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No.85
カークスの遺産

【シナリオデモ開始】
ゾラウシャルド「首尾はどうだね、ラセツ大佐」
ラセツ「はい、既にエウリードの基本構造は解析できました。後は、これを応用するだけです」
ゾラウシャルド「きみの活躍には、大変感謝しているよ。おかげで議会の口うるさい連中を黙らせることができた。後は、実績を見せれば、議会の主導権を完全に抑えることができる。我がシュテドニアスが、ラ・ギアス一の大国となり、世界を平和に導く日も近い」
ラセツ「大統領、演説は議会だけにしていただけませんか。どうやら雲行きが怪しくなってきたようですので」
ゾラウシャルド「おお、これは失敬。しかし、雲行きが怪しいとは、どういうことだね?」
ラセツ「ラングランの……魔装機神の連中が、ここをかぎつけたようです。襲撃してくる可能性があります」
ゾラウシャルド「むう……我が領内に侵入してくるとは……。やはり魔装機神、侮れんな。エウリードのテストは終わっているのかね?」
ラセツ「はい。ご覧になりますか?」
ゾラウシャルド「うむ。我が国の手に入れた、新たな力、この目で見ておきたい」
ラセツ「では、ご案内しましょう」

ジョグ「大統領、これがエウリードです」
ゾラウシャルド「おお! 見事だ……。カークス将軍は大した仕事を残してくれたものだ。ところで、ラセツ大佐はどこにいる? さっきまで一緒だったはずだが……」

ゾラウシャルド「おおっ!! そ、それは……」
ラセツ「まだ完成しておりませんが……。これがエウリードの技術を利用して開発された新型魔装機バイラヴァです」
ゾラウシャルド「おお……力強い魔装機だ。我がシュテドニアスを象徴するにふさわしい。よくやってくれたぞ。ラセツ大佐!! これで我が国の未来は開かれたも同然!」
ジョグ「大統領、もっと近くでご覧になったらどうです?」
ゾラウシャルド「うむ、そうだな」

ゾラウシャルド「おお……確かに素晴らしい。これぞまさしく、究極の魔装機」
ラセツ「ご満足していただけましたか? では、しっかりとその目に焼き付けておいてください。この世の見納めとして……」
ゾラウシャルド「? なんと言った、ラセツ大佐」

ゾラウシャルド「うおっ!? な、い、一体なにをっ!?」
ラセツ「大統領、あなたの役目は終わりました。あとは、このわたしが後を継がせていたてだきますよ」
ゾラウシャルド「ラ……ラセツ……貴様、裏切ったのか!?」
ラセツ「その通りです、大統領。確かにあなたの政治手腕は見事でした。しかし、あなたはやりすぎたのです」
ゾラウシャルド「わ、わたしを殺せば、どうなるか……わかっているのか!?」
ラセツ「あなたのバックにある、軍産複合体『トリニティ』のことですか? ふふ、それなら心配はいりませんよ。トリニティは間もなく解体されます。連邦決議案でね。既に全議員の8割に、下工作は終わっています。トリニティの支配は、もう終わらせなければなりません。この戦いが終われば、軍事企業に意味はなくなる。シュテドニアスの支配に、戦争屋は不要なのですよ。あなたは、それをわかっていない。だから、死んでいただく」
ゾラウシャルド「バカな……。そんな理想論が通用すると……うおおっ!?」

ラセツ「……大統領は、事故死された。死因は……むっ!?」

マサキ「ラセツ……ここでなにをやっている!?」
ラセツ「ふ……ちょうどいい。おまえたちには、大統領暗殺の犯人になってもらおう」
マサキ「なんだ? なに言ってやがる」
ラセツ「ふん、貴様らは知らんでもよいことだ。ジョグ、後のことは頼むぞ。このバイラヴァは、未完成だからな、無理はできん」
ジョグ「了解。しばらく時間稼ぎをしておきましょう」

リューネ「エウリード!?」
ジョグ「今時分、気がついたのかよ。ま、こいつで相手になってやるぜ」

ルビッカ「やれやれ、まったく人使いの荒いことだ。特別報酬がなければ、引き受けんよ、こんな仕事は」

ジョグ「ちっ、拾いもんとはいえ、破壊されちまうってのは気分が悪いぜ」

ルビッカ「ふむ……まあ給料分は働いたな」

マサキ「あいつら、一体ここでなにを……」
セニア「大変よ、みんな!! ニュースを見て!!」
マサキ「なんだ……。ゾラウシャルド大統領が暗殺だと!?」
ミオ「えーっ!? 犯人はあたしたちだっていうの!? どういうことよ、一体!?」
テュッティ「わたしたち、ラセツにはめられたのよ」
ザッシュ「ぼくたち、濡れ衣を着せられたんですか? そんな……。本当のこと、訴えましょうよ!!」
リューネ「ムダだよ、ザッシュ。ラセツはマスコミも牛耳ってるみたいだし」
マサキ「ちっ……これ以上ここに留まるのは得策じゃねえってことか。……一旦、王都ラングランに戻るぞ」




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