TOP PAGEへ

No.16B
ローラ=ローラ

【シナリオデモ開始】
現在位置 ビシニティ

モンシア「いいか? 機体のバランスってのはな、基本的にはコンピュータが制御してくれるもんだが」「肝心なのは自分の感覚だ。コントロールスティックとフットペダルである程度、動きにばらつきを出さなけりゃ…」「相手にパターンを読まれて、すぐに撃墜されちまう。わかったか?」
メシェー「ねえ、その…コンピュータって何なの?」
モンシア「そ、そっから説明しなきゃならねえのかよ…」
ソシエ「それよりも、どうすれば上手く戦えるかを教えて欲しいんですけど」
モンシア「な、何ィ? ヒヨッコの分際で生意気言いやがって…」「戦闘なんてのはな、相手をいち早く見つけて先に攻撃を仕掛ける! これさえ出来りゃいいんだよ!」
メシェー「そんなの、当たり前よね」
ソシエ「そうね。さっきの戦闘だって何とか生き残ったし、もう少し高等なテクニックを教えてくれません?」
モンシア(………)
洸「大変だな、モンシアさんも」
キース「前も俺やウッソの訓練を担当してたからね…教えるのは案外上手いんだけど」「あの子達相手には苦戦してるみたいだなあ」
ロラン(この人達…やっぱり、ムーンレィスやイノセントじゃない)(カプルのことも知っていたみたいだし…乗ってる機体もかなり古いみたいだ)
キース「君、確かロラン君だっけ?」
ロラン「え? は、はい…」
キース「凄いよな。あんなモビルスーツを操縦できるなんて」
ロラン「い、いえ…無我夢中でやってるだけですから…」
洸(………)
ソシエ「あ、そうだ、ロラン。グエン様の言づてを頼まれていたのを思い出したわ」
ロラン「グエン様が?」
ソシエ「ええ。ノックスのボストニア城に来てくれって…」
ロラン「…わかりました」

コウ「シドさん、今の時代のもっと前…地球にいったい何があったんです?」
シド「ワシも詳しいことは知らん。とうより知っている者は誰もおらんだろう…」「ただ、ワシら山師の間ではその時代を黒歴史と呼んでおるがな…」
コウ「黒歴史…」(その間に…地球文明は一度滅亡したとでもいうのか…?)(もしかして、超重力崩壊の衝撃波をまともに受けて…?)
シド「ワシ達が使っている技術は黒歴史の遺産の応用に過ぎん」「そして、その遺産はまだほとんど手付かずの状態でマウンテンサイクルに眠っているのだ」
マリ「じゃあ、ここ以外にもロボットが埋まっている場所があるの?」
シド「ああ、そうじゃ。おそらく、マウンテンサイクルは世界各地にある」「噂ではこの北アメリア大陸の北部や海の向こうのガリア大陸でも機械人形が発掘されておるらしいからな」
コウ「モビルスーツ…いや、機械人形の発掘が始まったのはどれぐらい前なんですか?」
シド「そうじゃな…噂だけは10年ほど前から流れておったがな」
マリ「ここの人達はロボットを初めて見たようだったけど、他の所では見かけなかったのかしら?」
ジョゼフ「このビシニティやノックスを含む来たアメリ大陸南部の人間は自分の土地からあまり移動をしないんだ」「だから、北部やガリア大陸の連中と接触する機会はほとんどないのさ」
コウ(………)
シド「もっとも、ワシらのような山師は例外じゃがな」
コウ「他の土地へ移ってはいけない決まりや掟なんかがあるんですか?」
シド「そういうわけではないが…遠く離れた土地へ移動するのはタブー視されておるな」
マリ「遠くへ行っちゃいけないなんて…私たちのいた世界じゃ考えられないわ」
コウ「ああ…」
シド「とにかく、ここの人間にとっちゃ機械人形の存在など、実際に見るまでは信じられんかったはずじゃ」
ジョゼフ「…あんた達やロランを除いてな」
コウ(………)
シド「さて、ジョゼフ…発掘作業を再開するか」「噂ではガリア大陸の連中がノックス近辺にも現れて、機械人形で暴れておるという話じゃからな…」
コウ(………)

