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No.21B
裏切りの代償

【シナリオデモ1開始】
大空魔竜 ブリッジ
大河「…以上がソロシップに関する連邦政府の決定事項です」
大文字「大河長官…! それでは地球追放と同じではありませんか!?」
大河「残念ながら、その通りです。地球連邦政府は外敵を地球圏へ誘導したソロシップの搭乗員に対し…」「地球帰還の禁止を命じるとのことです」
ミドリ「そんな…!」
大文字「連邦政府はバッフ・クランという敵に追われてきた同胞を見捨てるつもりなのですか?」
大河「ご存知のとおり、連邦政府と軍上層部にはびこる一派は、地球人以外の存在を徹底的に排除する傾向にあります」
ピート「それじゃティターンズが幅を利かせていた時と変わりがない…!」
大河「事態はそれよりも深刻だ。表立っての地球人至上主義者が退いたことにより、彼らはその活動の場を表から裏に変え…」「人々の潜在的な意識を煽り、知らぬ間に勢力を広げていったのだ」
大文字「その彼らにとって、ソロシップは異物以外の何者でもないと言うことですか…」
大河「なお、ソロシップと同行していた新マクロス級艦隊が地球に現れ、こちらはザフトが接収したとのことだ」
ピート「何ですって…?」
大河「その件もあって、軍上層部はソロシップとバッフ・クランに構っている余裕はないようだ」
大文字「それに…彼らが保護すれば、バッフ・クランの攻撃を受ける可能性もある。ある意味、当然の結果であるかも知れませんな」
大河「しかし、彼らは我々の同胞です。博士、受け入れ先は私の方で探してみます。それまでの間、彼らの保護をお願いします」
大文字「了解しました。私も彼らの力になりたいと考えています」
大河「後退したバッフ・クランについてはGGGで追跡調査を行い、情報が入り次第、そちらへも報告します」

ソロシップ 医務室
〔大型パネルの動作音〕
カララ「…バッフ星はギド星雲の隣…。ギド青雲はゼンジ星雲とガンダモ星雲を二辺として…」
シェリル「全天宇宙図を示します。今言った各星雲を指定して下さい」
ベス「………」
コスモ「何の機械なの、これ?」
シェリル「考えていることを話してもらうコンフェス・グラフよ」
ベス「カララは我々に協力を約束している。こんな物を使わなくても…」
シェリル「わかるものですか、本音なんて」
コスモ「そもそも地球人用の機会がバッフ・クランに使えるのかよ?」
シェリル「…カララの肉体は私達と全く同じだった。とにかく、私達はイデのことを詳しく知る必要があるわ」
ベス「それには同意する。我々はもうすぐ地球圏を発たねばならなくなるようだしな」
カーシャ「何よ! じゃあ、あのαナンバーズって人達、何の役にも立ってないじゃない!」
コスモ「やっぱり無駄だったんだよ。連邦政府や地球の人間に救援を求めてもさ」「あいつらは地球でヌクヌクと暮らしていたんだ。俺達や外宇宙の状況なんかわかっちゃいないんだよ」
シェリル「………」
カーシャ「だけど、あたし達にはイデオンがあるわ。イデオンがあればバッフ・クランとも戦える…!」
コスモ「この間の戦闘で見せた力…もし、あれが無限のエネルギーだとしたら…」
シェリル「その正体…カララから聞き出す必要があるわね」
ラポー「続けます、シェリルさん?」
シェリル「ええ、お願い…」
〔大型パネルの動作音〕
カララ「イデとは無限エネルギーを発生させるもの…」「難しいことはわかりませんが、存在するという科学的証拠が見つかったのです」
ベス「無限エネルギーとは反物質エネルギー以上のものなのか?」
カララ「それ以上です」
ベス「じゃあ、何だと言うんだ?」
カララ「愛です。人々に希望と勇気と情熱を与える愛のようなもの…」
ベス「………」
カーシャ「何を言ってるの、この人?」
コスモ「俺達はイデのエネルギーの事を聞いているんだぞ!」
カララ「私はそれをそう信じているのです」
コスモ「信じるって…」
カララ「そもそも、無限エネルギーなどという便利なものがこの世の中にあるのでしょうか?」
ベス「これでは全くの理想主義者だ…」
カーシャ「じゃあ、何にもなんないじゃないの!」
コスモ「そうだ、ただの時間つぶしじゃないか」
ベス「そういうものでもないがな」
カララ「………」
シェリル「にかく、この人は人畜無害…。妬けるわね」
ベス「何?」
シェリル「私が見ても、きれいな人…」
〔ソロシップの通信音〕
ベス「どうした、ハタリ?」
ハタリ「ベス、俺達を受け入れてくれるというコロニーが現れたぞ!」
ベス「何だって!?」
ハタリ「今、通信がつながっている。ブリッジへ来てくれ」
ベス「わかった。すぐに行く」

