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No.4B
それぞれの旅、それぞれの事情

【シナリオデモ1開始】
シベリア

  ~アイアン・ギアー 格納庫~
コトセット「お疲れさん! これで機体のメンテは完了だ」
コナ「さっすが、コトセットさん。メカニックの腕は抜群だね!」
コトセット「へへへ、おだてんなって! 褒めても何も出ないぞ」
ランド「だが、あんたが来てくれりゃ、バッハクロンのエンジンの不調も何とかなりそうだ」
コトセット「と言っても、シルエットエンジンは専門外だからな…。出来るのは、コナちゃんの助手ぐらいだ」
コナ「ねえ、ランドも手伝ってくれるんでしょ?」
ランド「おう…俺に修理出来ないものは無いからな。伊達にビーター・サービスの看板を背負っちゃいねえさ」
コトセット「大口叩くなよ。親方に比べれば、まだまだヒヨッコだ」
ランド「厳しいねえ。ま…相手が親方じゃ、しょうがねえがな」
コナ「ねえ、親方って誰?」
ランド「俺の師匠さ…。それ以上の存在でもあるがな…」
コトセット「まあ、何だな…。とりあえず、明日からバッハクロンの修理を始めるとするか」
コナ「了解! ガウリ隊に頼んで、人手を回してもらうね」
ランド「シベ鉄も、この間の戦闘で隊長さんがやられたからな。少しは大人しくしてるだろう」
コトセット「でも、大丈夫か? あいつ…見るからに執念深そうだったぞ」
コナ「うん…。きっと、意地になって襲ってくると思う」
ランド「そん時は、このザ・ヒートが熱い一撃をお見舞いしてやるさ…!」
コナ(熱いって言うより、暑苦しい…)
コトセット「んじゃ、今日は解散って事で。ファットマン! 散らかってる工具は片付けとけよ!」
ファットマン「………」
コナ「おやすみ、ファットマン」
〔歩き去る足音〕
ファットマン「………」「…?」
〔殴打音〕
〔画面、明滅〕

ファットマン「!」
〔人の倒れる音〕
???(ヤッサバ)「フン…チョロいもんだぜ。こんなんで、よくエクソダスなんぞやってられるな」「まあいい。おかげで俺の仕事もやりやすくなる」「待ってろよ、アデット。お前の任務を手伝ってやるからな」

  ~ヤーパンの天井 ハイスクール~
サラ「ふん…ガロード君はその空間のねじれに巻き込まれて、こっちの大陸に来たんだ…」
ガロード「そういう事。で、俺はアメリアに戻るためにゲインの仕事を手伝ってんだ」
ベロー「俺達の目的地のヤーパンは、この大陸の東の端っこだからな」
サラ「確かに、そこからもっと東に進めばアメリアに渡るルートもあるわ」
チル「ねえ、メール姉ちゃん。ヤーパンって、どこ?」
メール「ヤーパンは、このガリア大陸の東の端にあるって言われてる伝説の島よ」「大変動が起きる前には、そこには大金持ちの機械の巨人がたくさんいて…」「虎や龍、鯉、ツバメと戦っていたって話よ」
ジロン「へえ…凄いもんだな!」
ラグ「そこって遠いのかい?」
メール「ガリア大陸の中央の乾燥地帯がアイアン・ギアーのみんながいたゾラ…」「あたし達は今、北の雪原地帯のシベリアを横断している事になるの」
ブルメ「こいつは随分と長旅になるな」
メール「シベ鉄の妨害もあるから、快適な旅ってわけにはいかなそうね」
アナ「それにしても! 随分と色々な事をご存知なんですね、メール様!」
メール「そりゃ、色んな場所を旅して、ちゃんと思い出ノートに記録をつけてますから」
アナ「思い出ノート?」
メール「家計簿とお客様台帳、業務日誌を兼ねた日記みたいなものです。それの記入はあたしの役目なんです」
アナ「まだお若いのに…偉いんですね。尊敬させていただきます」
メール「え~と…アナ姫様。若いって…あたしの事、幾つだと思ってます?」
アナ「もちろん、私よりも年上ですよね? 一つか、二つぐらい上でしょうか?」
メール「!」
ベロー「だけど、大したもんだぜ。まだ親に甘えていてもおかしくないような歳であっちこっち旅してよ」
メール「そうやって子供扱いしないでよ! あたし、もう16歳なんだから!」
ゲイナー「ええええっ!?」
サラ「て、てっきり、12、3歳だと思ってた!」
メール「傷つくなあ、そういうの…」
ゲイナー「ご、ごめんよ、その…」
メール「うっそん! あたし、そういうリアクション、もう慣れっこだから!」「旅先でいつも同じような事言われるから、落ち込むのも馬鹿らしくなっちゃったよ」
ジロン「…親方さんの手がかり、まだ見つかってないのか?」
メール「うん…」
ゲイナー「親方さん…?」
メール「うん…あたしとダーリンはビーター・サービスのリーダーだったパパを捜してるの…」「パパはダーリンの師匠で、みんなには親方って呼ばれてたのよ」
アナ「そうだったのですか…」
メール「そんな顔しないで下さいよ。これでも結構、毎日楽しくやってますから! 元気、元気!」
ブルメ「これでわかったろ、ガロード? アメリアに帰る苦労は並大抵じゃねえぜ」
ガロード「…みたいだな。エクソダスが上手くいっても、アメリカまではまだ遠いみたいだしよ」
ダイク「イノセントの支配のおかげでこの大陸の人間は他の地域とあんまり行き来してなかったからな」「おかげで、飛行機みたいな長距離を移動する手段は発達してないんだ」
ガロード「やっぱり、陸を歩いていくしかないのか…」
サラ「いっそのこと、あたし達と一緒にエクソダスして、そのままヤーパンに住んじゃえば?」
ベロー「ゲインを手伝って請負人をやるってのもありじゃねえか? お前の腕なら十分、やってけるぜ」
チル「ねえ、あたい達と来なよ! ガンダムを使うブレーカーって格好いいよ!」
ガロード「ありがとよ…。でも、俺…どうしても帰らなくちゃならないんだ」
ラグ「訳ありって事かい?」
ガロード「…どうしても会いたい子がいるんだ…」
ゲイナー「その子って…女の子?」
ガロード「まあな…。俺…その子に会うためなら、何だってやるつもりだ」
メール「わかるよ、ガロード。そういう気持ち」
ゲイナー(みんな、それぞれ旅をする理由がある…。ゲインもそうなのか…?)
〔教室の扉の開く音〕
ママドゥ「何だ…? 教室はお前達のたまり場じゃないぞ」
サラ「すみません、ママドゥ先生。そろそろ帰ります」
ラグ「じゃあ、あたしらもバッハクロンの修理を冷やかしにでも行こうかね」
ベロー「…なあ…占いに行ってみないか?」
メール「占い…?」
ベロー「学校の近くに占い師が集まってる路地があるんだよ」「そこに行って、エクソダスもガロードの彼女の事も、メールの尋ね人も全部占ってもらおうぜ!」
ブルメ「コトセットのしかめっ面やランドの暑苦しい顔を見るよりは面白そうじゃん」
ガロード「そうだな…。せっかくだし、行ってみるか!」