現在位置 ノックス・ボストニア城

グエン「北アメリア大陸の北部にもムーンレィスの軍隊らしき連中が現れた?」
ミハエル「さらにガリア大陸から流れてきた者達も機械人形を持ち出して暴れているそうです」
グエン「ガリアの連中もか…あそこからはどれぐらいの数が?」
ミハエル「詳しいことはわかりませんが…この近辺で奴らの陸上戦艦が何隻か確認されたという情報が入っています」
グエン「陸上戦艦、それに機械人形…ガリアの方が我々よりも高い技術を持っているというのか…」
ミハエル「こちらも機械人形の発掘を急ぎませんと。このままではガリアの侵攻にも屈することになります」
グエン「ああ。それに…このノックス周辺が戦場になる可能性も高いな」「ミリシャにムーンレィス以外の敵にも警戒するよう伝えてくれ」
ミハエル「わかりました」
ロラン「あの…グエン様」
グエン「ローラ=セアック、すまないな、こんな所まで呼び出して」
ロラン「い、いえ…」
グエン「実はムーンレィス側から3日後に親睦パーティを開きたいとの申し出があった」
ロラン「さっき、キエル様からお話は聞きましたけど…」
グエン「ディアナ・カウンターの親衛隊のハリー中尉がホワイトドールのパイロットに会ってみたいと言って来た」
ロラン「ハリー中尉…」
グエン「親睦のためのダンスパーティだ。手荒なことはされない」
ロラン「ダンスなんて…無理ですよ」
グエン「そういう心配は無用だ。キエル嬢、頼みます」
キエル「はい」

ロラン「すごい衣装ですね…これ、グエン様が用意なさったものですか?」
キエル「ローラのために、ですって」
ロラン(………)
キエル「グエン様はね、こちらにもディアナ・カウンターと同じような機械人形があって…」「それをミリシャでは女も運転してるって見せたいのよ」「でも、何故断らなかったの? 嫌なんでしょ?」
ロラン「…バランスを取らなければ、地球側が一方的に負けてしまうようなことになるんでしょ?」
キエル「多分ね」
ロラン「じゃあ、やりますよ」(あのディアナ様に直接お目にかかれるチャンスだし…)
キエル「なら、パーティの日までレディとしてのレッスンをしましょ。あと3日しかないんだから」

現在位置 ノックス

モンシア「ったく、何で俺達までパーティなんぞに出なきゃならねえんだ?」
コウ「しょうがないですよ、グエンさんの頼みだし。それにムーンレィスの情報を手に入れる良い機会になります」
モンシア「パーティはやぶさかじゃねえが、堅っ苦しいのは大嫌いなんだよ」
洸「でも、ムーンレィスの女王…すごい美人だって噂だし…」
モンシア(………)
コウ「ところで、モンシア中尉。ソシエとメシェーの訓練の方はどうなんです?」
モンシア「飛行機に乗ってただけあって、筋はいいが…機体が機体だからな」「ヒヨッコの訓練にゃ、水陸両用のカプールよりもザクやノーマルのジムの方がいい」
コウ「自分もトリントン基地に配属されたばかりの頃は訓練でザクIIに乗っていました」
モンシア「いっそのこと、ザクでも発掘してくれりゃあな…」「お?」
〔歩み寄る足音〕
〔歩き去る足音〕