ソロシップ ブリッジ
サントス「お初に御目にかかります。私はコロニー・フェルコーナ代表のサントスです」
ベス「ソロシップの代表者、ジョーダン・ベスです」
サントス「まずは地球圏へのご帰還を祝福し、その労をねぎらわせていただきます」
ベス「ありがとうございます、サントス代表」
サントス「あなた方は外宇宙への挑戦者だ。なのに、追放も同然の処置を受けるとはまったく嘆かわしい」
ベス「一つお聞きしたいのですが…この通信…αナンバーズへは秘密と聞いています。どういうことなのでしょうか?」
アントス「あなた達のためです」
ベス「は?」
サントス「我々のコロニー・フェルコーナは連邦政府からの独立を目指しており、それなりの行政権を有しております」「ですので、連邦から退去を命じられたあなた方を引き取ることに何ら問題はありません」「と言っても、αナンバーズが連邦軍に所属している以上、余計な摩擦を引き起こすわけにはいかないのです」
ベス「なるほど、それで秘密というわけですか」
サントス「ええ」
ベス「代表、もう一つお聞きしたのですが…連邦政府の決定をどのようにしてお知りになったのです?」
サントス「我々もそらなりの情報網を持っているのですよ。連邦政府の内情を探るためにね」
ベス「………」
サントス「とりあえず、まずはこちらへお立ち寄り下さい。今後の事はその後にゆっくりお考えになればいいでしょう」
ベス「…少し考えさせていただきます」
サントス「わかりました。ですが、あまり時間が残されていないことをお忘れなく」
〔モニターの開閉音〕
ベス「………」
ハタリ「どうするつもりだ、ベス?」
シェリル「考えるまでもないわ。このままでは、いつバッフ・クランの攻撃にさらされるかわからないのよ?」
ベス「だから、彼らの所へ身を隠そうと言うのか?」
シェリル「ええ」
ベス「バッフ・クランはそれほど甘くはない。俺達がどこにいようと、勝てると判断すれば仕掛けてくるだろう」「そして、俺達がフェルコーナへ行けば、住人達に迷惑を掛けることになる…」
ハタリ「じゃあ、申し出を断るのか?」
シェリル「考え直して、ベス。ちゃんとした施設があれば、イデの研究だってもっと早く進められるのよ」
ベス「…理由はそれだけじゃない。あのサントスという男、どうも信用ならん」「あの男の裏には何かが潜んでいるような気がする…」
シェル「それはαナンバーズだって同じよ!」
ベス「わかってくれ、シェリル。俺達はソロ星を追われた時点で帰る場所を失ったのかも知れん…」
シェリル「それでは、いつになってもイデを解明する事は出来ないわ…」
〔歩き去る足音〕
ベス「シェリル…」
コスモ「見直したぜ、ベス。ちゃんと状況が見えてるじゃないの」
ベス「コスモ…」
コスモ「あんた、カララに気持ちを許しているようだけど…それ以上は勘弁だぜ」
ベス「俺が…?」
コスモ「シェリルさんとかカーシャみたいながさつなのには分かんないだろうけどさ、俺、ナイーブなのよね」
ベス「子供が言うことか!」
コスモ「頼むぜ。あんたが腑抜けになるのは勝手だが、ソロシップまで巻き込まないでくれ」
ベス「ソロシップの責任者は俺だ。子供は黙ってろ」
コスモ「じゃあ、あんたは何だ? 軍人のくせに女に甘過ぎると思うな。カララなんか当てにしちゃってさ」
ベス「俺は女だからと言って、甘くしているつもりはない!」
コスモ「だが、カララはバッフ・クランなんだ! 敵の女なんだぞ!」
ベス「この野郎!」
〔殴打音〕
コスモ「ぐっ!」
ベス「俺は軍人だ! お前みたいに感情だけで物事の判断はしない!」
コスモ「ははは! 笑わせるぜ!」
〔殴打音〕
コスモ「ぐあっ!」
ベス「少しは口を慎め!」
コスモ「だけど、バッフ・クランはいけないよ! バッフ・クランの女はな!」
ベス「………」
コスモ「ちゃんと見せてくれよな…! 責任って奴を!」
ベス「………」

ソロシップ 個室
カララ(ハルル姉さんは私を見捨てた…。私には帰るところはもうない…)(このソロシップも同じ…。母星に帰り着いても、それを迎える者はいない)
〔部屋の扉の開閉音〕
カララ「誰です…!?」
???「頭の上で手を組んで。私と一緒に来てもらいます」
カララ「嫌だと言ったら?」
???「撃ちます。私は異星人を撃つことをためらいません」
カララ「………」
【シナリオデモ1終了】


