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No.37B
粛清の嵐

【シナリオデモ1開始】
北アメリア大陸北西部

  ~アークエンジェル 艦内~
ネオ「………」
マリュー「………」
キラ「…まだ眠ってるんですか?」
マリュー「服を着替えさせるときに一度目を開けて自分は新地球連邦第88独立機動軍所属、ネオ・ロアノーク大佐だと名乗ったそうよ…」「でも、検査に出たフィジカルデータはこの艦のデータベースにあったものと100%一致したわ」
カガリ「じゃあ…!」
マリュー「この人は…私達の知るムウ・ラ・フラガよ…。肉体的には…」
キラ「僕達にフラガ少佐を届けてくれたザ・ストームという人もその事を知っていたんでしょうね」
ジャミル「ラミアス艦長…。そのフラガ少佐という方は?」
マリュー「このアークエンジェルの乗員だった人物です」「二年前…前大戦の最後の戦いで戦死したと思っていたのですが…」
ジャミル(この面持ち…。艦長にとっては特別な男性だったという事か…)
カガリ「どういう事なんだ? さっきの肉体的というのは…」
マリュー「それは…」
ネオ「…さっきから聞いてれば勝手な事を言ってくれるな…」「俺はいつ少佐になったんだ?」
キラ「あ…」
ネオ「大佐だと言ったろうが、ちゃんと。捕虜だからって勝手に降格するなよ」
マリュー「あ…ああ…」
ネオ「な、何だよ…」「一目ぼれでもした、美人さん?」
マリュー「………」
〔ハッチの開閉音〕
ネオ「行っちまったよ…。俺…何か悪い事、言ったか…?」
キラ「ムウさん…」
ネオ「ムウって誰だ…? もしかして、俺の事を言ってるのか?」
ジャミル「この男…記憶がないのか?」
ネオ「失礼な事を言ってくれるな。…そりゃちょっとばかり俺の過去は曖昧なところがあるが…」「もう一度言うぜ。俺は新地球連邦軍第88独立機動軍所属、ネオ・ロアノーク大佐だ」「ムウだとか、フラガ少佐だとか言われても何の事だか、さっぱりだ」
カガリ「どうなってるんだ、いったい…」
キラ「………」
ジャミル(人の精神を制御する研究の副産物として記憶の刷り込みがある…)(この男…ネオ・ロアノークとしての記憶を刷り込まれているのか…)
【シナリオデモ1終了】

【戦闘マップ1開始】

〔味方ユニット出現済み〕
総裁「デュランダルめ、やってくれる…。このタイミングで地球連邦を内から破壊する策に出るとは」
ウェズリィ「連邦にとっては全世界を網羅するUNが命取りになりましたな」「おそらく事実を知った市民は暴動を起こし、下手をすれば連邦は各国家に分裂する事になるでしょう」
チラム兵「首都に侵攻していた連邦の部隊も後退したとの事です」
総裁「ザフトに虎の子の新兵器を落とされ、後方があの騒ぎだ…。さすがに退かざるを得ないだろう」
ウェズリィ「結果として、デュランダルに借りを作る事になってしまったのが残念です」
総裁「そうかな…? 我々は奴の茶番に利用されただけに過ぎないのかも知れんぞ」
ウェズリィ「と、おっしゃられますと?」
総裁「まあいい…。確証がない以上、今はプラントに敵意を見せるのは危険だ」「何しろ、奴は地球連邦の腐敗を暴く正義の人物なのだからな」
ウェズリィ「はあ…」
総裁「艦隊を首都に戻せ。時空制御装置が無事である以上、チラムは終わりはせん」「D計画を再始動し、時空修復の主導権を握るぞ」
ウェズリィ「了解です。…全艦転身!」
チラム兵「レーダーに反応! こちらに高速で接近する機体を感知しました!」
〔敵ユニット出現〕
ウェズリィ「連邦の追撃部隊か!?」
チラム兵「特務隊の報告レポートに該当機体あり! 連邦軍ではないようです!」
アサキム「…太極へ至る道…資格のない者がそれを手にしてはならない」
〔アサキム、総裁へ接近〕
総裁「奴の狙いは時空制御装置か!」
ウェズリィ「迎撃しろ! 何としても装置を守れ!!」
アサキム「遅いよ」
〔アサキム、MAP兵器「エンブラス・ジ・インフェルノ」使用〕
〔味方ユニット撃破〕

ウェズリィ「時空制御装置が!」
総裁「何という事だ…。D計画が…世界が…崩壊する…」
アサキム「これでいい。多元世界の枠が、また揺らぐ…」
〔アサキム、マップ端へ移動〕
〔敵ユニット離脱〕
〔味方ユニット出現〕