ローラ(………)
コウ(………)
洸(………)
モンシア「お、おい…見たか?」
洸「す、すごい美人だ…」
コウ「今日のパーティに出席する女の人かな」
モンシア(………)「しょうがねえな。俺もパーティに出てやるとするか。行くぞ、ウラキ、洸!」
洸(やれやれ…現金なんだから。でも、さっきの女の人、どこかで見たような気がするなあ…)
フラン(………)(さっきの女の人…もしかして、ロラン?)
キース「フラン! フラン=ドールじゃないか!」
フラン「キース…!」
キース「久しぶりだな…ロランと一緒に月から降りて来た時以来か?」
フラン「ええ…どうやら元気そうみたいね。今、何しているの?」
キース「ノックスのドンキーってパン屋で働いてる。今日はパーティ会場にケーキを納品しに来たんだ」「ところで、フランは?」
フラン「私は新聞社で記者をやっているの。ここへは親睦パーティの取材で来たわ」
キース「フランも頑張ってるんだな。ところでロランの奴が今何をやってるか知らないか?」
フラン「知らないわ…さっき、あの子に似た人を見かけたけど女の人だったし…」
キース「そうか…元気だといいんだがな」

ローラ「すみません、キエル様。お待たせしちゃって…」
キエル「この3日間で歩き方は様になってきたようね。じゃあ、ダンスのおさらいをしましょう」
ローラ「はい…相手はこの人形でいいんですね?」
キエル「ええ。では、まずステップから」
ローラはい…」
キエル「パートナーに優しく!
ローラ「パートナーって、言ったって…
キエル「レディはお相手に文句言わない! はい、1・2・3、2・2・3、3・2・3!

ディアナ「皆様にわかりやすいよう、こちらで紙の地図を用意させました」
グエン(………)
ミハエル(………)
ミラン「この地図の緑色の部分が人の住めないと信じられている北アメリアのサンベルト一帯です」「気候風土が良いにも関わらず人口密度が極端に少ない…何故でしょう?」
グエン「強力な太陽の光は身体によ良くないからでは…?」
ミラン「サンベルト一帯の人々の記憶が知っているのです…」
ディアナ「そこが自分達の土地ではないと…」
グエン「戯言を…あなた方が語る黒歴史には真実が抜けています」「あなた方は過去に地球を襲ったという大災厄で地球を見捨てて逃げ出した民ではありませんか」
ディアナ(………)
グエン「我々の父祖達はここに残り、今日まで地球の再生に努めてきたといのに…」「それを今さら盗もうというのですか?」
フィル「無礼な!」
グエン(………)
ディアナ「確かに、地球の再生を手がけて来たのはイノセントと呼ばれる人々…」
ミハエル「イノセント?」
グエン(………)
ディアナ「あなたはその言葉を知っているはずです、グエン=ラインフォード」「何故なら、ラインフォード家を始めとするこの地帯の領主の家系はイノセントの末裔だと聞いていますから」
グエン(………)
ディアナ「いいでしょう…本日はここまでに致しましょう。まもなく親睦パーティが始まる時間ですから」

〔ざわめき〕
ハリー「やあ、グエン殿。そちらのご婦人がヒゲのモビルスーツのパイロットですか?」
グエン「はい。ローラと申します。地球ではこのような乙女でも機械人形を操るのです」
ローラ(………)
ハリー「初めまして。ご挨拶は後ほどゆっくりと」
ローラ「は、はい…」
洸「ムーンレィスとっても…俺達と変わりはないんだな」
コウ「月にいたんなら、スペースノイドの末裔だろうからね…」
モンシア「で、そいつらの女王様とやらはどこにいるんだ?」
コウ「ここからじゃ見えませんね」
洸「おまけに地球側と月側の人間で固まっちゃって…何か雰囲気が固いなあ」
モンシア「しょうがねえ、さっきの美人の姉ちゃんでも口説いてくるか」

