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No.21
父の思い出

【シナリオデモ開始】
〔カーソル、南東へ移動〕
シベリア

  ~フリーデン 娯楽室~
〔端末の操作音〕
レントン(…姐さん…UNでデル・シエロを調べたら、驚くべき事がわかりました)(シウダデス・デル・シエロ…空の都…ヴォダラクの聖地…)(そこは塔州連邦軍の特殊部隊によって破壊されたそうです…)
〔歩み寄る足音〕
レントン「デル・シエロの事、知ったのね…」
レントン「エウレカ…」
エウレカ「………」
レントン「エウレカ…あのティプトリーっておばさん、君やホランドの知り合いなの?」「ホランドは、あのおばさんが君に危害を加えるんじゃないかって心配してたみたいだけど…」
エウレカ「仕方ないの…。そうされても自業自得だから…」
レントン「自業自得って…」
エウレカ「仕方ないんだよ!」「…だって私、デル・シエロで大勢の人間を殺したんだから…」
レントン「エウレカ…」
エウレカ「あの街に住む人間を殲滅する事…。それが私達、SOFに与えられた任務だった…」
レントン「SOF!? それって…」
エウレカ「私やホランドがいた部隊…軍の特殊部隊の事…」
レントン「それじゃあ…まさか! ゲッコーステイトの元って!?」
エウレカ「そう…命令さえあればどんな事だってする、ただの人殺し部隊…」
レントン「ホランド達が軍を脱走した人間って噂。本当だったんだ…」「でも、どうして!? どうして、そんな事を…!?」
エウレカ「…理由なんてなかった。ただ実行するだけ…。それが私でいられる証明だった」「それに…その時の私にはニルヴァーシュとホランド以外に信じられるものがなかった」「だから、ホランドが戦えって言ったら私は戦った…」
レントン「そんな…。じゃあ、まさかその作戦を指揮してたのは…」
エウレカ「私達のチーム、SOF第一機動部隊のリーダーは…ホランドよ」
レントン「………」
エウレカ「そして、その作戦の時に私はモーリス達を見つけたの」
レントン「でもさ…でも、仕方なかったんだろ? 街を焼くのも戦争だからで、それに君は軍人で…」
エウレカ「わかってない!」
レントン「え…」
エウレカ「他の人達は知らないけど、今も私は戦争をしている」「私達がしてる事はゲームでもスポーツでもない。戦う事で人間達は傷つき、死んでいく…」「気づいてないかも知れないけど、レントン…。君もそれに加担してるんだよ、この戦争に」
レントン「………」
エウレカ「私達が犯した罪はどんな形でも償うつもり…。でも、それ以上に私達は生き延びなきゃいけない…」「生き延びて使命を果たさなきゃいけないの。そのためだったら何だってするわ」
レントン「それじゃあエウレカは戦わせるために、俺をベルフォレストから連れてきたのかよ…!?」
エウレカ「そうよ。君がいなくちゃ、ニルヴァーシュはちゃんと動かないから」
レントン「…!」
エウレカ「ニルヴァーシュがなければ、私達は使命を果たす事が出来ないから…」
レントン「何だよ、それ!?」「その使命ってのに縛られてたら、命令を聞く軍人と同じじゃないか!」
エウレカ「………」
レントン「…違うだろ、エウレカ。君はデル・シエロでモーリス達を助けたんだ…」「その時から君は軍の命令をきくだけじゃなくなったはずじゃないか」
エウレカ「私、変わった…の…?」
レントン「ティプトリーおばさんもそう言ってたよ」
エウレカ「…私、変わっちゃったのかも知れない…。君が来てから私、変わっちゃったかも知れない…」
〔ハッチの開閉音〕
レントン「待って、エウレカ! エウレカーッ!」
ランド「どうした、レントン? エウレカ、すっごい顔して飛び出してったぞ」
ロアビィ「ゲイナーの告白にシビれたのはわかるけど、焦り過ぎは逆効果だぜ、少年」