サブタイトル
「裏切りの代償」


【戦闘マップ1開始】
〔味方戦艦出現済み〕
マリ「どうするつもりなのかしら、あの艦の人達…」
〔カーソル、ベスを指定〕
ミチル「連邦政府から強制退去を言い渡されたみたいだけど…」
隼人「もっとも簡単な解決方法は、あのイデオンをバッフ・クランに渡すことだ」
弁慶「それで大人しく引き下がるような連中には見えねえけどな」
ミチル「ねえ、リョウ君はどう思う?」
竜馬「イデオンをバッフ・クランに渡すのは危険だ」「彼らはあれを使って俺達に攻撃を仕掛けてくるかも知れないからな」
隼人「充分にあり得る話だぜ」
竜馬「だが…イデオンを俺達の手元に置いておくのも危険だと思う」
洸「俺も竜馬さんの意見に賛成です。イデオンは、人間が手にしてはいけない物だと思います」
隼人「何故、そう思う?」
洸「ライディーンがイデオンを警戒している…そんな気がするからです」
弁慶「お前、バルマー戦役で宇宙怪獣と戦った時もそんなことを言ってたよな」
〔味方ユニット出現〕
神宮寺「噂をすれば影だ。イデオンが出てきたぜ」
洸「でも、何のために? 敵はどこにもいませんよ」
美和「見て! 様子が変だわ!」
〔イデオン、前進〕
ベス「イデオンが出ただと!? 誰が乗っている!」
ジョリバ「ハタリとシェリルとそれ以外にも数名…。それとカララだ!」
コスモ「カララが!?」
シェリル「ハタリ、操縦は大丈夫?」
ハタリ「動かすぐらいなら問題はない」
カララ「………」
シェリル「個人的な恨みはありませんが、人質になってもらいます」
カララ「ベスは追っ手を出すでしょうね」
シェリル「その時のためにあなたがいるわ」
カララ「あの子は…? 私に銃を突きつけた彼女は乗っていないの?」
シェリル「ロッタは偶然我々の計画を聞いて協力してくれたのよ」「彼女の中にはバッフ・クランのあなたを憎む気持ちが渦巻いているわ」
カララ「………」
〔イデオン、前進〕
コスモ「仕掛け人は誰なのさ!?」
ベス「わからん…」
コスモ「カララじゃないの!?」
ハタリ「…もうすぐソロシップのレーダー圏内から抜ける」
シェリル「最後のお別れになるかも知れないわね…」
カララ「…意外と未練がましいのですね。でも、あなたにもそういう所があって嬉しく思います」
〔イデオン、前進〕
〔味方ユニット離脱〕

ベス「くっ、イデオンが…!」
大文字「ベス君、これはどういうことだ!?」
ベス「彼らはコロニー・フェルコーナへ向かったと思われます」
大文字「何…?」
ベス(…カララ…君は……)
【戦闘マップ1終了】

【シナリオデモ2開始】

ソロシップ ブリッジ
ベス「………」
コスモ「ベス、こうしていても答えは出ないんだ。フェルコーナへ行ってイデオンを取り返そう!」
ベス「うむ…」
〔ソロシップの通信音〕
ジョリバ「ベス、サントス代表から通信が入っているぞ」
ベス「モニターへ回してくれ」
〔通信パネルの開閉音〕
サントス「…随分と困ったことをしてくれたな」
ベス「サントス代表…?」
サントス「のこのこと来てくれたのはありがたいが、巨神だけでは意味がない。私はソロシップも欲しいのだ」
コスモ「貴様…! やはり、イデオンを手に入れようとしていたのか!?」
サントス「その通りだ。あの力は地球の支配者となる我々が持つに相応しいものだからな」
コスモ「地球の支配だと!?」
サントス「お前達も妙な疑いなど持たずにフェルコーナへ来れば、それなりの歓迎をしてやったのに」
ベス「カララは…シェリルやハタリ達は無事なのか!?」
サントス「丁重に出迎えたよ。人質としてな」
ベス「貴様!!」
サントス「口の利き方に気をつけたまえ。今や巨神は我々の手の内にあるのだ」「仲間の生命が惜しければ、直ちにソロシップを明け渡せ。お前太隊が地球で暮らせる程度の金はくれてやる」
ベス「何が金だ…!」
サントス「私は気が長いタイプではない。明日までに答えを聞かせてもらおう…」
〔大型モニターの開閉音〕
コスモ「くそっ! あいつらが勝手なことをしてくれたおかげで、俺達全員が迷惑する!」
カーシャ「ベス、どうするつもり…?」
ベス「………」

