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うごめく陰謀

【シナリオデモ開始】
ウェンディ「コスモノヴァの修理は終わったわ。けど、相変わらず荒っぽい使いかたしてるわね。これじゃ、いくらサイバスターに自己修復機能があるっていっても、追いつかないわよ」
マサキ「わかったよ、気をつけるさ」
ウェンディ「ところで、プレシアの姿が見えないみたいだけど、どうしたの?」
マサキ「……」
テュッティ「ちょっと兄妹ゲンカをやっちゃったんです。二人とも、しばらく頭を冷やさせるために、離れさせておこうと思いまして……」
ウェンディ「マサキ、ダメよ、兄妹は仲良くしなくちゃ」
マサキ「……ああ。わかったよ」
ミオ(マサキってウェンディさんには素直ね。やっぱりリューネさん、ピンチだよ)
リューネ(うるさいよッ!)
マサキ「二人でなにこそこそやってんだよ! それより、次の目標が決まったぞ」
ミオ「え? どこどこ?」
マサキ「シュテドニアスとの国境……トロイア州だ」
ミオ「え? あ、そうか、暫定平和条約で、国境が変わったんだっけ」
テュッティ「ナザン大陸の6州が暫定的にトュテドニアスに併合されたから」
ウェンディ「その国境周辺で、シュテドニアスが大規模な軍事演習を行ってるらしいの」
マサキ「なにを考えてんだか知らねえけどな……。一応、様子を見といたほうがいいと思ってよ」
リューネ「了解」

マサキ「このあたりだな……」
ミオ「あ、あれでしょ!? やってるやってる! かなりの数みたいね」
ウェンディ「あら……国境を越えてる部隊がいるみたいよ」
テュッティ「見過ごせないわね、注意しなきゃ」

ロドニー「ラセツ! これはなんぼなんでもやりすぎやで!! もう、国境越えてもたやないか!」
ラセツ「構わん。このまま演習を続ける」
ロドニー「なんやと!? この微妙な時期に、ラングラン刺激してどないすんねん!! はよ、撤退させんかい!!」
ラセツ「……ここでの指揮権が誰にあるか、ご存知ないとみえるな、ジェスハ将軍は」
ロドニー「くっ……くそったれが!」
エリス「将軍、抑えてください!」

テュッティ「あなたたち、ここはラングラン領内です! 直ちに立ち去りなさい!」
ロドニー「ほれ、見てみい! 魔装機神なんぞが来よった。ラディウス少尉、撤退するで」
ラセツ「ジェスハ将軍、誰が下がれと言った?」
ロドニー「なんやと!? ほな、どないせえっちゅうねん!? あいつらにケンカ売ってこませっちゅうんか!?」
ラセツ「そうだ。その新型魔装機を使ってな」
ロドニー「ラセツ……おんどれ、ラングランとまた、全面戦争やろうとでもぬかすんかっ!?」
ラセツ「それは、成り行き次第だな」
ロドニー「お、おのれは……!?」
ラセツ「とにかく、撤退は許さん。魔装機に乗ったままシュテドニアス領内に戻った場合、軍法会議にかける」
ロドニー「く、くそったれっ!!」
エリス「ジェスハ将軍……」
ロドニー「……わかったわい!! そのかわり、生きて返ったら、おんどれの首、引っこ抜いてブタのエサにしたるっ!! 覚えとれっ!!」
ラセツ「戦果を楽しみにしているよ、ジェスハ将軍……。フフフ、はーっはっはっはっ!!」
エリス「ジェスハ将軍……どうしますか?」
ロドニー「どんなに理不尽でも、命令やしな……。ラディウス少尉、無理はすなや。こんな戦いで死んだら、アホみたいやさかいな」
エリス「はい」

マサキ「あいつ……トロイアなまりのおっさんじゃねえか?」

マサキ「やっぱりそうだ! トロイアなまりのおっさんかよ!!」
ロドニー「おう、久し振りやないけ、坊主!」

ミオ「もうかりまっか?」
ロドニー「ぼちぼちでんな」
ミオ「う〜ん、おじさん、いいノリしてるわ。ね、ザムジードをいじめたことは水に流してあげるからさ、あたしとコンビ組まない?」
ロドニー「ドアホ、んなことができるないか!」

ロドニー「なんじゃ!? 他にも部隊がおったんかいな!? 聞いとらんで!!」

ロドニー「ちっ……まあええわ、やるだけのことはやったし……。帰ってラセツのアホをどついたらなあかんな」

エリス「こんな戦い……意味がないわ! 帰って報告すべきね……」

マサキ「シュテドニアスの野郎、一体なにを考えてやがるんだ!?」
テュッティ「報告はしておかないといけないわね。外交問題になりそうだけど……」
ミオ「また、ロドニーのおっちゃんと戦わなきゃいけないのかなあ……」

ロドニー「どういうことですか、元帥閣下!? なんであのラセツが、一切おとがめなしになりますのや!?」
ノボトニー「……ラセツ大佐は、大統領の特命を受けておる。あの白紙委任状を持ち出されては、わたしとて……」
ロドニー「けど、なんであいつがそんなもん持ってますんや!? あいつはこの前の作戦では、なにもしとりませんで!!」
ノボトニー「だからだよ、ジェスハ将軍。あのラングラン侵攻作戦は、取り繕ってはいるが間違いなく失敗だった。ゾラウシャルド大統領は、それを敏感に感じ取って、戦いの半ばで撤退派に転じたのだ。だが、一度動かした軍は、そう簡単に退けるものではない。そんなことをすれば、軍は壊滅する。だからわたしは、無理を承知で、攻勢論を主張した。だが、ラセツ大佐はそれに反対し、大統領派についたのだ」
ロドニー「……それで、大統領の手先になったっちゅうわけですか」
ノボトニー「先の敗戦を、大統領は自分の権力の強化に利用したのだよ。今の軍は、大統領にほぼ握られている」
ロドニー「……大統領の目的は、一体なんなんです?」
ノボトニー「権力を追い求める者が、最後にたどりつくとところは一つだよ、ジェスハ将軍」
ロドニー「……くそったれが」