レントン「…そんなんじゃないです…。俺にも何が何だかわからなくて…」(わかんない…。何だかわかんないけど、俺…エウレカの力になりたい…)(それが俺の選んだ事だから…!)「すいません! 俺、エウレカを追います!」
〔ハッチの開閉音〕
メール「レントン…!」
ランド「いやぁ熱血だねえ、青春だねえ、熱いねえ。俺の若い頃を思い出すぜ」
サラ「ランドさんにも若い頃ってあったんですね…」
ベロー「当然っちゃあ当然だが、何か違和感、感じるぜ…」
ランド「フ…。俺もレントンのように夢に燃えてた頃もあったのさ」
メール「何か、今は不満ありありって感じ…。素敵な奥さん、もらって幸せじゃないの?」
ランド「はいはい…。ここで突っ込みを入れて、貴重な時間を無駄にするわけにはいかねえ」
メール「うん…。せっかくジャミル艦長にフリーデンのUNを借りたんだもんね」
ゲイナー「じゃあ、ランドさん。始めましょうか」
ランド「おう…まずは検索の条件は…っと…」
ガロード「しかし、上手くいくのか? UNで人捜しなんて…」
テクス「UNは流れてるニュースを見たり、データベースとして使ったりする以外にも様々な使い道がある」「ゲイナー君のように遠くの人と対戦ゲームをしたり、フリーなスペースに自由に書き込んだりといった具合だ」
ガロード「レントンとエウレカもここのUNで何かを調べてたみたいだな」
トニヤ「エウレカが飛び出してったのって、それが原因なのかもね…」
ウィッツ「しかしよ、どうしてあいつら、わざわざフリーデンのUN、使ってたんだ?」「まさか、月光号には端末が無いのか?」
ロアビィ「電力の節約じゃないの?」
ベロー「考えられるぜ。ゲッコーステイトのハップって人、かなりのケチって噂だからな」
テクス「真相は少し違うな。私の聞いた話では、ゲッコーステイトはUN嫌いだそうだ」
サラ「使いこなせば便利なのに…。やっぱり、変な人達…」
トニヤ「あの『ray=out』だって印刷するんじゃなくてUN上で発行すればもっと読者も増えるのにね」
ベロー「そっちの方の事情はともかく、こっちはUNを最大限に利用させてもらおうぜ、メール」
メール「うん…。もしかしたら、UNの書き込みの中にパパの目撃情報があるかも知れないからね」
テクス「厳しい事を言うようだが、信憑性の低いものを含めてUNはあまりにも膨大な情報が飛び交っている」「望む結果が得られる可能性は高くはないと思われる」
メール「それでも…他に方法はないから…」
サラ「メール…いろんな場所でお父さんの事、尋ねて回っていたものね」
ティファ「…ごめんなさい…。私の力でも、あなたのお父さんの事、わからなくて…」
メール「気にしないでよ、ティファ」
ティファ「でも…」
メール「ティファがあたしのために力を使ってくれようとしただけで嬉しいよ」「ありがとね、ティファ」
ティファ「うん…」
ガロード「メールの思い出ノートって、親父さん捜しの調査結果が書いてあるのか?」
メール「うん…。日記帳とビーター・サービスの業務日誌と帳簿も兼ねてるけどね」「ほら、こんな感じだよ」
サラ「ホントだ…。あたし達と会ってからの事もこんなに詳しく書いてある」
トニヤ「写真もきれいに撮ってあるし…これ出版したら売れるんじゃない?」
メール「ありがとう、トニヤ。あたし、これくらいしかビーター・サービスの役に立たないから」
ベロー「これ…vol.7って事はこの前に6冊も思い出ノートがあるって事か?」
メール「うん…。あたし、日記をつけるのが趣味だから」「ちなみにvol.1にはパパとあたしがダーリンに初めて会った時の事が描かれてるの」
ガロード「へえ…そいつは見てみたいな!」
メール「だ、駄目よ!」「…恥ずかしいから…」
ウィッツ「で、あのオッサンの夢に燃えていた頃ってのはどんな具合だったんだ」
