギ…。デュオとヒイロの2名をあなた方に預けよう」
スメラギ「了解しました、ゼロ。あなたの協力に感謝します」
ゼロ「勘違いしないでもらおう。私が協力を受けたのは、あくまでボートマンだ」「あなた方がその理念の下、私の戦いに介入するのなら、全力を以ってお相手しよう」
スメラギ「わかりました。その言葉、覚えておきます」
デュオ「しかし、奇妙なもんだな。あのソレスタルビーイングと手を組む事になるとはよ」
ロックオン「こっちも驚いたぜ、死神君。コロニーのガンダムのパイロットがまだ少年だったとはな」
スメラギ「では、自己紹介といきましょうか。本来であれば、こんな風に素顔を晒す事は絶対に許されないのだけどね…」「私はスメラギ・李・ノリエガ。ソレスタルビーイングの戦術予報士で、作戦立案と指揮を担当しています」「では、他のメンバーの紹介を…」
扇「その前に聞かせてもらいたい事があります。何故ソレスタルビーイングが国連への協力を承認したんです?」
スメラギ「当然の質問ね。全世界に発信された私達の宣言は全ての既存権力への宣戦布告とも取れるもの」「でも、それは一義的な見方よ。私達の目的はあくまでこの世界から戦争を根絶する事なのだから」
ロックオン「そのために必要ならば、誰かと手を組むのもありえるってわけだ」
カレン「ダンクーガ達と協力体制にあるのもそれが理由なんですか?」
スメラギ「その通りよ。…大時空震動以降、世界の情勢はあまりに不安定だわ」「それに対応するためには正直に言えば、ソレスタルビーイングだけでは戦力が足りなくてね」
デュオ「国連に協力すれば、あんた達の目的である戦争の根絶が実現できると思ってるのかい?」
スメラギ「国連という組織はともかくとして、平和維持理事会は全人類のために行動している事は認めているつもりよ」「そして今、この世界は国家間の争いだけでなく、人類共通の敵との戦いが広がりつつある」
扇「次元獣やイマージュ、Dr.ヘルやギシン星人ですね」
竜馬「それだけじゃねえぜ。宇宙からはインベーダーの奴等まで来やがる」
玉城「インベーダー!? 何だよ、そりゃ!?」
隼人「正体不明の生物だ。わかっているのは、この地球の生物に対して攻撃を仕掛けてくる事だけだ」
ゼロ「そんな敵まで現れていたとはな…」
スメラギ「だから、私達は国家間の戦争に介入するより先にまずは人類共通の敵に対処する事を決めたのよ」
アレルヤ「僕達が各国の軍を潰せば、それだけ市民が危険にさらされる事になるからね」
ゼロ「賢明な判断だ。あなた方の行動は理にかなっている」
ロックオン「ま…そんなわけで国家に関係なく人類の敵と戦ってる国連に協力する事になったんだ」「無論、俺達の協力は非公式であり、各国家に対しては秘密になっているがな」
スメラギ「ボートマンの話では、国連平和維持理事会のエルガン代表もそれについては承認しているそうよ」
ゼロ「エルガン・ローディック…。平和維持理事会の代表として、辣腕を振るう人物…」「強引なやり方も辞さぬとは聞いていたが、ここまでの事をやるとはな」
スメラギ「私達の事情については納得していただけたかしら?」
デュオ「正直に言えば、まだまだ疑問だらけだ。だが、そいつはお互い様だな」「そこらはお互いに踏み込まない方がいいだろう。たとえ、短い間でも一緒にやっていくんだからな」
ロックオン「随分とさばけてるな、死神君」
デュオ「その辺りは無口過ぎる変人と仮面の男との付き合いで慣れたもんだ」
ヒイロ「………」
ロックオン「納得だ。お前さんとは表面だけでもうまくやっていけそうだよ」
アレルヤ「嬉しそうだね、ロックオン。同類を見つけたみたいだ」
ロックオン「ま…無口な仲間のお守りは俺も慣れっこだからな」
刹那「………」
デュオ「なるほどな。だけど、貧乏クジ同士でコンビを組むのはお断りだぜ」
ロックオン「こっちもスネに傷持つ身だから、全てをオープンってわけにはいかないが、当面は仲良くやっていこうぜ」「俺はロックオン・ストラトス。ソレスタルビーイング所属でガンダムデュナメスのマイスターだ」
カレン「マイスター?」
