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No.35
絶望の淵で

【シナリオデモ開始】
〔ノックの音〕
コンコン
マサキ「……誰もいねえぜ」
〔ノックの音〕
コンコン
マサキ「っせえな! 誰もいねえって言ってんだろーが!!」
〔ドアノブを回す音〕
ガチャッ
ウェンディ「あら、真っ暗。あらあら、ベッドでひざなんか抱え込んじゃって……典型的な落ち込みポーズね」
マサキ「……何しに来た?」
ウェンディ「あなたを笑いに来た……って言ったらどうする?」
マサキ「てめえっ!!」
マサキ「……ふん、勝手にしな……」


※※「てめえっ!!」を選択した場合のセリフ※※
ウェンディ「そうそう、マサキはそうでなくちゃね。少しは元気が出た?」
マサキ「……ほっといてくれ」
ウェンディ「マサキ、あなた一人がつらいんじゃないのよ。それくらいわかるでしょ?」
マサキ「俺があまったれだってのか?」
ウェンディ「自覚はしているようね。ここであなたをなぐさめるのは簡単だけど、それじゃ根本的解決にならないもの」
※※「……ふん、勝手にしな……」を選択した場合のセリフ※※
ウェンディ「あら、かなり重症のようね……」
マサキ「なぐさめなんざ、いらねえぜ」
ウェンディ「あらあら、あまえてるわね。私がわざわざなぐさめに来たとでも思ってるの」
マサキ「なら、何しに来たんだよ! 用がねえなら帰ってくれ!」
ウェンディ「そうね、そうするわ。でも、ひとつだけ覚えておいて」

ウェンディ「いい? あなたが自分を責めるほどには、誰もあなたに期待なんてしていないのよ」
マサキ「……」
ウェンディ「私達は、あなたに何かを押しつけるつもりなんてないわ。ただ、信じてるだけ」「サイバスターの再調整は終わったわ。いつでも出られるようにしておいたから。それじゃ」
マサキ「……」
シロ「ニャンか、ウェンディさんらしくニャい、冷たい言い方だったニャ」
マサキ「いや、そうでもねえよ。期待されてねえ……か。なら、気が楽だ。俺は、俺なりにやりゃあいいって事か」「行くぜ、クロ、シロ! シュウのやつに一泡ふかせてやらあ!」

シモーヌ「どうだった、ウェンディさん?」
ウェンディ「え? な、何がでしょう?」
シモーヌ「ごまかしてもダメよ。マサキのとこに行ってたんでしょう?」
ウェンディ「なななな、何の事かしら?」
シモーヌ「ふふ、まあいいわ。これで、少しは元気を出してくれるといいんだけどね」「あら? ウェンディさん、どこ行くの?」
ウェンディ「ちょ、ちょっとサイバスターの整備に……ね」

〔カーソル、北東へ移動〕
クロ「マサキ、どこへ向かってるの?」
マサキ「知らねえ。カンで飛んでるだけだからな」
シロ「そんニャんでシュウに会えるのかニャ?」
マサキ「さあね……けど、じっとしてるよりは確率が高いぜ」
〔腹の虫〕
ぐ~
マサキ「……そういや、腹減ったな。長い事何も食ってねえ」
ウェンディ「あ、これ、どうぞ。私が作ったものだけど」
マサキ「お、サンキュ……」「って、おい!? ななな、何でウェンディさんがここにいるんだ!?」
ウェンディ「へへ……ごめんなさい、整備してる時に、どうしても気になって……もぐりこんでたの」
マサキ「へへって……なあ……。あのさ、もういい年のクセに、何やってんだよ」
ウェンディ「あーっ! 年の事は言わないでよ! 気にしてるんだから」「そりゃあ、私は今年で27よ……けど、何もそんな言い方しなくったって……」
マサキ「大人のクセにっつってんだよ。ったく、何で勝手に乗り込んだりしたんだ?」
ウェンディ「ちょっとね……あんな風に言っちゃったけど、やっぱり気になって……」「でも、少しは元気になったみたいね。よかったわ」
マサキ「ああ、あの事か……おかげさんで目が覚めたぜ。ありがとう」
クロ「マサキ!! 来るっ!!」
マサキ「来るって……何が?」
クロ「たぶん……グランゾンね」
マサキ「……そうか、来やがったか!」
【シナリオデモ終了】