メール「会ったばかりの頃はいつもムスっとした顔してて、それをパパによく怒られてたよ」
トニヤ「へえ…今のニタニタした顔からはとても想像出来ない…!」
メール「ビーター・サービスに来た頃のダーリンはいつもイライラしてて、パパとも喧嘩ばっかりしてた…」「後でよくパパが言ってた…。『あの野郎には、修理の仕事よりスマイルを教える方がしんどかった』って」
サラ「じゃあ、あの暑苦しいスマイルも親方さんの教えなんだ?」
メール「ううん。あの笑顔…ヒート・スマイルはあたしのためのものなの」「パパとケンカばかりしてたダーリンが怖くて泣いてたら、あの顔で笑ってくれたの」
ロアビィ「ドン引きだったろ、そりゃ…」
メール「ううん! その時から、あたし…ダーリンに首ったけだよん!」
ランド「こぅるあぁ! 人様がいない間に勝手に思い出、語ってんじゃねえ!」
ガロード「何だよ! せっかく、話がいい所なのに邪魔すんなよな!」
トニヤ「もしかして、ランド…それって照れ隠し?」
ランド「お前らもよぉ…。ガキの思い出話に無理して付き合う事ぁないんだぜ」
メール「何よ、ダーリンのバカ! そんな偉そうな口利くからにはパパの手がかり、見つけたんでしょうね!?」
ゲイナー「駄目だ、メール! 画面を見ちゃーっ!!」
メール「な、何よ、これ!? 水着のお姉ちゃんがいっぱいじゃない!」
ゲイナー「その…最初は真面目に調べてたんだけど、ランドさんが、そういうお店の情報を探すようになって…」
ランド「ゲ、ゲイナー君、何を言うんだ!? き、君が検索条件を間違えたからこんな結果になったんではないかね!?」
トニヤ「要するに二人は共犯者ってわけね、サイテー…」
サラ「ゲイナー! みっともない! 情けない! 恥ずかしいっ!!」
メール「ダーリンのエッチ! そんなに大きなおっぱいが好きなら、牛と結婚しろーっ!!」
ティファ「………」
ランド「ティ、ティファ君…そんな悲しい顔をしなくても…! これは男性として当然の性であって…」
メール「ダーリンの馬鹿っ! ゲインやホランドの爪のアカでも煎じて飲め!」
ガロード(その二人もランドと大差ないと思うけどな…)
テクス(同情するよ、ランド…。思春期の少女に男性の業は理解出来んさ…)
〔通信のコール音〕
ゲイナー「UNの回線から通信が入ってる…」
サラ「いかがわしいお店の呼び込みでしょ!? 接続を切りなさいよ!」
ランド「違う…! これは!?」
メール「アサキムからのSOS!?」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「父の思い出」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現済み〕
ランド「アサキムが来るのはこの辺りか、メール!?」
メール「う、うん! この地点で合流できるはずだけど…」
ランド「何て言ってもお前の命の恩人だからな。ここで恩返しさせてもらうぜ」
メール「ダーリン! 何か、来たよ!」
〔敵ユニット出現〕
チラム兵「弱い反応があったので部隊を動かしてみたら、例の特異点とは違うようだな」
チラム兵「どうします、隊長? 本隊に連絡し、指示を待ちますか?」
チラム兵「その必要はない。反応があった以上、機体を破壊して、奴らを捕獲する」
メール「ダーリン、チラムだよ!!」
ランド「アサキムの奴、チラムに追われていたのか!?」「やるぞ、メール! 連中もこっちに仕掛けてくる以上、遠慮は要らねえ!」
メール「うん! アサキムが来る前にあいつら、やっつけちゃおうよ!」
ランド「行くぜ、チラムさんよ! あんたらに恨みはないが、これも渡世の義理ってやつだ!」「そっちもその気のようだから、景気よく解体させてもらうぜ!!」
<戦闘開始>

