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シュテドニアス激動

【シナリオデモ開始】
リューネ「そんな……ひどい、ひどすぎるよ!! ウェンディさんが、どんな悪いこと、したっていうの!?」
マサキ「リューネ……」
リューネ「ねえ、マサキ!! 助けられないの!? ウェンディさん、どうしようもないの!?」
マサキ「わからねえ……。本当にウェンディの心が、テューディに飲み込まれちまっているのか……」
セニア「あれからいろいろ調べてみたけど、テューディがどこに行っちゃったか、全然わからないし……」
テュッティ「今は……待つしかないわ……。テューディは必ず……ここに来るから」

ジョグ「連れてきました、ラセツ大佐」
ラセツ「ほう、うら若い女性か」
テューディ「テューディ=ラスム=イクナートだ」
ラセツ「ラスム……。錬金学士か……。で、話というのは?」
テューディ「人払いを頼む」
ジョグ「なんだと!? オレが聞いてちゃまずいって言うのか!?」
テューディ「万が一ということもあるからな」
ジョグ「てめえっ!!」
ラセツ「よせ、ジョグ。下がっていろ」
ジョグ「しかし……」
ラセツ「おまえには、後で話してやる。今は彼女を安心させてやるのが一番だ」
ジョグ「……わかりました」
バタン
ラセツ「ジョグは口は堅い男だが、プライドも高い。信用してほしいものだな」
テューディ「言葉一つで信用するような、お人好しではないよ、わたしは」
ラセツ「なるほど。で、話とはなんだね?」
テューディ「デュラクシールを知っているか?」
ラセツ「ラングランの魔装機だな。かつて、フェイルロード王子がそれを使って、魔装機神と戦った」
テューディ「そのデュラクシールの設計図がここにある……と言ったら?」
ラセツ「……いいのか? わたしは、今すぐきみを殺して、それを手に入れようとするかもしれんのだぞ?」
テューディ「ふ……できるものならばな」
ラセツ「ふ……ははははっ!! 気に入った。なにが望みだ?」
テューディ「イスマイルの修理と……ラングランの滅亡」
ラセツ「ほう……。ラングランの滅亡という点では、目標は同じだな。だが、その後はどうかね?」
テューディ「今からそんなことを考えても仕方あるまい? まずは目の前の敵、ラングラン王国を倒すことが先決だろう」
ラセツ「わたしはいつも、二、三手先を考えるクセが染み付いていてね……。まあいいだろう。きみの要求を飲もう」
テューディ「感謝する」
ラセツ「では、デュラクシールの設計図をいただこうか?」
テューディ「心配いらん。わたしの頭の中にある」
ラセツ「なるほど……。では、きみが指揮を取って、制作してくれ。費用はいくらかかっても構わん。ただし……一週間で作り上げること……。できるかな?」
テューディ「5日で充分だ」
ラセツ「ほう……わかった。では、頼もう」

マサキ「あれからもう5日か……」
リューネ「マサキ、この間からずって毎日、あれから○日だって言ってない?」
マサキ「そうだっけ……。けどな……一日経つごとに、なんかあせってくるんだ」
リューネ「気持ちはわかるけど……でも、どうしようもないよ」
セニア「大変!! シュテドニアスが大攻勢を始めたわ!! 今、国境で戦闘が始まってるんだけど……シュテドニアスはとにかく数が圧倒的で、ラングランはかなり押されているの!」
マサキ「くっ!! オレたちが行くしかねえってわけか……」
テュッティ「そうね……。急ぎましょう」

ラセツ「ふむ……このぶんならあと一時間もあれば、ここは抜けるな」
ルビッカ「ふ……こんな簡単な仕事で金をもらうというのも、少し気が引けるところだ」
ラセツ「殊勝だな、ルビッカ」
ルビッカ「いや、仕事と報酬は、常に等価であれというのが信念なのでね」
ラセツ「では、もう一働きしていただこうか……むっ!?」

ラセツ「来たか、魔装機神……。予定どおりだな」
ルビッカ「ふむ……まあこれならば少しは報酬分の仕事はできそうだよ、ラセツ大佐」
ラセツ「では、しばらくがんばってくれたまえ、ルビッカ」
ルビッカ「ああ、そのつもりだ」

テュッティ「またルビッカね……」
ルビッカ「再会できて光栄だよ、テュッティ。きみと戦えるなら、報酬などいらないくらいだ」
テュッティ「……わたし、男運が悪いのかしら……」

ルビッカ「そろそろわたしのものになる決心はついたかね、テュッティ!?」
テュッティ「勝手なことばかり言わないで!!」

ルビッカ「ぬうっ……いくら改造を重ねたとはいえ、そろそろトゥルークも限界か……。新しい乗機を考えねばな」

ラセツ「完成したばかりとはいえ、なかなか使い勝手がいいな、このデュラクシールは」
ジョグ「後でオレにも試させてくれませんか、大佐」
ラセツ「ああ、間もなく二号機も完成するだろう。それはきみにあげよう、ジョグ」
ジョグ「ありがてえ。このエウリードもいいが、一度そいつに乗ってみたかったんですよ」
マサキ「な、なんだと!?」
テュッティ「そんな……デュラクシール!?」
マサキ「バカな……。なんでシュテドニアスが、デュラクシールとエウリードを……」

マサキ「ラセツ!! てめえ、そのデュラクシールをどこから手に入れた!?」
ラセツ「ふ、そんなことを知って、どうなるのかね?」

ラセツ「ふむ……まあ、急造機にしてはよく動いてくれていたが……そろそろ限界か。……撤退する」

ジョグ「くそっ!! エウリードでもこれかよ! なら、やっぱりデュラクシールじゃねえとな!」

セニア「どうしてシュテドニアスがデュラクシールを……。あれの設計図は、あたしかアカデミーしか……あっ!?」
マサキ「まさか……テューディか!?」
リューネ「テューディがシュテドニアスと手を組んだの!?」
ヤンロン「だとすれば、ことは重大だな……。向こうにはイスマイルもいるということになる」
マサキ「くそっ!! なんとかしねえと……手遅れになるぜ!! あんなものが量産されてみろ! いくらオレたちでも……」
セニア「……なんとかなるかもしれないわ」
テュッティ「え? セニア様、どういうことです?」
セニア「デュラクシールがあたしの設計図どおりに作られているのなら……追跡することができるかもしれない。デュラクシールの動力源は、他の魔装機と同じ、フルカネルリ式永久機関なんだけど……一部に対消滅動力を、サブとして使っているの。だから、ニュートリノを探知すれば、居場所を特定できるかも」
マサキ「本当か、セニア!?」
セニア「でも、うまくいくかどうか、わからないわよ」
マサキ「なんでもいい、やってみてくれ!」
セニア「わかったわ」
マサキ「シュテドニアスの国内へ……乗り込むことになるだろうな」