サブタイトル
「絶望の淵で」


【戦闘マップ開始】
〔味方ユニット出現〕
〔敵ユニット出現〕

マサキ「……シュウ……」
ウェンディ「クリストフ……」
シュウ「やはり、あなたでしたか、マサキ。遠くからでもはっきりわかりましたよ……その、強烈な憎悪のプラーナは」
マサキ「てめえから向かって来るなんざ、いい度胸だ。覚悟はできてるんだろうな?」
シュウ「ほう……どこからそれだけの自信が出て来るのか、私にはわかりませんねえ」
チカ「ご主人様、ご主人様。いいんですか? 歪曲フィールド、まだなおってませんよ?」
シュウ「ふ……気にするほどの事ではありません。今のサイバスターなら、恐れる必要は全くないのですからね」
ウェンディ「クリストフ!! なぜあなたが、ヴォルクルスの信者なんかに!?」
シュウ「おや、ウェンディ、あなたもご一緒でした」
ウェンディ「答えなさい!! 王位継承権を捨ててまで、なぜヴォルクルスなどを信奉するのです!?」
シュウ「この世界を正しい姿に戻すためですよ。すべてを破壊し、再生する事によって、世界は救われるのです」
ウェンディ「……クリストフ……本当にそれが、あなた自身の意思なの?」
シュウ「……水掛け論をこれ以上続けても仕方ないでしょう。私達は互いに相容れない存在……」「戦って決着をつける以外に、方法はないのですよ」
<戦闘開始>

<マサキvsシュウ>

シュウ「あなたが勝てる確率は、万に一つもありません。なのになぜ、そうムキになってかかって来るのです?」
マサキ「確かにそうかもしれねえ……けどそれじゃ俺自身が納得できねえんだよ!!」
シュウ「やれやれ、そんな下らないプライドのために、命を落とすつもりですか。愚かな」

<シュウHP50%以下>
シュウ「ほう、少しはやるようですね。しかしまだまだ、勝負はこれからです」
〔シュウ、精神コマンド「ド根性」使用〕
シュウ「さあ、仕切り直しは終わりました。続きを始めましょうか」

≪マサキHP50%以下以前≫
<シュウ撃破>

シュウ「ま、まさか……今のサイバスターに、この私が敗れると……?」「いえ、そんなはずはありません!! これは私の慢心が招いた事……ならば!」
〔敵ユニット撃破〕
マサキ「やったのか!?」
ウェンディ「す……すごい……」
〔敵ユニット復活〕
シュウ「ククク……あまいですね。グランゾンがそう簡単に倒せると思っていたのですか?」「何度倒しても、私は復活して見せますよ。何と言っても、今のグランゾンは実体ではないのですからね」
マサキ「く、くそっ!!」

<マサキHP50%以下>
マサキ「ちっ……やはり今の俺じゃ無理なのか?」
シュウ「ようやく自分の実力を認めましたね。しょせん、今のあなたに私を倒すなど不可能な事」
マサキ「だが、てめえに殺されたおっさんのカタキだけは、何としても、討つっ!!」
シュウ「カタキ討ちですか……愚かな」「カタキ討ちなどと、下劣な事を言っているようでは、いつまでたっても成長しませんよ、マサキ=アンドー」
マサキ「く……くくっ……」「は、はははははっ!! そうか、そうだなっ!! ははははっ!!」
ウェンディ「マ、マサキ!?」
マサキ「わかったぜ、シュウ! そうさ、俺はカタキ討ちなんざ、どうでもいいんだ!! てめえに言われて、はっきりしたぜ」
クロ「マサキ!? 一体どうしたの!?」
マサキ「心配するな、俺はまともだよ。俺はシュウ、てめえが気に食わねえっ!!」「初めて会った時はそれほどでもなかったが、この間王都に現れたと時は最悪だったぜ」「俺の中の何かが言ってるんだ……てめえをこのままにしてちゃいけねえってな!」「だからこそ、おっさんは無謀とわかってても、てめえに突っ込んで行った」「俺は、おっさんのカタキを討つんじゃねえ……魔装機神操者として、その誇りにかけて、てめえを倒すっ!!」「これは俺と……サイバスターの意思だっ!! シュウ! てめえが何をたくらんでいようと関係ねえっ!!」「ただ、その邪悪な衣だけは、俺のすべてをかけて、振りはらってやるぜっ!!」
〔サイバスター、咆哮〕
シュウ「な……何が……」
マサキ「力が……充実して来る……サイバスター……そうか、お前もそうなんだな?」
クロ「マサキが……サイバスターと意識を通わせてるの?」
ウェンディ「ポ……ポゼッション!? た、確かに理論上は可能だけど……マサキがそこまでできるなんて……」
マサキ「ああ……今なら、グランゾン何ざメじゃねえ」
〔マサキ、精神コマンド「ド根性」使用〕
シュウ「バカな……あのマサキに、精霊との融合ができるとは……」
チカ「や、ヤバくありませんか、ご主人様?」
シュウ「……いえ、本来の能力が引き出されたサイバスター……一度は戦ってみたい相手です」

