TOP PAGEへ

23
静かなるデメクサ

【シナリオデモ開始】
マサキ「ま、ここまで来りゃさすがにテュッティでも諦めるだろ」
クロ「……だからってサイバスターで逃げてちゃ、さっきとやってることはおんニャじよ」
マサキ「さっきは地上まで行っちまったけど、今はそこまではやってねえぜ」
クロ「……五十歩百歩よ」
シロ「でも、嫌がってるわりには、本気でテュッティのこと嫌ってるわけじゃニャさそうだよニャ」
クロ「マサキは兄弟がいニャかったから、ああいうお姉さんタイプには、弱いのよ」
シロ「そういや、プレシアにも弱かったニャ」
クロ「あら、ウェンディさんのエレガントニャ雰囲気にも気圧されてたわよ」
シロ「……結局マサキって女性に弱いだけニャんじゃ?」
マサキ「てめえら、なに好き勝手なこと言ってやがる! クロ、レーダーをちゃんと見てろ!」
クロ「ニャによ、図星だからって、怒ることニャいでしょ」
シロ「ところで、こんニャ所まで来ちゃったけど、この後どうするんだ、マサキ?」
マサキ「そうだな……」

マサキ「西のほうへ行ってみるか。なんかあるかもしれねえしな」
クロ「そんニャわけニャいでしょ」

マサキ「そういや、確か魔装機って全部で16機あるんだったよな」
シロ「魔装機神も含めてニャ」
マサキ「オレだろ、テュッティだろ、リカルドにヤンロン……シモーヌ、ベッキー、マドックのじいさん……。どうも計算が合わねえんだけどな」
シロ「ニャに言ってんだよ。魔装機操者はまだ全員が決定してニャいってことぐらい常識だぜ」
マサキ「……悪かったな、世間知らずでよ」
シロ「自覚してるんニャら、勉強すりゃいいのに」
マサキ「……このへんで一服するぞ」

クロ「はぁ〜……静かでいいわね〜」
マサキ「ああ、自然が多いな、ラ・ギアスってのは」
クロ「一説によると、閉じた空間であることが、ラ・ギアスの人たちの環境意識を、自然と共存に向かわせたっていうけど」
マサキ「……そういう話はよそうぜ。せっかく羽根を伸ばしてんだからよ」
シロ「あ、今、サカニャがはねたニャ!」
クロ「ホント!? どこ、どこ!?」
マサキ「おまえら、ホントにネコだな」
シロ「しょうがニャいじゃニャいか。マサキのイメージどおりに作られたんだから」
クロ「ねえ、マサキ、サカニャとってよ、サカニャ!」
マサキ「よっしゃ、んじゃま、いっちょ……ん?」
しろ「どうした、マサキ?」
マサキ「ほれ、あそこで釣りしてる人がいるぜ」
クロ「ホントだ。ね、ね、サカニャ、もらえるかニャ?」
マサキ「聞いてみるか。こんちは、釣れますか?」
男「……」
クロ「聞こえてニャいのかしら?」
マサキ「こんちはっ!! 釣れますか!?」
男「え? あ、ああ、どうもこんにちは」
マサキ「どうです、成果のほうは?」
男「いやあ〜、さっぱりですねぇ〜」
クロ「……サカニャはムリみたいね」
男「おや、サイバスターですか? じゃあ、あなたはランドール=ザン=ゼノサキスさんですね?」
マサキ「おや、オレも有名になったもんだ」
デメクサ「始めまして、わたし、シーエ=デメクサといいます、実は……!? おやおや、どうやらなにかかかったようですよ」

ガスパ「サイバスターだと……。すると、あのマサキとかいう小僧か!! こいつはいいぜ! レッカの仇、討たせてもらう!!」
マサキ「ちっ、テロリストかよ」
デメクサ「ふむ、少し数が多いようですね。小物とはいえ、なめてかかるわけにはいきませんねぇ。ここは、わたしにお手伝いさせてください」
マサキ「へ? 手伝いって……どうしようっていうんです?」
デメクサ「実は、わたしも魔装機操者なんですよ。ほら」

マサキ「ファルク? テュッティの乗ってたやつじゃねえか」
デメクサ「ええ、テュッティさんがガッデスに乗られるようになってから、わたしが引き 継いだんです。さあ、それじゃゴミ掃除といきましょうか、ランドールさん」
マサキ「マサキでいいぜ」
デメクサ「じゃ、わたしもデメクサでいいです」

