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No.42
終章開幕

【シナリオデモ開始】
月面 スカルムーン基地

  ~エルダー軍 捕虜収容所~
〔牢屋の扉の開く音〕
テラル「………」
太一郎「テラル司令か…」
テラル「捕虜の数が減っているようだが?」
エルダー兵「も、申し訳ございません! 先日、地球人共は脱走を企てまして…」
テラル「では、ここにいるのは逃げ遅れた者達という事か」
香月「そう思いたければ、勝手に思いやがれ」
エルダー「この者達は囮となり、衰弱した者達を先に逃がしたのです」
テラル「…自らを犠牲に仲間を救ったのか…」
ミチ「まだ私達は我慢出来るから…だから…」
太一郎「テラル司令、脱走の首謀者は私だ! 処罰するのなら、私一人をするがいい!」
香月「何言ってんだ、太一郎さん! 俺だってとっくに覚悟は出来てるぜ!」
太一郎「香月君、君にはまだやらねばならない事がある。だから、死ぬ事は許さん」
テラル「………」
香月「まさか、お前…! また俺達の中から誰かを人間爆弾に改造する気か!?」
テラル「あのような残虐な手段を好むのはガイゾックだけだ。誇り高きエルダー人がする事ではない」「…だがそれも昨日までの話だ」
ジェーン「どういう事です…?」
テラル「エルダー本国は、目的のためなら手段は問わない事を決めたのだ…」「誇り高きエルダーの戦いはもうすぐ悪魔の暴力へと変わる」
太一郎「何…」
テラル「捕虜であるお前達の処遇においてもあの男…ガガーンは容赦しないだろう」
太一郎「ガガーン…?」
テラル「エルダーの新たな司令官だ。あの男が己の暗い欲望を満たそうとする前に私は女子供だけでも解放したい」
ミチ「あたし達、助かるの…!?」
香月「騙されるんじゃねえ、ミチ! どうせこいつらの事だ! 何かの罠に決まってるぜ!」
ジェーン「やめて、香月君。テラル司令の目は嘘を言っている人間のものではないわ」「この人の気高い心を私は信じるわ」
テラル「フ…情けないものだな。同胞の悪行に痛めた心を捕虜の同情されるとは…」
〔歩み寄る足音〕
アフロディア「…本気なのですね、テラル司令?」
テラル「すまんな、アフロディア殿…。あなたに面倒事を押し付ける形になって」「私に代わり、捕虜の女性と子供達を地球へ送り届けて欲しい」
アフロディア「それならば、あなたの部下であるジーラやリーツに頼めばよいでしょう」
テラル「彼らも私と共に出撃しなければならないのだ。そうなれば、頼めるのはあなたしかいない」
アフロディア「私はアルデバロンの軍人です。はっきり申し上げれば、敵である地球人の移送など虫酸が走ります」「あなtらの頼みでも断らせていただきます」
テラル「…自分の心を偽るな、アフロディア。私にはわかる…。あなたは本来なら心優しき女性のはず…」「使命感とガットラー総統への忠誠心だけかそれを押しとどめているだけだ」
アフロディア「テラル司令…! 私を侮辱するつもりでしたら、考えがありますぞ!」「あなたも知っていよう、アルデバロンの戒律を…!」
テラル「………」
アフロディア「一つ、勝手な行動は死刑! 一つ、敵に背を向けた者は死刑!」「一つ、敵に情けをかけた者、かけられた者は死刑! 一つ、戦隊を乱す者は死刑!」
テラル「!」
〔剣を抜く音〕
〔画面、明滅〕
〔服の落ちる音〕

アフロディア「あ…」
テラル「無礼は詫びよう…。だが、あなたにもう一度本来の優しさを思い出してもらいたいのだ」
アフロディア「テラル司令…」
テラル「アフロディア殿…。無理を聞いてもらう礼というわけではないが、一つ話をしよう」
アフロディア「………」
テラル「…ある星に将来を誓い合った男女がいた…。だが、戦争により男は死に、女は一人残された…」「女はトコと永遠ん位一つになるために男の身体へ自分の意識を移し変え、男を殺した星への復讐を誓った」
アフロディア「それは、まさか…」
テラル「男の身体に女の意識…。その女は男として…戦士として生きようと戦ったが…」「戦争のむなしさと悲しさに次第に押し潰されそうになっていった…」
アフロディア「………」
テラル「アフロディア殿…。あなたの中に押し殺された優しさを忘れないでくれ」「そして、母星の民たちを愛するのなら、彼らに安らぎを与えてやってくれ」
アフロディア「それは総統であるガットラー様のお役目です」
テラル「暴力によって真の平和は訪れるだろうか…? 私は時に戦いが空しくなる…」
アフロディア「………」
〔眼鏡を外す音〕
アフロディア「…テラル司令、あなたの願い、確かに受け取りました」
テラル「アフロディア殿…」
アフロディア「このアフロディア…一人の人間として彼らの移送をお引き受けします」
テラル「ありがとう…。もう思い残す事はない。これで最後の戦いに臨む事も出来よう」
アフロディア「テラル司令…ご武運をお祈りしています」
テラル「私も死ぬつもりはない。必ず勝利して、エルダーに未来をもたらして見せるぞ」
ミチ「香月さん! あたし達、助かるみたいよ!」
香月「浮かれてるんじゃねえ、ミチ。解放されるのは女子供だけなんだぞ」
ミチ「あ…」
太一郎「香月君、我々の事は気にしなくていい。それよりも地球に戻ったら、行方不明のアキさんを捜すんだ」
香月「わかってる、太一郎さん。あんた達も希望を捨てないでくれ」「俺のダチの神勝平って奴のあんたの息子の闘志也さんが、きっと助けにきてくれるからよ」
太一郎「もし、闘志也に会う事があったら私の言葉を届けてくれ。勝利を信じてる、とな」
香月「ああ…必ず伝えるぜ」
ジェーン「アキさん…まさか人間爆弾に…」
香月「わからねえ…。アキの背中に改造された証…星型のアザが無いのを祈るだけだ…」