ロックオン「ソレスタルビーイングではガンダムのパイロットをそう呼ぶんだ」
アレルヤ「僕はアレルヤ・ハプティズム。ガンダムキュリオスのマイスターです」
ティエリア「ガンダムヴァーチェのマイスター、ティエリア・アーデだ」
刹那「刹那・F・セイエイ。ガンダムエクシアのマイスターだ」
ヒイロ「………」
デュオ(なるほどね。あの刹那ってのがヒイロと双璧になる奴ってわけか…)(気をつけないとな。奴のお守りまで押し付けられたら、いくら俺でもノイローゼになるぜ)
スメラギ「私達の母艦であるプトレマイオスのクルーについては、後で紹介するわ。じゃあ、次はチームDね」
葵「あたしは飛鷹葵。ノヴァイーグルのパイロットでダンクーガノヴァのメインパイロットよ」
玉城「驚いたぜ。ダンクーガが合体ロボットだったとはよ」
葵「あれはダンクーガノヴァって呼んでよ。田中さんにも、そう言われてるし」
扇「田中さん?」
葵「あたし達、チームDの上司。尻尾を都つかませないタヌキ親父よ」
玉城「もしかして、あんたってF01のレーサーの…!?」
カレン「おまけにファッションモデルもやってるスーパーレディ飛鷹葵!?」
葵「こっちに日本でも少しは知られてるみたいね。…ダンクーガノヴァのパイロットに選ばれてそっちの方は休業中だけど」
ゼロ「パイロットに選ばれたというのはどういう意味だ?」
葵「ダンクーガノヴァのパイロットは定期的に入れ替えられるのよ」
くらら「年齢も性別も来歴もバラバラにね。それで現在のパイロットが私達4人ってわけなの」「私は館華くらら。以前の経歴は麻薬捜査官で、今はノヴァライガーのパイロットよ」
扇「トップレーサーと麻薬捜査官がどうしてパイロットに選ばれたんだ?」
くらら「それは私達にもわかりません。私達の上司である田中さんも選考の基準は教えてくれませんでしたから」
朔哉「ほとんど誘拐同然のやり方で俺達、集められたんだよ」「俺は加門朔哉。ノヴァライノスのパイロットだ」
玉城「お前はパイロットに選ばれる前は何やってたんだよ?」
朔哉「何もやってなかった」
玉城「何だ、そりゃ?」
ジョニー「いわゆるホームレスというやつですよ。彼は好んで路上で生活していたんです」「僕はジョニー・バーネット。以前は広告代理店に勤務していました。今はノヴァエレファントのパイロットです」
カレン「でも、どうしてダンクーガノヴァがソレスタルビーイングに協力しているの?」
扇「そうだな。ソレスタルビーイングは戦争を根絶させるのが目的なのに…」「ダンクーガノヴァは負けてる方に味方していたはずだ」
葵「あたし達も田中さんの指示に従って行動しているだけよ」
くらら「私の推測では、田中さんとその上の人間にとって負けてる方に味方する事自体にはそう大きな意味はなかったようね」
ゼロ「その上の人間?」
くらら「田中さんは自称、中間管理職で彼の上に全てを決定する人間がいるのです」「その人がダンクーガノヴァを擁する組織、ドラゴンズハイヴを結成したらしいんです」
ゼロ「そちらもソレスタルビーイングに負けず劣らずに秘密が多いな」
朔哉「俺としちゃ隠す気はないんだが、わからない事が多過ぎるんだよ」
カレン「じゃあ、どうしてダンクーガノヴァがソレスタルビーイングに協力するかも不明なのね」
ジョニー「はっきりしているのは、ドラゴンズハイヴの最高司令官はダンクーガノヴァが戦う事を望んでいる点です」「負けてる方を味方する事も敢えて、より困難な状況でも戦闘を設定しているのでしょう」
ゼロ「なるほどな。それならソレスタルビーイングに協力するのも納得できる」「世界を相手に宣戦布告をしたに等しい彼等は最も困難な戦局に立っていると言えるからな」
竜馬「フン…そういうお前も相当ヤバい橋を渡ってきたようだな」
扇「君達があの赤い合体ロボットのパイロットか?」
竜馬「俺は流竜馬。ゲッター1のパイロットだ」
ゼロ「ゲッター…。それがあのロボットの名前か」
隼人「そうだ。そして、俺がゲッター2のパイロット、神隼人だ」
武蔵「俺はゲッター3のパイロット、巴武蔵だ。よろしくな」
扇「ダンクーガだけじゃなく、あんなスーパーロボットまで建造されていたとは…」