セツコ「そんな…。また一足遅かったの…」「ランドさん…。私達は後手に回っています…。このままでは全てが手遅れになります…」
アテナ「スター3、状況の説明を願う! 奴は何者だ!?」
セツコ「申し訳ありません。私はあの男を…アサキム・ドーウィンを追います!」「詳しくはZEUTHのランド・トラビスに聞いて下さい…!」
アテナ「待て! まだ話は終わっていない!」
セツコ「では、失礼します!」
〔セツコ、マップ端へ移動〕
〔味方ユニット離脱〕

アテナ「我々を誘導してくれたあのセツコという女…いったい何者なのだ…?」
オルソン「アテナ…私も行く」
アテナ「え…」
オルソン「時空制御装置が破壊された今、D計画は失敗したも同然だ」「そうなれば、上層部は再び特異点による時空修復を計画し、私と桂を使おうとするだろう」
アテナ「でしたら、桂木桂を捕獲してチラムの存続を…」
オルソン「…それが正しいか、わからなくなった」
アテナ「おじさま…」
オルソン「だから、私は桂に会いに行く。そして、もう一度自分のすべき事を考えてみたい」
アテナ「待ってください、おじさま! でしたら、私も一緒に行きます!」
オルソン「駄目だ。お前はチラムに残り、情報を集めるんだ」「あのセツコというパイロットが追っているアサキム・ドーウィン…。そして、新連邦の混乱…」「まだまだ事態が動く。頼むぞ、アテナ」
〔オルソン、マップ端へ移動〕
〔味方ユニット離脱〕

アテナ「おじさま…無事をお祈りします…」
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ガリア大陸 ベルフォレスト

  ~ベルフォレスト 街中~
〔騒乱〕
市民(中年・男)「賢人会議に協力していた人間を許すなーっ!!」
市民(若者・男)「何が影の支配者だ! 戦争を起こすような奴らに俺達の自由と平和を渡すなーっ!!」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
〔騒乱〕

アクセル「…何の騒ぎだ、こりゃ?」
市民(若者・女)「あそこの会社の社長が賢人会議の協力者だったんですよ」
アクセル「それで焼き討ちかい…。いくら何でもやり過ぎだろうが…」
市民(中年・女)「何を言ってるんです!? 戦争を引き起こした賢人会議に協力していたんですよ!」「きっと、この会社は裏では奴らに協力して、とんでもない悪事をしてたに違いありません!」
市民(若者・女)「そうよ! そんな奴らは罰を受けるべきよ!」
アクセル(たまらんな、こりゃ…。鬱屈してたもんが一気に噴き出しおったか…)(なあ、レントン…。お前も怒りに任せて後先考えずに暴れておらんだろうな…)

  ~ガレエジ・サーストン~
ドミニク「お帰りなさい、サーストンさん」
アクセル「すみませんな、ドミニク君。君に留守番なんぞさせちまいまして」
ドミニク「いえ…気になさらないでください。…それで街の様子は?」
アクセル「君の予想通りですデュランダル議長の発表でどこもかしこも大騒ぎですよ」「君は連邦軍の軍人さんなんでしょう。こんな所にいていいのですか?」
ドミニク「え、ええ…その内、戻らなくてはならないのですが…」
アクセル「…君は賢人会議の関係者なのですかな?」
ドミニク「決して、そんな事は…!」
アクセル「そう慌てなくてもいいですよ。君が何者であろうとレントンの友人であるなら、この家の客人ですから」「気の済むまで、ここにいてください」
ドミニク「ありがとうございます、サーストンさん…」
ハヤト「…ドミニク君。そちらがサーストンさんかな?」
アクセル「こちらは?」
ドミニク「あ、すいません! 留守の間にいらしたお客さんです」
ハヤト「ハヤト・コバヤシと言います。初めまして、アクセル・サーストンさん」
アクセル「で、何の用ですかな? メカの整備を頼みに来たにしては手ぶらのようですが」
ハヤト「ちょっと大掛かりなものでしてね。ものを運び込む前に、まず話だけでもと」
アクセル「こんな老いぼれに大層な仕事の依頼が来たもんですな」
ドミニク「そんな…! サーストンさんは伝説のメカニックと謳われた方と聞いています!」
アクセル「…レントンの友達にしてはつまらん事を知っているもんですな」「あいつはワシの事をしみったれた町工場のジジイぐらいにしか思ってないはずですが」
ドミニク(あの馬鹿…! アクセル・サーストンの偉業ってのを知らないのか…!?)
アクセル「まあいいでしょう…。こんな世界です…仕事があるだけでも幸せだと思わんといけませんな」「コバヤシさんと言いなすったな。話を聞く前にお茶にでもしましょうか」
ハヤト「ありがとうございます、サーストンさん。噂通りに仕事熱心な方でこちらも助かりそうです」
アクセル「食ってくためには働かねばならんですから。…もっとも、世間の連中はその意欲を失いつつあるようですが…」
ハヤト「ロスト・シンドロームですか…」
アクセル「何です、それは?」
ハヤト「友人のジャーナリストが命名したのですが、不安感によって生きる気力や判断力が失われていく症状です」「多元世界という不安定な場での生活がその原因と考えられているそうです」
アクセル「仕方ないと言えば、そうかも知れません。ブレイク・ザ・ワールドでは、数え切れない命が失われましたからな…」「そして、今も時空転移は人々に永遠の別れを強いります…」
ハヤト「命が失われる恐怖と痛みが、人々の心に暗い影を落としていってるのですね」
アクセル「だが、そうやって不安に溺れれば、生きていく意味さえ忘れちまいます。そうなったら終わりです…」「頭は考える事を止め、誰かの言った事を鵜呑みにしてそれに踊らされるようになるだけでしょう…」
ハヤト「その結果が今回の世界中の暴動だと私も考えます」
ドミニク(不安感や恐怖は人間から思考力や気力を奪っていく…)(デューイ大佐の読み通りに世界は動いていく…。そして、次に来るのは…)
アクセル(レントン…お前はどこにいる…? まさか、お前まで生きる意味を失っちゃおらんだろうな…)

