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No.32B
俺が俺であるために

【シナリオデモ1開始】
南アメリア大陸 新地球連邦軍サルタ基地

  ~サルタ基地 医務室~
ヴォダラク僧「………」
ミーシャ「終わったみたいね…」
ハップ「信じられんな…。呪文を唱えながら水をかけただけで、エウレカの表面のスカブがはがれてった…」
ヴォダラク僧「これはヴォダラクの聖水です。只の水ではないのです」
ほらんど「エウレカはどうなんだ? もう問題ないのか…!?」
ヴォダラク僧「第八勧界の果てにまで行った者がこの世である第三勧界に引き戻されると、あのような姿になると言われています」
ホランド「エウレカは世界の果てに触れてきたのか?」
ヴォダラク僧「…ノルブ師より伝授された龍樹の法は行いました「後はこの子の魂にヴォダラクがいかなるお導きを示されるかでしょう…

シュラン「…では、あなたの身柄は我々カイメラが預からせていただきます」
ヴォダラク僧「………」
シュラン「心配は要りません。我々は新連邦に所属してはいますがそのやり方に異を唱えるものです」「ヴォダラクについてのお話を聞かせていただいた後は安全な場所へとお連れ致します」
ヴォダラク僧「わかりました」
ホランド「あんたには世話になったな」
ヴォダラク僧「こちらこそ助けていただきました」「あの子…エウレカはもう大丈夫でしょうが、原因となったものには近づけないように」
ホランド「わかった…」
ヴォダラク僧「何事もヴォダラクのお導きのままに…」
シュラン「では、ホランドさん…。あなたはゲッコーステイトのリーダーとしてエーデル准将との会談に出席を願います」
ホランド「ああ…。今回の件で世話になった以上、断るつもりはねえ」
ミーシャ「エウレカは私達が見ているわ。安心して行ってきなさい」
ホランド「だが、原因は絶対に近づけるなよ」
ミーシャ「原因?」
ホランド「決まってる…。レントンの奴だ…」
ミーシャ「………」

  ~サルタ基地 会議室~
〔ドアノブを回す音〕
レーベン「失礼します、エーデル准将。ZEUTHの皆さんをお連れしました」
エーデル「ご苦労、レーベン大尉。あなたは下がっていなさい」
レーベン「はい…。では、失礼致します」
ジャミル「ジャミル・ニート、以下4名…入室させていただきます」
エーデル「ZEUTHの皆さん、初めまして。新地球連邦軍総司令部所属エーデル・ベルナル准将です」「皆さんのご活躍は既にお聞きしております。どうぞ、お座り下さい」
エルチ「で、では…! 失礼させていただきます!」
エーデル「そう緊張なさらなくても結構です、エルチ・カーゴさん」
エルチ「どうして、あたしの名前をご存知で?」
エーデル「協力をお願いしているのですから、お顔やお名前を存じ上げているのは最低限の礼儀です」
エルチ「感激です…! こんな立派な方があたしの名前を気に留めてくださるなんて!」
ホランド「どうだろうな…? 油断させておいて、俺達を一網打尽って考えかも知れねえぜ」
シャイア「ちょ、ちょっと…! ホランド!」
エーデル「さすがはゲッコーステイトのリーダー…。約束の地での政府を敵に回しての活躍は、只の噂ではないようですね」
ホランド「………」
エーデル「ですが、心配は要りません…」「今、この部屋には護衛の一人もいません。これが私の誠意と覚悟の証だと思ってください」
ホランド「…確かにな。背負っているリスクはあんたの方が大きい」
ジャミル「我々は世界中の国家や組織から追われる身となっています」「その我々と接触している事を知られただけで、連邦軍准将の地位にあるあなたの命取りとなるでしょう」
エーデル「そのために、このサルタに来たのです。ここは私直轄のカイメラの専用施設ですから」「ここであなた方と青いしている事は、決して外部には漏れません」
ホランド「用意は周到ってわけか。その若さで准将の地位にいるのは伊達じゃねえって事だな」
エーデル「そして、それだけの危険を冒してでも私はあなた方にお会いしたかったのです」
シャイア「もしかして、それは桂…いわゆる特異点に関係しての事でしょうか?」
エーデル「時空崩壊の危険性については新連邦もつかんでおりますし、カイメラでも独自の研究を進めております」「ですので、あなた方の意志を尊重し、桂木桂さんにも干渉する気はありません」
ジャミル「では、何が目的で我々と接触を?」
エーデル「それは、あなた方が我々の同志となってくれるかどうかをこの目で確かめたかったからです」
ジャミル「新連邦を内部から改革するというあなたの目的のためにでしょうか?」
エーデル「…既にレーベン大尉よりお聞きしていると思いますが、私はこの多元世界の未来を憂いております」「様々な国家や立場の人間達が望まぬ形で同居する事になった世界…。確かに、争いは避けて通れないでしょう」「ですが、世界は今、最大勢力である新連邦により半ば強引に統合されつつあります」
ホランド「で、あんたは新連邦に所属していながら、それが気に食わないってわけか」
エーデル「新地球連邦の理念自体は私も賛成しています」「人と人が結びつく事で力が生まれる事は紛れもない事実であり、様々な困難を乗り切るためにも必要であると言えます」「ですが、現在の新地球連邦は一部の人間の独善によって運営される私的な集団に成り下がっています」
エルチ「ブライト艦長から聞きました。ティターンズやブルーコスモスとかいう連中の仕業ですね」
エーデル「そうです。私は、この状況を内部から正すために身命を懸けて戦うつもりです」
ジャミル「プラントと秘密裏に接触しているのもそのためなのですね」
シャイア「でも、ザフトとそれに協力している向こうのZEUTHはひどい事をしているようです…」
エーデル「あなた方もUNを見たのですね…」「ザフト側がどのような意図を持ってあのような事をしているかは私にもわかりかねます…」「ですので、私はあなた方との会談の後、西ガリアへ向かい、デュランダル議長に事の真相を確かめるつもりです」
ジャミル「もし、その結果…議長との協力体制が決裂することになるとしたら…」
エーデル「その時は彼らザフトと…いえ、ギルバート・デュランダルとも戦う覚悟を決めるつもりです」
ホランド「なるほどな…。その戦力として俺達を取り込みたいと言うわけか」
エーデル「その点は明言させていただきますが、私はあなた方をカイメラの戦力に組み込む気はありません」「あなた方の存在こそが、私達にとって力となるのです」
シャイア「私達の存在…ですか?」
エーデル「そうです。何事にも囚われず、自分の信じた道を行くあなた方は自由のシンボルです」「そして、特異点である桂木桂、ニュータイプであるティファ・アディール、さらにエウレカを擁するあなた達は…」「様々な組織をかき回す存在となるでしょう」
ジャミル「我々の存在を囮として使うと?」
エーデル「そう取っていただいて構いません。無論、それに見合う援助はさせていただきます」
ホランド「気に入ったぜ、あんた。互いに利用し合うってんなら、ボランティアより余程信用出来る」
エーデル「…ですが、この世界のためとはいえ、あなた方を利用するという事実はやはり心苦しく思います」「それについては心からお詫びさせていただきます」
シャイア「そんな…! お顔を上げてください、准将!」
エルチ「そうですよ。今日からあたし達…お互いに協力者なんですから」
エーデル「ありがとうございます。そう言っていただけると、私も嬉しく思います」
ジャミル(世界のためか…。そのような事を正面から言える人間が新連邦にいるとはな…)(一切の嘘もためらいも無い目…。エーデル・ベルナル…本物という事か…)