L5宙域 アクシズ

  ~アクシズ 謁見の間~
ミネバ「顔をあげよ、皆の者」
ザイデル「ありがとうございます、ミネバ様」
ミネバ「お前達の望みはわかった。後の事はハマーンに任せよう」
ハマーン「承知しました、ミネバ様」
ブレックス(この女がハマーン・カーン…。ジオン残党が住む小惑星アクシズの実質的な統治者…)
ウォン(ザビ家の忘れ形見であるミネバ・ラオ・ザビの摂政としてアクシズを手中に収めたか…)
ハマーン「………」
ウォン(だが、まだ小娘ではないか…)
ハマーン「何かご不満か、ウォン・リー殿」
ウォン「!」
ハマーン「そう驚かれる事もなかろう。貴公の考えている事ぐらいは顔を見ればわかる」
ザイデル「さすがはハマーン・カーン殿…! ニュータイプという噂に違わぬ眼力で」
ハマーン「………」
ザイデル「我ら宇宙革命軍は世界は違えど、あなた方と同じく宇宙移民者の自由を勝ち取るために戦っております」
ハマーン「その旗頭としてニュータイプによる統治を標榜している事は私も聞いている」「では、ザイデル総統…貴公はニュータイプの存在を何と考えている?」
ザイデル「新たな歴史を作る新人類…。そう確信しております」
ハマーン「そうか…」「貴公よりも後ろに控えている男の方が本質が見えているかも知れんな」
ランスロー「…!」
ハマーン「まあいい。この場は人類の革新について語るための席ではない」「ブレックス准将…、プラント、並びにエゥーゴ、宇宙革命軍連名の親書には目を通させてもらった」「我々は一年戦争に敗れ、地球圏を追われた者達の集まりだ」「こうして再び地球圏へ戻ってきた今、我々も貴公らの理念に賛同しよう」
ブレックス「では、アクシズは?」
ハマーン「新地球連邦に対抗するためのスペースノイドの同盟軍…。アクシズもそれに参加しよう」
ザイデル「ありがとうございます、ハマーン殿。プラントでの調印式を終えれば、アプリリウス同盟軍の誕生です」「これで愚かなアースノイドに鉄槌を下す事が出来ましょう」
ハマーン「アースノイドの粛清か…。それも致し方ないだろうな」
ザイデル「デュランダル議長もお喜びになります。早速ご報告を」
ブレックス(新連邦に対抗するためとはいえ、このまま戦いを続ける事は人類全体の危機となるかも知れない)(デュランダル議長のカリスマ性、ハマーン・カーンの知略、そして、ザイデルの歪んだ正義…)
ウォン(我々は取り返しのつかない環の中に取り込まれているのかも知れん)
ハマーン「エゥーゴの方…。そちらにはクワトロ・バジーナなる人物がいると聞いているが?」
ブレックス「彼は前線の指揮官として地上にいる。お知り合いか?」
ハマーン「いや…。だが、彼の噂は私の耳にも届いていてな。その内、宇宙に上げてもらえるだろうか?」「一度話をしてみたいと思っている」
ブレックス「わかった…。私もその必要があると思う」
ハマーン(シャア…私は地球圏に戻ってきた。後はお前が私の下に帰れば全てが動き出す…)(待っているぞ、クワトロ・バジーナ…。いや…赤い彗星シャア・アズナブル…)
ブレックス(急がねばならん…。私の身に万一の事が起きる事も考えて…)

暗証空域

  ~エターナル ブリッジ~
ハリー「これがあなた方の艦か…」
バルトフェルド「その名もエターナル。前の戦争もこいつで戦ったんだ。いい艦だろう?」
キエル「それにしても、このような宇宙戦艦まで用意されているとは驚きました」
バルトフェルド「我々に協力してくれる人達がプラントの中にもいるのさ」「デュランダル議長も決してパーフェクトではないって事だ」
ダコスタ「バルトフェルド艦長、ディアナ女王の現在の状況も判明しました」「宇宙へ上がったシャトルは真っ直ぐ月へと向かわず、現在はサイド7のコロニーにいるようです」
バルトフェルド「妙だな…。いったい何の目的でそんな所に…?」
ダコスタ「そこまでは不明です。…ただ、あのコロニー群が新連邦の管理下にあるのが気になります」
バルトフェルド「新連邦とは相容れないムーンレィスの女王が拉致同然にその勢力下に送られた…。確かにきな臭いな、そいつは」
ハリー「ご協力に感謝する、バルトフェルド艦長。だが、ここからは我々だけで行く…。あなた方はあなた方の戦いをしてくれ」
バルトフェルド「そうつれない事を言わんでくれ、中尉。もうすぐエターナルの準備も整う。そうしったらサイド7へ出発だ」
キエル「しかし…」
???(ラクス)「地球と月の民の共存を考えるディアナ様をお救いするのは、私達の戦いでもあります」
ハリー「その出で立ち…。あなたも立たれるか」
ラクス「その時が来たのです」「キラもオーブから宇宙へ上がるそうです。サイド7で彼とも合流しましょう」
キエル「ラクス・クライン…。あなたの望むものは何なのです?」
ラクス「平和です。…そのために私は自らが血を流す事も厭わぬつもりです」

北アメリア大陸東部

闘志也「しかし、驚いたぜ…。あのセカンド・ブレイクってのでまた世界は変わっちまったんだな」
大介「ブレイク・ザ・ワールド程の大規模な変化はなかったが…」「世界規模で相克界が薄くなり、トラパーの増大が確認されている」
ジュリィ「まずいな…。今までは相克界があったおかげで宇宙との往来はある程度制限されていた」「それがなくなったって事は異星人達…スカルムーン連合の地球侵攻はやりやすくなったわけだ」
ソシエ「地球の人と宇宙の人の戦争も激しくなるんじゃないの?」
ロラン「結局デュランダル議長が賢人会議の事を発表しても、新連邦は変わりませんでしたからね…」
ソシエ「コーラリアンが目覚めたら、世界が滅んじゃうかも知れないっていうのにどうして戦争をしたがるのかしら?」
ストナー「あまりにスケールの大きな危機は理解出来ず、目の前の方が大事だってのも人間らしいって言えば、それまでだな」
ロラン「…トラパーが増大したのって、コーラリアンの活動と関係しているんでしょうか?」
ストナー「多分な…。状況はより切迫してきたって事だ」
ヒルダ「コーラリアンの目覚めがいつになるかはトレゾア技研の方で計算中だって」
マシュー「って言ってもよ…例のオレンジをバカスカ撃たれたら、その計算だって当てになんねえだろうな」
マリン「ジュリィ…風見博士も時空修復について研究しているらしいが、何か成果はあったのか?」
ジュリィ「残念ながら、特に聞いてはいない。最近の博士は食事も部屋で取っているんで顔もほとんど見られないんだ」
雷太「研究が大詰めに入ってるんじゃないか?」
キラケン「おう! 博士の事だからきっと時空崩壊も何とかしてくれるだろうぜ」
オリバー「博士だって神様じゃないんだ。そう簡単にいくとは思えんがな」
ジュリィ「だからこそ博士は苦悩し、研究に没頭しているんだろう。俺も見習わなくてはな」
マリン(トリニティエネルギーは次元へ干渉する力を持ち、理論的にはタイムワープさえも可能とするだろう)(その研究の第一人者である風見博士なら、もしかするかも知れないな…)
闘志也「しかし、地球の方もトラパーが増えたり、大陸の形が変わったりで大変らしいが、宇宙も凄いんだってな」
オリバー「クインシュタイン博士が観測したデータによると星の運行も変わったらしいぞ」
大介「セカンド・ブレイクの影響は宇宙空間にも及び、水星と金星が消えたそうだ」
キラケン「ほ、本当か、そりゃ!? それじゃ『水金地火木土天海冥』が『地火木土天海』になっちまったって事か!」
マリン「正確には消滅したのではなく、別次元に存在しているらしいから復活する可能性もあると聞く」
闘志也「しかし、星まで変わっちまったら、そこらでパニックが起きてるんじゃねえか」
大介「…その事だが、人々の不安を煽る怪人物がUNに出没しているらしい」
マリン「怪人物…?」