北アメリア大陸 新地球連邦本部

  ~新地球連邦本部 賢人会議~
連邦軍艦長(エウレカ)「ご報告申し上げます! デューイ・ノヴァク大佐以下、反乱軍がこちらへ迫っています!」
ブラヤ「奴め…。ギルバート・デュランダルの演説を利用するとは…」
クゼミ「だが、あまりにもタイミングがよすぎる。やはり、あの男…」
〔扉の開閉音〕
コーダ「!」
デューイ「…それもこれもあなた方が真実を隠し続けた故の事…」
ブラヤ「真実を公にする事だけが幸福を得る手段ではない。その逆もあるのだよ」
クゼミ「遅過ぎたのだよ。アゲハが報告された時…そして、世界が混乱に飲まれた時には…」「人はこの大地に増え過ぎていた」
ブラヤ「我らをこの星へと導いた方舟にはもはや乗り込めん程にな」
デューイ「………」
〔銃を構える音〕
クゼミ「その銃で何をする気だ?」
デューイ「あなた方には時代から退場してもらいます」
クゼミ「解放してくれるというのかね? 大衆に真実を隠し続けるというこの苦しみから」「我々を倒せば、その覚悟を背負う事になる」
デューイ「その程度の覚悟なら…」
〔銃声×2〕
〔人の倒れる音〕

デューイ「…後はシロッコの方か」
コーダ「あなたを牢から解放した時からあいつかこうなるのではないかと思ったわ」「それで、この後…あなたはどうするつもりなの?」
デューイ「どうする…? もはや我々が真に生きる手段は殲滅しかありません」「時空が崩壊する前にコーラリアンを滅ぼすのです」
コーダ「………」
デューイ「クテ級は門に過ぎません。やがて抗体とでも言うべきものが現れ、人類の殲滅が始まるでしょう」「そうなる前に叩く…。そうしなければ人は生き続けられず、世界は滅びます」「これはこの惑星…この世界の覇権を賭けた争いなのです」
コーダ「力無き者は覇を唱えられないわ」
デューイ「私に力が無いと?」
コーダ「…あなたに忠誠を…デューイ・ノヴァク…」
デューイ「………」

ジャミトフ「…見事だ、パプテマス・シロッコ。私の失敗は貴様の中の野心を見抜けなかった事だろう」
シロッコ「野心…? そのような俗な感情でしか物事を語れない者に世界を任せるわけにはいかないだけです」
ジャミトフ「ジブリールはどうした?」
シロッコ「彼は既にこの地を脱出しましたよ。あなたの部下のバスク・オムの一派と共に」「あれだけ反目しあっていたのに、ここに来て手を取り合うとは素晴らしい事です」
ジャミトフ「………」
シロッコ「彼らは世界の覇権を賭け、死力を尽くして抵抗を続けるでしょう。あらゆるものに対して」
ジャミトフ「武闘派と権力欲の権化のような連中だ。後の事より、己のホシンと怒りの行き場の方が大切なのだろう」「そこまで計算して、連中を見逃すとはな…。大した男だ」
シロッコ「閣下に登用していただくだけの器量は備えているつもりです」「そして、新たな時代は新たな天才を要求したまでです」
ジャミトフ「それが貴様だと言うのか…! パプテマス・シロッコ!」
シロッコ「………」
〔銃声〕
〔人の倒れる音〕