  ~シベリア鉄道 駅~
ホーラ「ヤッサバ体調が単独でヤーパンの天井に忍び込んだって!?」
エンゲ「そうデカい声を出すなって」
ケジナン「隊長は異常な程の負けず嫌いだからな。大方、恥をかかされた恨みを晴らすために内部から滅茶苦茶やる気だろうぜ」
ジャボリ「加えて、先に潜入したアデットのお姉様にいい所を見せようとしているんでしょう」
ホーラ「それだけのために行ったって言うのか?」
エンゲ「あの隊長なら十分にあり得る。髪の毛付きのオーバーマンに負けたのが大ショックだったみたいだしな」
ケジナン「へ…顔に似合わず、繊細なこった。いつも威張り散らしてるから、逃げ出したのが格好付かないらしいな」「いっそ、このまま帰ってこなけりゃいいのによ」
エンゲ「そうなったら、次の隊長は…」
ケジナン「まあ、俺だろうな」
ホーラ「聞き捨てならんな…。さっきの言葉、ヤッサバ隊長に報告させてもらおう」
ケジナン「そう怖い顔すんなよ。俺だって、考え無しにこんな事を言ってるわけじゃねえ」
ホーラ「どういう事だ?」
ケジナン「お前さんだって欲しいんだろ? 金とか、コネとか、力がよ…」「次期隊長様に協力すれば、美味しい思いも出来るってもんだぜ」
ホーラ「…何か策があるのなら、聞かせてもらおう」
エンゲ「話がわかるねえ、兄さん。きっと出世するぜ」
ジャボリ「どうせ、上手くいきっこないと思うけど…」
ケジナン「ジャボリ! 余計な告げ口するんじゃねえぞ!」
ジャボリ「はいはい…。勝手にやってください」
ケジナン「へへ…見てろよ。俺が隊長になってから擦り寄ってきても遅いからな」