〔キーボードを叩く音〕
〔通信パネルの開く音〕

ゲイナー「…この数日、UNで各地の様子を調べてたんですけど…」
ゲイン「懲りない奴だな、お前も。あれだけUNで痛い目に遭ったのにか」
ゲイナー「情報源として有効なのは確かですからね。それよりこの記事を見てください」
ランド「水星と金星が消滅したのは巨大な宇宙怪物が現れてひと飲みにしたからだって…!?」
ガロード「こっちの方も凄いぜ。シベリアの雪が溶けて、氷の下から塩漬けの人間が発見されたってよ」
レントン「何ですか、これ!? こっちは宇宙では傷だらけの悪魔が異星人狩りをしてるって出てます!」
ロジャー「冗談にしても悪趣味かつ下劣だな。今の状況下でこんなデマを流せば、人々の不安は増大する」「こんな無責任な情報が流れるUNというものをやはり私は好きになれない」
サラ「ゲイナー…何なの、これ?」
ゲイナー「ここはUN上で様々な情報を交換するための場所なんだけど、最近この手のデマが増えてるんだ」
ランド「で、ゲイナー。俺が頼んでおいたお姉ちゃんのお店、見つかったのか?」
メール「もう、ダーリン! そんな事言ってる場合じゃないでしょ!」
ランド「さ、寂しいんだよ、俺…! ホランドが俺達と遊んでくれなくなっちまったから…」
ゲイン「何言ってんだよ。お前だって妻帯者だろうが」
レーベン「ランドさん…。自分…情けないです…」
ロジャー「向こうの方はおいておくとして、ゲイナー…これを我々に見せた意図は?」
ゲイナー「さっきのような書き込みの多くがこの人物によるものなのです」
メール「黒の…カリスマ…」
ガロード「じゃあ、あの仮面の男がUNに書き込みをしてるのかよ!?」
アデット「ぷ…! あんだけデカい口叩いといてやってる事はこんなセコい手かい?」
サラ「う~ん…あの仮面の姿で端末の前に座って、キーボード叩いてるのはちょっと想像出来ないなあ…」
メール「でも、UNを使ってるのはあたし達を同士討ちさせようとした奴と同じだよね」
ゲイナー「うん…僕も黒のカリスマこそが姿の見えない謎の敵だと思うんだ」
ロジャー「…確かに謎めいた動きと我々を意識している点において両者は共通点が多いな」
レーベン「ゲイナー君、君は引き続きUNで黒のカリスマを追ってみてくれ」「僕はシュランに奴の事を調べてもらう」
メール「そう言えば、UNが世界中にあるのってエーデル准将のおかげなんですよね」
レーベン「准将はこの多元世界で不安に怯える人達を救うためにUNを構築したんです…」「それを使って社会に混乱を落とすような者を自分は許しておけません…!」
ランド「OKだ、レーベン。…お前の女神さんの消息、早くわかるといいな」
レーベン「ありがとうございます、ランドさん」