竜馬「早乙女のジジイは偏屈だからな。世間には秘密にしていたのさ」
ゼロ「早乙女…? もしかして、あのロボットを造ったのは早乙女研究所か?」
玉城「知ってんのか、ゼロ?」
ゼロ「早乙女博士は、ロボット工学の第一人者だと聞いていた」「だが、未知のエネルギーの研究に没頭して、学会からも距離を置き、独自の道を進んでいるそうだが…」
隼人「ゲッターロボを造ったのはその早乙女博士だ」「そして、博士の人生を変えちまったのが謎のエネルギー、ゲッター線だ」
カレン「ゲッター線…」
隼人「宇宙から降り注ぐゲッター線を研究していた早乙女博士はインベーダーの襲来を予見した」
武蔵「だが、その脅威を警鐘した博士を学会は変人扱いし、それどころか博士の研究を哉位に葬ろうとさえした」
博士「だから、博士は決めたんだ」「一度、この世界を壊して、その後に全人類の力を結集して、インベーダーを迎え撃つと」
ゼロ「なるほどな…。それは、つまり…」
竜馬「そうさ。あのジジイはソレスタルビーイングが世界に売ったケンカに乗ったんだよ」「インベーダーが来るっていうのに戦争をやってる馬鹿共の目を覚まさせてやるってな」
隼人「もっとも、博士の予測よりインベーダーの襲来が速かったんでそっちを迎え撃つのがメインになったがな」
扇「君達は、そのゲッターロボにどうして乗ってるんだ?」
武蔵「知りたいか?」
隼人「やめときな。世の中には知らない方がいい事ってのもあるんだ」「要するに俺達もソレスタルビーイングの奴等と同様にスネに傷持つ身ってわけさ」
デュオ(確かに、こいつらの雰囲気…明らかにまともじゃねえな…)
竜馬「あのジジイ、俺達を無理矢理集めて、ゲッターに乗せやがったんだが、世界にケンカを売るってのは悪くない」「当分の間は退屈を感じる事もなさそうだしな」
隼人「そんなわけで俺達は早乙女博士の話に乗ったのさ」
デュオ「やれやれソレスタルビーイングとそのお仲間は、まさに吹き溜まりだな。…他人の事を言える立場じゃねえがよ」
武蔵「それでも今日からは同じ釜の飯を食う仲間だ。よろしく頼むぜ」
アレルヤ「そちらのメンバーはここにいる方で全員なんですか?」
ロックオン「さっきの戦闘じゃ、アクシオンの新型に乗ってる奴がいなかったようだが…」
デュオ「クロウの事か? そう言えば、あいつ…あんたらにひどい目に遭わされたって言ってたぜ」
ロックオン「どうやら、以前の事を恨んでるようだな」
アレルヤ「当然だろうね。彼の記憶と機体を奪おうとしたんだから」
ロックオン「で、どうなんだ? あいつもあんたらに協力してるって話を聞いてたんだが…」
ゼロ「クロウは次元獣にやられた」
ロックオン「何…?」
デュオ「あいつは今、アクシオン財団で保護されてる。ま…借金を返すまでは死ぬようなタマじゃないだろうがな」
ロックオン「ふ…タフガイにも事情があるようだな」
ゼロ「そのアクシオン財団から先程、連絡が入った。クロウが意識を取り戻したそうだ」
カレン「よかった!」
デュオ「だけど、あいつも悔しいだろうな。専門にしてる次元獣に返り討ちにあうなんてよ」
ゼロ「ミズ・スメラギ。デュオとヒイロに加えて、彼もあなた達に預けよう」
スメラギ「こちらは問題ないけれど、あなたの方はいいの?」
ゼロ「私の同志はこれからも増えていく。彼の力は惜しいが、その穴もすぐに埋めてみせよう」
デュオ(言ってくれるぜ。どうせ、そのボートマンってのに恩を売るために貢物だろうによ)
スメラギ「了解したわ。では、私達と一緒に宇宙に上がるのはその彼とデュオ君とヒイロ君の3名ね」
デュオ「デュオでいいぜ、スメラギさん。当面は世話になるからな」
ティエリア(コロニーのガンダム…。ヴェーダが認めたミッションとはいえ、彼等への警戒は怠るわけにはいかない)
スメラギ「では、ミスター・ゼロ。縁があったら、また会いましょう」
ゼロ「その時はあなた達にも私の同志として行動してもらいたいと思っている」
スメラギ「どうでしょうね…。私達は戦争を幇助する全てを討つ事が目的だから」