メール「………」
シルヴィア「メール…晩御飯、持ってきたよ」
ラグ「今日の飯は、お前の好物のマカロニグラタンだ」
メール「いらない…」
マーイ「でも、食べなきゃ元気出ないよ」
リーア「そうよ。少しでもお腹に入れとかなきゃ」
メール「でも…」
〔お腹の鳴る音〕
チル「メール姉ちゃん! お腹、鳴ってるよ!」
アナ「やっぱり、お腹が減ってらっしゃるんですね」
メール「…不思議だよね…。人間じゃなくても、お腹…減るなんて…」
ミムジィ「それは…その…」
メール「えぇと…。その…この際だから話すけど…」「あたしだって、どこかおかしいなって…思ってたの。自分の身体の事…」
ラグ「メール…」
メール「だって、16歳にもなってこんなペチャパイとポンポンお腹だよ? おかしいと思うわよ、そりゃ…」「何かの病気なのかなって思ってたけど…まさか、人間じゃなくなってたなんてね…」
ガロード「そ、そのよ…。俺達…何て言えばいいか、わかんないけど…」
ゲイナー「元気出してよ。メールは、やっぱりメールだから…」
メール「やだなぁ。そんな当たり前の事、難しい顔して言わないでよ!」
サラ「え…?」
メール「人間じゃないって言われればショックだけど、今まではあたしも周りのみんなもそんなの気づかなかったんだよ?」「じゃあ、人間としてやってくのだって出来るんじゃない? 違う?」
ティファ「違わない」
メール「だから、あたしは今まで通り、メール・ビーターでやっていきます! これからもよろしく!」
モーム「素敵です、メール様!」
桂「前向きな所がメールの魅力だな。惚れ直したよ」
メール「うふん、桂。今なら、失恋した乙女だから簡単に落ちるかも知れないよ?」
ミムジィ「失恋って…」
メール「…やっぱり、あたし…ダーリンの事…ランドの事は許せない…」「あたしたちに起こった色んな事全てはあいつが原因だったのに、ずっとそれを隠していた…」「その上でビーターサービスとガンレオンを乗っ取って、のうのうと生きていたと思うと…」
ゲイナー「それは違うよ、メール…! ランドは、そんな男じゃない!」
竜馬「あの人は全ての責任を自分自身で取るつもりでいるんだ」
ガロード「お前が行方不明になった時だって、必死になって世界中を捜していたんだぜ!」
メール「それでも、パパが消えてしまった事とあたしを騙してきた事は変わんないよ…!」
ゲイン「そこまでだ、メール」
メール「ゲイン! どうせ、あんたもランドの肩を持つつもりなんでしょ!」
ゲイン「まずは飯を食えよ。せっかくのグラタンが冷めちまったぜ」
トニヤ「本当だ! 待ってて、メール。もう一回、温めてくるから」
トール「いいよ、トニヤ! 少しぐらい冷たくなってたって…」
トニヤ「ダメダメ! 冷えたグラタンなんて、グラタンじゃないよ」
メール「…そうだね…。じゃ、お願いするね」
ゲイン「冷えたグラタンはグラタンじゃない…」「冷めちまったザ・ヒートはランド・トラビスじゃないな…」
メール「どういう意味よ、それ?」
ゲイン「さてな…。飯を食ってから、自分で考えてみな」「身体はともかく、オツムまで成長を止めてたんじゃないんだろ?」
メール「むう…」

