TOP PAGEへ


エピローグ

破界の王ガイオウの戦死とグレート・アクシオン
轟沈により、新帝国インペリウムは崩壊した。

巨大な危機が去った事を契機に、世界と人類の
変革はクライマックスを迎える。
様々な脅威に対し、平和維持理事会の管理する
国連軍の重要性がクローズアップされ、
国家という枠組みを排する人類統一の機運は
一気に高まったいった。
その動きは急速に進み、インペリウム崩壊から
わずか一ヶ月後には三大国家を中心として
「地球連邦宣言」が発表される事となった。

多元世紀0020年末。
破界事変と呼ばれる事となった一連の戦いを経て、
人類は地球連邦の名の下に統一への道を
歩み始めたのである。

人々が待ち望んでいた時代が訪れようとする中、
平和を勝ち取るために戦った者達は、それぞれの
新たな戦いに身を投じようとしていた……。

【シナリオエンドデモ開始】
  ~スコート・ラボ~
エスター「チーフ! クロウは!?」
トライア「とっくに出撃したよ。次元獣バスターとしての初仕事だ」
エスター「インペリウムをぶっ潰して一ヶ月…。色んな後始末に追われて、3日前にやっとラボに戻ってkちあばかりなのに…!?」
トライア「いわゆる、貧乏ヒマ無しってやつだね」
エスター「そうは言うけど、クロウは借金を全額返済したんだろ?」
トライア「だけど、あいつ…これまでの戦いでブラスタに相当の無理をさせてね…」「結局、その修理費でラボの経営は火の車。あいつにとっとと仕事に出てもらわなきゃ、うちはやっていけないってわけさ」
エスター「要するに貧乏なのは、あいつじゃなくて、このラボって事か?」
カルロス「その通りだよ、子猫ちゃん」
エスター「出たな、元金持ち…!」
カルロス「まあまあ…そういきり立たない。今はスコート・ラボの経営顧問なんだから」
トライア「しっかり働きな、カルロス。アクシオンが解体されて、行く当てのないあんたをこっそり拾ってやったんだからね」
カルロス「任せてよ。僕の経営センスで、このラボをアクシオン以上の企業にしてあげるから」
エスター「インペリウムがぶっ潰れて、お前の資産もいくらか戻ったんだろ。どうにかならないのかよ?」
カルロス「そっちは全て慈善団体に寄付したよ。それが、このラボにいさせてもらう条件だったしね」
エスター「お前もそれなりに反省してるんだな」
カルロス「まあね」「知る限りの次元獣のデータを供給するっていう司法取引で、とりあえずの自由は得てるけど…」「その程度で自分のやった事を償えるとは思ってはいないさ」
トライア「………」
エスター「で、お前の差し金でクロウは出稼ぎに出る事になったんだな」
カルロス「半分は彼自身のためだよ。だって、彼…自由を持て余して、ヒマそうにしてたからね」
トライア「ガイオウがいなくなったせいで次元獣は災害扱いに逆戻り…。あちこちで暴れ回ってくれちゃってる」「おかげで次元獣退治の依頼がうちにまわってくるって寸法だ。これで借金返済の目途も立つよ」
エスター「ちぇ…クロウに操縦のコーチを頼みたかったのにな…」「それにZEXISの話ももっと聞きたかったのに…」
カルロス「随分と彼等の事を気に入ったみたいだね」
エスター「クロウの仲間だもの、そりゃな」
トライア「ZEXISは解散して、メンバーは、それぞれの生活に戻ったさ」「言っておくけど、エスター…あんたも暇してる余裕はないよ」
エスター「にゃ!?」
トライア「クロウだけじゃ次元獣退治の依頼は片付かないからね」
カルロス「そういうわけだよ、子猫ちゃん。君もそろそろ次元獣バスターとしてデビューしてもらうよ」
エスター「あたしもバスターに…」
カルロス「あ、自信ない? ま…仕方ないよね、子猫ちゃんは素人に毛が生えたようなものだから」「やっぱり、子猫ちゃんは暴れアライグマ退治の依頼でも…」
エスター「それがどうした!?」
カルロス「はいぃぃっ!?」
トライア「あんたの負けだよ、カルロス」「エスターはクロウの弟子みたいなものだからね。気合と一途さは折り紙付きだよ」「じゃあ、エスター…あんたの機体の最終調整に入るよ」
エスター「了解、チーフ!」(待っててくれよ、クロウ。あたしもあんたやZEXISのように戦うよ)(憎しみや復讐のためじゃなく、この世界で生きていくために)

ドロシー「…結局、私達、元の世界に戻る事は出来ないのね」
ロジャー「そうだな」
ドロシー「それでいいの、ロジャー?」
ロジャー「よくはない。私にだって会いたい友人はいる」「ノーマン、ダストン、エンジェル…。そして、何よりパラダイムシティはネゴシエイターの私を必要としているだろう」
ドロシー「では、そうするつもり?」
ロジャー「…どうしようもないさ。時空震動を発生させるちからを持つアイムはアサキムが倒してしまったしね」「この世界の時空震動の研究がもっと進むのを待つしかない」
ドロシー「そう…」
ロジャー「だが、のんびりは出来ないだろう。特異点と化した以上、ZEUTHの人間に平穏はありえない」「とりあえず、その時が来るまでこの世界でやるべき事をするさ」
ドロシー「それは?」
ロジャー「…戦いで荒れ果てた世界は再生しようとする。だが、それは新たな戦いの始まりと言ってもいいものだ」「それは武器を使ったものだけではない。だから、私もネゴシエイターとしての務めを果たそう」「そう…。ZEXISのみんなが、それぞれの戦場に旅立ったようにね」