シロッコ「老人の役目は終わったのだよ、ジャミトフ・ハイマン」
コープランド「あ…ああ…」
シロッコ「ジョセフ・コープランド。賢人会議とロゴスの後ろ盾を失った今、あなたにも表舞台から退場してもらう」
コープランド「わ、私もジャミトフ達のように殺すつもりか…!?」
シロッコ「栄えある新地球連邦の初代大統領であるあなたには、相応しい幕引きを用意した」「不安に震える市民を安心させる事があなたの最後の仕事だ」
コープランド「何だと…」

北アメリア大陸北西部

  ~アークエンジェル 食堂~
ミチル「デュランダル議長の演説の影響で世界各地が混乱しているみたいね」
隼人「あれだけのインパクトだ。当然と言えば、当然だろうな」
シリウス「チラムを犠牲にしてまで成した策だ。この混乱も議長の計算の内なのだろう」
ジュン「凄い人ですね、デュランダル議長って…。先の先まで読んで行動するなんて…」
麗花「でも、そのためにラクス・クラインの替え玉まで用意するなんて…」
シリウス大衆に自らの声を伝えるためとはいえ、そこまでやるとはな…」「そこまでの策士である彼のあなたの中には、世界のあるべき姿というものが既に出来上がっているのだろう」
桂「その議長様の描く世界の中には俺達の居場所はなさそうだな」
竜馬「エマーンを使って俺達を逮捕しようとした以上、そうなのでしょうね…」
サラ「私達がヤーパンでミネルバやアーガマと別れた事を怒ってるのかな?」
ゲイナー「…推測だけど、ザフトは僕達の戦力を畏れているんだと思う」
マリン「ありえる話だな。寄せ集めとは言え、俺達にはかなりの戦力が集まっている」「それがどこの組織にも属さずに動き回っているのは目障りだろうさ」
桂「だから、エマーンを使ってまで俺達を妻変えようとしたってわけか」
ゲイナー「…色々とお世話になったんだから直接、協力して欲しいと言ってくれれば考えないわけじゃなかったのに…」
隼人「だが、もう遅いな…。ここまで話がこじれちまった以上、そう簡単に手打ちってわけにはいかねえ」
シリウス「何より我々はギルバート・デュランダルの裏の顔を知ってしまった」
サラ「ミネルバやアーガマ、キング・ビアルのみんなとはもう別の道を進んでるんだね…」
アポロ「気分悪いぜ…。あいつらもザフトの一員になって変わっちまったしな…」
ランド「しかしよ…。あんだけ正面切って、連邦の黒幕をプラントがさらした以上…」「これからザフトと連邦は正面からガチでぶつかり合うのか?」
レーベン「その前に連邦は身内で戦い合う事になるでしょう」
メール「どういう事なの、レーベン大尉?」
レーベン「現在、新地球連邦はデュランダル議長の発表により、大混乱を起こしています…」「そして、賢人会議に反対する一派はこれを気に一気に攻勢に出ると思われます」
オリバー「クーデターって事か?」
レーベン「…おそらく血の粛清が行われるでしょう」
雷太「その反対派ってのは、大尉の所属しているカイメラとは別物なのか?」
レーベン「ええ…。・エーデル准将はあくまで平和的な解決を望んでいます」「今回のクーデター…下手をすれば、連邦の支配者が賢人会議から別の人間に移るだけの話かも知れません」
ランド「で、お前さんの女神様、エーデル准将とはまだ連絡がつかないのかよ?」
レーベン「残念ながら…。シュランも必死で調査しているのですが、状況が状況だけに難しいようです…」「補給線を担当するエーデル准将は反対派に軟禁されている可能性が高いと思われます」
メール「元気出してください、大尉…。きっとエーデル准将も無事ですよ」
レーベン「ありがとう、メール…」
〔ハッチの開閉音〕
ガロード「大変だ、みんな! 今度は新連邦の方がUNで重大な発表をするらしいぜ!」
メール「賢人会議の人が反論するのかな…?」
ランド「とにかく、こいつは見ものだ。また世界が動くだろうぜ…」
メール「もう! そんな他人事みたいに言って!」
ランド「そんな気分にもなるぜ。上の方の連中は、俺達みたいな下々の事情なんざお構いなしでやってるからな…」

