No.29B
決戦、第2新東京市
【シナリオデモ1開始】
リツコ「あらどうしたの?」
ミサト「どうして今ごろブリュッセルに行く必要があるの?」
リツコ「司令と副司令のこと?」
ミサト「ええ。本当に何も聞いていないの?」
リツコ「‥‥作戦部長の貴方が知らないことをどうして私が?」
ミサト「‥‥そう」
リツコ「ところでEVAの改装のことだけど‥‥」
ミサト「なにか問題でも?」
リツコ「資材や時間の関係上、同時にすることが難しいの。そこで作戦部長であるあなたに決めてもらおうと思って」
ミサト「ま、司令と副司令がいないから仕方ないか。で、何をする気?」
リツコ「新型装甲への換装、特殊装甲のコーティング、神経パルス双方回線の次期モデル交換ってとこね」
ミサト「ふ~ん、耐久度を上げる、防御力を上げる、運動性能を上げるってワケね」
リツコ「ま、まぁ簡単に言えばそうだけど‥‥それで、一度にできるのはこの3項目だけ。3つ一度に同じ機体へ施すこともできるわよ
それじゃ、まず新型装甲への換装はどれにする?」
ミサト「耐久度を上げるのは‥‥」
選択
零号機
初号機
弐号機
リツコ「じゃ、特殊装甲のコーティングだけど‥‥」
ミサト「じゃ‥‥装甲を上げるのは‥‥」
選択
零号機
初号機
弐号機
≪「初号機を選択≫
※※3段階以上改造している場合、セリフ追加※※
リツコ「残念だけど初号機はこれ以上の成果は望めないわ。やるだけ無駄ね」
ミサト「そうなの? じゃ、初号機以外を‥‥」
≪「零号機を選択≫
※※3段階以上改造している場合、セリフ追加※※
リツコ「零号機は今の段階で同じだけの装甲耐性があるからこれ以上の成果は望めないわよ」
ミサト「あ、そうなのぉ‥‥うーん、零号機以外を選ぶか‥‥」
≪「弐号機を選択≫
※※3段階以上改造している場合、セリフ追加※※
リツコ「弐号機はやるだけ無駄ね。変にいじると逆効果だわ」
ミサト「え? そうなの? じゃ、弐号機以外を選ばなきゃ」
≪全機3段階以上改造している≫
リツコ「最後のEVAも‥‥駄目みたいね」
ミサト「結局全部じゃない!」
リツコ「素直にあきらめなさい。これも運ね」
ミサト「‥‥あんた楽しんでない?」
リツコ「わかったわ。最後に神経パルス双方回線の次期モデル交換は?」
ミサト「運動性を上げるのはやっぱり‥‥」
リツコ「それじゃ、手配しとくわ。‥‥どうでもいいけど、あなた案外強情ね」
ミサト「どういたしまして。で、武器の方は?」
リツコ「零号機と弐号機にはポジトロンライフルをいつでも使えるようにしといたわ。それでいいかしら葛城大尉?」
ミサト「結構です。赤木博士」
リツコ「ふっ‥‥あ、そろそろ3人のハーモニクステストも終わるようね」
ミサト「どう? テストの結果は?」
マヤ「見て下さいよ」
リツコ「やるわね」
ミサト「これが自信につながればいいんだけどね。‥‥シンジ君、聞こえる?」
シンジ「ミサトさん、今のテストの結果どうでした?」
ミサト「ハ~イ、ゆ~あ~なんば~わ~ん」
トレーズ「わざわざご足労願い申し訳ありません。こちらにも動くことができない事情がありまして。しかし、変わりませんね、碇所長、いや、今は司令でしたか」
ゲンドウ「好きに呼べばいい。12年ぶりか‥‥」
トレーズ「はい」
ゲンドウ「あのときの子供が今では財団総帥‥‥出世したものだ」
トレーズ「正式に決まった事ではありません。それに私が財団総帥の座を欲していたワケではありませんので」
ゲンドウ「ほぅ‥‥。報告は受けていたが、なかなか面白い具合に成長したものだな」