  ~ワルサワの丘~
エウレカ「帰ってきたんだね…」
レントン「うん…」(ドミニク先生…。俺…先生との約束を果たす為、エウレカとワルサワに帰ってきました)(ホランドと月光号のみんなは戦いが終わった後、、どこかへ去っていきまし)(別れ際にホランドは、これまでの事を俺とエウレカに謝りました)(あの人達の事を怒ってないと言えば、嘘になります)(でも、俺は怒りと共に生きるよりもエウレカとの新しい生活を選びました)(そして、その選択は間違っていないと思っています)
エウレカ「レントン…?」
レントン「何でもないよ、エウレカ。さあ…家へ帰ろう」
ニルヴァーシュ「もきゅ!」
レントン「わかってるよ、ニルヴァーシュ。もちろん、お前も一緒だ」
エウレカ「どうして、ニルヴァーシュは幼生に戻っちゃったのかな…?」
レントン「わからない…。でも、こいつも俺達も、もう戦う必要はないんだ」「行こう、エウレカ。世界がどんなに変わろうと俺達はいつまでも一緒だ」
エウレカ「うん…」
レントン(先生…俺、今度こそエウレカの手を放しません。何が起きても…)

  ~竹尾ゼネラルカンパニー~
勝平「…なあ、ワッ太…」
柿小路「勝平君! 会社にいる時は社長と呼びなさいと何度も教えたでしょう!」
勝平「悪い、悪い、専務。俺達も今じゃ竹尾ゼネラルカンパニーの特別社員だもんな」
柿小路「そうです。我が社は一に根性、二に努力の精神でこの激動の世を…」
ワッ太「専務…少し静かにしてくれない? こっちは宿題してるんだからさ」
宇宙太「ほれ…社長。そこの計算、間違ってるぜ」
ワッ太「ありがとう、宇宙太さん。さすがは経理担当だね」
宇宙太「小学生の算数が出来るぐらいじゃ、いばれねえがな」
勝平「しかしよ、ワッ太…」
柿小路「社長!」
勝平「わ、わかったって…!」「でよ、ワッ太社長、前の仕事から一週間、毎日々々暇してるけど、こんなんでいいのか?」
ワッ太「いいの、いいの。世界が平和になった証拠なんだから」
柿小路「よくはありませんぞ、社長! 竹尾ゼネラルカンパニーの本来の仕事は、戦闘ではないのです!」
厚井「専務の言う通りです。うちは宇宙の何でも屋なのですから、平和になった時こそ働かなくては」
ワッ太「お、俺だって、わかってるよ!」「でも、心配要らないよ、専務も常務も。うちの優秀な営業マンが、ちゃんと仕事を取ってくるから」
〔ドアノブを回す音〕
木下「お待たせしました、社長! 新たな仕事が入りました!」
ワッ太「やったね、木下さん! 逆転ホームランだ!」
木下「…いえ、契約してきたのは、今回も私ではなく万丈君です」
万丈「ワッ太社長、今回の仕事は地球連邦の大型宇宙基地の蛍雪資材の輸送です」「トライダーっとザンボットとダイターンなら、一週間で片付きます」
ワッ太「OK、万丈さん! 早速、明日から取り掛かろうか」
厚井「さすがは万丈君、頼りになるなあ」
柿小路「うむ…! 君が営業マンとして入社してくれた事でうちの将来は明るいですぞ!」
万丈「いえいえ、これも木下係長のご指導の賜物です」
木下「まったくもって、その通り! では、契約を祝して、パーッといきましょう! パーッと!」
郁絵「では、皆さん…オヤツにしましょうか。恵子ちゃん、みんなにお茶をお願いね」
恵子「はい、郁絵さん」
ワッ太「待ってました! 今日のオヤツは何だい?」
郁絵「21世紀警備保障の大河内社長にいただいたドラヤキですよ」
勝平「やったぜ! 俺の大好物だ!」
恵子「ありがたいですね。こうしてお菓子を送っていただいて」
郁絵「いつかの巨大ヘテロダイン退治の合同事業のお礼ですって」

柿小路「それでは、皆さん…ドラヤキとお茶で仕事の出陣式といきましょうか」
宇宙太「ワッ太社長、音頭を頼むぜ」
ワッ太「え、俺が?」
木下「社長! パーッといきましょう、パーッと!」
万丈「頑張れ!」
勝平「若社長!」
ワッ太「任せとけって!!」