ディアナ「…お互いに様子を窺ってるだけになってしまいましたね…」
ミラン「何かきっかけがないと難しいのでしょう」
ハリー「では、ここは私にお任せ下さい」
ディアナ「よしなに」
ハリー「どなたか私と一曲踊って頂けませんか?」
ローラ(………)
ハリー「おや、あなたは…
ローラ「先程は失礼いたしました、中尉殿
ハリー「お手をどうぞ、ローラ嬢
ローラ「よろしく…よろしくお願いします、中尉様
ハリー「どうぞ」「ローラさん…君はあのモビルスーツをどこで手に入れたのかね?」
ローラ「…山で、偶然にです」
ハリー「それではミリシャがモビルスーツを揃えるのは気の遠くなる話ですね」
ローラ「私が見つけた時には偶然でしたがその後は次々と見つかっておりますからどうでしょうか?」
ハリー「ほう…」
ローラ「それにモビルスーツが埋まっている山は他にもあるようです…」「あなた方の武力が一方的に勝ってると思うのは危険だと思いますけど…」
ハリー「それが本当ならばな」
ローラ「本当です…」
グエン「…お二人の仲を引き裂くようで申し訳ないのだが、ローラ嬢をディアナ様に紹介したいのですが…お許し頂けるかな」
ハリー「どうぞ」
ローラ「ディアナ様に…」
ハリー「どうぞ…。…ローラ嬢、よろしければ、またお相手を…」
ローラ「よ、喜んで…」
グエン「ディアナ=ソレル様…彼女がミリシャの誇るホワイトドールのパイロット、ローラ=ローラであります」
ディアナ「美しいお嬢様ですこと。よろしく、ローラ=ローラ…」
ローラ「拝謁させていただき、心より御礼申し上げます…ディアナ=ソレル閣下」
ディアナ(………)
ローラ「ディアナ様、あなたがいらっしゃったのに何故戦争は続くのでしょうか?」
ミラン「ご婦人、この様な場所で何を言うか!」
グエン「ローラ、無礼だぞ」
ローラ「ディアナ様は戦争をするおつもりで地球に降りて来られたのですか?」
ディアナ「まずは挨拶が先ではありませんか、ローラ=ローラ…」
ローラ「は、はい…陛下……」
ディアナ「…誰も戦いなどは望んでおりません」
ローラ「月と地球が仲良くやっていけるように取り計らって下さいますね?」
ディアナ「もちろんです。あなたと私は立場は違いますが思いは同じと感じました…」
ローラ「は、はい」
ディアナ「グエンさん、お互いに大切に思う人をいつまでも不安にさせておくのはよくありません」「私は彼女と約束したように月と地球が互いに手を取り合う道を探したいと思います」
グエン「もちろんです。私もその願いに沿うように努力いたします」
〔爆発音〕
〔画面、振動〕

ローラ「な、何!?」
ディアナ「何が起きたのです!?」
ミラン「モビルスーツがこのボストニア城を攻撃しております!」
グエン「な、何ですって!?」
ハリー「警備のポゥ中尉達は何をやっていた!?」
ミラン「ディアナ様、すぐにソレイユへ避難を!」
ディアナ「わかりました。では、ソレイユをこのノックスの盾と致しましょう」
ミラン「し、しかし…!」
ディアナ「相手が何者かわかりませんが、ノックスに被害が及ぶのを黙って見ているわけにはまいりません」
ハリー「ミラン執政官、ディアナ様は私がスモーでお守りする」
ミラン「頼む、ハリー中尉」
ローラ「ぼ、僕も…」
ハリー「僕?」
ローラ「い、いえ…私もホワイトドールで出ます!」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「ローラ=ローラ」


【戦闘マップ開始】
〔敵ユニット出現済み〕
〔第3軍ユニット出現済み〕

キース「フラン、こっちだ!」
フラン「ノックスの街へ攻撃を仕掛けて来るなんて…!」
キース「このままじゃ、ドンキーまでやられちまう…!」
ポゥ「ミリシャめ、また新しいモビルスーツを発掘したとでもいうのか!」
〔カーソル、ザクIIIを指定〕
ポゥ「このウォドムがここまで押されるなんて…それに、数も違いすぎる。このままでは…!」
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕

キース「あれは…!」
フラン「ディアナ・カウンター旗艦のソレイユだわ。それに、あれが…」
〔カーソル、ローラを指定〕
フラン「ビシニティの山から出てきたっていうホワイトドール…!」
ディアナ「ソレイユはここで固定。ノックス中心部への敵の侵攻を食い止めます」
ミラン「はっ」
ポゥ「ディアナ様は後方へ下がられるのではないのか!?」
ハリー「ポゥ中尉、後は我々に任せて下がれ!」
ポゥ「ハリー中尉…親衛隊が今頃…!」
〔第3軍ユニット離脱〕
モンシア「お、おいおい…ありゃ、ネオ・ジオンのモビルスーツだぜ」
洸「ほ、本当だ…!」
コウ「あれもカプールと同じでこの辺りから発掘されたのか…?」
モンシア「だったら…あいつら、ミリシャの連中かよ?」
ミリシャ兵「ディアナ・カウンターの旗艦が出てきたぞ! あそこにはディアナ=ソレルがいるはずだ!」「あの女を倒せ! ディアナがいなければ、戦争なんかにはならなかったんだ!」
ローラ「! ミリシャの人達!?」
ハリー「敵はミリシャか!」
ミラン「グエン=サード…! さては最初から仕組んでいたな…!」
ローラ「そ、そんな…せっかく交渉が上手くいきそうだったのに…! それを台無しにするなんて…」「しかも…そのためにノックスを戦場にするなんて許せない…!」
キエル「グエン様…何か仕掛けをなさったのですか?」
グエン「あんな機械人形が発掘されたという報告はミハエル大佐やシドから受けていない…」「それに、私がノックスやボストニア城への攻撃命令を下すわけがないだろう?」
キエル「そ、そうですね…」
グエン「私はそれほど策士ではないよ…」
キエル(………)
グエン(しかし…これでディアナ・カウンターとの交渉を続けることが困難になってしまった…)
ハリー「ローラ嬢、よろしいな? ソレイユを防衛しつつ、敵のノックスへの侵入を食い止める」
ローラ「わ、わかりました。コウさん、モンシアさん、洸さん…すみませんが協力お願いします」
モンシア「な、何であの美人の姉ちゃんが俺達の名前を知ってるんだ!?」
洸(やっぱり…あの子、ロランだよな)
<戦闘開始>

<2PP>

ハリー(妙だな…)(こちらへ攻撃を仕掛けてくる連中…ミリシャにしては編隊行動に無駄がない)(明らかに訓練を受けた動きだ。そしてあの見慣れぬモビルスーツ…)(もしや、イノセント…いや、まさかとは思うがムーンレィスか…?)

<3PP・味方援軍1出現>
〔味方ユニット出現〕
ローラ「あれは…お嬢さん達!?」
ソシエ「ロラン! どういうつもりでディアナなんかが乗ってる船を守ってるのよ!?」「ミリシャが攻撃を仕掛けてるんなら、ディアナを追い出すチャンスのはずでしょ!」
ローラ「………」
ソシエ「どうして返事しないの? ホワイトドールに乗ってるんでしょ!?」
洸「ソシエ、敵はノックスへも攻撃を仕掛けているんだ。このままじゃ街の人達がやられちまう!」「それに、この近くにはグエンさんだっているんだぞ!」
ソシエ(そ、そうだ…グエン様の傍にはキエル姉さんも…)「わ、わかったわ…ノックスを守ればいいのね…」
モンシア「キース! その嬢ちゃん達はまだヒヨッコだ! しっかり面倒を見てやれよ!」
キース「りょ、了解!」
モンシア「それからな、間違っても逆に面倒みられるんじゃねえぞ!」
キース「は、はい!」