トレーズ「恐縮です。碇司令もいろいろおありのようで」
ゲンドウ「‥‥」
トレーズ「‥‥ま、お互い知られたくない過去というものがあるようですね。では、本題に入らせていただきましょう‥‥」
加持「よおぅ、景気はどうだい?」
ミサト「たった今、ブラックマンディ並に悪くなったわ」
加持「シンジ君も好調なようだし、エヴァの改装も順調、言うことないじゃないか」
ミサト「あんたのせいよ!」
加持「それじゃ、即効で効く景気対策ってのを試してみないか‥‥」
ミサト「ちょ、ちょっと、何すんの‥‥やめ‥‥」
加持「しっ‥‥今、司令が誰と会っているか興味ないかい? どうしてこの時期に司令と副司令がそろって出張したとか、とか‥‥」
ミサト「‥‥それ、どういう意味?」
加持「いや、葛城の性格からして隠し事は嫌いだろうと思ってね」
ミサト「それはあんたも同じでしょ?」
加持「で、どうする?」
ミサト「‥‥乗るわ」
アスカ「あっ、シンジ! 加持さん知らない?」
シンジ「え? ううん、知らないけど‥‥」
アスカ「あっ、そう。じゃ、ファースト‥‥は聞くだけ無駄ね」
レイ「‥‥」
アスカ「あ~あ、せっかく買ったばかりの新作の水着、加持さんにみてもらおうと思ったのにぃ~この際、シンジでガマンしようかな~?」
シンジ「え!? そ、そんなこと急に、言われたって‥‥」
アスカ「‥‥冗談に決まってるでしょ! あ~あ、ほんとつまんない!」
リツコ「あら、3人ともおそろいとはめずらしいわね」
アスカ「‥‥! 偶然よ、偶然! 誰が好き好んで‥‥」
リツコ「‥‥そうね、人は自分の心を癒す為に無意識下で他者を求め、理性ではそれを否定している‥‥」
アスカ「???」
シンジ「リツコさん、何か用事があったんじゃ‥‥」
リツコ「え‥‥あ、そうそう。葛城大尉、見なかった?」
シンジ「いえ、見てませんけど‥‥僕、探してきます」
リツコ「そう? じゃ、お願いするわ」
トレーズ「‥‥といったところです」
ゲンドウ「了解した。で、その男はどこに?」
トレーズ「まもなく降りてきます」
ゲンドウ「‥‥宇宙か。しかし、君にしては少し慎重さを欠いた行動だな」
トレーズ「私は地球を愛しているのです。私の行動はいずれ時代が評価を下すでしょう」
ゲンドウ「歴史の奔流に見をまかせるか‥‥」
トレーズ「はい。では準備が整い次第、連絡します。それまで少しの間、お待ちください」
冬月「あの男、少し危険過ぎはしないか?」
ゲンドウ「問題ない。あれぐらいが一番御しやすい。それに‥‥」
冬月「‥‥うむ。その手があったか。しかし、その時で間に合うのか? もう、時間がないぞ」
ゲンドウ「わかっている。すでに手は打ってある‥‥」
シンジ「あ、ミサト‥‥さん‥‥」
ミサト「‥‥!」
加持「ん? よう。シンジ君じゃないか」
シンジ「‥‥ミサトさん、リツコさんが探していました」
ミサト「そ、そう。わかったすぐ行くわ」
加持「シンジ君、たまにはどうだい? 茶でも」
シンジ「‥‥僕、男ですよ」
加持「‥‥こいつは手厳しな」
シンジ「‥‥それじゃ、失礼します」
加持「‥‥嫌われたものだな」
リツコ「あら遅かったわね。また迷ったの?」
ミサト「ちがうわよ! それより用って何?」
リツコ「アメリカの第一支部で建造中の3号機のこと」
ミサト「? あれがどうしたの?」
リツコ「もしかするとウチに来るかもしれないわ」
ミサト「‥‥それ、どういうこと?」
リツコ「まだ議会の決定待ちだから詳しくは何も。ただS2機関が関係しているらしいわ」