ゼロ「やはり、我々もデュオ達も本来なら粛清の対象という事か…」「だが、いずれ知るだろう。世界を変える力は、あなた達のガンダムではなくこの私の存在である事を」
刹那「………」
ゼロ「あなた達が世界を変える気があるのなら、必ず私と行動を共にする事になる。その日まで、しばしのお別れだ」
スメラギ「わかったわ、ゼロ。でも、私達もソレスタルビーイングの理念を信じて戦っている…」「そして、その道を譲る気はないわ。それは忘れないで」
ゼロ「その意思、了解した」
スメラギ(この男とはいつか戦う事になる…。これは予測ではなく、勘だけど…)「では、準備が出来次第、プトレマイオスは宇宙に上がるわよ」
デュオ(暗黒大陸の開放と謎の船団の出現…。あの次元震で、また世界が動くぜ…)
ティエリア(我々の計画も修正を余儀なくされるか…。だが…)
刹那(俺達はソレスタルビーイングだ。その意志は揺るがない)

エリア11
アツギ アクシオン財団第6防衛研究所

  ~アクシオン財団 第6防衛研究所 医務室~
クロウ「…う、うう…」
トライア「目を覚ましたようだね」
エスター「おい、お前…! 大丈夫か!?」
クロウ「俺…やっぱり、地獄に落ちたか…」
エスターはぁ!?」
クロウ「魔女と小鬼がいやがる…。やっぱり、借金を返さなかったのが原因か…」
エスター「よかった…。生きててくれて、本当によかった…」
クロウ「あら…思いがけないリアクション…」
トライア「身体を張ったジョークも不発かい。相変わらずズレた男だよ」
クロウ「魔女がいるってのは冗談のつもりじゃなかったんだけどな…」「で、俺…あの見た事のない白い次元獣にやられたのか…」
トライア「ブラスタもかなりのダメージだ。ありゃ、修理が大変だね」
エスター「おい…」
クロウ「すまなかったな。せっかく心配してくれたのにふざけちまって」
エスター「そんな事はどうでもいい…!」「頼む! あの次元獣を倒してくれ!」
クロウ「エスター…」
トライア「あの白い次元獣だけどね…。実は1年前に一度だけ、出現した事があるのさ」
クロウ「何…?」
トライア「あんたも知っての通り、その戦闘力は凄まじくてね…。たった数分で一つの街が壊滅させられたよ」
クロウ「…その街の名前は?」
トライア「テキサスの西部、オーディスって所だよ」
クロウ「…!」
トライア「あいつに街は完全に壊滅させられて、記録は何も残っちゃいない」「あいつの存在が確認されたのは、あの街のたった一人の生き残りの証言だよ」
クロウ「まさか…」
トライア「…そうさ。その生き残りってのが、エスターだよ」
エスター「………」
クロウ「こいつは、あのオーディスの生存者…」
エスター「あたしは次元獣を許さない…。あのMDだけじゃない…。全ての次元獣を…」
クロウ「MD…?」
トライア「モビー・ディックの略さ」
クロウ「巨大な白い化け物に相応しい通り名だな」
エスター「………」
クロウ「………」「なあ、チーフ…。俺があのMDを仕留めたら、いくらボーナスが出る?」
トライア「悪いね、クロウ。こっちも開発費が火の車なんだよ。出せて、10Gってところだ」
クロウ「それだけもらえりゃ十分だ」
エスター「お前…」
クロウ「俺も金をもらっている以上はプロだ。それにやられっ放しってのは主義じゃない」「約束するぜ、エスター。MDは俺がブラスタで倒す」
エスター「本当だろうな…!?」
クロウ「フ…その場限りの取り繕いってのも俺の主義じゃあない」
エスター「信じる…。信じさせてくれ、クロウ…!」
クロウ「良い子は勝利の報告を待ってな」
トライア「さあ、決めた所でお待ちかねの査定の発表だ。随分と頑張ってくれたね、クロウ」
クロウ「まあな。エリア11で過ごした日々はそれなりにハードだったからな」
トライア「おかげで次元獣だけじゃなく、KMFやAT、イマージュのデータが取れた。それに支給された給料を足すと…」
クロウ「借金98万Gは、いくらに!?」
〔レジを叩く音〕
〔トレイの取出音〕

トライア「あんたの借金の総額は99万Gだ」
クロウ「増えてるじゃねえか! どこをどう計算すれば、そうなる!?」