  ~サルタ基地 格納庫~
〔整備の音〕
ランド「ふう…。すまなかったな、爺さん。結局、手伝わせちまってよ」
ジエー「しかし、ホントにいいんか? ワシに任せときゃ、ガンレオンで天下を取らせてやるぞえ」
ランド「だってよ、爺さんの改造プランは無茶苦茶だったじゃねえか!」
ジエー「どこがよ!? 1000ミリ砲!? ギザビームライフル!? それとも斬街刀の事か!?」
ランド「悪いな。俺はガンレオンを戦争の道具にする気はねえんだ」
ジエー「喧嘩上等、天下統一でいくならあれぐらいの武装化は必要だっての!」
ランド「俺は修理屋だ。ザ・クラッシャーじゃねえんだ」「…いや…今がその時かも知れねえかもな…」
ジエー「その時ってのは?」
ランド「親方に言われたのさ。…モノを直すのと、ぶっ壊すのは表裏一体。お前は、その片方だけで生きてきた…」「もう片方の直すってのは俺が教えてやる。だが、何かを修理するためには何かをぶっ壊すのが必要な時もある…」「その時は誰にはばかる事なく、ザ・クラッシャーに戻れ…ってな」
ジエー「ふん…ふん…」
ランド「つまんねえ事を語っちまったな。忘れてくれや、爺さん」「とりあえず、ビーター・サービスのガンレオンは修理用マシンだ」「親方が昔言ってた『封印』ってのを外してはみたが、こいつはあくまで一時的なもんだからな」
ジエー「おかしな男だにゃあ。ワシの超ド級改造プランを蹴って、自分の美学を貫くとは…」
ランド「おかしいってんなら、爺さんも負けてねえぜ」
ジエー「サンキュー・ベリーマッチョ!」
ランド「で、爺さん、いいのかい? この基地のメカニックだと思うが、俺と一緒に遊んでてよ…」
ジエー「だって、ワシ…退屈だったんだもん。難しい政治の話…ワシ、わからにゃいし…」「ワシに出来る事といったら、唯一つ! 一に研究、二に研究、三四が無くて五に研究にゃ!」
ランド「よくわかんねえが、仕事熱心なこった」
〔歩み寄る足音〕
レーベン「こんな所にいたんですか、ジエー博士!」
ジエー「オッス、レーベン! 20時間ぶり?」
レーベン「ふざけてる場合じゃないですよ! 勝手に出歩いて…」
ランド「何だ、レーベン? お前…この爺さん、知ってんのか?」
レーベン「この方はカイメラ専属の技術士官のジエー・ベイベル博士です」「少々人格には問題がありますが、素晴らしい頭脳の持ち主なのです」
ランド「!」
レーベン「驚かれるのも無理はありませんよ。博士は、数多くの功績にも関わらず気さくな人柄で…」
ランド「これで人格の問題が『少々』だぁ!?」
ジエー「ワシをナメとんのか、レーベン!!」
レーベン「す、すいません、訂正します! ジエー博士の人格には多大な問題を含んでおります!」
ジエー「オッケー!」
ランド「異議無し!」
レーベン「このコンビ…耐えられない…」
???(エーデル)「レーベン大尉…ジエー博士は捕獲しましたか?」
レーベン「は、はい!」
エーデル「ありがとう、レーベン。あなたにはいつも苦労をかけます」
レーベン「いえ! 自分にとっては本望であります!」
ランド「誰、この美人さん?」
ジエー「ええい! 頭が高いぞ、修理屋!」「こちらにおわす御方こそ、恐れ多くも天下のカイメラの統括者、エーデル・ベルナル准将であるぞい!」
ランド「へへ~! し、知らぬ事とはいえ、とんだご無礼を!」
エ^デル「お、お顔を上げてください! そのような事をなさらなくても…」
ランド「いや…。爺さんの遊びに付き合ってやっただけだよ」
エーデル「そうですか。ああんたは優しい方なのですね」
ランド(俺のヒートスマイルをマドンナスマイルで返した…。やってくれるぜ、准将さんよ…)
レーベン「エーデル准将、こちらはZEUTHのランド・トラビス氏です」
ランド「すまねえな、准将さん。爺さんに俺の仕事の手伝いをさせちまってよ」
エーデル「とんでもない…! またジエー博士が勝手に他人様のメカをいじったのですね…!?」
ジエー「だって、ワシ…寂しかったんだもん…。エーデル様…ワシを放っておいて、どっかに行っちゃうし…」
エーデル「だからといって、他人様に迷惑をかけていいという理由にはなりません…!」
ジエー「アイラビュ~! この哀れなジジイにお仕置きを!」
〔画面、明滅〕
〔殴打音〕
エーデル「あ…! つ、つい手が…」
ジエー「キョーレツ、モーレツ、ハレツ、サクレツ! レッツゴー天国!」
ランド「お、おい…! 大丈夫か、爺さん…色んな意味で!」
ジエー「もっと…もっとにゃん! 強く、激しく、荒々しく、猛々しく! ワシをぶって欲しいにゃん!!」
ランド(やべえ…。この爺さん…モノホンだ…)
エーデル「も、申し訳ありません。お見苦しい所をお見せしてしまって…」
ランド「気にすんなよ。しつけには体罰も必要な時もあるさ」
レーベン「し、しつけって…」
ランド「フ…准将さんよ、すました軍人様かと思ったら、意外な程人間らしいじゃないの」「俺は嫌いじゃないぜ、そういうの」
エーデル「ありがとうございます」
レーベン「………」
ジエー「ん? んん? 気になる、レーベン? 修理屋とエーデル様が急接近じゃぞい?」
レーベン「じ、自分はそういう目的で准将に仕えているわけでは…」
ジエー「美女と野獣ってのは意外にハマる組み合わせだからのぅ」「いやいや…。美女と珍獣ってのもアリ? ワシとか、ワシとか、ワシとか?」
レーベン「博士…もう黙っててください…」
シュラン「エーデル准将…お話中、申し訳ありません。…ランド・トラビスはこちらかな?」
ランド「おう! 俺に何か用か?」
シュラン「セツコ・オハラという人物からあなた宛に緊急の通信が入った」
ランド「何っ!?」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「俺が俺であるために」