ミサト「でも、S2機関搭載型は第二支部の四号機でしょ?」
リツコ「ええ‥‥それが‥‥」
〔警報〕
ミサト「何!?」
シゲル「敵影補足! まっすぐこちらへ向かってきます!」
ミサト「数は?」
マコト「戦闘獣タイプ12!」
リツコ「結構な数ね‥‥」
ミサト「エヴァは?」
マヤ「すべて問題ありません。いつでも出せます」
ミサト「エヴァ各機、ただちに発進!」
マヤ「了解!」
【シナリオデモ1終了】
サブタイトル
「決戦、第2新東京市」
【戦闘マップ1開始】
〔敵ユニット出現済み〕
暗黒大将軍「愚かなる人類に告ぐ、命が惜しくば貴様達の保有するクローン技術をこちらに渡すのだ。そうすれば今回だけは見逃してやる」
ミサト「‥‥どうしてクローン技術のことを‥‥」
リツコ「どうするの?」
ミサト「渡せるワケがないわ」
マコト「なら決まりですね」
〔味方ユニット出現〕
アスカ「相変わらず悪趣味な格好してるわね」
シンジ「昔の人だからね」
レイ「‥‥そういう問題じゃないと思う」
ミサト「3人とも、真ん中の暗黒大将軍だけを狙って。頭をつぶせばあとは烏合の衆よ!」
アスカ「は~い、先生! 先鋒はシンジ君がいいと思いまーす」
シンジ「はぁ?」
アスカ「そりゃもう、こういうのは成績優秀、勇猛果敢、シンクロ率ナンバーワンの殿方の仕事でしょう。それともシンちゃん、自信ないのかなぁ~?」
レイ「‥‥」
シンジ「いけるよ」
アスカ「え?」
シンジ「お手本をみせてやるよ、アスカ」
アスカ「なっ、なっ、なんですってぇ!?」
ミサト「ちょっとアンタたち?」
シンジ「いったでしょ、ミサトさん。ゆ~あ~なんば~わ~ん、って」
ミサト「いや‥‥あれは‥‥」
シンジ「戦いは、男の仕事!」
アスカ「前時代的~っ。‥‥弐号機バックアップ」
レイ「零号機もバックアップに回ります」
〔シンジ、前進〕
〔アスカ、前進〕
〔レイ、前進〕
ミサト「あの子達‥‥」
リツコ「シンジ君、ずいぶん立派になったじゃない」
ミサト「ダメよ、増長は自信とはちがうもの‥‥」
暗黒大将軍「‥‥こちらの提案を無視するとは‥‥どこまでも愚かな奴等よ‥‥」
<戦闘開始>
<暗黒大将軍撃破orHP20%以下・敵増援1出現>
シゲル「レーダーに反応! 数1!」
ミサト「!? まさか‥‥」
〔敵ユニット出現〕
シゲル「パターンオールレンジ。ATフィールド反応なし」
ミサト「どういうこと?」
リツコ「新種の使徒かしら?」
マヤ「マギは判断を保留しています」
暗黒大将軍「なんだあの奇妙な奴は? まぁいい、邪魔をするならば消し去るまでの‥‥」
シゲル「目標内部に高エネルギー反応!」
ミサト「なんですって!?」
シゲル「円周部を加速! 収束していきます!」
リツコ「まさか‥‥エヴァを狙う気?」
ミサト「よけてっ!」
暗黒大将軍「!?」
[イベント戦闘「ラミエルvs暗黒大将軍」]
暗黒大将軍「ぬおぉぉぉぉぉぉっ! まだ、こんなところで‥‥ぐおぉぉぉぉぉぉ!」
〔敵ユニット撃破〕
ミサト「どういうこと? 誤射?」
シゲル「目標沈黙!」
リツコ「あれは狙ったわね。でも‥‥」
マコト「目標が移動を開始しました!」
〔ラミエル、ネルフ本部へ移動〕
シンジ「本部を狙ってる‥‥よし!」
ミサト「シンジ君!?」
シンジ「僕が止めてみます」
ミサト「まだ不確定要素があるわ‥‥危険よ!」
シンジ「大丈夫です。いけます!」
ミサト「たとえエヴァの特殊装甲とATフィールドでもあんな攻撃をまともにくらったらただじゃすまないのよ!?」
シンジ「で、でも‥‥」