桂「アテナ、お前もZEUTHに配属になったんだな」
アテナ「………」
オルソン「前回の戦闘での件もチラムが我々を支援する事が正式に決まり、不問とされる事となった」「とりあえず、お前の場合はチラム軍に籍を置いたままZEUTHに参加する事になるな」
アテナ「ここでの先任として、また元の上官として、よろしくお願いします、オルソン隊長」
桂「もうオルソンは軍人じゃないんだから、いつもみたいに『おじさま』って呼べばいいんだよ」「それとも『オルソン』って呼んでみるか?」
アテナ「桂木桂…。私はZEUTHがチラムを裏切らないかの監視役でもある」「それにこの部隊全体が特異点となった今、貴様一人いなくとも時空修復が出来る事を忘れるな」
桂「わかってるって。ま…俺としちゃ責任が分散されて少し楽になったがね」
オルソン「コーラリアンの目覚め…つまりは時空破壊に対して、各組織がそれぞれに対抗手段を用意している」「チラムとエマーンは俺達を支持し、新連邦はデューイ・ノヴァクのアゲハ構想でコーラリアン殲滅を目論んでいる」
桂「プラントは?」
オルソン「ブライト艦長の話ではデュランダル議長も極秘裏に対策を進めているそうだ」
桂「プラントの技術力は新連邦の上を行ってるからな…」「もしかしたら、とんでもない切り札を用意しているかもな」
勝平「なあ、オルソンのおっちゃん…。俺、よくわからないんだけどよ…」
オルソン(おっちゃん…。桂は兄ちゃんで、俺はおっちゃんか…)
勝平「特異点ってのが時空を修復出来るんなら、手っ取り早く世界を救ってくださいってお願いすればいいんじゃねえの?」
オルソン「時空修復は神頼みとは違うんだ。それには具体的なイメージが必要となる」「例えば桂がエマーンを残すビジョンを明確にイメージすれば、確かにエマーンが存在す売る世界が確立する」
勝平「世界が確立する?」
オルソン「この宇宙には無限の並行世界が存在しているんだ」「その中にはエマーンが存在する世界があればエマーンが存在しない世界もある」「時空修復とは、その並行世界を創るのと同じ事なんだ」「桂がエマーンの存在する世界をイメージし、俺がエマーンの存在しない世界をイメージして、時空を修復すると…」「新たにエマーンの存在する世界と存在しない世界が誕生する事になるんだ」
勝平「つまり、色んな世界…それもそれぞれバラバラな世界が生まれるってわけか!」
オルソン「その通りだ。ここで大事なのは、世界のあり方を特異点が意志の力でイメージする事だ」「世界全部を存在させる…のような漠然としたイメージだけでは下手をすれば全てが消滅するかも知れない」
勝平「そいつは困ったな…! ZEUTH全員が頑張っても全部をイメージするのは無理だぜ!」
オルソン「そして、特異点による時空修復には大特異点への接触が必要とされる」
勝平「大特異点? 何だ、そりゃ?」
オルソン「時空震動によって生じた次元のひずみ…。時空を震動させたエネルギーが集約されている地点だ」「時空震動の始原であるため、時空を修復するにはそこへ物理的に接触しなければならない」
勝平「なるほどね。物事の始まりから、もう一度やり直すってわけか」
桂「ところだが、その大特異点とやらが、どこにあるかはまだわかってないんだ」
勝平「時空を修復する上手いやり方を見つけてもそれじゃ話になんないじゃねえか!」
桂「そう言うなって。もしかしたら、俺達のいる世界とは別の次元に存在している可能性もあるんだから」
オルソン「チラムとエマーンは各地に部隊を派遣して調査を進めるそうだ。我々はそれを待つしかない」
桂「ま、そんなわけでなかなか前途多難な状況なわけだ」
アテナ「貴様の軽薄な姿を見てるとそのようには思えんがな」
勝平「だらしねえな、桂の兄ちゃん。自分の娘に言われちゃってよ」
アテナ「…お前が神勝平か?」
勝平「ああ、そうだ。で、姉ちゃん…俺に用があるんだって? いったい何なんだい?」
アテナ「お前に会わせたい人間がいる。…来い」
〔走り寄る足音〕
アキ「勝平…」
勝平「アキ…アキなのか…!?」
アキ「勝平ーっ!!」
勝平「うおおお! こんちきしょー! 生きてたのかよ! やった! やったぜえええっ!!」
桂「あの子…勝平のガールフレンドか…」
アテナ「我が軍が保護した難民の中に神勝平の知り合いだと言っている少女がいたのでな…」「いい機会だと思って連れてきたが、喜んでくれてよかった」
桂「ありがとうよ、アテナ。勝平に代わって礼を言うぜ」
アテナ「べ、別にそんなものが欲しくてやったわけではない…!」
オルソン(ティナ…君の娘のアテナはやっと桂と会う事が出来た)(親子となるにはまだ時間がかかるだろうが、二人を見守ってやってくれ…)

  ~キング・ビアル 勝平私室~
アキ「…ごめんね、勝平…。あたし、勝平達に今まで色々とひどい事してきた…」
勝平「アキ…」
アキ「シベリアのカデズで会った時も結局、勝平に謝れなかった…。ごめんね、勝平…」
勝平「そんなの気にする事ねえよ! 俺はアキとこうしてまた会えただけで嬉しくてたまらないんだからよ!」
アキ「勝平…」
勝平「それでアキ…。香月やミチはどうしているか知ってるか?」
アキ「わからない…。あたし…色んな事をよく覚えていない時期があるの…」
勝平「え…」
アキ「気がついたら、あたし…ミチ達とはぐれて、知らない街をさまよってたの…」「そこをチラムの人に保護されて、それであの人達がザンボット3の話をしてたから、勝平の名前を出したの」
勝平「アキ…。お前…身体の中で変わった事がないか? 傷やアザが出来たとか…」
アキ「そう言えば、背中に星形のアザが出来たみたい…」
勝平「!」(人間爆弾だ…。アキは人間爆弾に改造されているんだ…)
アキ「どうしたの、勝平?」
勝平「アキ…」
〔キング・ビアルの警報〕
勝平「出撃準備の警報!?」
一太郎「聞こえるか、勝平! 異星人の大部隊が地球に降下した。迎撃に向かうぞ」
勝平「イチ兄ちゃん! ガイゾックは…ガイゾックはいるか!?」
一太郎「おそらく出てくるだろう。急げよ、勝平」
アキ「出撃するの、勝平?」
勝平「あ、ああ…」
アキ「頑張ってね、勝平。あたし、応援してるから」「それで絶対帰ってきてよね。あたし…いっぱい話した事があるから。約束だよ、勝平!」
勝平「…アキ…俺、行ってくる…。俺が戻るまで、この部屋から一歩も外に出るなよ」
アキ「うん…! 待ってるからね、勝平!」
勝平「…ああ…」
アキ「勝平…」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「終章開幕」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現済み〕
〔敵ユニット出現済み〕

テラル「攻撃の手をゆるめるな! 抵抗する者は全て叩き落とせ!」
リーツ「各機、攻撃だ! 一機たりとも逃がすな!」
〔マップ上に爆発〕
〔味方ユニット撃破〕

フィッツジェラルド「くっ…! 首都防衛隊は壊滅したか!」
ブラッドマン「ええい、異星人め! 相克界が薄くなったと思ったら、早速攻めてきおったか!」「シロッコとデューイは何をしている!? 早く迎撃に部隊を回さんか!」
フィッツジェラルド「大統領、早く避難を! 周辺の部隊の到着までまだ時間かかります!」
ブラッドマン「私は新連邦の大統領だぞ! 異星人が相手だからと尻尾を巻いて逃げられるか!」
フィッツジェラルド(フェイ大尉…早く来てくれ。このままでは新連邦は…)
リーツ「地球人の最大勢力の首都だというのにもろいものです」「どうやら地球の軍は、この街を本気で守る気はないようです」
テラル「油断するな、リーツ。我々の本当の敵はまだ来ていないのだ」
ジーラ「レーダーに反応! これは…ZEUTHです!」
テラル「来たか…!」
〈母艦出撃〉
〈出撃準備〉

〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

勝平「くそおおっ! 異星人め! 絶対に許さねえぞ!!」
宇宙太「おい、勝平! 頭に血が上り過ぎだぞ!」
勝平「うるせえっ! お前達は黙ってザンボットの操縦を手伝ってりゃいいんだよ!」
恵子「どうしたのよ、勝平…!?」
万丈「宇宙太君、恵子ちゃん。勝平君は明らかに様子がおかしい。僕達でフォローするぞ」
恵子「は、はい!」
一太郎(勝平…アキ君と再会して何かあったのか…)
勝平(ごめんよ、アキ…。人間爆弾は…取り除く事は出来ねえ…)(だから、せめて見ていてくれ。俺…お前の目の前で奴らを倒すからな…!)
テラル「来たか、ZEUTH! エルダーの誇りと私の意地、今日は存分に味わわせてくれる!」「私とお前達、生きて帰る事が出来るのはどちらかだと思え!」
キラケン「テラルの奴、いつも以上に気合入っとるな!」
ジュリィ「向こうも失敗続きで後が無いんだろうぜ」
闘志也「あいつが決着をつけたいってんなら、相手になってやるまでだ!」
ソシエ「異星人の奴ら、イングレッサに攻め込むなんて許さないんだから!」
ギャバン「しかし、イングレッサがこんな街になっていたとはな」
シン「ここって新連邦の首都であれは議会の建物なんだろ? 放っておいてもよかったんじゃ…」
アスラン「何を言っている、シン。異星人が相手である以上、連邦もプラントも関係ない」
カミーユ「アスラン隊長の言う通りだ。俺達は世界を救うために戦っているんだろ?」
ジロン「新連邦は気に食わないけど、だからってやられちまえばいいってのは無しだ!」
シン「…みんなの言ってる事はわかるけど、俺はザフトの一員なんだ」「わざわざ敵を助けるような真似をする事はないと思うけどな…」クワトロ(シンの中ではまだ何のために戦うかが明確になってないようだな)
アムロ(彼の戦いの始まりを考えると無理もないかも知れん…)
レイ「………」
源五郎「各機、気をつけろ! 敵は背水の陣の覚悟で来ているぞ!」
エイジ「了解だ! 斗牙、いつまでも落ち込んでねえで俺達もやるぞ!」
斗牙「わかっている…! 僕達は…僕は戦わなくちゃならないんだ…!」
エィナ「斗牙様…」
兵左衛門「腐敗の温床と言えど、新連邦議会を潰させるわけにはいかん! ZEUTH、攻撃開始!」
テラル「来い、地球人! 私の誇りに懸けてここで貴様達を討ち、黒い歴史を塗り替えてみせるぞ!」
<戦闘開始>

<テラルHP50%以下・敵増援1出現>

テラル「ここで私が倒れたら、ガガーンの暴走を止める術はない!」「それだけは許されない! その時、エルダーの誇りは地に堕ちる事になるのだ!」
〔テラル、精神コマンド「根性」使用〕
勝平「しぶといんだよ! さっさと消えやがれ!!」
万丈「待て、勝平君! 上空から何か来るぞ!!」
エィナ「これは!?」
〔敵ユニット出現〕
斗牙「ゼラバイア!」
テラル「何だ、この者達は…!? 我々を援護するというのか!」
ガガーン「私の友人からのプレゼントだ。お気に召してくれたかな」
テラル「ガガーン!」
ジーラ「では、ガガーンの言っていた協力者とはゼラバイアなのか!?」
リーツ「だが、こやつらは散発的に現れて、地球を無差別に攻撃していただけのはず…」
テラル「そのゼラバイアを統治する者が存在するという事か…!」「ガガーン! お前はその者と手を組んだのか…!?」
ガガーン「その通りだ、元司令。ゼラバイアに負けぬように頑張ってくれよ」
ガロード「こいつらがゼラバイアか! 初めて見たぜ!」
鉄也「気をつけろ! こいつらは一体一体がかなり手強いぞ!」
琉菜「前に現れた時よりもさらに強そうになってる…」
エイジ「ビビってんな、琉菜! 俺達のゴッドグラヴィオンはこいつらを倒すための力だぞ!」
斗牙「行こう、みんな…! 僕達はゼラバイアから地球を守らなくてはならないんだ!」
エイジ「斗牙…お前…」
斗牙「それが…それだけが今の僕がリィルとサンドマンのために出来る事なんだ!」
万丈(精神のバランスを崩している…。戦えるのか、斗牙…?)

<ランドvsゼラバイア>
ランド「聞いたか、メール! ゼラバイアってのは壊れちまったメカらしいぜ!」
メール「ダーリン! もしかして、こいつを修理するつもりなの!?」
ランド「こういう奴の修理は修理心得初歩の初歩! 思いっきりぶっ叩く!」「それで直らんようなら廃棄処分だ!!」

<ガロードvsゼラバイア>
ガロード「モビルスーツよりデカい奴の相手だって何度もやってきたんだ!」「サイズが違うってんなら、狙う手間が省けるってもんだぜ!」

<デュークvsゼラバイア>
デューク「ジェノサイドロンシステム…。二つの星を滅ぼした悪魔!」「お前達の相手は僕がする! この美しい大地をお前達の好きにさせはしないぞ!」

<竜馬vsゼラバイア>
竜馬「ゼラバイア…! 噂には聞いていたが、この力は想像以上のものだ!」「だが、サンドマンさんの願いは俺達が受け継ぐ! お前達の好きにはさせないぞ!」

<勝平vsガイゾック>
勝平(ごめん…ごめんよ、アキ…!)「うああああっ! ごめんよ、アキイイイッ!!」

<ジロンvsゼラバイア>
ジロン「ゼラバイアだか何だか知らないが、どうして宇宙から来る連中ってのは物騒な奴ばかりなんだよ!」「だけど、こっちは地球の男の子! 根性だったら宇宙一だ!!」

<ロジャーvsゼラバイア>
ロジャー「言葉を話せぬ機械相手では私の最大の武器の見せ場がない」「ならば、もう一つの武器…ビッグオーで相手をしてやるまでだ!」

<ゲイナーvsゼラバイア>
ゲイナー「パワーで負けてもスピードなら勝てる…!」:「初めての敵が相手だろうとひるむものか!」

<斗牙vsゼラバイア>
琉菜「ゼラバイアの侵攻はどんどん激しくなっていく…!」
斗牙「勝てるのか…? いや…勝たなくちゃ駄目なんだ!」
エイジ「気合で負けるな、斗牙! ミヅキとリィルの分は一人一人の気力で補うんだ!」
斗牙「エイジ…」
エイジ「やるぞ、みんな! 俺たちは地球を守る力だ! 負けは許されねえんだからな!」

<アポロvsゼラバイア>
アポロ「暴走した機械なんてのはぶっ叩いて直すって相場が決まってんだよ!」「行くぜ! どうせ壊れてるんなら、もっとぶっ壊しても文句は言うなよ!」