デメクサ「あなたたち、人を殺してばかりいますが、自分が殺されるのは恐いようですね」 

ガスパ「またてめえに会えて嬉しいぜ、マサキ=アンドー!!」
マサキ「誰だ、おっさん?」
ガスパ「ガスパ=アルバレツ!! ラングラン解放戦線のリーダーだ! てめえに殺されたレッカの恨み、晴らしてやるぜっ!!」

ガスパ「くそっ!! レッカ、すまねえっ!! 今回は、仇を討つことができそうにもねえ……」

デメクサ「ところでマサキさん、どうしてサイフラッシュを使わなかったんです? あれを使えば、もっと簡単にすませられたのに」
マサキ「サイフラッシュ?」
デメクサ「あれ、ご存知ないんですか? サイバスターのマップ兵器ですよ。ほら、メギドフレイムやレゾナンスクエイクみたいな」
マサキ「そんなもんが付いてるのか?」
デメクサ「変ですねぇ、付いてませんか?」
マサキ「今度ウェンディに聞いてみらあ」
デメクサ「さて、それではわたしは釣りに戻ります。それなしてもマサキさん、あなた、どうしてここまで来られたんですか?」
マサキ「ま、まあちょっとな、その……気分転換だよ、気分転換」
デメクサ「そうですか、ここは気分転換にはいい所ですからね。王都に戻ったら、テュッティさんによろしくと、お伝えください」

クロ「マサキ、そろそろ帰らニャいと……」
マサキ「……わかってるけどよ……」
シロ「マサキ、通信が入ってるニャ」
マサキ「だ、誰からだ!?」
シロ「リカルドから」
マサキ「なんだ、びっくりさせやがって……」
リカルド「よう、マサキ。こんな所にいたのか。テュッティがカンカンだったぜ」
マサキ「うっ……」
リカルド「ま、ここはオレに任せな。テュッティはオレにほれてるからな、オレの言う  ことならなんでも聞いてくれるから」
マサキ「……嘘っぽいな。いつもテュッティに邪険にされてるくせに」
リカルド「なあに、照れてるんだよ。ま、大船に乗ったつもりで任せときな」
マサキ「……泥船の間違いじゃねえのか?」

テュッティ「マサキ!! もう……」
マサキ「ありゃ、様子が違うな」
テュッティ「心配……心配してたんだから……ホントに……」
マサキ「げっ……泣かれちまったよ……。こういうの、計算に入ってなかったなあ」
テュッティ「あなたに、もしものことがあったらと思うと……わたし……」
マサキ「あ、あのさ、え〜と……リ、リカルド、タッチ!」
リカルド「よう、テュッティ。泣いてちゃ、せっかくの美人が台無しだぜ。ほら、笑って」テュッティ「リカルド……」
リカルド「お、笑ったな。そうそう、それでなくちゃ」
テュッティ「リカルド、あなたね……。あなたがマサキに、変なことを吹き込んだんでし ょう……」
リカルド「お、おい、テュッティ……そ、そまにこやかな顔でおっとろしい声出すのは、 や、やめてくれねえかな……その……」
ュッティ「……やっぱりね……あなたが犯人だったのね……」
リカルド「ちょ、ちょっと待て!! オ、オレはなにも……ぐえっ!! く、首を締めるのは、 反則だぜ……ぐええっ」
マサキ「こ……こええ……」
フェイル「テュ、テュッティ、そ、そのくらいにしておいたほうが……その、よくはない だろうか……と思うんだが……?」
テュッティ「あ、あら、あらあら、わたしとしたことが……」
リカルド「そ……それ、より、く、く、首……く、く」
テュッティ「あ、ごめんなさい、リカルド」
リカルド「ぜえ、ぜえ……し、死ぬかと思った……」
セニア「テュッティが本気で怒ると、恐いのねー」
マサキ「なんだよ、リカルド。なにが任せとけだ」
テュッティ「……リカルド、やっぱりあなたが……」
リカルド「ち、違うって!! オレは、マサキを連れ戻してきたんだぜ!」
マサキ「あ、てめえ、裏切りやがったな!」
リカルド「あ、いや、その……まあこうして無事に戻ってきたんだから、もういいじゃね えか」
テュッティ「……そうね。マサキ、もう無茶しないでよ」
マサキ「まあ、絞め殺されたくはねえからな」