  ~21世紀警備保障 広報2課~
赤木「は~…」
大山「赤木君、タメ息ついてる暇があったら、早く書類、片付けて」
赤木「竹尾ゼネラルカンパニーには大きな仕事が入ったみたいなのに俺達はどうして毎度々々書類仕事なんですか?」
大杉「仕方ありませんね。ZEXISが解散になった以上、我々は平常勤務に戻ったわけですから」
横沢「幸いにして、ここ最近は界震が発生していない」「広報2課はダイ・ガードを使ったイベント活動に専念できるね」
谷川「赤木ちゃんは人類の敵と取っ組み合いしてる方がよかった?」
赤木「そんな事はないって! やっぱり、平和が一番だよ!」
石塚「だったら、文句を言わずに書類を片付ける」
田口「そうそう。きちんと書類を通さないとダイ・ガードはイベントに仕えないんだから」
伊集院「ユー・アンダスタン?」
赤木「わかってる! わかってるって!」
いぶき「………」
青山「いぶきさんも今の生活が物足りない?」
いぶき「ちょっとね…。でも、平和が一番ってのは、赤木君と同じよ」
〔ドアノブを回す音〕
百目鬼「だが、その平穏は長くはないのであった!」
墨田「り、理香ちゃん! 平穏を破ってるのは理香ちゃんだって!」
入江「来たわね。21世紀警備保障のメカニックコンビ」
谷川「平穏は長くないって、どういう事?」
いぶき「また界震が起きるって意味!?」
百目鬼「別に驚く事じゃないよ。次元境界線が相変わらず不安定な以上、界震だって、そりゃ起こるわよ」
青山「つまり、俺達のイベント出演の日々もいつまでつづけられるか、わからないってわけね」
百目鬼「だけど、心配無用。このあたしがいる限り、ヘテロダインも恐るるに足らずだから」
赤木「もしかして、ダイ・ガードのパワーアップ計画か!?」
百目鬼「ぬふふ…気になる?」
赤木「そりゃ当然! ついにグレートダイ・ガードの…いや、スーパーダイ・ガードの誕生か!」
百目鬼「名前はどうでもいいよ。その前に予算を通さなきゃね」
赤木「って事は…!」
百目鬼「パワーアップはプランだけ。予算承認は、とてもじゃないけど下りそうにないさね」
墨田「21世紀警備保障の売り上げ3年分を使うって言われりゃ、さすがに無理だって!」
いぶき「売り上げ3年分!」
青山「そりゃ通らないわな」
赤木「大丈夫だって。ダイ・ガードの強さは武器じゃない」
谷川「げ…! まさか!」
赤木「そう…! 広報2課全員のチームワークが、ダイ・ガードの最大の武器だ!」
いぶき「あんたって、ほんと変わらないわね…」
青山「相変わらずの正義のロボット馬鹿だな」
城田「………」
大杉「いいもんですな、こういう日々は」
城田「ええ…」
城田「ですが、彼等ならたとえ、再びヘテロダインが出現しても必ずやってくれるでしょう」
大杉「もちろん、私もそう思います」
横沢「はいはい、みんな! 手が止まってるよ! 今日はノー残業デーだから、定時であがらなくちゃならないからね」
大山「でも、その後は…」
赤木「課内懇親会! 貸切屋形船でビーム&天ぷら!」
大杉「あ~…盛り上がるのはいいですが、明日のイベントには遅刻しないようにね」
赤木「わかってますって、課長。どんな業務にも全力で挑むのがサラリーマンですから!」

  ~ドラゴンズハイヴ 司令室~
田中司令「…チームDの皆さん、お疲れ様でした。これで皆さんの契約は満了となります」
葵「その事だけどさ、田中さん…」
くらら「私達の次のメンバーを探すつもり?」
田中司令「いえ…。あなた達以上のメンバーは見つからないでしょうからね」「ダンクーガノヴァは休業という事になるでしょう」
朔哉「だったら、俺達と継続で契約しないか?」
ジョニー「と言っても、当面の敵がいない以上、非常勤という形をとらせてもらいますがね」
F.S.「いいのか?」
くらら「それなりにダンクーガノヴァに愛着も生まれたしね」
葵「何より、F.S.…あなたやWILLの言葉を借りれば、いつまた人類の脅威が現れるかわからないんでしょ?」
F.S.「ああ…」
その時が来たら、あたし達はまた戦うわ」
朔哉「ちなみにこれはチームD全員の意思だぜ」
ウラジミール「エイーダ…あなたもそれでいいの?」
エイーダ「もちろんです。私もチームDの一員ですから」「でも、アイドルの活動も続けます。私を待っててくれるファンのみんなもいますから」
ジョニー「彼女のマネージメントは僕に任せて下さい」
ウラジミール「わかったわ。でも、スキャンダルには気をつけてね」
田中司令「いや~皆さん、変わりましたねぇ。初めてお会いした時には、このような日が来るとは思ってもみませんでしたよ」
くらら「私達自身も驚いてるわ」
朔哉「それを言うなら、軽い気持ちで契約したら、世界を救う戦いに巻き込まれたのも驚きだったがな」
忍「お前等、よくやったぜ。そいつは俺が認めてやる」
葵「お褒めにあずかり、光栄です、センパイ」
亮「だが、戦い続けると決めたからにはより精進が必要だ」
アラン「お前達の特訓は俺と亮が受け持つ」
雅人「同情しちゃうね。この二人が教官だなんて」
葵「望むところよ。あたし達だって、いつまでもセンパイ達のお尻についてく気はないんだから」
沙羅「言ってくれるじゃないか、葵。その言葉、覚えとくよ」
エイジ「相変わらず過激だぜ、ダンクーガの連中は」
F.S.「グランナイツとGソルジャー隊の諸君の身柄もドラゴンズハイヴで預からせてもらう」
エィナ「よろしくお願いします、F.S.様」
琉菜「元の世界に帰れる日まで、あたし達もダンクーガと一緒に戦うわ」
ルゥ「ありがとうございます、皆さん」
ミヅキ「お世話になるのは、こちらだもの。お礼なんて要らないわ」
リィル「私達も、この世界の一員なんです。だから、当然の事をするまでです」
フェイ「私達もグランナイツと同じ気持ちです」
斗牙「牙無き者の牙になる事が僕達グランナイツの使命だからね」
エイジ「ま…当分は平和を満喫させてもらうがな」
F.S.「フ…」
エイジ「な、何だよ、その笑いは?」
F.S.「このドラゴンズハイヴの一員となった以上、私の指示に従ってもらおう」「重戦機隊、チームD、グランナイツ、Gソルジャー隊に命じる! 直ちに残存次元獣の掃討に出撃せよ!」
エィナ「サンドマン様みたいです…!」
琉菜「どうやら、のんびりは出来ないみたいね」
葵「ぼやぼやしてると置いてくよ、グランナイツ!」
斗牙「張り切ってるね、葵」
葵「世界は平和になっても、あたしの刺激的な毎日は、まだまだ続きそうだからね」
忍「そういう事だ。野性を縛る理性は俺達には要らねえよ」「気合を入れな、葵!」
葵「行くよ、みんな!」「やってやろうじゃん!」