<ランドvsチラム兵(最後の1機)>

チラム兵「あの二人程の力はないにしても、小さな特異点はこの世界にある程度の数はいるようだ」「それらも捕獲すれば、チラムの力になる…! やらせてもらうぞ!」

<敵全滅or4PP・味方援軍1&敵増援1出現>
※※敵全滅の場合のセリフ※※
ランド「ざっと、こんなもんだ!」
メール「さっすが、ダーリン! …これだけ暴れたら、昔の事、ちょっぴり思い出す?」
※※4PPの場合のセリフ※※
〔敵ユニット離脱〕
メール「チラム…逃げてったよ!」
ランド「ま…俺の熱さに恐れおののいた結果だろうな」
メール「そりゃ、あれだけ暴れればね…。…ちょっぴり、昔の事、思い出した?」

ランド「…親方に拾われる前の事はもう忘れたさ」「今の俺はザ・クラッシャーじゃあなく、ザ・ヒートだからな!」
メール「うん…!」
ランド「しかし…アサキムの奴、どこに行ったんだ…」
メール「待って、ダーリン! また何か来るよ!」
〔敵ユニット出現〕
メール「今度は連邦軍が来た!」
ランド「アサキムの奴、どんだけ面倒事に巻き込まれてんだ!」
〔ランドの周囲に爆発〕
ランド「ちいっ! これだけ一斉に撃たれちゃ、かわしきれねえ!!」
〔ランドの周囲に爆発〕
〔ランドに爆発〕

メール「きゃああっ!」
ランド「大丈夫か、メール!?」
メール「あ、あたしは大丈夫だけど、ダーリン、ケガしてるよ!!」
ランド「ビビってんな、メール! この程度、親方のマジ拳固に比べりゃ屁でもねえ…!」「行くぜ、ガンレオン! 闘魂、注入だ!!」
〔ランド、気力上昇〕
メール「すっごい! ダーリンの気合でガンレオンのパワーも上がった!」
ランド「俺の熱さがガンレオンに火を点けたのさ! こいつは俺の半身だからな!」
アサキム「さすがだね、ザ・ヒート」
〔味方ユニット出現〕
〔アサキム、ランドへ隣接〕

メール「アサキム! 無事だったのね!」
アサキム「すまない、メール、ランド。僕の事情に巻き込んでしまって」
ランド「気にすんな、兄弟! どうせ俺達は連邦軍にとってお尋ね者なんだ!」「俺はダチのためなら、毒も皿も食っちまうぜ!」
アサキム「ありがとう、ザ・ヒート。君はいい男だね」
ランド「褒め言葉は嬉しいが、まずは敵を片付けるのが先だ! 行くぜ、兄弟!」
アサキム「ああ…」
ジロン「ちょっと待った!」
〈出撃戦艦選択〉
〈出撃準備〉

〔味方ユニット出現〕
ガロード「やっと見つけたぜ、ランド!」
ラグ「案内、ありがとさん、レーベン大尉」
レーベン「いえ…! この程度はお安い御用です」
ランド「何だ、お前ら…? 何しに来たの?」
サラ「何よ、その言い方! せっかく助けに来たって言うのに!」
ゲイナー「そうですよ! そちらの方があなたを見つけてくれなきゃどうなっていたと思うんです!?」
ランド「気持ちは嬉しいけどよ…こいつは俺が個人的にアサキムに頼まれただけで…」
ジロン「水臭い事言うなって! こういう時はお互い様ってやつだ」
ロラン「ランドさんには僕達も何度も助けられましたからね。お手伝いしますよ」
ランド「お前ら…」
ホランド「何だよ、修理屋…。俺達が邪魔だってんなら、帰らせてもらうぜ」
ゲイン「後はお前が一人で何とかしな、ランド」
ランド「そうツレない事言うなって! 感謝してるぜ、思いっ切り!」
アデット「暑っ苦しい!」
※※エウレカ出撃の場合、セリフ追加※※
レントン「エウレカ…」
エウレカ「ニルヴァーシュは私が動かす…。レントンはナビをお願い」
レントン「でも…エウレカ…調子が悪いみたいだけど…」
エウレカ「大丈夫…。大丈夫だから、余計な心配はしないで…」
レントン「う…うん…」

レーベン「どうやら敵は無人部隊のようです! 自分も戦闘に参加します!」
クワトロ「やれるのか、レーベン大尉?」
レーベン「機体のテストも兼ねて、この地に来たのです…! やってみせます!」
ランド「OKだ、大尉殿! あんたも頼りにさせてもらうぜ!」
アサキム「ランド…。君はいい仲間に恵まれているようだ」
ランド「お前もその一人だぜ、アサキム!」
アサキム「ありがとう」(仲間…か。甘美な響きだね。昔の事を思い出すよ)
メール「それじゃ今日は解体大会だよ! みんな、ダーリンに続けっ!!」
ゲイナー(何て下手なシャレなんだ…!)

