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悟りの境地

【シナリオデモ開始】
テュッティ「さ、国境の検問よ。準備して」
兵士「ふむ……封印が破られているのはどういうことですかな? 困りますな」
テュッティ「あ、あれにはわけがありまして……。これ、シュメル=ヒュール氏の証書です。理由は、これを見ていただければ」
兵士「ヒュール殿の!? あなたがたは、あのヒュール殿のお知り合いだったのですか。わかりました、しばらくお待ちください」
ミオ「へえ、おのおじさん、ホントに有名人だったんだ」
兵士「お待たせしました。事情はヒュール殿の証書で確認致しました。特例として、認めます」
テュッティ「寛大なご処置、ありがとうございます。それでは」
兵士「お気をつけて」

ゲリ「テュッティ様! なにかがつけてきていきます!」
マサキ「なんだ……?」
ミオ「なあんかやな予感、するしぃ〜」

ゼツ「うひゃひゃひゃ、ようやく追いついたわい。あのまま逃げられると思っておったか? あまい、あまいのう、ひひひひ」
マサキ「げっ、またあのじいさんかよ……」
リューネ「ちょっと!! ここはラングラン国内だよ! なんでバゴニアのあんたらがこんな所にいるのさ!!」
トーマス「へっ、なに言ってるかね、このお嬢ちゃんはよ。あんたらだって、ついさっきまでバゴニアにいただろ?」
リューネ「あんた……地上人だね?」
トーマス「イエース、ザッツライト! アイアム アン アメリカン。わーたしは一人のアメリカ人でぃす。アンダスタン? マイ ネーム イズ トーマス=プラット。ナイストゥミーチュー」
リューネ「なんだい、変なやつだね」
トーマス「あんた、リューネ=ゾルダークだろ? DC総帥、ビアン=ゾルダークの一人娘の」
リューネ「……あたしを知ってるってことは、DCのメンバーだったね、あんた?」
トーマス「ふっ……昔のことさ……。今のオレはバゴニアの傭兵。こっちの水が性にあってるんでね」
ゼツ「トーマス、いつまでムダ口を叩いとる! あやつらを生きてここから帰すな!」
トーマス「OK、ボス」

マサキ「じいさん、しつこいぜっ!!」
ゼツ「貴様、この超天才ゼツ様に向かって、じいさんとは無礼じゃぞっ!!」

トーマス「サイバスターか、てめえも気に入らねえな!!」
マサキ「下っぱがなに言ってやがる!」

ティアン「誰じゃいっ!! 拙僧の昼寝の邪魔をするやつは!! ……むっ!? なんと、魔装機!」
マサキ「お、おい、ありゃあ……ディンフォースじゃねえか!! 生きてたのかよ、ティアンのクソ坊主!!」
ティアン「なんじゃ、久し振りに会ったというのに、その言い草は!!」
テュッティ「ごめんなさい、ティアン」
ティアン「あ、いや、テュッティ殿、頭を上げられい。悪いのはマサキであって、テュッティ殿には罪はない」
マサキ「なにしに出てきたんだよ、クソ坊主」
ティアン「まだ言うかっ!! ふ、まあよい。拙僧は大人だからな。ガキの言うことは相手にせんのだ」
マサキ「お、言ってくれるじゃねえか。それだけ言うからには、少しはできるようになったんだろうな?」
ティアン「貴様、誰に対して口をきいとると思っておるのだ? わし……いや、拙僧はまがりなりにもムエタイの元チャンプ。そこらの魔装機など、蹴散らしてくれるわっ!! 拙僧に任せい!」
マサキ(相変わらず扱いやすい性格だぜ)

ティアン「貴様らっ!! 拙僧が彼岸までの道案内をしてやるわっ!!」

ティアン「国境を越えるだけではあきたらず、拙僧の邪魔までしおって!! 許さんぞっ!!」
ゼツ「おおっ!? 貴様、その年でもう髪がないのか? ふびんなことよのう」
ティアン「なにをぬかすかっ!! これは剃っておるのだっ!!」

ティアン「ここから立ち去れいっ!!」
トーマス「ほう、ブッディストとは、珍しいもんを見たな。東洋の神秘ってやつだな」

ゼツ「むう……これでもまだ、改造が足りんというのか……。ならば、出直しじゃ!」

トーマス「ガッデム!! わざわざラングランくんだりまで来て、やられちまうとはよっ! ばかばかしいぜ!!」

テュッティ「ティアン、あなた今までどうしてたの?」
ティアン「うむ、おもうところあってな。山にこもっておった」
マサキ「あの、クソ忙しい戦乱の中でか!?」
ティアン「戦乱? なんのことだ? 大体今、ラングランは存在しているのか? フェイルロード殿はどうしておられる?」
テュッティ「あきれた……。ほんっとになにも知らなかったのね?」
ティアン「俗世との関わりを断つのは、修行の初歩ですからな。いや、しかしテュッティ殿、しばらく見ない間に、更に美しくなられた」
マサキ「……お世辞だけは上達したみたいだな」
テュッティ「とにかく、今までのことを説明してあげるわ」

ティアン「ふ〜む、左様でしたか。テュッティ殿もご苦労なさったんですなあ」
テュッティ「まあ……少しはね」
ティアン「しかし、拙僧が参ったからには、もう安心ですぞ。バゴニアだろうが、シュテドニアスだろうが、ひねりつぶしてみせますわい。がーっはっはっはっは!!」
ミオ「おじさん、おじさん」
ティアン「……む、おじさんとは、拙僧のことか?」
ミオ「他のどこに、おじさんがいるのよ」
ティアン「……言っておくが、拙僧はまだ25才だ。おじさんは失礼だろう」
ミオ「に、にじゅうごさいぃぃぃぃ? ウッソで〜!」
ティアン「悟りを開いた高僧は、年よりも老けて見えるものだ」
ミオ「悟りを開いたにしちゃ、煩悩が詰まってそうだけど」
マサキ「それにしても、こんなとこまでバゴニアがやってくるたあな……」
テュッティ「このぶんだと、これからもバゴニアとは、なにかありそうね……」
マサキ「あのじいさん、しつこそうだったからな」
ミオ「でも、なんであのおじいさん、あたしたちを目の敵にしてんのかしら? なにかっていうと『ラングランの魔装機め!』でしょ?」
リューネ「過去に、なにかあったんじゃない?」
マサキ「錬金学協会のでのことだろうな……。ウェンディにでも聞いてみるか」