  ~ヤーパンの天井~
エイファ「…いらっしゃいませ。どなたから占いましょうか?」
ジロン(こんな子供の占い師で大丈夫なの?)
サラ(仕方ないじゃない。他の人気の占い師は行列になってるんだから)
ダイク(でも、この子…全身、傷だらけだぜ)
ベロー(占い師の元締めにお仕置きされてるんだろうぜ。稼ぎが少ないってよ…)
エイファ「あの…?」
ガロード「じゃあ、俺から占ってもらうぜ」「俺はガロード・ラン。俺がティファの所に帰れるか占ってくれよ」
エイファ「わかりました。では、生年月日と生まれた時間を教えてください」
ガロード「詳しい時間まではわからないけど、とりあえず、分かる範囲でよければ…」
ゲイナー「ガロード君の好きな子って、ティファっていうんだ」
ガロード「ああ、可愛さはとびっきり! おまけにあの目で見つめられると守ってあげたくなるんだ」「そういうの…わかんだろ、ゲイナー?」
ゲイナー「………」
サラ「どうしたの、ゲイナー君? ニヤニヤしちゃって」
ゲイナー「な、何でもないですよ!」
ガロード(ったく…煮え切らねえな…)
エイファ「…結果が出ました。『待ち人、思わぬ場所に来たる』…」「ガロードさん、あなたは、そのティファさんと思わぬ再会を果たす事になります」
ガドーロ「ホントかよ!」
エイファ「ただ…」
ガロード「ただ?」
エイファ「…『行く手に暗雲、立ち込めり』…。これからお二人が迎える未来は険しい事になるようです…」
ガロード「ありがとよ、お嬢ちゃん! そっちの険しい事ってのは、ティファと二人で乗り切ってみせるさ!」
ゲイナー「根拠の無い自信…。凄い能天気…」
ジロン「いいんじゃないの? とりあえずでも良い事を信じる方が」
ゲイナー「楽天家なんですね、ゾラの人って…」
ジロン「まあな。でも、良くなるか、悪くなるかわかんないなら俺は良い方を信じるさ」「おかしいか?」
ゲイナー「言ってる事はわかりますけど、そこまで割り切る事は出来ません」
エイファ「次の方はどなたでしょう?」
ラグ「占ってもらいなよ、メール」
メール「う、うん…。じゃあ、行方不明のあたしのパパの事を占って」
エイファ「では、その方の事を話してください」
メール「名前はシエロ・ビーター。修理屋ビーター・サービスのリーダーよ」
ガロード「じゃあ、ビーター・サービスって本当は三人組だったんだ?」
メール「うん…パパとあたしとダーリン…。パパはガンレオンのパイロットでもあったの」
エイファ「お父様が行方不明になったときの事を話してください」
メール「4年前…あたし達は修理屋の仕事をしながら、各地を旅してたの…」「でも、ある日…荒野で空間のねじれに遭って…」
ゲイナー「それって…!?」
ガロード「親父さんは俺と同じようにそのねじれに巻き込まれちまったのか!?」
メール「…わかんない…。気がついたら、ガンレオンのコックピットにパパはいなくて…」「だから、あたしとダーリンは…修理屋をしながら、パパを捜してるの」
サラ「メールのつけてる思い出ノートって、その旅の出来事をまとめているのね」
だから、同じように跳ばされた俺に興味を持ったってわけか」
メール「うん…」
ジロン「親父さんの手がかり…少しでも見つかるといいな」
メール「ありがとう、ジロン」
エイファ「…占いの結果が出ました…」
メール「それで…!?」
エイファ「ごめんなさい…。よくわかりませんでした…」
ベロー「そりゃどういう事よ、お嬢ちゃん!?」
エイファ「その…一応、結果は出たんですけど…それが『未来は自ら作る』…だったんです」
サラ「確かに、それじゃ良いようにも、悪いようにも取る事が出来るわね…」
エイファ「ごめんなさい…。もう一度、占ってみます」
メール「ありがとう…。でも、もういいよ」
チル「メール姉ちゃん…」
メール「さっきのジロンの言葉じゃないけど、良いか悪いかわからないならあたし、良い方を信じるよ」「そして、ガロードが言ったみたいにダーリンと二人で絶対にパパを見つけてみせる!」
ラグ「その意気だよ、メール。あたしらも応援するからね」
メール「うん!」
チル「あれ…? アナ姫は?」
ジロン「そう言えば、姿がみえないな。あの3匹のお供も…」
ベロー「迷子にでもなっちまったか?」
サラ「そんなのん気な事、言ってる場合じゃないわよ! あの子、あれでも大事な人質なんだから!」
ゲイナー「手分けして捜そう! アナに何かあったら、一大事だ!」
ジロン「わかった! 行くぞ、みんな!」
〔複数の走る足音〕
エイファ「あの…」「こういう時こそ私の占いに頼ってくれればいいのに…」

アナ「…放しなさい! こんな風に人をさらって…あなたはいったい何者です!?」
アデット「手荒な真似をして申し訳ありません。私はシベリア鉄道警備隊、アデット・キスラーです」「…パパの所に連れてってあげるよ」
アナ「パパ…? 父の所…? では、ああんたは私を連れ戻すためにヤーパンの天井に侵入したのですか?」
アデット「その通りです。人質がいたままじゃ、こちらも総攻撃がかけられませんので」「さ、エクソダスごっこは終わりです。家に帰りましょう」
アナ「わ、私はまだ…!」
アデット「手間かけさせるんじゃないよ。さっさとおし!」
〔走り寄る足音〕
リンクス「キイッ!!」
アデット「何だ!? こいつらは!」
リュボフ「ひ、姫様! 今の内にこちらへ!!」
アナ「リュボフ! あなたまでヤーパンの天井に来たのですか!?」
リュボフ「必死で追いかけてきたのです!」「私は家庭教師であると同時に、姫様のお世話を仰せつかっています! 姫様がどこにいようと、お守り致します!」
アデット「家庭教師風情が! シベ鉄の邪魔をするな!!」
〔走り寄る足音〕
ゲイン「そこまでだ。シベ鉄の美しき刺客のお嬢さん」
アデット「黒いサザンクロス…! ゲイン・ビジョウか!」
ランド「ザ・ヒートことランド・トラビスもいるぜ!」
アデット「ちっ! お仲間の壊し屋も一緒か!」
ランド「姐さん…! その呼び方はギリギリでアウトだ!」
ゲイン「待て、ランド…。ここは俺に任せろ」
アデット「なぜ、私がここにいるのがわかった?」
ゲイン「よく言う。ファットマンを一撃で気絶させておいて」
アデット「それは私ではない!」
ゲイン「まあいい。とにかく俺達は潜入した賊を捜していてアナ姫の周辺も警護していたのさ」
アデット「…殺せ!」
ランド「逃げられないからって凄い覚悟…!」
ゲイン「死ぬぐらいなら、俺の子供を生んでくれないか?」
リュボフ「まあ!」
アデット「考えてる事、違うんじゃないの?」
ゲイン「男はいつもそう思ってるさ」
ランド「同感」
リンクス「!」
アナ「そういうものなの?」
アデット「…単純な男達…」
ランド「素直って言って欲しいな」
ゲイン「ま…とりあえず、毒気が抜かれた所でご同行願おう」
〔走り寄る足音〕
???(ヤッサバ)「アデットは渡さねえぇぇぇっ!!」
ランド「な、何だぁ!?」
アデット「ヤッサバ隊長! 忍び込んだ賊ってのは、あんたの事だったんだね!」
ヤッサバ「おう! 内部から、こいつらをぶちのめしてやるつもりだったが、事情が変わった!」「逃げろ、アデット! ここは俺が引き受ける!!」
アデット「ありがとうよ。やっぱりい、あんたはあたしが見込んだ強い男だ!」
〔走り去る足音〕
ランド「可愛い子ちゃんが逃げやがった!」
ゲイン「ランド! 姫様達を頼む! 俺はこいつの相手をする!」
ランド「おうよ! こっちは任せろ!」
アナ「気をつけてくださいね、ゲイン!」
ゲイン「お気遣いに感謝します、姫様!」
ヤッサバ「黒いサザンクロス…! 貴様にもこの前は煮え湯を飲まされたな!」
ゲイン「悪いが、それが仕事なんでな!」
ヤッサバ「ならば、エクソダスする連中を叩っ斬るのが俺の仕事だ! 一人だけ残った事を後悔させてやる!!」
ゲイン「…誰がお前の相手を一人でするって言った?」
〔複数の走る足音〕
ジロン「こいつがシベ鉄の隊長か…!」
ラグ「へえ…悪そうなツラしてるねえ」
ブルメ「しっかし、本気かね? 一人で乗り込んでくるとはよ」
ダイク「気をつけろよ。それだけ自信があるって事だからな」
チル「みんなでかかれば怖くないだわさ!」
ヤッサバ「な、何だと!?」
ゲイン「こちらはゾラ育ちの皆さんだ。荒っぽさではシベ鉄にも引けはとらん」「行くぞ、ジロン! 奴を取り押さえるんだ!!」
ジロン「おう!」
ヤッサバ「ぬ、ぬおおおおおおおっ!!」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「掟破りの助っ人達」