ミサト「別に無差別攻撃するつもりはないみたいだから、ここは一度退いて態勢を整えるのよ」
シンジ「‥‥わかりました」
【戦闘マップ1終了】
【シナリオデモ2開始】
ミサト「‥‥光学、熱、電磁、すべての攻撃は無効‥‥まったく、なんてやつなの」
作戦課員「これまで採取したデータによりますと、目標は一定距離以内の外敵を自動排除するものと推測されます」
マコト「エリア侵入と同時に加速粒子砲で100%狙い撃ち。エヴァによる近接戦闘は危険すぎますね」
ミサト「ATフィールドはどう?」
作戦課員「目標の展開するフィールドは、相転移空間を肉眼で確認できるほどの超強力なものです」
マコト「生半可な攻撃では泣きをみるだけですね、こりゃ」
ミサト「攻守共にほぼパーペキ。まさに空中要塞ね。で、問題のシールドは?」
作戦課員「現在、目標は我々の直上、第2新東京市0エリアに進攻。直径17.5mの巨大シールドがジオフロント内のネルフ本部に向かい、穿孔中です」
マコト「敵はここ、ネルフ本部へ直接攻撃を仕掛けるつもりですね」
ミサト「しゃらくさいわね。で、エヴァのほうは?」
リツコ「あと3時間というところね」
作戦課員「敵シールド到達まで、6時間25分」
ミサト「‥‥状況は芳しくないわね」
マコト「白旗でもあげますか?」
ミサト「その前にチョッチ、やってみたいことがあるの」
さやか「‥‥マジンガーZがなくなるの?」
甲児「ほ、本当なんですか!?」
弓教授「すまないな甲児君。どうしてもゲッター線を利用する方向でしか実現できなかったんだ」
リョウ「マジンガーZにゲッター線を当て成長させる‥‥本当にそんなことができるんですか?」
弓教授「すでに幾つかの過程における実験で証明済み。実験データの数値もそれを裏付けているよ」
さやか「でもお父様、その方法じゃマジンガーZはなくなってしまうワケでしょ?」
弓教授「いや消えてしまう訳ではないよ。マジンガーZは新しく生まれ変わるんだ」
甲児「マジンガーが、生まれ変わる‥‥」
弓教授「そうだ。マジンガーの中のマジンガー、マジンカイザーとしてね」
万丈「こちらとしては戦力の増強は望ましいが、事が事だけに我々が口を出すワケにはいかない。君が決めてくれ」
甲児「俺が?」
弓教授「そうだ。マジンガーは君のおじいさんであり、私の師である兜博士が造りあげたものだ。最終決定権は君にある。何、心配はいらない。
もし嫌ならマジンガー自体のパワーアップも考えているよ」
甲児「マジンガー自体のパワーアップ?」
弓教授「早乙女博士との話し合いで装甲や機体制御回路などいくつかの改善法が見つかったんだよ。それを一度に施すことができる。
もっとも武装面はそのままだから最終的にはマジンカイザーより劣ってしまう計算になる。どちらにせよ甲児君、選ぶのは君だ」
甲児「よ、よーし‥‥」
選択
マジンカイザーにする
マジンガーZをパワーアップさせる
≪「マジンカイザーにする」を選択≫
弓教授「わかった。ではさっそく作業にとりかかろう。さほどかからないはずだ。それまでゆっくりしていなさい」
甲児「いえ、是非、作業に立ち会わせて下さい! 新しいマジンガーの誕生をこの目で見ておきたいんです」
弓教授「そうくると思っていたよ、しかし作業をはじめればもう後戻りはできないぞ」
甲児「わかっています」
弓教授「わかった。では行こう」
甲児「はい!」
≪「マジンガーZをパワーアップさせる」を選択≫
弓教授「そうか。やはり甲児君にとっては酷なことだったか‥‥」