  ~バトルキャンプ~
大塚「…クラッシャー隊、そして、ブルーフィクサー、ゴッドシグマチームの諸君…」
ケンジ「………」
マリン「………」
大塚「君達には、地球連邦政府直属の特殊部隊、新クラッシャー隊として太陽系内の惑星探査任務に就いてもらう」
闘志也「時空震動で様変わりした太陽系の調査か…」
ジュリィ「俺達の知る以外の惑星もあるからな。こいつは一筋縄ではいかないぜ」
キラケン「イオの荒波で鍛えたワシには望むところじゃ。腕が鳴るわい!」
大塚「なお、その際、地球圏外縁部まで協力者ロゼの見送りを命じる」
タケル「了解です、長官」
ロゼ「ありがとうございます、大塚長官。お心遣いに感謝致します」
大塚「何の何の。こちらこそズール打倒に協力してくれた事に礼を言わせてもらう」
ロゼ「…おばさま、色々とお世話になりました。いつぞやの無礼、改めてお詫びさせていただきます」
静子「ロゼ…あなたもこれから大変でしょうけど、頑張って下さいね」
ロゼ「ありがとうございます。私…地球で過ごした日々を一生忘れません」
タケル「ロゼ…」
ロゼ「マーズ…。ズールが倒れた事により、ギシン星を始めとする銀河の星々には混乱が起きているわ」「ズールの野望に加担した私は、それらの星の平穏のために力を尽くすわ。償いの意味を込めて」
タケル「ロゼ…君の想いを否定するつもりはない。でも…」「これからは過去の贖罪のためではなく、未来に向けて行動するんだ」
ロゼ「マーズ…」
タケル「俺はマーグと宇宙の平和のために戦うと誓った。君にも、その誓いに参加して欲しいんだ」
ロゼ「ありがとう、マーズ。私も喜んで誓わせてもらうわ」
マリン「行こう、タケル、ロゼ。宇宙が俺達を待っているぞ」
雷太「やる事は、いくらでもあるんだ。ぐずぐずしてるなよ」
オリバー「世界は変わったんだ。俺達も過去に囚われている暇はないぞ」
タケル「はい!」
ナオト「しかし、長官…。俺達が宇宙に行ったら、地球のクラッシャー隊は開店休業になるんじゃないですか?」
アキラ「もしかして、その間は甲児やさやかを隊員に引き込むんですか?」
大塚「その事なら心配は要らんよ。有事の際には、別管轄から人員を回してもらうつもりだ」
ミカ「別管轄と言いますと?」
大塚「それについては、ここで話すわけにはいかない。君達が帰ってきたら、紹介しよう」
ケンジ「では、新クラッシャー隊…太陽系探索任務に出発します」
大塚「うむ…。頼んだぞ、諸君」
タケル(マーグ…地球は危機を脱した。だが、この平和を破る者がいつまた現れるか、わからない)(だから、俺は戦う。お前との誓いを胸に、ゴッドマーズと共に)(星の向こうから見ていてくれ、マーグ。俺と仲間達の新たな戦いを)

  ~マクロス・クォーター ブリーフィングルーム~
アルト「…フロンティア船団も地球連邦の一員になるのか…」
ミシェル「フォールド・システムの修理も難航しているし、何よりこの世界の銀河の状況が、よくわかってないからな」「銀河の中心に向けての移民の旅は当分、先になるだろうさ」
ルカ「でも、よかったですね。僕達に対する誤解も解けて、船団への帰還が認められて」
アルト「まあな…」
オズマ(そう単純には喜べんな)(地球連邦に加盟するに当たって、船団も有利なポジションを確保しようとしているはずだ)
キャシー(その中で軍事力は大きな意味を持つ…。最新装備の実戦データを持ってるS.M.Sは当然、手元に置いておきたいでしょうね)
オズマ(どうやら、俺達も政治ゲームの駒に使われるようだな…)
ボビー「そこ! こそこそと怪しい!」
オズマ「べ、別に俺達は…!」
キャシー「そ、そうよ…! 誤解はやめて下さい、ボビー大尉!」
ボビー「きーっ! 示し合わせたように二人で言い訳!?」
ルカ「こういう争いなら、平和でいいですね」
ミシェル「ご機嫌だな、ルカ。船団に帰れば、ナナセに会えるからか?」
ルカ「そ、それは…!」
ミシェル「お…あっちの方でも新たな火の手が上がりそうだぜ」
アルト「また船団での暮らしに戻るのか…」
シェリル「偽物の空にご不満? 相変わらずデリケートね」
アルト「そんな事は…!」
シェリル「誤魔化しても駄目よ。全部、顔に出ちゃってるから」
アルト「うるさい…! 俺達の帰還に便乗してるんだから、ちっとは大人しくしてろ!」
ランカ「…ごめんなさい、アルト君。迷惑かけちゃって…」
アルト「い、いや、ランカ…お前に言ったんじゃない」
シェリル「ふうん…ランカちゃんには優しいんだ」
アルト「さっきの台詞はお前に言ったんだ」
アポロ「うっせえな。夫婦喧嘩なら、余所でやれよ」
アルト「だいたい、お前等もお前等だ」「クラッシャー隊か、ドラゴンズハイヴに世話になればいいのに、どうして俺達と一緒に船団に来る?」
アポロ「どうせ違う世界に来たんなら、思い切って宇宙で暮らすのも悪くないと思ってよ」
シルヴィア「あたし…前から宇宙って憧れてたのよね。星々の海ってロマンチックで」
アルト「そんな単純な理由とはな…」
シリウス「無論、それだけではない。…地球は連邦政府の樹立で、また変わっていくからな」「それを宇宙から眺めるのも悪くないと思ったのだ」
ピエール「シェリルやランカちゃんを見ての通り、船団にはカワイコちゃんも多そうだしな」
オズマ「お前達の身柄は俺達が預かった。船団にいる間はS.M.Sの一員として働いてもらうぞ」
つぐみ「も、もしかして、またバジュラと戦うんですか?」
麗花「大丈夫よ、つぐみ。バジュラの女王は倒したのだから」
ジュン「もし仮に再びバジュラが現れても、群れのリーダーは駆逐したのですから、もう組織的な行動はとれないでしょうしね」
リーナ(あれが本当に女王だったらの話だけどね)
アポロ「ZEXISに引き続き、一緒に飯を食う仲だ。よろしく頼むぜ」
アルト「…ああ。こうなったら、旅は道連れってやつだ。S.M.Sでコキ使ってやる」
シェリル「新米隊員が先輩面しちゃって」
アルト「いつまでもヒヨッコだと思うなよ。俺もランカも」
ランカ「アルト君…」
アルト「自信持てよ、ランカ。お前ももう一人前だろ?」
ランカ「うん…!」
シェリル「負けないわよ、ランカちゃん」
クラン「シェリルの負けないって台詞、何について言ったんだろうな?」
ミシェル「さてな…。でも、これからだろうさ。この世界の明日も…」「シェリルとランカちゃんの勝負もな」
グレイス「フフ…」(シェリル・ノームとランカ・リー…。私の計画のために競い合いなさい)(あなた達の中に眠るウィルスと歌の力が、私の望む世界の扉を開くのだから)
エルモ「グレイスさん…?」
グレイス「エルモさん、例のプロジェクト…船団に戻ったら、すぐに詳細をつめましょう」
エルモ「銀河の妖精と超時空シンデレラを中心とした新たな芸能プロダクションの設立…! まさにドリームプロジェクトですね」
グレイス「所属するのは、その二人だけではありませんよ。他にも私が目をつけたアーティストがいますから」
エルモ「そりゃぁ、楽しみですなぁ!」
グレイス「フフ…私達の力で新しい世界を素晴らしい歌で満たしましょうね」(そう…そして、全ては私の手で統べられる…。そのためには、あの蟲達を…)