トライア「今回のブラスタの修理代だよ。それがなければ、かなりのプラスだったけどね」
クロウ「もしかして、さっきの開発費が火の車ってマジ話?」
トライア「あんな時に冗談は言わないさ」「…それとも何かい? あんた、プロのくせに自分のミスを認めないつもりかい?」
クロウ「…わかった。今回のミスは認める。マイナス1万GでOKだ」「だがな…この俺を以ってしても今のブラスタで奴と戦うのは相当のリスクがあるってのはわかってくれ」
トライア「そうかい? …だけど、あんたはまだブラスタの力を100%引き出しているとは言えないよ」
クロウ「カタログスペックは叩き出してるつもりだぜ」
トライア「…それはブラスタの真の力じゃないよ」
クロウ「どういう意味だ?」
トライア「ごめん…。散々焚き付けておいて悪いけど、私もうまく説明できない…」「私もブラスタのメインドライブであるVXは完全には解明できてないんだ」
クロウ「ブイエックス…?」
トライア「本当はブイじゃなくて『V』…。クインティプルエックスってのがあれのコードネームだよ」
クロウ「Xが5つって意味か…。余程の機密らしいな」
トライア「スットコドッコイが持ってきた謎のエネルギー発生機関、VX…。そいつがブラスタに装備されている」「基本的な作動システムはわかったけど、あれを制御する術は、未だに不明のままだ」「理論上では、VXの最大出力をダイレクトに武装に使えれば、騒動の戦力になるんだろうけどね」
クロウ「今は使えないのか?」
トライア「言ったろ? まともに制御できないって」「一定値以上の出力の上げ方もわからないし、上げられたとしても、下手すりゃメルトダウンで周辺を巻き込んで大爆発だ」「あのスットコドッコイもどこかからVXを入手したはいいが、その素性はわかってないらしいよ」
クロウ「何でそんなものがチーフに預けられたんだ?」
トライア「あいつは私を困らせたいのさ。だから、ブラスタが一応の完成を見た今、今度はそれを自分の好きに使おうと考えている」「このラボであんたも会わなかったかい? 金の力を鼻にかけたイヤミな優男に」
クロウ「…それらしい奴に会った。絵に描いたような金持ちだったよ」
トライア「奴はカルロス・アクシオン・Jr.…。アクシオン財団の総裁だよ」
エスター「いくら総裁だからって、あんなボンボンの言う事が聞けるかよ…!」
トライア「ボンボンってのは正確じゃない。アクシオンがここまでの巨大企業いなったのは、あいつ個人の力だからね」
クロウ「どういう事だ、そりゃ…?」
トライア「確かに奴は御曹司さ。だが、数年前のアクシオンはそれ程の規模じゃなかった」「それを変えたのはあいつ自身の力さ。数年前に父親の後を継いで、、総裁の座に就いてから…」「その天才的な経営手腕でアクシオンを世界最大の企業グループに押し上げたのさ」
クロウ「跡目を継いだだけのボンボンじゃないって事か…」
トライア「おそらく個人としてはあいつは世界最高の金持ちだろうね」「気をつけな、クロウ。あいつはブラスタのパイロットのあんたにも目を付けただろうよ」「あんたの一番のウィークポイントの金も無節操につぎ込んでくるね」
エスター「おい…! そんなものに目が眩んだりしないだろうな!」
クロウ「…努力はする」
エスター「お前!!」
クロウ「心配するな、エスター。それにチーフも。俺はブラスタを売りはしないさ」「MDを叩くためにはブラスタの力が必要だからな」
トライア「言ってくれるじゃないのさ」
クロウ「ついでだ、チーフ。そのVXも使いこなしてやるぜ。その時は…」
トライア「わかってるさ。その時は10Gとは言わず、どーんとボーナスをはずんでやるよ」
クロウ「その言葉、忘れるなよ」
エスター「行くのか、クロウ?」
クロウ「ちょっとだけ待ってな、エスター。だが、もう一度約束するぜ」「俺はMDを倒す。必ずな」
エスター「うん…!」

エリア11
トウキョウ租界 アクシオン財団支部

  ~アクシオン財団支部 総裁室~
カルロス「…いやあ…驚いたねぇ。本当に『彼』の言った通りにとんでもない次元震が起きたよ」「どうしよう…。この世界の終わりが来るかも…」