〔映像の繋がる音〕
コープランド「地球圏全ての人達へ。私は新地球連邦大統領のジョセフ・コープランドです」「既にご存知の通り、プラントのギルバート・デュランダル議長により新地球連邦最高意志決定機関…」「通称、賢人会議の存在が全世界に公表されました」「…余計な弁明はいたしません」「私を含めた賢人会議の構成員が政治、軍事、経済において、私的な見解で超法規的決定を下していた点を認め…」「全ての人々に深くお詫びを申し上げます」「既に賢人会議の構成員、協力者は逮捕…もしくは処罰を下され、新地球連邦は改革されつつあります」「私も職を辞し、裁きを受ける事で連邦大統領としての責任を全うする所存です。誠に申し訳ございませんでした」「なお、臨時という形ではありますが、議会はフィクス・ブラッドマン氏を後任として選出しました」「以降は彼に全権をゆだね、市民の皆様と共に一刻も早い秩序の回復と平和を願うつもりです」「では、ブラッドマン臨時大統領…後はお願いします」
ブラッドマン「…ただ今、紹介にあずかりましたフィクス・ブラッドマンです」「連邦議会の一員として今回の一件ははなはだ遺憾であり、改めて賢人会議の責任を追及するつもりです」「先日のチラム侵攻も賢人会議の独断であり、この件については新政府はチラムに対して謝罪し、変わらぬ友好を誓う所存です」「事実、反賢人会議派である我々はチラム侵攻に対して、独自に組織した特殊部隊を派遣しました」「これがその時の映像です」
〔モニターの開く音〕

ブラッドマン「…これがその時の映像です」
〔モニターの開く音〕
キラ「あれは…!?」
ピエール「マジかよ…おい!?」
ランド「あれ…俺達じゃねえかよ!!」
ジロン「知らなかった…。俺達って連邦の特殊部隊だったんだ…」
ガロード「そうじゃねえよ! 勝手に俺達、連邦の一員って事にされちまってんだ!!」
ブラッドマン「ご存知の方もいらっしゃるでしょう。これが特殊部隊の旗艦であるアークエンジェルです」「彼らは反賢人会議派の一員として、政略結婚の道具になりかけたオーブ代表を救出し…」「先日のチラム侵攻でも協力者と共に賢人会議の派遣した部隊を迎撃しました」
メール「どうなってるの…!? ねえ…これってどうなってるの!?」
桂「おい…キラ! お前達…本当は連邦の一員で俺達を騙していたのか…!?」
キラ「違います…! 僕達も…何がどうなっているかわからないんです…!」
レーベン「これは反賢人会議派の情報操作です…! 市民にインパクトを与えるために我々を利用しようとしてるんです!」
ガロード「汚い真似をしてくれるぜ! 俺達を使ってプラントにお返しかよ!」
大介「賢人会議に反対していた人間達が連邦の新たな指導者になってもその本質は変わらないという事か…」
ゲイン「その連中、議長殿の演説を利用して目の上のタンコブを落としたってわけか。やるもんだね、まったく…!」
ゲイナー「世界は変わらない…。それどころか、あの演説がきっかけでさらに戦いが広がっていく…」
ブラッドマン「市民の皆さんの平和と安全のために新地球連邦は戦います!」「異星人の侵略、プラントとの戦争…人々の生活を脅かす者に対して断固とした態度で臨む事を宣言します!」
〔歓声〕
ブラッドマン「また、武装蜂起した旧賢人会議派の残党、ロゴス一派とも徹底的に戦うつもりです! 私は正義として力を行使します!」
パーラ「何が正義だよ! あたし達の事を利用しておいて!」
サラ「そうよ! あんなのが連邦の指導者じゃさらにひどい事になるんじゃないの!?」
ロジャー「…あの俗物が服を着て歩いているような男が改革の旗手とは思えんな。裏に黒幕がいるのだろう」
シリウス「私も同意する。デュランダル議長の先読みに匹敵するだけの才覚を持つ人間が糸を引いていると見た」
ゲイン「ピンチをチャンスに変えるだけの知恵の持ち主だ…。手強いぜ、こいつは…」
ランド「その野郎が連邦の新しい支配者ってわけか」
レーベン「エーデル准将…。まさかあなたは、その者達の手に掛かって…」
ブラッドマン「…私は皆さんに誓います! あらゆる敵に対して、新地球連邦は断固とした姿勢を貫きます!」「新地球連邦こそが人類の意志統一機関であり、この混迷の世界を正しい方向に導く唯一無二の指導者なのです!」