  ~くろがね屋 庭~
甲児「でやあああっ!!」
お菊「ほいさ!」
〔画面、明滅〕
〔人の倒れる音〕

甲児「くそっ! また失敗か!」
シロー「頑張れ、兄貴っ!!」
さやか「もう少しでお菊さんに触れるわよ!」
甲児「よっしゃ! もう一回だ!!」
お菊「勘弁しておくれ。今日はもうここまでだよ」
甲児「頼む、お菊さん! もう少しだけ付き合ってくれ!」
クロス「無理を言うんじゃねえ。お菊さんも仲居の仕事があるんだ」
ジャンゴ「でも、お前…ちっとは出来るようになったじゃねえか」
先生「………」
安「先生も褒めてるぜ。お菊さんをここまで追い詰めるとは大したもんだって」
甲児「俺だって伊達にZEXISで戦ってたわけっじゃないさ」
つばさ「調子に乗ってんじゃないよ。お菊さんが本気になったら、お前に小さな自信なんざ木っ端微塵だよ」
甲児「そんな事は女将に言われなくてもわかってるさ」
つばさ「だったら、どうする?」
甲児「決まってる」「世界は平和になったかも知れないけど、あのDr.ヘルが世界征服を諦めたとは思えない」「奴等が再び動き始めたら、俺とマジンガーZが迎え撃つ。そのために自分自身を鍛えぬくさ」
つばさ「フン…ZEXISで気合の方は随分と鍛えられたようだね」
甲児「技も力もそれに追いつくように頑張るさ」「おじいちゃんが遺してくれたマジンガーZは平和を守るための力だからな」
つばさ「その気構え、忘れるんじゃないよ」
甲児(そう言えば、シモン達…そろそろ出発の頃だな…)

  ~ダイグレン 格納庫~
シモン「…本当に良いのか、ジロン?」
ジロン「ああ、みんなで決めたんだ。俺達全員で暗黒大陸の開拓を手伝うってさ」
エルチ「やっぱり、都会暮らしは馴染めないからね」
ラグ「あたし達は荒野がお似合いだよ。あんたらと同じでね」
シモン「ありがとう、みんな」
ガロード「手を貸すのはジロン達だけじゃないぜ」
ロラン「僕達も君と行くよ、シモン」
ゲイナー「今まで獣人に支配されていた土地が生まれ変わるんだ」
ゲイン「平和を満喫するよりもやり甲斐のある仕事が待ってそうだからな」
桂「シモン…その先頭を走るのがお前だ」
シモン「俺が?」
キタン「大グレン団のリーダーはお前だ。みんながお前の背中を追いかけて、ここまで来たんだぜ」
ダヤッカ「大グレン団のメンバーだけじゃない。あの大陸に住む人間はみんな、お前とカミナに力を分けてもらったようなものだ」
ヨーコ「だから、シモン…あなたが暗黒大陸を変えていくのよ」
シモン「俺が…あの土地を変える…」
ニア「怖いのですか、シモン?」
シモン「少しだけね」「でも、俺には仲間が…力を貸してくれる頼もしい仲間がこんなにもたくさんいる」
ロシウ「そうです、シモンさん。あなたは一人じゃないんです」
リーロン「あなたの後ろには、いつだってアタシ達がいるんだから」
シモン「ヨーコ、リーロン、キタン、ダヤッカ、ロシウ、大グレン団とZEXISのみんな、そしてニア…」
ニア「はい」
シモン「俺にまた力を貸してくれ」
ヨーコ「もちろんよ!」
ウィッツ「俺達もやるぜ、シモン」
アデット「大船に乗った気でいなよ、リーダー」
ソシエ「あたしもアデット先生と一緒に先生役をやるから」
シンシア「じゃあ、あたしはゲーム大臣。やっぱり、人間…楽しく生きてくには娯楽が必要だもんね」
サラ「あたしはブルメやガウリ隊長達と自警団をやるね」
ハリー「では、私はアテナ君と共に組織的に動ける部隊を教育しよう」
アテナ「了解です、ハリー大尉。お手伝いをさせていただきます」
ロシウ「あの…」
ハリー「どうした、ロシウ君?」
ロシウ「ハリー大尉は、月の女王様のお付きだったんですよね」「よかったら、その方の事を教えていただけないでしょうか?」
ハリー「それは構わないが、何のために?」
ロシウ「獣人の支配を脱した暗黒大陸にも今後、社会という組織が作られるでしょう」「その時のために統治というものを僕は学びたいのです」
ハリー「了解した。私とディアナ様が、その助けになる事を願う」
アナ「ギミー、ダリー…私達も一緒に頑張りましょうね」
ダリー「うん」
ギミー「俺達も大グレン団だもんな!」
シモン「ありがとう、みんな。力を合わせて、頑張ろう」
〔歩み寄る足音〕
竜馬「その新しい国造り、俺も手伝わせてもらうぜ」
シモン「竜馬…!」
武蔵「竜馬だけじゃねえよ。俺達もいるぜ」
隼人「俺達みたいな連中には陽の当たる地球連邦は暮らしにくいんでな」
敷島「はっはっは、皆の衆! 楽しくやっていこうか!」
ニア「はい、歓迎しますわ」
弁慶「ほれ、元気。これから一緒にやってくみんなに挨拶しろ」
元気「………」
武蔵「心配するな、弁慶。だだっ広い荒野を見てれば、元気の気持ちもでっかくなるってもんよ」
竜馬「そういうわけだ。ゲッターチーム一同、よろしく頼むぜ」
シモン「こっちこそ、よろしくだ。期待させてもらう」
竜馬「お前は、あのカミナが見込んだ男だ。それを見せてくれよな」
シモン(アニキ…あの日、穴から出てきた俺達はここまで来たよ)(でも、まだまだだ。俺…みんなと一緒にどこまでも進んでいくよ)(アニキが信じてくれた天を突くドリルでどこまでも掘り進んで)