L1宙域 コロニー・フェルコーナ

コロニー・フェルコーナ 代表執務室
サントス「さて、諸君…お仲間はもうすぐ来るだろう。それまでゆっくりしてくれ」
カララ「人質を取って自分の要求を通す…。それが男のすることですか?」
サントス「全ては地球の支配のため…戦いは勝てばいいのだ」
シェリル「あなたはイデオンとソロシップをどうするつもりなのです!?」
サントス「あの巨神が放った凄まじい力…あれが我が軍に加われば、地球連邦を倒し、異星人共を駆逐することも容易い」「そして、この私が地球の支配者となるのだ」
ハタリ「わかっているのか!? イデオンとソロシップはバッフ・クランに狙われているんだぞ!」
サントス「その邪魔者もイデオンで片付ければいい」
シェリル(駄目だわ…。この男、自分の欲に溺れて状況がまるで見えていない…)
カララ(地球という星の人間…所詮はこの程度なのか…)
サントス「いいな。くれぐれも妙な真似をするなよ」
〔モニターの開閉音〕
スナイパー「サントス様、フェルコーナに侵入者が紛れ込んだようです」
サントス「巨神を取り返しにネズミが来たな。侵入者は見つけ次第、処刑せよ」
スナイパー「了解です」
〔モニターの開閉音〕
カララ「今のは何なの?」
サントス「ドクーガが使っていた兵士ロボットだ」
ハタリ「ドクーガ…?」
サントス「外宇宙帰りなら、知らぬのも無理はない。ドクーガは世界経済を陰から支配していた秘密結社だ」「封印戦争中、αナンバーズによって壊滅させられたが…私はその残存戦力を集め、自分の物にしたのだ」
カララ「借り物の力で世界を支配しようなど、サムライのやることではありません」
サントス「まだわからないようだな。戦いは勝てばいいのだよ。君達ももうすぐそれを思い知ることになる」
ハタリ(すまない、ベス…。俺達が勝手なことをしたばかりに…)
カララ(ベス……)

コロニー・フェルコーナ 緑地帯
ベス「あそこの屋敷がサントスのいる総督府か?」
コスモ「…みたいだな」
宙「おい、そんな無防備に頭を出すな! 目立つ頭してるんだから!」
コスモ「よ、余計なお世話だ!」
モエラ「それより、俺達はあんた達に助けてくれなんて頼んだ覚えはないぞ」
カーシャ「そうよ! あたし達の問題に出しゃべるのはやめて欲しいわ!」
忍「てめえ! 協力してやってんのにその言い草は何だ!?」
凱「よせ、忍。騒ぎになると余計に目立つぞ」
忍「チッ、わかってるよ」
凱「…コスモ君、俺達はソロシップのためだけにイデオンを取り戻すわけじゃない」
コスモ「じゃあ、何のためだよ?」
凱「地球圏全ての人達のためだ」
コスモ「え!?」
宙「匿名のテレこみがあったのさ。あのサントスって奴はとんでもねえ悪党らしい」
鉄矢「イデオンを手に入れたのも、地球圏の支配者になるという自らの野望を達成するためだそうだ」
コスモ「イデオンで地球圏を支配するだって? おめでたい奴だな」
ベス「だが、あり得る話だ。あのエネルギーが完全に発揮されたら…」
モエラ「つまり、あんた達は地球の平和を守るために俺達へ手を貸すってわけか?」
凱「そうだ」
コスモ「ハッ、さすが正義の味方だな。ご苦労なこった」
宙「おい、いい加減にしろよ。そもそも素人に救出作戦なんて無理だぜ」
コスモ「悪いが、俺達だってそれなりに修羅場はくぐってきている。あんた達が想像も出来ない過酷な環境でな」「外宇宙へ移民するってのはそういうことなんだよ」
忍「その移民さんが地球圏へ敵を連れて来たんだ。そのことを忘れんじゃねえぞ」
コスモ「こっちだって好きで地球へ帰ってきたわけじゃない!」
ベス「もうよせ、コスモ。それで、救出作戦の内容については?」
凱「俺と宙が囮になって、屋敷周辺の警備をかく乱します。その間に人質を救出して下さい」
ベス「了解した」
鉄也「なら、イデオンは俺や忍達で押さえる」
カーシャ「…シェリルもカララもこれだけのことをした以上、タダじゃ済ませないわよ…!」
コスモ「待てよ、カーシャ。シェリルさんにはここで助けて貸しを作っておきたいんだ」
カーシャ「貸し?」
コスモ「あの人は一番ソロシップから逃げ出したがっていたんだ。ここで貸しを作ってイデの研究を急がせる」
カーシャ「そうね…そうした方がいいわね」