<レントンvsゼラバイア>
レントン「俺達が見上げる星空の向こうにはこんなものまでいるのかよ!」「俺達の星に戦いに来たのなら、とっとと帰ってくれ!」

<マリンvsゼラバイア>
マリン「この星の空の、海の美しさをお前達に破壊させてなるか!」「俺はこの地球を守ってみせる! ランビアスとセリアスの二の舞にさせてなるか!」

<ザログロス撃破・味方援軍1出現>
〔ザログロスに爆発〕
エイジ「やったか…!?」
斗牙「まだだ! まだ奴は生きている!」「ゴッドグラヴィオンで奴を引き付けるんだ!」
〔斗牙&ザログロス、前進〕
〔斗牙、振動〕
〔斗牙にスパーク〕

斗牙「ぐああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
琉菜「きゃあああっ!!」
アポロ「何やってんだ、グラヴィオン! そんな卵野郎ぐらい弾き飛ばせ!」
エイジ「駄目だ…! パワーが上がらねえ!!」
エィナ「こ、このゼラバイア…ゴッドグラヴィオンの重力子エネルギーを吸収しています!」
甲児「待ってろ、グランナイツ! 今そいつを引き剥がしてやる!」
斗牙「来ては…駄目だっ!!」
〔斗牙にスパーク〕
〔斗牙&ザログロス、前進〕

鉄也「何をするつもりだ、斗牙!?」
斗牙「このゼラバイアはゴッドグラヴィオンから吸収した重力子エネルギーで満ちている…」「下手な刺激を与えれば、周辺一帯が吹き飛んでしまう…!」
竜馬「何だと!?」
エイジ「くそっ…俺達はこいつと心中するしかないのかよ…!」
斗牙「大丈夫だよ、エイジ…。みんなは…守るから…」
琉菜「斗牙、何をする気!?」
斗牙「強制的に重力子を臨界させれば、ゴッドグラヴィオンは分離する…」「その衝撃でこいつを弾き飛ばせるはずだ」
エィナ「でも、今の状態でそんな事をしたらグランカイザーは重力子が暴発して…」
斗牙「でも…みんなを救うにはこれしかないんだ…」
エイジ「バカヤロー! お前、自分を犠牲にして俺達を助ける気かよ!」
斗牙「これで…いいんだ…。僕は…みんなを守れれば…」
エイジ「馬鹿な考えはやめろ、斗牙! 俺達にはお前が必要なんだ!!」
斗牙「僕は…もう戦えないよ…。ミヅキとリィルがいなくなって僕の心は…もう折れそうだった…」
エイジ「戦いなんてどうでもいい! 俺はお前を…ダチを失うのは嫌なんだ!!」
斗牙「ありがとう、エイジ…。でも…」
エィナ「…琉菜様…分離したらすぐにGドリラーの脱出装置を作動させます」
琉菜「作動させるって…あたしだけを脱出させるの!?」
エィナ「その後、私は暴発するエネルギーをGドリラーの重力子循環システムを介して、ゼラバイアに集中させます」「成功すれば、グランカイザーを…斗牙様をお救い出来るかも知れません…!」
琉菜「そんな事…出来るの!?」
エィナ「私なら…。…私はサンドママン様に創っていただいたプロトグランディーヴァですから」
エイジ「プロトグランディーヴァ…!? 何の事だ!?」
エィナ「説明している時間はありません…」
斗牙「エィナ…!」
エィナ「プロトグランディーヴァモードへ移行。全ての重力子コントロールを私に…」
〔斗牙に特殊効果〕
斗牙「ゴッドグラヴィオンが!」
エイジ「分離する!?」
〔斗牙、気力上昇〕
〔斗牙、分離〕

琉菜「エィナ!!」
エィナ「各グランディーヴァは離脱。斗牙様をお願いします…」
エイジ「やめろ、エィナ!」
斗牙「エィナアアアアッ!!」
エィナ「私の全ては斗牙様のために…!」
〔エィナ、ザログロスへ隣接〕
〔エィナ、気力上昇〕
〔画面、発光〕

エィナ「斗牙様…生きてください…」
斗牙「エィナアアアアアッ!!」
〔爆発音〕
〔発光、収束〕
〔味方ユニット消失〕
〔敵ユニット消失〕

斗牙「僕は…」「空っぽだ…」
〔味方ユニット離脱〕
一太郎「グランカイザーと各グランディーヴァ撤退!」「な、なお…Gドリラーは反応ありません!」
マリア「う、嘘…」
ソシエ「そんな…そんな事って…」
ルナマリア「エィナが…死んじゃったよ…」
源五郎「何という事だ…」
兵左衛門「あのゼラバイア…最初からグラヴィオンを標的としていたか…」
梅江「おじいさん! こっちに近づいてくる機体があります!」「これ…ヘイちゃんのぐらんとるーぱーですよ!」
〔味方ユニット出現〕
万丈「グラントルーパー…。量産型のグラヴィオンか」
フィッツジェラルド「おお…! 来てくれたか、フェイ大尉!」
フェイ「斗牙…私が来るまで持ち堪えられなかったのね…」「来なさい、異星人! グラヴィオンに代わって、私が相手になるわ!」
闘志也「俺達を手伝うってのか?」
フェイ「当然の事をするまでよ。グラントルーパーは地球を守るための力なんだから」
アレックス「グラヴィオンの仇討ち! 俺達でやるぜ!」
源五郎「各機はグラントルーパーと協力し、異星人を迎撃しろ!」
兵左衛門「一太郎! 周辺を探索し、グラントルーパーとグランディーヴァに回収部隊を回せ!」
一太郎「了解です!」
甲児「くそっ! エィナと斗牙達の分まで俺達で戦うぞ!」