バスク「シロッコめ! 完全に我々を潰す腹か!」
ジブリール「新たな大統領がブラッドマンとはな…! よりによって、あのような小物を立てるとは舐めた真似をしてくれる!」
ジャマイカン「い、いかがします、バスク大佐…!?」
バスク「このままシロッコとデューイの好きにさせてなるか!」「連邦軍を二分してでも、奴らに思い知らせてくれるわ!」
ジブリール「既に我々に協力する人間は北大西洋のヘブンズベースに集合している」「そこには奴らに対する切り札も用意してある」「あの者達は、この世界の真実を知る…。必ずや我々の力となるはずだ」
バスク「よし…全艦に通達! これより我々もヘブンズベースへ進路を取る!」
〔通信のコール音〕
ジャマイカン「バスク大佐…フロスト兄弟と名乗るものからこちらに通信が入っています」
バスク「諜報部のエージェントか…。確かカテゴリーFとかいうニュータイプの出来損ないだと聞くが…」
ジャマイカン「有益な情報を土産に我々に合流したいとの事です」
バスク「フン…シロッコに乗り遅れたらしいな。いいだろう、合流ポイントを教えてやれ」
ジャマイカン「了解しました」
ユウナ「ど、どうなっているんです、ロード・ジブリール!?」「セイラン家の名前が発表されたって事は…僕まで新連邦に追われる立場になったって事ですか!?」
ジブリール「黙れ、ユウナ・ロマ! 貴様はオーブに戻り、自国の軍をまとめて待機せよ!」
ユウナ「し、しかし…」
ジブリール「我々は、まだ負けたわけではない…! そのためにもオーブの力を使うぞ!」
ユウナ「は、はい…!」
ジブリール「見ているがいい、パプテマス・シロッコ、デューイ・ノヴァク…!」「貴様達とプラントのデュランダル…まとめて叩き潰してくれる…!」

ホランド「新連邦の奴ら…ふざけやがって!!」
ハップ「素直に脱帽だ…。まさか、俺達まで巻き込んでくるとはな…」
ミーシャ「これで昨日までの反連邦の機運は賢人会議派残党のロゴス打倒にすり替わるんでしょうね」「こんな不安定な世界じゃ大衆を操作するのは簡単だわ。見えざる敵を明確にしてやればいい
タルホ「見えざる敵ね…。じゃあ連邦は…もう一枚、切り札を持ってるってわけか…」
ホランド「………」
ストナー「とにかくこれで連邦の支配者は変わる。王殺しが次の王の資格だからな」
ホランド「王殺し…。この一件の裏…奴がいるってわけか…」
タルホ「ホランド…」
ホランド「間違いねえ…! アゲハ隊なんてふざけた名前をつけて遊んでやがるのかと思ったが…」「デューイだ…! 奴がついに動き始めたんだ!」
〔空船の警報〕
ギジェット「レーダーに反応! こちらに部隊が接近中です!」
ケンゴウ「ロゴスか…! それを追う正規軍か…!?」
マシュー「ザフトにシベ鉄、チラムにエマーン、異星人かも知れねえぜ」
ホランド「どいつが来ても敵には違いねえ! 他の艦にも連絡しろ! 迎撃するぞ!」
【シナリオデモ2終了】


サブタイトル
「粛清の嵐」


【戦闘マップ2開始】
〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
ラグ「へえ…ここらは雪が降ってるんだね」
ブルメ「信じられねえな。ほんの少し南の方は暑いぐらいだったってのによ」
ひかる「こういった異常な気象状態は世界各地で観測されているわ」
デューク「これも時空震動の影響なのだろう」
マシュー「う~寒! こういうのを見ちまうと時空崩壊ってのも実感出来るぜ」
ベロー「だらしねえな、マシューさん! これっぽっちの雪でよ!」
アデット「シベリア育ちのあたしらにゃ物足りないぐらいだよ」
ガウリ「はしゃいでる場合じゃないぞ。敵は近くまで来ているんだ」
サラ「敵は周辺を包囲して、こちらを追い込むような動きを見せましたが…」
シャイア「何かの罠かしら?」
ホランド「そうだとしても迎え撃つしかねえぜ」
チャンドラ「敵部隊、来ます!」
マリュー(ムウの事は今は忘れよう…。今は戦闘に集中しなくては…)
〔敵ユニット出現〕
ロアビィ「連邦軍ね…。ロゴスか、正規軍かはわからないけど」
ウィッツ「ロゴスだったら、今までの借りを返す…」
エニル「正規軍だったら?」
ウィッツ「俺達を利用した借りを返してやるだけだ!」
ゲイン「シンプルな答えだ…。俺も賛成だがな」
アデット「どっちにしても敵である事には変わりはないわけだね」
ヤザン「こっちのZEUTHとは初めての手合わせになるな。精々楽しませてくれよ…」
シャギア「ヤザン大尉、我々の目的を忘れないようにな」
ヤザン「任務は任務でやるさ。だが、楽しみってもんがなくちゃやってられん」
オルバ(野獣のような男だね、兄さん)
シャギア(まったくだ…。この任務は彼に任せて、我々は次のステージに進むぞ)
オルバ(了解…。適当なタイミングで離脱しよう)
ガロード「フロスト兄弟もいるのか…!」
※※レントン出撃の場合、セリフ追加※※
エウレカ「あの二人…気持ち悪い…」
レントン「心配しなくても大丈夫。あんなヘビみたいな奴らにニルヴァーシュが負けるもんか…!」
タルホ「あの子も言うようになったもんね」
ミーシャ(ニルヴァーシュ…。エウレカとレントンに合わせて成長しているの…?)
ハップ(こりゃジョブスとウォズから邸愛された例のプラン…。本気で検討しないとな…)