コロニー・フェルコーナ 代表執務室
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

シェリル「これは…!?」
サントス「どうやら君達のお仲間がやってきたようだ」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕
〔ドアの開く音〕

ベス「サントス! カララ達を返してもらうぞ!!」
カララ「ベス!」
サントス「なるほど…αナンバーズに救いを求めたか…。賢明な判断だよ」
コスモ「あんたには用はない! 人質とイデオンは返してもらうぞ!」
サントス「人質はともかく、イデオンを渡すわけにはいかない。君達にはここで消えてもらおう」
〔指パッチン〕
スナイパー「……」
スナイパー「……」
カーシャ「囲まれた!?」
サントス「この私が何の準備もしていないと思ったか?」
ベス「くっ、我々を誘うワナだったのか!」
サントス「艦長自ら出向いたのが仇になったな、ジョーダン・ベス。…さらばだ」
カララ「ベス!」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

サントス「何っ!?」
???(レミー)「やることが一々せこいのよね。そういうのって、見てるこっちがたまんないわよ」
サントス「お前は…!?」
レミー「レミー・島田。グッドサンダーチームの紅一点よ」
サントス「何だと!?」
レミー「ちょっと事情があって雲隠れしてたけど、ちゃ~んと本物よ」「今回はある人物からあんたを懲らしめてくれって依頼で参上させていただきました」
サントス「フッ、勇敢な人だ。だが、女はやはり浅はかな動物…男に仕えるのがお似合いのようだ」
レミー「こう見えてもフェミニストなのよね。ちょっと聞き捨てならない台詞よ」
サントス「いくら君が優れたファイターでもたった一人で何が出来よう?」
レミー「あらら、女性蔑視の次はプロをナメた発言? 痛い目に遭うわよ」
サントス「やれ、スナイパー! まずはあの女を血祭りにあげろ!」
スナイパー「……!」
〔剣を抜く音〕
〔画面、フラッシュ〕

スナイパー「!」
〔爆発音〕
サントス「スナイパーが一刀で…! 何者だ!?」
???(ブンドル)「闇に咲き、闇に消えた花を己の欲望のために拾い集める様…」
ブンドル「美しくない…」
サントス「元ドクーガ情報局長、レオナルド・メディチ・ブンドル…!」「元ドクーガの幹部が何故レミー・島田と手を組んでいる!?」
レミー「旅は道連れ、世は情けって奴?」
ブンドル「覚悟するのだな、サントス。ドクーガの威を借るお前の始末はこの私がつける」
サントス「ぬう…!」
〔機械の動作音〕
コスモ「何だ!?」
レミー「あれって、脱出装置!?」
サントス「その通りだ。地球の支配者となる私がこんな所で生命を落とすわけにはいかないのでね」
レミー「あっきれた。どこまでも絵に描いたような悪党ね」
サントス「何とでも言うがいい。君達はこのフェルコーナから生きて帰ることは不可能なのだからな」
コスモ「逃したか…!」
レミー「ともかく、こんな所に長居は無用。さっさと脱出しましょ」
ベス「すまない…礼を言わせてもらう」
レミー「気にしない、気にしない。これも依頼の内だから」「それよりドックに急ぎましょう。私の仲間が巨神を取り返しているはずだから」
【シナリオデモ2終了】

【戦闘マップ2開始】

〔味方ユニット出現〕
デク「コスモ、無事だったんだね!」
コスモ「当たり前だ! それにしても、思ったより簡単にイデオンを奪還できたな」
デク「あっちのシャトルにいる真吾って人とキリーって人のおかげだよ」
コスモ「αナンバーズのお仲間か…」
凱「コスモ君達も無事イデオンに乗ったようだな」
鉄也「真吾、キリー! そっちはどうだ!」
真吾「問題なし。極めて良好だ」
宙「しかし、驚いたぜ。いきなり、こんな場所で再会とはよ」
キリー「蛇の道は蛇。戦いがある限り、俺達の腐れ縁は続くってわけだ」
忍「とっとと脱出するぜ! 後ろのお客さんはしっかり捕まっててくれよ!」
ベス「了解だ、やってくれ!」
鉄也「急げ、忍! 追っ手が来たぞ!」
〔敵ユニット出現〕
レミー「何、あれ? 見事なまでにドクーガメカの博覧会じゃないの!」
真吾「さしずめ、愛・ドクーガ博って感じかな」
レミー「時事ネタはすぐに風化するわよ~」
キリー「悪の組織もリサイクルってか。地球には優しくなさそうだが」
忍「余裕かましてる場合か! こんな輸送機で追いつかれたら、ひとたまりもねえぞ!」
真吾「心配するな。ここは俺達が食い止めるさ」
宙「そうか! ゴーショーグンがあるのか!」
レミー「残念~! 私達、もうサバラスの旦那とは付き合いがないの」
キリー「そういうわけで、手元にはゴーショーグンどころかトライスリーもないのさ」
忍「じゃあ、あんたら…どうやって、この場を収めるつもりだよ!?」
真吾「これでもプロなんでね。契約金をもらっている以上、きちんと仕事はするさ」
凱「忍、シャトルを加速させるんだ!」
忍「凱! あの連中を見捨てる気かよ!?」
鉄也「あの3人はやると言ったら必ずやる連中だ。俺達がいる方が逆に足手まといだぜ」
忍「ほ~う。ま、お前がそこまで言うんなら、信用してやるぜ」
レミー「じゃ、シー・ユー・アゲン」
〔味方ユニット離脱〕
コスモ「………」
キリー「お~い! そっちのデカいのも早く行けよ!」
カーシャ「で、でも…」
真吾「気にすることはない。これが俺達の仕事だからな」
レミー「そうそう。期待を裏切っちゃうかも知れないけど、私達に献身的な犠牲心はないの」「プロとして依頼を受けた仕事はきっちりこなす。ただ、それだけだから。ね?」
モエラ「カッコつけてんだか、つけてないんだかよくわからないな」
キリー「そこは人それぞれって奴さ」
真吾「そら、来たぞ!!」
〔真吾、前進〕
〔真吾のいた地点に爆発〕