<敵9小隊以下or味方援軍1出現の次PP・第3軍増援1出現>
〔第3軍ユニット出現〕
セツコ「見つけた…! アサキム・ドーウィン!」
アサキム「………」
セツコ「私の怒りと悲しみをその身で思い知りなさい!」
ランド「あいつ、アサキムを狙っているのか!?」
メール「ダーリン! アサキムを守って!!」
ランド「言われるまでもねえ!!」
〔ランド、セツコへ隣接〕
セツコ「アサキム、覚悟!!」
ランド「そうはさせねえ!!」
[イベント戦闘「ランドvsセツコ」]
〔ランドに爆発〕
メール「きゃあぁぁぁぁっ!!」
ランド「くそおおおっ! てめえ、よくもメールを!!」
セツコ「どうして…! どうして、邪魔をするの!?」
〔耳鳴り〕
〔画面、湾曲〕

ガロード「こ、この耳鳴りは!?」
マシュー「また転移が起こるってのかよ!」
メール「お、同じだ…! パパが消えた時と同じだ!!」
ランド「メール!」
メール「思い出してきた…。あの日、ガンレオンにはパパとダーリンが乗っていて…」「流れ者のブレーカーと戦闘していて、今日みたいにダメージを受けて、ダーリンがケガして…」
ランド「しっかりしろ、メール! 今はそんな事を考えてる場合じゃねえ!」
〔ランド、精神コマンド「ド根性」使用〕
メール「ダーリン…!」
〔湾曲、収束〕
闘志也「耳鳴りが止まった!?」
ジュリィ「時空転移は起きないのか…!」
セツコ「あなたが誰かは知りません。ですが、私の邪魔をするのなら許しません!」
ランド「望む所だ、姐さん! 俺のダチを狙い、メールを傷つけたのを後悔させてやるぜ!」
アサキム「気をつけるんだ、ランド…! 彼女は手強い」「だけど、命を奪ってはならない。彼女がなぜ僕を襲うのか、その理由を知りたい」
ランド「了解だ、アサキム!」「感謝しろよ、姐さん! ダチに免じて、今日は半解体ぐらいでとどめてやるぜ!」

<レーベンが戦闘>
レーベン「このカオス・レオーは混乱した世界の秩序を守るために作られた機体だ!」「その力を今、見せる!」

<ランドvsセツコ>
ランド「随分とオシャレなマシンに乗ってるな、姐さん!」
セツコ「私のバルゴラを馬鹿にする気!?」
ランド「その逆だ。俺は修理屋だからな、機体を大事にする奴は嫌いじゃねえ」
セツコ「それでもあなたがアサキムの仲間ならば、私は戦う事をためらわない!」
ランド「上等だ! ダチに手を出すってんなら俺が相手になるぜ!!」

<アサキムvsセツコ>
アサキム「セツコ・オハラ…まだ僕を追うのか?」
セツコ「私に用があるのはあなたの方ではないの!? アサキム・ドーウィン!」
アサキム「君は何か勘違いをしているようだね…」

<セツコ撃破>
セツコ「こ、ここでバルゴラを失うわけにはいかない…!」
ランド「覚悟しな、姐さん! そのツギハギの息の根、完全に止めてやる!」
セツコ「そうはさせない! このバルゴラは私の命だから!」
〔第3軍ユニット離脱〕
ランド「ちっ…逃がしたか…!」
アサキム「彼女はまだ僕を追うつもりなのか…」

<敵&第3軍全滅・勝利条件達成>
ロラン「結局、今回の連邦軍の機体…全部、無人でしたね」
ソシエ「人と戦わないのは気が楽だけど何か凄き気持ち悪い…」
クワトロ「レーベン大尉、この部隊についての情報は?」
レーベン「おそらく辺境警備隊だと思います。無人機であるのは、人手不足が原因なのでしょう」
アサキム「助かったよ、ランド。君と君の仲間達に感謝する」
ランド「礼なんて要らねえよ。…で、お前…チラムと連邦に追われているのか?」
アサキム「見ての通りだよ。…理由については、ここで話す事は出来ないけどね」
アンド「さっきのえらい剣幕の姐さんは何者なんだ?」
アサキム「そちらの方はまったくわからない。ただ、僕の事をずっと追ってきている」「もしかしたら、僕を誰かと勘違いしているのかも知れない」
ランド「行くのか、アサキム?」
アサキム「すまない…。頼み事だけして立ち去るなんて、まるで君達を利用しているみたいだ…」「君はケガまでしたというのにね」
ランド「気にすんな。この程度はカスリ傷にも入らん」
アサキム「強靭な精神の賜物だね」
ランド「まあな。そこらは親方に仕込まれたのさ」
アサキム「心が折れなければ、痛みに悲鳴を上げる事もないか…。また会いたいな、ランド」
ランド「そっちの面倒事が片付いたら来いよ。ゆっくり一杯やろうぜ」
アサキム「わかった。また会おう、ザ・ヒート…」
〔アサキム、マップ端へ移動〕
〔味方ユニット離脱〕