ヤザン「行くぞ、ラムサス、ダンケル! 狩りの始まりだ!」
ラムサス「了解です、隊長」
ホランド「罠の可能性が高い! とっとと片付けるぞ!」
ジャミル「各機は速やかに敵を迎撃しろ。何が来るかわからない以上、油断はするな」
<戦闘開始>

<ランドvsヤザン>

ランド「ピュンピュン飛び回りやがって! 目障りなんだよ、てめえは!」
ヤザン「悔しかったら、落としてみな! 鈍足野郎に出来るのならな!」
ランド「言いやがったな! そういう挑発は俺に火を点けるだけだぜ!」
メール「ザ・ヒートだからって言うより、ただ単純なだけなのよね…」

<ガロードvsヤザン>
ガロード「こいつが隊長機か! 俺が相手になってやる!」
ヤザン「威勢のいいガキだぜ! だが、身の程を知るんだな!」
ガロード「うるせえっ! 炎のモビルスーツ乗りのガロード・ラン様を甘く見るなよ!」

<ガロードvsシャギアorオルバ>
ガロード「シャギア、オルバ! 性懲りもなくティファをさらいに来たか!」
オルバ「ナイト気取りかい、ガロード・ラン? 相変わらずだね」
シャギア「安心したまえ。今日の我々の目的は別にある」「だが、君の存在は目障りだ。君だけは、ここで消えてもらおう!」

<ジャミルvsヤザン>
ジャミル「この男の動き…まるで血に飢えた獣だ!」
ヤザン「結構な解説をありがとうよ! お礼にそのノド元を食いちぎってやるぜ!」

<ジャミルvsシャギアorオルバ>
ジャミル「答えろ、フロスト兄弟! 新連邦はニュータイプを集めて何をする気だ!?」
シャギア「その答えは不適当だな。我々が必要としているのは、ティファ・アディールだけだ」
オルバ「それ以外のニュータイプは不要なのさ。ジャミル・ニート…! お前の存在も抹消する!」

<キラvsヤザン>
ヤザン「この機体がフリーダムか! 色々な世界のエースと戦えるってのが多元世界の醍醐味だぜ!」
キラ「この人は戦いを楽しんでいる…! こんな人達がいるから、戦いは広がっていくのか…!」
ヤザン「能書きは要らないぜ! さっさとお前の殺気を見せてみな! お遊戯じゃ、俺はやれないぜ!」

<デュークvsヤザン>
デューク「この男…戦いを楽しんでいるのか!?」
ヤザン「それが俺のやり方なのさ。文句を言うのはお門違いだぜ!」
デューク「文句も説教もするつもりはない。言葉が通じない獣が相手なら力で止めるだけだ!」

<竜馬vsヤザン>
ヤザン「空戦用の特機か! だが、ギャプランと俺の動きにはついて来れまい!」
竜馬「パワーなら、こちらが上だ! 一撃に全てを込めて叩き落してみせる!」

<ジロンvsヤザン>
ヤザン「馬鹿め! ウォーカーマシンがギャプランのスピードについてこられるものか!」
ジロン「足の遅さは気合でカバー! ウォーカーマシンと俺の相性を見せてやる!!」

<桂vsヤザン>
桂「なかなかの腕だが、空戦なら俺も自信ありなんでね!」
ヤザン「スピードなら俺のギャプラン、運動性はお前の機体か! こいつは楽しめそうだぜ!」

<ロジャーvsヤザン>
ヤザン「デカい図体でノソノソ動き回りやがって! いい的だぜ!」
ロジャー「君の声を聞いていると不快になる。よって力で排除させてもらおう!」