甲児「すみません。マジンガーは俺の一部なんです。たとえ強くなるとしても‥‥マジンガーは‥‥」
弓教授「わかったよ。君にとってマジンガーZは単なるロボット以上のものということを私は忘れていたよ」
さやか「お父さま‥‥」
弓教授「よし、では甲児君の為にも出来る限りのパワーアップをやってみよう」
レディ「ただいま到着いたしました」
トレーズ「ありがとう、レディ」
シャピロ「‥‥お待たせしたようですね。実際にお会いしたのはこれで2度目ですかトレーズ准将?」
トレーズ「正確には3度目です。それに今の私は准将ではありませんよ、シャピロ=キーツ殿」
シャピロ「そうでしたな。で、そちらが‥‥」
ゲンドウ「特務機関ネルフ司令、碇ゲンドウです」
冬月「同副司令を勤めている冬月です」
トレーズ「では全員がそろったところで‥‥」
〔通信のコール音〕
ゲンドウ「‥‥失礼」
〔モニターを開く音〕
ゲンドウ「‥‥私だ」「‥‥そうか。そちらは任せる。‥‥そうだ。葛城大尉に任せておけばいい。‥‥ああ、そうだな。そちらも君に任せる。‥‥ああ」
〔モニターを切る音〕
トレーズ「何かあったのですか?」
ゲンドウ「本部でトラブルがあったようだが問題はない。些細なことだ」
シャピロ「‥‥使徒、ですか?」
ゲンドウ「‥‥ほう」
シャピロ「私もいろいろ情報を集めましたので」
ゲンドウ「我々、ではなく?」
シャピロ「そう。私が、です」
トレーズ「では会談をはじめるとしましょう」
マコト「ブライトさんや万丈さん達に連絡しなくていいんですか? コーウェン中将という手もありますが‥‥」
ミサト「ブライト艦長にはあとで報告。万丈君たちを呼べばあとで司令に突っ込まれる。連邦軍はここまで派手にやっても何もいってこないから論外。‥‥以上の理由であたし達でなんとかするってワケ」
マコト「自信があるんですね」
ミサト「まぁねぇ。その為に用意していたものもあるし‥‥」
リツコ「副司令に頼んでた、あのデカブツのこと?」
ミサト「そっ。EVA専用改造陽電子砲。またの名をポジトロンスナイパーライフル」
リツコ「最強の楯に対する最強の矛、というワケね」
ミサト「そういうこと。目標のレンジ外、長々距離からの直接射撃。ATフィールドを中和せず、高エネルギー収束帯による一点突破よ」
リツコ「ふーん、マギの回答は賛成2、条件付き賛成1、ね」
マヤ「勝算は8.7%です」
リツコ「最高で、ね。でも、本当にあのATフィールドを貫通できるの?」
ミサト「まかせておいて。そこだけはぬかりはないわ。まだ試作段階の物を改造したヤツだけど、最高出力1億8千万キロワット、十分に使徒のATフィールドを貫通できる計算よ」
リツコ「1億8千万キロワットって‥‥そんな電力、どこから調達するのよ? まさか日本中からかき集めるつもりじゃないでしょうね?」
ミサト「うっ‥‥そんなこと‥‥」
エレ「あの、お話し中、申し訳ありません」
ミサト「あ、エレさん‥‥どうかしましたか?」
エレ「悪いとは思いましたがお話は聞かせていただきました。1億8千万キロワットとはどれぐらいなのかわかりませんが、ゴラオンのオーラコンバーターを使うことはできませんか?」
ミサト「そうか、その手があった!」
リツコ「‥‥やっぱり」
ミサト「なによ! で、どうなの? 使える?」
リツコ「たしか、オーラ力は人の生体エネルギーでしたね?」
エレ「はい。そう言われています。わたくしは一種の精神エネルギーとも思っているのですが」
リツコ「まあ、エネルギーとしての性質は同じだからおそらく大丈夫ね。問題は陽電子砲へのエネルギー供給の際の変換装置ぐらいね」