【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕
〔セツコの周囲に爆発〕

セツコ「くっ…!」
アサキム「どうした、セツコ・オハラ? それで終わりかい?」「頼みの綱のザ・ヒートも間に合わなかったようだね」
セツコ「………」
アサキム「自分の無力さを噛みしめ、その涙を僕に捧げるんだ」
セツコ「お前の望む通りになどならない…! なるものですか!」
アサキム「そうか。ならば…」
セツコ「…!」
ランド「ちょっと待った!!」
〔味方ユニット出現〕
ランド「そこまでだ、アサキム! これ以上、てめえの好きにはさせねえぜ!!」
セツコ「ランドさん…! ガンレオンはどうしたんですか!?」
ランド「とりあえず置いてきた!」
セツコ「と、とりあえずって…」
ランド「もし、あの野郎の目的がガンレオンだったとしたら…」「ノコノコ乗って出てきちゃ思う壺ってやつだからな!」「ま…ダッガーしか乗れるましんが無かったってのは計算外だったがよ」
アサキム「いい読みをしているよ、ザ・ヒート…」「だが、それが君の命取りになる」
ランド「へ…ダチ面を止めたと思ったら、今度は殺し屋に早変わりかよ! 節操のねえ野郎だぜ!」
アサキム「僕の仮面はいくつもあるのさ」
ランド「そんな野郎だってんなら、俺も遠慮無しでぶん殴れるってもんだぜ!」「覚悟しやがれ、アサキム! 今日はザ・クラッシャーでやらせてもらうぜ!!」
〔ランド、爆発しながら前進〕
〔ランドに爆発〕
ランド「うわああああああっ!!」
セツコ「ランドさん!」
ランド「ちっ…いけねえな…! 叫び癖がついちまったぜ!」
アサキム「それは君の心の中の何かが壊れてしまった証拠さ」「もう君は以前のように耐える事は出来ない。痛みに悲鳴を上げるだけ…」
ランド「てめえ…!」
アサキム「だが、ガンレオンがない以上、君の悲鳴は届かない」「残念だが、傷だらけの獅子の消去は次の機会に持ち越しだな」
ランド「くっそぉぉぉぉぉっ!! やられる前にメールの身体の事だけは聞かせてもらうぞ!」
アサキム「ククク…嫌だね」
ランド「てめえぇぇぇっ!!」
セツコ「ランドさん!」
〔セツコ、ランドへ隣接〕
〔セツコの周囲に爆発〕

セツコ「くっ!」
ランド「何やってんだ、セツコ! 俺と心中する気かよ!?」
セツコ「あなたは殺させない…! 私の誇りに懸けても!」
ランド「お前…」
アサキム「今回の転生も失敗か…」「ならば、来世のために君の魂を貪ろう。このシュウロウガで」
ランド「!」
〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
アサキム「おや…? ザ・ヒート、君の仲間が来たようだ」
ランド「お、お前ら! どうして、ここに!?」
ガロード「どうしてもこうしてもあるかよ! また年甲斐もなく独りで突っ走ってよ!」
ジロン「話はレーベン大尉に聞いた! あのアサキムってのが見つかったなら、俺達だってやるさ!」
アポロ「俺達の仲間をド汚い手で痛めつけた野郎だからな…! ぶっ飛ばしてやるぜ!」
ランド「お前ら…」
レーベン「すみません、ランドさん…。皆さんには黙ってろとの言いつけを破ってしまって…」「でも、自分もあなたに無茶をして欲しくはないんです!」
ランド「よく言うぜ! オンボロのダッガーを押し付けたくせによ!」
レーベン「そ、それは…」
シュラン「では聞くが、あなたはモビルスーツの操縦が出来るか?」
ランド「出来ねえ!」
サラ「恥ずかしげもなく言い切った!」
ベロー「何だよ、あのオッサン! 全然落ち込んでねえぞ!」
シュラン「ならば、ウォーカーマシンを用意したレーベンの厚意を責めるのは筋違いだ。違うか?」
ランド「ごもっともで…」
jハミル「わかったら、一度帰還しろ。あの男の相手は我々でする」
ランド「了解! セツコ! お前も来い!」
セツコ「は、はい!」
〔ランド&セツコ、エルチへ移動〕
ゲイン「さて、兄さん。お前さんの相手は俺達がするぜ」
ゲイナー「あなたはランドさんだけじゃなく僕達も騙したんです…!」
竜馬「話してもらうぞ! お前の正体と、その目的を!」
アサキム「フフフ…さて」
〔敵ユニット出現〕
ツィーネ「お待たせ、アサキム」
アデット「あの女、また来やがったね!」
アサキム「ツィーネ…彼らの相手をしてやってくれ」
〔アサキム、後退〕
弁慶「あの野郎! 高みの見物のつもりかよ!」
隼人「ちっ…! どこまでも余裕を見せてくれる」
マリン「こうなったら、手下を潰して奴を引きずり出すまでだ!」
アサキム「出来るかな、君達に?」
桂「やってみるさ…! 俺達の全力でな!」
ガロード「………」
ウィッツ「どうした、ガロード? 何か気になる事でもあるのか!?」
ガロード「い、いや…。レントンがいないと思って…」
ロアビィ「エウレカの側についてんだろ。どうせ戦闘じゃ、大して役に立たないからな」
ホランド「あのガキ…! まだ懲りてねえようだな!」
ジャミル「今は目の前の敵に集中しろ、ホランド!」
ホランド「チッ…」
タルホ「………」
シュラン「気をつけろ、レーベン。敵は新連邦の機体を自動操縦で操っているらしい」
レーベン「了解だ…! 何としても、あの男の企み…暴いてみせる!」
アサキム「ZEUTH…。君達の手で僕を止められるかな? 太極へと進むこの僕を」
<戦闘開始>