【戦闘マップ1開始】
〔味方ユニット出現〕
ガウリ「ランド、本当に敵が来るのか?」
ランド「ああ、俺の勘がそう言ってる」
ベロー「そんな適当でいいのかよ!」
ゲイナー「でも、シベ鉄の隊長がヤーパンの天井に忍び込んできた以上、向こうの作戦は始まっています」「後詰めとして敵の襲撃の可能性は高いと思います」
ランド「そう! それだよ、少年! 解説、サンキューだ!」
サラ(この人って凄いんだか、マヌケなのか、いまいちわかんないのよね…)
ガロード「とりあえず出撃したのは無駄じゃなったようだぜ!」
〔敵ユニット出現〕
メール「結構な数がいるみたいだよ!」
ランド「あの様子じゃ、シベ鉄の連中は雇ったブレーカーの全部をぶつけてきたようだな」
ガウリ「サラ、ベロー! 俺達はフォーメーションで戦うぞ。訓練通りやれば、出来るはずだ!」
サラ「わかりました、ガウリ隊長! 大丈夫よね、ベローも!」
ベロー「ちょ、ちょっと待った…! ええと…」
「ベロー選択」
「1.フォーメーションの説明を受ける」
「2.フォーメーションの説明を受けない」


※※「1.フォーメーションの説明を受ける」を選択した場合のセリフ※※
ベロー「ガウリ隊長! 念のためって事で、もう一度説明をお願いします!」
ガウリ「よく聞けよ。機動兵器は3機編成の正体を組めば、3つのフォーメーションを使う事が出来る」「すなわち…トライ・フォーメーション、センター・フォーメーション、ワイド・フォーメーションだ」「トライ・フォーメーションでは小隊員は後方に下がり、小隊長のバックアップを務める」「このフォーメーションでは3機の同時攻撃であるトライチャージを使用する事が出来る」「いわゆる全体攻撃は、敵小隊が複数の機体で構成されていると与えるダメージが減少してしまうが…」「トライチャージは敵の数が何機だろうとお構いなしでダメージを与える事が出来るぞ」「なお、基本として出撃時には、このフォーメーションを使用する」
サラ「今もトライ・フォーメーションってわけね」
ガウリ「センター・フォーメーションは小隊員を牽制に使い、隊の攻撃を敵の一体に集中させるものだ」「一方、ワイド・フォーメーションは隊の各機がそれぞれの敵を攻撃するものだ」
サラ「つまり、単機が相手ならセンター、複数の機体がいる小隊にはワイドが都合いいってわけですね」
ガウリ「どのフォーメーションもそれぞれに特徴があるが、後は実戦の中で覚えていけばいい」「今回の敵は単機で行動している。センター・フォーメーションで攻撃を集中させるのが得策だろう」
ベロー「了解!」
※※「2.フォーメーションの説明を受けない」を選択した場合、セリフ※※
ベロー「OK! 問題無しだ! 訓練の成果を見せるぜ!」

ガロード「当然、単独で戦う俺達はフォーメーションは関係ないってわけね」
ランド「ジロン達はシベ鉄の隊長を追ってる! 俺達だけで敵を片付けるぞ!」
ホーラ「気合を入れろよ、ゲラバ! ここであいつらを倒せば、俺達をケジナン新隊長が取り立ててくれる!」
ゲラバ「わかったぜ、ホーラのアニキ!」
ホーラ「くっ…ランドシップがない以上、キャプテンだとは言えん…!」「だが、忍耐と屈辱ともこれでさらばだ! そして、今日からが俺の栄光の始まりだ!!」
<戦闘開始>