レミー「やるぅ、真吾! さっすが元ゴーショーグンのメインパイロット!」
真吾「元って所が泣けてくるね、また」
コスモ「カーシャ、モエラ! 俺達も戦うぞ!」
カーシャ「了解! あの井の中の蛙のニヤけた面に一発お見舞いしてやるわ!」
〔イデオンゲージ、第2段階〕
モエラ「ゲージも点いた! いけるぞ!」
真吾「ようし…レミー、キリー! 仕事の仕上げと行こうぜ!」
サントス「愚かな。いくら巨神と言えど、我が軍団に単独で挑むとは」「そして、グッドサンダーチーム…ここが君達の墓場だ」
レミー「そうは…」
???「させん!」
〔味方戦艦出現〕
キリー「グッドサンダー基地!?」
レミー「んもう! 何て素敵なご都合主義!」
OVA「皆さん、無事ですか?」
サバラス「挨拶は後だ。ゴーショーグン、発進せよ!」
〔味方ユニット出現〕
キリー「来たぜ…! 久々のご対面だ!」
真吾「レミー、キリー! 乗り移るぞ!」
レミー「OK! こうなれば百人力よ!」
〔真吾、ゴーショーグンへ隣接〕
〔味方ユニット離脱〕

コスモ「あの黒いロボット…こちらの味方なのか…!」
真吾「コックピットのこの感触…変わってないねえ!」
キリー「おいおい、真吾。浸っているのもいいが、敵さんさっきからお待ちかねだぜ」
レミー「そうそう。こっちにとって感動の再会も向こうにとってはとんだ茶案なんだから」
真吾「それじゃ久々に行きますか」
キリー「行きましょう、真吾さん」
真吾「ゴーショーグン、GO!」
<戦闘開始>

<敵6小隊以下orコスモor真吾HP30%以下or3PP・味方援軍1出現味方援軍1出現>

〔味方戦艦出現〕
〈出撃準備〉
キリー「大空魔竜のご到着か」
レミー「いつ見ても猛々しいお姿だこと」
甲児「何だよ、やっぱりゴーショーグンを持ってんじゃねえか!」
真吾「え?」
ボス「まったくだ。心配して損しただわさ」
レミー「…説明する、真吾?」
真吾「いや、やめておこう。あまりに出来すぎで本当に漫画みたいだったからな」
大文字「各機、ゴーショーグンとイデオンを援護しつつ速やかに敵機を撃墜せよ!」
レミー「んじゃ、みんな揃った所でゴミ掃除の仕上げといきますか!」

<敵小隊撃破>
【戦闘マップ2終了】

【シナリオデモ3開始】

ソロシップ ブリッジ
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

アーシュラ「きゃあっ!」
ファード「あ…ああ…」
リン「ファード! 男ならメソメソしないの!」
カララ「ブリッジにいてはベス達の邪魔になるわ。居住区に行きましょう!」
〔銃声〕
カララ「あ…!」
ベス「銃声だと!? どうした、カララ!? 何があった!?」
カララ「大丈夫です! 暴発が起きましたが、ケガはありません!」
リン「違う…誰かがカララさんを狙って撃った…」
カララ「リン、私が彼女を追います。戦闘中に余計な心配をさせたくありません。このことはベスには黙っていて下さい」
リン「は…はい…」
【シナリオデモ3終了】