<ツィーネ撃破orアサキムと戦闘or敵10機以下or3PP・味方援軍1出現>

アサキム「…メール・ビーターもこの場にいるのなら…」「少し挨拶をしておこう」
〔アサキム、前進〕
ゲイナー「来るか…!」
アサキム「さあ、シュウロウガ…お前の力を彼らに!」
〔アサキム、MAP兵器「」使用〕
雷太「くそっ! スカした態度は伊達じゃないってわけかよ!」
オリバー「こいつの相手は骨が折れそうだぜ!」
セツコ「アサキム・ドーウィン…!」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ランド「くそっ! こうなったら四の五の言ってる場合じゃねえ! ガンレオンを出すぞ!」
メール「駄目!」
ランド「メール…お前…」
メール「ガンレオンはビーター・サービスのもの…。あたしとパパのものよ…!」「あんたなんかの好きにはさせないよ、ランド!」
ランド「久々に聞いたぜ…。お前が俺の事…名前で呼んだの…」
メール「ふざけないで! あたしとパパの生活を壊していったザ・クラッシャー!」
ランド「………」
メール「パパがゴロツキだったあんたを拾わなければ、あたし達の家は壊れる事なんてなかった!」「やっぱり、あんたはザ・クラッシャーだったんだ!」
ランド「…言いたい事はそれだけか?」
メール「!」
ランド「あの日の事を黙っていたのは悪かった…」「無い頭なりに考えての事だったが、結局裏目っちまったみてえだ。それは謝る…」「だけど、俺は行かなきゃならねえ…。いや…行かなきゃならねえのは俺達だ…!」
メール「あたしにガンレオンに乗れって言うの!?」
ランド「今は俺達二人がビーターサービスだ…! 行くぞ、メール!」「あのアサキムの野郎をぶん殴る! そのためにお前も力を貸せ!!」
メール「………」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔戦闘マップ1から継続〕
〔味方ユニット出現〕

ゲイン「ランドか!」
ガロード「メールも乗ってるのかよ!?」
メール「………」
アサキム「ランド・トラビスとメール・ビーターとガンレオン…」「とりあえず、因子が揃ったか」
〔アサキム、ランドへ接近〕
アサキム「さあ、ランド。苦痛の雄叫びを聞かせてくれ!」
〔ランドの周囲に爆発〕
ランド「ぐうっ!」
アサキム「ハハハハ! 君は感じているだろう!? 耐え難い痛みを! その心中にね!」「スフィアに反応し、傷だらけの獅子が目覚める! 君達は極上の贄なんだよ!!」
ランド「るせえよ…。この卑怯者のドグサレが…!」「俺はもう二度と痛みに屈しねえ…! そう誓ったんだ!」
アサキム「アハハハハハ! 心の芯が折れた君に何が出来る!?」
ランド「…確かに俺の心の中の大事な何かは壊れちまったよ…。だから、あの時は声が出ちまった…」「だがな、俺は修理屋! ビーター・サービスのザ・ヒートだ!」「壊れたものは直す! 人でも機械でも心でも!! それが修理屋の生き様だ!!」
メール「!」
ランド「やっちまった事はどうしよもねえ…。その事実はひっくり返らねえよ…」「だが、修理屋ってのはな! それを必死で直して、元通り…いや、元より良くするのが仕事だ!」
メール「それ…パパの言葉…」
ランド「だから、俺は自分のやった事を取り繕うような真似はしねえ!」「やっちまった事は自分の力でどうにかするのが俺の…」「ザ・ヒートのやり方だ!!」
〔ランド、気力上昇〕
ジロン「燃えてる…! ランドとガンレオンが燃えてるぜ!」
サラ「あの人…本当に全然落ち込んでなんていなかったんだ…」
ゲイナー「違う…!」「ランドだって傷ついた…。でも、あの人はそれを…」
ランド「解説は勘弁してくれ、少年! ケツがカユくなる!!」
メール「暑苦しい!」
ランド「メール…」
メール「…パパがいなくなってからも色んな事があった…。つらい事、悲しい事、痛い事…」「でも、全部そのヒートスマイルで乗り切ってきた…。ダーリンの暑苦しさで…」
ランド「熱さを失っちゃ俺じゃねえ…。いつだって俺は俺でありたい」「そして、メールはメールだ。何があってもな」
メール「うん!」
ガンレオン「それじゃ初公開と行くぜ! これがガンレオンと俺達の超絶やる気モード!!」「ガンガン! ガンレオンだ!!」
[イベントデモ「ガンレオンマグナモード起動」]
メール「力があたしとガンレオンにみなぎる…!」
ランド「行くぜ、メール! 今がその時だっ!!」
〔ランド、アサキムへ隣接〕
[イベント戦闘「ランドvsアサキム」]
〔アサキム、爆発しながら後退〕
アサキム「!」
ランド「どうだ、アサキム! これが俺達とガンレオンの力だ!」
アサキム「傷だらけの獅子を制御したか」「君は僕の想像以上だ、ザ・ヒート」
〔アサキム、精神コマンド「ド根性」使用〕
ランド「へ…ガンレオンのガンガンモードにびびったようだな!」
メール「超ダサッ!!」「あれはマグナモードって名前にするの! 反論は認めないからね!」
ランド「まあいい! 今回だけは折れてやらあ!」「やるぜ! まずは俺達を騙してたアサキムを泣いて詫びるまで、ぶん殴る!」
メール「うんっ!」
チル「やったぁ! ランドとメールが仲直りした!」
ジロン「俺は全然、心配してなかったけどな!」
ゲイン「フン…夫婦ゲンカは犬でも食わないってもんさ」
アサキム「ザ・ヒート…メール・ビーターとの絆を取り戻したか」
ランド「言ったろ? 修理屋は何でも直すってよ!」
アサキム「ならば、君達に与えよう。絶頂へ至る程の苦痛…逃げられない過去、そして罪を」
メール「やれるもんなら、やってみなさいよ! 可愛さ余って憎さ1000倍なんだから!」
ランド「殴られりゃ誰でも痛いんだ! お前にもそれを教えてやるぜ!!」