ゲイナー「不思議な人だね、あの人…」
サラ「さーって現れて、さーって去っていく…。風みたい…」
メール「………」
ランド「どうした、メール? お前の大好きなアサキムにさよならも言わないでよ」
メール「ダーリン…」「もしかして、ダーリンはパパが消えた時の事、何か知ってる…?」
ランド「それは…」
メール「やっぱり、何か知ってるのね! どうして! どうして、ダーリンはそれを隠しているの!?」
ランド「…今はまだ話すべき時じゃねえ」
メール「ダーリン…」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ブライト「…新連邦軍は我々を標的とした特殊部隊を編成したと?」
レーベン「ザフトのミネルバとエゥーゴのアーガマは両軍の象徴と言える存在です…」「そこに連邦軍の意に従わないキング・ビアルの特機が協力している以上、最優先の攻撃対象となるのは当然でしょう」
兵左衛門「確かにな。戦術レベルで、これほどの戦力の集結は考えられないだろう」
タリア「その部隊はティターンズを中心とした編成なのですか?」
レーベン「ティターンズのメンバーもいますが、彼ら以外の旧連邦軍や旧連合系の特殊部隊まで集められているそうです」
ジャミル(ティファを狙うフロスト兄弟もそこに編成されている可能性が高いな…)
タリア「なるほど…。こちらがZEUTHを結成したのと同じ事を連邦もしたわけね」
レーベン「さらに反ティターンズを抑えるために、部隊名は旧連合のものから『ファントムペイン』を使うそうです」
クワトロ「そういった所まで頭が回るとは一筋縄ではいかないものを感じる。手強い敵になりそうだ」
ブライト「全体的な戦略とは別に、一点に集中させた戦力で邪魔者である我々を潰す腹か」
グエン「ですが、その精鋭を打ち破れば、新連邦の士気をくじき、反対勢力の人間を勇気づける事になるでしょう」
シャイア「う~ん…そこまでは私達、考えてないんですけど…」
エルチ「あたしやエマーンの人達は依頼されたエクソダスが成功すればそれでいいんですけどね」
ブライト「しかし、それだけの部隊を指揮する人物はかなりの大物なのだろうな」
レーベン「指揮官はパプテマス・シロッコ大佐…」「詳しい経歴は不明ですが、ジャミトフ・ハイマンの推薦である以上、彼と同じ世界の人間と思われます」
ブライト「クワトロ大尉…心当たりはないか?」
クワトロ「いや…私も聞いた事はない」
レーベン「ただ、彼は一部では『木星帰りの男』と呼ばれているそうです」
クワトロ「木星帰りか…。あの高重力の世界で生活していた人間のメンタリティは、計り知れないものがある」
ジャミル「手強い男なのは確実のようだな」
レーベン「こちらでも彼とファントムペインについてはより詳細な情報を調査中です。何かわかり次第、報告するつもりです」
ホランド「あんたら…連邦の人間だったら、デューイという男について知ってるか?」
レーベン「アゲハ隊の指揮官のデューイ・ノヴァク大佐の事でしょうか?」
ホランド「おそらく、そいつだ。奴もファントムペインに配属になったのか?」
レーベン「いえ…アゲハ隊は独立して活動を続けるようです」
