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No.81
悲しきシモーヌ

【シナリオデモ開始】
マサキ「準備はいいな? カラタミーフィ州へ向かうぞ」
ウェンディ「あ……マサキ、ご、ごめんなさい、ちょっと待って……」
マサキ「どうした? ウェンディ?」
ウェンディ「ち、ちょっと貧血……かしら……。めまいが……」
マサキ「無理はしねえほうがいいな……。ウェンディはここに残ってくれ」
ウェンディ「で、でも……」
セニア「魔装機の整備なら、あたしに任せて! ウェンディは疲れてるのよ。身体のこともあるし、ゆっくり休んだら」
ウェンディ「こんなときに、そんな……」
リューネ「ここで無理しちゃダメよ、ウェンディさん。それにね……」(心配しないでも、こっそり抜け駆けなんてしないから)
ウェンディ(あ、あの……わたし、そんなこと、別に……その……)
リューネ「いいから、いいから。ゆっくり休んでてよ」
ウェンディ「……わかったわ。ごめんなさいね、こんな大事なときに……」
マサキ「オレたちからすりゃ、ウェンディが無理して身体壊したりするほうが、よっぽど困るからななんといっても、大事な仲間だ」
ウェンディ「仲間……ね」
マサキ「それじゃ、行ってくらあ。戻ってくるまでには、元気になっててくれよな」

プレシア「ウェンディさん、大丈夫なのかなあ……」
リューネ「昔の傷が、まだ治ってないのかもね……。早く良くなってくれればいいけど」
セニア「レーダーに反応!!」
マサキ「ちっ、偵察部隊にみちかったか」

シモーヌ「魔装機神……マサキたちか……。けど、今は……あたしの敵」
マサキ「え!? い、今の声……まさか……」
テュッティ「シモーヌ!? シモーヌなの!?」
シモーヌ「ふ……マサキ、テュッティ……あたしはあなたたちと戦う……。あの人のために!」
テュッティ「どういうことなの、シモーヌ!? どうしてあなたがシュテドニアス軍に……」
シモーヌ「すべては……遅すぎたのよ……。あたしの心は、もう……」
テュッティ「シモーヌ!!」

シモーヌ「そうよ、そうではなくてはね! これでもう、迷わないわ!」

マサキ「シモーヌ! どういうことなんだ!?」
シモーヌ「マサキ……ごめんなさいね……。でも、もうどうしようもないのよ……」
マサキ「シモーヌ!!」

ヤンロン「シモーヌ……どういうつもりだ?」
シモーヌ「ヤンロン……あなたには知られたくないわ……」
ヤンロン「なんだと?」
シモーヌ「いっそあたしを憎んで!! そのほうがすっきりするから!!」

テュッティ「シモーヌ! あなた一体どうして……」
シモーヌ「……運命だって言ったら、怒るかい? けど、あたしには、これしか道はなかったんだ……。テュッティ、あなたにはわからないよ!!」

プレシア「どうしちゃったの、シモーヌさん!!」
シモーヌ「プレシア、あなたは知らなくていいことよ……」

ザッシュ「シモーヌさん!! どうしてあなたと戦わなきゃならないんです!?」
シモーヌ「あなた……もしかしてザシュフォード?」
ザッシュ「そうですよ! ぼくです!」
シモーヌ「そう……男っぽくなったのね……。でも、まだまだ子供じみてるわ……」

ザッシュ「どういうことです!?」
シモーヌ「あなたが知る必要はないということよ!」

ベッキー「どういうつもりだい、シモーヌ!! なんであんたが敵にまわらなくちゃいけないんだよ!!」
シモーヌ「もう……やめて!! あたしを苦しめないで!! あたしは……こうするしかなかったのよ!!」
ベッキー「シ、シモーヌ……」

セニア「シモーヌ!! 一体どうしちゃったのよ!」
シモーヌ「セニア様……ですか!? どうしてセニア様が……」
セニア「あたしのことはいいの! どうしてあなたが敵なのよ!!」
シモーヌ「セニア様には、おわかりにならないでしょう……永遠に……」
セニア「どういうこと!? シモーヌ!」

シモーヌ「どうして……どうしてみんな、あたしと戦わないの!? あたしは、あなたたちの敵なのよ!!」
マサキ「シモーヌ……なにかわけがあるんだろ。言いたくないなら、言わなくてもいい。けど、オレたちは、おまえを仲間だって認めてるんだよ」
シモーヌ「そ、そんな……い、今更そんなこと言われても……あたし……」

ラセツ「シモーヌ、ご苦労だった。もういいぞ」
シモーヌ「いえ、まだ戦えます!」
ラセツ「いや、肉体的にはそうかもしれんが、精神的にまいっているだろう。きみには、もう少し時間が必要なのだよ」
シモーヌ「は……はい……」
ラセツ「きみは、よくやってくれている。感謝しているよ」
シモーヌ「……わかりました、撤退します」

ラセツ「さて、では、きみたちの相手はジョグに頼むとしよう。いいな、ジョグ」
ジョグ「了解!」
マサキ「待て!! 貴様、シモーヌをどうした!? 洗脳でもしたのか!?」
ラセツ「まさか、わたしは彼女に強制はしていないよ。すべては、彼女の自由意志だ」
マサキ「ウソだっ!! そんなわけがあるかよっ!!」
ラセツ「信じる信じないは、きみの勝手だがね。では、またあとでお会いしよう」

ジョグ「ちっ、やられちまったか……。まあいいさ、オレの役目は時間稼ぎ。多少は稼げたからな」

テュッティ「シモーヌ……一体どうしてラセツの味方に……」
マサキ「わからねえ……。少なくとも、ラセツに操られてるってわけじゃ、なさそうだったが……」
ヤンロン「シモーヌ……」
マサキ「だが、まだ完全にオレたちに敵対してるってわけじゃなさそうだ」
ヤンロン「うむ、まだ救いようはあるな。次に出会えたときには、なんとか説得したいところだが……」
テュッティ「そうね……。シモーヌとと戦うなんて、つらすぎるわ」

ラセツ「シモーヌ、無理はしなくていいんだぞ」
シモーヌ「ええ……でも……」
ラセツ「あいつらがおまえを攻撃しなかったのは、単にとまどっていたからにすぎん。次はないと思ったほうがいい」
シモーヌ「本当に……そうなのかしら……」
ラセツ「人は、自分と敵対する者を許してやるほど、寛容な生物ではないよ。特に、自分の命がかかっているときはな」
シモーヌ「……あたしには……わからない」




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