<ゲイナーvsヤザン>
ゲイナー「スピードならキングゲイナーだって負けはしない!」
ヤザン「大した自信だな! そういう生意気な小僧は鼻っ柱をへし折ってやるよ!」

<ゲインvsヤザン>
ゲイン「どんなに動きが速かろうと、一点で撃ち抜く…!」
ヤザン「ちいっ! こいつ…俺の動きが見えてやがるのか!」

<アポロvsヤザン>
ヤザン「俺の動きについてくるだと!? ギャプランの動きを読むとはどういう目をしている!」
アポロ「目で見てんじゃねえんだよ! 鼻でかぎとってるのさ!」
ヤザン「こいつ…! 俺以上の野獣だというのか!」

<レントンvsヤザン>
ヤザン「どうした、小僧!? ビビって、縮こまらせてるようだな!」
エウレカ「縮こまるって、どこが?」
レントン「そ、そんな事、聞いちゃダメだあぁぁぁぁぁぁっ!!」

<ホランドvsヤザン>
ヤザン「ちいっ! LFOの動きってのはどうにもつかめねえ!」「おまけにこいつの腕…ただものじゃないようだ!」
ホランド「気づくのが遅えんだよ! 俺のリフを直線的な動きで追えると思うなよ!」

<マリンvsヤザン>
ヤザン「アルデバロンのメカか! 地球人の仲間のふりをしようと俺の目は誤魔化せんぞ!」
マリン「正しい事をするのに星は関係ない! 俺の心は、ここにいる仲間達と同じだ!!」

<シャギア撃破orHP30%以下>
※※撃破の場合、セリフ追加※※
〔シャギアに爆発〕
※※既にオルバ撃破orHP30%以下の場合のセリフ※※
シャギア「この程度でいいだろう。オルバと合流して、バスク大佐の指定ポイントへ向かう」
※※まだオルバ健在の場合のセリフ※※
シャギア「この程度でいいだろう。オルバ…私は先にバスク大佐との合流ポイントへ向かう」
オルバ「わかったよ、兄さん」

シャギア「ティファ・アディール…そして、ZEUTHよ、また会おう」
〔敵ユニット離脱〕

<オルバ撃破orHP30%以下>
※※撃破の場合、セリフ追加※※
〔オルバに爆発〕
※※既にシャギア撃破orHP30%以下の場合のセリフ※※
オルバ「この程度でいいだろう。僕も合流ポイントへ向かおう」「だけど、ZEUTH…。この程度が僕達の本当の力だと思わない事だね」
※※まだオルバ健在の場合のセリフ※※
シャギア「この程度でいいだろう。オルバ…私は先にバスク大佐との合流ポイントへ向かう」
オルバ「わかったよ、兄さん」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

〔敵ユニット離脱〕

<シャギア&オルバ撃破orHP30%以下>
ガロード「何だよ…。あの二人にしちゃ、随分あっさりと退いたもんだな…」

<ヤザン撃破>
ヤザン「ちっ…どうにもギャプランは機構が複雑な分、耐久度が低いぜ!」「まあいい。そろそろシロッコが新型を用意する。次はそいつで楽しませてもらうか」
〔敵ユニット離脱〕

<ラムサス撃破>
ラムサス「や、やられたのか! この俺が!?」

<ダンケル撃破>
ダンケル「機体が制御出来ん…! 脱出だ!」

<敵全滅・勝利条件達成>
パーラ「思ったよりも、あっけなかったね」
ヒルダ「逃亡中のロゴスの部隊だったのかしら…」
ランド「ま…とりあえず片付いたんだ。とっととトンズラしようぜ」
アポロ「…待て…! 何か来るぞ!」
ジロン「敵の増援か!?」
ゲイン「さっきの部隊の目的は俺あっちの足止めだったってわけか…!」
エルチ「みんな、急いで戻って! 逃げるわよ!」
〔味方ユニット離脱〕
〔サラ&マリュー&エルチ&シャイア&タルホ、後退〕
〔警報〕

ミリアリア「新たな部隊、来ます! 戦艦クラス複数!」
マリュー「あれは…!」
〔敵ユニット出現〕
ジャミル「ミネルバ…! ザフトが来たのか!」
サラ「アーガマとキング・ビアルもいます!」
メール「まさか、あたし達…戦う事になっちゃうの…?」
ランド「さすがにこいつはヘラヘラしていられねえようだぜ…」
【戦闘マップ2終了】

【概要】

 デュランダルの演説を契機に、新地球連邦でクーデ
ターが発生する。そして、一行は敵の罠に陥り、最大
の窮地を迎えるのであった。


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