<テラル撃破>
〔テラルに爆発〕
リーツ「テラル様、後退を! これ以上は無理です!」
テラル「スカルムーンに戻ってもガガーンの粛清が待つだけだ!」「ならば、戦って果てるまで! この命、エルダーの未来への礎に捧げる!」
〔テラル、精神コマンド「根性」使用〕
闘志也「まだやるのか、テラル!」
テラル「私は退かぬ! 退いてなるものか!」
〔勝平、テラルへ隣接〕
勝平「くそおおおっ!! だったら、俺が相手になってやる! 覚悟しやがれよ!」
デューク「どうしたんだ、勝平君! 何が君をそこまで駆り立てる!?」
勝平「せっかく…せっかく会えたのに…アキは…アキはよ…」「アキは人間爆弾にされちまってたんだ!!」
万丈「何っ!?」
勝平「でも、俺は…俺達はアキを助けてやる事は出来ねえ! 何も出来ねえんだよ!」「だから、せめて仇を取ってやるんだよ! ちきしょおおおおおっ!!」
テラル「人間爆弾…。以前に地球に送られたものか…」
闘志也「テラル! 俺達はお前が人間爆弾を止めると約束したからあの時見逃してやったんだ!」「あの言葉は嘘だったのかよ!」
テラル「違う…! 私は確かにブッチャーの下から捕虜達を取り戻した!」「その者は私が救出する前に改造手術を受けたんだ!」
勝平「うるせえっ! そんな言い訳を聞くかよ!!」「許さねえっ! 絶対にお前ら、許さねえぞっ!!」
万丈「勝平君! 君に僕の力を!!」
[イベント戦闘「勝平vsテラル」]
テラル「リーツ、ジーラ…脱出を…!」
闘志也「テラル…! なぜ、攻撃を避けなかった!?」
テラル「エルダーの誇りに懸けて誓う…。私はブッチャーに人間爆弾を止めさせた…」「だが、事実として人間爆弾は存在した…。それが答えだ…」
勝平「罪滅ぼしのつもりかよ! 死んで謝るつもりだってのかよ!」
テラル「少年よ、それは違う…」「全てが…空しくなったのだ…」
〔敵ユニット撃破〕
闘志也「テラル…」
〔敵ユニット出現〕
ジーラ「ああ…テラル様…」
リーツ「テラル様は…最後までエルダーの誇りと共に戦ったのだ」「今は退くしかない。だが必ずや、いつの日かテラル様をお迎えにあがろう」
〔敵ユニット離脱〕
勝平「ちきしょお…。かっこつけやがって…ちきしょお…ちおきしょお…」「うあああああああああっ!!」
シン「勝平…」
マリン「………」
アポロ「くそっ…。何だよ…この気持ちの悪さはよ…」
万丈「やりきれないね…」
源五郎「勝平…」

<敵全滅・勝利条件達成>
ブラッドマン「ZEUTHめ。やっと異星人を追い払ったか」「周辺の部隊の到着はまだか! 今なら労せずに奴らを倒す事が出来るというのに…!」
フィッツジェラルド「大統領…あなたという人は…」
ミヅキ(みんな…)
源五郎「何とか勝てたか…」
兵左衛門「だが、我々の払った犠牲も大きかった…」
勝平「アキ、待ってろ…! すぐに戻るからな…!」
恵子「勝平…」
アムロ「グランナイツの回収は?」
ファ「エイジは発見したんですが、琉菜は…」
クワトロ「そうか…」
ルナマリア「そんな…。エィナだけじゃなく琉菜まで…」
甲児「くそっ…! こんなんで俺達…勝ったって言えるのかよ…!」
ジャミル「なお、もう一つ報告が入っている。エルダー軍の司令官らしき人間を発見し、収容したとの事だ」「だが、かなりの重傷をしており、すぐに手術に取り掛かるそうだ」
ジュリィ「エルダーの司令官という事はテラルか…」
闘志也「あいつ…どういうつもりで勝平の攻撃を受けたんだ…」
兵左衛門「ここに長時間留まるのは新連邦を刺激する事になる。後退するぞ…」
一太郎「はい…」
梅江「おじいさん…。ディアナ・カウンターの使者から通信が入っています」
兵左衛門「ディアナ・カウンターだと?」
梅江「こちらに渡したい物があるそうです」
兵左衛門「わかった。了解したと伝えてくれ」
源五郎「各機、後退。このエリアから離脱しろ」
〔味方ユニット離脱〕
〔味方戦艦離脱〕

アレックス「ZEUTH、行っちまったか…」
フェイ「見たでしょう、サンドマン…? これが私の実力よ」「斗牙にも誰にも負けない…。本来なら私こそが、あなたに選ばれるべき人間だったのよ…」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

アキ「…そうなんだ…。浜本さんも爆弾にされて死んでいったんだ…」
勝平「ごめん…ごめんよ、アキ…。俺達…何もしてやれなくてよ…」
アキ「………」「涙を拭いてよ、勝平…。勝平はあたし達のヒーローなんだから、泣いてるなんておかしいよ」
勝平「だけど…だけどよ…」
アキ「あたし…最後に勝平に会えてよかった…」「ひどい事をしたのを謝るのもありがとうを言うのも出来ないまま死んでいくんじゃ、悲し過ぎるもの…」
勝平「アキ…」
アキ「じゃあ、あたし…行くね。いつ爆発するかわからないんだから、ここにいても迷惑かけるだけだし…」
勝平「ちきしょお…。ちきしょおぉぉぉ…」「ごめん…ごめんよ、アキ…」
ポゥ「待つんだ、君。今すぐ私と来るんだ」
勝平「何だよ、あんたは!?」
ポゥ「私はディアナ・カウンターのポゥ・エイジ中尉だ」「爆弾を停止させるための装置をここに持ってきた」
アキ「本当ですか!?」
ポゥ「…先に言っておく。それはもしかしたら君達にとって永遠の別れになるかも知れない…」
アキ「え…」