【戦闘マップ3開始】

〔味方戦艦出現〕

<真吾が戦闘>
真吾「さ~て、久々のゴーショーグンだ。ちょっと事故っても怒らないでくれよ」
レミー「ダ~メ。殿方は常にビシッと決めて欲しいタイプなの」
キリー「またまた、そうやって適当なこと言っていじめるなよ。真吾が泣いちゃうぜ?」
真吾「俺は泣かないけど、待ってる敵さんが泣いちゃうぜ。そいじゃ、いっちょ行きますか!」

<コスモが戦闘>
コスモ「まったく…! カララ達がイデオンで逃げ出さなきゃこんなことにはさ…!」
カーシャ「それよりも、サントスって男よ! あたし達は生きるわ! ここで殺されてたまるもんですか!」
モエラ「パワー良好! やってくれ、コスモ!」
コスモ「見てろ…!」

<敵全滅・勝利条件達成>
キリー「ま、ざっとこんなもんだな」
真吾「後はあのサントスを締め上げれば一件落着だ」
レミー「あら? そう言えばブンドルの旦那はどこ行ったの?」
【戦闘マップ3終了】

【シナリオエンドデモ開始】

コロニー・フェルコーナ 緑地帯
サントス「馬鹿な…! この短時間で私の軍団を打ち破るとは…」「あの巨神だけではない。αナンバーズも化け物か…!?」「とにかくここを逃げ出して理事に報告を…」
???(ブンドル)「見苦しいぞ、サントス」
サントス「お、お前は…!?」
ブンドル「悪ならば、せめて散り際だけでも美しくあれ」
サントス「う…うああ…!」
ブンドル「…オ・ルヴォワール」
〔斬撃音〕
〔画面、フラッシュ〕

サントス「うぐあっ!!」
〔人の倒れる音〕
ブンドル「フッ…これで始末はついた」
〔複数の走り寄る足音〕
真吾「どうやら全て片付いたようだな」
レミー「しかし、ここであなたと再会するとはねえ」
ブンドル「カットナルに調査を頼まれたのだよ、マドモアゼル・レミー」
キリー「カットナルって、元ドクーガ幹部のか?」
真吾「そういえば、あいつ…連邦上院議員選挙に当選してたな」
レミー「その上、今は地球安全評議会の委員もやってるそうよ」
キリー「おいおい、悪役がそういう職に就くってアリかよ?」
レミー「悪役だからこそ、じゃない?」
ブンドル「…兵器産業と連邦政府の癒着にこのサントスも一役買っていたのだ」
キリー「なるほどな。こいつの財源や戦力はそこらが出所か。胸クソ悪いぜ」
ブンドル「私としてもドクーガの残党を悪用するものがいるのは不快だったのでな」
レミー「で、ブンドル局長は再び闇に消えるの?」
ブンドル「さてね。だが、マドモアゼル・レミー…君とはまた会う日もあろう」
レミー「今日みたいに私達の手助けをしてくれるのなら、それも悪くないわね」
ブンドル「フッ…再会を期してこのバラを送ろう」
真吾「この人のキメっぷりも…」
キリー「相変わらずのようで」
ブンドル「では、レミー…別れの言葉を」
レミー「じゃあ、今回は…」「シー・ユー・アゲン」
ブンドル「ふふ…また会おう」

ソロシップ 格納庫
???(ロッタ)「………」
カララ「殺すなら、一思いにお殺しなさい。バンダ・ロッタ」
ロッタ「………」
〔走り寄る足音〕
ベス「何故だ、ロッタ? 何故今さらカララを撃つ!?」
ロッタ「ソロ星で死んだ人達の敵討ちです!」
シェリル「それはいけないわ、ロッタ。カララは私達の協力者として…」
ロッタ「今のことなんてどうでもいいのよ! バッフ・クランが来なければソロ星は平和だったわ!」「カララ達は私達の両親を殺し、仲間を殺したのよ! なのに、私達の仲間ですって!? クルーですって!?」「嫌よ! 私は嫌だわ! こんな女、出て行ったまま戻って来なければよかったのに!」
カララ「………」
ロッタ「ソロシップで自由きままに振舞うカララを許す事は出来ないのよ!」
カララ「…でしょうね…わかります」
ロッタ「わかるもんですか! そんな利口ぶった言葉が何になるの!?」
カララ「わかります」
ロッタ「わかるなら死んで下さい! 恨みを晴らさせて下さい!」
ベス「駄目だ!」
カララ「構いません」
ベス「カララ…」
カララ「お撃ちなさい、バンダ・ロッタ」
ロッタ「はい!」
カララ「ベス、気になさらないで」
ベス「…わかっている」
デク「ど、どうなってんのさ!?」
コスモ「来るな! 向こう行ってろ!」
カララ「さあ…」
ロッタ「来なくていいわ!」
〔銃声×3〕
カララ「しっかり狙って、バンダ・ロッタ」
ロッタ「狙ってます!」
〔銃声×6〕
ロッタ「…はあ…はあ………」
カララ「………」
〔空撃ちの音×6〕
ロッタ「弾がなくなっちゃった…。弾がなくなっちゃったよぉ…弾が……」
カララ「ロッタ…」
ロッタ「弾が出ないよぉ…弾が出なくなっちゃった…」
カララ「………」
ロッタ「うう…あああ…うああ……ああ……ああああ…!」
カララ「かわいそう…」
ベス「カララ…」
カララ「ロッタの怒りも当然でしょう…。ソロシップを捨てた私が、こうやってぬけぬけと戻ってきたのですから…」
ベス「カララ…! 君が皆を脅して脱走したのか…!?」
カララ「お仲間の中にソロシップを脱走したがる方なんていません。私はバッフ・クランに帰りたい一心で…」
カーシャ「あなたはやっぱり…異星人の女なんだわ!!」
〔頬を叩く音×5〕
〔画面、点滅〕

