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ラセツの野望

【シナリオデモ開始】
セニア「これが、ラセツに関するデータのすべてよ」
マサキ「げっ、こんなにあるのか?」
ウェンディ「わたしがざっと目を通しておいたから、かいつまんで説明してあげるわ。ラセツ=ノバステ。男、33才。シュテドニアス軍特殊工作隊、『デオ・シュバイル』隊長、階級は大佐。士官学校を首席で卒業後、隊に配属、4年で大佐にまで出世してるわ」
マサキ「……てことは10年近く大佐のままってことか?」
ウェンディ「特殊工作隊の性格上、功績を公に認められないから、将官にはなれなかったようね。その代わり、扱いは中将クラスということよ。機密を探る任務が多いから、軍内部や、政界にも通じてたみたいね。任務上で得た機密を利用して、着実にコネを広げているわ。ゾラウシャルド大統領とも関係が深いみたい今回のクーデターの裏には、ゾラウシャルド大統領も一枚かんでいるのは……確実よ。これまでの行動から見て、このラセツという男、権力欲の塊のようね。性格は、傲慢で冷酷だけど、祖国愛は強いみたい。慈善事業や、基金の設立にも熱心よ」
マサキ「なんかの隠れ蓑にしてるんじゃねえのか?」
ウェンディ「徹底的に洗ってみたけど、その様子はないわ……。要するに、自分の命令に従う者には情け深いけど、敵対する者には容赦しない……。そういうタイプの……う」
マサキ「お、おい、ウェンディ、顔色が悪いぜ」
ウェンディ「ご、ごめんなさい……。ちょっと、疲れがたまってるみたい……」
セニア「後は、あたしがやるから、ウェンディは休んでて」
ウェンディ「す、すみませんセニア様……。お願い……します」
マサキ「ウェンディ、大丈夫なのか?」
セニア「心配なら、後で様子を見てきたら?」
マサキ「そうだな……」
セニア「じゃ、続きはあたしが説明するわね。あと、ラセツの実績だけど……」

コンコン
マサキ「ウェンディ、オレだ、マサキだ。具合はどうなんだ?」
…………
マサキ「寝てるのかな?」
ガチャ
マサキ「ありゃ、鍵がかかってねえぞ。不用心だな」
クロ「マサキ、レディの部屋に勝手に入っちゃダメよ」
マサキ「そうは言うけど、ちょっと心配だろ? お〜い、ウェンディ……」
ウェンディ「……マサキ」
マサキ「鍵、開いてたぜ。どうだ、具合は? 少しは楽になったか?」
ウェンディ「マサキ……こっちに来て……」
マサキ「? なんだ、また気分が悪くなったのか?」
ウェンディ「マサキ……もっとこっちに……」
マサキ「なんだよ、一体……うわっ!?」
ウェンディ「うふふ、捕まえた。もう離さないよ。おとなしくして」
マサキ「お、おい、こら!? なにすんだよ、よせっ!! げっ!! ふ、ふ、ふ、服!! 服着ろ、こらっ!!」
ウェンディ「なに言ってるのさ、こうしてわたしが……」
マサキ「!? なんだ、ウェンディ……髪の毛染めたのか?」
ウェンディ「ウェンディだと? わたしは……うっ!?」
マサキ「お、おい、ウェンディ!?」
ウェンディ「う、ううん……えっ!? き・き・き・き……きゃあああーっ!! マ、マ、マ、マサキ、なにするのよ、いきなりっ!!」
マサキ「えっ!?」
ウェンディ「い、いきなりベッドに押し入って、服を脱がせるなんて……ひどい……」
マサキ「待て待て待てっ!! なにを言い出すんだよ、いきなり! てめえが勝手に脱いでたんだろうが!!」
ウェンディ「え? ……じ、じゃあ……まさか……」
マサキ「一体どうしちまったんだ、さっきは? まるで別人みたいだったぜ。なんか、髪の毛の色まで変わったような気がしたし」
ウェンディ「ご、ごめんなさい……わたし……」
マサキ「なんかわけがあるのか?」
ウェンディ「……」
マサキ「ま、オレに話したところで、力になれるわけでもなさそうだし……」
ウェンディ「……いつか、話すわ。でも、ごめんなさい、今は……」
マサキ「わかったよ。身体、大事にな」
バタン……
ウェンディ「……姉さん……」

セニア「結局ラセツの件、どうするの?」
マサキ「…………」
セニア「? マサキ、どうかした? なんか、ぼーっとしてるけど……」
マサキ「あ、いや、なんでもねえ……」
セニア「で、ラセツの件なんだけど……」
マサキ「ああ、そうだな……。ここでじっとしててもラチはあかねえしな……。となると、シュテドニアスに侵入してってことになるが……」
テュッティ「マサキ!! 政府から出動要請よ! トロイア国境で、シュテドニアス軍を迎撃されたし、ですって」
ミオ「……なんかあたしたち、パシリっぽくない?」
マサキ「だが、ラセツとの接点はできたな。とにかく国境へ向かおう、話はそれからだ!」

マサキ「ここはオレたちに任せな!!」
兵士「あ……マサキ殿……。すみません、お願いします」

ジョグ「来やがったな。へへ、待ってたかいがあったぜ!!」
マサキ「そうそう、てめえらの好きにはさせねえぜっ!!」
ジョグ「こっちだって、ただじゃ帰さねえから、そのつもりでいな!!」

ラセツ「ふ……魔装機神か……。だが、もう魔装機神など、恐れる必要はなくなった。邪魔だったロドニーもノボトニーも、既にいない……。おかげでことはうまく運んだよ。きみたちには感謝している。感謝の印として、プレゼントを差し上げよう。喜んでもらえるといいがね……ハーッハッハッハッ!!」

マサキ「エウリード!?」
ザッシュ「そんな……どうして!?」
ラセツ「どうかね、ルビッカ? エウリードの乗り心地は?」
ルビッカ「……トゥルークに比べると、やや優雅さには欠けるが……まあ、及第点をあげてもいいですかな」
ラセツ「では、諸君、きみたちの相手は、ルビッカにお願いするとしよう。わたしも忙しい身なのでね」

ルビッカ「では、お相手しようか……魔装機神の諸君!!」

テュッティ「エウリードまで持ち出して……。あなたたち、一体なにを考えているの!?」
ルビッカ「テュッティ、そんなことはどうでもいいことだ。きみとわたしの戦いに比べればね。今日こそはきみの命の散り様、見せてもらうよ!!」

ザッシュ「父さんの使っていたエウリードをまた持ち出すなんて……許せない!!」
ルビッカ「ふ……なにを寝言を言っている」

ジョグ「くそっ、やられちまったか!! まあいい、本番はこれからだからな!」

ルビッカ「つっ……エウリードといっても、この程度のものか……。まだまだ改良の必要があるということだな」

マサキ「ラセツの野郎……どっからエウリードなんて持ち出しやがったんだ……」
ザッシュ「あ……そういえば、父さんが元々旗上げしたのはカラタミーフィ州ですよ。今は、シュテドニアスの領土になってる……」
ヤンロン「そうか……そこにカークス将軍がエウリードを隠していた。……そして、それをラセツが見つけて、利用した。そういうこだな」
マサキ「ますますもって、油断できねえな……ラセツめ……」
リューネ「どうする? やっぱりシュテドニアス領内に侵入してみる?」
マサキ「ああ、だが、やみくもに行動しても意味がねえ。手掛かりはエウリードだ。カラタミーフィ州で、ラセツがなにかをやっているのは間違いないはず……。まずはそこの調査だ」