  ~黒の騎士団アジト~
ココナ「キリコが行方不明!?」
扇「あ、ああ…。地球に戻った後、誰にも行き先を告げずに去っていったんだ」
ココナ「そんなぁ! キリコの帰ってくる場所は、ここじゃなかったのぉ!」
ゴウト「そう言うな、ココナ。こいつは仕方のない事だ」
バニラ「何だよ、とっつぁん! まるでキリコがどっかに行っちまうのを知ってたみたいじゃねえか!」
ゴウト「まあな…。あいつは捜しにいったのさ」「あのフィアナって女をな」
ココナ「フィアナを…」
バニラ「…そっか…。そんじゃ仕方ねえな」
ココナ「バニラ! あんた、それで納得できるのかい!?」
バニラ「あの女とキリコの間にはとてもじゃないが、入り込めねえよ。そいつはお前だってわかってるだろうが」
ココナ「…でも…でもさ…」
扇「その…ココナ…。キリこは行き先は告げなかったけど、あんた達宛てに伝言を残していったよ」
ココナ「え!?」
扇「また会おう…ってな」
ココナ「キリコ…」
バニラ「かーっ! 憎いねぇ! 決めてくれるねぇ! そんな事言われたら、心のどっかで機体しちまうじゃねえかよ!」
玉城「じゃあ、どうすんだよ? このゲットーで奴が帰ってくるのを待つか?」
ゴウト「いや…俺達はここを出るつもりだ」
カレン「え…」
ゴウト「お前等が戻ってきたって事は本格的にブリタニア・ユニオンとドンパチをやるんだろ?」
バニラ「とばっちりを受けるのは御免だからな。俺達は他所で商売をやらせてもらうぜ」「本当は、そこにキリコを引き込むつもりだったんだけどな」
ココナ「でも、バニラ…」
バニラ「心配すんな、ココナ。どうせ俺達みたいな人間が行く所じゃ、どこもドンパチが付き物だ」
ゴウト「キリコとも、きっと会えるさ。あいつも血と硝煙の匂いの中で生きてる奴だからな」
ココナ「うん…!」
バニラ「そういうこった、玉城。色々と世話になったな」
玉城「けっ…最後の最後にお前の口から、そんな言葉が出るとはな」
ゴウト「ワシ達はエリア11から出てくが、お前達の事は遠くから応援してるぞ」
扇「ありがとう、ゴウトさん。今までのあなた達の協力は忘れません」
ゴウト「…ゼロにも挨拶したかったが、奴がいないようだな」
藤堂「彼とC.C.は用があると言って、帰還後は我々とは別行動をとっている」
ディートハルト「おそらく、ブリタニア打倒のための最後の一手に準備に動いているのでしょう」
バニラ「でもよ、地球連邦ってのが出来たら、ブリタニアもエリア11も関係なくなっちゃうんじゃねえか?」
ディートハルト「そうであるからこそ、その前に日本を開放しなくては、人々の怨嗟は晴らされる事はありません」「もっとも、ゼロならば、たとえ地球連邦が相手でも戦いを仕掛けると私は信じていますがね」
藤堂「決戦の時は近いという事か…」
〔歩み寄る足音〕
C.C.「曽於その通りだ」
カレン「C.C.…ゼロは?」
C.C.「ディートハルトの予想通りだ。ブリタニアとの決戦のために最後の準備にとりかかっている」(もっとも、準備すべきは奴の場合、心の問題だろうがな)
カレン「ゼロはいつ仕掛けると?」
C.C.「追って指示が下される。それまで黒の騎士団員は待機せよとの事だ」
玉城「おっしゃ! ついに日本解放へのカウントダウン!」
扇(千草…。その作戦が成功すれば、俺は君と…)
カレン「ついに決戦か…」
C.C.「アッシュフォード学園に別れを告げなくていいのか?」
カレン「そんな必要はない。私は紅月カレン…日本人だ」
C.C.「そうか…」(ルルーシュ…団員の覚悟は既に決まっている。後はお前だけだぞ)