<ホーラと戦闘or敵5小隊以下or3PP・味方援軍1&敵増援1出現>

ランド(まだか、ゲイン…! 長期戦に持ち込まれたら、こっちはちょいとヤバいぜ…!)
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ヤッサバ「…ここはランドシップの格納庫か…! 後はマシンを奪って逃げるだけだな」
エイファ「大丈夫、おじちゃん?」
ヤッサバ「すまないな、お嬢ちゃん。ここまで道案内をさせちまってよ」「だけど、いいのか? 追手から俺をかくまってくれたけどよ…」「俺はシベ鉄の人間だ。お前達のエクソダスを止めようとしてるんだぞ」
エイファ「でも、おじさんはいい人なんでしょ?」
ヤッサバ「ああん?」
エイファ「一人の人、大勢で追い回す人達の方が悪いわ」
ヤッサバ「フッフッフ…違いない…。…お嬢ちゃんは占いをやっているのか?」
エイファ「うん…そんなに上手くないけれど…」
ヤッサバ「いい機会だ。俺を占ってくれ」
エイファ「じゃあ、誕生日はいつ?」
ヤッサバ「そいつは部隊の機密事項なんだけどな。まあ…特別に教えてやる。耳を貸しな」
エイファ「…じゃあ、生まれた時間は?」
ヤッサバ「そんなのお袋から聞いてねえよ」
エイファ「お袋…? それって、お母さんの事ですよね」
ヤッサバ「そう驚くなって。おじさんにも子供の頃があったんだよ」「もっとも父親は俺が生まれる前にエクソダスしたらしいがな…」
エイファ「………」
ヤッサバ「笑っちまうだろ。シベ鉄警備隊の隊長の親父が妻と息子を放って、エクソダスとはよ」「だから、俺はエクソダスをする連中が許せないんだよ」
エイファ「そうだったんですか…」
ヤッサバ「お嬢ちゃん、親御さんは?」
エイファ「…私が小さい頃に亡くなったそうです。今は占い師を取りまとめている元締めさんの世話になってます」
ヤッサバ「もしかして、その身体中の傷…その元締めってのにやられたのか?」
エイア「私…稼ぎが悪いですから…」
ヤッサバ「とんでもねえ下衆野郎だ…! おじさんが、そいつをぶちのめしてやる!」
エイファ「でも、エクソダスするためにはこのヤーパンの天井にいるしかないから」
ヤッサバ「しかしよ…!」
エイファ「…私のご先祖様はインダスなんです…。だから、そこに行ってみたいんです」
ヤッサバ「………」「…よし…! おじさんに全て任せろ!」
エイファ「え…?」
ヤッサバ「おじさんがお嬢ちゃんを連れてってやる!」
〔複数の走る足音〕
ゲイン「…そうはいかんな、シベ鉄」
ヤッサバ「黒いサザンクロス! 貴様、聞いてやがったな!?」
ゲイン「まあな…」「さあ、その子を返して大人しくお縄を頂戴しな」
ジロン「人質を取るなんて汚いぞ、シベ鉄!」
ヤッサバ「ち、違う! 人質なんかじゃない! 俺は…!」
〔オーバーマンの稼働音〕
ブルメ「何だ!? アイアン・ギアーにオーバーマンが突っ込んできた!」
ゲイン「ヤッサバの迎えか!」
ヤッサバ「チャンスだ! 逃げるぞ!!」
エイファ「待って、おじちゃん! 占いの結果が!」
ヤッサバ「聞かせてくれ、お嬢ちゃん!」
エイファ「『窮地にありて、道は拓かれる』! ピンチの後にチャンスが来るそうです!」
ヤッサバ「…よし! お嬢ちゃん! 俺と一緒に来るんだ! インダスでも、どこでも連れてってやる!」
エイファ「はい!」
チル「あの子…! 怖いおじさんについてっちゃった!」
ラグ「どうなってんだよ、いったい!?」
ゲイン「追うぞ! 奴をこのままにしてはおけん!!」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔味方戦艦出現〕
ガロード「アイアン・ギアーだ!」
エルチ「お待たせ、みんな! アイアン・ギアー、ただ今到着よ!」
ランド「待った、エルチお嬢さん! シベ鉄の隊長はどうしたんだ!?」
エルチ「それならジロンとゲインが格納庫で捕まえたはずよ」
コトセット「あの…お嬢さん。その格納庫で騒ぎが起きてるみたいなんですけど…」
〔敵ユニット出現〕
サラ「アイアン・ギアーからシベ鉄のオーバーマンが出てきた!」
ガウリ「ちいっ! こちらを囮にして、ヤッサバの迎えが来ていたのか!」
〔味方ユニット出現〕
ゲイン「すまん! ヤッサバを逃がした!」
ジロン「見ろ、ゲイン! 奴の様子がおかしいぞ!」
〔ヤッサバ、後退〕
ヤッサバ「命拾いしたぜ。よくやった、ケジナン」
ケジナン「…黙れよ。今日から、このラッシュロッドは俺のオーバーマンだ」
ヤッサバ「ケジナン、てめえ! 俺を裏切る気か!?」
ケジナン「あんたの死体を持って帰りゃ、、俺が自動的に隊長になれる。だから、あんたはここで死んでもらうのさ」
エイファ「おじちゃん…!」
ヤッサバ「待て! か、金を…金を払う!」「俺がいつも大金を持ち歩いているのは知ってるだろう? それを全部やる!」
ケジナン「ほ~う…」
ヤッサバ「見逃してくれたら、もう二度とお前の前に姿は出さねえ!」
ケジナン「…いいだろう。コックピットを開けるから、金を出しな」
〔ハッチの開閉音〕
ケジナン「たんまり持ってんだな…! これも隊長の特権って奴か?」
ヤッサバ「ほぉれ、ケジナン! 金だ! 受け取れ!!」
ケジナン「あ! こら! そんな風に札束を投げたら!」
〔ケヤッサバ、迷走〕
チル「ラグ! お金だ! あのオーバーマン、お金をばら撒いてるよ!」
ラグ「どんな事情だろうとこりゃ見逃せないね! 行くよ、ブルメ、ダイク!!」
ブルメ「了解! あの金はいただきだ!」
ジロン「あ、待て! ラグ!!」
〔ラグ、ヤッサバへ隣接〕
〔衝撃音〕
〔ヤッサバ、後退〕
〔ラグ、迷走〕

ケジナン「おわっと! お、落ちる!!」
ヤッサバ「ケジナン! ラッシュロッドは返してもらうぞ!!」
ケジナン「ひいっ! お助け!!」
〔カーソル、ヤッサバからヤッサバの隣の地点へ移動〕
〔雪の上を歩く足音〕