シオニー「全然、感情がこもっていません…! カルロス・アクシオン・Jr.…あなたは事態を面白がってるだけです!」「あなたはいつだってそうです! 私の心配や不安を余所にヘラヘラしてニヤニヤして…」
カルロス「ゴメン、ゴメン。お金があると、サプライズぐらいしか楽しみがなくてさ」「でも、喜ぶべきじゃない? 『彼』がペテン師じゃないって事が証明されたわけだし」「ま…色々と余計な現象が起きたって事はまだまだ検討の余地ありだけどね」
シオニー「まさか暗黒大陸が開放され、宇宙船の一団が転移してくるなんて…」
カルロス「でも、これで君の所のリモネシアも安泰じゃないの?」「よかったねぇ。DECの備蓄が無くなる前に何とかなりそうでさ」
シオニー「そんな事はあなたに言われなくてもわかってます…!」「あなたのようなお金持ちにはわからないかも知れませんが…」「我がリモネシア共和国は生き残っていくために必死なんです」「それをあなたはいつだって上から目線でねちねちとニラニラと…」
カルロス「ゴメン、ゴメン。お金持ちは人の気持ちがわからないんだよ」
シオニー「あなたという人は…」
カルロス「とりあえずさ…今回の次元震で世界がどっちに転がってくかを見ようじゃない」「次の手を打つのは、それからだね」
シオニー「では、私は…」
カルロス「今までのように国際紛争を煽るのをよろしく。出来るよね、外務大臣さん?」
シオニー「リモネシアを生き残らせるためなら何でもやります」
カルロス「それでこそ国を背負って立つエリートさんだ。と言っても、このご時勢じゃ、何もしなくても戦いは広がるだろうけどね」
シオニー「そんな…」
カルロス「さて、その先に待つのは何かな…?」「確実なのは、一つだけ僕達のプロジェクト・ウズメで世界は大きく変わるだろうね」

エリア11
トウキョウ租界 アッシュフォード学園

  ~アッシュフォード学園~
リヴァル「ルルーシュ! 昨日は俺達、大変だったんだぞ!」
ルルーシュ「話は会長から聞いたよ。イマージュと次元獣が現れた現場にいたんだってな」
シャーリー「ルルとカレンはツイてたよね。あんな怖い思いをしなくてよかったし」
カレン「え、ええ…」
ミレイ「もしかして、虫の知らせってやつ?」
ルルーシュ「そうかも知れませんね…。でも、みんなが無事でよかったですよ」
〔歩み寄る足音〕
スザク「皆さん、おはようございます」
ニーナ「あ…」
シャーリー「おはよう、スザク君。昨日はありがとう」
沙慈「あの時は動転しちゃってお礼を言えなかったけど、君のおかげで助かったよ」
スザク「僕は当然の事をしたまでだよ」
ミレイ「それでも、みんなを救ってくれたのは事実。ありがとね、スザク君」
ルルーシュ「俺からも礼を言わせてくれ、スザク」
スザク「うん」
カレン「ねえ…二人って知り合いなの?」
スザク「そんな事は…」
ルルーシュ「友達だよ」
スザク「え…」「会長、こいつを生徒会に入れてやってくれないか?」
スザク「ルルーシュ…」
ルルーシュ「お願いします、会長」
ミレイ「…副会長の頼みじゃ、しょうがない。それに彼にはお礼もしなくちゃならないものね」
リヴァル「決まりだな。会長が決めたんだから、誰にも文句は言わせないぜ」
シャーリー「よろしくね、スザク」
スザク「は、はい…」
ルイス「あたし、ルイス! こっちは沙慈ね!」
沙慈「その…これから仲良くなれるよね?」
スザク「それは…」
ルルーシュ「ちゃんと答えろよ、スザク。今日からお前も生徒会の一員なんだから」
スザク「ああ…。よろしく、みんな」
ニーナ「………」
ルルーシュ(人間は手を取り合う。それが義理や打算でもだ…)(俺はボートマンと手を組んだ。俺が世界を変えるために…。そして、その力が今の俺にはある)(だが、スザク…。お前とだけは、そんな事情は抜きにしたい)(お前は俺にとってたった一人だけの本当の友達だから…)

  クロウ・ブルースト
残り借金額 990,000G
【シナリオエンドデモ終了】


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