<ランドvsアサキム>
ランド「てめえが俺達を助けたのは全て計算ずくの罠だったとしても借りがあるのは事実だ!」「せめてもの恩返しだ! 一発でキメてやるぜ!!」
アサキム「義理堅い男だな、君は。だからこそ、僕の仕掛けた罠も効果を発揮した」
ランド「図星だよ! そいつは俺も認めてやる!」「だが、今の俺は怒り心頭だ! その涼しい顔を俺の熱さで歪ませてやるぜ!」
アサキム「君は実にいいね、ランド・トラビス…」

<ランドvsツィーネ>
ツィーネ「タフな男だね、あんたは…。こんな出会いでなければホレてしまいそうだよ」
ランド「そいつはどうも! だが、俺は性格の悪い女は好みじゃねえんだよ!」
メール「味方のふりして近づいてくる悪女なんてお呼びじゃないんだから!」
ツィーネ「言ってくれるね、お嬢ちゃん。人間じゃないくせに悪態だけは一人前かい?」
メール「そ、そっちだって人間離れしたデカおっぱいのくせに!」
ランド「駄目だ、メール! それじゃひがんでるだけだ!!」
メール「きーっ! く、悔しい!!」
ツィーネ「ありがとうね、お嬢ちゃん! お礼に大好きなダーリンの悲鳴をまたたっぷりと聞かせてあげるよ!」

<ガロードvsアサキム>
ガロード「この黒幕野郎! お前を倒して全てをはっきりさせてやるぜ!」
アサキム「君に僕が倒せるかな?」
ガロード「出来る出来ないはやってみてからの話だ!」
アサキム「フフフ…期待しておくよ」

<ジャミルvsアサキム>
アサキム「いい動きだ…。鍛えられた戦士のものだね」
ジャミル「この男、パイロットとしてもかなりの腕を持っている…!」「この男と機体、いったい何者なんだ…!?」

<竜馬vsアサキム>
竜馬「何だ、この機体は…!? パワーでもゲッターと互角だと!」
アサキム「君の機体と僕のシュロウガは属性が違う…」「悠久の時を彷徨えば、君にもわかるさ」

<ジロンvsアサキム>
ジロン「今日は絶対に逃がさないぞ! お前をとっ捕まえて、ランドとメールに謝らせてやる!」
アサキム「君に謝る必要はない…」「僕は正しい事をしたのだから。君にもそれがわかるさ…冥界へ墜ちた後でね」
ジロン「そうやって理屈で誤魔化すのは悪人の証拠だ!」「俺はお前のような卑怯者を許すつもりはないぞ!」

<桂vsアサキム>
アサキム「特異点…。君は自分の使命をわかっているか?」
桂「言われるまでもない! この世界を時空崩壊から救うのが俺達の役目だ!」
アサキム「でも、僕の魂を救うことは出来ないね」
桂「どういう事だ…!?」
アサキム「さあて、ね」

<ゲイナーvsアサキム>
ゲイナー「話してもらう! どうして、僕達を騙してまでこんな事をしたのかを!」
アサキム「君が事実を知ったところで、どうする事も出来ない」
ゲイナー「そうやって、人の事を見下して! いったい何なんだ、あなたは!?」
アサキム「さあ…何なんだろうねえ」

<ゲインvsアサキム>
ゲイン「大したもんだよ。自分の目的のために、あそこまで丹念に計画を積み重ねるとは」
アサキム「僕にとって時間とは無限獄…今回のいい退屈しのぎになったよ」
ゲイン「はた迷惑な事だ…。その遊びと余裕がお前の命取りになると思え…!」

<アポロvsアサキム>
アポロ「何だ、てめえは…!? まったく匂いがしやがらねえ!」
アサキム「………」
アポロ「お前、本当にいるのか? 幻じゃねえだろうな!?」
アサキム「幻…? いや、僕は時と因果律の幽因さ」

<ホランドvsアサキム>
ホランド「誰かを利用するやり方ってのは見せ付けられるとヘドが出るほどムカつくもんだぜ!」
アサキム「君に僕を非難する権利があるのかな?」
ホランド「てめえ…! そういう人をナメた物言いは火に油を注ぐようなもんだぜ!」

<マリンvsアサキム>
アサキム「君の心は悲しみのブルー…いい色だ」
マリン「心ある者なら誰でもお前のやった事は許さない! それだけの事だ!」
アサキム「心ある者か。だが、大罪を背負ったものは…」「無限獄に囚われ、幾多の時空を彷徨う」

<ツィーネ撃破>
〔ツィーネに爆発〕
ツィーネ「ちっ…忌々しい! 私をここまで追い込むとはね!」
アサキム「下がっていろ、ツィーネ。後は僕がやる」
ツィーネ「わかったわ、アサキム。…あなた事だから、大丈夫だとは思うけど…」「気をつけてね…」
〔敵ユニット離脱〕
レーベン「あの女…心の底からアサキムに忠誠を誓ってるようだ」
桂「惚れた女の一念って奴か? 怖いねえ…」

<アサキム撃破・勝利条件達成>
〔アサキムに爆発〕
アサキム「僕は君を見くびっていたよ、ランド・トラビス」
ランド「今頃わかったかよ、このトウヘンボクが!!」
アサキム「傷だらけの獅子も君には驚いている。そして、過ぎ去った時を思い出し、彼は泣く…」
ランド「アサキム! やはり、てめえ…ガンレオンの事を知ってやがるな!」「答えろ! こいつは何なんだ!? 親方が跳ばされた事とメールの事もこいつが関係しているのか!?」
アサキム「その話は次の機会にしよう。君と僕は引き合う運命にあるのだから」
ランド「待ちやがれ、アサキム!」
アサキム「また会おう、ザ・ヒート」
〔敵ユニット離脱〕
ランド「あの野郎…」
ジロン「行っちまったぜ…」
レーベン「あのアサキムという男、ランドさん以外は眼中に無しというわけか…」
メール「…アサキム…」
ランド「そのよ…メール…。やっぱり、悲しいか…? アサキムがあんな奴で…」
メール「そりゃね…。アサキムはあたしの心の王子様だったから…」「でも、大丈夫。あたしにはダーリンがいるから」
ランド「お? 俺…ダーリン復活?」
メール「今さらランドって呼ぶのも変な感じだから仕方なくよ…!」
ランド「OKだ! 俺も他の名前で呼ばれるとどうもしっくり来ねえ!」
桂「とりあえずは一件落着?」
ミムジィ「そうみたいね」
ジャミル「二人の積み重ねた時間は、そう簡単には壊せないだろうな」
ゲイン「たとえ壊されても直しちまうさ。あいつは修理屋だからな」
ランド「へ…てめえのケツも拭けねえんじゃ、修理屋の看板は出せねえんだよ」「さ…帰ろうぜ。サルタ基地で待ってる美女と珍獣に挨拶もしなきゃならんからな」
メール「うん!」
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

???