ケジナン「ああ、俺のオーバーマンが…!」
ヤッサバ「お前のじゃねえ! 俺のだ!! 覚えておけ、ケジナン!!」「オーバーマンは力ある男にのみ許されるんだ!!」
〔敵ユニット出現〕
エンゲ「あちゃぁ…やっぱり、失敗したか」
ジャボリ「結果は見えてましたけどね」
ヤッサバ「ケジナン! 俺を殺そうとしたからには覚悟は出来てるんだろうな!」
ケジナン「ち、違うんです、隊長! 俺は…あのホーラの野郎にそそのかされて!!」
ホーラ「な、何を言ってやがる!」「ヤッサバを殺る間、ピープルを足止めしとけって言ったのはお前だろうが!」
ケジナン「黙れ、田舎モンが! そのタレ目で嘘をつく気かよ!」
ホーラ「何だと、ガニ股! 所詮、貴様は隊長の器じゃないんだよ!!」
ジャボリ「醜い争い…」
ヤッサバ「この際、どうでもいい! ホーラ、ケジナン! 死にたくなけりゃ、命懸けで戦え!」「ピープルの連中を片付けたらお前らの馬鹿を許してやる!」
ケジナン「りょ、了解です!」
〔カーソル、ヤッサバの隣の地点からドゴッゾの隣の地点へ移動〕
ケジナン「どけ! このドゴッゾは俺が操縦する!」
ジロン「よくわかんないけど、役者が揃ったみたいだな…!」
ゲイン「お互い、総力戦ってわけか…!」
ヤッサバ「その通りだ! 髪の毛付きオーバーマン! 黒いサザンクロス!」「ガンダムにザ・クラッシャー、ガウリ隊にブレーカー共! 全て俺が相手をしてやる!!」
エイファ「おじちゃん…」
ヤッサバ「ちょっとだけ目をつぶってろ、お嬢ちゃん。すぐに終わるからな」
エイファ「う、うん…」
ヤッサバ「俺はやる…! やるぞ!! 邪魔者共を全て倒し、俺の力を認めさせてやる!!」「窮地にあっても道を拓くぞぉぉぉっ!!」
エルチ「そっちがその気なら、受けて立つわよ!」
ゲイナー「シベリア鉄道…! 決着をつけてやる…!」

<サラorガウリorベローが戦闘>
ガウリ「サラ、ペロー! フォーメーションでの戦闘の極意は3人の息を合わせる事だ!」
サラ「了解です、隊長! ガウリ隊の力、シベ鉄に見せてやりましょう!」
ペロー「よっしゃ! 俺も張り切っちゃうぜ!!」
ガウリ「ガウリ隊、突撃っ!!」
サラ「おーっ!!」

<ランドvsゲラバ>
ゲラバ「ザ・クラッシャー! 今日こそは、お前の方をぶっ壊してやるぜ!!」
ランド「毎度々々、わざわざ俺を怒らせてくれるが、それも今日で最後…! 耳かっぽじって聞けよ!!」「俺の通り名はザ・ヒートだ! 覚えられねえってんなら、てめえはネジ一本まで解体だ!!」
ゲラバ「うるせえっ! そんなんだからザ・クラッシャーって呼ばれるんだろうが!!」

<ガロードvsゲラバ>
ゲラバ「ガンダムのガキ! 今日こそその機体を手に入れてやる!」
ガロード「そんな中途半端な気持ちじゃ、俺とGXと戦うのは無理ってもんだ!」「それに占いの結果じゃ、俺はティファにまた会えるんだ! こんな所でやられるかよ!!」

<ジロンvsヤッサバ>
ヤッサバ「そこをどきやがれ、ブレーカー! 俺の邪魔をするんなら、叩き潰す!!」
ジロン「そうは行くか! お前を黙って通すつもりはないんだよ!!」
ヤッサバ「くそっ! てめえ、幾らで雇われた!? 金のために命を落とすのは割りに合わねえぞ!!」
ジロン「確かに…俺は雇われたからあんたと戦っている」「だけど、俺の中にはシベ鉄のやり方を許せない気持ちがある! だから、本気で戦えるんだ!」
ヤッサバ「だったら容赦無しだ! 後悔するなよ、ブレーカー!!」
ジロン「うおおおおっ!! 俺だってエクソダスだぁぁぁぁっ!!」

<ラグvsヤッサバ>
ラグ「相手はシベ鉄の隊長さんだ! あいつを叩けば金になるよ!!」
ヤッサバ「くそっ! 金に目のくらんだ田舎者が!!」
ラグ「それの何が悪いのさ! あたしらは金のために…生きるために戦ってるのさ!」「ピープルから金を掠め取る事しか考えてないシベ鉄野郎に、どうこう言われる筋はないね!!」

<ゲイナーvsヤッサバ>
ヤッサバ「髪の毛付きのオーバーマン! お前を倒して、俺は俺の強さの証を立てる!」
ゲイナー「そんな理由で! 僕はあなたの踏み台じゃない!!」
ヤッサバ「黙れっ!!」「エクソダスをする連中も俺の前に立ち塞がる奴もみんな、みーんな! 叩き潰す!!」

<ゲインvsヤッサバ>
ゲイン「色々と屈折した事情がありそうだな、ヤッサバ・ジン」
ヤッサバ「黒いサザンクロス! てめえ、人の話を聞いてやがったな!」
ゲイン「…だが、同情は無しだ。俺は請負人として、このエクソダス…必ず成功させる!」
ヤッサバ「そうはさせねえ! 俺の意地と誇りに懸けても!!」

<ホーラ撃破>
〔ホーラに爆発〕
ホーラ「くっそおおっ! 覚えてろよ、ジロン!! 俺は必ず戻ってくるぞーっ!!」
〔敵ユニット撃破〕
エルチ「凄いわね…。爆発前だってのに、あれだけ台詞を言えるのって…」
ジロン「あいつのやられ役っぷりは、年季が入ってるからな」