カララ「………」
ベス「カーシャ、やめろ!」
カーシャ「何で!? カララのおかげで私は死ぬ思いをしているのよ!」「コスモだって、モエラだって…みんな、そうでしょう!?」
カララ「どんな罰でも受けますから、カーシャ…」
シェリル「………」
コスモ「何があったんだ、シェリルさん? 本当にカララが脱走したのか?」
シェリル「…カララ一人であれだけの人数を脅かせて? …そんなこと出来ないわ……」
コスモ「じゃあ、何であんな嘘を…!?」
シェリル「ハタリだって他の人達だってソロシップには必要な人達よ…。それが皆のこのこ戻ってきたらどうなって?」「それはソロシップ全体がうまくいかなくなること…。だからなのよ、カララが犯人になるのは…」
コスモ「そうか…。カララなら異星人だからって皆は信じる」
シェリル「そうよ…。そうしないと仲間割れが起こるわ」「私だって他の人がいなけりゃカララにこんな格好いい真似させない…。私が張本人だって名乗ってやったのに…」
コスモ「シェリルさん…あんた、そんなに…」
シェリル「そうよ! 嫌よ! 宇宙を逃げ回るのも嫌なら、カララに借りを作るなんて…」「カララに借りを作るなんて…死ぬほど嫌よ…!」
コスモ「…ソロシップ全員がカララに借りを作っちまったな…。まったくさ…」
シェリル「…悔しい……」

大空魔竜 ブリッジ
大文字「では、再びゴーショーグンを真吾君達に預けると?」
サバラス「ええ…そのために私はグッドサンダー基地を起動させ、ここへ来たのです」
真吾「グッドタイミングだったのは事実だ。感謝してますよ、サバラス隊長」
キリー「でも、あんたのことだ…まさか、タダでゴーショーグンをくれるってわけじゃないよな?」
サバラス「察しがいいな。それなら話は早い」
レミー「え~!? じゃ、また依頼!?」
サバラス「内容は…ゴーショーグンと共にαナンバーズへ参加することだ」
真吾「…それだけ?」
レミー「とか何とか言っちゃって、どうせ裏には秘密のネタがあるんでしょ?」
キリー「そうそう。前回はビムラーのおかげでかなりスリリングな目にあったからな」
サバラス「それは君達の目で確かめることだ。さあ、プロらしく即決したまえ」
真吾「さてと…。サントスを倒したんで当面の依頼は終了したことになるな」
キリー「で…次の仕事の予定はなし、と」
レミー「じゃ、いいんじゃないでしょうか。久々に正義の味方も」
サバラス「では、決まりだな。OVAも君達と共に行きたいそうだ。彼女も同行させよう」
OVA「みなさん、よろしくお願いします」
レミー「OK、マイフレンド! またこれでOVAの手料理が楽しめるってわけね」
キリー「一週間ぶっ続けのコロッケは勘弁だがな」
サバラス「…大文字博士。私は成さねばならぬことがありますので、これにて失礼致します」
大文字「では、ゴーショーグンはαナンバーズで預からせていただきます」
サバラス「最後になりますが、あのイデオンにはくれぐれもお気をつけて…」
〔モニターの開閉音〕
ミドリ「…通信、終了しました」
キリー「相変わらず含んだ言い回しがお好きな方で…」
レミー「ま、推理小説の犯人を他人に言いたがるタイプよりはマシなんじゃない?」
サコン(…サバラス隊長はイデオンについて何かを知っているようだった…)(ソロシップの出現とサバラス隊長の依頼…。この両者には何か関係があるのだろうか…)
【シナリオエンドデモ終了】


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