<敵全滅・勝利条件達成>
ミラン「ディアナ様、敵は全て撤退致しました」
ディアナ「………」「…ノックスの被害は?」
ミラン「最小限で済んだようです」
ディアナ「…では、以後のディアナ・カウンターの戦闘行為を禁じます」
ミラン「!? し、しかし…ソレイユへ攻撃を仕掛けて来たのはミリシャです!」「和平交渉を利用してディアナ様のお命を狙うような者達をこのままにしておけば…!」
ディアナ「ミラン、よろしいですね? ディアナ=ソレルの名において確かに命令を下しました」
ミラン「………」「…わかりました。では、ソレイユを駐屯地へ帰還させます」
〔味方戦艦離脱〕
キース「ソレイユが帰っていった…」
フラン「今の内にホワイトドールや他の機械人形の写真を撮っておけば、明日の朝刊には記事が載るわ…」
ローラ(ディアナ様…)(ディアナ様、どうかわかって下さい…地球に住む人全てが戦争を望んでいるわけじゃないんです…)(…この地球で戦闘なんてしちゃいけないんです…)
フラン「!?」「あれ…やっぱり、ロラン…?」
キース「ロランだって!?」
フラン「え、ええ…ホワイトドールに乗ってる…女の人の格好をしているけど、あれはロランだわ」
キース「どうしてロランが女装してモビルスーツに乗ってるんだ…?」
〔敵ユニット出現〕
ハリー「ポゥ中尉が戻って来たのか」
ポゥ「各機へ! 残っているミリシャ部隊へ攻撃を仕掛けるぞ!!」
ハリー「待て、ポゥ中尉! あらゆる戦闘は禁止されている!」
ポゥ「!? ディアナ様を狙ったのはミリシャだ! それを放っておいていいのか!?」
ハリー「ディアナ様があらゆる戦闘行為をしてはならないとおっしゃっている! これは明らかな命令違反行為だぞ!」
ポゥ「し、しかし…!」
モンシア「こっちにケンカを売るつもりなら、買ってやるぜ!」
メシェー「そうだよ! ムーンレィスはさっさと月へ帰りなよ!!」
ポゥ「この野蛮人が…! 和平交渉と偽ってディアナ様を狙ったくせに…!」
ソシエ「先に攻撃を仕掛けて来たのはあんた達でしょ! そんなことを言われる筋合いはないわ!!」
メシェー「さっきの連中だって、本当はムーンレィスなんじゃないの!?」
ポゥ「な、何だと…!? お前達など我々が本気を出せば…!」
ローラ「………」「……………」(……同じ…同じ人間なのに…どうして……)
マリ「ロラン君、どうしたの…?」
ローラ(…僕は……僕は……)
フラン「…ロランの様子が変よ…」
キース「あ、あいつ…まさか! ロラン…だめだ!」
ローラ「僕は…僕はもう…我慢していられないんだ…
キース(ロラン…まずい…!)
ローラ「皆さん…僕はね…僕は…ムーンレィスなんです…ムーンレィスなんですよぉっ!!
メシェー「!」
グエン「!!」
キエル「そ、そんな……」
ソシエ「ロランが……ムーンレィス!?
フラン(正直すぎるよ、ロラン……)
ローラ「僕は2年前に月から来ました…けど、月の人と戦います! だけども、地球の人とも戦います!」「人の命を大事にしない人とは…僕は誰とでも戦います!」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