ブライト「だが、アゲハ隊の標的がゲッコーステイトである以上、両部隊が共闘する可能性もある」
ホランド「ありえない話じゃねえな。あの男は自分の目的を果たすためなら、どんな手段でもとりやがる」
タリア「随分と詳しいみたいね。昔の知り合い?」
ホランド「…楽しくない思い出だらけだがな」
エルチ「って事は、連邦軍の凄い強い部隊が二つもあたし達を狙ってるって事!?」
源五郎「こうなると日本への協力要請がますます重要になってくるな」
エルチ「で、でも…その前にその連中が襲ってきたら…!」
シャイア「レーベン大尉、どうにかならないんですか?」
レーベン「ファ、ファントムペインもアゲハ隊も編成されたばかりですから、活動はまだ先になると思います…!」
エルチ「ああ、よかった! とりあえずは安心ね!」
レーベン「あ、安心されたのでしたら、お二人共もう少し離れていただけませんか?」
エルチ「本当に女性が苦手なんですね、レーベン大尉って」
シャイア「変な方…。私なんかを女性扱いするなんて」
レーベン「エ、エマーンの女性が18歳で女性としての能力を失うのは知っていますが…」「あなたは自分から見れば、十二分に女性です…!」
シャイア「うふふ…ありがとうございます、大尉。こうなると多元世界も悪くないわね」
レーベン「自分達カイメラの活動は影からの支援となりますが、いつかは決起を考えています」「自分の搭乗しているカオス・レオーもカイメラの独自の戦力として開発されたものです」
風見「軍の正規採用とは別の開発ルートを持っているのですな」
レーベン「今は資金等の援助しか出来ませんが、戦力が整えば、あなた方に対しても直接的な支援が可能となるでしょう」
兵左衛門「しかし、大尉…。そろそろ我々に打ち明けてくれてもいいのではないかな?」
レーベン「何をでしょうか?」
兵左衛門「あなた方の組織、カイメラのリーダーじゃよ」
レーベン「………」
風見「その方はブルーフィクサーを連邦軍から独立させた人物とにらんでいる」
ジャミル「我々の関係は信頼の上に成立している以上、知っておきたい事もある。教えてもらえないだろうか?」
レーベン「………」「…わかりました。ジャミル艦長のおっしゃる通りですし、自分もあなた方を信頼しています」「我々の指導者、それはエーデル・ベルナル准将です」
タリア「エーデル・ベルナル…!? それ程の人物だとは」
ホランド「誰だ、そりゃ? 名前からして女みたいだが…」
ブライト「新連邦軍内の有力者の一人だ。前線の戦略よりも、補給線やインフラの整備を担当している」
タリア「確かUNの設置の功績が認められて、准将に昇格したと聞いているわ」
グエン「そのような力を持った人間が我々の協力者とは心強い」
レーベン「エーデル准将は多元世界の秩序のために全てを懸ける覚悟が出来ておられます」
タリア「確かにね…。自分がリスクを背負う事で、これだけの離れ業をやってみせるのだから」
レーベン「エーデル准将もいずれは皆さんにお会いしたいと考えております。そして、その時は遠くないと思います」
兵左衛門「了解した。准将殿に感謝の旨を伝えてくれ」
レーベン「わかりました。この世界の未来を憂う同志として共に戦っていきましょう」