<ゲラバ撃破>
〔ゲラバに爆発〕
ゲラバ「ぐ、ぐぞおおっ! シベリアに来ても、結局俺達、こんな役かよ!!」
〔敵ユニット撃破〕
ガロード「あのオッサン、泣いてた?」
ランド「あわれだな…。ゾラにいりゃ、泣いても鼻水はツララにならなかったろうによ」

<ケジナン撃破>
〔ケジナンに爆発〕
ケジナン「い、いけねえ! このまま脱出しても、ヤッサバ隊長に半殺しにされる!」「こ、こうなったら、隊長が帰還しねえのを祈るしかねえ! 頼むぜ、ヤーパン!!」

<エンゲ撃破>
〔エンゲに爆発〕
エンゲ「ヤ、ヤッサバ隊長! 俺はケジナンの口車に乗せられただけですーっ!!」「だから、お仕置きと降格は勘弁をーっ!!」
〔敵ユニット撃破〕
※※まだケジナン健在の場合、セリフ追加※※
ケジナン「エンゲの野郎! 我が身可愛さに俺を売る気かよ!!」「こうなりゃ俺はやるしかねえ! 行くぜ、ヤーパン! 俺のために死んでくれ!!」


<ジャボリ撃破>
〔ジャボリに爆発〕
ジャボリ「こ、こんなシベリアの片田舎で終わるなんてイヤーッ! 脱出します!」
〔敵ユニット撃破〕
サラ「何言ってんのさ! だから、あたし達だってエクソダスしてるのよ!」
ゲイン「やめときな。シベ鉄にとっちゃ、ドームのピープルは金を貢ぐ働きアリみたいなもんなのさ」「だから、連中はエクソダスを許さない。そして、そのシステムによって、人が死のうと意にも介さないのさ…」

<ヤッサバ撃破・勝利条件達成>
〔ヤッサバに爆発〕
※※まだ敵健在の場合、セリフ追加※※
〔敵ユニット離脱〕
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ゲイナー「あのオーバーマンは、もう戦えない! 勝負ありだ!!」
ジロン「隊長を倒した以上、俺達の勝ちだ!!」
エイファ「お、おじちゃん…!」
ヤッサバ「ぬおおおおおおっ! 俺は…! 弱いわけないだろおっ!!」
〔ヤッサバに爆発〕
エイファ「おじちゃん! 止められないの? 時間、止められないの!?」
ヤッサバ「止めてやる! こんな現実、止めてやる!! う…ぐう…うう…うおお…!」
エイファ「ねえ、おじちゃん…もうやめて帰ろう…」
ヤッサバ「くうっ…帰る場所なんてあるわけないだろう…!」
エイファ「私と一緒にエクソダスすればいいじゃない」
ヤッサバ「エクソダスだと!?」
エイファ「インダスって、すっごく広い川があって、象とかサイとかが水浴びしてるんだって! 私の故郷なの…」
ヤッサバ「故郷か…」
〔ヤッサバ、後退〕
エルチ「あいつ、まだ動けるの!?」
ブルメ「だったら、とどめを刺すまでだ!」
ゲイン「やめろ…! あれには人質の女の子も乗っている」「それに、もう奴には抵抗する力はない」
〔ヤッサバ、マップ端へ移動〕
〔敵ユニット離脱〕

ジロン「行っちまった…」
ランド「少し甘いんじゃない?」
ゲイン「かもな…」
ゲイナー「じゃあ、わざとあいつを逃がしてやったんですか…?」
ゲイン「人質の女の子を泣かすわけにはいかないからなあ」
ゲイナー「よく…わかりません」
ランド「ま…ちょいと訳ありって事さ。敵さんの方もな」
ゲイナー「…だからって、こういうのは納得出来ませんよ」
サラ「でも、これで当分の間はシベ鉄の連中も大人しくしてそうね」
ベロー「そうだな。では、俺達の勝利って事で…!」
サラ「ガウリ隊、えいっえいっおーっ!!」
チル「おーっ!」
ガロード「おーっ!」
ゲイナー(これだけは出来ない…! いくらサラさんが音頭をとっても…)
【戦闘マップ2終了】