アサキム「………」
ツィーネ「嬉しそうですね、アサキム…。ザ・ヒートに痛みの悲鳴を上げさせるのは失敗したというのに…」
アサキム「急ぐ必要はない…。彼とはもう少し楽しみたい」
ツィーネ「傷だらけの獅子が見せた力の一端…。あれこそがあなたの求めているものなのですね」
アサキム「皮肉だね。呪われたこの身を因果の鎖から解き放つには…」「逆にその力を僕自身が手に入れるしかないとは…」
ツィーネ「アサキム・ドーウィン…」
アサキム「この件…君の主に報告するかい?」
ツィーネ「私の主はあなただけ…。この身も心も運命も捧げます」「世界が破壊された日…。私も因果の鎖に囚われ、全てを失った…」「同じ痛みを持つあなただけが私の魂を救ってくれましょう」
アサキム「フッ…可愛いね、ツィーネ…」
ツィーネ「そのためにも、あの男は私に追わせて下さい。必ずやあの男に痛みの悲鳴を上げさせてみせます」
アサキム「ツィーネ、君もあの男に魅了されたか…」「素晴らしいよ、ザ・ヒート…。傷だらけの獅子の操者に相応しい」
ツィーネ「あなたが、準備を整える間に私はもう一つの任務に動きます」
アサキム「チラムか…。彼らは、愚かにも太極への道を人の手で開こうとしている」
ツィーネ「ご安心を。奴らの浅知恵を止める準備は新連邦内でも既に進んでいるようです」「チラムの時空修復計画…D計画とやらを伝えてやれば新連邦はすぐにでも動き出すでしょう」
アサキム(そうすれば、世界はまた混沌が広がる…。その中で僕は呪われた道を歩み続けよう)(そして、僕が僕であるために…木に似た存在を全て抹消し、太極へと至る)