メール「………」
チル「ねえ、メール姉ちゃん…そろそろ気が暮れるから帰ろうよ」
ジロン「チルの言う通りだ、メール。このままじゃ凍えちまうぜ」
メール「うん…」
アナ「ランドが隠し事をしていた件、ショックだったんですね」
ゲイナー「でも、それは…きっと何か事情があっての事だと思うよ」
メール「わかってるよ、ゲイナー…。ダーリンが理由も無しに秘密を持つなんて考えられないもの」「…パパが行方不明になった事について、あたしには知らせたくない何かがあるんだよ、きっと…」
レントン「ねえ、メール…。ランドにその事を問い詰めるの?」
メール「ううん…。きっと、ダーリン…答えてくれないよ。あたしの事、子供扱いしてるから…」
ガロード「そ、それはよ…」:
メール「あたしだってわかってるよ…。全然、あたしがダーリンに釣り合ってないって…」「いつか大人になれば背も伸びて、胸も大きくなると思ってた…」
サラ「メール…」
メール「でも、きっと駄目だよ…。あたしはいつまで経っても、ダーリンの目にはみそっかすなんだ…」「パパがいなくなって4年…。あの時から身長も大きくならないし、子供のままだもの…」
ゲイン「じゃあ、もう数年辛抱してみせるんだな」
メール「ゲイン…」
ゲイン「あのオープンな男がずっと秘密を守ってきたんだ。その苦労は並大抵じゃなかっただろうさ」
メール「ダーリンも苦しんでたって事?」
ゲイン「大人は悲しみや痛みを表に出さない。なぜだか、わかるか?」
メール「わかんない…」
ゲイン「そういう感情は外に出した瞬間、たちまち自分を食い殺すのを知ってるからさ」
サラ「でも! 吐き出しちゃった方が楽な時だってあります!」
ゲイン「周囲の誰かにぶつけてか? …それは子供のやり方だな」
メール「あ…」
ゲイン「あいつも耐えてるんだよ。暑苦しい笑顔の下で、色んなものをな」
メール「パパの事も?」
ゲイン「それは俺にはわからん。わかるとしたら、あいつとずっと一緒にいたメールだけだろうさ」
メール「………」
ゲイナー「ゲインさんも何かに耐えているんですか?」
ゲイン「さてな…」「だが、これくらいの歳になれば誰にでもあるんだよ。心の底にへばりついた泥みたいな過去がな」「そいつは思い出したくもないのに時々勝手に浮かんでくるのさ…」
ガロード(それって…ジャミルにとっては15年前の戦争の事か…)
レントン(ホランドが軍にいた時の事を一切話さないのも同じなんだろうな…)
ゲイナー(ガウリ隊長やクワトロ大尉達もそんな過去があるのかな…)
メール「あたし…。ダーリンの気持ちも考えずにずっとスネてた…」「やっぱり、あたし…子供なんだね…」
ゲイン「気にするな。子供は子供でいいのさ…それが許される内はな」「だけど、メール…いつかはランドの荷物を半分持ってやんな」
メール「うん…」
〔雪の上を歩み寄る足音〕
ランド「おぉい、メール! こんな所にいたのか!」
メール「ダーリン…」
ランド「…すまねえ。コソコソやっていた事は俺も謝る! 許してくれ…!」
メール「いいよ…。ダーリンだって大人の男だもの。そういうの理解出来るよ…」
ランド「そっか…。ゲインがとりなしてくれたんだな…」「んじゃ、ゲイナー! お許しも出た事だから、またUNでお姉ちゃんのお店、調べようぜ!」
ゲイナー「ええっ!?」
メール「謝ってたのはパパの一件じゃなかったの!?」
ランド「ああ…そっちの方の秘密はその内話してやるよ」
メール「あたしが大人になったら?」
ランド「そうだな…。お前が俺の身長を抜いたらな」
メール「ダーリンの馬鹿! 女の子が、そんなウスラ馬鹿デカくなるわけないでしょ!」
ランド「はっはっは! 大きくなれよ、メール!」
サラ「こ、この人は…! 一瞬でも同情した自分が恥ずかしい…!」
チル「ねえ、アナ姫…ランドって本当にゲインの言う大人の男なのかな…?」
アナ「私にもわかりません…」
レーベン「あ~、こほん。よろしいですか、ランドさん」
ゲイン「ん? こちらの方は…」
レーベン「改めて自己紹介します。自分はレーベン・ゲネラール大尉、カイメラの所属です」
ジロン「もしかしてあの金ピカのタテガミ付きの人?」
レーベン「あの機体はカオス・レオー。カイメラが独自に開発した機体です」
ランド「それでだ、メール…。こちらのレーベン大尉が親方の捜索に協力してくださるってよ」
メール「本当ですか!?」
レーベン「ブレイク・ザ・ワールド以前にも転移現象が発生していた事は新連邦でも確認しています」「それを調べれば…もしかすれば、あなたのお父様の事も何かわかるかも知れませんから」
メール「ありがとうございます、レーベン大尉!」
レーベン「お気になさらないでください。あなた方は自分にとって同志なのですから」
ジロン「あんた…連邦の軍人さんだけどいい人なんだな」
ランド(親方…。親方が見つかるのと、メールが大人になるのどっちが先なんでしょうね…)(メールが大人になったら、俺はあの事をあいつに告げなけりゃならなくなっちまったみたいです…)(その時…俺達…前みたいに笑い合えるんでしょうかね、親方…)
【シナリオエンドデモ終了】

【バザー】

小隊員のあなたは必読! 戦技マニュアル、発売中。

【概要】
 アサキムの窮地を知り、救援のために出撃するビー
ター・サービス。再会したアサキムは多くを語らず、
去っていくのであった。


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