  ~アッシュフォード学園~
スザク「…そうか…。留学は終わったんだね」
ルルーシュ「ああ…。なかなかに実りの多い日々だったよ」
スザク「世界が大変だったっていうのに君はのん気なものだな」
ルルーシュ「俺が望む世界には、インペリウムなぞ不要だ。滅びは必然だったんだよ」
スザク「………」
ルルーシュ「どうした、スザク?」
スザク「ルルーシュ…」「君はゼロなのか?」
ルルーシュ「………」
スザク「答えてくれ」
ルルーシュ「………」
スザク「………」
ルルーシュ「何を言っているんだ、スザク? 悪い夢でも見たのか?」
スザク「ルルーシュ…」
ルルーシュ「俺がゼロだって…? どうして、そんな事を言い出すんだ?」
スザク「…ごめん。さっきのは忘れてよ」
ルルーシュ「…久々の学園だ。気持ちを切り換えていくぞ」
スザク「ああ…」
ルルーシュ(…許せ、スザク…。俺は唯一の友であるお前にまで嘘をつく最低の人間だ)(だが、俺は自分自身が唾棄すべき人間に堕そうとも、やらねばならない事がある。たとえ、お前の敵になろうとも)(もう俺は立ち止まれない…。俺はゼロ…世界を破壊する男なのだから)

  ~プトレマイオス 格納庫~
デュオ「…黒の騎士団エリア11に戻ったか」
スメラギ「あなた達、コロニーのガンダムは彼等に協力しないの?」
デュオ「事態は急転直下だからな。こうなっちまったら、エリア11の重要性もそれ程じゃなくなっちまったさ」
カトル「それに地球連邦には、僕達のコロニーも参加が決まりました。当面は状況を見守るべきでしょう」
アレルヤ「エルガン代表の仲介によるコロニー宗主連合とコロニーの話し合いの結果だね」
ラッセ「あのタヌキ代表、一応の約束は果たしたって事か」
五飛「だが、この結果は表面的なものに過ぎない可能性もある」
クリス「どういう事?」
カトル「表向きはコロニーも各国家と同様に連邦を構成する一員となります」「ですが、それに先立ち、三大国家から派遣された人間が、新たにコロニーの代表に選出されるらしいのです」
スメラギ「傀儡…という事?」
カトル「………」
五飛「俺達はエージェントであり、上の動きの全てを正確につかんでいるわけではない」「だが、この話が真実だとしたら、俺は地球連邦の存在を認めない」
ティエリア「では、どうするつもりだ? 連邦に参加する事はコロニーに意向なのだぞ」
デュオ「その時は一人で戦うさ。上からのバックアップ無しでもな」
トロワ「コロニーの解放…。それが俺達に課せられた任務だからな」
ヒイロ「………」
刹那「それがお前の戦いか」
ヒイロ「そうだ」
刹那「リリーナ・ドーリアンの求めるものとそれが道を違える事になってもか?」
ヒイロ「俺はあの女のために戦っているのではない」
刹那「では、お前の求めるものは何だ?」
ヒイロ「…多分、お前と同じものだろう」
刹那「そうか…」
デュオ「…世話になったな、スメラギさん。そろそろ俺達は行くぜ」
スメラギ「ありがとうね、みんな。今日まで私達が戦ってこられたのは、あなた達の協力があったおかげよ」
カトル「人類の意思統一…。ソレスタルビーイングの計画は一応の達成を見ました」「あなた達はこれからどうするのです?」
スメラギ「それはこれからゆっくり考えるわ」
五飛「俺達が戦いを起こしたら、それは排除の対象となるのか?」
スメラギ「それもこれから考えるわ」「でも、なるべくならそんな事はしたくないと思っている」
トロワ「そうか」
デュオ「俺達だって、あんたらとやりたくはないさ」「じゃあな、ソレスタルビーイング。今度会うときは、戦場以外の場所でといきたいな」
ティエリア「もう一つのガンダムを使う者達…。彼等の戦いは、まだ続くのか…」
アレルヤ「彼等も世界の変革に必要な力だった」
ラッセ「さて…俺達はどうする、スメラギさん?」
スメラギ「カトルに言った通りよ。それはこれから考えるわ」「ソレスタルビーイングもZEXISも変革という時代の大きなうねりの中に飲み込まれていたようなものだった」「ここからが私達にとって本当の戦いの始まりだと思うわ」
フェルト「世界の変革には成功した…。でも、奪われたヴェーダの行方は未だわからない…」
ティエリア「それを捜すのが当面のミッションか…」
スメラギ「そう悠長な事は言ってられないわよ」「他のZEXISのメンバーと違い、黒の騎士団や私達は、テロリストとして扱われているのだから」
アレルヤ「つまり、地球連邦から追われる身だと?」
リヒティ「でも、それはエルガン代表が何とかしてくれるんじゃないんスか?」
スメラギ「そうだといいけれどね…」
刹那「俺達は存在する事に意義がある…」
ラッセ「刹那…」
刹那「この世界が平和になったのなら、俺達は闇に消えればいい。だが、再び戦いが起きたなら…」
アレルヤ「その時は僕達が動く」
ティエリア「それが我々の使命…。ロックオン・ストラトスが託した願いだ」
刹那「それを遂行する者…。俺達はソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ」