【シナリオエンドデモ開始】

ゲイナー「………」
サラ「どうしたの、ゲイナー君? 調子悪いの?」
ゲイナー「…どうしてもゲインのやった事が納得出来なくて…」
ラグ「あのヤッサバって奴のとどめを刺さなかった事かい?」
ゲイナー「人質がいたのは知っています…。でも、だったら…追い詰めてその子を取り返してから…」
ブルメ「「でもよ、あの占いの女の子…自分からあいつについてったみたいだぜ」
ゲイナー「だけど…」
ジロン「じゃあ、ゲイナーはあのヤッサバって男を殺すべきだったと思っているのか?」
ゲイナー「そういうわけじゃないけど…!」「じゃあ、逆に聞くよ。ジロンはシベ鉄の肩を持つのかい?」
ジロン「シベ鉄は嫌いだ。…でも、あのヤッサバって奴は嫌いじゃない」
ゲイナー「え…?」
ジロン「そりゃ、あいつがエクソダスをしている人たちにとって敵だってのはわかってる」「でも、あいつの生き方を知ったら何となく憎めなくなったんだ」
サラ「ヤッサバの生い立ちに同乗したって事?」
ジロン「…そうじゃない…。上手く言えないけど、あいつと俺達はただ立場が違うだけなんだって思って…」「だから、諸部がついた以上、わざわざ命を奪う気にはなれない」
ゲイナー「…そんなんで納得なんか出来ないよ」
ラグ「ま…ジロンの説明じゃ、理解しろってのが無理だろうね」
ブルメ「だけどよ…お前ももうちょっと融通ってのを効かせてもいいんじゃないの?」
ゲイナー「融通…?」
ダイク「肩の力を抜けって事さ。世の中、理屈じゃ片付かない事もあるしな」
ゲイナー「………」
コトセット「おら、お前ら! マシンの整備の邪魔だ!! 用が無いんなら、そこをどけ!」
ランド「おっと! 自分のマシンをぶっ壊した奴は、罰として修理を手伝ってもらうぜ」
ゲイナー「………」
ジロン「じゃあな、ゲイナー・。あんまり考えてばっかりだと頭が重くなっちまうぞ」
ゲイナー「…簡単に言ってくれる…」
ママドゥ「タフな連中だな」
ランド「ま…それがあいつらの最大の取り柄だ」「ゾラじゃ、心も身体もタフじゃなきゃやっていけないからな」
ママドゥ「彼らの思い切りの良さは強い意志に裏付けされてるというわけか…」
ランド「連中もイノセントとの戦いで色々あったからな」
ゲイナー「色々って…?」
ランド「ゾラを治めてたイノセントの支配が崩れたのも、元をたどれば一人の男のこだわりが原因だった…」「その男の名はジロン・アモス。奴が『三日の掟』を破った事が全ての始まりだったのさ」
ゲイナー「『三日の掟』って、どんな犯罪をしても三日逃げ切れば罪に問われないって奴ですよね」
ランド「その通り。だが、あいつは自分の良心の仇をしつこく追い回したのさ」「もちろん、その仇が三日以上逃げてもお構いなしにな」
ゲイナー「それがどうしてイノセントの支配の崩壊につながるんです?」
ランド「ゾラを知らないお前さんには想像も出来ないだろうが…」「イノセントの定めた掟を破るなんてのは、当時は考えられない事だったのさ」
ゲイナー「………」
ランド「そんなジロンに付き合ってる内に多くの人間が気づき始めたのさ…」「イノセントの掟なんてのは、意味もなく勝手に決められたものだって事をな」
ゲイナー「そうやって支配の構造を知ったゾラの人達は、自由を勝ち取るために戦ったんですね…」
ランド「ま…旗頭に担ぎ上げられたジロン自身は成り行きでやってただけっぽいがな」「それでも、その戦いの中で、あいつはあいつなりに色々と物事を考えるようになったってわけだ」
ゲイナー「…あなたもジロンと同じで、ゲインのやった事を認めるんですか?」
ランド「俺? 俺はそうだな…罪を憎んで、人を憎まず…ってとこ?」
ゲイナー「…もういいです。あなたに聞いたのが間違いでした」
ランゴ「厳しいねえ、こりゃ…」
ママドゥ「…あのヤッサバという男もエクソダスというシステムの犠牲者と言えるな…」
ゲイナー「エクソダスというシステム…?」
ママドゥ「そうだ…。そのシステムは時に人をも殺す」「シャルレ様…いや、ゲインの両親もそれに殺されたんだ…」
ゲイナー「ゲインの…両親…?」

ランド「よう…こんな所にいたか、大将」
ゲイン「ランドか…」
ランド「そう連れない顔すんなよ、シャルレ・フェリーベ」
ゲイン「…ママドゥか?」
ランド「ああ…。あの先生、ドームポリス・ウッブスのフェリーベ公爵家に仕えてたんだってな」「だが、ウッブスはエクソダスに失敗し、領主の公爵家はお取り潰しになった…」
ゲイン「その息子は今や、見ての通りのエクソダス請負人だ」
ランド「悪いな…。先生が少年の世の『事情』って奴の一例を説明してな…」「俺もご相伴に預かったってわけだ」
ゲイン「なるほどね。やっぱりゲイナー少年は納得出来なかったか…」「ま…事情があるのはお互い様だ。…大変だな…コブ付きで人捜しの旅を続けるってのは」
ランド「何だよ…詫びて損したぜ。そっちも、こっちの『事情』ってのを聞いてたのかよ」
ゲイン「これぐらいの歳になりゃ、誰だって傷の一つや二つ持ってるもんさ」
ランド「だな。ま…それもひっくるめて、今の俺だ」「ヤッサバの奴…エクソダス出来るかな…」
ゲイン「さあな。後は俺達の知った事じゃない」
ランド「だが、一杯やるだけの口実にはなる。付き合えよ」
ゲイン「OK。自由人ヤッサバ・ジンのエクソダスに乾杯といこうか」
ランド「ところで…俺達、何か忘れてない? 今回の一連の騒動で…」
ゲイン「ウォッカが入れば、思い出すさ。行こうぜ」
ランド「おう。今日は子供のお守りは忘れて、乾杯だ」

シベリア

ヤッサバ「え~と…インダスはこっちの方向でいいんだよな?」
エイファ「大丈夫なの、おじさん? このオーバーマン…」
ヤッサバ「ラッシュロッドも随分やられちまったが、俺達二人を運んで飛ぶぐらいは出来るだろうさ」「ま、コックピットのハッチはぶっ壊れちまったけどな。寒いか、お嬢ちゃん?」
エイファ「大丈夫、我慢出来るよ。それにインダスはシベリアと違ってとっても暑いのよ」「それで、象やサイが川で水浴びしているんだって」
ヤッサバ「そうかい、そうかい! じゃ、凍えちまう前にインダスへ向けてエクソダスといこうか!」
エイファ「うん!」
【シナリオエンドデモ終了】

【バザー】

ブースター、安値放出! ここだけの大サービス!

【概要】
 己の意地を懸けて勝負を挑むシベ鉄のヤッサバ。そ
れぞれの決意を胸にゲイナー達はヤッサバのラッシュ
ロッドを迎え撃つのであった。


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