アキ「このベッドみたいなのがその装置なんですか…」
ポゥ「これはムーンレィスが使用している冷凍睡眠装置だ」「この中で眠る人間の生体機能はほぼ死んでいるのと同じになる」
ジュリィ「そうか…! 仮死状態にする事で生きているのでも死んでいるのでもない状態にする…」「そうすれば、人間爆弾のタイマーは止まったままになるのか」
ポゥ「我々はこれを治療不能の病魔に侵された時の措置のために地球へ持ってきていたのだ」
メシェー「でも、どうしてディアナ・カウンターがこれをあたし達にくれるのさ?」
ポゥ「これはディアナ・カウンターの指揮官のフィル・アッカマン少佐の決定だ」
ロラン「え…」
ポゥ「人間爆弾の存在については我々も聞いていたが、あのような非道を見逃すわけにはいかない」「それにキング・ビアルには異星人から攻撃を受けていたソレイユを助けてもらって恩がある」「だから、我々の冷凍睡眠装置を地球側の代表としてキング・ビアルに提供するのだ」
ロラン「そうだったんですか…」
梅江「あの軍人さん、頭が堅いだけじゃなかったんですね」
兵左衛門「彼らも我々と同じく心を持った人間だ。その心がアキ君を救ってくれる…」
ロラン「ポゥ中尉…。僕はディアナ様を危険にさらした軍のやり方を認める気はありません」「でも、やっぱり僕は地球と月の人達がいつか手を取り合えるって信じます」
ポゥ「………」「私は装置を届けに来ただけだ。稼働を見届けたら、失礼させてもらう」
ロラン「ありがとうございました、中尉。…僕、ムーンレィスである事を誇りに思います」
ポゥ「そうか…」
アキ「勝平…。あたし…この装置に入って、爆弾が解除出来るようになる日を待ってるね」
勝平「アキ…。それ…いつになるか、わからないんだぜ」
アキ「でも、きっとすぐだよ…。あたし…そう信じてる…」「だから、お別れするのは少しだけだよね…。きっとすぐにまた会えるよね…」
勝平「………」
アキ「あたし、信じてるよ。次に目を開けた時には、きっと平和な世界になってるって…」「そうしたら、また前みたいにあの海辺の町で暮らせるよね…。ミチや勝平達と…」
勝平「…ああ…」
アキ「頑張ってね、勝平…。必ず平和を取り戻してね。あたし、待ってるから…」
勝平「…ああ…」
アキ「きっとまた会えるって信じてる…。だから、さよならは言わないね…」
勝平「またな、アキ…。俺…必ずお前に平和をプレゼントするぜ」「だから、少しだけ待っててくれ。きっとその日はすぐに来る…俺達で引き寄せてみせるからよ」
アキ「待ってるよ、その日を…。お休み…勝平…」

ブライト「査問…?」
タリア「新連邦の議会を防衛した事がりてきっ行為に当たるという意見がザフトで出ているらしいのです」
ジャミル「それでジブラルタル基地への出頭命令が出たのか」
タリア「あくまでザフト内部での問題ですので呼び出されたのはミネルバとその乗員だけですけどね」
ジャミル「ZEUTHの行動については不干渉を貫いてくれるか…」
タリア「そういう事情ですので、ミネルバは一時的に単独行動を取ります」
ブライト「了解しました。こちらも人間爆弾やエィナ達の件で全員が大きなショックを受けています」
ジャミル「各機の修理、斗牙達の治療やテラルの件…。それらを含めて我々には時間が必要だろう」
タリア「このままの状態で逃亡を続けていてはそれもままなりませんね。落ち着ける場所があればいいのですが…」
ジャミル「…トリニティシティはどうだろう? 月影長官ならば、こちらの状況を理解してくれると思うが…」
タリア「そうですね…。異星人の動きを検討するためにもあそこのデータは参考になるでしょう」
ブライト「では、我々はトリニティシティでミネルバを待ちます」
タリア「了解です。こちらも査問が済み次第、太平洋へ向かいます」
ブライト「査問が形式上のものである事を祈っています」
〔モニターの開閉音〕
ジャミル「………」
ブライト「やはり、気になりますか? デュランダル議長が…」
ジャミル「あの政治的手腕は味方であれば頼もしいが敵に回せば、この上ない脅威となる…」
ブライト「ザフトが我々に敵対すると?」
ジャミル「考えたくはないが、ザフトと離れていた時間が長い分、我々の中には見えない不安が残っている」「確固たる証拠も論拠もない以上、マイノリティの杞憂で終わるかも知れないがな」
ブライト「私もそうである事を願います」
〔ハッチの開閉音〕
トーレス「大変です、ブライト艦長!」
ブライト「何があった?」
トーレス「グランナイツの斗牙が病室から姿を消したとの事です!」
ブライト「何だと…!?」
ジャミル「…彼は琉菜やエィナの件で大きなショックを受けていた。その重圧に押し潰されたか…」

シベリア ドームポリス・ウルグスク

  ~メダイユ公爵邸~
シド「お初にお目にかかります、メダイユ公爵。御目通りを叶えていただき感謝しております」
メダイユ「我が娘のアナが、あなた方の主人であるグエン卿の世話になっているのだ。こちらこそ礼を述べるところだろう」「それにあかた方は各地を回り、大変動の時代の遺物を探していると聞く」「趣味を同じくする者として、その話も聞かせてもらいたいものだ」
シド「そういった方はよくウルグスクを訪れるのですか?」
メダイユ「世界がこのような状況にある中、そんな酔狂な人物はそうはいない」「だが、それゆえに尋ねてくるのは一風変わった人間だな」「先日も全身を包帯に覆われた男が私のコレクションを是非拝見したいとやってきたよ」
シド(やはり、あの男…ここに来ていたか…)
ミハエル「その男はこちらで何を?」
メダイユ「彼は一冊の本を読了して去っていったよ。知り合いなのかね」
シド「え…ええ、まあ…。旅の途中に何度か会った事がありまして…」
ホレス「しかし、さすがは芸術公爵と名高いメダイユ公。是非ともそのコレクションも拝見させていただきたいものです」
メダイユ「このシベリアには大変動前の遺物がそこかしこに埋まっているのだ」「中には他の地域には見られないような逸品もあるぞ」
ミハエル「メダイユ公…こちらが我が主、グエン・ラインフォードからの親書です。まずはご覧になってくださいませ」
メダイユ「では…」「これは…!?」
ミハエル「………」
メダイユ「娘アナの身の安全を願うならば、我がコレクションを差し出せ、だと!? これでは脅迫ではないか!」
シド「ミハエル大佐、これは!?」
ミハエル「全てはグエン卿の指示だ」
メダイユ「何という破廉恥な男だ! 己の欲望を満たすために、まだ幼い娘を人質にするとは!?」
ミハエル「ご返答を、メダイユ公」
メダイユ「…何が望みだ…。私のコレクションの何が欲しい…?」
ミハエル「我が主の求めるもの…。それは一冊の本でございます」
メダイユ「たった一冊の本のためにアナを人質に取ったのか!?」
ミハエル「グエン卿にとっては全てを懸けるだけの価値があるそうなのです」
シド(旅先で出会った包帯の男が我々に告げた一冊の本の存在…。それが御曹司を変えてしまった…)(しかし、あの本に何の意味がある…? そして、あの男の正体は何なのだ…)
【シナリオエンドデモ終了】

【バザー】

宇宙戦闘の必需品、スラスターモジュール!絶賛発売中!

【概要】
 自らの誇りを懸けて決戦を挑むテラル。しかし、ア
キが人間爆弾にされた事を怒る勝平の姿に、テラルは
打ちのめされるのであった。


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