  ~地球連邦議会 執務室~
リボンズ「…あなたには相応のポジションを用意しました」
エルガン「…う………」
リボンズ「地球連邦軍の総司令官…。平和維持理事会代表と異なり、ちゃんと実験もあるものです」
エルガン「…あ…うう………」
リボンズ「薬が効いてきたようですね。さすがのあなたでも、もう返事をする事も出来ませんか」「では、非常に残念ですが、総司令官の職には内々で代行を立たせていただきます」「エルガン・ローディック。ヴェーダの最深部で、あなたに関するデータを発見した時は僕も驚きましたよ」「イオリア・シュヘンベルグの最も古き盟友…。200年前から生き続ける者…」「国連への協力をヴェーダが承認したのも納得がいきましたよ」
エルガン「く…う…ああ…」
リボンズ「あなたの正体がわからない以上、僕の監視下に置かせてもらいます」「これから徐々にあなたの意思を奪っていきます。そして、教えてもらいますよ」「クロノエイチなるものの存在について」
エルガン「…あう…あ………」
リボンズ「既にロームフェラ財団の幹部は押さえています。後は効率的な運営システムを完成させれば、世界は問題なく回っていきます」「あなたとイオリアの目指した未来への扉はこの僕が開けましょう」
エルガン「…うう…あ…あ………」

  ~OZ総帥 執務室~
トレーズ「…地球連邦軍の総司令官はエルガン・ローディックが内定したか」
レディ「はい。この度の破界事変における平和維持理事会の功績によるものでしょう」
トレーズ「妥当な人事だろう。彼の理念がそのまま活かされるならな」
レディ「…とおっしゃられますと?」
トレーズ「…今はいい。レディ…それよりも彼等を通してくれ」
レディ「では…」
〔ドアノブを回す音〕
ゼクス「失礼します。ゼクス・マーキス上級特佐、入室します」
トレーズ「よく来たね、ゼクス。それにZEUTHの諸君」
アムロ「………」
トレーズ「クワトロ・バジーナ、アムロ・レイ、カミーユ・ビダン、ファ・ユイリィ、そして、エゥーゴの諸君…」「キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、シン・アスカ、ルナマリア・ホーク…」
カミーユ「………」
シン「………」
トレーズ「OZ総帥のトレーズ・クシュリナーダだ。以前に会っている以上、自己紹介は省略させてもらう」「地球連邦設立に伴い、各国の軍は一度解体されて、地球連邦軍として再編される」
キラ「地球連邦軍…」
アスラン「連邦に所属する全ての人間を守るための史上最大の軍事組織…」
トレーズ「私の指揮するOZは、その中で独立行動権を持つ特殊部隊として認可された」「エルガン・ローディックの推薦により、君達もOZの一員となってもらう」
ゼクス「私がOZの作戦指揮官のゼクス・マーキス特佐だ。実行部隊の隊長も務める」
ノイン「副官のルクレツィア・ノイン特尉だ。よろしく頼む」
カミーユ(俺達をOZの一員にするとは…)
シン(あのトレーズ・クシュリナーダとう人…過去のいきさつにはこだわらないのか)
トレーズ「なお、クワトロ・バジーナ大尉には副隊長として、ゼクス特佐の補佐を頼む」
クワトロ「了解した」
トレーズ「世界は新たなステージを迎えた。君達の働きにも期待させてもらおう」
アムロ(期待か…。トレーズは俺達に何を望んでいる…?)
レディ「では、各員はOZ隊員へと紹介する。私についてこい」
〔ドアノブを回す音〕
トレーズ「…私は彼等に過酷な道を歩ませる事になる…」「そして、私は…敗者になりたい」
〔ドアノブを回す音〕
ドロシー「トレーズ様…」
トレーズ「ドロシーか…」
ドロシー「噂のZEUTHのガンダムもOZに入られたそうですね」
トレーズ「デルマイユ公に聞いたのだね。あの方も孫娘には甘いようだ」
ドロシー「ふふ…地球連邦が生まれるというのに物騒な事ですね」
トレーズ「そうだな…」「ドロシー…君は新しい世界に何を望む?」
ドロシー「決まっていますわ」
トレーズ「そうか…」
ドロシー「ふふ…ふふふ…」「早く戦争になぁれ!」

  ~スコート・ラボ輸送機~
クロウ「は…!」「っくしょん!! …どこかで誰かが噂をしてやがる」「マルグリットかもな…。あいつ…地球に戻る前にいなくなっちまったが、どこに行ったのやら…」「それともアサキムか…。あいつ…俺を狙うと宣言しやがったからな」「………」「ま…今の俺は借金のない綺麗な身体…。月給1000Gで働く気楽なサラリーマンだ」「せっかく手に入れた自由と平和だ。心行くまで楽しむとするか」「行こうか、ブラスタ。次元獣が俺達を待ってるぜ」
〔通信の開く音〕
トライア「あ、クロウ。大事な話を忘れてたよ」
クロウ「何だよ、チーフ? ミッションの通達ミスか」
トライア「違うよ。最終決戦前の口止め料の話だ」
クロウ「お…すっかり忘れてた。300Gだったな」「それは俺の給料から引いておいてくれ」
トライア「了解だ。じゃあ、あんたは来月は給料無しね」
クロウ「月給1000Gの俺がどうしてそうなる!?」
トライア「口止め料の契約をしたのは1ヶ月前。私の利子は10日で5割だから、あんたの借金額は1012.5Gだよ」「12.5Gはサービスしておいてやるよ」
クロウ「ちょっと待て! あんた、どこのブラック金融業者だ!」
トライア「利子があるって言ったじゃないのさ。それをきちんと確かめなかったあんたが悪いよ」
クロウ「あれは決戦前の荒っぽい励ましじゃ…」
トライア「ハゲた事、ぬかしてんじゃないよ! こっちの借金は私のポケットマネーでやってんだ!」「ラボで貸してやった金と違って、私の身銭なんだよ! 踏み倒すのは許さないからね!」
〔通信の閉じる音〕
クロウ「…世界は変わるっていうのに、俺は変わらない…」「くっそぉぉっ! また借金生活なのかよぉぉぉっ!!」
【シナリオエンドデモ開始】


● No50「破界の世紀」 へ戻る

● 予告 へ進む


◆ 「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇」 へ戻る




当館に記載されている作品名・製品名などは、各社の登録商標です。
当館の内容は、各社からの正式許可を受けてはおりません。