現在位置 ノックス郊外

ハリー「ミラン執政官、ディアナ様は?」
ミラン「別室でお休みだ。今回の件にお心を痛めておられる」
ハリー(………)
ミラン「それから…ディアナ様はグエン=ラインフォードの秘書官、キエル=ハイムとの面会を希望しておられる」
ハリー「キエル=ハイム? あのディアナ様と瓜二つの…」
ミラン「ディアナ様は今回の件を踏まえ、地球人の心情を理解することの必要性をお感じになったそうだ」
ハリー「なるほど、キエル嬢を通して地球の状況をお聞きになるおつもりか…」
ミラン「それから…先程ノックスを襲撃したミリシャの部隊だが…」「撃墜した機体のコクピットからムーンレィスが使用する通信端末が発見された」
ハリー「では…やはり」
ミラン「うむ。攻撃を仕掛けて来たのはミリシャでもイノセントでもなく…ムーンレィスだ」
ハリー(………)「ですが、あのようなモビルスーツは我がディアナ・カウンターには存在しません」「可能性があるとすれば…あの男…」
ミラン「ギム=ギンガナム…あるいはアグリッパ=メンテナーの差し金か」
ハリー「月にいる彼らがディアナ様のお命を狙ったというのか…」
ミラン「イノセントのアーサー=ランクとの接触を恐れてのことかも知れん」
ハリー「…ディアナ様はこのことを?」
ミラン「薄々気づいておられる」
ハリー(………)「それに、ローラがムーンレィスなら…いずれはグエンも今回の件の真相を知ることになるでしょうな」
ミラン「だが、2年前に地球へ降下した献体のリストの中にはローラ=ローラという名前は見当たらん」
ハリー(………)
ミラン「ハリー中尉、グエンと連絡を取ってキエル=ハイムをソレイユへ連れて来るのだ」「ただし…用が済み次第、速やかに彼女をグエンの下へ戻す」「こちらの情報を不必要に知られるわけにはいかないからな」
ハリー「…了解です」

ムーンレィス兵「ポゥ中尉、フィル少佐がお呼びです」
ポゥ「了解」
フィル(………)
ポゥ「まさか…禁固刑10年とかでありますか?」
フィル「17年だ」
ポゥ「……はい…」
フィル「…人手不足だからな。そんなこともやっておれん。罪滅ぼしに月から来た補給物資搬入の指揮を執れ」
ポゥ「は、はい! ありがとうございます!」
〔機体の歩行音〕
〔画面、振動〕

フィル「な、何だ!?」
ポゥ「モビルスーツ!?」
フィル「今回、月からモビルスーツは送られて来ていないはずだぞ?」
コレン「ふい~地球の重力もなかなかややっこしいもんだな」
フィル「あ、あの男は…」
ポゥ「ご存知なのですか?」
フィル「軍刑務所…それも冬眠刑に服役していた男だったはずだ…」
ポゥ「冬眠刑…意識を持たされたまま100年近く冷凍されるという…」
コレン「よぉ、フィル少佐ってのはどいつだ?」
フィル「…自分だ」
コレン「今日からここに寝床を借りることになった。ま、今後ともよろしくな」
フィル(………)
コレン「それから、白ヒゲのモビルスーツは俺の獲物だ。手ェ出すんじゃねえぞ」
フィル「現在はディアナ様の命令で戦闘行為が禁止されている」
コレン「なに悠長はことを言ってんだ。一気にケリをつけちまえばいいんだよ!」
フィル「駄目だ」
コレン「言っとくが、月じゃ帰還のために増援部隊を用意してんだぜ。俺なんかほんのささやかなモンさ」
フィル「何だと…? ディアナ様はそのようなことを命じてはいないはずだ!」
コレン「そのディアナ様がモタモタしてっから、月じゃ強攻策を考えてんだろうが」
フィル「誰がそんな勝手をやってるんだ?」
コレン「アグリッパ=メンテナーだろうよ」
フィル「何だと…!! 貴様、そんなことを大きな声で…」
コレン「聞かれてマズいことなんて言ってにゃい!」
フィル「馬鹿を言うな! あの方こそ穏健派の代表だぞ!」
コレン「知らねえよ。とにかく、俺は白ヒゲをブチのめしたいだけなんだよ!」
フィル(………)