ミサト「作るのにどれぐらいかかるの?」
リツコ「改造することになるから4時間というところね」
ミサト「エヴァの修理は別として、その後の設置やもろもろの準備で2時間‥‥ギリギリね」
リツコ「でもやるしかないでしょ?」
ミサト「じゃ、エレさん。すこしゴラオンをお借りします」
エレ「はい。お役に立てて光栄です」
ミサト「作戦開始時刻は明朝午前零時。以後、本作戦をヤシマ作戦と呼称します」
ミサト「‥‥以上が本作戦の概要よ。わかった?」
アスカ「長々距離からの狙撃!? なんなのよその地味な作戦は!」
シンジ「‥‥仕方ないよ。接近戦じゃ倒せないんだし」
アスカ「そんなのやってみなくちゃわからないわよ!」
レイ「‥‥危険よ」
アスカ「それはこの作戦でも同じよ! 狙撃地点を狙われたらおしまいじゃない」
ミサト「そのために他の2機がバックアップするの。狙われないようオトリになってね」
アスカ「なら、あたしはオトリね。じっと待ってるなんて願い下げだわ」
ミサト「ええ。砲手はシンジ君に担当してもらうわ。今回の作戦ではより精度の高いオペレーションが‥‥」
アスカ「ちょっと! このあたしがシンジなんかに劣るとでも言うの!?」
ミサト「そんなこと言ってないわよ。だいたい、アスカは砲手みたいな地味な役、嫌なんでしょ?」
アスカ「ふ、ふん! あったりまえじゃない! そんな役なんかシンジに譲ってあげるわ」
ミサト「OK。それじゃ、3人とも頼んだわよ」
シンジ「はい。2人ともよろしく」
レイ「‥‥了解」
アスカ「わかったわよ、やればいいんでしょ!」
【シナリオデモ2終了】
【戦闘マップ2開始】
〔味方戦艦出現〕
〔味方ユニット出現〕
ミサト「なんとか間に合ったわね。‥‥でも、なーんか、ぶさいくよねぇこの変換機って」
リツコ「仕方ないでしょ、急ごしらえなんだから。外見なんか気にしてる暇なんかないわよ」
ミサト「じょ、冗談よ、や~ねぇ~」
リツコ「‥‥シンジ君、陽電子は地球の自転、磁場、重力の影響を受け、直進しないわ。その誤差を修正するの、忘れないで」
シンジ「そんなこと言われたって‥‥」
リツコ「大丈夫。テキスト通りにやって最後に真ん中のマークがそろったらスイッチを押せばいいの。あとは機械がやってくれるわ」
シンジ「でも、もし外れて敵が撃ち返してきたら?」
リツコ「今は余計なことを考えないで、一撃で撃破することだけをかんがえなさい」
シンジ「大ピンチ、ってことか‥‥死ぬかもしれないんだ」
アスカ「あんた今からそんなこと言ってどーすんの!? 死にたきゃあたしのいないところで死んでよね!」
シンジ「‥‥」
レイ「大丈夫よ」
シンジ「え?」
レイ「あなたは死なないわ。私が守るもの」
アスカ「ひゅーひゅー」
シンジ「強いんだな‥‥綾波は」
レイ「私には他に何もないもの」
シンジ「他に何もないって‥‥」
レイ「‥‥時間よ。じゃ、さよなら」
〔レイ、前進〕
アスカ「ちょっと! あ~っ! 独断先行っ!」
〔アスカ、前進〕
シンジ「綾波‥‥」
作戦課員「第一次接続開始」
マコト「ゴラオンよりオーラ力放出を確認」
シゲル「各システム異常なし」
<戦闘開始>
<2PP>
作戦課員「第二次接続開始」
マコト「陽電子流出。問題なし」
シゲル「加速機、運転開始」
作戦課員「第三次接続完了」
ミサト「全出力、改造陽電子砲へ」
<2EP>
ミサト「最終安全装置、解除」
マコト「撃鉄、起こせ」
アスカ「ちょっと、まだなの!?」
ミサト「もう少しよ、頑張って!」