≪マサキHP50%以下以後≫
<シュウ撃破orHP50%以下・勝利条件達成>

シュウ「くっ……これほどとは……残念ですが、今のサイバスターは無敵……という事ですか……」「仕方ありません、ここはおとなしく引き下がりましょう……マサキ、見事でしたよ」
〔敵ユニット撃破or離脱〕
マサキ「やった……か……」
ウェンディ「マサキ!!」
マサキ「くっ……か、体に力がはいらねえ……」
ウェンディ「憑衣(ポゼッション)なんて、ムチャな事するから……まだあなたの力じゃ、振り回されるだけよ」
マサキ「……ポゼッション? 今の一体感がそ、そうなのか?」
ウェンディ「しゃべっちゃダメ! じっとしてて。今、プラーナを補給してあげるから」
※※以前にプラーナ補給を受けた事がない場合のセリフ※※
マサキ「補給って……?」
ウェンディ「目、つむって……」
マサキ「え? あ、ああ」
ウェンディ「ん……」
マサキ(!?)
クロ「わあっ! だ、大胆~」
ウェンディ「……ふう。どう? す、少しは楽になったでしょう?」
マサキ「な、なななな、なん、なん、なんだっ!? い、い、いきなりなななな何を!?」
ウェンディ「驚かせてごめんなさい。プラーナの補給には、く……口移しがい、一番だから……」
シロ「ウェンディさん、顔色が悪いニャ」
※※以前にプラーナ補給を受けた事がある場合のセリフ※※
マサキ「ちょ、ちょっと待て! 補給ってまさか……この前の?」
ウェンディ「だ、だって……それしか方法はないんですもの………目、つむってて」
マサキ「い、いや、だ、だいじょうぶだって! ほれ、もう元気、元……気……」
ウェンディ「もう、どこが元気なのよ。プラーナって言うのは生命エネルギーなんだから、消耗しすぎると死んじゃうのよ」「ほら、じっとして……」
マサキ「うぷっ」
ウェンディ「ん……」
シロ「……ウェンディさんって、けっこう情熱的だニャ」
クロ「しっ!」
ウェンディ「……ふう。どう? す、少しは楽になったでしょう?」
マサキ「あ、ああ。ま、まあな」
ウェンディ「よ、よかっ……た……」
マサキ「お、おい、ウェンディ!?」

ウェンディ「だ、だいじょうぶよ……ちょっとめまいがしただけ……すぐに治るわ」
クロ「プラーニャの補給で、ムリしたから……」
ウェンディ「貧血みたいなものよ……とにかく王都に戻りましょう」
【戦闘マップ終了】

【シナリオエンドデモ開始】

〔カーソル、王都ラングランへ移動〕
セニア「ウェンディの容態、どうだって?」
マサキ「ああ、ただの過労だそうだ」
セニア「そう、よかったわ。ところでマサキ、元気になったみたいね?」
マサキ「ああ、落ち込んでるヒマなんざねえからな」
プレシア「あ、あの……」
マサキ「あ……プ、プレシア……」
プレシア「あの……この間はごめんなさい。ひどい事言っちゃって……おに……マサキさんだって、一生懸命やってくれたのに」
マサキ「あ……ああ……気にすんなよ」
プレシア「それで……あの……すごく自分勝手なんだけど……もう一度、お兄さんて呼んでもいい?」
マサキ「……ダメだ」
プレシア「……そ、そっか……そうよね。あたし、自分勝手で、マサキさんの事なんて全然考えてなくって……ひどいよね」「マサキさんが怒るのも、無理ないもん……」
マサキ「『お兄さん』じゃなくて『お兄ちゃん』って呼びな、プレシア」
プレシア「……え? そ、それじゃ……」
マサキ「ああ、今まで通りだ。すまなかったな、プレシア。俺の力不足のせいで……」
プレシア「ううん、もういいの。ほら、お父さんがこれ、残してくれてたの」
マサキ「ホロレター?」
プレシア「再生して見て」
カチッ
ゼオルート「時間がありませんから、用件だけ伝えますね。プレシア、これを今、あなたが見ていると言う事は、私は死んでいますね」「私はこれから、クリストフと一戦を交えるつもりです。おそらく私は命を落とします」「いえ、おそらくではなく、これをあなたが見ていると言う事は、この事はもう決まった事で、だから……え~」「……ややこしくなりますから、ここの辺は無視しますね。ただ言えるのは、私は自分の意志で、こうしたのです」「もちろん、マサキやあなたを助けたい、という気持ちもあります。でもそれだけではないのです」「クリストフのまとった気は、あまりにも危険なのです。放っておいてはいずれ、世界に災厄を運ぶでしょう」「そう、予言の魔神のように……倒せるチャンスがあれば、たとえ低くても可能性にかけなければいけません」「……とはいえ、これを見てると言う事は、私は失敗してるんですよねぇ~。なんか、気合がそがれちゃいます」「とにかく、そういう事ですからプレシア、負けちゃダメですよ。間違ってもマサキをうらんじゃダメです」「あなたと同じくらい、マサキだって悲しいんですからね。あ、なんか、私も悲しくなっちゃいましたよ」「それとマサキ、あなたにも言っておきます。カタキ討ちなんて考えちゃいけませんよ」「それでは、魔装機神操者としては失格です。あなたは、あなたの意志で、戦うべき相手を見定めてください」「マサキ、プレシア。二人とも仲良くするんですよ。いいですね。それでは、さようなら」
プレシア「……ぐすっ」
マサキ「おっさん……」
セニア「惜しい人を亡くしたわね……」
【シナリオエンドデモ終了】


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