現在位置 ノックス・ボストニア城

ロラン(………)
ソシエ「嘘つきロラン!!
〔殴打音〕
ロラン「お、お嬢さん……!」
ソシエ「よくも今まであたしやお姉様をだましてくれたわね!!」
ロラン(………)
キエル「ソシエ…」
グエン「ソシエ嬢、そこまでにしておきたまえ」
ソシエ「何故です、グエン様!? 最大に許し難いことですよ? それに!!」
グエン「何だね?」
ソシエ「私達が戦ってる敵の星の人間に頼ったり、守ってもらったりしたんですよ!?」
ロラン(………)
ソシエ「侮辱だわ…!」
コウ「だけど、ロランがいなければもっと大変なことになっていたのは事実だ」
ソシエ「イヤにロランの肩を持つんですね。もしかして、コウさんもムーンレィスなんですか!?」
コウ「どう取っても構わないけど、地球人もムーンレィスも同じ人間じゃないか」
ソシエ「……!」
洸「ロランは地球と月の間で戦争が起きないように頑張ってるよ。そのことは理解してあげるべきじゃないか?」
ソシエ(………)
ロラン「お嬢さん…」
〔走る足音〕
キエル「ソシエ…!」
グエン「今はそっとしておきましょう。時間が経てば彼女も理解してくれる」
キエル「ええ…」
ミハエル「御曹司、ムーンレィス側から連絡が入りました」
グエン「な…? もしや、交渉を再開する話か?」
ミハエル「いえ、違います。ディアナ=ソレルが秘書官のキエル=ハイムに面会したいとのことです」
キエル「!? ムーンレィスの女王が私に…!?」
コウ「どういう意図があって…?」
洸「まさか、自分にそっくりだから会ってみたいとか」
コウ「それとも人質に…?」
ミハエル「身柄の安全は保証すると言って来ている。用件が済めば、直ちにこちらへ返すともな」
グエン(………)「交渉再開のきっかけとなるかも知れん。キエル嬢、お願いできますか?」
キエル(………)「…わかりました」

現在位置 ノックス郊外

キエル(………)
ディアナ「不安なお気持ちはわかりますが、もう少しくつろいで下さって結構ですよ」
キエル「ディアナ様、先程の攻撃は…」
ディアナ「わかっております。あれはミリシャではありません…」
キエル(………)
ディアナ「グエン卿との交渉は再開するつもりです」「その前に、今日はあなたから地球の話をお聞きしたくてここへお呼びしました」
キエル(………)
ディアナ「では、女同士…お茶の時間に致しましょう
キエル「はい……ディアナ様は左利きでいらっしゃいます?」
ディアナ「いいえ、私は今はあなたの鑑…」
キエル「ディアナ様ったら…」
ディアナ「私達はとても似ているようですね
キエル「恐れ入ります。私にもそう思えました…
ディアナ(………)
キエル(………)
ディアナ「キエルさん…お互いの服を取り替えてみませんか?」
キエル「ディアナ様のお召し物ですか…?」
ディアナ「いいでしょう? お願い…」
キエル「…はい」

ここから先は、ディアナ様とキエルお嬢さんが入れ替わっています。「ディアナ」名義ですが本当はキエルお嬢さん、「キエル」名義ですが本当はディアナ様です。ややこしいですが、そうご理解いただいた上でお読みください)
ディアナ「まあ…」
キエル「本当にそっくり…まるで自分の姿を見ているよう…」
ディアナ「…ミラン、これから視察に参ります。よしなに
キエル「うふふふ…あははは…お上手ですよ、キエルさん
ディアナ(ディアナ様って…お寂しかったんだ…
〔ノックの音〕
キエル「誰か?」
ミラン「ミラン執政官です。お時間が来ましたのでキエル嬢をお迎えに参りました」
キエル「入れ」
ディアナ「ディアナ様…!」
キエル「今から、キエルさんがディアナ=ソレル…私はキエル=ハイムをやってみます」
ディアナ「そんな! わかってしまったらどうなさるのです?」
キエル「そうしたら、2人で謝れば良いことでしょう?」
ディアナ(………)
キエル「さ、ディアナ様…ミラン執政官がいらっしゃっています」
ディアナ(………)
【シナリオエンドデモ終了】


● No15B「ディアナ降臨」 へ戻る

● No17B「白い悪魔」 へ進む


◆ 「スーパーロボット大戦α外伝」 へ戻る




当館に記載されている作品名・製品名などは、各社の登録商標です。
当館の内容は、各社からの正式許可を受けてはおりません。