<3PP・勝利条件達成>
マコト「出力、発射点へ上昇中。あと15秒!」
マヤ「目標に高エネルギー反応!」
リツコ「なんですって!」
ミサト「発射!」
〔EVA初号機、ポジトロンスナイパーライフル発射〕
〔ラミエル、加粒子砲発射〕
〔ポジトロンスナイパーライフル命中せず〕
〔加粒子砲命中せず〕
シンジ「ぐうっ!」
ミサト「外れた!? いや‥‥外された!」
シゲル「敵シールド、ジオフロントへ侵入!」
ミサト「再装填、急いで!」
マコト「再装填開始。あと19秒!」
マヤ「目標に再び高エネルギー反応!」
ミサト「まずい! シンジ君!!」
レイ「!!」
〔レイ、シンジの前へ移動〕
〔ラミエル、加粒子砲発射〕
〔レイ、加粒子砲からシンジをかばう〕
シンジ「綾波ッ!!」
ミサト「まだなの!?」
シンジ「はやく! はやく!!」
マコト「装填完了!」
ミサト「シンジ君!」
シンジ「!!」
〔レイ、横へ移動〕
〔シンジ、ポジトロンスナイパーライフル発射〕
〔敵ユニット撃破〕
ミサト「いよっしゃあ!!」
シンジ「綾波ッ! 綾波ッ!!」
レイ「‥‥」
シンジ「綾波! 大丈夫か!? 綾波!!」
レイ「‥‥」
シンジ「自分には‥‥自分には他に何もないって、そんなこと言うなよ‥‥別れ際にさよならなんて、悲しいこというなよ‥‥うっ‥‥くっ‥‥」
レイ「何泣いてるの? ‥‥ごめんなさい、こういう時どんな顔すればいいか、わからないの」
シンジ「‥‥笑えばいいと思うよ」
レイ「‥‥」
アスカ「‥‥」
【戦闘マップ2終了】
【シナリオエンドデモ開始】
リツコ「はい、おつかれさま」
ミサト「あ、サンキュー。‥‥ふぅー、これがビールだったらもっとよかったのに」
リツコ「贅沢言わないの。3人ともよく頑張ってくれたわ。イチかバチかの作戦の割にね」
ミサト「失礼ね!」
リツコ「‥‥本当はどういうつもりだったの?」
ミサト「な、何のことよ?」
リツコ「今回のこと、予測してたなんて言わせないわよ。あの改造陽電子砲、何に使うつもりだったの? ‥‥まさか、EVAに装備させるつもりじゃ‥‥」
ミサト「うっ‥‥」
リツコ「‥‥あきれた。あんなデカブツ携帯できるワケないでしょ」
ミサト「まぁ、いいじゃない。こうやって役に立ったワケだしぃ」
リツコ「結果的に、ね」
ミサト「ふん!」
リツコ「ふふふふふふ」
トレーズ「‥‥以上ですが、なにか異存はありますか?」
シャピロ「異論はない」
ゲンドウ「ああ。問題ない」
トレーズ「結構。では以後は各々の行動に移るということで。‥‥この会談は歴史的に大きな意味をもつことでしょう」
シャピロ「ではまず私からですね。よい結果をお待ちください」
冬月「人類の裏切り者が今や異星人の幹部だとはな‥‥そして、また‥‥」
ゲンドウ「人は自己を守る為には平気で人を裏切る生き物だ。奴はそれに野心が乗っただけのこと」
冬月「しかし、信用していいのか?」
ゲンドウ「信用? 誰の誰に対するものだ?」
冬月「‥‥失敗すればただではすまんぞ」
ゲンドウ「ふっ‥‥奴等は何もできんさ‥‥何もな」
冬月「そうか。ところであの男はどうするんだ? 何やら本部で嗅ぎまわっているようだが‥‥」
ゲンドウ「好きにさせておくさ」
冬月「しかし、葛城大尉に余計なことを吹き込む可能性もあるぞ」
ゲンドウ「知ったところで何もできまい。いろいろな意味でな」
【シナリオエンドデモ終了】
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