南アメリア大陸 新地球連邦軍サルタ基地

ランド「…で、セツコ…。お前さんは、どうしてアサキムを追ってるんだ?」
セツコ「…ごめんなさい…。それは…」
ランド「話したくないのなら構わねえよ。嫌な事を思い出させちまったみたいで悪かったな」
セツコ「あの男…アサキム・ドーウィンが何者で、何を目的としているかは私にもわかりません…」「でも、私はあの男を倒さなくてはならないのです。私達の誇りにかけても…」
ランド「その言葉、信じるぜ…。お前の目を見れば、誰だってな」
セツコ「ありがとうございます…」
ジャミル(悲しみを湛えた瞳…。余程の事が彼女にはあったようだ…)
メール「これからセツコさんはどうするんですか?」
セツコ「またアサキムを追います…」
ランド「そのよ…俺達も…」
セツコ「駄目です、ランドさん…。あなたには他にやる事があるはずです」「私にはアサキムを追う事しかないんです…。だから、私が行きます…」
ランド「すまねえな…。力になれなくてよ…」
セツコ「いいえ…今日だって助けてもらいました。ああんた達と心を一つにする事が出来た…それだけで私は十分です」
ランド「そうか…」
セツコ「アサキムの情報をつかんだら、ランドさんにも連絡します」「グローリー・スターのコールサインは私からのものだと思ってください」
ランド「グローリー・スター?」
セツコ「私の大切なものです…」「では、失礼します。あなた達の無事を祈っています」
メール「セツコさんも気をつけてくださいね」
セツコ「ありがとう、メールさん…。あなた達を信じています」
〔歩き去る足音〕
ランド(じゃあな、セツコ…。無理すんなよ…)
〔走り寄る足音〕
ジエー「無事じゃったか、ダーリン!」
ランド「おいおい、爺さん! そのダーリンってのは何だよ!?」
ジエー「お前さんの仲間に聞いたんにゃ。ダーリン以外の名前で呼ばれると虫酸が走るって」
ゲイン「そういう事だ、ダーリン」
ガロード「今まで悪かったな、ダーリン。ランドなんて呼んでよ」
大尉「そうった事情なら、ワシらも呼び方を改めるぞ、ダーリン」
ランド「どうして、そこでシャイアやアデット先生やタルホやヒルダやサラやトニヤが来ねえんだよ!」
つぐみ「偏った人選!」
ギジェット「どうして、あたしやシルヴィアが入ってないのよ!」
メール「そういう問題じゃないわよ! ダーリンをダーリンって呼んでいいのはあたしだけなんだから!」
ジエー「こっちのカワイコちゃんは?」
メール「初めまして! ダーリンのフィアンセのメール・ビーターです!」
ジエー「うひょぉ、ダーリン! お前さん、ロリコンじゃったか!?」
ランド「話すと長くなるから省略するがとりあえず否定しておく!」
ジエー「残念だのぉ…。同好の士を見つめたと思ったのに…」
シルヴィア「じゃ、じゃあ…こっちのお爺ちゃんって…」
エルチ「チル、アナ姫…近寄っちゃだめ!」
ジエー「心配するにゃ、お嬢ちゃん! ワシは年下ならマイナス50歳、年上ならプラス50歳までOKにゃ!」
ピエール「守備範囲ひろっ!」
ロアビィ「だが、下はともかく上は無いだろ…」
ジエー「でもね…でも、いっとう好きなのは…」「エーデル様にゃ!」
エーデル「あ…ありがとうございます、博士…」
竜馬「では、この人が…」
レーベン「そうです。こちらがエーデル・ベルナル准将です」
エーデル「初めまして、ZEUTHの皆さん」
ジロン「格納庫にいるって事は…俺達に会いに来たのかい?」
ゲイナー「まさか…! 准将って言えば、連邦軍の中でもかなり偉い人だよ!」
エーデル「そのまさかですわ」
サラ「ほ、本当にあたし達に会いに来てくれたんですか!?」
エーデル「准将という地位は職務に対するものであり、そこから離れれば私も一人の人間です」「その一人の人間として、協力をお願いするあなた達と直接お会いして話をしたかったのです」
竜馬「そうだったんですか」
桂「素敵な笑顔…。クラクラくるね、こりゃ」
エーデル「皆さんは己の身一つでこの多元世界を生きていくたくましさに満ち溢れています」「皆さんの姿は私に勇気と力を与えてくれるようです」
アポロ「へ…褒められると、背中からケツの辺りがムズムズしてくるぜ」
シリウス「下品な…。准将の前で恥を知れ」
エーデル「御気になさらないで下さい。ここは地位も名誉も関係ない場です」
ランド「そういうこった。この准将さんは、そういうのを気にしない御人らしいぜ」
エーデル「ランドさん…。レーベンとシュランからあなたの活躍をお聞きしました」
ランド「そんな立派なもんじゃねえよ。只の自分の尻拭いだ」
ガロード(ぷ…柄にもなく照れてやんの…)
メール(も、もしかして…これは本気のライバルの出現かも…!)
エーデル「私もあなたのように修理屋として戦っていくつもりです。この世界を正すために」
ランド「頑張ってな。俺もあんたを応援させてもらうぜ」
エーデル「あなた達の自由な戦いはきっと私の助けになってくれます」「エーデル「そのお礼というわけではありませんが、資金と物資を提供させていただきくと同時にレーベン大尉をお預けします」
メール「じゃあ、レーベン大尉はこれからあたし達と旅をするの?」
レーベン「はい。よろしくお願いします、皆さん」
桂「こいつはいい! 俺達でレーベン大尉の女性恐怖症を治してやろうぜ!」
ジエー「ワ、ワシも! 女の子、怖い! マンジュウ、怖い! エーデル様、怖い!」
シュラン「ジエー博士…ご無理を言うのも程々にしてください」「博士には、やっていただかないといけない事が数多くあるのですから」
ジエー「ちぇ…シュランは固いのぉ…。レーベン…土産話とお宝フォトを楽しみにしてるぞい」
レーベン「わかりました、ジエー博士」
メール「…ねえ、ダーリン…。いつか言った事、覚えてる?」
ランド「ん?」
メール「ダーリンの背を追い抜いたら、パパの事を話してくれるって約束」
ランド「…いつかお前の身体が治ったら、そういう日が来ると思ってたんでな…」
メール「ダーリンの馬鹿! いくら成長したって、女の子がそんなに大きくなるわけないでしょ!」
ランド「わかった、わかった。もうちょっとハードルを下げるとすっか」「じゃあ、お前の髪が肩まで伸びたら…」
メール「結婚しよ!」
ランド「ぶほあっ!!」
メール「だって、パパの事はもう聞いちゃったし、あと残ってるのは、それしかないもん」
ランド「だからってよぉ…」
メール「何よ! 不満があるってんなら、みんなの前で宣言するわよ!」「あたしの髪が肩まで伸びたら…」
ランド「うおあああああああああっ!!」
〔走り去る足音〕
サラ「逃げちゃった…」
トニヤ「こういう時、男ってだらしないわよね」
ゲイン(一難去って、また一難…。苦労が絶えないな、ザ・ヒート…)
メール「ゲイン…。あたし、頑張ってみるよ」「前にゲインが言ってたようにダーリンの荷物を半分持てるようになってみせる」「だって、やっぱりグラタンは熱い方が美味しいもん!」
ゲイン「頑張れよ、メール。みんながお前達を応援してるぜ」
メール「うん…! 結婚式には、みんなも呼ぶからね!」
ゲイン(ランド…お前も頑張らなきゃならないようだぜ…)

  ~サルタ基地 医務室~
エウレカ「………」
〔ドアノブを回す音〕
エウレカ「レントン…」
レントン「………」
エウレカ「何しに来たの…? ここにはミーシャ以外は誰も入れないはずだけど…」
レントン「ミーシャもみんなも格納庫に行ってる…。向こうで何かあったみたいだから…」
エウレカ「私…君に会っちゃいけないって言われた」
レントン「…僕もそう言われた…。僕が近くにいると、君が不安定になるって…」
エウレカ「それは本当よ…」
レントン「!」
エウレカ「だって…私の心拍数が上がるもの…」
レントン「………」「でも、これだけは知って欲しいんだ…。俺は君を守るためなら、何でもやるつもりなんだって…」
エウレカ「………」
レントン「そりゃホランドや大人達にはかなわないかも知れないけど、俺だってやるよ…!」「だって、俺は君が…君の事が!」
エウレカ「いやっ!」
レントン「エウレカ…」
エウレカ「お願い…近寄らないで…」
レントン「エウレカ…」
エウレカ「………」
レントン「…くっ…」
〔ドアノブを回す音〕
エウレカ「………」「…だって…レントンが…私を変えちゃうから…」「だから…」
【シナリオエンドデモ終了】

【バザー】

あらゆる局面で最大限の戦闘力を。A-アダプター、絶賛発売中。

【概要】
 再び襲い来るアサキムを迎え撃つビーター・サービ
ス。絆を取り戻した二人は、ガンレオンの秘められた
力を目覚めさせるのであった。


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